- atsu-y's New Arrivals - |
BBSで第一印象を紹介した
atsu-y's new arrivals の保管庫です。
本編に移行したりすれば削除していきます。
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Dec 2017
『 LIVE IN PARIS 25.10.17 』
BootXPress BXP25102017 (2CD)
aud.recordings@U Arena, Nanterre,
France. Oct.25, 2017
●Disc 1
1. Sympathy For The
Devil / 2. It's Only Rock'n Roll / 3. Tumbling Dice / 4. Just Your Fool / 5.
Ride 'Em On Down / 6. She's
So Cold / 7. She's
A Rainbow / 8. You Can't Always Get What You Want / 9. Paint It Black
/ 10. Honky Tonk Women / 11. Band Introductions / 12. Happy / 13. Slipping Away
/ 14. Miss You
●Disc 2
1. Midnight Rambler / 2. Street Fighting Man /
3. Start Me Up / 4. Brown Sugar / 5. Jumping Jack Flash / 6. Gimme Shelter /
7. Satisfaction
欧州製見開きカードボードCD3連荘のラストは、No Filterツアー最終公演であるパリ3公演の最終日。
こちらの元音源は、LHの『PARIS
2017 3RD NIGHT』と同じくネットに出回ってるMD録音のもの。
元音源はイマイチなんですが、このBootXpress、空間づくりが絶妙だったりします(笑)
LFもかなり補正されていますが、こちらはさらに低音がもう少しONになり、音に広がりが。
全部は聴いてませんが、エコーが強めながらもなぜか演奏にフォーカスがあたるサウンド"EX--"で、個人的にはこちらの方が好みかも。
でもパリ最終日は先日リリースされたRattle
Snakeの独自音源の『THE
LAST TIME FOR A WHILE』(RS 308/09)が秀逸。
ただしこの黄色シリーズ、ジャケや裏ジャケのフォントやディスクデザインもNo
Filter仕様で、カードボードの中の写真も当日の物からと、お土産アイテムとしては最適だったりします。
『 LIVE IN PARIS 22.10.17 』
BootXPress BXP22102017 (2CD)
aud.recordings@U Arena, Nanterre,
France. Oct.22, 2017
●Disc
1
1. Jumpin' Jack Flash / 2. It's Only Rock'n Roll / 3. Tumbling Dice / 4.
Hate To See You Go / 5. Ride 'Em On Down / 6. Dancing With Mr.D / 7. Angie /
8. You Can't Always Get What You Want / 9. Paint It Black / 10. Honky Tonk Women
/ 11. Band Introductions / 12. Happy / 13. Slipping Away / 14. Miss You
●Disc
2
1. Midnight Rambler / 2. Street Fighting Man / 3. Start Me Up / 4. Sympathy
For The Devil / 5. Brown Sugar / 6. Gimme Shelter / 7. Satisfaction
欧州製見開きカードボードCD、こちらはNo Filterツアーからパリ3公演の中日(なかび)である2日目。
No
Filterツアーで唯一オープニングが"JJF"だった変則的な構成だった日であります。
ネットに出回ったこの日の音は結構貧弱で、マイクがスピーカーを向いていないどころか、まるで椅子置きのようなちょいとこもったものしかネットには流通しておらず、LHからもこの日はリリースされないという悲しい現実(笑)
このBootXPressのも元はそのネットに出回った音源ですが、初日と同様、重低音域を厚くしたリマスターに加えて、中高音域もぐいっと持ち上げてなんとかダイレクト感を増そうとしています。
まぁ元音源よりはマシですが、やっぱり扉の向こうの音って感じはぬぐえない"very
good+"程度。
ベースがビンビン響いてきて面白い音になってますが、やっぱりサウンド自体がちょっとこもった感じなのが惜しい。
でもこのパリ2公演目は、オープニングが"JJF"という変則的な構成だけでなく、"Hate
To See You Go"に"Dancing With Mr.D"も登場するという、パリ3公演の中では曲目的に一番おいしく、演奏もよかった日。
この日はわたしのNo
Filter初参戦でしたし、こちらが初ブートですので、ちょっと体験記も交えて参ります。
なかなか刺激的な前座Cage
The Elephantも終わって暫くたった21時過ぎ、会場の客電が落ち、いよいよオープニング!
No
Filterツアーお約束のドンドコが始まると思ったら、、、"Ladies and Gentlemen,
The Rolling Stones!!"のアナウンス!!
3公演の中日なので、変わった曲をやるだろうと思ってはいましたが、まさかの"Jumping
Jack Flash"に狂喜!!
やっぱりオープニングでこの曲は盛り上がる!
そして続く"IORR"ではキースがイントロをしくじりやり直し。でもすぐにキースの元に駆けつけるロニーが健気であります(笑)
そして"Tumbling
Dice"はなんかキースのイントロが遅く、ミックはちょいと速めようとしてますが、キースは一人ご満悦(笑)
いやしかしこの日の演奏はよかったのであります。
お次は4つのスクリーンの外側2つだけがブルー・スクリーンとなり、ブルース・コーナー。
まずはミックが俺のハーモニカは?と探すと隠し持ってたキースが手渡すという小ネタ披露(笑)
これがまた受けるんですわ(笑)
実際に目の前で見ると何とも幸せな気持ちに。
そうしてミックが告げた曲名はいつもの"Just
Your Fool"ではなく、"Hate To See You Go"!
同じLittle Walterとはいえ、やっぱり中日はスペシャル!
いやしかしこれはもっとやって欲しいと思うナンバー。終わりはちょっと乱れますが、ロニーも見事!
続く"Ride
'Em On Down"も熟練絶好調であります。
ブルース・コーナーは曲も短いので3曲位にしてくれたらいいのに。
ブルース・コーナーが終わって登場したのは、No
Filterツアーの目玉"Dancing With Mr.D"!
ツアー初日に44年ぶりに演奏した目玉曲でありながら、4公演目のチューリッヒを最後に姿を消し、ファンをやきもきさせましたが、パリの前のアーネムで復活し、ここパリでも!
この曲を生で観れるとは!!
初日のセットリストを見て以来、この曲を観ることがわたしのNo
Filter ツアー参戦の最大の願いと言っても過言ではなかった曲!!
ミックのヴォーカルがちょっと一本調子なのがなんですが、もうわたくし大感激の大合唱。
記録用カメラがしばらく目の前に来てわたしを撮ってて恥ずかしかったです(笑)
そしてVoteは"Angie"。まぁそうでしょうねー。パリジェンヌにパリジャンも大喜び。とはいえ周りは外人さんが多かったかもですけど(笑)
でもまぁ恋人の街パリで観る"Angie"、キースがアコギを奏で、これがまたいいのでありますよ。
ただチャックがでか過ぎだったような気もしますが、No
Filterツアーで唯一の演奏でありました(笑)
しかしこの日、入場の際になぜかデジカメはだめだとクロークに預けに行かされたために、すっかりポジション取りに遅れ、花道沿いとはいえ結構後ろになったわたくし。
中盤の"You
Can't Always-"あたりで「なんでこんなに後ろになってしまったのか」と急にテンションが下がったりしてました(笑)
花道脇からは花道の根本付近にある左右2台の巨大な扇風機がじゃまで、キースやロニーがその中におさまってしまうこともしばしば。
どこがNo
Filterやねん!ほんまあの作りはないわ〜。
べらぼうに高いNo Filter Pitなんだから視界良好でないと、、、次のNo
Filterツアーは夏。また扇風機あるんでしょうなぁ〜。
ダイソンの方、巨大な業務用ファンレス扇風機を開発してStufishに納入してください(笑)
でもこの日はミラクルがあったのです。
2016年にデザートトリップ参戦した際、キースのSNSにわたしたちの写真がアップされましたが、その時右隣にいて一緒に写っていたカップルが今回もまた右隣だったのです!
一年を経て次の公演でまた隣とはなんたる偶然!もうそれだけでポジション云々ではなくミラクルな一夜だったのです。
なんて思ってたらミックとチャーリー、そしてチャックがちょいとリプライズで我に返る(笑)
続く"Paint
It Black"がまた凄いのなんの。いやミックがほんとに凄すぎてほんと凄かった(なんのこっちゃ・笑)。
と書いてるときりがないので端折りますが、キースの2曲はこの日もツアーをとおして全く変化なしの2曲(ツアー初日だけ順番が逆という変化はありましたが)。
T&A
Tシャツとか着るならデザトリのように"Little T&A"やってくれりゃいいのにと(笑)
と脱線しましたが、この日の"Midnight Rambler"、ブレイクからの後半が凄かった。
さらにパリでやるのは32回目だよと謝辞を述べた後、キースがイントロをかき鳴らす"Street
Fighting Man"!
いんやぁ〜かっこよかった。ツアーが始まった頃の不調はほんとどこへやら。
この曲の終盤でミックがチャーリーの後ろに立ってシンバルを連打する演出、これも実はこの日初めて気が付いたんですが、ちょい扇風機がじゃまで(涙)
"Start
Me Up"では販促No Filter Tシャツを脱ぎ捨てるミック。
汗を拭いた後、観客席にではなくステージ後ろに投げてしまいましたが、レディースたちの悲鳴が聞こえたような(笑)
そして"悪魔"はNo
Filterツアーでは初めていわゆる定位置。ぶっちゃけまぁこの位置の方がしっくりきますよね(笑)
やっぱりオープニングはチャックではなくキースのギターから始まって欲しいぞ。
そして一曲目はコーラスなしの最小編成がストーンズのポリシーではなかったのか?
いやまぁそうした定番を覆して変化をつけてきたのがこのツアーのコンセプトですけど。
"Brown
Sugar"ではどうもチャーリーの最初がキースと息があってないような感じですが、この歳にしてこの力強さはなんだとあらためて。
目の前で繰り広げられるのはロックじゃなくてロックンロール、その神髄を見せつけられました。
さて、アンコールは"Gimme
Shelter"からですが、このCDではアンコール待ちの間の音はばっさりカットされています。
それにしても目の前で見るサッシャ、大きくなった?Latina
Oleツアーの頃よりずいぶん下半身に貫録が。
でも歌い方ももう堂々と板についた感じ。
ラストは怒涛の"Satisfaction"。コーラス大活躍バージョンですが、キースは来てくれなかった(笑)
そしてこのCD、演奏が終わるとすぐにフェードアウトで終わってしまいます。
ということで、このツアーの中では変則的な構成と曲目もおいしく、演奏はツアー序盤と比べると雲泥の差の素晴らしい演奏でした。
それだけにこの音しか出回ってないのは寂しい限り。
ただしこの作品、元音源と比べるとかなり無理やりながらも聴きやすくはなってて、最初は"very
good+"程度でしたが、気が付くと"EX--"くらいの感じになってます(笑)
そしてこの日で単独CD化されているのはこのタイトルだけかと思いますので、貴重な作品でありました!
『 LIVE IN PARIS 19.10.17 』
BootXPress BXP19102017 (2CD)
aud.recordings@U Arena, Nanterre,
France. Oct.19, 2017
●Disc 1
1. Sympathy For The
Devil / 2. It's Only Rock'n Roll / 3. Tumbling Dice / 4. Just Your Fool / 5.
Ride 'Em On Down / 6. Under My Thumb / 7. Let's Spend The Night Together / 8.
You Can't Always Get What You Want / 9. Paint It Black / 10. Honky Tonk Women
/ 11. Band Introductions / 12. Happy / 13. Slipping Away / 14. Miss You
●Disc
2
1. Midnight Rambler / 2. Street Fighting Man / 3. Start Me Up / 4. Brown
Sugar / 5. Jumpin' Jack Flash / 6. Gimme Shelter / 7. Satisfaction
欧州製の見開きカードボードCD。
パリ3公演だけ買ってみましたが、ちょっと意外なことに。
まずこちらはパリ初日。
ネットの音をそのままプレスしただけだろうと思っていましたが、ちょいと違いました。
元音源はやはりネットの音で、ひとつ下で紹介したLHの『PARIS
2017 1ST NIGHT』と同じですが、元音源の重低音域を厚くして空間に少し広がりを持たせたリマスターがなされており、シャープな仕上がりのLHのリマスターとはまたテイストが異なります。
"Midnight
Rambler"なんかは重低音が響くド迫力サウンドになってて、少しやりすぎと思わないでもありませんが、アリーナらしいサウンドで、これはこれでいい感じの"EX-"です。
ただ、こちらはLHと違ってノイズ除去といった細かい修正はなされていません。
そしてDisc1はキース・コーナーで区切るのではなく、"Miss
You"まで収録されており、ミックの掛け声でフェードアウト、Disc2はミックの掛け声がフェードインという、まぁ丁寧な処理ですがそこで区切りますかという感じも。
演奏などはLHのところで書いたので割愛しますが、何がそんなに面白いんじゃと言いたくなるほどゲラゲラ笑う男性客は健在です。
ということで、実は侮ってましたが「結構いいじゃんこれ」という作品でした!
『 PARIS 2017 1ST NIGHT 』
no label (2CD)
aud.recordings@U Arena, Nanterre,
France. Oct.19, 2017
●Disc
1
1. Intro. / 2. Sympathy For The Devil / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Tumbling
Dice / 5. Just Your Fool / 6. Ride 'Em On Down / 7. Under
My Thumb / 8. Let's
Spend The Night Together / 9. You Can't Always Get
What You Want / 10. Paint It Black / 11. Honky Tonk Women / 12. Band Introductions
/ 13. Happy / 14. Slipping Away
●Disc 2
1. Miss You / 2. Midnight Rambler
/ 3. Street Fighting Man / 4. Start Me Up / 5. Brown Sugar / 6. Jumping Jack
Flash / 7. Gimme Shelter / 8. Satisfaction
なかなかいい音が出回らないNo Filterツアーから、最終公演地であるパリ3公演からその初日が登場。
先に紹介したコペンハーゲンに続けて聴くと、急に視野がというか聴野が開けます。
いやしかし演奏よりまず気になるのは、何がそんなに面白いんじゃと言いたくなるほどゲラゲラ笑う男性客。
こいつが結構うるさくて、気がそっちに持っていかれます(笑)
いやしかしこちらは音の抜けもよく、アリーナにしては低音ドンドコになっていない聴きやすいサウンド"EX-"です。
とはいえ屋内会場ということもあってかNo
Filterツアー最高音質にはちょっと及ばず、誰かの陰で肩越しに聴こえるような音です。
でもこちらも元音源に比べるとクリアネスさにさらに磨きがかかっているのがわかります。
ちなみにこのUアリーナ、パリ郊外のナンテールに新たに建築された屋内スタジアムですが、今回のストーンズがこけら落とし公演。
歴史的なこけら落としはいいんですが、会場周りや会場内のセキュリティーが勝手を全く分かってない。
同じチケットでも表記にいくつか種類があるのも不幸でしたが、会場外では並ぶところを用意しない、尋ねればあっち行けこっち行け、会場に入ってもNo
Filterピットに入れてもらえない、などなどの不手際が爆発し、はるばる参戦した日本からのファンも憤っていました。
しかしストーンズ、そんなことは当然お構いなしに気合が入って臨んだ最終公演地パリ。
のはずなんですが、なんか変なところがそこここに。
オープニングの悪魔のキースの一発目からなんだか外すし、"Just
Your Fool"では後半ややチャーリーと息があってないところも。
でも"Under
My Thumb"に続いてVoteでは"Let's Spend The Night Together"という、81のライブ映画『LET'S
SPEND THE NIGHT TOGETHER』を彷彿させる並びながらも、齢70に達した2017年バージョンに感慨深いものが。
ブルース2曲の後に60年代の曲2曲とは素晴らしい構成です。
しかーし、"You
Can't Always-"ではイントロからして締まりがなく、"Paint It Black"では途中ちょいとミックが歌詞を間違え(これは大したことではない)、アルゼンチーナからのキース・コールに応えてご機嫌で始まった"Happy"はロニーのソロ明けが取っ散らかって、"Slipping
Away"ではもうギターも歌もバラバラで、ホーンも俺ここで吹いていいんだよね?って感じ(笑)
しかーし、"Midnight
Rambler"でエクスプロージョン!
ちょっと演奏にまとまりがないような気もしますが、齢70歳以上のロックとロールがそこに!
そして音も一皮むけたように開けてきます。
わたしはパリは2公演目と最終公演だけなのでこの初日には参戦してないんですが、この演奏を経て2日目と最終日の爆発につながったのかと、コペンハーゲンで躓きようやく聴いたこのパリ初日にいま感激しております。
『 COPENHAGEN 2017 』
no label (2CD)
aud.recordings@Parken Stadium,
Copenhagen, Denmark. Oct.3, 2017
●Disc
1
1. Intro. / 2. Sympathy For The Devil / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Tumbling
Dice / 5. Just Your Fool / 6. Ride 'Em On Down / 7. Under My Thumb / 8. Doo
Doo Doo Doo Doo / 9. You Can't Always Get What You Want / 10. Paint It Black
/ 11. Honky Tonk Women / 12. Band Introductions / 13. Happy / 14. Slipping Away
●Disc
2
1. Miss You / 2. Midnight Rambler / 3. Street Fighting Man / 4. Start Me
Up / 5. Brown Sugar / 6. Jumping Jack Flash / 7. Gimme Shelter / 8. Satisfaction
なかなかいい音が出回らないNo Filterツアーから、コペンハーゲン公演。
ツアーも折り返しに差し掛かり、演奏の調子もすっかりよくなってきたデンマークであります。
しかーし、この音、インフォにある通りモノラルなのであります。これしか音がないというのが寂しいところ。
ネットにはこのオリジナル音源がアップされた後、リマスター版もアップされていますが、オリジナルは低音が強くてモコモコで、リマスターは低音がなくなり過ぎたぺらっぺらの音になってました。
それらと聴き比べるとこちらのアジャストは見事です。とはいえモノラルですし、元が元だけにそれなりの音です。
ネットにアップされているオリジナルやリマスターに比べると断然向上していますが、"very
good++"くらいでしょうか。
ネットの情報によると録音はピットからのようですが、どうにもダイレクト感が乏しく距離感のあるエッジがぼけたソフトなサウンドで、チリチリと小さなノイズを感じるところもあり、曲中は周りもさほどうるさくもありませんが、やはり2017年の隠密としては寂しいクォリティーです。
ということでヘッドフォンで聴いてても少し気を抜くと演奏が頭に入ってきません。
年末のバタバタした時に何度聴いても頭に入ってこず、紹介できないままでした(笑)
面白い聴きどころは、、、それまで曲間などでキースに歓声を上げていた女性が"Street
Fighting Man"では曲中に興奮MAXで絶叫したら横のおっさんに黙れ!と一喝されてるところ(笑)
あと"Brown
Sugar"で冒頭ミックが入り遅れますが、全く問題なく進行していきます。
あと"Satisfaction"は途中で曲進行とキースにずれが生じていますが、それも問題なく進行(笑)
そんな音ですが、VoteではNo
Filterツアーで唯一の"Doo Doo Doo Doo Doo"が選ばれ、ツアー中の演奏は6回だった"Under
My Thumb"が聴けるという点は貴重。
ちなみにこのコペンハーゲンのVote候補には"Dancing
With Mr.D"が入ってしまい、「Dはもうやらないのか?」と愕然としたもんでした。
演奏自体も調子を上げてきた頃だけに、もうちょっといい音が出てこないものかと。
とはいえネットにアップされた元音源よりも断然聴きやすくなっているのはポイント。
『 PHILADELPHIA 2005 1ST NIGHT 』
no label (2CD+DVD)
aud.recordings+shot@Wachovia
Center, Philadelphia, PA. Oct.10, 2005
●CD 1
1. Intro / 2. Start Me Up / 3. You Got Me Rocking / 4. She's So
Cold / 5. Tumbling Dice / 6. Oh No, Not You Again / 7. Angie / 8. Rain
Fall Down / 9. Rocks Off / 10. Get Up Stand Up / 11.
Band Introductions / 12. The Worst / 13. Infamy
●CD 2
1. Miss You / 2.
Rough Justice / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Honky Tonk Women / 5. Out Of Control
/ 6. Sympathy For The Devil / 7. Brown Sugar / 8. Jumping Jack Flash / 9. You
Can't Always Get What You Want / 10. Satisfaction
●DVD
1.
Intro / 2. Start Me Up / 3. You Got Me Rocking / 4. She's So Cold / 5. Tumbling
Dice / 6. Oh No, Not You Again / 7. Angie / 8. Rain
Fall Down / 9. Rocks Off / 10. Get Up Stand Up
/ 11. Band Introductions / 12. The Worst / 13. Infamy / 14. Miss You / 15. Rough
Justice / 16. Get Off Of My Cloud / 17. Honky Tonk Women / 18. Out Of Control
/ 19. Sympathy For The Devil / 20. Brown Sugar / 21. Jumping Jack Flash / 22.
You Can't Always Get What You Want / 23. Satisfaction
Merry Christmasからの"It's Only Satisfaction"!
2005年、A
Bigger Bangツアーでのフィリーといえば爆笑"It's Only Satisfaction"。
そのフィリーが12年を経て再び帰ってまいりました。
2005/8/21から始まったA
Bigger Bang北米ツアー、10/10といえばもう北米ツアーも中盤で演奏も盤石な頃。
しかーしこのフィラデルフィア2公演の初日、こなれた見事な演奏の合間にちらほらおかしなところも(笑)
まずは一発目オープニングナンバーの"Start
Me Up"からしてミックが構成を大胆に間違えるというハプニング(笑)
続く"You
Got Me Rocking"ではエンディング間近でロニーがおいおい(笑)
でも続く"She's
So Cold"ではロニーとキースが交互にソロを決めて挽回。
ちなみに映像を見てると、この曲の後にミックのイヤモニを調整しにスタッフがやってくるので何か不具合があったようですが、そんなこと微塵も感じさせないミックの歌いっぷりも見事。
そしてこのあとABBツアー初登場ものが続きます。
まずは"Angie"。この頃はまだプロンプターに頼り切っていないミック、ところどころ歌詞が飛びそうなのかちょっと危うさを感じますが、キースのアコースティックとあいまって見事な演奏であります。
続くは新曲"Rain
Fall Down"。こちらも初演奏の初登場。いやいや見事な演奏です。
そしてその後に"Rocks
Off"とは羨ましいセットリスト。でもそこでもちょい迷子になりかけて危ういミック(笑)
さらにラストにかけて、"JJF"もなんかおかしい(笑)
いやいや、そんなことより何より爆笑なのが、ラストの"It's Only Satisfaction"。
大ラスの"Satisfaction"をというところでキースがカッコつけて勢いよく弾いたのは、"It's
Only Rock'n Roll"。
しかしミック、内心焦ったに違いないと思いますが、強引に"Satisfaction"を歌います(笑)
当時これを最初に聴いた、いや映像が先に出回ったので見たときは大爆笑であちこちで話題になりました(笑)
確かにこのツアーでは"Satisfaction"は中盤でやってラストは"IORR"という日も多かったんですが、豪快に間違えるキース、そして何事もなかったかのように歌い始めたミック、最高です(笑)
そんなフィリーですが、もう12年前。
いま聴くといろいろミスはあれども素晴らしい演奏です(別に今がどうこうと言っているのではありませんが、やはり全然違います・笑)
そんな懐かしいフィリー公演、当時Godfatherからは『JAMMIN'
SIDE BY SIDE』(G.R.126-127)、DACからは『RAIN
FALL DOWN』(DAC-043)で同一音源がリリースされていました。
そして今回のこちらも何と同じ音源。しかし音質が全く違います。
Godfatherのはキラキラ高音強め、DACのは低音がきいたサウンドながら曲間などでチリチリとGodfather盤にはないノイズが入っていました。
そんなわけですが、今回はノーイコライジング、ナチュラル高音質でチリチリノイズもなく、素晴らしいサウンド"EX"!!
これはほんとに嬉しいリリース。
このフィリーに目をつけて最高音質でDVDもつけてリリースしなおすとは!
そしてDVDはワンカメショット。
当時2カメのDVD-Rなども出回りましたが、あえてのワンカメ。
アリーナ会場の正面スタンドから、これがまた安定した映像で、楽しく観ていられます。
このCDとDVDのセット、CDのレーベル面はミック、DVDのレーベル面にはキースというのも憎い演出であります。
なお、こちらのサウンドはCD音源への差し替えはされていませんが、ピッチの問題などでうまく合わせられなかったんでしょうか。
そんなわけで嬉しいクリスマスプレゼントでありました!
『 GET YER YA-YA'S OUT! COMPLETE EDITION 』
(2nd Edition) no label (1CD)
SB recordings@Madison Square Garden, New York
City, NY. Nov.27 & 28, 1969. / Civic Center, Baltimore, MD. Nov.26, 1969
1.
Intro. / 2. Jumpin' Jack Flash / 3. Carol / 4. Sympathy For The Devil / 5. Stray
Cat Blues / 6. Love In Vain / 7. Prodigal Son / 8. You Gotta Move / 9. Under
My Thumb / 10. I'm Free / 11. Midnight Rambler / 12. Live With Me / 13. Little
Queenie / 14. Satisfaction / 15. Honky Tonk Women / 16. Street Fighting Man
Nov.26,
1969. Baltimore : 6
Nov.27, 1969.
MSG, NY : 2,9,10
Nov.28 1st, 1969. MSG, NY :
3,13,14,15,16
Nov.28 2nd, 1969. MSG, NY : 4,5,7,8,11,12
1stエディションは11月にリリースされたばかりでしたが、もう2ndが登場。
音が変わらないのならいいかなと思いましたが、結局ポチってしまいました(笑)
ただ、ジャケは1stの方がすっきりしてて好みです。
中身は11月に紹介したばかりなので省きますが、ほとんどオフィシャルからなので当たり前ながら素晴らしい作品。
ちなみに1stがあまりに速攻売り切れたので、もし2ndをリリースするならもしかしたらオルタモントの"Gimme
Shelter"をボーナス収録するかもと思っていましたが、そんな邪道なことはしなかったので一安心です。
なお、こちらではなく、MOONCHILDがリリースした『ALT.
GET YER YA YA'S OUT』(MC-063)は、IORRで公開されたTEAGUE RAW
Remasterから。
そのMOONCHILD盤の方はちょっとイコライジングが過剰で、ヘッドフォンで聴くと耳が痛くなるサウンドです。
Nov 2017
『 "ALL-MEAT MUSIC" WINTER TOUR 1973 』
no label (1CD)
aud.recordings@the Forum, Inglewood, CA. Jan.18,
1973
1.
Intro / 2. Brown Sugar / 3. Bitch / 4. Rocks Off / 5. Gimme Shelter / 6. Route
66 / 7. It's All Over Now / 8. Happy / 9. Tumbling Dice / 10. No Expectations
/ 11. Sweet Virginia / 12. You Can't Always Get What You Want / 13. Dead Flowers
/ 14. Stray Cat Blues / 15. Live With Me / 16. All Down The Line / 17. Rip This
Joint / 18. Jumping Jack Flash / 19. Street Fighting Man
「あのALL MEAT MUSICがついに帰ってきた!!」
一言でいえばそんな作品です(笑)
ブート・マニアにはお馴染みですが、TMOQことTrade Mark Of
Qualityが1973年にリリースしたアナログ・ブート『WINTER
TOUR 1973』の復刻盤。
ミックの当時の妻ビアンカの故郷ニカラグアを襲った大震災への被災者救済コンサートとして、ホノルルを皮切りに1/21から始まる通称Winter
Tourに先駆け、1/18にLAフォーラムで開催された特別ライブを隠密収録したのがこちら。
また、この音源にTMOQが付けたタイトルは『WINTER
TOUR 1973』なれど、ウィリアム・スタウトが勝手に"ALL-MEAT
MUSIC"とサブタイトルも書き加え、そちらのタイトルの方が有名にもなった、スタウトによる初のカバー・アートがまた秀逸なことでも知られている作品。
Cheap
Thrillsへのオマージュ、収録曲ごとに面白いイラストのカバーアートの大きな画像はこちら↓。
http://postimg.org/image/m1c0s6qsx/
ということでこちら、わたしもかなりのお気に入りの隠密音源。
アナログも再発盤は以前から持っていましたが、ORGアナログ盤でコンディションの良いものを探し続け、昨年ロスでかなり値は張れどもようやくORGアナログ盤をゲットしたほどのお気に入り。
そんなALL
MEAT MUSIC、Hot Stuffの73ウィンターツアーのページでも紹介していますが、CDではそのアナログ落としと、VGPが2001年にリリースした『ALL
MEAT MUSIC』があり、前者は音の抜けはいいものの針音が凄まじく、後者はテープからということで針音はないものの抜けの悪い音になってしまっていました。
他にも入手困難な『ALL
MEAT MUSIC』(For Fans Only 007)というのもあったようですが、そちらはわたしは未入手。
(追記
FOR FANS ONLY 007)
2018年になってその『ALL
MEAT MUSIC』(For Fans Only 007)を入手しましたが、はっきり言ってイマイチ。
MCはカットされてるらしいけどそれは他でも聴けるし演奏の音さえよければいいやと思ってゲットしましたが、そもそもの音がイマイチ。
音を膨らませてどうこうというレベルではなく、低音がブリブリ鳴りすぎでヘッドフォンで聴くのは困難でした(笑)
そこで今回リリースされたこちら、アナログ落としなれど丁寧なレストアがなされて、針音はほぼ皆無で音の抜けもよいという、まさに「あのALL
MEAT MUSICがついに帰ってきた!!」と諸手を上げて大歓迎の音になっています。
個人的にはもっと音の抜けがよくてもいいくらいですが、耳に突き刺さらないこの塩梅がまたいいですね。
隠密音源の音自体は妙にどころか異様にミック・テイラーがでかいサウンドですが、こうして聴くと"EX-"と言っていいくらいの"very
good+"サウンドです。
演奏は72ツアーや73ウィンター・ツアーともまた違った演奏が聴けるのがまたナイス。
まぁそのあたりはブート好きな方にはあらためて紹介することもないですね。
そんなわけですが、こちら、もうソールドアウトなのが残念です。
残念と言えば、収録時間の関係でアナログでは冒頭に入っていた、録音者による公演クレジットささやきがカットされてるのは残念(笑)
でもこうしてコンパクトに一枚にまとめているのはいいですね。全体で1分ほど、演奏やMCに被らないところはカットされています。
そして他に音が出てこないので"Street
Fighting Man"が相変わらずフェードアウトなのも残念ですが、この日のアンコールで演奏されたという"Midnight
Rambler"、こちらは50周年写真集でやったと名言されて写真が載ってるくらいなので、やっぱやってるんでしょう、その音がいつの日か出てこないものかと。
それこそFrom
The Vaultシリーズでそんなもん出てきたら泣きますけどね〜!!
『 THEIR SATANIC MAJESTIES REQUEST SESSIONS
- 50TH ANNIVERSARY EDITION 』 GOLDPLATE
GP-1702CD1/2 GP-1702DVD1/2 (2CD+2DVD+1BDR)
SB Studio recordings
■CD
EDITION [2CD] GOLDPLATE GP-1702CD1/2
●CD 1
01. We Love You (take 4)
02.
We Love You (take 16,intro&end from diff-takes)
03. Sing This All Together
(See What Happens) (intro+take 7)
04. Citadel (takes 21,24,34&piano
overdub)
05. In Another Land (rehearsal)
06. In Another Land (chorus -
retake 3)
07. 2000 Man (takes 9,4/5,8)
08. 2000 Man (takes 2,11,2/3)
09.
She's A Rainbow (takes 1,2,3 intro 5)
10. The Lantern (take 5)
11. Gomper
(take 2)
12. 2000 Light Years From Home (takes 14, retake 3, Rehearsal,
takes 1/15)
13. On With The Show (takes 6,3,8,11)
14. Cosmic Christmas
15.
Organ Intermezzo (She Smiled Sweetly)
●CD 2
01. 5 Part Jam Part 1
(takes remix)
02. Soul Blues (take 3)
03. Jam One [Dream Pipe] (takes14,1,8,9,12)
04.
Blues #3 (retake 4)
05. Gold Painted Nails (takes 2,4,6,23,12)
06. Gold
Painted Nails (take 17)
07. Title 15 [Dream Pipe] (take 1, rehearsal)
08.
Title 15 [Dream Pipe] (take 6,7)
09. Majesties Honky Tonk (takes 15-17)
10.
Child Of The Moon (take 10)
11. Child Of The Moon (take 12)
12. The Lantern
(acetate mix)
13. In Another Land (acetate mix)
14. On With The Show (acetate
mix)
15. She's A Rainbow (promo version)
16. The Lantern (vocal / guitar
overdub)
17. Sing This All Together (See What Happens) (vocal / guitar overdub)
recorded
at Olympic Sound Studios, London - May 17 to Oct.23, 1967
■DVD EDITION [2DVD]
GOLDPLATE GP-1702DVD1/2
●DVD 1
・LYRIC VIDEO ALBUM
1. Sing This
All Together / 2. Citadel / 3. In Another Land / 4. 2000 Man / 5. Sing This
All Together (See What Happens) / 6. She's A Rainbow / 7. The Lantern / 8. Gomper
/ 9. 2000 Light Years From Home / 10. On With The Show
・EXTRA VIDEO
1.
We Love You / 2. 2000 Light Years From Home / 3. Child Of The Moon
・STUDIO
SESSIONS - AUDIO TRACKS
01. She's A Rainbow [aka Flowers In Your Bonnet]
(Takes 1-2)
02. She's A Rainbow [aka Flowers In Your Bonnet] (Takes 3-7)
recorded
at Olympic Sound Studios, London - May 17 to 21 1967
03. Citadel [aka
After Five] (Take 1)
04. Citadel [aka After Five] (Takes 2-4)
05. Citadel
[aka After Five] (Take 5)
06. Citadel [aka After Five] (Takes 6-7)
07.
Citadel [aka After Five] (Take 8)
08. Citadel [aka After Five] (Takes 9-10)
09.
Citadel [aka After Five] (Takes 11-15)
10. Citadel [aka After Five] (Take
16)
11. Citadel [aka After Five] (Takes 17-18)
12. Citadel [aka After
Five] (Takes 19-24)
13. Citadel [aka After Five] (Takes 25-31)
14. Citadel
[aka After Five] (Takes 32-33)
15. Citadel [aka After Five] (Take 34)
16.
Citadel [aka After Five] (with piano overdubs)
recorded at Olympic Sound
Studios, London - June 9 1967
17. In Another Land [aka Acid In The Grass
/ Bill's Tune] (Rehearsal)
18. In Another Land [aka Acid In The Grass / Bill's
Tune] (Takes 1-3)
19. In Another Land [aka Acid In The Grass / Bill's Tune]
(Takes 4-8)
20. In Another Land [aka Acid In The Grass / Bill's Tune] (Take
9)
21. In Another Land [aka Acid In The Grass / Bill's Tune] (ReTakes 1-2)
22. In Another Land [aka Acid In The Grass / Bill's Tune]
(ReTake 3)
23. In Another Land [aka Acid In The Grass / Bill's Tune]
(ReTakes 5-14)
24. Sing This All Together (See What Happens) [aka God Bless
You] (Intro)
25. Sing This All Together (See What Happens) [aka God Bless
You] (Take 7)
recorded at Olympic Sound Studios, London - July 2 to
22 1967
・EXTRAS
26. She's A Rainbow III (Promo version)
27. The Lantern [aka Fly My Kite / Flying High] (electric
guitar overdubs)
28. Sing This All Together [aka God Bless You] (electric guitar
overdubs)
●DVD 2
・STUDIO SESSIONS - AUDIO TRACKS
01. We Love You [aka Old King Cole] (Take 4)
02. We Love You [aka Old King Cole] (Takes 15-16)
03. We Love You [aka Old King Cole] (Takes 17-19)
04. The Lantern [aka Fly My Kite / Flying High] (Take 1)
05. The Lantern [aka Fly My Kite / Flying High] (Takes 2-3)
06. The Lantern [aka Fly My Kite / Flying High] (Takes 4-5)
07. The Lantern [aka Fly My Kite / Flying High] (Takes 10-12)
08. The Lantern [aka Fly My Kite / Flying High] (Take 14)
09. The Lantern [aka Fly My Kite / Flying High] (Takes 15-17)
10. The Lantern [aka Fly My Kite / Flying High] (ReTakes 1-3)
11. On With The Show [aka Surprise Me] (Takes 1-3)
12. On With The Show [aka Surprise Me] (Takes 4-6)
13. On With The Show [aka Surprise Me] (Takes 7-10)
14. On With The Show [aka Surprise Me] (Takes 11-12, 14)
15. 5 Part Jam part 1 (Takes 1-2)
16. 5 Part Jam part 1 (Takes 3-5)
17. 5 Part Jam part 2 (Takes 1-5)
18. 5 Part Jam part 3 (Takes 1-5)
19. 5 Part Jam part 4 (Takes 1-10)
20. 5 Part Jam part 4 (Takes 11-15)
21. 5 Part Jam part 5 (Takes 1-3)
22. Majesties Honky Tonk (Takes 1-2)
23. Majesties Honky Tonk (Take 3)
24. Majesties Honky Tonk (Takes 4-9)
25. Majesties Honky Tonk (Takes 10)
26. Majesties Honky Tonk (Takes 11-12)
27. Majesties Honky Tonk (Takes 15-17)
28. Title 15 [aka Dream Pipe] (Rehearsal)
29. Title 15 [aka Dream Pipe] (Takes 1-3)
30. Title 15 [aka Dream Pipe] (Take 4)
31. Title 15 [aka Dream Pipe] (Take 5)
32. Title 15 [aka Dream Pipe] (Take 6)
33. Title 15 [aka Dream Pipe] (Take 7)
34. Jam One [aka Dream Pipe] (Takes 1-7)
35. Jam One [aka Dream Pipe] (Takes 8-9)
36. Jam One [aka Dream Pipe] (Takes 10-15)
recorded at Olympic Sound Studios, London - July 2 to 22 1967
37. Organ Intermezzo (She Smiled Sweetly)
38. 2000 Man [aka I Want People To Know] (Takes 1-3)
39. 2000 Man [aka I Want People To Know] (Takes 4-5)
40. 2000 Man [aka I Want People To Know] (Take 6-8)
41. 2000 Man [aka I Want People To Know] (Takes 9-15)
42. 2000 Man [aka I Want People To Know] (intro Takes 1-6)
43. 2000 Man [aka I Want People To Know] (intro Takes 7-14)
44. 2000 Man [aka I Want People To Know] (middle part Takes
1-5)
45. 2000 Man [aka I Want People To Know] (middle part Take
10-13)
46. 2000 Man [aka I Want People To Know] (end Takes 1-3)
47. Gomper (Take 1)
48. Gomper (Take 2)
49. Gomper (Takes 3-5)
50. Gomper part1 (Take 1)
51. Gomper part1 (Take 2)
52. 2000 Lights Years From Home [aka Title 12 / Aftermath]
(Rehearsal)
53. 2000 Lights Years From Home [aka Title 12 / Aftermath]
(Take 1)
54. 2000 Lights Years From Home [aka Title 12 / Aftermath]
(Takes 2, 4)
55. 2000 Lights Years From Home [aka Title 12 / Aftermath]
(Takes 5-6)
56. 2000 Lights Years From Home [aka Title 12 / Aftermath]
(Takes 7-10)
57. 2000 Lights Years From Home [aka Title 12 / Aftermath]
(Take 11)
58. 2000 Lights Years From Home [aka Title 12 / Aftermath]
(Takes 12-13)
59. 2000 Lights Years From Home [aka Title 12 / Aftermath]
(Takes 14-15)
60. 2000 Lights Years From Home [aka Title 12 / Aftermath]
(ReTakes 3-4)
61. Soul Blues (Take 1)
62. Soul Blues (Take 2)
63. Soul Blues (Take 3)
64. Blues #3 (Takes 27-31)
65. Blues #3 (Takes 32-39)
66. Blues #3 (Takes 40-44)
67. Blues #3 (ReTakes 1-2)
68. Blues #3 (ReTake 3)
69. Blues #3 (ReTakes 4-5)
recorded at Olympic Sound Studios, London - Aug.10 to Sep.7
1967
70. Gold Painted Nails (Take 1)
71. Gold Painted Nails (Take 2)
72. Gold Painted Nails (Takes 3-4)
73. Gold Painted Nails (Takes 5-9)
74. Gold Painted Nails (Takes 10-11)
75. Gold Painted Nails (Take 12)
76. Gold Painted Nails (Takes 13-16)
77. Gold Painted Nails (Take 17)
78. Gold Painted Nails (ReTakes 1-5 called takes 18-22)
79. Gold Painted Nails (ReTake 3 called take 23)
80. Child Of The Moon (Take 10)
81. Child Of The Moon (Takes 11-12)
82. Cosmic Chrismas
recorded at Olympic Sound Studios, London - Oct.16,21&23
1967
・ACETATE MIX
83. Gomper (short) (part 1 - take 2 edited acetate mix)
84. Gomper (long) (part 1 - take 2 acetate mix)
85. Soul Blues (take 3 - acetate mix)
86. Title 15 [aka Dream Pipe] (take 17 edited acetate mix)
87. The Lantern [aka Fly My Kite / Flying High] (acetate mix)
88. In Another Land [aka Acid In The Grass / Bill's Tune]
(acetate mix)
89. On With The Show [aka Surprise Me] (acetate mix)
London Sep.15 1967
■BLURAY EDITION
・LYRIC VIDEO ALBUM
1. Sing This All Together / 2. Citadel / 3. In Another Land
/ 4. 2000 Man / 5. Sing This All Together (See What Happens) / 6. She's A Rainbow
/ 7. The Lantern / 8. Gomper / 9. 2000 Light Years From Home / 10. On With The
Show
AUDIO OPTION 1: High Resolution 96khz/24bit PCM stereo / 2:
High Resolution 96khz/24bit PCM mono / 3: Dolby Digital 5.1 Surround
・EXTRA VIDEO
1. We Love You / 2. 2000 Light Years From Home / 3. Child
Of The Moon
サタニック50周年を記念してリリースされたブートレッグ。
オフィシャルでもステレオ&モノがSACDとVinylにより50周年記念盤としてリリースされましたが、個人的にはこちらの方が断然面白い。
何が面白いかというと、これでもかとDVDに合計7時間半ものオーディオが詰め込まれたアウトテイクやそのハイライトのCDではなく(じっくり全部なんてとても聴いてられません)、初回限定100セット・オンリーという"スペシャル・リミテッド・エディション"に付属するボーナスBlu-ray(BD-R)。
こちら、YouTubeにAbkco Vevoが公開したリリックビデオを収録し、オーディオは96/24ハイレゾ高音質ステレオ&モノラル音源、ドルビー・デジタル5.1サラウンドという3種の音源に差し替えたもの。
これこそがわたしがオフィシャルに求めていたブツ!!
オフィシャルの初登場モノラルSACDもいいですが、せっかくリリックビデオを公開したのなら、こうしてBlu-rayでもリリースして欲しかった。
とはいえ昨今巷にあふれるこんなオフィシャル・コピーがこんなに幅を利かせてよいのかと思うところもあり。まぁそんなわけでボーナス扱いなんでしょうが。
ちなみに5.1サラウンドはオフィシャルでリリースされていませんが、かなり前にネットで公開されたものが元かと思われます。
この5.1サラウンドは驚くほどのチャンネルセパレーションで、メインよりコーラスが大きいところがあったりと、音量にちょい不自然なところもありますが、聴いてて断然面白い。
それはともかく、ハイレゾステレオ/モノラル音源を収録してるというのがいい。
再生しながら音声出力をステレオ/モノと切り替えて、そのミックスの違いをリアルタイムで確かめたりできるのは、他のメディアではできない面白さ。
アナログやCD/SACDではステレオ盤とモノラル盤を交互に再生して、脳内記憶と比べねばならなかったですからね。
いやまぁアナログでモノ盤、CDでステレオ盤を再生してアンプで入力切替してやろうと思えば出来ますけど、こうも便利な切り替えとはいきません。
もうそれだけで面白い(笑)
リリックビデオもYouTubeだけならじっくり観ることもありませんでしたが、こうしてステレオ/モノ、そして5.1と楽しみながらならずっと見ていられます(笑)
ちなみにこちら、"She's A Rainbow"の冒頭のガヤガヤ音はカットされていますが、Abkco
Vevoが公開したリリックビデオでもそこがカットされているため、尺を合わせてカットしているようです。
また、モノラルはステレオのダウンミックスではないちゃんとしたモノラル音源が使われていますが、"The
Lantern"のモノラルでは冒頭の鐘の音が3回ではなくステレオと同じく2回しか鳴りません。
これも映像の尺に合わせてカットされているのかと。なお、DVDにもこのリリックビデオは収録されていますが、DVDではオーディオはステレオのみです。
ただしこのお気に入りのBD-R、少し気になる点も。
例えば"Sing This All Together"では映像とサウンドのシンクロは5.1サラウンドではバッチリですが、ステレオとモノはほんのごくごく僅かにオーディオが早かったりします。
違いがある曲では1000分の20秒とか100秒とかそんなもんですが、僅かとはいえ画面に歌詞が表示されるリリックビデオで、歌詞表示より音が微妙に先に鳴るのは少し気になりますし、曲によってそのずれがまた違ったりするのでハード側での調整も難しく。
ならば自分で作ってみよう!とリッピングして調整してみましたが、「YouTubeの映像音源」「ハイレゾ配信ステレオ音源」「ハイレゾ配信モノラル音源」のスピードが微妙に違ってて、冒頭で合わせてもだんだんずれていったりして、わたしの編集ソフトではそんな調整は出来ず、なるほどそういうことかと。まぁそこまで考えずに見ればいいんですが。
なお、怒涛の曲を収録したDVDにはもうちょい残念な点が。
そもそもこのDVD、データ面に妙に色むらがあって大丈夫だろうかと心配になってしまう盤なんですが、最初の"She's
A Rainbow"でいきなり音飛びがあります。
GOLDPLATEは面白いものをリリースしてくれているので、そのブランド力が下がってしまうことのないよう、プリチェックも完成検査もきちんとして欲しいところであります。
まぁこのサタニックアウトテイクはほとんどインストということもあり、本来メインのこのDVDをおまけ程度に考えてしまいまじめに聴いてないいので聴き比べもしてませんが、Dandelionの『SATANIC
SESSIONS』に収録されていた純然たるサタニックセッションと、『COSMIC
CHRISTMAS』(RTR-016)で世に出たBell
Sound Studios Acetate 15/09/1967音源もしっかり含まれている怒涛のアウトテイク集となっています。
そしてこの時期のストーンズはドラッグで裁判沙汰を起こしたり、オリンピック・スタジオでのレコーディングも遅々として進まず、アンドリューも腹を立ててやめてしまったとか言われていますが、曲が行ったり来たりせずにそれぞれまとまってるので、あれこれ試行錯誤しながらサタニックを作り上げた過程が一気に垣間見れる作りになっています。
そんなわけで少し残念なところもありますが、個人的にはこの作りは大好きです。
オフィシャルもこうしてBlu-rayでリリックビデオ、そして怒涛のアウトテイクをつけた50周年Super
Deluxeでリリースしてくれればよかったのにと。
『 LIVE IN ARNHEM 15.10.17 』
BootXPress BXP15102017 (2CD)
aud.recordings@Gelredome, Arnhem, Netherlands.
Oct.15, 2017
●Disc
1
1. Sympathy For The Devil / 2. It's Only Rock'n Roll / 3. Tumbling Dice
/ 4. Just Your Fool / 5. Ride 'Em On Down / 6. Dancing
With Mr.D / 7. She's
So Cold / 8. You Can't Always Get What You Want /
9. Paint It Black / 10. Honky Tonk Women / 11. Band Introductions / 12. Happy
/ 13. Slipping Away
●Disc 2
1. Miss You / 2. Midnight Rambler / 3. Street
Fighting Man / 4. Start Me Up / 5. Brown Sugar / 6. Jumpin' Jack Flash / 7.
Gimme Shelter / 8. Satisfaction
欧州レーベルのBootXPressによる見開きカードボード。
購入したのは2018年3月なので前後しますが、このレーベルの特徴らしき音の広げ方と低音ONな感じが後のパリ公演の作品では思いのほかよかったので、LHからリリースされなかったアムステルダムとアーネムを購入。
このアーネムはNo
Filterツアーでパリ3公演を残すのみとなった11公演目。
ということですが、BootXPressのイコライジング全開で、これまたオープニングからドンシャリでちょっと高音が耳につきます。
BootXPressは細かい調整はしないでいつも同じような、低音と高音を上げ、空間を膨らませるという設定なのか?
ということでこちらもLuciano's birthday partyなるネット音源が元で、イコライジングでちょっと印象の変わったサウンドになっていますが、キースのギターがちょいと遠く、ダイレクト感は薄いサウンド。
周りはちょっと話し声に耳付き、特にキース・コーナーでは話し声がうるさい。
まぁ全体的にエコーが強くて遠めのソフトなサウンドで、曲によってはシンバルやギターの高音が耳につくのが難点な"very
good+"〜"EX--"くらい。
とはいえこれでも元音源をそのまま聴くよりは演奏が前面に出ており、聴きやすくなってることはなってます。
演奏はすっかり復調したツアー終盤で絶好調で、最初の悪魔ではちょっと構成が怪しくなりますが、何とか乗り切り安心。
そしてこの日はアムステルダムから中3公演を挟むとはいえオランダでの2公演目となったことからか、ツアー序盤で3回やったきりでお蔵入りと思われていた"Dancing
With Mr.D"が復活。
ここでのミックがいい!
Voteは"She's So Cold"。No
Filterツアーでもう一度やったパリ最終日はより高速バージョンとなりましたが、この日も素晴らしい!
こりゃアーネムは好調ストーンズで安心して聴いていられるなと思ってたら、"Start
Me Up"でそれは起こりました。
キースが"Start Me Up"ではなく"Brown
Sugar"と間違えたんでしょう、チャッチャ、とやってしまう(笑)
すぐ気づいてやめたからよかったですけど(笑)
そして次のほんとの"Brown
Sugar"でもイントロ途中でおかしいキースでありました(笑)
そんなことがありつつも安定したストーンズ。
ということでこちらもプレスCDで持っていたかった公演なのでこれはこれで嬉しいんですが、もう少しいい音が出てこなかったものかと。
No
Filterツアーでは意外に高音質隠密が少なかったことが残念。
なお、こちらとアムスは入手が遅れたので紹介したのは2018年4月時点ですが、その時点ではNo Filterツアー2017からは3公演目のオーストリアでのシュピールベルク公演のみが単独リリースされておらず、そちらはWLRのBOXでのみプレス化されています。
『 LIVE IN AMSTERDAM 30.09.17 』
BootXPress BXP30092017 (2CD)
aud.recordings@ArenA, Amsterdam,
Netherlands. Sep.30, 2017
●Disc
1
1. Sympathy For The Devil / 2. It's Only Rock'n Roll / 3. Tumbling Dice
/ 4. Just Your Fool / 5. Ride 'Em On Down / 6. You
Got Me Rocking / 7. Shine
A Light / 8. You Can't Always Get What You Want /
9. Paint It Black / 10. Honky Tonk Women / 11. Band Introductions / 12. Happy
/ 13. Slipping Away / 14. Miss You
●Disc 2
1. Midnight Rambler / 2. Street
Fighting Man / 3. Start Me Up / 4. Brown Sugar / 5. Jumping Jack Flash / 6.
Gimme Shelter / 7. Satisfaction
欧州レーベルのBootXPressによる見開きカードボード。
購入したのは2018年3月なので前後しますが、このレーベルの特徴らしき音の広げ方と低音ONな感じが後のパリ公演の作品では思いのほかよかったので、LHからリリースされなかったアムステルダムとアーネムを購入。
というわけですが、このアムステルダム公演は聴き始めは少しイコライジング過多に聴こえます。
最初はギターが耳に突き刺さるし、ちょっとエコーが強くてオープニングではドンドコ鳴りすぎのドンシャリではと。
と、最初はやり過ぎと思いましたが、ちょっと音が遠くて重低音を拾ってボンヤリくすんでいた元音源と聴き比べるとこれはこれで納得。
元音源よりはクリアになって、印象がかなり変わって聴きやすくなってます。
ネットにはリマスター音源も上がっていて、そちらよりは重低音をうまくカットしてあり、もう少し調整できればと思いつつ、この音源をLHがリリースしていないということはこの辺りが限界なのかもです。
音像はイコライジングの結果まぁまぁ大きくなっていますが、ちょいと距離は感じる音で、ボーカルなどの輪郭はシャープではなくソフトな感じで、ギターなどの高音部はややきつめ。
周りは騒がしくもありませんが、手拍子を拾ってるところもあります。
そんな感じですが、聴き進めると耳は慣れてくる"EX-"。まぁアレナのスタジアムらしい音かもしれません。
さて、このアムステルダムはツアーの折り返しあたり。
イタリアのルッカ、スペインのバルセロナと情熱的な街を回ってストーンズも調子を上げてきたところ。
キースの手数も増えて演奏も好調で、日替わりは"You
Got Me Rocking"と"Shine A Light"。
Voteで見事に選ばれた"Shine
A Light"ではロニーが頑張ってます。
そういえばこの"Shine A Light"のこのCDのサウンドはすっかり耳が鳴れた頃なのかいい感じに聴こえます。
そして"Midnight
Rambler"は前半はそんなに疾走はしてませんが、ブレイク以降で爆発!
いやぁ〜いい!!
さらには本編ラストの"Street
Fighting Man"、"Start Me Up"、"Brown Sugar"、"JJF"ののキースが素晴らしい!
このアムスではキースが著しい押さえ間違いとかタイミングずれがないのがいい!
と思ったら"Gimme
Shelter"で外すんですけど(笑)
といった熱い演奏でした。
なお、このレーベル特有ですが、アンコール待ちは90秒ほどカットされています。
このアムスは会場の雰囲気含めて演奏もよかったというファンが多いだけに、こうしてプレスCDで持っていたかったんですが、もっといい音が出てきてほしかったですね。
『 PARIS 2017 3RD NIGHT 』
no label (2CD)
aud.recordings@U Arena, Nanterre, France. Oct.25,
2017
●Disc
1
1. Intro / 2. Sympathy For The Devil / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Tumbling
Dice / 5. Just Your Fool / 6. Ride 'Em On Down / 7. She's
So Cold / 8. She's
A Rainbow / 9. You Can't Always Get What You Want
/ 10. Paint It Black / 11. Honky Tonk Women / 12. Band Introductions / 13. Happy
/ 14. Slipping Away
●Disc 2
1. Miss You / 2. Midnight Rambler / 3. Street
Fighting Man / 4. Start Me Up / 5. Brown Sugar / 6. Jumping Jack Flash / 7.
Gimme Shelter / 8. Satisfaction
パリはUアリーナでの3公演目は、No Filterツアー千秋楽。
こちらを書いている2017年11月現在、ストーンズ最新ライヴです。
という貴重な公演なんですが、こちらの隠密録音、音質自体はさほど良くありません。
というのもこの音源しかネットには出回ってないからなんですが、どこかのメーカーから独自音源でもリリースされないものでしょうか。
こちらの音源はMD録音で、周りも騒がしくはなく、こもったような感じはありませんが、クリアさと高音域の伸びはイマイチ。
音像は大きくなく距離感がありエコーもあり、とはいえ演奏に広がりがあるかというと、演奏全体はやや団子でぎゅっと中央に圧縮されたような音です。
とはいえ元音源からするとかなり調整されて聞きやすくなってはいるのですが、"very
good+++"くらいですかね。
そんなわけですが、No Filterツアー中盤から調子を上げてきたストーンズ、その見事な演奏を堪能することができます。
ここからはブート紹介というよりは、パリ最終日レポートみたいになりますがご容赦のほどを。
パリ2公演目はオープニングでまさかの"JJF"でしたが、この日はノーマルのNo
Filterセットリストに戻り、悪魔から。
この日はキース側の花道根元から見上げていたわたくし、ようやく悪魔からのオープニングを目のあたりにして鳥肌の絶叫!!
そして続く"IORR"のイントロをキースが決めたときは、隣のNo
Filter7回目という熱狂的なイタリア人のキース・ファンと大喜び(笑)
バラードをのぞくと一番好きな"Tumbling
Dice"には、1990年の初来日初日に遂に拝んでからこれで何度目のダイスだろうかと考えながら、あと何回観れるだろうかと、、、でもそんな感傷も吹き飛ばすほどの力強い演奏へと転がるさまに、余計に胸を瞼が熱くなり。
そして続く『BLUE
& LONESOME』からの2曲がまた素晴らしい。
ミックにハープを渡すキース、そうして始まった"Just
Your Fool"はわたしにとっては待望のお初。
デザート・トリップ Weekend1では"Ride
'Em On Down"、そしてパリ2日目は"Hate To See You Go"と"Ride
'Em On Down"だったので、デザトリ直前にリリースされた"Just Your Fool"をロスのホテルでiTunesからDLして聴いてから一年越しの待ちに待ったライヴ演奏!
いやぁ〜ロニーがいいけど、なんだこの力強さは!チャーリーとロニーの素晴らしさが際立つけど、キースもいいぞ!
『BLUE
& LONESOME』から2曲ってのは短いのでもうちょっとやって欲しかったけど、大会場ではそういうわけにもいきませんな。
でもパリの2日目と合わせて新作から3曲聴けたのは嬉しかった。
さて、ここで驚いたのは、Voteでもないのに唐突に飛び出した"She's
So Cold"。
驚く我々の目の前を花道に進むキース!
イントロを経てミックが歌いだしてからも目の前の花道で一心不乱にリフを刻み続けるKeef
Riff Hard!!
それだけでこちら大感激のところ、その演奏がまた凄かった!
キースとチャーリーの熱気に押され、速いのである!!ミックも両手を振り上げて腰を振り振り、このテンポでやれることを全身で喜んでいるよう。
アーネムでVoteでやった同曲と比べると、さらなるテンポアップがなされて力強いだけでなく演奏がまた長い!
Goddamn
coldの後、Who would believe she was a beauty indeedに入るまでの間奏も、ご機嫌ミックが腕を回していつもより長くやっております!
メンバーも気合入りまくりで会場大興奮の大感激、この日のハイライトだったといえるでしょう。
そのあとやってきたのがVoteで、予想通り"She's
A Rainbow"!
Abkcoのサタニック50周年盤リリースには、Mono Boxの時と同じくストーンズのオフィシャルサイトやSNSでもインフォすら掲載されずにわれ関せずといった感じでしたが、サタニックから美しいこの曲をシュピールベルクに続いてツアー最終日にもやってくれたのには感謝。
さて、"Paint
It Black"では歌い始めた後にキースがおかしな音を奏でていますが、そこには間抜けなドラマが(笑)
キースがイントロを決めた後、チャーリーにあわせて頭上で両手を叩きながらマイクスタンドに向かうミック。
が、マイクがない!!花道根元から見上げていた私たちにもこの時のミックの「やべっ!」という焦りはハッキリ伝わってきました!!
ミック、どうやら前曲を終えて水を飲んだ時にマイクをチャック付近においてきた模様。ミック危うし!!
が、やべっ!と思いつつも、チャックの前のマイクに向かって華麗にスキップダッシュ!!この焦りつつも華麗にというのが素晴らしい(笑)
そしてミック、見事に歌いだしに間に合いました!!
それなのに!それなのにやってしまうのがキースである(笑)
そのミックの様子を見て、ロニーの方を向いてニタニタしゃべりながら弾いてたら手元が狂い、ミラクルな音を奏でてしまいます(笑)
あぁ、Keef
Riff Hard、、、というわけでしたが、やはり欧州ではこの曲は大人気でありました。
そんなこともありましたがバンドもツアー最終日を無事迎えたことにとてもいい雰囲気。
メンバー紹介の時、キースがわざわざミックを紹介したのがその証。もうミックは裏に下がっていましたけど、素晴らしい瞬間でした。
そしてアルゼンチン軍団を筆頭にオーレオレオレ合唱が湧き上がり、"Slipping
Away"の前にはそのアルゼンチン軍団に謝辞も。
なんて素晴らしい空間にいるんだと感動でありました。
そしてキースはいつもの2曲でしたが、ここはツアーを通じて全く変えませんでしたねー。
Tシャツにあわせて"Little
T&A"でもまたやってくれればいいのにと(笑)
そういえば"Happy"を終えキースがピットに投げ入れたピック、急激に失速して私の腕にひらひらと。
が、またしても受け取れず目の前に落下。そしてセキュリティーが他の人に、、、無念。
この時のピックはブルーの2016ではなく、多分黒いピックだったと思いますが詳しくはわからず。
と書き進めるときりがないので、前半部分のこの辺でいったんやめておきます(笑)
ということで、メモリアルとしては文句ないんですが、もうちょいクリアな音が出てきてほしいぞー!
ここは最終日ということもあり、より良い隠密の登場が待たれるところですが、1ヶ月待ってもまだ出てきませんねー。
『 DEFINITIVE MUNICH 2017 』
no label (2CD)
aud.recordings@Olympiastadion, Munich, Germany.
Sep.12, 2017
●Disc
1
1. Intro. / 2. Sympathy For The Devil / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Tumbling
Dice / 5. Out Of Control / 6. Just Your Fool / 7. Ride 'Em On Down / 8. Dancing
With Mr. D / 9. You Can't Always Get What You Want
/ 10. Beast Of Burden
/ 11. Paint It Black / 12. Honky Tonk Women / 13. Band Introductions / 14. Happy
/ 15. Slipping Away
●Disc 2
1. Midnight Rambler / 2. Miss You / 3. Street
Fighting Man / 4. Start Me Up / 5. Brown Sugar / 6. Satisfaction / 7. Gimme
Shelter / 8. Jumping Jack Flash
ミュンヘンのアップグレード版。
No Filterツアー初日ハンブルグ公演から中2日で開催されたNo
Filter第2幕ミュンヘン公演がさらなる向上をみせて再登場。
こちら、ライブから1ヶ月半後にネットに公開された極上のNeumann
KM140's音源が元になっており、たいやきさんに掲示板で教えていただいた情報によると、BTB欧州ツアーでも素晴らしい録音をして、多くがVGPからリリースされた有名テーパーさんによる作品とのことです。
先んじてリリースされた『MUNICH
2017』も"EX"〜"EX-"で十分素晴らしいサウンドでしたが、こちらは超絶"EX"です。
一つ一つの音の粒が細かくクリアで、低音から高音域までしっかり捉えて音像も大きく、まさにピットからステージを臨む世界が脳内に広がります。
それでいて周りも騒がしくないという極上音源。
音源公開時のテーパーのコメントではずいぶん控えめな紹介がなされていましたが、何のなんの、凄まじい超高音質です。
この方チケットはLucky
Dipだったようですが、運よくピットに入れてこうして素晴らしい音を残してくれて感謝感激です。
コメントによるとじっと立ってるのはきつくてとのことで、少し体勢を変えている間でしょう、ごくたまに音がやや左に寄るところがありますが、そんなの問題ない高音質です。
ということでこちら、まずは開演前のBGM、Dandy
Warholsの"Bohemian Like You"からしっかり収録。
そこからオープニングSEが鳴り響いた興奮たるや、素晴らしい!
そして現金なものというか面白いもので、このツアー2公演目のミュンヘンの演奏はまだどうもなぁという印象でしたが、こうして超高音質で聴くとまた違って聴こえます。とはいえやっぱりもたついてるところはもたついてますが(笑)
ということでアップグレード盤なので演奏などの細かい点は省きますが、"Happy"、いきなり教育ママから入って、日が暮れる頃にはすっからかんとひっくり返して歌ってしまった迷演ですが、キースが曲名を告げたところで"Nice"と横の男性がこの迷演の予感もなく喜ぶさまが収録されているところがまたナイスであります(笑)
『 AUSTIN 2006 DOLBY DIGITAL 2 CHANNEL STEREO
EDITION 』
no label (1CD)
SB
recordings@Zilker Park, Austin, TX. Oct.22, 2006
●Disc
1
1. Intro. / 2. You Got Me Rocking / 3. Let's Spend The Night Together /
4. She's So Cold / 5. Oh No, Not You Again / 6. Sway / 7. Bob
Wills Is Still The King / 8. Streets Of Love / 9. Ain't
Too Proud To Beg / 10. Bitch(Edit) / 11. Tumbling Dice / 12. Band Introductions
/ 13. Learning The Game
/ 14. Little T&A
●Disc 2
1. Under My Thumb / 2. Get Off Of My Cloud
/ 3. Honky Tonk Women / 4. Sympathy For The Devil / 5. Jumping Jack Flash /
6. Satisfaction / 7. Brown Sugar
今年の7月に『AUSTIN
2006』がリリースされた際、
> "You Got Me Rocking"では2:13から4秒ほど少し音量が下がりますが、なんでだろう?『THE
BIGGEST BANG』ではそんなことないんですが。
> そして後述する"Bob
Wills Is Still The King"が終わる瞬間も音量が微妙に下がってるようですが、これまたなんでだろう?そこは惜しいなと。
>
さらに友達に教えてもらって気づきましたが、"Brown Sugar"の後半、3:20、3:27、3:33でも音量が下がるところがあります。
>
なんでだろう?
と紹介しましたが、そのオルタナティブというか改訂盤の登場です。
まずはインフォから。
---------------
今年7月にリリースされ、好評の『AUSTIN
2006』(2007年リリース公式DVD『THE
BIGGEST BANG』より音を抽出してCD化したタイトル)のオルタナティブ・ヴァージョンと言うべきタイトルです。
前作『AUSTIN
2006』は公式盤の「ドルビーデジタル5.1サラウンド」音声をマスターとして作製されていますが、その場合、
@You
Got Me Rockingの2:13から4秒程音が小さくなる
ABob Wills Is Still The Kingエンド付近で音が小さくなる
BBrown
Sugarで3か所(3:20 3:27 3:34)歓声のピークポイントでそれぞれ音が小さくなる
といった現象が確認できました。
公式盤に収録されているもう1つの「ドルビーデジタル2chステレオ」音声は、上記の落ち込みはないものの、やや演奏が奥に引っ込んだ印象のサウンドで実際聴き比べると(当然ですが)音の印象はかなり違います。
「ドルビーデジタル5.1サラウンド」の方が全体的にオンな印象ですが、こちらは上記のような音落ちの箇所があるので、どちらを取るか悩ましいところ。
ということで、今回、『AUSTIN
2006』のニューヴァージョン「Dolby Digital 2ch Stereo」。
前作をお持ちのお客様はわざわざ買い替えることは無いとは思いますが、重箱の隅をつつくような企画タイトルゆえ、こういった公式落としのディフ・ヴァージョンもありかということで限定リリース致します。
音のキャラクターは違いますが、普通に聴く分にはどちらも最高の超上質ステレオ・ラインですので、ストレスなく楽しめること請け合いです。
---------------
ということなんですが、うちの『THE
BIGGEST BANG』でその落ち込みを検証しようにも、5.1chを普通に5.1chで聴くと落ち込みは確認できず、それでは出力のみ2chにすればと、プレーヤーを5.1ch出力のままアンプにヘッドフォンを刺して2ch出力すると自動でプレーヤーの出力も2ch出力に変わってしまうので、再現できず(笑)
アンプと連携してない以前の古いプレーヤーをつなげば出来るのかもですが。
ということで検証はあきらめて聴き比べると、前回のと今回のとでは確かに微妙に音場が異なって聴こえますが、今回のでは問題の音の落ち込みはめでたく解消されています。
ではどちらの音がいいかと言われれば、ほとんど違いはないといってもいいでしょう。
今回の方が歓声が湧き上がるところの歓声の音量は大きいようですが、当然のことながら演奏をかき消すほどの物でもなく、それほど気になる違いでもありません。
インフォにある通り、音量の落ち込みを気にして買い替えるほどのものではない気はしますが、個人的にはその音の落ち込みが気になりましたので、これでスッキリ!
『 GET YER YA-YA'S OUT! COMPLETE EDITION 』
no label (1CD)
SB recordings@Madison Square Garden, New York
City, NY. Nov.27 & 28, 1969. / Civic Center, Baltimore, MD. Nov.26, 1969
1.
Intro. / 2. Jumpin' Jack Flash / 3. Carol / 4. Sympathy For The Devil / 5. Stray
Cat Blues / 6. Love In Vain / 7. Prodigal Son / 8. You Gotta Move / 9. Under
My Thumb / 10. I'm Free / 11. Midnight Rambler / 12. Live With Me / 13. Little
Queenie / 14. Satisfaction / 15. Honky Tonk Women / 16. Street Fighting Man
Nov.26,
1969. Baltimore : 6
Nov.27, 1969.
MSG, NY : 2,9,10
Nov.28 1st, 1969. MSG, NY :
3,13,14,15,16
Nov.28 2nd, 1969. MSG, NY : 4,5,7,8,11,12
こちら、オフィシャルの『GET
YER YA-YA'S OUT!』と、ライブ40周年記念で2009年にリリースされた『GET
YER YA-YA'S OUT!』Deluxeのボーナス("Prodigal Son"
"You Gotta Move" Under My Thumb" "I'm Free" "Satisfaction")を演奏順につないで69ライブ完全版に仕立て上げた作品。
そのコンセプトはVGP/DAC直営店のプレゼントCDとして既に2010年に実現していましたが、今回はごく一部に『GET
YOUR YA-YAS OUT』(RS-APPLE PROMO)や『FUCK
YER YA YA'S OUT!』(VGP-160)などでおなじみのアセテート音源も補填することで最長盤となっています。
その補填箇所、まずはアセテートには収録されていながらもオフィシャルではカットされていた"Sympathy
For The Devil"の3番のサビの部分から4番のサビにかけて、このCDでの2:41〜3:35にかけての54秒間。
さらに"Midnight
Rambler"開始前もアセテート盤は30秒ほど長く収録されていましたが、そこだけではなくオフィシャルに収録されているチャーリーのドラム・ロールとミックの掛け声の間に0.15秒という極小カット(このCDでの0:42の部分)があったということで、そこを含めて綺麗につながれています。
ということで3つのソースから仕上げられた最長盤。
音質はそれぞれちょっと差はあるとはいえいずれも極上ですので、最長にして69最強盤、めちゃくちゃかっちょいいです!
ところで"Midnight
Rambler"の前のアセテート盤からのMCで、"We're gonna do a new one for
you、which you haven't received yet."とミックが言うのを聞いて、そういえばこの時はまだ『LET
IT BLEED』はリリースされておらず、このライブの1週間後にリリースだったんですね。
ということでこちら350枚限定で紹介後すぐに売り切れたようですが、No
Filterロスで抜け殻になってた自分に活を入れてくれました(笑)
いつもはなるべくリリース順に聴くようにしていますが、新作がたまっているにもかかわらず、こちらは届くや否やがっつり聴いてがんがんリピート再生してます(笑)
Oct 2017
『 STOCKHOLM 2017 』
no label (2CD)
aud.recordings@Friends Arena, Stockholm, Sweden.
Oct.12, 2017
●Disc
1
1. Sympathy For The Devil / 2. It's Only Rock'n Roll / 3. Tumbling Dice
/ 4. Just Your Fool / 5. Ride 'Em On Down / 6. Under
My Thumb / 7. Sweet
Virginia / 8. You Can't Always Get What You Want /
9. Paint It Black / 10. Honky Tonk Women / 11. Band Introductions / 12. Happy
/ 13. Slipping Away
●Disc 2
1. Miss You / 2. Midnight Rambler / 3. Street
Fighting Man / 4. Start Me Up / 5. Brown Sugar / 6. Jumping Jack Flash / 7.
Gimme Shelter / 8. Satisfaction
デュッセルドルフに続く好調路線、No Filter劇場第10幕はスウェーデンはストックホルム!
このストックホルムがまた素晴らしい隠密音源がネットに公開され、そちらを元にした作品がこちら。
これがまた素晴らしいサウンドで、音像は大きく迫力もあり、上から下まで綺麗クリア、それでいて微妙なエコー感が素晴らしい。
会場の名前はアリーナだけど、それはラテン語のアレナを語源とした表現に欧州は結構忠実だからで、ここは観客60,000人のスタジアム級。
その空気感も見事に2枚のCDに閉じこめた見事な仕上がりです。
元音源も素晴らしいからこそですが、聴き比べるとこの微妙なエコーの仕上げこそ見事であることがよくわかります。
ということで、ハンブルグ、ルッカに続いて文句なしの最高隠密"EX"です。
DEFINITIVEミュンヘンがさらに上を行くのかもですが、そっちはまだ聴けてません。
演奏はすっかり復調したストーンズ。それがこうした音で聴くとなおのこと素晴らしい!
冒頭からめっちゃカッコいい!ストーンズだけでなくサッシャなどのサポートメンバーとも一体感が感じられる素晴らしい演奏。
そうした素晴らしい雰囲気の中、新作からの2曲もまさに素晴らしい。
そして"Ride
'Em On Down"を終え、「フィンランドから来た人は?」なんて聞きながら最後に「ノーベル賞選考委員会のメンバーはいるかい?」と。
文学賞、欲しいんでしょうか(笑)
自分のことなのか、それはノルウェーということか「ノルウェー!」と叫んでるお客さんもいますが、オスロは近いし、何より文学賞はノルウェーじゃなくてスウェーデン・アカデミーが選考するのでまぁいいでしょう(笑)
そして"Under
My Thumb"、さらにVoteではNo Filterツアー唯一の登場である"Sweet Virginia"。
ミックは「あまり覚えてないんだよ。間違ったらごめんね」なんて言って始めますが、いやいや始まるとまた素晴らしい演奏であります。
ティムのサックスがまた一味違ったアレンジで美しく、ここでもサポートメンバーを含めた皆の一体感というかハーモニーに惚れ込んでしまいます。
後半戦、"Midnight
Rambler"に"Street Fighting Man"も力強く、聴いててニヤニヤ嬉しくなります。
が、"Start
Me Up"でイントロやり直し。ミックが「Take 2」なんて言ってるのがほほえましい(笑)
さらに"JJF"でもやり直します。さらにミックが3番に入り損ねてあらためて入りなおすところがあり、YouTubeで見てみるとミックが「あ、やっちゃった?」とちょいあわてた表情してて笑えますが、これまた微笑ましいシーンかと。とはいえその後も"JJF"はなんだか乱れてます(笑)
アンコール1発目の"Gimme
Shelter"では、なんかいいことあったのかというほどサッシャが力強い。
そしてオーラス"Satisfaction"ではキースのじらしイントロ。
ということでほんとに充実したライブだったことが伺えます。
ちなみにジャケのミック、マイケル・カンパネッラ氏によるナイスな写真からですが、どうやら微妙に左手の向きを加工してるような。
背景のライトが真っすぐではないのでちょっと気になって元画像を見てみたら、微妙に加工してるようで芸が細かいですね。
ということで、No
Filterツアーでは演奏もよく音もよい、屈指の作品でありました!
『 NO FILTER DUSSELDORF 』
GOLDPLATE GPNF-1703BDR (BD-R)
aud.shots@Esprit Arena, Dusseldorf,
Germany. Oct.9, 2017
1.
Opening - Sympathy For The Devil / 2. It's Only Rock'n Roll / 3. Tumbling Dice
/ 4. Just Your Fool / 5. Ride 'Em On Down / 6. Bitch / 7. Get Off Of My Cloud
/ 8. You Can't Always Get What You Want / 9. Paint It Black / 10. Honky Tonk
Women / 11. Band Introductions / 12. Happy / 13. Slipping Away / 14. Miss You
/ 15. Midnight Rambler / 16. Street Fighting Man / 17. Start Me Up / 18. Brown
Sugar / 19. Jumping Jack Flash / 20. Gimme Shelter / 21. Satisfaction / + bonus
デュッセルドルフ、LHのCDはよかっただけにこのGOLDPLATEの映像にも期待が高まるところ!
・・・なんですが、ちょっと躓きます(笑)
オーディオはLHのCDと同じソースなんですが、LHのようなうまい調整になってなくて、キレのない音のままなのがちょい残念。
そしてこちらもバルセロナのように初めの方では結構音ずれが。映像が先で音が遅れてくるので手元の再生機器ではうまく調整できません。
あとこちらはバルセロナと違ってアップ映像が多いんですが、そのソースはYouTubeのOllie
Fabeck氏のものが多用されています。
が、こちらはHDとはいえフルHDではなく、少しぼやけて色が妙に濃くてにじんだもの。もう少しいい映像もあるのにと、こちらも少し残念。
"Just
Your Fool"だとこんな感じ。
https://www.youtube.com/watch?v=Pv6syxjbLtA
スマホやPCなどでこのYouTubeを見てる分にはいいんですが、大型TVでBlu-rayで観るとなるとちょっと粗くて物足りないというのが正直なところ。
やはりメインはフルHDであってほしいものです。
後半は遠景ながらも結構フルHDも使われてはいますが。
とまぁあれこれ思うのは贅沢かもしれませんけど、音ずれがあったりもう少しいい映像もあるのにと感じるのは、作品としてはどうかなと。
ジャケのリトも実物より赤がくすんだぼけた感じの画像からで、これはそもそもその画像をアップしたオフィシャルも悪いんですが、ちゃんとくっきりした画像も探せばあるのにと。
ツアー初日などはみな早く映像を見たいので早くリリースすることが重要でしょうが、ツアーも中盤になってくると演奏もよくなってきてるだけに、もう少し時間をかけてでも丁寧に作って欲しいと思ってしまいます。
でもですね、演奏は素晴らしいデュッセルドルフですから、オーディオをCDから鳴らしてTVから離れて観ればもっと楽しめます。
『 DUSSELDORF 2017 』
no label (2CD)
aud.recordings@Esprit Arena, Dusseldorf, Germany.
Oct.9, 2017
●Disc
1
1. Intro / 2. Sympathy For The Devil / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Tumbling
Dice / 5. Just Your Fool / 6. Ride 'Em On Down / 7. Bitch / 8. Get
Off Of My Cloud / 9. You Can't Always Get What You
Want / 10. Paint It Black / 11. Honky Tonk Women / 12. Band Introductions /
13. Happy / 14. Slipping Away
●Disc 2
1. Miss You / 2. Midnight Rambler
/ 3. Street Fighting Man / 4. Start Me Up / 5. Brown Sugar / 6. Jumping Jack
Flash / 7. Gimme Shelter / 8. Satisfaction
No Filter Tourの前半戦終了後の中間休みが明け、後半戦一発目のデュッセルドルフ!
オープニングの悪魔からして、ツアー冒頭での乗り切らない演奏とは違ってぐいぐい引き込まれます。
いやぁ〜いいぞデュッセルドルフ!
と思うのも現金なもので、やはりいい音でないとそうそう引き込まれないもの(笑)
こちら、元音源は歓声などはほぼ皆無ながらもどうもしょぼい感じだったんですが、見事なレストアが施されております。
ミックが大きくとらえられており、重低音とはいわずとも低音に迫力もあり、ギターは最近の超クリア系ではなくゴリゴリ鳴るもののしっかりONでドンシャリ手前でおさまり聴きやすく、それでいてエコーがこれまた絶妙な、インドアスタジアムのサウンドが見事に再現されているという、決して超高音質ではないもののキレのある"EX-"サウンドに生まれ変わっています。こういうレストアというか調整は見事!
ということで、冒頭からキレのある音でスピード感あふれるデュッセルドルフ、もうね、わたし的にはドハマリの音と演奏です(笑)
このサウンドでの"Ride
'Em On Down"がまた絶品。
これで"Mr.D"もやってくれてれば最高でしたが、なぜにここで"Bitch"?と思わないでもない。
No
Filterツアーで唯一演奏されたのがこのデュッセルドルフでしたが、あまりありがたくもないような。
でもキースの調子がよくないとできない選曲。キースも型にはまった演奏ではなく自由ながらもしっかり弾いてて嬉しくなります。
ホーンがちとにぎやかですけどね(笑)。いやしかしチャーリーのタイトなドラムがまたいい!
続くVoteは"Get
Off Of My Cloud"。これも今ツアー唯一の演奏。
これがまたいい!もっさりした感じになるかと思いきや、すごいぞキースとチャーリーにロニー!!
YouTubeで観たときにはここまでギターがONではなかったので、これで聴くとちゃんとこのスピードでやってたんだと嬉しくなってきます。
そしてこの曲をやるときはイントロでチャーリーにすぐキースが被さる省略タイプでやるときも多いんですが、しっかり原曲タイプでやってるのがまた嬉しい。
いやぁ〜ここ最高です。
そして後半も素晴らしく、"Midnight
Rambler"ではやっぱロニーが気を吐いてます!
"Come On In My Kitchen"を口ずさむミックもノッテます。
いやぁ〜"Brown
Sugar"も"JJF"もツアー当初のもっさりはどこへやら、速くて力強い演奏に感激。
とまぁ感動しきりでしたが、この感動も見事なサウンド調整による影響が大きいことが次に紹介する映像で明らかになるのでした(笑)
ということで、超高音質とはまた違ったテイストですが、ストーンズ復調ぶりが見事に伝わってくる作品でした!
『 NO FILTER BARCELONA 』
GOLDPLATE GPNF-1702BDR (BD-R)
aud.shots@Estadi Olimpic Lluis
Companys, Barcelona, Spain. Sep.27, 2017
1.
Opening - Sympathy For The Devil / 2. It's Only Rock'n Roll / 3. Tumbling Dice
/ 4. Just Your Fool / 5. Ride 'Em On Down / 6. Under
My Thumb / 7. Rocks
Off / 8. You Can't Always Get What You Want / 9. Paint
It Black / 10. Honky Tonk Women / 11. Band Introductions / 12. Happy / 13. Slipping
Away / 14. Miss You / 15. Midnight Rambler / 16. Street Fighting Man / 17. Start
Me Up / 18. Brown Sugar / 19. Jumping Jack Flash / 20. Gimme Shelter / 21. Satisfaction
バルセロナのBD-R。
表ジャケはなぜかオフィシャルのリトではなくファンメイドによって事前に出回ったもので、裏にオフィシャルのリトからのが小さく載ってます(笑)
こちら、映像はYoutubeやオリジナル映像のオリジナル映像のミックスのようで、YouTubeでは欠落している曲間はオリジナル映像らしき、ロニー側スタンドからの綺麗な斜めショットがカバーしています。
そのオリジナル映像部分はかなり綺麗ですが、いかんせん遠いのでメインでは使われていません。
さて、最初の悪魔のイントロで2つのカメラがどんどん切り替わるのにはなんじゃこりゃと戦慄を覚えましたが、その後の映像はそう頻繁には切り替わらず安心して見ることができます。
でも特に最初は映像と音のシンクロが微妙にずれてるところが気になったりもします。映像が早く音が後から鳴るのでアンプのオーディオディレイでも調整できず。
そしてベストショット集かというと少し微妙で、遠くからのショットが使われているところも多く、そこではミックの表情がライトで飛んでたり。
そして『BLUE
& LONESOME』の2曲や"Rocks Off"なんてYouTubeにキース側ピットからのいい映像あるんだけどなぁ〜と思うところも。
"Paint
It Black"ではその人がアップした映像も使われててナイスなんですが、ちょっと残念。
そしてオーディオはそのオリジナルカメラからなのか、そうではないのか、結構近い音で一定して聴きやすいサウンド。
とはいえ結構周りもにぎやかですが、音像は大きくクリアなサウンドです。
ということで、音質もよく安心して観ていられますが、食い入るように「観る」タイプというより「眺める」といった感じかな〜。
結構メインで使われている映像(オリジナルではない)もロニー側スタンドからの望遠でHDではなく、メンバーの表情もライトで飛んでたりして少し単調です。
これでインフォにある「最前ブロックからの特大クローズアップ」がGOLDPLATEのオリジナル映像だったならと、ちょっと残念ではありますが、バルセロナ公演をほぼカットなしで観ることができる作品でした。
『 BARCELONA 2017 』
no label (2CD)
aud.recordings@Estadi Olimpic Lluis Companys,
Barcelona, Spain. Sep.27, 2017
●Disc
1
1. Intro / 2. Sympathy For The Devil / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Tumbling
Dice / 5. Just Your Fool / 6. Ride 'Em On Down / 7. Under
My Thumb / 8. Rocks
Off / 9. You Can't Always Get What You Want / 10.
Paint It Black / 11. Honky Tonk Women / 12. Band Introductions / 13. Happy /
14. Slipping Away
●Disc 2
1. Miss You / 2. Midnight Rambler / 3. Street
Fighting Man / 4. Start Me Up / 5. Brown Sugar / 6. Jumping Jack Flash / 7.
Gimme Shelter / 8. Satisfaction
No Filterツアー、ドイツ2公演、オーストリア、スイス、イタリアと5公演を経て、今度は情熱の国スペイン入り。
この隠密録音は他公演の素晴らしい隠密と比べるとワンランクダウン。
音質自体がこもってるといった悪いものではなく、高音の抜けもよく重低音も迫力あるサウンドに仕上がっていますが、録音場所が真ん中とはいえアリーナ中央後方のため距離感のあるサウンドで、覆いかぶさる熱唱は臨場感があって悪くはないんですが、たまに話し声が聴こえるという感じ。
とはいえネットに公開された元音源よりはかなり聴きやすくなってはいるんですが。
ただし曲間や曲の冒頭などではジリジリというノイズがわずかに乗ってることが確認できますので、演奏中には目立たないもののずっとジリジリ鳴ってるんでしょう。
ということで、全体的には隠密では通常最高ランクの"EX-"には及ばない"EX--"〜"very
good+++"。
しかしこの日の演奏は6公演目ということで潤滑油も十分いきわたり、情熱の国スペインということもあってかストーンズも最初からしっかりした演奏です。
"IORR"に"Dice"のイントロもしっかり(笑)
No
Filterツアーでは初日のハンブルグと3公演目のシュピールベルクに続く"Under
My Thumb"もなかなかの出来で、キースもしっかり弾いてます。
そしてお次がVoteなんですが、ちょいと変わったことに。
いつもならVote候補4曲の曲名が黄色いスクリーンに映って、ミックが発表!という流れのはずで、ミックはいつものそういう流れにしようとしたのかスペイン語を話し始めたそのとき、唐突にキースがイントロを弾き始めます(笑)
YouTubeの映像では歌い始める前にミックがキースに向かって「なんだよそれ」といったような顔をしてたのはこういうことだったのかと(笑)
ということで、せっかくのVoteの発表はなかった模様(笑)
そうしていきなり始まった"Rocks
Off"、ミックが下から入って高低をつけた歌い方はナイス。でも演奏はまぁちょいともたついた感じかな?(笑)
続く"You
Can't Always-"ではロニーのギターソロで最初うまく鳴らなかったりしてますが、なかなかの熱い演奏です。
ところでその"You
Can't Always-"、このCDでは6:40あたりからの10秒間、最後に加速していくところでどうも二度ほど一瞬音が飛んでるように聴こえますが、音がちょっと遠いのであまり細かいところまではわからず。
そういえばと聴き比べましたが、バルセロナはGOLDPLATEのBD-Rの方が耳あたりはよさそうです。
そして情熱の国スペイン、キースへのコールはやはりすごい。キースも半分ネタなんでしょうが、なかなかギターを手にしません(笑)
いやしかしこの日の"Midnight
Rambler"がまた熱い!
途中のいいところで話し声が邪魔なところもありますが、距離感のあるサウンドとはいえチャーリーの力強さが見事に伝わってきます。
そしてキースとの絶妙のハーモニーは"Street
Fighting Man"になだれ込んでゆく。そして覆いかぶさる歓声。いやぁ〜ここ最高っす。
そういえばこの頃になるとキースのギターがよく聴こえます。耳が慣れたということでもなさそうですが。
そして本編ラストの"JJF"ではキースのイントロ冒頭が妙にゆっくりで一瞬ひやりとし、さらにミックが入り損ねたようでまたひやりとしましたがセーフ(笑)
アンコールラストの"Satisfaction"では"オオ、オオオーオオオオオ"の大合唱で始まり、"ヘイヘイヘイ"はもちのロン、さすがはスペインと胸が熱くなります。
ただ、他と比べると音質がワンランク落ちるので演奏を集中して聴きにくいのがちょっと残念。
いつかDefinitive
Editionが出てくれればと願うバルセロナでした。
『 LUCCA SUMMER FESTIVAL 2017 』
no label (2CD)
Ex Campo Balilla, Mura di Lucca, Lucca, Italy.
Sep.23, 2017
●Disc
1
1. Intro / 2. Sympathy For The Devil / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Tumbling
Dice / 5. Just Your Fool / 6. Ride 'Em On Down / 7. Let's Spend The Night Together
/ 8. Con Le Mie Lacrime (As Tears Go By)
/ 9. You Can't Always Get What You Want / 10. Paint It Black / 11. Honky Tonk
Women / 12. Band Introductions / 13. Happy / 14. Slipping Away
●Disc 2
1.
Miss You / 2. Midnight Rambler / 3. Street Fighting Man / 4. Start Me Up / 5.
Brown Sugar / 6. Satisfaction / 7. Gimme Shelter / 8. Jumping Jack Flash
大盛り上がりの城塞都市で行われたイタリアはルッカ、No Filter劇場第5幕!
一つ前の第4幕チューリッヒでキースも復調した上に今度の舞台はイタリアとなれば、爆発は必至と期待高まるルッカ!!
というルッカ公演、2つの音源がネットに出回りましたが、こちらで採用された音源は素晴らしいAndrea82音源。
さらにこの音源、そのオリジナルとさらにリマスターの2種類が出回り、オリジナルは低音が少し軽く、それをリマスターしたものは高音がちょっと強かったんですが、こちらはそのちょうど中間といった仕上がりで、低音はしっかりと響き、高音も強すぎることなく綺麗すっきり、音像もばっちりONで、それでいて周りはたまに手拍子はあるもののまったく騒がしくないという極上録音。
ただし、定位がちょっと左に寄っていて、野外会場ならではの音の広がりはそれほど感じられないのがちょっと残念。
とはいえキースのギターがゴリゴリ鳴り響く素晴らしい仕上がりの"EX"です。
でも演奏は爆発は必至と思われていながらも危ういところがいくつかあります。
まぁそれがストーンズなんですよ(笑)
まず"IORR"ではキースのお手付きイントロ。チャプターはそっちに打って欲しかったかも(笑)
でも序盤の調子をはかる一つの目安であるダイスのイントロも力強く、いいぞこれはと。
しかしまたまた好事魔多し、Voteで選ばれた"Let's
Spend The Night Together"で気持ちよくコーラスを歌うキースにそれは。
途中で歌詞を間違えてミックと一瞬噛み合いません。まぁよくあるミスですが(笑)
そしてルッカの目玉の"As
Tears Go By"、いやイタリア語バージョンの"Con Le Mie Lacrime"。
ABBツアーでもこの曲は"Con
Le Mie Lacrime"としてミランで演奏されているイタリア・スペシャル!
でもまずはイントロをやり直し。そして演奏がどうにも頼りなくたどたどしい。
映像を観てるとスクリーンの演出も綺麗で見た目は美しいんですが、どうもバンドにまとまりがなく、ABBツアー東京ドームでの"As
Teas Go By"とは大違い。
ミックも途中で腕を巻いてチャックにもっと速くと指示してるようですが、イタリア語からスイッチして英語バージョンに流れて再度イタリア語に戻ったタイミングで間違って"Con
le mie lacrime, così"を二度繰り返してしまい、そこから演奏も噛み合わずグダグダになり、なんだか頼りないエンディングへ。
ということでせっかくのイタリア・スペシャルがちょっと残念な演奏に。とはいえこういうスペシャルはその場で体験してこそ!
いやしかし復調チューリッヒからのイタリアはルッカ。ここからよここからと思うも、どうもまた怪しく(笑)
"You
Can't Always Get What You Want"はキースとチャーリーのテンポを出だしのマットが抑えたような感じで、どうもばらついたスタート。
チャーリーがポイントポイントで渇を入れ、ロニーとチャックで何とかまとめましたという仕上がりで、なんだかドタバタ感のあるままリプライズ。
う〜ん、これぞまさにライブ(笑)
そして"Honky
Tonk Women"ではイントロやり直し(笑)
さらにキースがどうにももたついてて、チャーリーのドラムがいつもより多く2連を入れてるように感じなくもない。
そんな中、ミックはなんとかこのテンポでもと気を吐いてます。
そしてキース・コーナーへ。イタリアではキース大人気であります!
"Happy"が終わって、"オーレ!オレオレオレー!リチャーズ!リチャーズ!"と湧き上がる掛け声に、笑いながら"スクーザ!(ごめんよ)仕事しなきゃいけないんでな"と上機嫌で止めて始めたのが今ツアーでは固定曲の"Slipping
Away"。
でもこの"Slipping Away"がまたどうにもテンポが遅く、歴史的な街に映える情緒的だといえばそうなんですが、やっぱり音だけ聴いてるとちょいヒヤヒヤ(笑)
そんな感じでやっぱりキースはまた調子を落としかけてますが、ここで崩れ落ちていきはしません!
Disc2、後半に入るとエンジンかかってきます!
いや、"Miss
You"はまだもっさりしてますが、"Midnight Rambler"では前半こそテンポは遅いものの力強さを増していきます。
途中ミックは"You
better come on in my kitchen, it's goin' to be rainin' outdoors"とロバート・ジョンソンの"Come
On In My Kitchen"を口ずさみ、それに乗せられたかのように後半は覇気をまとった力強いストーンズが完全復活します!
そして"Street
Fighting Man"でついに爆発!ようやく来たよと聞いててニンマリ(笑)
まぁところどころ危ういところはあれどもそこはご愛嬌。
そしてツアーも後半に差しかかった10/15現在、本編ラストが"Satisfaction"で、アンコールは"Gimme
Shelter"とオーラス"JJF"という、No Filterツアー初期スタイル最後の公演となっています。
次の第6幕バルセロナからは"JJF"で本編を終え、アンコールが"Gimme
Shelter"とオーラス"Satisfaction"という順に変わります。
そのオーラスの"JJF"でまた面白いことに!というか一番の聴きどころはココ(笑)
2番を終えて1:30付近でのブレイク時、キースがあの2回の"ジャガジャーン"の一発目をジャーン!と入れてあらためて2回ジャガジャーンを弾いてしまい、というかもう乗りまくって合計3回弾いてしまったことによって、普通に弾いてたロニーが先行する形になってしまい、その後の上昇フレーズをロニーとキースが交互に弾くという「掛け合い漫才」奏法になってるのが最高に面白い(笑)
もちろんロニーは気づいてしっかり修正の合図の音を。ということで3番からはしっかり揃ってます(笑)
もしかしてこのせいでその後はオーラスからアンコール前に変えたのか?
てなことはないでしょうが、最高に面白い"JJF"が聴けます(笑)
YouTubeでここを見てみるとまた面白ので是非(笑)
ということで、チューリッヒの好調が続かず最初は冷や冷やしながらも、後半はルッカの熱気に応えるように上り詰めていくストーンズの意地、そして熱が入り過ぎて最後に乱れてしまうというオチまでついたストーンズを高音質で感じ取ることができる作品でありました!!
『 ZURICH 2017 』
no label (2CD)
aud.recordings@Letzigrund Stadion, Zurich,
Switzerland. Sep.20, 2017
●Disc
1
1. Intro. / 2. Sympathy For The Devil / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Tumbling
Dice / 5. Hate To See You Go
/ 6. Ride 'Em On Down / 7. Dancing With
Mr. D / 8. Like
A Rolling Stone / 9. You Can't Always Get What You
Want / 10. Paint It Black / 11. Honky Tonk Women / 12. Band Introductions /
13. Happy / 14. Slipping Away
●Disc 2
1. Midnight Rambler / 2. Miss You
/ 3. Street Fighting Man / 4. Start Me Up / 5. Brown Sugar / 6. Satisfaction
/ 7. Gimme Shelter / 8. Jumping Jack Flash
LHからNo
Filter公演初日ハンブルグ、ミュンヘンに続いてチューリッヒも登場。
こちら、ミュンヘンとの間にシュピールベルク公演を挟んでの「No
Filter劇場」第4幕。
今回のチューリッヒといえば何といってもキースの復調です!
オープニングの悪魔からして違う!No
Filter劇場第4幕、4公演目にしていよいよキース復活!!
"IORR"のイントロもいい!"Tumbling
Dice"もやっと転がってるぞー!!
こりゃジャケはキースの写真にしてほしかった(笑)
というくらいしょっぱなから興奮せずにはいられないチューリッヒ公演。
こちらも元音源はネットからですが、元音源にあった低音ブリブリがうまく緩和され、それでいてベースの迫力は損なわれない、まさにインフォのとおり骨太サウンド。
骨太と言っても低音がONということで、中高音が損なわれているわけではありません。
クリアにしてビンビン腰に来る迫力のサウンドで、音像も大きく、ハンブルグとはまた違ったテイストでいて素晴らしい"EX"です。
この音質アジャストは本当に素晴らしい。
そんなわけで高音質でチューリッヒ公演を楽しめるのは嬉しい限り。
さてこのチューリッヒ、意外なところで思わぬ目玉が飛び出します。
今夜はティナ・ターナーが観に来てるんだよと言いながら紹介されたのは、ライブ初登場曲!
『BLUE
& LONESOME』からいつもの"Just
Your Fool"ではなく、"Hate To See You Go"が初登場。
ん?でも冒頭キースが弾いてないぞ?と思ってYouTubeを見るとなにやらトラブルだったようで、ギターチェンジこそしていませんが、ワイヤレスか何かをピエールが調整してたようで、無事ミックが歌に入る前に戻ってまいりました。
それにしてもロニーも好調であります。
そして現時点では最後の演奏となっている"Dancing
With Mr.D"!
No Filterツアーの目玉と思われていたのに、まだまだギターの頑張りが足らないのか、ツアーも半分を過ぎた8公演終わった時点でたった3回しかやってません。
たしかにちょっとミックも一本調子で、この曲が本来持っていた下から上がってのおどろおどろしさも再現できていませんが、それよりなによりやって欲しい(笑)
この日の演奏なんかは結構いい感じなんですけど、やっぱり会場受けはよくないんですかねー?
そしてVoteで選ばれたのは"Like
A Rolling Stone"。ボブにありがとうなんて言ってます(笑)
いやぁ〜アコースティックやバラードもなしというのは意外な進行です。
・・・はっ!?もしかしてそれがキースへの荒療治だったのか?セットリストを見て、こりゃ今日は最初っからしっかりやらねーと、と(笑)
それはともかく、この曲、チャックがでかいので個人的にはそんなに嬉しくなかったりしますが、ノーベル文学賞大先生の曲ですからありがたく頂きます。
でもどうせやるならボブの受賞直後、Desert
Tripの第2週でやればよかったのに、とか思いつつ(笑)
いやしかし"You
Can't Always Get What You Want"も凄まじい勢いのエンディングでほんとに調子がよさそうで!
まだブートにはなってないシュピールベルク公演の出来があまりにひどいところがあったので、ほんとに心配してたんですが、こりゃほんとにうれしい復活であります!
でも"Paint
It Black"は絶好調ながら、"Honky Tonk Women"はスローテンポであります。
まぁそんなこともういいですわ(笑)
ちなみに"Honky
Tonk Women"のあととか、ところどころ周りのお客さんでしょう、日本語が聴こえます。
お客さんといえば、現地からのレポートによるとこのチューリッヒはそれまでの公演に比べてピットの入りがあまりよくなかったそうですが、なんと後ろのエリアからどんどんお客さんをピットにいれたそうです。ストーンズの目の前が空いてるってのはいかん、ということでそれ自体はまぁ仕方無いと思いますが、中央まで突進してくるガラのよろしくないお客さんもいたそうで、それも良し悪しですね。
それはともかく、さぁ!チューリッヒの見どころキース・コーナー!
その前のチャーリーとキースへのおばさんのはしゃぎぶりも聴きどころです(笑)
まずは問題の"Happy"、ここではキースはご機嫌に始めるも、ロニーのペダル・スティールがせっかくのソロで鳴らなくなるトラブル。
途中で復旧しますがそれでもイマイチ。そうこうしてる間に演奏はバラバラ、コーラスが入ったところで強引に終わらせるという笑える終わり方(笑)
そして"Slipping
Away"では、ロニーのギターの準備が終わる前に始めてしまい、ロニーと笑顔で一芝居してやり直し(笑)
この辺はYouTube見ながら聴くとより楽しめます(笑)
後半に入るとまた"Midnight
Rambler"がまたイイ!
ブレイク部分でのヨーヨーヨーに、そこからの爆発と加速には痺れます。
んが、好事魔多し!キースの復調の裏でどうもミックの調子がだんだん落ちてきます。
どうも"Honky
Tonk Women"でちょいとあれ?というところがありましたが、そりゃテンポが遅すぎるせいかと思いきや、どうやら違ったようで。
ミックは頻繁に鼻水をかんで、ショーの後半ではほんのわずかながら流す歌い方に。
でも次のルッカ公演では復活してたんで心配は杞憂でしたが、デザート・トリップからのベガスのこともありましたし、このチューリッヒ時点では心配でありました。
しかしそうしたこともあってか、余計にキースが力強く感じるチューリッヒ。
"Brown
Sugar"なんて周りが力強いのなんの。でもスタジオ・バージョン再現のマットのカスタネットとマラカスがうるさい(笑)
ハンブルグやミュンヘンではバナードのタンバリンだけのようだったのにとYouTubeをあれこれ見てみると、どうやらひとつ前のシュピールベルク公演からやってるような。
昨年もやっていながらもそんなに目立たなかったんですが、サポートの音量を上げてるのか、テンポが落ちたせいで余計に目立つのか、なんかうるさい(笑)
最後の"JJF"では音だけ聴くとかなりミック流してるような。YouTube観ると動きは元気なのであまりそう感じないんですが(笑)
でもYouTube見るとキースがかなりオーバーアクションで気合入ってるのがわかてtなおさら面白いです(笑)
というわけで、キースはかなり復調、ミックはどうかなー?てな感じですが、全体的に復調が明らかで嬉しくなるチューリッヒでした!!!!
ところでこちら、珍しく裏ジャケのDisc1の曲目クレジットに誤りが。
裏ジャケにはチャプター1はPre
Show Music、チャプター2がIntroと表記されていますが、実際のディスクはAC/DCの"Highway
To Hell"とイントロがまとめてチャプター1になっています。
まぁブートを買う人はあまりクレジット見ないでしょうから、大したことない問題ではありますが。
追記:その後、店頭商品では修正されたバージョンになってるようです。
『 MUNICH 2017 』
no label (2CD)
aud.recordings@Olympiastadion, Munich, Germany.
Sep.12, 2017
●Disc
1
1. Intro. / 2. Sympathy For The Devil / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Tumbling
Dice / 5. Out Of Control / 6. Just Your Fool / 7. Ride 'Em On Down / 8. Dancing
With Mr. D / 9. You Can't Always Get What You Want
/ 10. Beast Of Burden
/ 11. Paint It Black / 12. Honky Tonk Women / 13. Band Introductions / 14. Happy
/ 15. Slipping Away
●Disc 2
1. Midnight Rambler / 2. Miss You / 3. Street
Fighting Man / 4. Start Me Up / 5. Brown Sugar / 6. Satisfaction / 7. Gimme
Shelter / 8. Jumping Jack Flash
LHからNo Filter公演初日ハンブルグに続いて、ミュンヘンも登場。
ハンブルグ公演から中2日で開催されたNo
Filterツアー2公演目がこのミュンヘン公演。
初日の22曲からは1曲"Play
With Fire"が減って21曲に。ファン投票は"Beast Of Burden"が登場。
これを聴いてる10月初旬には、その後のライブでストーンズも復調してることが感じられたのでもう安心ですが、このライブが行われた9月中旬には続々YouTubeにアップされる映像を見て、キースは大丈夫なんだろうか?と不安になったツアー序盤です。
悪魔は無難にこなすも、IORRのギターソロも初日よりはよくなったとはいえ、なんともしまりの無い。
とはいえもうお歳ですから、暖気にも時間がというか数回かかるということで(笑)
ということでこちら、元はネットに上がった音源ですが、高音から低音まで歪みもなく音像も大きく、特にミックはほんとにリアルに綺麗に録れていて迫力あり。
でもオリジナル音源そのままではなくやや硬いサウンドに調整されており、オリジナルのソフトでちょいぼけた感じは減退してシャープで硬い印象も受ける仕上がりですが、周りも騒がしくない素晴らしさ。
たまに風の音を拾うのと、前半のクリアさが後半ではちょっとかげりがあるものの、総じて素晴らしい"EX"〜"EX-"。
なお、ネットにアップされたオリジナル音源は、悪魔のイントロ途中からキースのギターソロまでモノラルになってましたが、こちらはそのモノラル区間は定位はやや右寄りになりますがステレオに膨らませているようです。そしてその区間以降は定位も中央のステレオに落ち着きます。
一部"Tumbling
Dice"の後の歓声部分で少しの間モノラルになりますが、そこはそのまま。
ちなみにミックが"次は新作からブルースやるよ。最初の曲はJust
Your Fool"なんて紹介をすると、横の男が「Just Your, what?」と曲名を尋ねる話し声が入ってるのはいかにも。新作なんか聴いちゃいない(笑)
しかしこの"Just
Your Fool"と"Ride 'Em On Down"は絶品。ロニーのソロが素晴らしい。
初日に続いて飛び出した"Dancing
With Mr. D"は初日のようなミスもなく断然いい!
もっとおどろおどろしさを出してほしい!と思うも、現時点ではその後1回しかやってないぞ〜!
"Beast
Of Burden"もミックとロニーが素晴らしいですが、イントロを忘れたようなキースにずっこけ、バナードの大きなボーカルがちょっと気持ち悪い(笑)
そしてこの音源、"Paint
It Black"が始まるやいなややっぱりヨーロッパでは大人気だなとわかる歓声がちょっと面白い(笑)
ただ、やっぱりキースは頼りないところがちらほら。
それだけに他のメンバーやチャックが張り切ってるところが伺えたり。"Honky
Tonk Women"も後半キースはダメダメで(笑)
そしてキース・コーナーでの"Happy"。
いきなり教育ママから入って、日が暮れる頃にはすっからかんとひっくり返して歌ってしまい、キースも笑いながら(笑)
そして終盤も終わるきっかけがつかめない(笑)。でもオリジナル・キーで頑張ってますけど。
"Midnight
Rambler"では中盤ミックがちょい先走ってますが、こういうのもキースがお疲れだからか?
その後、ミュンヘンでは1965年から15回もやってるよ。そのうち9回はこの会場なんだ。何度も何度も来てくれてありがとう、と泣けてくる謝辞を。
てな感じでショーは後半に進みますが、まだ2公演目ということでまだまだ暖まり切らず、この日の"Street
Fighting Man"以降の盛り上げ曲もちょいもっさり。
でもはい、もう歳ですからそんなもんですよ。
年齢を考えるとこうして2時間以上のステージを繰り広げるってのはもうそれだけで奇跡です。
ということで高齢ストーンズが復調していくさまを追いかける、まさにありのままのNo
Filter劇場、第2幕でした!
Sep 2017
『 NO FILTER HAMBURG 』
GOLDPLATE GPNF-1701BDR (BD-R)
aud.shots@Stadtpark,
Hamburg, Germany. Sep.9, 2017
1.
Opening - Sympathy For The Devil
/ 2. It's Only Rock'n Roll / 3. Tumbling Dice / 4. Out Of Control / 5. Just
Your Fool / 6. Ride
'Em On Down / 7. Play
With Fire / 8. You Can't Always Get What You Want
/ 9. Dancing With Mr. D
/ 10. Under My Thumb
/ 11. Paint It Black / 12. Honky Tonk Women / 13. Band Introduction / 14. Slipping
Away / 15. Happy / 16. Midnight Rambler / 17. Miss You / 18. Street Fighting
Man / 19. Start Me Up / 20. Brown Sugar / 21. Satisfaction / 22. Gimme Shelter
/ 23. Jumping Jack Flash
+ Hamburg Highlights / BILD TVNews / Reuters News
/ No Filter Tour Trailer / Touring Europe 2017
そちらを見ればわかる通り、元は4Kで撮影された超安定HDショットで、手ぶれやボケやブロックノイズなど皆無の超絶高画質。
映像はずっとこのショットのみで、アップ映像などと組み合わせたマルチカメラもいいんですが、これはこれで最高画質をじっくり眺められるのがいい。
昨晩紹介したLHのCD『HAMBURG
2017』にはこの同じ映像がボーナスDVD-Rでついていましたが、元がHDなだけに、TV画面でこのBlu-rayを再生するのとDVD-Rでは美しさが全く違います。
もちろんPCでYouTubeを見るのとは雲泥の差。こりゃ断然Blu-rayをTVで見るのがいいです。
音声はこの元のYouTubeの音も悪くはないんですが、LHのCD『HAMBURG
2017』に使われたネットにアップされた音源と比べるとやはり後者の方が断然クリア。
ということでこちら、その『HAMBURG
2017』に使われた音源をAudio1、元のYouTubeの音源をAudio2に収録して、切り替えられるようになっています。
でも多少周りがうるさいところでもAudio1の方がやっぱりいいですね。
なお、こちらのそのAudio1は96kHz/24bitのハイレゾサウンドにアップコンバートされており、元音源にあった悪魔での音飛びはこちらもしっかり修正されていて普通にスピーカーで鳴らしている分には気が付かないほど。
サウンドは『HAMBURG
2017』で紹介した通りたまに口論などの声が入っていますが、この素晴らしい映像と極上音源によって、ほんとにこれが隠密ブートなのかと疑ってしまうほどの凄いことになってます(笑)
ということで最高の映像と最高の音が組み合わさったハンブルグ最強Blu-rayです。
また、ボーナス映像もオフィシャルYouTubeの映像とニュース映像と充実しており、全て元素材はネットからですがナイスな一枚です。
ちなみにメニュー画面では、"PLAY
WITh FIRE"と一か所だけ小文字が入ってるところが惜しい(笑)
『 HAMBURG 2017 』
no label (2CD)
aud.recordings@Stadtpark,
Hamburg, Germany. Sep.9, 2017
●Disc
1
1. Intro. / 2. Sympathy For The Devil / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Tumbling
Dice / 5. Out Of Control / 6. Just Your Fool / 7. Ride 'Em On Down / 8. Play
With Fire / 9. You Can't Always Get What You Want / 10. Dancing With Mr. D /
11. Under My Thumb / 12. Paint It Black / 13. Honky Tonk Women / 14. Band Introductions
/ 15. Slipping Away / 16. Happy
●Disc 2
1. Midnight Rambler / 2. Miss
You / 3. Street Fighting Man / 4. Start Me Up / 5. Brown Sugar / 6. Satisfaction
/ 7. Gimme Shelter / 8. Jumping Jack Flash
+ 9. Play With Fire / 10. Dancing
With Mr.D / 11. Under My Thumb (9-11: Rehearsals at Stadtpark, Hamburg, Germany.
Sep.7, 2017)
ミック74歳、キース73歳、チャーリー76歳、ロニー70歳。
ついにストーンズのメンバー全員が70歳超えとなって初のツアーが、2017/9/9から始まった欧州を巡るNo
Filterツアー。
そのツアー初日を収録したのがこちら。
ステージセットも新調され、リハ情報も聞こえてくると期待に胸高まりましたが、目玉は何といってもオープニングに配された"Sympathy
For The Devil"と、1973欧州ツアー以来44年ぶりに演奏された"Dancing With
Mr.D"!
さらにニュー・アルバムである『BLUE
& LONESOME』から2曲演奏され、1990/2/23の日本公演以来となる27年ぶりの"Play
With Fire"の登場も見逃せません。
そんなツアー初日を極上隠密で届けてくれるのが今回のこちら。
元はネットに公開された極上音源で、元音源では"Sympathy
For The Devil"で2箇所音飛びをしていましたが、そこはYouTube音源に差し替えることにより修正されています。
このサウンド、音像は近くて大きく、各楽器の音を見事に綺麗に収録していて低音から高音までひずみもないクリアサウンドで収録されているまさに極上音源です。
どうやら使われたマイクは360度全方位録音を誇るバイノーラルマイクたるOKMのインイヤーステレオマイクのようで、まさにライブを疑似体験できる素晴らしいサウンドを味わうことができます。
強いて難点を上げれば、"Sympathy
For The Devil"中盤からちょいと男性と女性の口論が耳につき、"Out Of
Control"や"You Can't Always-"では男性の話し声が少し耳につくくらい。
ほんとに素晴らしい"EX"隠密録音です。
いやしかしまずはオープニングに初登場した悪魔!
2012年の50&Countingツアー開幕時、冒頭の太鼓隊の演奏にすわ悪魔か!と戦慄を覚えたことを思い出しますが、ついに悪魔がオープニングに!
オープニングでドッカンとくる"Start
Me Up"や"JJF"ではなくこの曲をというのも十分チャレンジングですが、ミックのイヤモニの具合が悪ければ豪快な音外しを何度もしでかしたことのあるこの曲をオープニングとは、いろんな意味でもチャレンジングであります(笑)
ただ、前述したレア曲を除けばいつもの曲の曲順を替えただけとも受け取れるセットリストでありますが、ここ数年のツアーからは変化をつけてチャレンジしてきたことにストーンズのまだまだ現役たるやる気を感じます。
ただし寄る年波には、と言ってしまっては元も子もありませんが、演奏のテンポは遅めで、ミックをカバーするバックコーラスの音量がかなり上がり、キースのギターに集中すると物足りなさを感じる演奏ではあります。
キースも遂に終わりだ、そうした議論がIORRで燃え上がるのも無理はありません。
が、キースも73歳です。雇用延長でもそこまで延長しませんよというお歳なのです。
それでも輝く瞬間を楽しみに、そしてストーンズがやる気でいる限り見届けたいというのがファン心理でしょう。
そうではなく、老いていくストーンズなど見たくない聴きたくない、あるいはもう引退したら?と思われる方には、こちらの演奏は少し厳しい現実となるでしょう。
でもストーンズは今も現役でこうして転がっているんだという実感を得られるのが、2017年最新ツアー開幕たるこのハンブルグ公演なのです。
しかしそんな高齢ストーンズですが、ちょいとしたチャレンジが時に変な具合になることも。
それが"Play
With Fire"。いまのところNo Filterツアー初日のみに登場した特別曲で、12弦を奏でるキース、そしてロニーも見事ですが、そこに鳴り響くのはあの"カーッ"というビブラスラップ。
なんでこんなアレンジ入れちゃうんだと(笑)
そして黄金期のあの1973年欧州ツアー最終日以来、44年ぶりに飛び出したのが"Dancing
With Mr.D"。
これはやってくれるだけでも涙ものですが、この初日はキースもミックもための間をすっとばしてしまうというミスがあります。
でもこれこそライブの醍醐味。
44年ぶりに登場のこの曲を目の当たりにしたファンは度肝を抜かれたことでしょう。
とはいえ結構ドイツ人は冷静なのか、そんなに会場ドッカンドッカンというわけでもなかったようですが。
まぁ考えてみれば日本でもこの曲をやって会場がわくかというと難しいでしょうね。
そんなわけでクラブショーとかならともかく、スタジアムクラスでセットリストにレアものを組み込めばいいかというとそうでもなく、バランスが難しいところ。
続く"Under
My Thumb"も気がつけば2006/11/22のLA公演以来。続く"Paint It Black"、"Honky
Tonk Women"と続けて60年代ファンには嬉しいところ。
でもか〜な〜り丁寧な演奏で、まだまだエンジンが暖まってない感じ。
そういえばこの日は雨が降ったりやんだりで、YouTubeではところどころで花道からBステを一生懸命でタオルで拭き取るスタッフが確認できます。
キース・コーナーは無難な2曲を経て、"Midnight
Rambler"。
冒頭にYouTubeソースでは聞こえないスタッフの無線連絡の声が入っていますが、これまたYouTubeでは花道などをうごめくスタッフたちの姿も確認できます。
いやしかしこの"Midnight
Rambler"ではひたすらミックが凄い!
このあたりはボーナスでついてくるDVD-Rで見るのがおすすめ。その映像はGOLDPLATEからBlu-rayでもリリースされたようです。
ラストに向かってはテンポが遅くどうもキースがあれ?というところもある演奏がありますが、この歳にしてこの演奏!
ミックだけでなくキースの力強さもところどころで感じられます。
もうそろそろいいですの"Miss
You"の後、夜空を引き裂いてかき鳴らす"Street Fighting Man"には痺れます。
この曲をやれる限りストーンズは大丈夫だと。
アンコールでようやく登場した"Gimme
Shelter"、そしてラストに"JJF"。
いやぁ〜これが最新ツアーの初日だよと、感慨深く聴き終えました。
合計22曲。その後のミュンヘンでは21曲、シュピールベルクとチューリッヒでは20曲と減ってきていますので、やはり初日はスペシャルだったのであります。
その特別な初日をこうした見事なサウンドで録音して公開してくれたwb氏に感謝!
また、ボーナスでYouTubeに公開されたドローン撮影によるリハ音源もちょこっと収録されています。
ということで、最新ツアーのスペシャルな初日を素晴らしい音質で堪能することが出来る上に、以降の公演ではこうした高音質隠密は出回っていないだけに、ツアー初日にして今ツアー代表盤となるやもしれぬスペシャルな作品でありました!
『 TOURING PARTY VOL.4 』
DAC-179 (2CD)
D1: SB recordings@Tarrant County Convention
Center, Fort Worth, TX. Jun.24, 1972 (2nd show)
D2: SB recordings@Civic Arena,
Pittsburgh, PA. Jul.22, 1972 +
●Disc
1 - Fort Worth, TX. Jun.24, 1972 (2nd show)
1. Brown Sugar / 2. Bitch / 3.
Rocks Off / 4. Gimme Shelter / 5. Don't Lie To Me / 6. Love In Vain / 7. Sweet
Virginia / 8. You Can't Always Get What You Want / 9. Tumbling Dice / 10. Midnight
Rambler / 11. Band Introductions / 12. Bye Bye Johnny / 13. Rip This Joint /
14. Jumping Jack Flash / 15. Street Fighting Man
●Disc 2 - Pittsburgh, PA.
Jul.22, 1972
1. Brown Sugar / 2. Bitch / 3. Rocks Off / 4. Gimme Shelter
/ 5. Happy / 6. Tumbling Dice / 7. Love In Vain / 8.Sweet Virginia * / 9. You
Can't Always Get What You Want / 10. All Down The Line / 11. Midnight Rambler
/ 12. Band Introductions / 13. Bye Bye Johnny / 14. Rip This Joint / 15. Jumping
Jack Flash / 16. Street Fighting Man ** (*: Fort Worth, TX. Jun.24, 1972
2nd show / **:Fort Worth, TX. Jun.24, 1972 1st show)
LHが昨年末に『FORT
WORTH 1972 2ND SHOW』、今年初頭に『PITTSBURGH
1972』をリリースして大いに話題になりましたが、その2公演にDACも参戦。
元々どちらもDAC前身のVGPがリリースしていただけに、DACの逆襲を待望していたマニアの方も多いかと。
ということでまずはフォートワースから!
フォートワース・セカンド・ショーのSB音源は、1998年リリースの『FORT
WORTH EXPRESS』(VGP-205)、2010年にリリースされた入手困難な『TARRANT
COUNTY 1972』(FOR FANS ONLY: NUMBER 003)、2016年にLHからリリースされた『FORT
WORTH 1972 2ND SHOW』の3つが代表盤。
それぞれについてはnew arrivalsの2016年11月の『FORT
WORTH 1972 2ND SHOW』で紹介していますが、おさらいしておくと、
『FORT
WORTH EXPRESS』: イコライジングにより高音の抜けはよいもののヒス成分が目立って必ずしも綺麗な音ではない"very
good"。
『TARRANT
COUNTY 1972』: イコライジングは抑えて元のサウンドを活かしたナチュラルな音作りの"very
good++"〜"EX-"。
『FORT
WORTH 1972 2ND SHOW』: こちらも『TARRANT
COUNTY 1972』と同傾向の仕上がりの"very good++"〜"EX-"。
といった感じ。
そして今回のDACによるこの『TOURING
PARTY VOL.4』も、極々簡単に言えば後者2つと同じ傾向の音作りの"very
good++"〜"EX-"。
ということですが、ショップインフォには本音源の変遷が以下のように紹介されています。
-----------------------(ショップインフォより)
本音源は90年代後半にBOSS
HAWGというCD-Rレーベルによって突如登場し、VGPの『FORT
WORTH EXPRESS』をはじめとする当時登場したプレスCD盤は全てこの音源を使用していました。
やがてプレスCDでのリリースが一段落するとやはり個人のCD-Rレーベル、コースト・トゥ・コーストから新マスターと銘打って同じ音源が出回りました。
実際にはBOSS
HAWGが発掘した同音源にヒス処理等のリマスタリングを施したもので、既発よりヒス成分が抑えられていたため、当時トップセラーとなっていたVGPの『FORT
WORTH EXPRESS』よりも音が良いと海外サイトで大々的に宣伝されておりました。
元々このフォートワース・セコンド・ショーの音質はフィラデルフィア・スペシャルのような高域強調のシャリッとした音質でなく、どちらかというと低音の響きの良いマイルドな質感のサウンド・ボードであり、所謂TSPなどのCDの質感とは趣を異にするものです。
それでもVGPの『FORT
WORTH EXPRESS』リリース当時はフィラスペ音源と同等のクオリティにということでかなり高音寄りのEQが施されました。
今回のリリースではコースト・トゥ・コースト版を基としておりますので、既発のVGP盤とはかなり印象の異なった音像となっています。
VGP版のシャキッとした音がお好みであったり、VGP盤で入手したいという方のリクエストが多いようであれば『FORT
WORTH EXPRESS』の再販も可能かも知れません。
現在ネット経由で入手できるコースト版の音源や、そこから起こされたプレスCDはジャンピング・ジャック・フラッシュ以降の2曲の左チャンネルでリッピング・ノイズが多発しておりますが、本盤は版元のオリジナル配布時のマスターを使用しておりますので最初から最後までデジノイズ無しで安心してお楽しみいただけます。
-----------------------------------------------
このインフォにあるコースト・トゥ・コースト版とは『AHMET
ERTEGUN, THANK YOU KINDLY』(C2C01)のことで、そちらはわたしはネットから落とした音だけ持っていますが、なるほどたしかにそこには"JJF"以降の左チャンネルでのリッピングノイズが。
そしてこのリッピングノイズ、『TARRANT
COUNTY 1972』にはありませんが、『FORT
WORTH 1972 2ND SHOW』にはさほど目立たぬながら入ってますね。
いま気づいたんですが(笑)
ということでなるほどという感じですが、その他の今回のDAC盤の特徴を列記すると以下のとおり。
"Brown
Sugar"はやはり高音域がシュルシュルしてますが、その冒頭の欠落部は隠密とのつなぎになっており、『FORT
WORTH 1972 2ND SHOW』同様、場内放送部分からつながれています。
2曲目から音質も少し落ち着きますが、"Midnight
Rambler"ではやはり2分手前で僅かに音量ダウンや偏りが。でもその後のピッチの乱れはありません。
この音量ダウンと偏りは『TARRANT
COUNTY 1972』では聴かれなかったので、そちらはソースの出どころが違うということなんでしょうが、そちらではその後ピッチが少し乱れるところがあるので、その音量ダウンと偏り部分はその音源とのうまい繋ぎができていればと思ったりも。
また、"Happy"と"All
Down The Line"は欠落したままで隠密補填はなされていません。
そしてその前の"Tumbling
Dice"終了後のMCは、『FORT
WORTH 1972 2ND SHOW』では"Thank you very much"の途中のveまでが収録されていますが、他の盤同様そこは今回のDAC盤でもカット。ここは『HOW'S
YOUR LUNGS』(SOF 8002)には微妙に収録されています。
でもフェードアウトするので以降の"Happy"と"All
Down The Line"の2曲がカットされているのがまるわかりの違和感を覚えますので、無い方がすっきりいい感じ。
ということで、上記3枚の既発盤と今回のDAC盤からそれぞれ2曲ずつリッピングして聴き比べをしてみましたが、今回のDAC盤は、前身VGPの『FORT
WORTH EXPRESS』とは違ったアプローチで、『TARRANT
COUNTY 1972』や『FORT
WORTH 1972 2ND SHOW』同様すっきりした仕上がりになっています。
そしてリッピングノイズがない分、『FORT
WORTH 1972 2ND SHOW』よりもポイント高し。
ただし『TARRANT
COUNTY 1972』との比較では、そちらの方が僅かにすっきりした音に感じるところもあるので、そちらとの甲乙はつけがたし。
といった感じですが、そんな聴き比べをするより、通しで全部聴いてこのフォートワースのセカンド・ショーを堪能する方がよっぽど楽しいです(笑)
さてお次はピッツバーグ!
ピッツバーグ72公演は、1996年に『AN
AMERICAN AFFAIR』(VGP-083)、そして1998年には同型番ながらアップグレードされた『THE
ROYAL DRAGON』(VGP-083)がリリースされていましたが、アップグレード版もどうしてもこもった音だったのが難点でしたが、今年2017年2月にそのコモリが払拭されてさらに鋭利さを増したサウンドで登場したのがLHの『PITTSBURGH
1972』でした。
その衝撃はnew arrivalsの2017年2月に格納している『PITTSBURGH
1972』を参照ください。
そのピッツバーグ、DACからもリリースされるという事前インフォもあったので楽しみにしておりましたが、いよいよピッツバーグ戦線にDACも参戦!
まずはこちらも本音源について踏み込んで紹介されているショップインフォから。
-----------------------(ショップインフォより)
本ディスクに使用したマスターは数年前にやはりファン・メイドでVGPの『THE
ROYAL DRAGON』からコピーしてややコモリ気味であった高域部を目いっぱいイコライジングで上げまくり、強力なノイズ・リダクションをかませてミックのボーカルに深くリバーブをかけて作り上げたDSPミックスなるもので、所謂本物のアップグレードとは言えません。
しかしこのファン・メイドのDSPミックスなる音源よりプレス盤がリリースされると、VGP既発より良いというような書き込みがあちらこちらに流布されるに至り、どうせならいっそのこと逆ブートしてしまうのも面白いのではとのリクエストもあり、本セットのディスク2に組み込まれることとなりました。
原本ではテープチェンジのためか"Sweet
Virginia"、"Street Fighting Man"で別公演からの補填が為されておりますが、これはそのまま残してあります。
また原本での耳に痛いほどの過度なイコライジングも常識範囲内でのレベルに戻し、これでもかと音圧を上げまくったピーク値MAXで波形真っ黒けのオーバーレベルでビリビリと歪みまくりの音声も、いったんデジタル上でレベル下げをしてから丁寧なスムージングで歪みの無い良好な状態に戻しました。
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なるほど、LHの『PITTSBURGH
1972』の元は、MarkoのリマスターDSPミックスだったのねと。
既発より若いジェネレーションの音源ではなくリマスター音源かもとは思っていましたが、それ自体がどうというより、それによってより先鋭になったあの超絶荒々しいサウンドに惚れたのであります(笑)
ということからか、今回DACは元音源から仕上げるかと思っていましたが、DACもそのDSPミックスを元にしてそこから調整したということなんですね。
ということでDAC盤やいかに。
冒頭、LHの『PITTSBURGH
1972』ではブリブリとノイズが入っていましたが、なるほどインフォからも読み取れるようにそこは少し緩和されています。
音質的には『PITTSBURGH
1972』と同じく"very
good"〜"EX-"になりますが、元が元なのでこれまた強烈なサウンドです。
ただ、超高音域の音の抜けはLH盤の方があり、荒々しさもほんの僅かながらマイルドになっています。
強烈なイコライジングでも荒々しさを楽しむにはLH、それは行き過ぎと少しだけマイルドな仕上がりを楽しむにはDACといったところ。
とはいえこのDAC盤でもその荒々しさは十分味わうことはできます。
ということで、『PITTSBURGH
1972』と同じくピッツバーグの強烈なR&Rハリケーンをこれまた堪能できます。
ちなみに"Sweet
Virginia"はフォートワースの2ndショーからで、曲前のMCからDisc1と同じです。
そして途中でフェードアウトしてしまう"Street
Fighting Man"は途中からフィラスペ音源のフォートワースの1stショーに切り替わります。
ということでこの2枚組、その他の細かい情報は繰り返しになるのでnew
arrivvalsコーナーの2016年11月の『FORT
WORTH 1972 2ND SHOW』、2017年2月の『PITTSBURGH
1972』を参照いただければと思いますが、Disc1ではツアー開始から3週間経過しながらも撮影も入るためか曲間のチューニングも丁寧なストーンズ、一方Disc2ではツアー終盤で凄まじい爆発をみせるストーンズと、同じ72でも内なる闘志を燃やすストーンズとそのエネルギーを噴出したストーンズのような、タイプの違う演奏をステレオサウンドボードで堪能することができる作品に仕上がっています。
『 YOKOHAMA 2003 』
no label (2CD)
aud.recordings@Yokohama
Arena, Yokohama, Japan. Mar.12, 2003
●Disc
1
1. Intro. / 2. Street Fighting Man / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. If
You Can't Rock Me / 5. Don't Stop / 6. Monkey Man
/ 7. You Got Me Rocking / 8. Ruby Tuesday / 9. Loving
Cup / 10. All Down The Line / 11. Tumbling Dice /
12. Band Introductions / 13. Slipping Away / 14. Happy
●Disc 2
1. Sympathy
For The Devil / 2. Start Me Up / 3. Honky Tonk Women / 4. Satisfaction / 5.
Mannish Boy
(B-stage) / 6. When The Whip Comes Down
(B-stage) / 7. Brown Sugar
(B-stage) / 8. Jumping Jack Flash
なんでまたこのタイミングでLICKSツアーから横浜アリーナを、、、と思っていたんですが、聴いて驚きです。
聴き始めて演奏が始まるや否や、14年前に横浜アリーナで浴びた音はまさにこれだ!!!と脳内に電流がビビビッと!!
長らくブートを聴いていながら、こんな体験初めてです。
もともとLICKSでは武道館の影で横浜の印象は薄かったんですが、薄れていた記憶がバチバチと音を立てて脳内で連結していくような感覚。
何なんだこれは?とあらためてインフォを読んでなるほどと。
これはあの14
On Fireツアーでの「オレンジ・スリー」を録音してくれたテーパーによるものだと。
そして2003年当時にはCD-Rタイトルとしてリリースされ、さらにギフトCD-Rとしても配布されていたと。
そうとは知らずいまさらですが、この横浜アリーナの音が体を駆け巡り猛烈に感動しとります。
当時のドンシャリサウンドや迫力不足の物ともまったく別次元のサウンドがこれだ!と。
低音に素晴らしい厚みがありながら、ミックもギターもしっかり録音されていてこもった感じもないのにキンキンしてないこのナチュラルさ。
ほんとにミックの音像の大きさとリアルさとクリアネスに驚く、周りの声もほとんど拾っていない極上"EX"サウンドです。
いやほんと何なんでしょう、このサウンドは。
当時この音ではプレスしても評判にならないと踏んだんでしょうが、CD-Rだったためにわたしはスルー。
そしてギフトもほとんど聴いたりする時間がないので、わたしはこの音源は初めて聴いたんでしょう。
でもほんと素でこのサウンドなのか?これなら当時プレスCDでリリースしていても極上録音の名をほしいままにしていただろうに。
う〜ん、きっと2017最新リマスターということなんでしょう。
ということでいまさら演奏がどうとかメインストリート・ナイトだったとか、武道館がとかは書きませんが、もう凄すぎて。
No
Filterツアー真っ最中ですが、この熱いサウンドに痺れております。
Bステージでは天井スピーカーのみでしたので少し音は変わりますが、ここでもあの時の音はこれこれ!という見事な再現。
と、興奮しすぎて脈絡のない紹介になってしまいそうなので、既発の横浜隠密ともちょっと聴き比べてみました。
やはり当時のブートでもここまでしっかり低音を拾っていて迫力がありながら、中高音域がクリアなものはありません。
と思って聴いてると、あれ?"Happy"直前の女性の小さな話し声がVGPのBox『FRONT
RAW』(VGP-345)と同じ?
もしかしてこれ、音の感じは違えど元は同じ音源で、最新リマスターならこうなるのか?と思いましたが、他の箇所を聴くと歓声が全然違ったり。
話し声が同じでも歓声が違うというのはよくわかりませんし、もしかしたら部分的に同じなのかもしれませんが、そもそもわたしの勘違いかも。
ということでプレスCDでは14年を経て正真正銘初登場の音源でしょうが、既発の横浜公演物では群を抜いて最高の音質です。
しつこいですがほんと極上です。
なんでNo
Filterツアーやオフィシャルとぶつかる時期にLICKSツアーからなんてと思ってすっかり油断してました。
そしてボーナスにはあのrozyの横浜の隠密映像と、このサウンドのミックスしたDVD-R。これがまた最高(笑)
LICKSといえば武道館と思われがちですが、実はアリーナショーの横浜はこんなに凄かったのだ!!
ということで実はあまり期待していなかったのに凄いことになってしまった横浜アリーナでした!!
『 LOS ANGELES 1989 1ST NIGHT 』
no label (2CD)
aud.recordings@Memorial
Coliseum, Los Angeles, CA. Oct.18, 1989
●Disc
1
1. Continental Drift / 2. Start Me Up / 3. Bitch / 4. Sad Sad Sad / 5.
Undercover Of The Night / 6. Harlem Shuffle / 7. Tumbling Dice / 8. Miss You
/ 9. Ruby Tuesday / 10. Play With Fire / 11. Rock And A Hard Place / 12. Mixed
Emotions / 13. Honky Tonk Women / 14. Midnight Rambler
●Disc 2
1. You
Can't Always Get What You Want / 2. Little Red Rooster / 3. Happy / 4. Paint
It Black / 5. 2000 Light Years From Home / 6. Sympathy For The Devil / 7. Gimme
Shelter / 8. Band Introductions / 9. It's Only Rock'n Roll / 10. Brown Sugar
/ 11. Satisfaction / 12. Jumping Jack Flash / 13. Outro.
一聴して感じるのは懐かしい匂い(笑)
はい、ブート初心者の方にはちょっとおすすめしかねるサウンドです。
89LA公演といえばブート愛好家諸兄はすぐに10/19が思い浮かぶことと思いますが、10/19はビデオが流出し、クラプトンが共演もしていることからブート愛好家には親しまれた公演。
今回リリースされたのはその前日の10/18、LAでの4公演の初日であります。
この日はLP時代にはさらに音の悪い『LOVE
YOU LIVE IN LOS ANGELES』がリリースされていましたが、CDでは初登場。
ということですが、こちらの元音源はJEMS
ArchiveからKrw_co氏がデジタル化してネットに公開したもの。
でもその音源は少しピッチが高かったんですが、CD化にあたってはそのピッチを修正し、かつイコライジングで少しイコライジングによりクッキリしたサウンドに調整されています。
とはいえまぁそれなりの音質で、周りはさほど騒がしくありませんが、演奏は距離を感じるやや団子、"very
good--"といったところ。
なお、公開された音源ではイントロが切れていた"2000
Light Years From Home"と"JJF"のイントロにはアナログ『LOVE
YOU LIVE IN LOS ANGELES』から補填されています。
ブートCD初登場音源にして公開音源より完成度は高いということで、資料的価値は高いんですが、まぁこちらはややマニア向けであります。
また、この89USツアーは演奏がかっちりしているので、セットリストやこの頃はもう演奏に変化が乏しいところもあり、"Satisfaction"などでのキースはかなりエキサイティングですが、この公演の聴きどころというのもあまり感じません。
逆にこの日はキースが"Happy"1曲しかやらなかったという珍しい公演であったことが確認できます。
LAでも他の3公演はその他と同じく"Before
They Make Me Run"と2曲やってるんですが、なんでだろうという。
決して調子が悪いわけでもなく、"Happy"は素晴らしい出来ですが。
あと一つ、細かいことですが、少し残念なのはディスクのデザイン。
ケースを開けるジャケとは違うカッコいいミックが登場するわけですが、この写真はLA公演ではなくAtlantic
Cityの例のペイパービューで放送された12/19とは別の、12/17か12/20のもの。
たぶん12/17かなと思いますが、その時のアクセルとミックの2ショットのミックを切り取った写真がプリントされています。
かっこいいんですが、結構有名な写真なので、LA公演のディスクというのにはちょっと違和感を覚えたりもします。
あと"Paint
It Black"で途中ちょい左に偏るところも修正されていればなおよかったんですが、こういうのは修正が難しいんですかね。
ということで資料的価値は高く、この日の最良音源に仕上がっていますが、音質はややマニア向けという感じでございました。
『 MARQUEE 1992 』
no label (2CD)
aud.recordings@Marquee
Club, London, UK. Dec.2, 1992
●Disc
1
1. Take It So Hard / 2. Eileen / 3. Wicked As It Seems / 4. Gimme Shelter
/ 5. Too Rude / 6. Yap Yap / 7. How I Wish / 8. Big Enough
●Disc 2
1.
999 / 2. Time Is On My Side / 3. Hate It When You Leave / 4. I Could Have Stood
You Up / 5. Bodytalks / 6. Band Introductions / 7. Will But You Won't / 8. Happy
/ 9. Whip It Up
2ndソロ『MAIN
OFFENDER』を1992年10月にリリースしたキース、まずはブエノスアイレスでTV撮影つきのライブを行い、11月末から欧州ツアーを開始し、コペンハーゲンを経てこれまた映像でもお馴染みのケルン公演を終えたキースはストーンズのデビューの地、マーキーに凱旋ライブを。
そのマーキーのライブの隠密音源が完全版となって登場です。
このマーキーでのライブ自体はその昔『YAP
YAP』(ICJ15)という1枚物でリリースされてましたが、いくらクラブギグと言っても1枚物では収まらず、なんたることか"Too
Rude" "Time Is On My Side" "Bodytalks" がカットされており、良好音源でありながらも隠密であるためにブエノスアイレスやケルンのTV放送ものの後塵を拝した、いや、はっきり言えばあまり話題にも上がらなかったのではと。
それがその音源の完全版がこうしてプレスCDとして初登場。
この隠密音源、今聴いても驚くほどウォーミーでバランスの良い極上隠密です。
クラブらしい周りの喧騒感も適度に伺えつつ、どこかが出しゃばりすぎることもなく高音から低音までとても綺麗かつマイルドにステージの様子をとらえています。
はっきりいって隠密でこれ以上のものはないと思えるほど、完璧な極上音源"EX-"です。
それが完全版で味わえるのだからこれほどうれしいことはありません。
エフェクトをきかせた"Too
Rude"は既発ではカットされてましたがなんたることかと。
また、開演直前を既発よりほんの少し長く収録しています。
『MAIN
OFFENDER』はソロ第1作の『TALK
IS CHEAP』ほどの評価は得られませんでしたが、バンドとしてより円熟したキースと高価なワインがぶ飲み連中の演奏を味わうことができます。
最新ツアーでのキースの演奏がやや気になる昨今ですが、思えばこの頃わたくし学生時代。
日本RSFCなりからもっと情報集めてどこでもいいからキースのライブを観に行っとくんだったと個人的には悔やんでおりますが、お金なかったしなぁ(苦笑)
そんな思いも抱きつつ、マーキーでのライブを疑似体験させてくれる完全版に感謝です。
なお、このマーキーでは欧州ツアーなどよりも少し短いセットリストで、"Running
Too Deep" "Before They Make Me Run" "Connection"あたりが演奏されていませんが、マーキーでのクラブギグということ自体がスペシャルだと。
ちなみにジャケ写真はまさにマーキーでのキースで、キースの右肩に落ちる影はスタンドマイク。
元写真にはそのマイクがキースの頭の横に写ってるんですが、それは綺麗に消されています。
ということで、万感の思いを込めて、キース万歳!!
『 MAD SHADOWS 』
DAC-180 (2CD)
SB
Studio recordings
●Disc 1
01. Hi-Heel Sneakers
(Chess Studios, Chicago, June 11, 1964, Stereo)
02. Stewed And Keefed (Chess
Studios, Chicago, June 10, 1964, Stereo)
03. Tell Me Baby (Chess Studios,
Chicago, June 11, 1964, Stereo)
04. Down In The Bottom (Chess Studios, Chicago,
June 11, 1964, Stereo)
05. Don't Lie To Me II (Chess Studios, Chicago, June
10, 1964, Stereo)
06. Spector And Pitney Came Too (Regent Sound Studios,
London, February 4, 1964)
07. Heart Of Stone II (Regent Sound Studios, London,
July 21 - 23, 1964)
08. Looking Tired (RCA Studios, Los Angeles, September
6, 1965, Stereo)
09. Have You Seen Your Mother, Baby, Standing In The Shadow?
I (RCA Studios, Los Angeles, August 3 - 11, 1966)
10. Get Yourself Together
III (Olympic Sound Studios, London, November 8 - 26, 1966)
11. Pay Your Dues
(Olympic Sound Studios, London, March 17 - April 3, 1968)
12. Jumping Jack
Flash VI(Promo Film, London, April 28, 1968)
13. Honky Tonk Women I (Olympic
Sound Studios, London, February 9 - March 31, 1969)
14. Good Time Women (Olmpic
Sound Studios, London, March - May, 1970)
15. All Down The Line I (Sunset
Sound Studios/Elektra Studios, Los Angeles, October - November 1969)
16.
Hillside Blues (Sunset Sound Studios/Elektra Studios, Los Angeles, October -
November 1969)
17. 32-20 Blues (Sumet-Burnet Recording Studio, Dallas, Texas,
June 23, 1972)
18. Dancing With Mr. D. III (Island Recording Studios, London,
May 1973)
19. Criss Cross III (Island Recording Studios, London, May 1973)
20.
Silver Train II (Island Recording Studios, London, May 1973)
●Disc 2
01.
Go Home Girl (De Lane Lea Studios, London, November 14, 1964)
02. Mercy Mercy
I (Chess Studios, Chicago, November 8, 1964)
03. Key To The Highway (Chess
Studios, Chicago, November 8, 1964)
04. Leave Me Alone (Regent Sound Studios,
London, November 20 - 21, 1963)
05. Susie Q I (Regent Sound Studios, London,
September 28, 1964, W/Countdown)
06. Good Bye Girl (Chess Studios, Chicago,
November 8, 1964)
07. It Should Be You (Regent Sound Studios, London, November
20 - 21, 1963)
08. That Girl Belongs To Yesterday (Regent Sound Studios,
London, November 20 - 21, 1963)
09. Con Le Mie Lacrime I (IBC Studios, London,
March 1, 1966)
10. Paint It Black I (RCA Studios, Los Angeles, March 6 -
9, 1966, Prepared Backing Track For The Ed Sullivan Show)
11. Lady Jane I
(RCA Studios, Los Angeles, March 6 - 9, 1966, Prepared Backing Track For The
Ed Sullivan Show)
12. Have You Seen Your Mother, Baby, Standing In The Shadow?
II (IBC Studios, London, August 31 - September 2, 1966, Prepared Backing Track
For The Ed Sullivan Show)
13. Have You Seen Your Mother, Baby, Standing In
The Shadow? IV (IBC Studios, London, August 31 - September 2, 1966, Stereo)
14.
Paint It Black III (RCA Studios, Los Angeles, March 6 - 9, 1966, Different Stereo
Mix)
15. 19th Nervous Breakdown II (RCA Studios, Los Angeles, December 3
- 10, 1965, Stereo, Early Vocals)
16. 19th Nervous Breakdown III (RCA Studios,
Los Angeles, December 3 - 10, 1965, Stereo)
17. The Last Time III (RCA Studios,
Los Angeles, January 17 - 18 / February 17, 1965, Stereo)
18. Heart Of Stone
III (RCA Studios, Los Angeles, November 2, 1964, Stereo, Longer Fade Out)
19.
Goin' Home I/II (RCA Studios, Los Angeles, December 3 - 10, 1965, Mono)
20.
Mother's Little Helper II (RCA Studios, Los Angeles, December 3 - 10, 1965,
Mono, Early Vocals)
21. 19th Nervous Breakdown I (RCA Studios, Los Angeles,
December 3 - 10, 1965, Mono, Early Vocals And More Guitar)
DAC渾身の作、Time Tripシリーズに続いてScorpioの『MAD
SHADOWS』(SC-91022)復刻!
渾身のアップグレード復刻作ということで、表ジャケとバックカバーは『MAD
SHADOWS』(SC91022)、表ジャケ裏には『KEY
TO THE HIGHWAY』(RS 220)のジャケの元写真から。
また、ジャケの内側にしっかりクレジット入り。さらにバックカバーの裏はScorpioの『MAD
SHADOWS』の表ジャケ裏や懐かしの『CHESS
CHICAGO OUTTAKES 1964』(TSP-CDS-002)の写真のテイク違い。
中身はさすがはDACという見事なアップグレードがなされています。
Disc1には極々わずかなサーっというヒスはあれども、極上のDisc2と共に素晴らしい音質"EX"です。
なお、いま旬の"Dancing With Mr.D.(III)"は残念ながら途中から左チャンネルがドロップしちゃうのは変わらず。
ということですが、インフォが凄すぎてこれ以上書けないので貼っときます(笑)
わたしもインフォを読みながらそうなんなんだと一度聴いたきりですが、さすがの自信作。
ちなみにインフォの文体がそれまでとあまりに違ってるのでちょいびびりましたが、それだけ自信作ということかと!
なお、初登場のラスト2曲は元々はABKCOがYouTubeに一時公開したもののようです。
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オリジナル・スコルピオ・レーベルが1993年に「オールド・マスターズ 第3弾」としてリリースしたレーベル渾身の名作アルバム『MAD
SHADOWS』が発表から25年近い年月を経てリマスター&リニューアルでリリース!
元々はモット・ザ・フープルのアルバムのタイトル名であるこの『MAD
SHADOWS』だが、本ストーンズ盤は64年から73年頃までのスタジオ・アウトテイクをメインに集めた編集盤で、発表当時多くの初登場曲や音質向上テイクを多く含み、スコルピオ本家によって何度も再発されたり、ロシアのSRSレコードというコピー・レーベルより丸コピー盤が出るほど人気のあるタイトルであった。
64年のチェス録音等、彼らのR&B志向に根ざした楽曲が多めの選曲となっていることや、デッカ初期でそれまであまり音質の良い未発のトラックが少なかったブライン在籍時の良質音源収録盤であったことも人気の一因と考えられる。
今回のCD化にあたってディスク1の『MAD
SHADOWS』パートは全て手元のアップグレード音源より一曲毎のピッチ修正、レベル揃え等の面倒なリマスタリングのひとつひとつを一切手を抜くことなく時間をかけて納得の行くレベルまで内容を高めることに情熱を費やした。
内容の方に触れておくと1〜5の64年チェス録音は全てステレオ音源を採用。イエロードッグ版よりヒスが少なく高域もクリアー。
5はメタモフォシス収録のものとは異なる左右の分離の良いワイド・ミックスで、エンディングのフェードアウトがされていないもの。
7は原盤ではクレジット漏れしていたメタモ収録バージョン。8はアフターマス期のアウトテイクでリアル・ステレオ。9はRCAスタジオでのアーリー・バージョンでカウント付き。10は有名なBETWEEN
THE BUTTONS期のアウトテイクでこれまでで最も音質が良い。11は有名なストリート・ファイテイング・マンのアーリー・バージョン。これも左右のセパレーションがグッと広がり素晴らしくアップグレードしている。12は「イェー、イェー」のプロモ・ビデオ・バージョン。13はボーカルの異なるアセテート・バージョンでステレオ・ミックス。14は正規リリースされたものの別ミックスで、70年代当時に作られたラフ・ミックス版。マニアが聴き倒していたのはこちらのテイク。15はオフィシャル化はされなかったアコースティック・バージョン。16も中々正確なスピードで聴く機会があまりないストーンズとテイラーの初セッションと言われている11分に及ぶジャム音源。17は72年ツアーのリハーサル音源。ロバート・ジョンソンの戦前の有名なブルース・ナンバーで8の元ネタなのだがあまりに露骨なパクリのせいか8はお蔵入りした。18〜20は「山羊の頭のスープ」のアウトテイク。過去盤で短かったり収録スピードが速かったりしてこれまでまともな状態でリリースされていなかったが、今回きちんとしたリマスタリングを施されてこれまでで最良の状態で晴れてここに収録された。ただし元がカセット音源のため本アルバムの他のトラックより音質はやや劣る。
6、9、10、12の4曲を除いた16曲がステレオ収録されている。
ディスク2にはやはりスコルピオ・レーベル(BAD
WIZARD)名義でリリースされていた英デッカ期の貴重なアウトテイクを山のように大量に収録している。
こちらのディスクに収録されている内容はBAD
WIZARDが『TIME
TRIP VOL.5』として2007年にリリースしたものとほぼ同内容となっている。
丁度DACより初期〜中期のスタジオ・セッションの集大成盤『TIME
TRIP VOL.1-4』の4枚組がリリースされたタイミングであった。この『TIME
TRIP VOL.5』は内容は大変素晴らしいものであったが、スコルピオ特有の雑な編集による頭切れ、元音源の問題に因る正しくないテープスピード等、問題山積みの状況であった。
面白いものでスコルピオのレア音源というのはリリースから一定以上の時間が経過すると、同内容の音源のアップグレード版が何処からともなくフワッと現れて上位のトレーダーのお仲間のところにあったりするのだ。実際にこの『TIME
TRIP VOL.5』もリリースから大した時間をかけずラトルスネイク・レーベルより『KEY
TO THE HIGHWAY』という同内容のタイトルが発売されている。ラトル版はスリーブに「MASTER
TAPE VERSION」とわざわざ銘打っていることからも分かるようにBAD WIZARD盤をコピー、編集加工したものでなく一聴して分かる通り新しく入手したアップグレードの音源より起こされている。BAD
WIZARD盤からラトルスネイク盤に買い替えて後者を所有しているというコレクターの方も少なくないと推察する。
本盤ももちろん既発コピーでなくラトルスネイク同様アップグレードの素材をメインに構成している。
『TIME
TRIP VOL.5』はマスタリング状態があまり良くなく、曲によってはかなりヒスノイズの目立つものがあったり前述した頭切れの問題等があった。
対するラトル盤『KEY
TO THE HIGHWAY』ではニューマスターの使用によりCD全体で飛躍的に音質が向上しているものの、入手した音源の問題か、マスタリング時のミスか分からないが各々の収録曲でだいたい1曲に付き2〜3箇所でデジノイズ、エラー音が発生しているのである。そこでオリジナルのテープソースを使用してBAD
WIZARDの元マスターのジェネの悪さ、頭切れ、ラトルのデジノイズ混入、そして両レーベル共通のピッチの狂いといった諸問題を一括で解決してこれらのレア・テイクをベスト・コンディションで一気に収録してしまおうという欲張りな意図のもとに企画されたのが当盤である。
1〜9の9曲はAS
TEARS GO BYのイタリア語バージョンのコピーを取るためのスタジオでのテープ・トゥ・テープのダビング・セッションからのもので、シカゴのチェスやロンドンのリージェントで録られたものまで実に雑多なロケーションからのレア・テイクのオンパレード状態である。テープが発見されてオークションのような形での処分の方向に向かわずアングラに金銭のやり取りで世に出てきたであろう貴重極まりないマニア垂涎の一本なのである。通常の15ipsでなく7.5ipsの半速のテープ・スピードでコピーされたにもかかわらず音質やテープのコンディションはパーフェクトに近い。
もう英デッカの倉庫には恐らく残っていないであろう1〜4、6〜8の7曲はファンにとって宝のような楽曲群と言える。
1はアーサー・アレクサンダーのカバー、5はカウント付き、4、7、8は他のアーティストの為のデモ録音。6はビル・ワイマン作曲のボツ曲。9は完成版の一つ手前の状態で正規版で聴けるハープシコードのオーバーダブがされていない状態。2、3はチェスでのレコーディングでリリース時に大きな話題となったレア・レコーディング。2は64年収録のアーリー・バージョン。リリース版と比べると大分大人しい感じに仕上がっている。『TIME
TRIP VOL.5』では微妙に頭切れしており、その後リリースされた同レーベルの『GENUINE
BLACK BOX』では頭切れは解消されたもののイントロのギターの一音目にパチンと大きなデジノイズが乗った状態。ラトルの『KEY
TO THE HIGHWAY』では飛躍的に音質がアップしたがピッチが速いのとデジノイズのパチンはやはりそのまま。
3はギターがマディ・ウォーターズとも噂されるレア・テイクで、この時期にレコーディングされていたのは衝撃的だった。『TIME
TRIP VOL.5』、『GENUINE
BLACK BOX』はややジェネが悪いが頭切れはなし。『KEY
TO THE HIGHWAY』ではやはり音質は向上したが上記2点にはないギターのイントロ欠けの現象が見られた。本盤では上記の同曲をダメージの無い最良の音質、正確なテープスピードで初収録。
10、11、12は66年のCBSエド・サリバン・ショー用のバッキング・トラック集。10は番組の編成上2分20秒に尺を縮められた短縮バージョン。12のエンディングのギターは発売バージョンとはテイクもフレーズも異なる。画面ではブライアンが当て振りをしている。
13〜18の6曲はやはりスコルピオの『DARTFORD
RENEGADES』で初登場した初期シングル曲のリアル・ステレオ・バージョン。米RCAスタジオで66年頃に行なわれたミキシング・セッションのようで、15ipsのスピードで2本のリールに分けて収められている。ここには収録されなかったがSATISFACTION、GET
OFF OF MY CLOUD、GOIN' HOMEの3曲のステレオ・バージョンも作成されている。(英盤CDのHOT
ROCKS 1に収録されたステレオ・ミックスとは別音源)。
13はキースのアイデアで混沌とした雰囲気を出すため、エコー深めの不明瞭なもっさりした音質に仕上げられている。エンディング間際で右チャンネルで正規ミックスではミックス・アウトされているブラスの遊びフレーズが聞こえる。
14はイントロのチャーリーのドラム・ビートの後の右チャンネルから聞こえるはずのブライアンのシタールの「ジャラ〜ン」の1音がミックス・アウトされている別ステレオ・ミックス。Zentgrafの資料でもHofffmannのリストでもカウントされていないのでこれは困りもの。
15は別ボーカルのステレオ版。16、17は正規テイクとボーカルが同テイクのステレオ版。18のステレオ・ミックスは今では珍しくないが、これはその正規ステレオ・ミックスより6秒もフェード・アウトが遅く演奏タイムが長いエクステンデッド・ミックス。19はOKテイクの前にイントロのやり直しが聴ける未発モノ・ミックス。
20、21は過去盤には未収録の新登場テイクで初CD化。20はバッキングは通常バージョンと一緒であるが、イントロの「What
a drag it is getting old 〜♪」の部分をキースが歌いミックのボーカル自体も全編が別テイクの未発バージョン。21は15の別ボーカル・バージョンのモノ・ミックスに今まで聞くことの出来なかったキースの追加ギター・オーバーダブを加えた珍しいテイクで、結局ボツになり未発表に終わったもの。
特にディスク2の音質はそのまま正規発売出来そうなほどに状態の良いモノ/ステレオ録音である。
大変にご好評をいただいたDAC版『TIME
TRIP』4CDの続編として本作も是非ともコレクションに加えて欲しい一品と信ずる。
『 OAKLAND 1989 1ST NIGHT 』
no label (2CD)
aud.recordings@Oakland
Alameda County Coliseum, Oakland, CA. Nov.4, 1989
●Disc
1
1. Announcements / 2. Intro. - Continental Drift / 3. Start Me Up / 4.
Bitch / 5. Sad Sad Sad / 6. Undercover Of The Night / 7. Harlem Shuffle / 8.
Tumbling Dice / 9. Miss You / 10. Ruby Tuesday / 11. Angie / 12. Dead Flowers
/ 13. Rock And A Hard Place / 14. Mixed Emotions / 15. Honky Tonk Women / 16.
Midnight Rambler
●Disc 2
1. You Can't Always Get What You Want / 2. Before
They Make Me Run / 3. Happy / 4. Paint It Black / 5. 2000 Light Years From Home
/ 6. Sympathy For The Devil / 7. Gimme Shelter / 8. Band Introductions / 9.
It's Only Rock'n Roll / 10. Brown Sugar / 11. Satisfaction / 12. Jumping Jack
Flash / 13. Outro.
こちらもSTEEL WHEELSツアーから、初登場の1989/11/4オークランド公演。
聴き始めた途端、いやぁ〜にぎやかです(笑)
インフォに「決してエクセレントと呼べるクオリティではありません」とありましたが、なるほどと。
これは音源コレクターのKrw_co音源からですが、ずいぶん高かったピッチを修正し、高音がきつかった点を緩和されていると。
いやしかしマイクが何かに当たる音なのか、ピチッというノイズが結構耳についたり、なにより周りの盛り上がりがにぎやかで、そして演奏にはちょっと距離感を感じるという、なかなかハードルの高い音源であります。
いわゆる音質的にはこもったりもしてなくて耳あたりは悪くはない、感覚的には"very
good"ですが、高音が緩和されてるとはいえ、手拍子などが高音ノイズとして耳につくサウンドなのがちょっと難点。
周りの賑やかさやその耳につく音があるところを総合的に考えれば"very
good--"となるかなと。
が、盛り上がるオークランドに対してストーンズも気をよくしたか、演奏が乗りに乗ってます。
さきのイースト・トロイとは比べ物にないほどの盛り上がりにしてミックもすさまじいパフォーマンス!
ということでちょっと玄人向けですが凄いです(笑)
でもこもったりした感じではないので、玄人向けと呼ぶのは言い過ぎですね。
昔の玄人向けブートに比べれば、ほんとかわいいものです(笑)
しかし右側の男がうるさいんですが、ミック大好きのただうるさいだけの男ではなく、"Miss
You"が演奏される中、そのリズムを利用して"Harlem Shuffle"のフレーズを口ずさむという、なんだかよくわからないハイスキラーだったりします(笑)
という感じで、なかなかチャレンジャブルな面白いリリースでした!
『 EAST TROY 1989 2ND NIGHT 』
no label (2CD+DVD)
SB+aud.recordings@Alpine Valley Music Theatre,
East Troy, WI. Sep.9, 1989
●CD
1
1. Continental Drift / 2. Start Me Up / 3. Bitch / 4. Sad Sad Sad / 5.
Undercover Of The Night / 6. Harlem Shuffle / 7. Tumbling Dice / 8. Miss You
/ 9. Ruby Tuesday / 10. Play With Fire / 11. Dead Flowers / 12. Rock And A Hard
Place / 13. One Hit / 14. Mixed Emotions / 15. Honky Tonk Women / 16. Midnight
Rambler
●CD 2
1. You Can't Always Get What You Want / 2. Little Red Rooster
/ 3. Before They Make Me Run / 4. Happy / 5. Paint It Black / 6. 2000 Light
Years From Home / 7. Sympathy For The Devil / 8. Gimme Shelter / 9. Band Introductions
/ 10. It's Only Rock'n Roll / 11. Brown Sugar / 12. Satisfaction / 13. Jumping
Jack Flash / 14. Outro.
●DVD
1. Continental Drift / 2. Start Me Up /
3. Bitch / 4. Sad Sad Sad / 5. Play With Fire / 6. Dead Flowers / 7. Honky Tonk
Women / 8. Before They Make Me Run / 9. Happy / 10. 2000 Light Years From Home
/ 11. Sympathy For The Devil / 12. Gimme Shelter / 13. Band Introductions /
14. Brown Sugar / 15. Satisfaction / 16. Jumping Jack Flash
STEEL WHEELSツアーから89年イースト・トロイ公演といえば、
"One Hit" "2000光年" "JJF"が欠落し、"Rock
And A Hard Place"も12秒ほど、"Paint It Black"も最後の最後がフェイドアウトという不完全サウンドボード音源が『EAST
TROY 1989』(WG-009-10)などとして世に出ておりましたが、SB音源とはいえ、この公演地が演奏場所以外はほぼ野外という野外シアターの開放感を全く感じさせないコモリ系で臨場感もなくモノラルでイマイチだったところ、VGPが99年末に隠密を補てんして完全版に仕立てた『WHEELS
ARE ROLLING』(VGP-229)をリリースし、そちらが代表盤となっておりました。
んがしかし、以前ネットで公開され、ギフトで配布されたアッパー版音源が補正等を施されてついにプレスCDとして、そしてそのサウンドを隠密映像とシンクロしたDVDもあわせて3枚組で登場しました。
今回のサウンドはSB音源のジェネレーションが若く、既発よりすっきり聴きやすくなっていることに加えて、隠密音源も既発とは別ソースで聴きやすくなっているというだけではなく、臨場感の欠けるSB音源部分は隠密音源とのマトリクスとなっている点がポイント。
また、ネットに公開されたものはかなりピッチが速かったんですが、そこはしっかり修正されています。
既発と比べると、こもった感じやシンバルの不自然な鳴りは軽減どころか払拭され、SB音源は変わらずモノラルですが、マトリクスによって音場も広がり臨場感も加わって格段に聴きやすいサウンドへと昇華しています。
ということで大幅な向上が見られるとはいえ、いわゆるEXなSB音源ではなく、これまでの"good"が、"very
good++"〜"EX---"に昇華といったところではあります。
また、"Dead
Flowers"とそのあとのMCまでは元音源の時点で『WHEELS
ARE ROLLING』と隠密との音源が使われていたようで、そこだけはちょいと音質が落ちます。
ということで、これはSTEEL
WHEELSツアーのうち、少なくともSB音源公演を全制覇してきたツワモノどもに捧げるアッパー版であり、アトランティック・シティー以外にもう一つ買ってみようという方にもおすすめという感じではありません。
だがしかし、これまでイースト・トロイ公演をこれしかないんだと聴いてきたマニアには、隠密部分も含めてかなり向上したサウンドを堪能できる、感慨深いタイトルであります。
そして今回のリリースのもう一つの特徴はDVD。
こちら、ロニー側のかなり前方から捉えられた隠密映像です。
こちらは映像がある曲のみの不完全版ですが、インフォにある通り、"Dead
Flowers"でのミックのマイクが不調でミックが途絶えた後に復活していたのは、マイクを替えてもダメだったところで機転を利かせてコーラスのところまで行って歌っていたということがわかるのです。いやぁ〜そうだったんかと。
それにしても頭を振ってマイク替えろよと指示するミック、不機嫌です(笑)
それにしてもかなり近く、照明でメンバーの表情が飛んでるのが惜しいところですが、YouTubeなどにもない貴重な映像です。
また、元々ある野外シアターにセットされた会場だったためでしょう、アンジーちゃんやルビーちゃんといったどでかい人形やタワーなどはなかったようだというのがわかります。
それにしてもこの日はツアー開始から7公演目ではありますが、"Start
Me Up"の出音がならず、"Tumbling Dice"ではタイミングが合わずスタートをやり直し、"Dead
Flowers"では上記のとおりマイク不具合があったり、"Before They Make
Me Run"ではちょいミラクルなイントロ、"Happy"ではカクテルのところであやうく歌がループしかけ、"Paint
It Black"では珍しくミックが歌詞を飛びかけ、"Satisfaction"ではカウント後にとっちらかるなど、ちょいと珍しいことになってます。
でもいろいろありつつミックは頑張ってる、そんな感じはところどころで伝わってきます(笑)
ということで、極上EXとは参りませんが、大幅な向上と映像付きというのが嬉しいタイトルでした。
『 MICK JAGGER - OSAKA 1988 』
no label (8CD+DVDR Box Set)
aud.recordings@Osaka-Jo Hall,
Osaka, Japan. Mar.15,16,18,19 & 28, 1988
2年前、突如として4作品がリリースされたミックの大阪公演全セットが、Boxセットとして復刻。
1988/3/15の大阪公演はミックのソロツアー自体でのまさに世界的初日だったわけで、当時はその独自ソースと既発を駆使した完全版リリースに驚いたものです。
あの大阪公演から30年ほどたちますが、大阪初日で初めてミックを見たときの興奮、しかも"Honky
Tonk Women"からという衝撃は忘れません。
そんなわけで、インフォからのパクリですがミックのソロツアー日本公演から収録されてるのはこの4公演。
・3月15日:大阪城ホール 【Disc
1-2】
・3月16日:大阪城ホール 【Disc 3-4】
・3月18日:大阪城ホール 【Disc
5-6】
・3月19日:大阪城ホール(延期の謝罪)【Disc 7】
・3月22日+23日:東京ドーム
・3月25日+26日:名古屋市国際展示場
・3月28日:大阪城ホール 【Disc
7-8】
それぞれ2015年版と同じ2CDケースが4つとボーナスDVDRがスリップケースに納められています。
当時買い逃した方やハード・コレクター向けといったところですが、こうして歴史的なミックの大阪公演がこうしてBox化されるとはなかなか感慨深いものが。
中身についてはnew
arrivalsの2015/9で紹介しているものと同じですのでここでは省きますが、こちらもすでに予約完売してるようです。
『 EUROPEAN TOUR 1973 - KBFH BROADCAST 1974
& 1988 』
(2nd Edition) no label (2CD)
SB recordings from FM broadcasts
* Wembley Empire Pool,
London, UK. Sep.9, 1973
** Forest National, Brussels, Belgium. Oct.17,
1973 (1st show)
*** Ahoy Hall, Rotterdam, Holland. Oct.14, 1973 (2nd show)
●Disc 1 - KBFH 1974 Broadcast
1.
Intro. (10/17 1st)**
2. Brown Sugar (10/17 1st)**
3. Gimme
Shelter (9/9)*
4. Happy (9/9)*
5. Tumbling Dice (10/17 1st)**
6.
Dancing With Mr.D. (10/17 1st)**
7. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)
(9/9)*
8. Angie (10/17 1st)**
9. You Can't Always Get What
You Want (10/17 1st)**
10. Midnight Rambler (10/17 1st)**
11. Honky
Tonk Women (10/17 1st)**
12. All Down the Line (10/17 1st)**
13. Rip
This Joint (10/17 1st)**
14. Jumping Jack Flash (10/17 1st)**
15. Street
Fighting Man (9/9)*
● Disc 2 - KBFH 1988 Broadcast
and more
1. DJ Intro. -BGM Gimme Shelter edit- (10/17 1st)**
2.
Intro. (10/14 2nd)***
3. Brown Sugar (10/14 2nd)***
4. Gimme
Shelter (10/17 1st)**
5. Happy (10/17 1st)**
6. Tumbling
Dice (10/17 1st)**
7. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker) (9/9)*
8.
Dancing With Mr.D. (10/17 1st)**
9. Angie (10/17 1st)**
10. You
Can't Always Get What You Want (10/17 1st) ** <from KBFH 1974>
11.
Midnight Rambler -edit- (10/17 1st)**
12. Honky Tonk Women (10/17 1st)**
13. All Down the Line (10/17 1st)** <from KBFH 1974>
14. Rip This
Joint (10/17 1st)** <from KBFH 1974>
15. Jumping Jack Flash (10/17
1st)** <from KBFH 1974>
16. Street Fighting Man (10/17 1st)**
17.
Brown Sugar -Remix- (10/17 1st)** <from KBFH 1987>
今年の6月にリリースされるや予約完売、そして某オクでも高騰した『EUROPEAN
TOUR 1973 - KBFH BROADCAST 1974 & 1988』。
その1stエディションについてはこのnew arrivalsの6月や1973欧州コーナーを参照いただくとして、2ndエディションが早くも登場。
こちらは1stを買い逃した方への2ndというところでしょうが、単なる再発ではなく、1stエディションにごく僅かに混入していたノイズなどが綺麗に修正されてのリリースです。
まだ全部を通しでは聴いていませんが、その1stエディションで気になる点として紹介した点と、インフォで書かれていた修正点を中心に聴き比べてみました。
まずはDisc 1から、"Brown Sugar"。
こちらは0:04でミックの掛け声の後に音が一瞬落ち込んでいましたが、音圧上げでほとんど違和感ないレベルまで修正されてます。
そして"Happy"。
まずは1:33に入っていたパチッというノイズ、こちらもそこにノイズがあったと知らなければ気づかないレベルまで綺麗になくなっててナイス!
さらには2:53。インフォでは一瞬の無音がある一番の問題点と。
わたしはそこは軽微なひずみとしか思ってませんでしたが、そのインフォを見てから波形ソフトで調べてみると、、、
ほんとだ!2:53.259から2:53.264の間、わずか5/1000秒の間、無音になってました。
ということでそこは綺麗に修正されてます。
続いてDisc 2、こちらまずはDJイントロ。
こちらはインフォには書かれていませんが、0:15の右chに入っていたジリッというノイズが綺麗になくなってます。
さらに"Brown
Sugar"。
こちらはわたしはそんなに気にならないので書いてませんでしたが、0:41と0:44に微妙に入っていたノイズも綺麗になくなっています。
これが除去できるってことは、0:10や0:21や0:57などにある左chの極小ノイズも除去できたのかもですが、そもそも大したノイズではありません。
そして"Tumbling
Dice"。
こちら3:38あたりで二度ほど音が微妙にドロップしてましたが、これはブリュッセル1stショーなのでうまく補正できるかなと思いましたが、インフォによるとミックスが違うのでパッチあてをすると違和感があるとのことで、イコライジングと音量調整で補正されているとのこと。
聴いてみると、これもまたそこがそうだったと知らなければほぼ気づかないレベルまで綺麗に補正されています。
ということで、1stエディションで気になる点として紹介した全てと加えて数か所の修正が施されているという、見事な73欧州KBFH代表盤と相成りました。
また、裏ジャケでDisc
2の"Street Fighting Man"の収録日のクレジットが間違っていた点も修正され、ジャケもかっちょいいミックに生まれ変わってと、素晴らしい!!
あといま気づきましたが、Disc
2の"Street Fighting Man"冒頭のノイズももしかしたら修正できたのかもですが、もう最強です、はい。
1stエディションの方がよかったところを強いてあげれば、1stエディションの方が背の部分のタイトルが見やすいフォントだったことくらい(笑)
ということで単なる再発ではなく、まさにブート最強エディションとして君臨した作品でありました!
なお、こちら250セットが予約完売でしたが、いつものように10か20セットくらいは再入荷があるかもですね。
Aug 2017
『 HANDSOME GIRLS LEXINGTON 』
DAC-178 (2CD)
SB
& aud.recordings@Rupp Arena, Lexington, KY. Jun.29, 1978
●Disc
1
1. Let It Rock / 2. All Down The Line / 3. Honky Tonk Women / 4. Star Star
/ 5. When The Whip Comes Down / 6. Miss You / 7. Lies / 8. Beast Of Burden /
9. Shattered / 10. Just My Imagination / 11. Respectable / 12. Far Away Eyes
●Disc 2
1. Love In Vain / 2. Tumbling Dice / 3. Happy / 4. Hound Dog
/ 5. Sweet Little Sixteen / 6. Brown Sugar / 7. Jumping Jack Flash
(bonus)
8. Shattered* / 9. Hound Dog* (*)Mid-South Coliseum, Memphis, TN. Jun.28, 1978
DACの78完全版シリーズであるハンサムガールズ・シリーズのしんがりレキシントンが登場。
その78シリーズ、昨年来以下の3つがリリースされてきました。
『HANDSOME
GIRLS DETROIT』DAC-171
『HANDSOME
GIRLS HOUSTON』DAC-172
『HOUND
DOG - LIVE AT MID-SOUTH COLISEUM 1978』DAC-175
ちなみにメンフィスはラジオショー音源との混合ではなく全曲隠密音源での作品となったため、『HANDSOME
GIRLS MEMPHIS』というタイトルではないようですが、今回そのメンフィスのラジオショー音源である"Shattered"と"Hound
Dog"がこちらに収録されているため、隠密とラジオショー音源の混合盤『HANDSOME
GIRLS MEMPHIS』としてはリリースされないってことでしょうね。
ということはともかく、今回はそのメンフィスの翌日、レキシントン公演完全版。
ラジオショー音源以外の部分は初登場の隠密音源が使用されています。
Disc1のtrk.6〜12、Disc2のtrk.5〜7の10曲がラジオショー音源で、Disc2のTrk.4はLHの『HOUND
DOG - The Lost Handsome Girls』とそのリマスター『THE
LOST HANDSOME GIRLS』に収録されていたモノラルSB音源。
そしてその他のDisc1のtrk.1〜5、Disc2のtrk.1〜3が初登場隠密音源。
さらに前述のとおり、ラストにはメンフィスでの"Shattered"と"Hound
Dong"がボーナス収録されています。
なお、レキシントンといえば、開演前のイントロダクションが『JUST
ANOTHER GIG』(MAG901401)や『HOUND
DOG - The Lost Handsome Girls』『THE
LOST HANDSOME GIRLS』に収録されていましたが、今回のはそこからいきなり隠密音源に移行するのを嫌ってか、その部分は収録されていません。
ということで冒頭から隠密から始まりますが、なるほどこれはさすが初登場という、マニア向け隠密です。
音は遠く、団子も団子、演奏の勢いと会場の盛り上がり、そして何かがバンバン破裂する音だけが伝わってくる、これぞ隠密という"good"程度の隠密。
"When The Whip Comes Down"までの団子サウンドが終わって訪れる"Miss
You"。ここで急に"EX"なステレオSBに切り替わるのでかなり違和感あります(笑)
なお、"Just
My Imagination"のノイズは特に既発より軽減されていません。逆に音がくっきりしてるだけに少し目立って聴こえるような気も。
そしてまたDisc2からは3曲が隠密に。いやぁ〜隠密慣れしていれば聴けますが、なかなか厳しいサウンドです。
初めて聴く"Tumbling
Dice"では冒頭ミックが入り損ねた挙句変な感じに(笑)
Disc2の4曲目"Hound
Dog"は前述のとおりDAC初登場のモノラルサウンドボード。ちょい定位が右寄りです。
そして5曲目からまたステレオSB再登場と、なかなか落ち着かないところもありますが、メンフィスに続いて突っ走るレキシントンのストーンズをこうしてフルで聴けるようになったというのはなかなか感慨深いところ。
なお、この日はそれまで"Love
In Vain"の後にやっていた"Shattered"の演奏位置が繰り上がったことで、"When
The Whip Comes Down"から"Far Away Eyes"まで8曲連続で『SOME
GIRLS』からの演奏になっているのが特徴です。
そしてクレジットには何も書かれていませんが、この日の"Miss
You"では前座も務めたエディ・マネーがサックスで共演しており、ミックに声を掛けられてからソロを吹いています。
ということで、隠密部分はブート初心者の方にはおすすめしないサウンドですが、アナログブート時代にはラジオショー音源がレキシントン公演と間違って伝わったりもしたこのレキシントン公演、その全貌を遂に聴けるようになった事に意義を見出せる方には嬉しいリリースでした。
『 CHICAGO 2006 2ND NIGHT 』
no label (2CD)
aud.recordings@United
Center, Chicago, IL. Jan.25, 2006
●Disc
1
1. Intro. / 2. Jumping Jack Flash / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Rough
Justice / 5. Love Is Strong
/ 6. Memory Motel
/ 7. Rain Fall Down / 8. Ain't Too Proud To Beg / 9. Midnight Rambler / 10.
Tumbling Dice / 11. Band Introductions / 12. This Place Is Empty / 13. Happy
●Disc 2
1. Miss You / 2. Respectable / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Honky
Tonk Women / 5. Sympathy For The Devil / 6. Start Me Up / 7. Brown Sugar / 8.
You Can't Always Get What You Want / 9. Satisfaction
LHのA Bigger Bangツアー再発掘シリーズ、今度は2006年。
2005年から始まったABBツアーは2006年3月に来日する前、北米2nd
Legと中南米を回ります。
その中でこちらはMSGを終えてたどり着いたシカゴ2公演の2日目。
シカゴ2日目の完全版は今回初登場で、Check
This Out!がリリースしたシカゴ初日の『abiggerbangustourchicago06』には、この2日目から5曲がボーナスに収録され、うち2曲はHermetic
Societyの14CD Boxにも収録されていましたが、今回はそれとは別音源での初の完全版。
いやしかしこのシカゴ、セットリストも面白いんですが、何が面白いってやっぱり演奏(笑)
同会場の2回目公演だったにもかかわらず、器材の調子もイマイチだったようで、そのせいもあってか演奏もなかなか面白いことに。
また、シカゴ初日ではミックは軽い風邪をひいていたようですが、この2日目では見事に復活しています。
そんなシカゴ2日目、"JJF"で開幕して勢いをつけ、2曲目の"IORR"ではキースがイントロを外してミックも入り損ねますが、そこは華麗にカバー。
その後、「このツアーでシカゴはもう3公演目だよ。ソルジャー・フィールドにも来た人はいるかい?」と2005年9月にも行われたシカゴ公演のことを話すミック。
そこで始まるは新曲の"Rough
Justice"。2日前のこのユナイテッド・センターでは演奏されていないながらも、2005年ソルジャー・フィールドでは演奏してるだけに、今度もかっこよく決めたいところですが、しょっぱなからキースのミラクルが炸裂してしまいます。
何を弾いてるのやらのイントロのあと、チャーリーとロニーのおかげで何事もなかったように立ち直しますが、何度聴き返してもなんじゃこりゃと(笑)
このシカゴから10日ほど後、2/5に開催されたあのSuper
Bowlハーフタイムショーではちゃんと弾けてて何よりでした(笑)
そんなわけでやはりこの日も暖機スタートなのかと思いきや、続く"Love
Is Strong"ではロニーが見事なソロを決め、"Memory Motel"ではキースがキース節を振り回しすぎるコーラスですがまぁいい感じ。
ここで"Rain
Fall Down"。イントロからしてミックのギターがうまく音が出ず、ワイヤレスの不具合かと思いきや、演奏中にミックのギターを丸々交換するというハプニング。
それでも"Ain't
Too Proudn To Beg"も決め、お次はこの頃はやったりやらなかったりしてましたが、やるときにはキース・コーナーの前にやってた"Midnight
Rambler"もいい感じ。
こりゃいい感じと思うも、"Tumbling Dice"では中盤のロニーのソロの後、チャーリーが2度目のタメに入るところを短いタメだけで叩き続けて少し妙なことに。
そしてメンバー紹介、シカゴ出身のダリル・ジョーンズのところではシナトラの"Chicago"を軽く口ずさみご機嫌なミックですが、キースにバトンを渡したところで異変が(笑)
それは"This
Place Is Empty"を無難に終え、"Happy"に入って訪れます。
ギターの出音のトラブルだったのか、まずはロニーが途中のソロで入り損ね、最後まで弾けずに尻つぼみに流されてしまうという情けない事態に。
その後もなんともしまりのない演奏が続き、エンディングにかけてはなんとも幸が薄そうなHappyってな感じで一体何が起こったのかと。
そんな不調もミックが出てきて吹き飛ばさんと、"Miss
You"はミックが引っ張っていきますが、Bステという見せ場にして訪れた"Respectable"、これがひどかった。
キースのイントロもひどければロニーはどうもうまく音が出てないのか、演奏も構成ももうメロメロに。
いや勢いだけはあるように演奏してますが、ミックまで変なことになってわけわかりません(笑)
"Get
Off Of My Cloud"ではミックとチャーリーの勢いはありますが、やはりギターの調子が悪いのかなんかイマイチ。
ここからもしまりのない演奏のストーンズ。途中からどうにも覇気が消え失せた"Honky
Tonk Women"には脱力(笑)
中だるみなのか器材不調のせいなのか、これは一聴の価値あり(笑)
"Syampthy-"でもその覇気のなさは続き、これはダメかと思うも、なんとか中盤から持ち直していきます。
そこからなんとかシカゴ挽回と演奏する姿は、聴いてるだけでは伝わらない必死さというか哀れさをも感じます(笑)
ラストの"Satisfaction"ではイントロでミストーンがありますが、6日前に亡くなったウィルソン・ピケットに敬意を表して"In
The Midnight Hour"の歌詞を織り込み、なんとか終わりよければ全てよしという感じで終了。
とまぁこんな感じですが、こちら、音質はあまりアリーナという音の広がりは感じず、距離感もあってフィルター一枚かましたようなフラットな音で、低音はイコライジングで絞ってるようでいい感じですが高音の抜けはさほどよくない感じで、最初はあら?と思うも、中高域が出ているだけにすぐに耳が慣れて聴きやすいサウンド。
また、"Midnight
Rambler"では話し声が大きくはないもののちょっと耳についたり、"This
Place Is Empty"では勝手なところで盛り上がったりと周りもちょいとにぎやかなところはありますが、うるさいほどではなく、ミックに惚れる野郎の声などの臨場感が。
ということで聴きやすいサウンドではありますが、クリアさを誇る綺麗な音とはちょっと違った粗い感じの"very
good++"〜"EX--"。
なお、Check This Out!のシカゴ初日『abiggerbangustourchicago06』に収録されていた2日目のボーナスは、エコーがあって特に低音がぼけた風呂場の中のような感じでしたので、そちらよりは今回のは断然聴きやすいですが、ダイレクト感と音の広がりはCheck
It Out!盤の方があったりもして、キースのボーカルで会場がわく様子をとらえた"Memory
Motel"はかなりいい感じです。
ただしそちらには"Love Is Strong"や"Memory
Motel"で音が揺れたり、"Memory Motel"ではテーパーの咳が入ったりしてます(笑)
ということで、セットリストが素晴らしいうえに、中だるみなのか器材不調なのかはよくわかりませんが、演奏は面白いことになってたシカゴ2日目、ついにこうして完全版を聴けたことに感謝であります。
最後に、実はこの文章は一度書いたものを誤って飛ばしちゃったんで、あらためて聴いて書き直しましたが、初回ほどは興奮の伝わらない文章になってしまいました(笑)
『 SEATTLE 2005 』
no label (2CD)
aud.recordings@Key
Arena, Seattle, WA. Oct.30, 2005
●Disc
1
1. Intro. / 2. Start Me Up / 3. Shattered / 4. She's So Cold / 5. Tumbling
Dice / 6. Oh No, Not You Again / 7. Ruby Tuesday / 8. Rain Fall Down / 9. Bitch
/ 10. Night Time Is The Right Time / 11. Band Introductions / 12. The Worst
/ 13. Infamy
●Disc 2
1. Miss You / 2. Rough Justice / 3. Get Off Of My
Cloud / 4. Honky Tonk Women / 5. Out Of Control / 6. Sympathy For The Devil
/ 7. Brown Sugar / 8. Satisfaction / 9. You Can't Always Get What You Want /
10. Jumping Jack Flash
こちらもLHのA Bigger Bangツアー再発掘シリーズ。
こちらはツアー開始から2ヶ月が経過したシアトル公演で、この公演の"Oh
No, Not You Again"は当時オフィシャルサイトで映像が公開されたので、そのSBオーディオだけを収録したブートはありましたが、隠密完全収録版は初ブート化かと。
ツアー開始から2ヶ月も経てばますます脂も乗ってと言いたいところですが、やっぱりこの日もキースの暖機運転には時間がかかり、2曲目の"Shattered"のイントロからしておっかなびっくり。
"Shattered"はこの頃は結構やってるので、レアってわけでもないんですけどねー。
続く"She's
So Cold"の最初もなんだこりゃで、こうして音だけ聴いてると2005年10月末でこんな演奏だったのかとちょい新鮮な驚き(笑)
とはいえそれぞれ最初が変とはいえ、ロニーはちゃんとソロを決めてるし、キースがおかしいのか?
まぁそんなキースをさておき、この日もミックは元気です。
そして"Tumbling
Dice"もなんだかしまりがなかったんですが、新曲"Oh No, Not You Again"で一気にヒートアップ!
そのエンディングはちょっとまとまってない感じですが、この演奏はいい!それまでの演奏は一体何だったんだという変わりぶり(笑)
ただ、続く"Ruby
Tuesday"ではいくつかおかしなギターが鳴っとりまして、まるで曇りや霧雨が多いシアトルの天候が乗り移ったかのよう。
まぁこうしたところがストーンズらしいといえばストーンズらしいわけですが、"Bitch"からは快晴へと変わります(笑)
といった感じで始まるシアトル公演。
こちらはアリーナ会場ということでインドアアリーナらしい空間のサウンドですが、かなり効いてた低音を軽減調整しており、やや軽めですが聴きやすいサウンドに仕上がっています。
こちらはトロントと同じく定位がやや左寄りでキースもロニーも左で鳴るのが少し残念で、演奏はややかたまりになっていますが、音像も大きく周りもうるさすぎず、いわゆるくっきりクリアネスなサウンドではありませんが、Bステでも音質変化のない、かなり聴きやすい"EX-"です。
ちなみに同音源でネットにあるものは低音がブリブリ効きすぎていて中音域にまで影響が出ていましたが定位は比較的センター付近にあります。
トロントでも書きましたが、定位を変えるといろいろ風味が変わってしまうのでしょうか。
いやしかし聴き始めると序盤の演奏にはなんじゃこりゃでしたが、"Oh
No, Not You Again"からの変わりよう、Bステでの"Rough Justice"と"Get
Off Of My Cloud"、そしてなんといっても終盤にかけてのすさまじい演奏にはびびります。
ラストの"JJF"なんてなんちゅうスピードかというすさまじい演奏で、もしかして収録スピードがおかしいのか?とYouTubeにあったコチラと並走してみると同じスピードです。
ただし映像はスピードを速めてるような気がしないでもないんですが、今年の3月にアップされてるその映像より前に公開されてた音源も同じスピードということは、やはりこのスピードなのか?
でもこのYouTube映像がオリジナルの映像とも限らず、以前誰かがそうしてアップしてたやつのコピーかもしれないので、そちらにあわせたかもしれないとか考えるとその辺は謎ですが、YouTubeでは18:00過ぎから20秒ほど、リサの近くでアクションを決めるキースの動きが妙に速いような気もしないでもありません。
という疑問はちょっとありますが、悪魔でのドンカマのテンポはあってるし、やはりこのスピードだったのかなと。
いやほんと、覚醒キースによる驚異の"JJF"が繰り広げられています。
ということで、序盤のなんじゃこりゃから終盤の凄まじい演奏まで、高音質で楽しめる一枚でした!
『 TORONTO 2005 』
no label (2CD)
aud.recordings@Rogers
Centre, Toronto, Canada. Sep.26, 2005
●Disc
1
1. Intro. / 2. Start Me Up / 3. You Got Me Rocking / 4. She's So
Cold / 5. Tumbling Dice / 6. Rough Justice / 7. Ruby Tuesday / 8. Dead Flowers
/ 9. Bitch / 10. Night Time Is The Right Time / 11. Band Introductions / 12.
The Worst / 13. Infamy
●Disc 2
1. Miss You / 2. Oh No, Not You Again
/ 3. Satisfaction / 4. Honky Tonk Women / 5. Out Of Control / 6. Sympathy For
The Devil / 7. Brown Sugar / 8. Jumping Jack Flash / 9. You Can't Always Get
What You Want / 10. It's Only Rock'n Roll
LHのA Bigger Bangツアー再発掘シリーズ。
ABBツアーは『A
BIGEGR BANG』リリースに先駆け、2005年の8/21から北米ツアーが始まり12/3まで1st
Legを繰り広げましたが、こちらはニューアルバムも発売され、ツアー開始から1ヶ月を経て脂も乗ってきたストーンズのトロント公演。
トロントといえば、77年のエル・モカンボ前にキースが逮捕され、保釈後にはメンバーはいない中で哀愁漂うセッションを行い、長い裁判を経ながらも盲目の天使による懇願もあって78年の判決では投獄を免れたあのトロントです。ツアー開始前のリハやギグもトロントで行われているとおり、トロントとなればキースを筆頭に気合が入らないわけはありません。
がしかし、気合が入るというより嬉しさいっぱいリラックスという感じなのか、序盤はミックとチャーリーでぐいぐい引っ張っている感じだったりします(笑)
そんな不思議なトロント公演を迫力あるクリアなサウンドでとらえた高音質隠密がこちら。
これは以前からトレーダー間でも出回りネットにも公開されていた音源ですが、海外製BoxセットでもなぜかCD化されていないことから、初の完全収録プレスブートCDかと。
Check This
Out!の『abiggerbanghouston2005』には"Dead
Flowers"だけ収録されていましたが、完全収録CDが初というのが不思議なほど高音質です。
ということですがこちら、定位がちょい左寄りで、演奏は左でやや団子になっているため演奏の分離がよいわけでは決してなく、中高音はクリアで低音も効いていながらも全体がクリアかというとそうでもないサウンドでありながら、音像が大きく聴こえて独特の迫力で押し切るサウンドです。
インフォでは「パッと聞いた感じがまるで流出サウンドボード的に映ってしまうかもしれない。あるいはウォーミーな質感のIEM録音とでも例えれば」と表現がされていましたが、なるほどと。
なお、会場のロジャーズ・センターとはもともとスカイドームと命名されていた可動式屋根付きスタジアムですが、映像を確認するとどうやらこの日は屋根が閉じられていたようです。
ということでオープンエアーな感じではなくエコーもあり、Bステでは音質が変わってややフラットな感じでその迫力はなくなりますが、音像が大きく、やや団子ながらも低音の迫力も音の抜けもよく、静かな曲やキース・コーナーでも周りもうるさくなく、Check
This Out!盤や元音源と比べてもうまく調整された、"EX-"〜"EX--"サウンドです。
これで定位が中央にあればなおいいのにと思いますが、最近のLHの隠密ブートでは定位調整をしていないものが結構ありますね。
中央にアジャストすると空気感が崩れたりして不自然になるのでしょうか?
さて演奏ですが、冒頭で序盤はミックとチャーリーが引っ張っていると書きましたが、この日はちょいと序盤でギターのお二人、特にロニーは外すところがちらほら。
でもキースもロニーも中盤からはエンジン点火したようです。
"Dead
Flowers" "Bitch"などでは一人ハモリ唱法じゃないですが、ミックがいつもと違った歌いまわしのところもあって、そのミックの好調ぶりが楽しかったり。
また、"The
Worst"終了と同時にキースがバナードとティムにも拍手をと。これはこの頃のキースの毎度の挨拶でしたが、この日のティムはほんとに見事です。
ただ、ABBツアーでは2005年だけ演奏した"Out
Of Control"は、中盤の加速がイマイチって感じでばらついてます(笑)
そして"Sympathy"の余韻の中始まった"Brown
Sugar"は最初はしまらなかったり、"JJF"もなんじゃそのイントロというところもありますが、どちらも途中から火が付きます(笑)
アンコールラストはこの時期はいくつかの曲が選ばれていますが"IORR"が結構選ばれており、この日も"IORR"というのが聴いてて新鮮。
ということで、特にレア曲があるというわけでもないんですが、見事なサウンドのCD化が嬉しいリリースでした。
ちなみにHaraさんの初版の方の海賊盤事典の表紙は、このトロント公演でのミックですね。
Jul 2017
『 TOO MUCH BLOOD 』
DAC-182 (1CD)
SB
studio recordings
1.
I Can't Find Love 1
2. Heartbeat
3. I Can't Find Love 2
4. Eliza 1
5.
All The Way Down (runthrough)
6. The Golden Mile
7. Feel On Baby
8.
Mick's Idea (In Your Hand)
9. She Was Hot (full version)
10. Tie You Up
(The Pain Of Love)
11. Undercover Of The Night
12. Too Much Blood
先日『THE
VIRCHOV TAPE』(DAC-181)をリリースしたDACから、その続編たるUNDERCOVERアウトテイクがリリース。
これぞブートという、ネットには公開されていない初登場曲やテイクが収められていますが、インフォによると上位トレーダー間のみでトレードされている音源のようです。
ということで、『THE
VIRCHOV TAPE』(DAC-181)には33秒ほどのSnippetしか収録されていなかった"Heartbeat"に"The
Golden Mile"に"In Your Hand"が、今回フルで収録されています。
そんな驚きのアウトテイクですが、音質はテープのヒス成分を感じたり少し粗いところがあったり、曲によっては少しジーっというノイズが入っているものがあったり、"Tie
You Up"など圧縮音源っぽいサウンドもあったりと曲によって差はあるものの、目玉の前半部分からして総じてナチュラルな"EX-"高音質アウトテイク集。
いやぁ〜こりゃほんとに驚きのリリース。
なお、"She
Was Hot"(full version)は『THE
VIRCHOV TAPE』に収録されていたものより12秒ほど短いですが、今回収録されている方がスピードが速く、実質的な違いがあるのかはわかりにくいものの、スピードの違いによる影響がちょうど10秒ほどなので、実質同じなのではと。
ちなみにこのジャケは、1974年にアメリカで公開された映画『THE
TEXAS CHAINSAW MASSACRE』のポスターなどから。日本では1975年に『悪魔のいけにえ』として公開されています。
OBRのアナログやDACの復刻CDのタイトル『CHAIN
SAW MASSACRE』は"Too Much Blood"の歌詞からですが、そもそもそれも映画タイトルからと思われますが、今度はタイトルこそ違えどジャケはまさにそのチェーンソー・マサカーからということですね。
ということで、上位トレーダーのみが知るサウンドを垣間見ることができた、さすがはDACというリリースでありました。
『 MEMPHIS 2005 』
no label (2CD)
aud.recordings@FedEx
Forum, Memphis, TN. Dec.3, 2005
●Disc
1
1. Intro. / 2. Start Me Up / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Shattered /
5. Tumbling Dice / 6. Oh No, Not You Again / 7. Rain Fall Down / 8. Angie /
9. Mr. Pitiful / 10. Night Time Is The Right Time / 11. Band Introductions /
12. Slipping Away / 13. Infamy
●Disc 2
1. Miss You / 2. Rough Justice
/ 3. Get Off Of My Cloud / 4. Honky Tonk Women / 5. Sympathy For The Devil /
6. Brown Sugar / 7. Jumping Jack Flash / 8. You Can't Always Get What You Want
/ 9. Satisfaction
A Bigger Bangツアーは2005/8/21から北米ツアーが始まり、12/3まで1st
Legを繰り広げましたが、その2005最終公演である12/3のメンフィス公演が目の覚めるばかりの隠密音源で登場。
少し骨太のサウンドボードと言われればそう思ってしまいそうな素晴らしい隠密音源です。
このメンフィス2005はトレーダー間では昔から出回っており、ネットに公開されていましたが、ようやくこうしてプレスCD化されたことに感謝の超高音質!
サウンドは低音もしっかり響き、それでいて中高音も綺麗でキースもロニーもよく聴こえ、ミックも大きくとらえた骨太なナイス隠密でこりゃ"EX"。
歓声も入ってますが、演奏が歓声をかき消すほどで、Bステになっても音質の変化はさほど感じない迫力です。
いやぁ〜ほんと素晴らしいです。
そして演奏も音質に負けていません。\
オープニングの"Start
Me Up"での"Never never never never stop!"でのミックの気合の入りようからも、2005最終公演ということで喉をいたわる必要のないというか、リミッターを外したミックの火のついたパフォーマンスを堪能できます。
"IORR"でもイントロでギターの出音がおかしくとも、なんのその、全くお構いなしに突っ走るストーンズ、最高です。
"Shattered"も勢いを落とさず突っ走り、キースだけが終わり損ねようがご愛嬌(笑)
まさにストーンズ・オン・ファイア!!
続く"Tumbling
Dice"ではロニーのギターが引きつったうなりを上げる!そこから加速していくチャーリー!
いやぁ〜2005年ラストはこんなに凄かったのかと感動を覚える演奏です。
この日は"Rain
Fall Down"のシングルがリリースされましたが、そんなことを知ってか知らずか、白眉の出来です。
さらに"Mr.
Pitiful"に"Night Time Is The Right Time"が立て続けに演奏されるというスペシャル!
キースは"Infamy"の前に今年最後の俺の歌だぜと。言うだけあって染み入る出来です。この曲は日本で観たかった!!
そしてBステの"Get
Off Of My Cloud"ではミックがカウントを。これだけでもミックの気合の入りようが伺えるというもの。
いやぁ〜ほんと素晴らしくタイトな演奏です。
"JJF"では冒頭ミックのマイクの具合が悪かったのか、一瞬どこにいった状態でしたが、お構いなしにラストまで気合入りまくりの助!!
ラストはもちろん引っ張って終わってます!
ということで演奏もサウンドも素晴らしい、2005年有終の美を飾るにふさわしい、文句なしの極上隠密でした!
『 ATLANTA 1989 』
no label (4CD)
aud.recordings@Grant
Field, Atlanta, GA. Nov.21, 1989
Recorder
1 "JEMS"
●Disc 1
1. Continental Drift / 2. Start Me Up / 3.
Bitch / 4. Sad Sad Sad / 5. Undercover Of The Night / 6. Harlem Shuffle / 7.
Tumbling Dice / 8. Miss You / 9. Ruby Tuesday / 10. Angie / 11. Dead Flowers
/ 12. Rock And A Hard Place / 13. Mixed Emotions / 14. Honky Tonk Women / 15.
Midnight Rambler
●Disc 2
1. You Can't Always Get What You Want / 2. Can't
Be Seen / 3. Happy / 4. Paint It Black / 5. 2000 Light Years From Home / 6.
Sympathy For The Devil / 7. Gimme Shelter / 8. It's Only Rock'n Roll / 9. Brown
Sugar / 10. Satisfaction / 11. Jumping Jack Flash
Recorder 2 "Back
In Business" (+JEMS)
●Disc 3
1. Continental Drift / 2. Start Me
Up / 3. Bitch / 4. Sad Sad Sad / 5. Undercover Of The Night / 6. Harlem Shuffle
/ 7. Tumbling Dice / 8. Miss You / 9. Ruby Tuesday / 10. Angie / 11. Dead Flowers
/ 12. Rock And A Hard Place / 13. Mixed Emotions / 14. Honky Tonk Women / 15.
Midnight Rambler
●Disc 4
1. You Can't Always Get What You Want / 2. Can't
Be Seen / 3. Happy / 4. Paint It Black / 5. 2000 Light Years From Home / 6.
Sympathy For The Devil / 7. Gimme Shelter / 8. It's Only Rock'n Roll / 9. Brown
Sugar / 10. Satisfaction / 11. Jumping Jack Flash
1989年に復活再始動したストーンズのSteel Wheels北米ツアーから、11/21アトランタ公演の隠密音源が登場。
生中継されたAtlantic
Cityの影響か、Steel Wheelsツアー北米ツアーは意外にもブート化されている公演が少なかったりしますが、この日は『BACK
IN BUSINESS』(BIG 034/35)にてブート化されていた公演。
が、その『BACK
IN BUSINESS』は"Sympathy For The Devil"、"Gimme
Shelter"、"JJF"が未収録な上、ピッチがちょいと遅いという中途半端なアイテムだったこともあり、さほど注目されなかったブートでありました。
わたしも今回久々に取り出して聴いてみましたが、うん、遅い(笑)
そんなアトランタ公演ですが、28年ほど経ってあのJEMS
Archiveから隠密音源がネットに公開されました。
こちら、既発と比べると低音はちょい軽い固めなサウンドですが、演奏は特にミックを大きくとらえたなかなかクリアなサウンド。
ただし周りが結構にぎやかな上にマイクも揺れたりして、臨場感もかなりクリアだったり。
右は女性、左は男性、ワオ!イェス!!オォイェ〜!!よくわからん叫び声、かなり盛り上がってます(笑)
そして"Sad
Sad Sad"では左に寄って音質が変わったり、"Ruby Tueaday"のオープニングではマイクに向かってしゃべる声、"Dead
Flowers"や"Honky Tonk Women"での大合唱などなど、書きだしたらきりがない(笑)
その点『BACK
IN BUSINESS』は落ち着いて聞ける音源でありました。
そんなわけでこのアトランタ公演、Disc1/2にはそのJEMS音源、Disc3/4には『BACK
IN BUSINESS』にJEMS音源を補填してピッチ補正とイコライジングを施した、それぞれ2つの隠密音源を使用した4枚組となってます。
なお、JEMS音源には"Dead
Flowers"、"Happy"、"Satisfaction"の演奏終了後にテープチェンジによる欠落がありますが、そこは『BACK
IN BUSINESS』音源を補填するという、ともに完全版仕様に仕上げられています。
ということで、JEMS
ArchiveからのDisc1/2は、オープニングや懐かしのナンバーでは周りがにぎやかになって、たまにマイクが不安定なところもあるものの、音像は大きく、低音はやや軽いながらも中高域の抜けはよいクリアな"very
good++"〜"EX--"といったところ。
ところで"Harlem Shuffle"が終わったところで日本語のように聴こえる声も入ってたりします。
そしてこの音源でようやくアトランタの"Sympathy
For The Devil"、"Gimme Shelter"、"JJF"を聴くことが叶ったのであります。
Disc3/4は『BACK
IN BUSINESS』よりもわずかに音が整えられてややクリアになっていますが、こちらは中高域よりは中低域がふくよかなナチュラルサウンド。
ただ、ギターは聴こえにくかったりもします。
こちらも周りの声は入ってますが、それほどうるさいわけでもなく。とはいえ"Angie"では話し声がちょい耳につきます。
そしてJEMSとは音の趣は異なるものの、こちらも"very
good++"〜"EX--"といったところ。
もしかしたらDisc1/2とDisc3/4をマトリクスしたら面白いサウンドになるような気がしないでもありません(笑)
さて、この日のセットリストですが、このアトランタ公演の2つ後のクレムソン公演では"Almost
Hear You Sigh"と"Terrifying"がツアー初登場しますが、ここアトランタでは"Play
With Fire"と"Angie"の日替わりは後者というくらいで、他は標準セットリスト。
そんなわけで目玉曲というのはちょいとなく、やや面白みに欠けるセットですが、キースは"Happy"の"Never
got a flash out of cocktails,〜"のところでキーを見失い適当すぎたりします(笑)
ということで、89の隠密で標準セットリストとなるとありがたみも薄かったりしますが、『BACK
IN BUSINESS』をいままで大事に持っていた人にとってはミッシングリンクを遂につなぐことができるという、マニアには意義深いリリースでありました。
ちなみにジャケのミックは2013年リリースの『DALLAS
1989 2ND NIGHT』(DVD)、キースは2011年リリースの『SHEA
STADIUM 1989』でも使われてましたね〜。
『 THE VIRCHOV TAPE 』
DAC-181 (1CD)
SB
studio recordings
Unidentified
8-Track basement demo studio, Paris, France. Mid Oct-Nov.7, 1982
1. Wanna
Hold You
2. She Was Hot
3. Can't Find Love
4. Can't Find Love
5.
What I Am Saying Is True
6. What I Am Saying Is True
7. What I Am Saying
Is True
Pathe Marconi Studios, Boulogne
Billancourt, France. Oct-Nov 1982 / Jan-Feb 1983
Compass Point Studios, Nassau,
Bahamas / The Hit Factory, NYC. Apr-May 1983
8. The Golden Mile
9. Christine
10.
Dance Mr.K.
11. Forty
12. Heartbeat
13. Identification
14. In Your
Hand
15. All About You (Train Song)*
16. Undercover Of The Night (WYSP
radio version)
17. She Was Hot (full version)
18. Keep It Cool (no remaster
21 min version)
(*)Pathe Marconi Studios, Boulogne Billancourt, France. Oct-Dec
1977
Michael Halsbandの撮影による超絶かっちょいいキースのジャケのこちら、DACによる『UNDERCOVER』セッション集。
81年はMichael
Halsbandの写真って多いですけど、ググってみるとほんとカッコいいですね〜。
表ジャケの内側も珍しい写真が使われています。
さてこちら、メーカーインフォには曲名の記載がなかったのでわかりにくかったですが、曲目は上記を参照ください。
trk.1〜7はIORRに今年公開された"The Virchov Tape"から。
既発盤では『COMPLTE
UNDERCOVER SESSIONS』(GP-1701CD1/6)にも収録されています。
こちら、ジャケが醸し出す雰囲気のとおり、いきなりキースが全開で歌う"Wanna
Hold You"がたまりません。
このデモセッションでは最初はミックとキースだけで始まり、後にチャーリーが加わった3人でのセッションだったようです。
なお、キースは"Wanna
Hold You"の初期テイクでミックがドラムを叩いたテープも持っていると発言しているようですが、ここのはチャーリーかな?
そしてGoldplate盤にも収録されていたカントリーversionの"She
Was Hot"、『FOXES
IN THE BOXES』シリーズとは異なる"Can't Find Love"、そして"What
I Am Saying Is True"と続きます。
trk.8〜15はこちらも『UNDERCOVER』セッションから未発表曲のサンプル音源。
元はIORRに公開された音源で、それぞれ30秒程度のサンプル音源なのが残念ですが、なかなかの高音質ステレオなので今後の公開が待たれます。
なお、"Dance Mr.K."は"Still In Love"の原曲のようです。
trk.16はWYSPラジオ・バージョンとクレジットされた初期バージョンで、ところどころにWYSPのプロモコールがインサートされてます。
trk.17はDAC盤には初収録となる"She
Was Hot"フル・ロング・バージョン。
trk.18は『FOXES
IN THE BOXES』シリーズにボーナス収録されていた21分のロング・バージョンですが、JEMSによるリマスタリングでなく、元音源から、やや速かったスピードと一箇所大きなテープ劣化によるドロップアウト修正をしただけで、一切EQやコンプレッサー処理を施していないナチュラルな状態で再収録したものとのこと。
なるほどナチュラルな感じですが、ジーッというノイズは乗ってます。
ということで、"The
Virchov Tape"だけでなく新たなサンプル音源も楽しめ、なによりジャケのキースがめちゃくちゃかっちょいいタイトルでした。
『 AUSTIN 2006 』
no label (2CD)
SB recordings@Zilker Park, Austin, TX. Oct.22,
2006
●Disc
1
1. Intro. / 2. You Got Me Rocking / 3. Let's Spend The Night Together /
4. She's So Cold / 5. Oh No, Not You Again / 6. Sway / 7. Bob
Wills Is Still The King / 8. Streets Of Love / 9. Ain't
Too Proud To Beg / 10. Bitch(Edit) / 11. Tumbling Dice / 12. Band Introductions
/ 13. Learning The Game
/ 14. Little T&A
●Disc 2
1. Under My Thumb / 2. Get Off Of My Cloud
/ 3. Honky Tonk Women / 4. Sympathy For The Devil / 5. Jumping Jack Flash /
6. Satisfaction / 7. Brown Sugar
Licksツアーの『FOUR
FLICKS』、大小と来たので次は中かと思いきや、そちらはすでにいろいろ出てるからか、今度はA
Bigger Bangツアーを収録した『THE
BIGGEST BANG』からテキサスはオースティン。
ジャケのミックはなぜか7月のミラノ公演の写真ですが。
さてこちら、『THE
BIGGEST BANG』の音作りは凝った感じではなく、同じくスタジアム公演を収録した『FOUR
FLICKS』のトゥイッケナムと比べるとあっさりと素の演奏をとらえたサウンド。
この次の公演があの『SHINE
A LIGHT』のビーコン・シアターでもありますし、生々しい映像とサウンドの『SHINE
A LIGHT』とは役割を分けた感じです。
ということで、音だけ聴くとオフィシャルからというより、極上の流出音源かと感じてしまうような気も(笑)
うまく表現できませんが、さほど作りこまれたサウンドではなく、ギターバンドに回帰しつつもギターがくっきり前面に出てくるわけでもなく、悪い言い方をすればあまりメリハリのない、なんとなく淡々としたサウンドに聴こえてしまうようなところも。
また、"You
Got Me Rocking"では2:13から4秒ほど少し音量が下がりますが、なんでだろう?『THE
BIGGEST BANG』ではそんなことないんですが。
そして後述する"Bob
Wills Is Still The King"が終わる瞬間も音量が微妙に下がってるようですが、これまたなんでだろう?そこは惜しいなと。
さらに友達に教えてもらって気づきましたが、"Brown
Sugar"の後半、3:20、3:27、3:33でも音量が下がるところがあります。
なんでだろう??
さて、そんなわけでサウンドはちょっとあっさりした感じを抱きつつも、演奏は収録日ということで素晴らしいです。
これも皆さん『THE
BIGGEST BANG』をお持ちでしょうが軽く復習しておくと、オープニングにいつもの"JJF"や"Start
Me Up"ではなく"You Got Me Rocking"を配し、新作からの曲も披露した上に"Sway"も登場。
そしてテキサス・オースティン・スペシャルということで、ナッシュビルに反旗を翻しオースティンに集結したテキサス・アウトロー・カントリーの先鋒ウェイロン・ジェニングスが、テキサスの雄ボブ・ウィルズを称えた素晴らしきご当地ソング"Bob
Wills Is Still The King"を披露。
さらにキースもテキサス出身のバディ・ホリーの"Lerning
The Game"を演奏するという!
"Learning The Game"はキースのハネムーン、メキシコのホテルでの弾き語り音源が有名ですが、ライブで演奏するとはほんとにスペシャル!!
ライブで披露されたのもこの1回きりです。
この公演、日本からも参戦された方がいらっしゃるんですよねー。素晴らしい!!
さらにBステも熱く、Bステのサウンドはメイン・ステージよりもメリハリのあるサウンドになっていて、途中から歓声もオーバーラップしてきて熱いサウンドに。
『THE
BIGGEST BANG』でのオースティン公演のハイライトはここからなんだなと、非常にわかりやすいサウンドになっていることを思い知ります。
そういう点では"Start
Me Up"のカットがもったいない!
はい、今回の作品の元である『THE
BIGGEST BANG』のDVD、そして後にリリースされたBlu-rayでは、"Bitch"、Bステ3曲目にやった"Start
Me Up"、そしてアンコール1発目での"You Can't Always Get What You Want"がカットされていました。
そのうちBステでの"Start
Me Up"とアンコール1発目での"You Can't Always Get What You Want"は隠密音源もないためカットされたままですが、"Bitch"はなんとエンディングで使用されていたので、そちらを編集して演奏位置に持ってくるという素晴らしい技がなされていて、単なる映像落としとは違った編集はさすが。
ということで、テキサス・スペシャルな演奏とBステにあらためて感激いたしました!
『 PARIS OLYMPIA 2003 』
no label (2CD)
SB+aud. recordings@Olympia, Paris, France.
July 11, 2003
●Disc 1
1. Intro. / 2. Start
Me Up / 3. Live With Me / 4. Neighbours
/ 5. Hand Of Fate /
6. No Expectations
/ 7. Worried About You
/ 8. Doo Doo Doo Doo Doo
/ 9. It's Only Rock'n Roll * / 10. Stray
Cat Blues / 11. Dance
/ 12. Everybody Needs Somebody To Love
/ 13. That's How Strong My Love Is
●Disc
2
1. Going To A Go Go
/ 2. Band Introductions / 3. The Nearness
Of You / 4. Before They Make Me Run / 5. Love
Train / 6. Respectable
/ 7. Rip This Joint
* / 8. Honky Tonk Women / 9. Tumbling Dice * / 10. Brown Sugar / 11. Jumping
Jack Flash
*:aud.recordings
先日オフィシャル『FOUR
FLICKS』のオーディオに隠密を加えた完全版『TWICKENHAM
2003 1ST NIGHT』がリリースされましたが、今度は同じく『FOUR
FLICKS』からオランピアであります。
スタジアム、アリーナ、シアターという「大中小」のコンセプトをもったLICKSツアーから、トゥイッケナムは「大」でしたが、こちらは「小」であります。
オフィシャルで映像があるんだからそっちを見りゃいいってなもんですが、こういうリリース、わたくし大好きです。
学生時代、ビデオ『LET'S
SPEND THE NIGHT TOGETHER』から音声をカセットテープにダビングして聴きまくってましたし(笑)
いまは映像も手軽に持ち運びできる世の中になりましたが、手軽に音だけ楽しむというのはやっぱり外せません。
そんなわけでオランピア。聴き始めて"お!"と思うのはそのサウンドの作り。
同じ『FOUR
FLICKS』でもスタジアムのトゥイッケナムとは音作りが全然違うんだなというのがよくわかります。
スタジアムは心地よいエコーと音の広がりで会場の大きさが伺える音作りでしたが、シアターはコンパクトにやや中央に寄ったサウンドです。
いやしかし素晴らしいサウンドで聴く"Neighbours"に"Hand
Of Fate"に"No Expectations"、そして"Worried About You"、さらには"Stray
Cat Blues"に"Dance"、そして"Everybody Needs Somebody To
Love"に"That's How Strong My Love Is"、とどめに"Going To
A Go Go"とはもうたまりません。
とはいえ"Live With Me"のイントロでキースはやらかすし、"Hand
Of Fate"も途中で構成が危うかったり、"No Expectations"の入りが遅れたり、"Doo
Doo Doo Doo Doo"はなんだかふにゃふにゃだなとか、突っ込みどころもたっぷりではあります(笑)
って皆さん『FOUR
FLICKS』お持ちですよね。ただ、音だけ聴いてるとその突っ込みどころもよくわかります(笑)
ちなみに"Worried
About You"の0:50でパチッと鳴るのはノイズの混入かと思ったら『FOUR
FLICKS』にも入ってました(笑)
ところで"Going
To A Go Go"はDisc1に十分入るんですが、なんでDisc2に回したんでしょうね?Disc2はバンド紹介からの方がキリもよさそうなもんですが。
それはともかく、続くキースの"The
Nearness Of You"、さらに"Love Train"に"Respectable"に"Rip
This Joint"と、もう昇天ものであります。
いいなぁ〜シアターギグ。
なお、『FOUR
FLICKS』では"It's Only Rock'n Roll" "Rip This
Joint" "Tumbling Dice"がカットされてるので、そこはCrystal Catの『AT
THE OLYMPIA』から高音質隠密が補填されており、その高音質ぶりに違和感なく聴き進められます。
ただ、そちらはちょいと定位が右寄りなのでそこは中央に寄せていればなおさらよかったのにと。
いやしかしなんでオフィシャルでは"Rip
This Joint"をカットしたのか。もったいない。
Jun 2017
『 TWICKENHAM 2003 1ST NIGHT 』
no label (2CD)
SB+aud. recordings@Twickenham Stadium, London,
UK. Aug.24, 2003
●Disc
1
1. Introduction / 2. Brown Sugar / 3. You Got Me Rocking / 4. Don't Stop
* / 5. Rocks Off / 6. Wild Horses / 7. You Can't Always Get What You Want /
8. Paint It Black / 9. Tumbling Dice / 10. Band Introductions / 11. Slipping
Away / 12. Happy * / 13. Sympathy For The Devil
●Disc 2
1. Intro S.E.
/ 2. Star Star (B-stage) / 3. I Just Want To Make Love To You (B-stage) / 4.
Street Fighting Man (B-stage) / 5. Gimme Shelter / 6. Honky Tonk Women / 7.
Start Me Up * / 8. Satisfaction / 9. Jumping Jack Flash
(*:aud.recordings)
LICK欧州ツアーより、オフィシャル映像作品『FOUR
FLICKS』にも3曲以外収録され、ライブアルバム『LIVE
LICKS』にも"SFM" "Paint It Black" "You
Can't Always Get-" "Rocks Off"の4曲が収録されたトゥイッケナム公演が、その『FOUR
FLICKS』のサウンドに加えて欠落部を隠密音源で補填した作品が登場。
ちょうど先日、Sweet
Black Angelsレーベルから『TWICKERS』がリリースされるというインフォがあり、それがどうやら『FOUR
FLICKS』のトゥイッケナム+隠密音源のようで、そういえばそういうのはなかったですねと書いたら、Haraさんから4月ごろにリリースされた17枚ボックス『LICKS
TOUR EUROPE 2003』(SF-03)に、繋ぎは雑ながらも『FOUR
FLICKS』+VGP『SALT
OF THE EARTH』というのが入っていて、もしかしてSBA盤はそれのコピーか同マスターかもと教えてもらいました。
ということで、同じ時期にラグビーの聖地でのトゥイッケナム公演が一気に3種類出揃うことになったようですが、いろいろコピー作品が多いSBAのをまた買うのもなんかやだなと思ってたので嬉しいリリース(笑)
さて、ちょっとおさらい。
LICKSツアーは大中小の会場別の演奏スタイルが特徴で、欧州ツアーではその色分けはちょっと薄れたものの、2003/6/4から10/2までの4ヶ月にわたって各国を蹂躙しました。
が、もともとは9/15の追加公演にて終わる予定だったのです。
欧州ツアーの途中、7/30にはトロントでSARS復興フェスティバルにも遠征し絶好調に見えたものの好事魔多し、直後になんとミックが喉頭炎になり、8/5のスペインのベニドルム公演、更にはインフルエンザで8/20のアムステルダムと8/23ロンドン公演をキャンセルしてしまいます。
そのための延期公演を組みつつ、追加公演を入れて10/2までのツアーとなったのでした。
ということでこの8/24はミックのインフルエンザ明けにしていきなり収録された公演だったわけです。
そんな影響があったのかどうかはわかりませんが、オープニングの"Brown
Sugar"などいくつかの曲ではちょいと上ずったミックが堪能できます(笑)
いやしかし復活直後にしては見事な演奏で、14年前はこんなに若々しいテンポも速い演奏をしてたんだとあらためて。
とはいえミックもこの時すでに60歳ですよ!まったくもってすさまじいバンドだとあらためて。
まぁ後述するように実際にはちょいミラクルな演奏箇所もあるんですが(笑)
そしてこのメインの『FOUR
FLICKS』音源はエコーや歓声など、スタジアムでの空気感を見事に再現したミックスになっており、大観衆に包み込まれる感じが見事に再現されているのが特徴。そんなわけで、CDとなって音だけ聴くとちょっと鳥肌であります。
そんな『FOUR
FLICKS』でカットされたのは"Don't Stop" "Happy"
"Start Me Up"の3曲。
そこはLHが以前ボーナスCD-Rとして配布された独自隠密音源が補填されています。
もちろん"EX+"が当然のサウンドボード音源の派手な音作りとは違うナチュラルで"Ex-"な隠密音源とはいえ違いは明白ですが、つなぎも丁寧で違和感も最小限で聴き進められる見事な補填がなされており、メインの超絶サウンドボードを汚さぬ作品に仕上がっています。
ちなみに『LIVE
LICKS』で考えられないミス編集がなされた"Rocks Off"は『FOUR
FLICKS』ではそのへなちょこ編集こそありませんが、やっぱりキースが早めにソロに入ってしまった演奏自体が変だったことがよくわかり、『LIVE
LICKS』ではバンド側が妙な編集を求めたんだなというのがあらためて。
それについてはSteve
Hoffmanのサイトにボブ・クリアマウンテンに質問状を送った人がその返事を紹介してましたが、バンド側からの指示だったと思う、と言ったことが返事には書かれていました。とはいえあの編集はないだろうという感じですが。
また、『FOUR
FLICKS』では"Tumbling Dice"でミックが早く入ってしまう所も見事に修正され、"JJF"のキースのなんじゃこりゃイントロも実に見事に修正されており、そのほんとの演奏はここでは聴くことができませんが、そちらは『SALT
OF THE EARTH』(VGP-359)で聴くことができます(笑)
ということで、今までありそうでなかった作品がここに。
この圧倒的なスタジアムの空気感と60歳のミックを懐かしく思い出すアイテムでした!
そして朝から72のレディジェン、73のKBFH音源、そしてチャック・ベリーの新作にして遺作を挟み、30年経った2003年を一気に聴いて幸せな一日でした!
『 EUROPEAN TOUR 1973 - KBFH BROADCAST 1974
& 1988 』
no label (2CD)
SB recordings from FM broadcasts
* Wembley Empire Pool,
London, UK. Sep.9, 1973
** Forest National, Brussels, Belgium. Oct.17,
1973 (1st show)
*** Ahoy Hall, Rotterdam, Holland. Oct.14, 1973 (2nd show)
●Disc 1 - KBFH 1974 Broadcast
1.
Intro. (10/17 1st)**
2. Brown Sugar (10/17 1st)**
3. Gimme
Shelter (9/9)*
4. Happy (9/9)*
5. Tumbling Dice (10/17 1st)**
6.
Dancing With Mr.D. (10/17 1st)**
7. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)
(9/9)*
8. Angie (10/17 1st)**
9. You Can't Always Get What
You Want (10/17 1st)**
10. Midnight Rambler (10/17 1st)**
11. Honky
Tonk Women (10/17 1st)**
12. All Down the Line (10/17 1st)**
13. Rip
This Joint (10/17 1st)**
14. Jumping Jack Flash (10/17 1st)**
15. Street
Fighting Man (9/9)*
● Disc 2 - KBFH 1988 Broadcast
and more
1. DJ Intro. -BGM Gimme Shelter edit- (10/17 1st)**
2.
Intro. (10/14 2nd)***
3. Brown Sugar (10/14 2nd)***
4. Gimme
Shelter (10/17 1st)**
5. Happy (10/17 1st)**
6. Tumbling
Dice (10/17 1st)**
7. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker) (9/9)*
8.
Dancing With Mr.D. (10/17 1st)**
9. Angie (10/17 1st)**
10. You
Can't Always Get What You Want (10/17 1st) ** <from KBFH 1974>
11.
Midnight Rambler -edit- (10/17 1st)**
12. Honky Tonk Women (10/17 1st)**
13. All Down the Line (10/17 1st)** <from KBFH 1974>
14. Rip This
Joint (10/17 1st)** <from KBFH 1974>
15. Jumping Jack Flash (10/17
1st)** <from KBFH 1974>
16. Street Fighting Man (10/17 1st)**
17.
Brown Sugar -Remix- (10/17 1st)** <from KBFH 1987>
LHからもついに73欧州のラジオショーKBFH音源がリリース。
Disc1はもうブートではすっかりおなじみの1974年の9/29と11/24放送分から。
こちら、最近出回ったモノラル音源ではなく、バリバリのステレオです。
しかも鮮度が生々しく、聴き始めるとすぐにちょいと驚くサウンドです。
インフォによるとこちらも元はネットにアップされたものらしいのですが、どこにアップされていたのやら?と気になるほど、今までのブートから薄皮一枚剥けた迫力のサウンド。
ただしいわゆる完全クリアネスというわけではなく、"Gimme
Shelter"でのジーッというノイズや、"Happy"の1:33でパチッとノイズが入ったり、たまにジリッとノイズが入っていたりと、昔のブートを思い出す粗いところはありますが(とはいえ"Doo
Doo Doo Doo Doo"後半の音揺れはなく、"Angie"での3:12付近のノイズも目立たなくなってます)、特にベースの響きとハイハットの鳴りが今まで以上に断然クリアです。
それでいて耳に刺激的な感じでもないナチュラルな高音質で、このクリアさはジェネレーションの違いからくるものでしょうが、言うなれば今までのブートと、オフィシャルリリースされたBrussels
Affairの中間といったサウンドで、ノイズは多少あれども低音の響きと高音の抜けの良さは抜群の"EX+"で、聴きなれたブリュッセル1stショーとロンドンのこの編成を堪能するには最高の一枚です。
ただしDisc1の"Brown
Sugar"冒頭、ミックの第一声の直後でわずかにドロップするひずみがあります。CDだとtrk.2の0:04あたり。
この部分のダメージは他のブートにはないようですし、補正できそうなもんですね。
あと"Happy"での1:33のノイズも何とかなりそう?
なお、"Happy"と"Gimme
Shelter"の曲順を実際に演奏された順番に入れ替えて並び替えられているという芸の細かさはさすが。
Disc2は、1988/11/20の放送ディスクであるCDを元に製作され、そこで放送されなかった曲は74年放送分から補填されています。
ということで一発目、今まで『NASTY
MUSIC (Remixes)』(VGP-002)のボーナスなどで聴いていたロッテルダムの"Brown
Sugar"から始まるのが新鮮!!
逆にその聴きなれた87年放送のホーンがONになったミックスである、ブリュッセル1stショーでの"Brown
Sugar"はDJコメント入りですが最後のボーナスで収録されていて、そちらは多くの既発で聴かれる音源だけにこの作りはナイス!
また、Disc1の方では微妙に頭切れのままだった"Dancing
With Mr.D."ですが、こちらでは9/9ロンドンのSB音源をその僅かな欠落部に補填されています。
そしてはい、このMr.D.の前にウーラーラー入り(笑)
さらに演奏後に"Angie"に入る前のおかずもちゃんと入ってるのもちょっと新鮮。
なお、"Doo
Doo Doo Doo Doo"のイントロではDJの声が被ってて、"Angie"の3:12付近ではお馴染みのノイズが入ります。
これらはDisc1音源で消そうと思えば出来たように思いますが、あえてそのままなのかもしれません。
そういえばオープニング、冒頭15秒のところにジリッとノイズが入るのも惜しいですが、DJの喋りなのでセーフ。これも元からなのかな?
これは影響は小さいですけど目立ちますので消せるのであれば消えればいいですね。
あと"Tumbling
Dice"、3:38あたりで2度左chがわずかにオフ気味になりますね。これもブリュッセル1stショーなので補正できそうな気も〜。
ということですが、音質はラジオショーCDのコピーだからこちらも高音質"EX+"。
とはいえ曲によっては既発ブートのとおり微妙に引っ込んだ感じになる曲もあり、個人的にはDisc1の方の抜けの良い音の方が好み。
ところでわたしこのラジオショーディスクの本物をちらほら探し続けてもう何年?でも全然見つけられず〜。
ということで、またKBFHですかと思って侮っていましたが、驚き桃の木のKBFHでした。
元はネット音源ということで、もしかしたらすでにブートでも使われてるものがあるのかもしれませんが、こりゃほんと新鮮でした。
ただ、ジャケがミックもキースもほとんど目が開いてないような写真で、ちょっとインパクトが弱いところだけが惜しいな〜と。
ところでDisc2の"SFM"ですが、ショップインフォに10/17 1stと書いてあるとおりなのですが、ショップインフォも裏ジャケのクレジットも、*の数表記に間違いがあります。
正しくは**ですが、*になってしまってます。これまた惜しい!
Apr 2017
『 FOXBORO 1997 2ND NIGHT 』
no label (2CD)
aud.recordings@Foxboro Stadium, Foxboro, MA.
Oct.21, 1997
●Disc
1
1. Intro. / 2. Satisfaction / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Let's Spend
The Night Together / 5. Flip The Switch / 6. Gimme Shelter / 7. Sister Morphine
/ 8. Anybody Seen My Baby? / 9. 19th Nervous Breakdown / 10. Out Of Control
/ 11. Under My Thumb / 12. Miss You
●Disc 2
1. Band Introductions / 2.
All About You / 3. Wanna Hold You / 4. Little Queenie / 5. Crazy Mama / 6. You
Got Me Rocking / 7. Sympathy For The Devil / 8. Tumbling Dice / 9. Honky Tonk
Women / 10. Start Me Up / 11. Jumping Jack Flash / 12. Brown Sugar
Foxboroといえば先日1989 1st Nightがリリースされたばかりですが、今度はB2Bツアーから2nd
Night。
フォックスボロというかボストン2日目は、いままで激しくこもった音のものしか流通していませんでしたが、こちらは昨年末ネットに登場した新音源。
ちょいとオーバーレベル気味で音が割れてるところがあり、特にラスト2曲はいかんともしがたく、おまけに"JJF"はブチ切れてしまったり、たまに興奮した観客がにぎやかなとこもありますが、そうした欠点を差し引いても素晴らしい迫力でせまるサウンドに仕上がっています。
左右の広がりはさほどありませんが、音像が大きく、オーバーレベルゆえにナチュラルかというと少し違いますが、元音源と比べると見事にその低音のブリブリは補正され、この見事なDAT録音は部分的に耳にすればSBかと聴き紛うほどの良好録音。
それにしても見事な補正で、屋外スタジアムだとこんなに音の見晴らしもよいのかという、日本では味わうことのできない爽快感に仕上がっています。
20年近く経ってこんな音で再現されるとは素晴らしい。個人的には"EX"な"EX-"サウンドです。
さて、9/23にシカゴで開幕したB2Bツアー、そこから1ヶ月を経た10/21、当初はやらなかった新曲"Flip
The Switch"も加わり、これまた開幕当初は間に合わなかったBステへのブリッジも完成しており、ミックとキースも50代半ば、まだまだ若いぞと勢いづくストーンズの快進撃をリアルに体験できます。
"Gimme
Shelter"でのハリのあるリサ、キースとロニーの見事な間と音色で不安を掻き立てる"Sister
Morphine"の妙、今やったらどんなイントロになってしまうかひやひやに違いない"19th
Nervous Breakdown"、チャックも大活躍の"Under My Thumb"、キースとボビーの共演が見事な"All
About You"に、やっぱり歌うとギターが弾けないけどたまらん"Wanna Hold
You"、さらに新作から3曲と、いやぁ〜もう見事。
ちなみに初日との入れ替えは、ウェブチョイスの"Star
Star"が"Under My Thumb"になり、Bステでの"The Last Time"が"You
Got Me Rocking"にというだけで、セトリはおいしいわけでもないんですが、なんといってもこの音はいい。いや、ここは更なる補正が見事と言っておきましょう。
ただし最後の2曲、まずは"JJF"後半からはオーバーレベルな上に途中で終わってしまい、"Brown
Sugar"がまたオーバーレベルな低音ブリブリですが、他の曲も含めてよくぞここまで補正してくれましたと。
この音源が昨年末に公開されながらもしばらくリリースされなかったのは、その差し替え音源を探してたのかもですが、以前から出回っていたこもった別音源での補填は潔しとしなかったようですね。
ということでラスト2曲は残念ながらこれ以上は望めないようですが、インフォによると「"Start
Me Up"4:18で生じた音のダブりをアジャスト」ということで、これぞちゃんとチェックしてる証ですね。やっつけではないこうした丁寧な仕上げはさすが。
ということで、20年経って世に出たサウンドを見事な補正によってEXレベルにまで昇華したこちら、数あるB2B隠密物の中でも白眉かと。
『 COMPLETE UNDERCOVER SESSIONS 』
GOLDPLATE GP-1701CD1/6(6CD)
studio outtakes + alternate versions
●Disc
1
1. Undercover Of The Night (X - 12" Extended Cheeky Mix)
2. She
Was Hot (III - PromoVideo Version)
3. She Was Hot (III - PromoVideo Version
Complete)
4. She Was Hot (VI - Long Version)
5. She Was Hot (VII - Long
Version Double Tracked Vocal Mix)
6. Wanna Hold You (VI - Edited Version)
7.
I Think I'm Going Mad (V - Single Version)
8. Feel On Baby (II - 12"
Instrumental Dub Version)
9. Too Much Blood (V - PromoVideo Version)
10.
Too Much Blood (V - PromoVideo Version Complete)
11. Too Much Blood (VI -
Long Vocal Dance Version)
12. Too Much Blood (VII - Short Vocal Dance Version)
13.
Too Much Blood (VIII - Dub Version)
●Disc 2
1. High School Girl
2.
She Was Hot (Country Version - Unedited)
3. She Was Hot (Country Version
- Source 2)
4. Can't Find Love (Piano Demo)
5. Still In Love (III)
6.
Reggae Instrumental
7. Munich Hilton (V)
8. I Love You Too Much (V)
9.
Still In Love (IV)
10. Still In Love (V)
11. I Think I'm Going Mad (IV)
12.
Golden Caddy (III)
13. Golden Caddy (IV)
●Disc 3
1. Cooking Up (What
I Am Sayin' Is True) (II)
2. Too Tough (I)
3. Flirty
4. Pretty Beat
Up (I)
5. Pretty Beat Up (II)
6. Tie You Up (The Pain Of Love) (I)
7.
Tie You Up (The Pain Of Love) (II)
8. All The Way Down (I)
9. All The
Way Down (II)
10. Wanna Hold You (Basement Demo)
11. Wanna Hold You (II)
12.
Wanna Hold You (III)
13. Wanna Hold You (IV)
14. What I Am Sayin' Is True
(Basement Demo I)
15. What I Am Sayin' Is True (Basement Demo II)
16.
What I Am Sayin' Is True (Basement Demo III)
17. What I Am Sayin' Is True
(Basement Demo IV)
●Disc 4
1. Blues Jam #1
2.
Blues Jam #2
3. The Stumble / Hide Away
4. Cook Cook Blues (I)
5. Looking
For Trouble
6. Heartbeat
7. Crazy Arms
8. Christine
9. Tried To
Talk Her Into It
10. Can't Find Love (Basement Demo I)
11. Can't Find
Love (Basement Demo II)
12. Can't Find Love (II)
13. Can't Find Love (III)
14.
In Your Hand
15. Keep It Cool (I)
16. Keep It Cool (II)
●Disc 5
1. She Was Hot (II)
2.
Identification
3. It Must Be Hell (I)
4. Stop That (I)
5. Stop That
(II)
6. Eliza Upchink
7. Tie You Up (The Pain Of Love) (III)
8. Too
Much Blood (I)
9. Too Much Blood (II) Pathe-Marconi Studios, Boulogne-Billancourt,
France November 11th 1982
10. I'm A Little Mixed Up (I)
11. I'm A Little
Mixed Up (Ib)
12. I'm A Little Mixed Up (II)
13. Feel On Baby (I) Pathe-Marconi
Studios, Boulogne-Billancourt, France January 30th 1983
14. Too Much Blood
(III)
15. Undercover Of The Night (II)
16. Undercover Of The Night (III)
17.
Undercover Of The Night (IV)
18. Undercover Of The Night (V)
19. Undercover
Of The Night (VI)
20. Undercover Of The Night (VII)
●Disc 6 - UNCOVERED UNDERCOVER
RADIO SPECIAL
1. Radio Intro / 2. Undercover Of The Night / 3. Mick Jagger
Comment 1 / 4. She Was Hot / 5. Mick Jagger Comment 2 / 6. Tie You Up (The Pain
Of Love) / 7. Mick Jagger Comment 3 / 8. Wanna Hold You / 9. Mick Jagger Comment
4 / 10. Feel On Baby / 11. Commercial Break / 12. Mick Jagger Comment 5 / 13.
Too Much Blood / 14. Mick Jagger Comment 6 / 15. Pretty Beat Up / 16. Mick Jagger
Comment 7 / 17. Too Tough / 18. Mick Jagger Comment 8 / 19. All The Way Down
/ 20. Mick Jagger Comment 9 / 21. It Must Be Hell / 22. Commercial Break / Mick
Jagger Closing Comment / Radio Outro
海外で50セット限定でリリースされた5CD+1DVDRの『UNDERCOVER
COMPLETE RECORDING SESSIONS』Sweet Black Angels (SBA-017)と同マスター使用とのことですが、、、平たくいえば多分そのコピーから曲順と一部中身を入れ替え、ボーナスも変えて6CDにしたらしき新作。
さてそんなGOLDPLATEの6CDですが、まずDisc1は12インチとPVから。
trk1はDub
versionのこと。『45
x 45 CD Singles』にてオフィシャルCD化されています。
trk2の"She
Was Hot"はPVバージョンを短くエディットしてスピード修正したもので、0:00〜0:03と1:49付近、そしてPVバージョンでスピードが速いままのtrk3では0:05〜0:07と1:47付近に左chに目立つホワイトノイズのようなものが入ってます。
これはオフィシャルYouTubeにも入ってるものですが、『VIDEO
REWIND』のPVにはそんなノイズは入ってませんので、デジタル化の際の増幅ノイズなのか。
DACの『ALL
MIXED UP』(DAC-111)でも同じように入ってますが、こちらでは高音域を上げてるせいで更に目立ってます。
とな調子で書いていくときりがないので特記のみ。(注:SBA盤より先にこちらを聴いたので、紹介の順と逆転しています)
trk4の"She Was Hot"は『FOXES
IN THE BOXES VOL.3』からと思いきや、ピアノとキーボードがそれよりもちょっと目立つような、、、同じか?
trk5の"She
Was Hot"は、trk4のVIをベースにして元々ダブルボーカルのミックのボーカルがさらにもう一つ被さってるもの。
これは当時米FMのWYSPにリークして放送されたと言われているものかと思いますが、イントロにDJが被ってないもの。
trk6の"Wanna
Hold You"はアナログやCDでも日本CP35盤に収録されていたショート・バージョン。
そしてtrk7はこれも『45
x 45 CD Singles』にてオフィシャルCD化されているものですが、、、なんと冒頭で音飛びが(笑)
45x45
CD Singlesでは交換回収されたその回収テイクを聴くことができます。。。
まぁ交換回収されたので貴重なバージョンといえば貴重ですが、、、なんでやねん(笑)
こういう詰めの甘さを感じるとなんかやっつけで作られた作品のような気がしてちょいトーンダウン。
以降の"Too
Much Blood"のPV落としは元々音も悪いしまぁどうでもいいとして、『45
x 45 CD Singles』には未収録だった12インチのそれぞれのバージョンは結構期待してたりしましたが、やはり12インチのフレッシュでクリアなサウンドにはかなわないものの、まぁまぁいい音です。
あ、でも2011年リリースの『COLLECTED
RARITIES Vol.1』(GP-1101CD1/2)でも聴けましたね。
以降、『FOXES
IN THE BOXES』シリーズなどで聴かれたものや既発でも聴けたものに加えて、IORRに3月に公開された"The
Virchov Tape"からも収録。
これらは『UNDERCOVER
COMPLETE RECORDING SESSIONS』(SBA-017)には未収録の曲もあるのでありがたいところ。
その"The
Virchov Tape"からの"She Was Hot"のカントリー・バージョンというかかなり初期のテイクに、同じテイクからの抜粋の"What
I Am Saying Is True"(Basement Demo)達は初CD化かと。
また、"Flirty"のタイトルは"Forty"かもとSBA盤のブックレットには書かれているようですが、よくわかりません。
Disc6は、SBA盤のDVDRはただのPV集だったからということか、『UNDERCOVER』リリース時の1983/11/30にNBCラジオで放送された、"Uncovered
Undercover"を収録。針音ありで、これも調べてみると去年IORRで公開されていたようですが、ミックのインタビューが貴重。
あと掲示板でHaraさんが紹介くださいましたが、Disc4のtrk4から7にかけて「チチチ」というデジノイズが混入しちゃってるようです。
これはSBA盤ではそんなことありません。
まぁアウトテイクは音質がばらついていたり、カットインやカットアウトで突然終わるものもあったりといろいろで、アウトテイク好きの方でない限り、これだけのボリュームを聴いていて必ずしも楽しいわけでもないだろうと思いますが、貴重な曲やテイクも収録されており、マニアには重要な作品。
【追記】
Disc
4のデジタルノイズ問題ですが、5月中旬から交換ディスクが配布され、それによって問題のノイズはなくなったようです。
配布されたDisc
4は盤面の番号が「GP1701CD4B」と、末尾にBが追記されています。
そして追加CD-Rでは"She
Was Hot"のビデオバージョンの冒頭などのノイズが目立たないという別音源と、"I
Think I'm Going Mad"の冒頭音飛びのないバージョンとロングバージョンなどが追加収録されています。
とはいえやっぱり"She
Was Hot"の冒頭などで聴かれる干渉ノイズはやっぱり目立ちますね。
そして、"I
Think I'm Going Mad"の音飛びなしの差し替えバージョンですが、、、音飛びのあった4秒付近にまたもや違和感を。。。
なんとこれ、音飛びバージョンを修正加工したフェイクです。
オフィシャルで修正配布された純正バージョンとはちょい違います(笑)
ごくごく微妙とはいえそこでテンポが乱れるのでフェイクというのは明白ですが、念のため波形解析をしてみるとやはりオフィシャルとは波形が明らかに違ってます。
Rとはいえ追加配布ディスクでもこれだとちょっと残念ですね。てか元はオフィシャルなので、この曲についてはそっちを買えばいいんですけどね。
あと渋谷陽一のサウンドストリートのUNDERCOVER特集も追加収録されています。
とはいえYouTubeからなので、YouTubeで聴く方が便利かもですが、そっちはいつか削除されることもあるかもということで、バックアップといったところですかね。Rですけど。
UNDERCOVER
EXTRADISC 【1CDR】 GOLDPLATE GP-1701CDEXT1
1. SHE WAS HOT
(VIDEO REWIND promo version)
2. SHE WAS HOT (VIDEO REWIND promo version complete)
3.
I THINK I'M GOING MAD (single version)
4. I THINK I'M GOING MAD (long version)
5-14.
SOUND STREET "UNDERCOVER SPECIAL" (FM Broadcast tape)
『 UNDERCOVER COMPLETE RECORDING SESSIONS 』
Sweet Black Angels SBA-017 (5CD+1DVDR)
studio outtakes + alternate versions
●CD1
Pathe-Marconi
Studios, Boulogne-Billancourt, France. 15th October 1982
1. High School Girl
6:02
2. She Was Hot (I) 5:13
3. Can't Find Love (I) 0:30
Pathe-Marconi
Studios, Boulogne-Billancourt, France. 11th November 1982
4. Still In Love
(III) 2:11
5. Instrumental Reggae 1:58
6. Munich Hilton (V)
5:31
7. I Love You Too Much (V) 3:29
8. Still In Love (IV) 7:28
9.
Still In Love (V) 5:26
10. I Think I'm Going Mad (IV) 14:16
11. Golden
Caddy (III) 9:06
12. Golden Caddy (IV) 9:13
●CD2
Pathe-Marconi
Studios, Boulogne-Billancourt, France. 11th November 1982
1. Cooking Up (II)
5:37
2. Too Tough (I) 5:23
3. Flirty 0:30
4. Pretty Beat Up (I)
6:12
5. Pretty Beat Up (II) 4:17
6. Tie You Up (The Pain Of Love) (I)
10:24
7. Tie You Up (The Pain Of Love) (II) 10:52
8. All The Way Down
(I) 3:45
9. All The Way Down (II) 0:25
10. Wanna Hold You (II) 7:00
11.
Wanna Hold You (III) 6:11
12. Wanna Hold You (IV) 3:08
●CD3
Pathe-Marconi
Studios, Boulogne-Billancourt, France. 11th November 1982
1. Blues Jam 6:01
2.
Blues Jam 4:22
3. The Stumble / Hide Away 5:21
4. Cook Cook
Blues (I) 5:31
5. Looking For Trouble 3:03
6. Heartbeat 0:30
7.
Crazy Arms 1:23
8. Christine 0:30
9. Tried To Talk Her Into
It 3:41
10. Can't Find Love (II) 0:41
11. Can't Find Love (III)
1:04
12. In Your Hand 0:30
13. Keep It Cool (I) 21:00
14. Keep
It Cool (II) 9:39
●CD4
Pathe-Marconi Studios, Boulogne-Billancourt,
France. 11th November 1982
1. She Was Hot (II) 9:24
2. Identification
0:30
3. It Must Be Hell (I) 5:20
4. Stop That 4:24
5. Stop
That 1:46
6. Eliza Upchink (I) 3:33
7. Tie You Up (The Pain Of Love)
(III) 0:31
8. Too Much Blood (I) 10:23
9. Too Much Blood (II) 2:38
Pathe-Marconi
Studios, Boulogne-Billancourt, France. 30th January 1983
10. I'm A Little
Mixed Up (I) 2:39
11. I'm A Little Mixed Up (I) 0:30
12. I'm A Little
Mixed Up (II) 6:37
13. Feel On Baby (I) 0:40
The Hit Factory, New
York (NY), United States. 2nd May 1983
14. Too Much Blood (III) 6:14
15.
Undercover Of The Night (II) 4:10
16. Undercover Of The Night (III) 3:39
17.
Undercover Of The Night (IV) 0:32
18. Undercover Of The Night (V) 4:43
19.
Undercover Of The Night (VI) 4:14
20. Undercover Of The Night (VII) 4:19
●CD5
The
Hit Factory, New York (NY), United States. 20th June 1983
1. She Was Hot
(III) 4:48
2. She Was Hot (III, complete and not speed corrected) 4:54
3.
She Was Hot (VI) 6:56
4. She Was Hot (VII) 6:55
5. Too Much Blood (V)
6:04
6. Too Much Blood (V, complete and not speed corrected) 6:56
7. Wanna
Hold You (VI) 3:14
8. I Think I'm Going Mad (V) 4:21
9. Undercover Of
The Night (X) 6:23
10. Feel On Baby (II) 6:28
11. Too Much Blood (VI)
8:44
12. Too Much Blood (VII) 4:00
13. Too Much Blood (VIII) 8:00
●Bonus-DVDR
1.
Undercover Of The Night (promo 1) 4:52
2. Undercover Of The Night (promo
2) 4:26
3. She Was Hot 4:54
4. Too Much Blood 6:56
次に紹介するGOLDPLATEの『COMPLETE UNDERCOVER SESSIONS』(GP-1701CD1/6)の元である作品。
このSweet
Black Angelsというレーベルは欧州レーベルのようで、3月中旬にリリースされたようです。
そして50セット限定とのことですが、ナンバリングされてるわけでもありませんのでよくわかりません。
CDのディスクはプレステのように記録面が真っ黒の変わったディスク。
いろいろ書いてるブックレットもついてますが、ジャケもブックレットもインクジェットプリンター出力のようで、手折り感ありありです。
中身は『FOXES
IN THE BOXES』シリーズや既発のUndercover関連のアウトテイクなどを網羅した怒涛の作品。
ただし収録時間も記載したように、すぐにブチっと終わる曲なども入っています。
音質はこもったりするようなものはなく良好ですが、リマスターによる高音部へのサーっというノイズは結構入ってたりします。
そしてはい、先にGOLDPLATE盤で聴いていた通り、CD5の"I
Think I'm Going Mad"の冒頭には音飛びがあります。
また、後発のGOLDPLATEの『COMPLETE UNDERCOVER SESSIONS』(GP-1701CD1/6)では加えられた以下の"The
Virchov Tape"がこちらには未収録。
"Wanna Hold You" (Basement
Demo)
"She Was Hot" (Country Version - Source 2)
"What
I Am Sayin' Is True" (Basement Demo I〜IV)
"Can't Find Love"
(Basement Demo I〜II)
ということで、音だけであれば、ディスク交換とかありましたがGOLDPLATE盤の方が便利です。
とはいえオリジナルはこちらです。
ただしこのSweet
Black Angelsというレーベル、他はXAVELなどのコピー盤が多いレーベルです(笑)
そしてGOLDPLATEのはCD6枚組でしたが、こちらは5枚組+DVDR。
ちなみにこの『UNDERCOVER COMPLETE RECORDING
SESSIONS』(SBA-017)に、
"Wanna Hold You"(I
多分Basement Demo)
"The Golden Mile"
"When
My Little Girl Is Smiling"
"Christine"(0:20)
"Can't
Find Love"(IV)
"Undercover Of The Night"(IX)
が加わったと思しき2ndバージョン、『UNDERCOVER COMPLETE RECORDING
SESSIONS』(SBA-017-2)がもうすぐリリースされるようです。
タイトルの白文字の部分が赤文字になるようです。
ということでなかなか充実したタイトルですが、延々アウトテイクを聴くというのもそんなに面白くなかったりもして、気を抜けばわたしも居眠りしちゃってたりして、そう真剣に聴き込んでなかったりしてましてすみません(笑)
しかしこのミックだけでなくキースも一緒に歌いまくるアーリーバージョンの"She
Was Hot (I)"(GOLDPLATE盤では"She Was Hot" Country Version -
Source 2)、これをこうして聴けるだけでも涙ものです。
まぁいまではYouTubeで聴けたり、そっちが元になってるものもありますけど、こうしてまとめてブートになるのはありがたい。
https://www.youtube.com/watch?v=tdMI0dE-0p0
Mar 2017
『 KBFH BROADCASTS 』
MOONCHILD RECORDS (3CD)
FM broadcasts@KBFH, European Tour
1973 with Interview 1974 & 1975
●Disc
1- KBFH Broadcast #1 aired on Sep.29, 1974
1. Brown Sugar / 2. Happy(*) /
3. Dancing With Mr.D. / 4. Angie / 5. You Can't Always Get What You Want / 6.
Midnight Rambler / 7. Rip This Joint / 8. Jumping Jack Flash / 9. Street Fighting
Man(*) / 10. KBFH Outro
●Disc 2 - KBFH Broadcast #2 aired on Nov.24, 1974
1.
Gimme Shelter(*) / 2. Tumbling Dice / 3. Brown Sugar / 4. Doo Doo Doo Doo Doo(*)
/ 5. Angie / 6. Honky Tonk Women / 7. Midnight Rambler / 8. All Down The Line
/ 9. Street Fighting Man(*) / 10. Interview with Mick Jagger and Charlie Watts
by Peter Cook & Dudley Moore (Pierre Hotel NYC Nov.13, 1974) / 11. KBFH
Outro
●Disc 3 - KBFH Broadcast #3 aired on June 29, 1975
1. Brown Sugar
/ 2 Happy(*) / 3. Gimme Shelter(*) / 4. Tumbling Dice / 5. Doo Doo Doo Doo Doo
(Heartbreaker)(*) / 6 You Can't Always Get What You Want / 7. Dancing With Mr.D.
/ 8. Angie / 9. Honky Tonk Women / 10. Midnight Rambler / 11. Rip This Joint
/ 12. Jumping Jack Flash / 13. Street Fighting Man(*) / 14. Interview with MICK
JAGGER by Scott Muni (Boston June 11, 1975) / 15. KBFH Outro
*: London. Sep.9,
1973
others: Brussels Oct.17, 1973 1st show
King Biscuit Flower Hourで放送された欧州73の初回から3回分(3曲のみのハイライト放送は除く)のエアチェックテープ音源が"Joe
Maloney Archive"としてトレントにアップされましたが、それをそのままCD化した1,000円激安CDがこちら。
それぞれ1974/9/29、1974/11/24、1975/6/29の放送分のエアチェックテープが元で、それをそのまま聴けるという点では面白いんですが、残念ながら最初の2枚がモノラル。
Disc
1の1974/9/29放送分は、CDでは『EUROPEAN
TOUR 1973』VGP(RS-561)、『HEADIN'
FOR AN OVERLOAD』Totonka(CD PRO 18)のDisc 2などでおなじみ。
Disc
2の1974/11/24放送分は、CDでは『BEDSPRING
SYMPHONY』VGP(TAKRL-1941)、『HEADIN'
FOR AN OVERLOAD』Totonka(CD PRO 18)のDisc 1などでおなじみ。
これら既発盤は当然ステレオにもかかわらず、繰り返しになりますが今回のはモノラル。
あぁ"Brown
Sugar"のホーンがオフだねとか、"All Down The Line"のイントロが頭欠けしてないね、といった確認はできます(笑)
あと番組のアウトロつきということで、資料的価値はあります。
Disc
3はようやくステレオ収録(笑)
この1975/6/29放送からはアナログ『NASTY
MUSIC』(SODD 012)やCDだとそれ落としの『JUMP』FLASHBACK
(04.90.0118)などに使われていますが、フルでのブート化はされていないようですので、DJや最後のミックのインタビューは初ブート化かと。
さて、この元の音源は16bitだけでなく24bitのもトレントにアップされていますが、音質は最高かというとそうでもなかったりします。
低音はふくよかですが、モノラルというのは論外な上にDisc
2の"SFM"では冒頭急に音量が上がったり、インタビューではプチプチ鳴ったり。
ステレオのDisc3もヒスノイズが多くてざらついてたり、"Gimme
Shelter"の2分ほどでノイズが入ったり。
表記上は"EX-"ですが、既発よりいいというところは特にないかと。
ちなみに3枚組を薄ケースに格納しているため、3枚目は裏ジャケ側ケースに爪があり、裏ジャケのミックの顔の下に穴が覗いてるという変わった形です。
なお、表ジャケのミックの顔に違和感を感じますが、テイラーを見ればわかるとおり、これは裏焼き左右逆で、左右正しい写真は『SWISS
MADE VOL.2』(DAC-129)のジャケだったりします。
←
ということで、プレスCD
3枚組で1,000円という激安ですが、資料的価値という感じ。また、型番はインフォによるとMC-019のようですが、特にそうした表記は見つけられず。
ちなみにオクではこれをコピーしたCD-R
3枚組を同値段の1,000円もしくはそれ以上の値段で売られてたりもします。そちらは裏ジャケのミックの顔の下の穴を補正してるようですが。
『 ATLANTA 1975 』
no label (2CD)
aud.recordings@The Omni(Omni Coliseum), Atlanta,
GA. Jul.30, 1975
●Disc
1
1. Fanfare For The Common Man / 2. Honky Tonk Women / 3. All Down The Line
/ 4. If You Can't Rock Me - Get Off Of My Cloud / 5. Star Star / 6. Gimme Shelter
/ 7. Ain't Too Proud To Beg / 8. You Gotta Move / 9. You Can't Always Get What
You Want / 10. Happy / 11. Tumbling Dice / 12. It's Only Rock'n Roll
●Disc
2
1. Band Introductions / 2. Fingerprint File / 3. Wild Horses / 4. That's
Life / 5. Outa Space / 6. Brown Sugar / 7. Midnight Rambler / 8. Rip This Joint
/ 9. Street Fighting Man / 10. Jumping Jack Flash
LHによる渾身の作は1975アトランタ。
この日のものはTaranturaが『LIVE
IN HOT 'LANTA』(TCDRS-9-1,2)を5年前にリリースしてましたが、激しいイコライジングということで私はパス。
それが今回、ネットに公開された、元はカセットマスターからという音源からCD化されました。
それでも元音源にはいろいろ問題があり、ピッチ調整に適度なイコライジングに300発以上もの手拍子の削除などなど、かなり苦労の上に仕上がった作品のようです。
というインフォを読んでから初めて聴きましたが、なるほどと。
"Honky
Tonk Women"はかなり深刻な状態で、かなり補正がされているようですが何度も音が完全に引っ込んでしまい、なんだか耳に水が入ってくるような、プールの中にでも潜ったような感覚で音が引っ込むので、思わず息を止めちゃうような感じ(笑)
こりゃ厳しいなと思って聴き進めるとようやくいい感じにはなってきますが、マイクが安定しないのか、クリアになったと思ってもまたちょいコモリ気味になってしまうという(笑)
そんなことをしてると"Ain't
Too Proud To Beg"くらいでようやく落ち着いてというか慣れてきます。
そうなるとカセット録音のナチュラルな音質で、周りは全くうるさくなく、音像も結構大きく全体をよくとらえた聴きやすい音になります。
が、耳が慣れてきた"Fingerprint
File"でもヨレがちらほらと発生して、なかなかなつかない猫を相手にしてるような感じ(笑)
そして"Brown
Sugar"の後半からはまたあやしくなり、終盤から"Midnight Rambler"の中盤にかけてもなかなかの混乱ぶりで息が止まりそうに(笑)
その2曲にかけてのいかんともしがたいところは微妙にカットされてるようで、フードインフェードアウトというか、なかなかの沈下ぶりです。
そしてカットといえば、"You
Can't Always Get What You Want"の終盤にはテープチェンジによると思われるカットがあります。
いやしかしTarantura盤の音や公開された音源と比べるとかなりの苦労の跡が伺え、大幅に向上してはいますが、やはりこれはちょっと上中級者向けなサウンドではあります。
ということで、"very
good"〜"fair"といった感じ。
なお、ジャケなどの写真は正真正銘このアトランタ公演のもの。
演奏は前半と後半はさすが75というワイルドさですが、中盤はちょっとだれた感じかと。でも個人的にはこのぶっきらぼうなダイスがお気に入り。
ということで万人向けではない厳しい音で久々に昔のブートの香りがする作品ではありますが、こうした音源を可能な限り丁寧にレストアしてリリースしてくれるのは嬉しいところ。
『 FOXBORO 1989 1ST NIGHT 』
no label (2CD)
aud.recordings@Sullivan Stadium, Foxboro, MA.
Sep.29, 1989
●Disc
1
1. Continental Drift / 2. Start Me Up / 3. Bitch / 4. Sad Sad Sad / 5.
Undercover Of The Night / 6. Harlem Shuffle / 7. Tumbling Dice / 8. Miss You
/ 9. Ruby Tuesday / 10. Play With Fire / 11. Dead Flowers / 12. Rock And A Hard
Place / 13. Mixed Emotions / 14. Honky Tonk Women / 15. Midnight Rambler
●Disc
2
1. You Can't Always Get What You Want / 2. Little Red Rooster / 3. Before
They Make Me Run / 4. Happy / 5. Paint It Black / 6. 2000 Light Years From Home
/ 7. Sympathy For The Devil / 8. Gimme Shelter / 9. It's Only Rock'n Roll /
10. Brown Sugar / 11. Satisfaction / 12. Jumping Jack Flash
Steel Wheelsツアーから9/29のフォックスボロ公演。
1989/8/31にスタートしたストーンズ大復活のSteel
Wheelsツアー。
その開幕から1ヶ月後、18公演目で脂ののったパワフルな演奏が展開されています。
そしてフォックスボロはボストンのすぐ近く。ミックも"ハイ!ボストニアンズ"と呼びかけたり、"サンキュー、ボストン!"と。
さいたまでトーキョーと言われるような感じでしょうか(同じマサチューセッツ州なのでちょっと違いますが・笑)
今回リリースされた音源は、PignoseがCD-Rでリリースしていた音源と同じで、以前LHもBOSTON
1ST NIGHTとしてCD-Rでギフト配布されたものと同じなれど、そのアップグレード・バージョンがネット上に現れたとのことで、そちらが元音源のようです。
これまたわたくしどこに公開されたものかわかってないんですが。
ということで、いまになってリリースされるくらいですので、音質はかなり良好。
ギターやホーンのバランスがすこぶるよく、サウンドボードのように聴こえる音質のところも。
やや高音域寄りですが中低音もしっかり拾っていて、高音域の伸びが素晴らしい。
演奏は左寄りで歓声などは右寄りで、たまにブツッとマイクに何かが当たったり、"Ruby
Tuesday"の終了後や"Little Red Rooster"に感激して我慢しきれずなのか音は立てずに拍手してるのかずんずんと振動が入ってたり、ところどころ曲間はカットされていて、"Dead
Flowers"は途中から、"Before They Make Me Run"は途中まで、"JJF"は頭切れというのが惜しいところですが、高音域よりとはいえヒスノイズもさほど感じず耳に突き刺さるほどでもない、ハードな硬音質な高音質でこのツアーの演奏に見事にマッチしています。
臨場感も邪魔にならない程度に伝わってきてなかなか楽しく、いくつかの欠点を加味しても"EX"〜"very
good++"。
ただし、インフォには「バンド全体の演奏がこの日は異様なスピード感であり、特に"Bitch"から"Undercover
Of The Night"、さらに"Paint It Black"でも爽快な勢いが素晴らしい」とありますが、このスピード感あふれる演奏はどうもストーンズではありえない速さに達しています。
速い"Dead
Flowers"も新鮮ですが、なぜかピッチ(キー)はあってそうですが、やはりちょいと速すぎます。(追記あり:その後交換ディスクが配布されました)
ちなみにPignoseの音は持っていますが、キーもスピードもこちらと同じでした。そちらはたぶん2006年リリース。むぅ、2006年にしてスピードは変えずにキーだけ補正できたのか?
一体どういう経緯でこうもスピードのみ速くなったのかと謎は深まるばかりですが、スピードはかなり速いはずです。
演奏はそのスピードも影響もあいまって、かなりかっちりした演奏に聴こえます。
そんな中、"Brown
Sugar"のイントロやり直しがお茶目です。
その失敗イントロにはチャプターは打たれてませんが(笑)
それにしてもほんとに綺麗に録音されていて驚く音源です。
音はいいのでもう少しスピードを下げた音で聴いてみたいものです。
追記)
その後4月末に3%スピードを下げた交換ディスクの配布が始まりました!
LHのこうした対応は素晴らしいですね!!
『 PHILADELPHIA 2005 2ND NIGHT 』
no label (2CD)
aud.recordings@Wachovia Center, Philadelphia,
PA. Oct.12, 2005
●Disc
1
1. Intro. / 2. Start Me Up / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Shattered /
5. Bitch / 6. Rough Justice / 7. Back Of My Hand / 8. Midnight Rambler / 9.
Night Time Is The Right Time / 10. You Can't Always Get What You Want / 11.
Band Introductions / 12. The Worst / 13. Infamy
●Disc 2
1. Miss You /
2. Oh No, Not You Again / 3. You Got Me Rocking / 4. Honky Tonk Women / 5. Sympathy
For The Devil / 6. Paint It Black / 7. Tumbling Dice / 8. Jumping Jack Flash
/ 9. Satisfaction / 10. Brown Sugar
LHから連続してABBツアー物がリリース。
こちらは2005年の北米1st
Legからで、先日リリースされた1st Legからのヒューストンは12月でしたが今度は10月のフィラデルフィア。
フィリーといえばキースが"It's
Only Satisfaction"をやらかした初日の隠密映像や音源が有名ですが、こちらはその翌公演でフィリー2公演の2公演目。
この日は"You
Can't Always Get What You Want"をずいぶん早い位置でやってるというのがちょいと新鮮な公演。
2005年から2006年にかけては"You
Can't -"はラス前にやることが多く、こんなに前半でやったのは2005年では5回しかないかと。
ただし2007年にはセトリ入りする場合は前半にやるスタイルになり、ABBツアーでは結構セットリストに変化があったんだと振り返ってみて実感。
そしていまではキース・コーナーの後が定番の"Midnight
Rambler"、この頃は前半にやるスタイルですが、この頃はやらない日も多く、フィリー初日にはやっていません。
また、ラストが"Brown
Sugar"というのもABBツアーでは比較的レアという、同会場2公演目ということもあってちょっと変わったセットリストになっています。
そんなフィリー2日目ですが、いまごろになってリリースされるということで、この日もきちんとブート化されていなかった公演。
フィリー初日を収録したGodfatherの『JAMMIN'
SIDE BY SIDE』(G.R.126/127)には、ボーナストラックとして初日にはやらなかった"Bitch"
"Back Of My Hand" "Midnight Rambler" "Night Time Is
The Right Time" "Paint It Black"がこの2日目から収録されていましたが、今回リリースされたのはそちらとは別音源。
わたしはそのボーナス収録された音源の音の広がり具合も好きだったので、そちらの全編もネットには公開されてるので補正されたのを聴いてみたかったりもしましたが、そちらは周りが騒がしかったり、演奏がぼやけてたりしたので、今回の音源の方が総じて良好。
インフォには元音源は最近になってネット上に現れた別音源と紹介されていますが、どこに公開された音源なのやら?LHもKGBなみに長い腕ですね〜。
ということで、今回使用された音源はもしかしたらCD-Rではリリースされたことがあるのかもですが、フィリー2日目のフル音源のプレスCD化は初、ようやくちゃんとフルで聴けるようになったフィリー2日目。
録音場所はスタンドなのか、ダイレクト感は希薄で距離は感じながらも低音は妙にしっかり拾っている音で、微妙にエコーがかかってますが、バランスの良い良好音源。
ただし、遠くの手拍子なのかノイズなのかはよくわかりませんが、前半部分では非常に小さいながらもずっとプチパチと鳴っている何かが聴こえるところもあります。
それが何かはちょいと気になるところではありますが、ナチュラルでバランスの良いマイルドな"EX-"〜"very
good+"。
演奏では、オープニングの"Start Me
Up"から"IORR" "Shattered" "Bitch"という古くからのファンも熱くした後に、"Rough
Justice"に"Back Of My Hand"と新曲を続けてやるという、フィリー初日とは構成がかなり変わった冒険を。
続く"Midnight
Rambler"がちょっとちぐはぐで、後半加速していくところも一体感のない感じですが、うまくまとめてます(笑)
初日のキースの大ボケ"It's
Only Satisfaction"のような大きな事件はありませんが、"You Got Me Rocking"のロニーのソロもわけわからなかったり、"Sympathy
For The Devil"でまたもやミックのイヤモニ不調なのかミックが冒頭不安定といったところはあります(笑)
そして"Tumbling
Dice"の冒頭、ミックもマイクスタンドまで走ったのか、入るタイミングを逸して早口でラップ調に(笑)
それにしても"JJF"でのチャーリーがかっこいい!
そしてボビーの熱いブロウが響き渡る"Brown
Sugar"のエンディングも素晴らしい!
ということでついに聴けたフィリー2日目の良好音源でした!
『 ATLANTIC CITY 2006 』
no label (2CD)
aud.recordings@Boardwalk Hall, Atlantic City,
NJ. Nov.17, 2006
●Disc
1
1. Introduction / 2. Jumping Jack Flash / 3. It's Only Rock'n Roll / 4.
Oh No, Not You Again / 5. She Was Hot / 6. Loving Cup / 7. Streets Of Love /
8. Ain't Too Proud To Beg / 9. All Down The Line / 10. Tumbling Dice / 11. Band
Introductions / 12. You Got The Silver / 13. Connection
●Disc 2
1. Under
My Thumb / 2. She's So Cold / 3. Start Me Up / 4. Honky Tonk Women / 5. Sympathy
For The Devil / 6. Paint It Black / 7. Brown Sugar / 8. You Can't Always Get
What You Want / 9. Satisfaction
ストーンズの2006年は精力的に世界を飛び回った一年。
年明けすぐの1/10から3/14までを米大陸2nd
Legで回ったあと、3/22から4/18にかけて日本からアジアにオーストラリアを回り、7/11から9/3には多くの日本人も遠征したトゥイッケナムを含む欧州1st
Leg、さらに9/20から11/25にかけては『THE
BIGGEST BANG』のオースティン公演と『SHINE
A LIGHT』のビーコン・シアターを含む3rd Legでまたもや北米を回るという強行スケジュール。
そんなことも影響してか、このアトランティック・シティー公演ももともとは10/27に予定されていましたが、当日午後2時になってミックの喉の不調により11/17への延期がアナウンスされたのでした。
ちなみにその元々の予定日である10/27の一つ前の公演が『THE
BIGGEST BANG』のオースティン公演、そしてその予定日の直後が『SHINE
A LIGHT』のビーコン・シアター2公演であり、延期されたこの11/17もまさにABBツアーで乗りに乗った時期のストーンズであります。
そんな乗りに乗った2006年北米ツアーですが、それまでの公演でブートはわんさか飽和状態のため、あまりリリースされていません。
しかもいまだにセットリストすらはっきりと判明していない公演がちらほらあったりします。
ということで、このアトラティック・シティーもWLRのボックスに4曲だけ収録されてたようですが、ようやくその音源の完全版がきちんとブート化されたのが今回のこちら。
10年以上経ってのブート化ということで、新鮮味はありませんが、後述するように素のストーンズを楽しむことができたりします。
音質はマイクに薄皮一枚被ったような、特に最初からしばらくはちょっとダイレクトさに欠け、MD録音のようでエッジがやや崩れています。
この音質は中盤でいったんクリアになりますが、後半でまた似たような音になってしまいます。
ミックやギターはまぁよく聴こえますが、チャーリーのドラムがポコポコ鳴って低音が軽い音。
周りはさほどうるさくなく、曲間ではちらほら歓声や話し声に手拍子が入り、特に左側の黄色い歓声が目立ちますが邪魔なほどではありません。
また、"JJF"やBステ途中から右に寄ったりと、たまに定位が動いたりする何かと癖のある音ですが、まぁだんだん慣れてくる"EX-"〜"very
good"。
あとバンド紹介でチャーリーをコールするところでわずかにデジタルノイズが入り、さらにキースをコールした後には一瞬プチとなり、その後またデジタルノイズが右側に入りますが、キースが話す前で何より(笑)
ただし、"Sympathy
For The Devil"と"You Can't Always Get What You Want"のイントロがちょいと頭欠けになってるのは残念。
本公演の他の音源がないため、ここは補填されていません。
そういえばキース・コーナーの"You
Got The Silver"はおしゃべりタイムになってないかちょいと心配でしたが、そんなことはなく一安心。
と思ったら後半左側でちょっと手拍子が入りますが、これも邪魔ってほどでもなく、演奏をじっくり聴くことができます。
それにしてもキースへの地鳴りのような声援が凄い(笑)
てな感じですが、ここアトランティック・シティーのボードウォーク・ホールとは正式名称はアトランティックシティ・コンベンション・ホール。
そう、89年のあの会場。ミックも"IORR"が終わった後、"1989年にこの会場でやったときはTV放送もされたんだ。ゲストはAxl
Rose、John Lee Hooker、Eric Claptonがゲストだったよ、今夜はわけあっていないけどね"なんてこと言って笑いを取ってます。ちなみにIzzyの名は出てこず。悲しいですがまぁそんなもんでしょう。
そんなわけですが、ミックはやはりここでも絶好調。
とはいえ"She
Was Hot"は、元々予定されていた日程ではこのアトランティック・シティーの直後、実際にはこの2週間前にビーコン・シアターで収録された映画『SHINE
A LIGHT』での鬼気迫る演奏にはちょい及びませんが、続いて"Loving
Cup"とは、あちらでは間にもう1曲あったとはいえ、まさに『SHINE
A LIGHT』を彷彿される流れ。Jack Whiteのいない素のストーンズです。
いやしかし撮影が入ったときのストーンズの凄さは言わずもがなですが、こうして撮影が入ってないストーンズこそ素のストーンズ(笑)
いい意味で素のストーンズを堪能できます。
続く"Streets
Of Love"がまたいい!エンディングにかけて熱唱するミックは素晴らしい。
そしてキースの"Connection"、これまた『SHINE
A LIGHT』のような余計な編集がされてない素の"Connection"を楽しめます。
さらにBステでは"Under
My Thumb"。"Streets Of Love"とともに『THE
BIGGEST BANG』のオースティン公演を彷彿させてくれます。
ということですが、逆に言えばオフィシャル映像にいろいろこの頃の演奏が残ってる曲が多かったりするので、レア度は低かったりするわけで。
でもまぁカメラの入ってない素のストーンズを楽しむことができます。
そして後半になると、ほんとの素のストーンズが頭角を現し、不安定ストーンズへ(笑)
ただし不安定と言ってもボロボロになるのではなく、やたらと疾走して、"Brown
Sugar"はどうやって終わるんだと不安になった直後にちゃんと終わって一安心(笑)
さらにラストの"Satisfaction"ではまさにみんなが競い合うような暴走ストーンズに突入するさまが面白い。でも最後はしっかりリプライズ風に決めてのエンディング。
ここでも音質がちらほら変化するのが残念ですが、自由で不安定な素のストーンズを堪能できました(笑)
『 HOUSTON 2005 』
no label (2CD)
aud.recordings@Toyota Center, Houston, TX.
Dec.1, 2005
●Disc
1
1. Introduction / 2. Start Me Up / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. She's
So Cold / 5. Tumbling Dice / 6. Oh No, Not You Again / 7. Rain Fall Down / 8.
Dead Flowers / 9. Bitch / 10. Night Time Is The Right Time / 11. Band Introductions
/ 12. Slipping Away / 13. Infamy
●Disc 2
1. Miss You / 2. Rough Justice
/ 3. Get Off Of My Cloud / 4. Honky Tonk Women / 5. Sympathy For The Devil /
6. Brown Sugar / 7. Satisfaction / 8. You Can't Always Get What You Want / 9.
Jumping Jack Flash
A Bigger Bangツアーは2005年の8/21から北米ツアーが始まり、12/3まで1st
Legを繰り広げ、年明け1/10から3/14までが2nd Leg。
2nd Legの間にスーパーボウルのハーフタイム・ショーで演奏し、その後来日したのは記憶に新しいところですが、もうあれから11年も経つんですね。
さて、そんな北米ツアーから、こちらは1st
Legの最終公演の1つ手前のヒューストン。
このヒューストン公演は当時Check This
Out!から『abiggerbanghouston2005』というタイトルがリリースされていましたが、音質はかなり良好なれども曲間がことごとくフェードアウトするという信じられない仕様となっていました。
そのCheck
This Out!盤と同じマスター系ながらも、その煩わしい曲間フェードアウトがなくなっただけでなく、さらにジェネレーションが若い一皮むけたマスターからCD化されたのが今回のこちら。
この隠密音源、音が近く妙にリアルでいながら、周りの声はうるさくないという素晴らしい音質を誇ります。
中低音はもう少しあってもいいかもしれませんが、低音域から高音域までまさにさえぎるものがない素晴らしいクリアさとナチュラルな"EX"サウンドでヒューストン公演を堪能できます。
その音質の素晴らしさに加えて、演奏もなかなか面白い(笑)
ミックはこの日はずいぶんと好調のようですが、ロニーのソロがなんだかだらしない"Start
Me Up"で始まり、この頃は2曲目3曲目も結構選曲を変えていて、このときは"IORR"に"She's
So Cold"とスピード展開。
その"IORR"ではミックが構成を変えちゃったり、その後"Tumbling
Dice"でも微妙に調子が違ったり、曲間でご機嫌に"Houston〜♪"と歌うミック、そして頼りなげに始まる"Rain
Fall Down"、少し調子をアレンジした"Dead Flowers"、そして中盤キースがようやくパワフルに弾きながらもちょいとつっかかりのある"Bitch"に、リプライズつきの"Night
Time Is The Right Time"、キースの2曲目は日本ではやってくれなかった"Infamy"、そしてBステで炸裂する"Get
Off Of My Cloud"と、聴き進めるとなかなか面白い!
そしてどうも始まりが不安定な曲が多いですが、こうしたいつもと違う感もまた面白いところ(笑)
それにしてもこの日のキース、、、ちょいとというか、結構酔っぱらってるような気がしないでもありません。
"Slipping
Away"と"Infamy"での歌と弾き方を聴くと特に(笑)
他も耳を凝らすと、妙にゆったり弾いたりさぼったりしてるかと思えば、急に覚醒して力んで弾いてたりと、そんな落差がどうもこの日は顕著なような(笑)
そのせいかミックがいつもより熱がこもってるような。まぁそんなことも想像しながら聴くのもおつなもんです(笑)
ということで、いままで曲間がフェードアウトするという悲しい音でしか聴けなかったヒューストン、その最大の欠点を克服するだけでなくさらに向上して登場したナイスな作品でした。
『 GARDEN STATE 78 』
no label (4CD)
SB recordings@Capitol Theatre, Passaic, NJ.
June 14, 1978
■
WPLJ FM Radio Broadcast
●Disc 1
1. DJ Intro. / 2. Introduction / 3. Let
It Rock / 4. All Down The Line / 5. Honky Tonk Women / 6. Star Star / 7. When
The Whip Comes Down / 8. Miss You / 9. Just My Imagination / 10. Lies / 11.
Beast Of Burden
●Disc 2
1. Respectable / 2. Far Away Eyes / 3. Love
In Vain / 4. Shattered / 5. Sweet Little Sixteen / 6. Tumbling Dice / 7. Happy
/ 8. Brown Sugar / 9. Jumping Jack Flash / 10. Street Fighting Man
■ Vinyl rip from the original 2LP『GARDEN
STATE 78』SD 3957, Smilin' Dork
●Disc 3
1. Introduction / 2. Let It Rock
/ 3. All Down The Line / 4. Honky Tonk Women / 5. Star Star / 6. When The Whip
Comes Down / 7. Miss You / 8. Just My Imagination / 9. Lies / 10. Beast Of Burden
●Disc
4
1. Respectable / 2. Far Away Eyes / 3. Love In Vain / 4. Shattered / 5.
Sweet Little Sixteen / 6. Tumbling Dice / 7. Happy / 8. Brown Sugar / 9. Jumping
Jack Flash / 10. Street Fighting Man
いわずもがなの78キャピトル・シアター。
ラストの"Street
Fighting Man"の演奏中に会場のミキサー卓からテープを強奪して逃走し、そのテープを元にライブから2週間ちょいで市場に出回ったと海外では伝わっているおそるべしブートレッグが、Smilin'
Dorkによる『GARDEN
STATE 78』(SD-3957)。
サウンドはまさに卓直で臨場感に欠け、ほとんどモノラルになったり、チャーリーのバスドラにあわせてリミッターがきいて左chがドロップしてしまったりと欠点だらけなものの、その粗いサウンドがストーンズのラフでワイルドな荒い演奏にはドストライクというサウンドを誇り、その流出ならぬ入手経緯からしてまさにブートレッグ史に輝く名盤『GARDEN
STATE 78』。
CD時代になってからも古くは『CAPITOL
CONNECTION』(Scorpio RS7801114-5)、『OUT
ON BAIL』(TSP-CD-0642-2)、そして2000年以降もVGPから『GARDEN
STATE 78』(VGP-253)、個人的にはお気に入りの『OUT
ON BAIL』(VGP-278)、さらには2015年にもLHから『GARDEN
STATE 78』がリリースされていますが、今回LHから再び。
過去作については78コーナーのコチラや2015年2月の新着コーナーをスクロールしていただければと。
そんなわけですが、今回の作品はといいますと、これがまたちょっと変わってます。
前半の2枚はアメリカのFMであるWPLJ局がおそらくアナログ『GARDEN
STATE 78』を放送した際のエアチェックテープが元で、後半2枚はストレートなアナログ起こしの合計4枚組という作りで、ともにネットにアップされた音源が元になっているようです。
Disc1と2のFM放送分は、放送自体がそうだったのか、エアチェックしたカセットデッキによるものか、はたまたアップロード主がデジタル化した時に調整したものかはわかりませんが、入力レベルがノーマライズされているようで、演奏のレベル変化は少し抑えられ、曲間などの歓声は大きくなっています。
ということでちょっとしたミックス違いに聴こえるFM放送エアチェックですが、プチパチ鳴ったりやや高音域のクリアさが減退している感じで"very
good+"〜"EX-"といったところ。
ただしネットにアップされた元音源はちょっと作りが雑で、"Star
Star"では1曲丸々なのか、それとも微妙に音質の変わる1:38くらいまでなのか、放送されなかったのか録音してなかったのかももはやわかりませんが、劣化した圧縮音源が補填されているようです。
でも1:39あたりで起こるはずの左chのドロップがないのでちょっと謎(笑)
この音質の微妙な変化に何か隠されてるんでしょうが、元々のアップローダーは後述する"Street
Fightimng Man"の繋ぎを聴いてもそんな細かい補填をするとも思えないので、どっかから持ってきただけかもです(笑)
また、他に曲間でも音質が変わるところがあります。
そしてはい、ラストの"Street
Fightimng Man"も元音源ではかなり雑なつなぎがされていましたが、こちらはその元音源と違って、LHの2015年バージョン同様に修正されています。
続いてDisc3と4はストレートなアナログ『GARDEN
STATE 78』落とし。
同じLHによる2015年バージョンとは異なり、今回は左chのドロップ個所を右chの音で疑似ステレオ化するといった補正もなく、"Street
Fightimng Man"の後半の隠密繋ぎもなしという潔いアナログ落としになってます。
これは既発よりもしっかり低音が鳴っていて"EX"。
元はこちらもネット音源のようですが、まさにアナログのあのテイストの再現を狙った感じで、これはこれでいい感じ。
ということで、いままでの『GARDEN
STATE 78』関連の方向性とはちょっと違った作品で、初球は外角に逃げるカーブで入り、ここはちょっと様子見の変化球勝負かと思いきや、2球目は意表を突くズドンと直球ど真ん中、カウント1-1、ここで終わりじゃあるまい、次はどっちだ!?そんな組み合わせでした。
Feb 2017
『 BROWN SUGAR & WHITE SNOW 』
DAC-174 (2CD)
aud.recordings@@Grugahalle, Essen, West-Germany.
Oct.9, 1973 and @Killesberg, Stuttgart, West-Germany, Sep.20, 1970
●Disc
1
aud.recodings@Grugahalle, Essen, West-Germany. Oct.9, 1973
1. Brown
Sugar / 2. Gimme Shelter / 3. Happy / 4. Tumbling Dice / 5. Star Star / 6. Angie
/ 7. You Can't Always Get What You Want / 8. Midnight Rambler / 9. Honky Tonk
Women / 10. All Down The Line
●Disc 2
aud.recodings@Killesberg, Stuttgart,
West-Germany, Sep.20, 1970
1. Jumping Jack Flash / 2. Roll Over Beethoven
/ 3. Sympathy For The Devil / 4. Stray Cat Blues / 5. Love In Vain / 6. Dead
Flowers / 7. Midnight Rambler / 8. Live With Me / 9. Let It Rock / 10. Little
Queenie / 11. Brown Sugar / 12. Honky Tonk Women / 13. Street Fighting Man
Disc1はDACによるアナログ復刻盤、Disc2は完全版として生まれ変わったアップグレード盤。
Disc1も2もともに西ドイツ公演なれど、Disc1は1973年、Disc2は1970年という年代違いのカップリングのため、棚にしまうときはどっちにすべきか考えてしまい、73コーナーに入れておくとDisc2のアップグレードの存在を忘れがちになるという、コレクター泣かせの作りであります。
しかし中身はなかなか、さすがDACです。
まずはDisc1のエッセン73。
エッセンでは3公演行われ、2公演目の隠密録音が驚きの超高音質として知られていますが、本作に収録されているのは初日の10/9。
このエッセン初日はあまりCD化されておらず、CDでは2011年にLHから、同じタイトルと同じジャケのアナログ復刻盤が73欧州ツアー初日とのカップリング『BROWN
SUGAR & WHITE SNOW / 100 YEARS AGO』としてリリースされています。
ジャケはLHの方がちょっと暗くてキースは暗闇の中でしたが、今回のDACの方は明るめの仕上げで、背景の粗さがちょっと目立ってますがキースもはっきり写っています。
ということですがこのエッセン初日、モノラルの隠密録音がソースで、周りは静かですが、演奏はやや距離感があってちょいと輪郭のぼけた団子といった感じ。
既発のLHの2011年版では定位がやや左寄りで、少し中低域の音が痩せて聴こえましたが、今回のDAC盤は定位はど真ん中にあり、比べてみるとほんの僅かながら中低域は膨らんでいて、高域もヒスノイズは抑えられながらもすっきりしており、演奏も少し分離がよくなったように聴こえます。
音の印象が大きく変わるほどの違いではありませんが、若干耳あたりがよくなった感じで、総合的には"very
good-"程度かと。
でもこもった感じはないので、ブートマニアには全く問題のないレベル。
そしてこの日はミックのテンションが高く、"Gimme
Shelter"の後半や"Tumbling Dice"はかっこいい!
また、"Star
Star"と"Angie"の間にやっているはずの"Dancing With Mr.D."と、ラストの3曲が未収録なのはアナログ同様で、LH盤ではラスト3曲は9/28のミュンヘン公演から補填していましたが、こちらはまじりっけなしのエッセン初日のみとなっています。
ただし、"Star
Star"の演奏終了後の歓声は、おそらくアナログ制作時に"Dancing With Mr.D."と共にブチっとカットされており、既発のLHのCDではそのままでしたが、こちらは少し長く自然なものになっています。
とはいえこれはマスターからとかではなく、どうやら"Brown
Sugar"終了後の歓声をコピペして補填しているようです。
でもこの処理はそうと思って聴かねば気が付かないほどの自然さ。
続いてDisc2。
こちらはシュツットガルト70。
このシュツットガルト公演は、既発では、ちょいと厳しい音で"Street
Fighting Man"が途中まででフェードアウトしてしまう『EUROPEAN
TOUR STUTTGART 1970』(VGP-187)、そしてそのVGP盤とは別音源によるアップグレード版ながら"Let
It Rock"が欠落しておりそこはVGP音源から補填した『GERMANY
1970』(DAC-070)がありました。
それが2016年、DAC盤と同じ音源ながらも、"Let
It Rock"もカットされず、マスターリールを謳うだけあってヒスノイズもぐんと軽減し、よりすっきりしたナチュラルサウンドに向上し、時代を考えれば素晴らしい"very
good-"まで向上した音源が出回り、LHからアップグレード版の『STUTTGART
1970』(no label)がリリースされていました。
今回のDAC盤もそのLH盤と同じアップグレード盤。
ということで今回のDAC盤はDisc1もDisc2も新音源ではないので、単独アイテムとしては新鮮味がないということでのカップリングとなったのでしょうか。
先に書いたとおり、年代の違うカップリングはわかりにくいので苦手なんですが(笑)
さて、そういうわけでこちらもLHの『STUTTGART
1970』と同じくアップグレードというわけで、音質や演奏は2016年8月に紹介しているその『STUTTGART
1970』の繰り返しになるので省きますが、後発だけあって既発の欠点は駆逐されています。
今回のDAC盤は、定位がこれまた左寄りだったLH盤に対して、しっかり中央に定位し(というか完全モノラル)、より安心安定して聴くことができます。
また、LH盤では"Sympathy
For The Devil"の6:02に『GERMANY
1970』(DAC-070)にはなかったヨレというかドロップがありましたが、その既発DAC盤ではここはどうやらつまんで調整されていたようで、今回の新DAC盤でも同様の処理がなされており、注意して聴かないとドロップには気づかないかと。
また、LH盤には"Love
In Vain"の4:46〜4:47にかけて、既発にはなかったデジタルノイズが混入していましたが、こちらにはそんなものはありません。
ということで、これまた時代を考えれば素晴らしい"very
good-"で、こちらがシュツットガルト70の代表盤たるわけですが、タイトルが『BROWN
SUGAR & WHITE SNOW』という、73とカップリングのDisc2というのがやっぱり惜しいなぁ〜。
それぞれ単独でリリースして欲しかったと思う代表盤でした。
『 BREMEN BABYLON 1998 』
ULTRA-FINE UFBD-9044 (2BD-R)
Pro
shots@Weserstadion, Bremen, Germany. Sep. 2, 1998
●Disc
1 "Special Combination"
1. Opening / 2. Satisfaction / 3.
Let's Spend The Night Together / 4. Flip The Switch / 5. Gimme Shelter / 6.
Anybody Seen My Baby? / 7. Paint It Black / 8. Saint Of Me / 9. Out Of Control
/ 10. Memory Motel
/ 11. Miss You / 12. Band Introductions / 13. Thief In The Night / 14. Wanna
Hold You / 15. Across The Bridge / 16. It's Only Rock'n Roll / 17. You Got Me
Rocking / 18. Like A Rolling Stone / 19. Sympathy For The Devil / 20. Tumbling
Dice / 21. Honky Tonk Women / 22. Start Me Up / 23. Jumpin' Jack Flash / 24.
You Can't Always Get What You Want / 25. Brown Sugar / 26. Ending
●Disc 2
◆Version A "French
TV" LIVE Broadcast
1. Opening / 2. Satisfaction / 3. Let's Spend
The Night Together / 4. Flip The Switch / 5. Gimme Shelter / 6. Anybody Seen
My Baby? / 7. Paint It Black / 8. Saint Of Me / 9. Out Of Control / 10. Memory
Motel / 11. Miss You / 12. Band Introductions
/ 13. Thief In The Night / 14. Wanna Hold You / 15. Across The Bridge / 16.
It's Only Rock'n Roll / 17. You Got Me Rocking / 18. Like A Rolling Stone /
19. Sympathy For The Devil / 20. Tumbling Dice / 21. Honky Tonk Women / 22.
Start Me Up / 23. Jumpin' Jack Flash / 24. You Can't Always Get What You Want
/ 25. Brown Sugar / 26. Ending
◆Version B "Asian TV" LATE
Broadcast from DVCAM PRO Master
1. Opening / 2. Satisfaction / 3. Flip
The Switch / 4. Gimme Shelter / 5. Paint It Black / 6. Saint Of Me / 7. Miss
You / 8. Wanna Hold You / 9. Across The Bridge / 10. You Got Me Rocking / 11.
Like A Rolling Stone / 12. Sympathy For The Devil / 13. Honky Tonk Women / 14.
Start Me Up / 15. Jumpin' Jack Flash / 16. Brown Sugar
◆Version C "German
TV" LATE Broadcast
1. Opening / 2. Satisfaction / 3. Flip The
Switch / 4. Gimme Shelter / 5. Paint It Black / 6. Saint Of Me / 7. Miss You
/ 8. Wanna Hold You / 9. Across The Bridge / 10. You Got Me Rocking / 11. Like
A Rolling Stone / 12. Sympathy For The Devil / 13. Honky Tonk Women / 14. Start
Me Up / 15. Jumpin' Jack Flash / 16. Brown Sugar / 17. Ending
BRIDGES TO BABYLONツアーから、ドイツはブレーメン公演の映像がBlu-rayで登場。
リサの脚をミックが舐めるあのシーンで有名なブレーメンです(笑)
さて、先に紹介したIMPと同系列のこの作品のジャケがまたごちゃごちゃ書いてて色使いフォントもいろいろで、そこが非常に残念なつくりではありますが、中身は凄いです。
こちら、当日生中継されたフランスTV版、後日抜粋編集されて放送されたアジア某国国営放送BS2版、さらに同じく後日抜粋編集されながらもアジアTV版とは編集が異なるドイツTV版の3本をDisc2にすべて収録。
そしてDisc1には一番綺麗なアジア版を元にカット部分を補てんした完全版を収録。
アジア某国国営放送のBS2で放送された映像は、インフォによるとプロ仕様の箱型DV-CAMマスターで録画したものが元のようですが、これがかなり綺麗で驚きました。
そのアジア放送バージョンは演奏曲が8曲もカットされているだけでなく、"Miss
You"では途中でざくっとカットされていたりする短縮版ですが、このBlu-rayの画質はダントツで綺麗で、Disc1ではそちらをメインとしつつ、カットされている箇所を海外版から補填されているという素晴らしい作り。
ちなみに右上には放送局のロゴ隠しのためのロゴがずっと入ってます。でもミックのMCに日本語字幕が入ってます(笑)
いやこれほんとアジア放送版の部分は綺麗です。もちろんいまのHD画質ほどではありませんが、アップコンバートにしてはもう素晴らしく綺麗。
ダントツでブレーメン過去最高画質です。
DV-CAMマスターとかは全く知りませんが、よくぞこの画質で保存していてくれましたと感謝感激!
フランス版とドイツ版はDVDブートをアップコンバートしたような感じでまぁそれなりですが、持ってたDVDRブートよりはかなり綺麗。
そしてDisc1はたまに左chでジリッと鳴ったりしてますが、スピーカーで大音量で鳴らす分にはクリアでなかなかナイス。
ただ、Disc1の"Flip
The Switch"の終盤で少しジリジリしたあと、最後に"Baby I got nowhere
to go"を5回繰り返す4回目で一瞬音がダブるところがあり、BDプレーヤーでもPCでも同じなのでこれは機器の相性の問題ではなさそうですが、Disc2のアジア版ではノイズもダブりもありませんので、わたしのDisc1固有の問題かも。
と思いましたが、VGPの『DIE
BREMER STADTMUSIKANTEN』(VGP-202)をよく聴くとそこは音の感じが変わって修正されてるっぽいので(VGP盤では"Flip
The Switch"の3:19あたり)フランス放送ではおかしかったのかも。
ちなみに演奏の最後の最後でうっすらピコーンと変な音が入ってますが、これまたVGPのを聴くと同じように入ってました(VGP盤でのそのトラックの3:43あたり・笑)
そういえば当初リリースされたこのブレーメンのブートではいくつか音ブレがあったんでしたね、今回観てみて思い出しました。
いやそれにしてもこのアジア版、素晴らしいです。
いやしかしお友達も最前列でばっちりアップで映ってたりするこのブレーメン、今と比べるとやはりまだ若々しいストーンズ、最高です!
キースもまだまだ弾いてます(笑)
ミックもカンペを頼りにせずに熱唱してます!
そして欧州といえば"Saint Of Me"終了後の観客が熱い!さらにロニーの娘さん、リアちゃんも歌ってます!
いやぁ〜、こりゃほんと素晴らしい!
とてもまだDisc2も含めた全部は観てないんですが、これは楽しめます!
『 FROM PARIS TO HAMBURG 』
IMP-N-051 (1CD)
SB recordings@Paris & Hamburg, 1965
●
L'Olympia, Paris, France. Apr.18, 1965
1. Everybody Needs Somebody To Love
/ 2. Around And Around / 3. Off The Hook / 4. Time Is On My Side / 5. Carol
/ 6. It's All Over Now / 7. MC by Charlie Watts / 8. Little Red Rooster / 9.
Route 66 / 10. Everybody Needs Somebody To Love / 11. The Last Time / 12. I'm
Alright / 13. Crawdad
● Ernst-Merck-Halle, Hamburg, West Germany. Sep.13,
1965
14. Everybody Needs Somebody To Love / 15. Pain In My Heart / 16. Around
And Around / 17. Time Is On My Side / 18. I'm Moving On / 19. MC by Charlie
Watts / 20 The Last Time / 21. Satisfaction / 22. I'm Alright
IMPが2006年にリスタートして暫くたちますが、新生IMPとしては初のブライアン期のリリースとなるこちら。
その初のブライアン期に、有名なパリはオランピア65と比較的最近発掘されながらもそれほど高音質でもないハンブルグ65をチョイス。
まずはそのオランピア65から。
オランピアは昔からブート化されていますが、CD時代での有名どころでは以下のようなタイトルがあります。
VGP-079『ALL
THOSE YEARS AGO』
VGP-101『A
ROLLING STONE GATHERS NO MOSS』
VGP-274『REELIN'
AND ROCKIN'』
DAC-007『PARIS
MATCH』
GP-1302『OLYMPIA
LIVE IN THE SIXTIES』
そしてVGP-101以降、一部の曲が82年以降の再放送音源使用により大幅に音質向上してます。
ということですが、今回のはまずは冒頭のナレーションがかぶらずスタート。
とはいえイントロが切れているわけではなく、アナウンサーと被っていた箇所からそのアナウンサーの声が消えているので補正されているのかもですが、不自然さは感じません。
そして"Carol"のイントロにデジタルノイズもないことから、DACやGP盤とは別ソースもしくは丁寧な補正がなされていることがわかります。
ちなみに既発盤の"Crawdad"前の歓声には長い短いの違いがあると思ってましたが、長いのはダブって入ってるからだと今作のインフォに。
特に検証はしてませんが、そうだったのかと。
という感じですが、音質は高音も自然でナチュラルですっきりしたサウンド。
疑似ステレオ化で膨らませたりはせず、音はぎゅっと真ん中に寄ったモノラルで、既発より少しすっきりして聴こえる"EX-"。
ただし既発よりかなりスピードが遅く、インフォでは今作こそが正しいスピードであると書かれていますが、どうもギターの音色に違和感を覚えるところも。
既発に慣れ親しんだ耳だからということかもしれませんが、わたしの耳にはこちらのピッチがちょい遅いように聴こえてしまいますので、キーに敏感な方のご意見も伺いたいところです。
ということで音質はすっきりしてていいんですが、ピッチが正しいのか気になってしまうオランピア65でした。
続いてCD後半は西ドイツはハンブルグ、エルンスト・メルク・ハレ。
これは1stか2ndショーかは以前より不明ですが、2014年にRED
TONGUE RECORDSが5LP+3CDというBOXセット『LIVE
IN HAMBURG 1965』(RTR-032)をリリースして初登場したSB音源で、その後DACからも『IN
ACTION - GERMAN TOUR 1965』(DAC-150)としてリリースされています。
こちらは既発と同じく、"Everybody
Needs Somebody To Love"はややフェードインで始まり、ミックとコーラスのボーカルはよく聞こえるけどバックの演奏はちょっと後ろに引っ込んでるという音。
ただし既発より薄皮一枚ほど取れたような感じで、ボーカルの輪郭がややすっきりしていて他にも細かい補正も施されており、劇的な向上というほどのことはありませんが、既発の"very
good-"が"very
good"に微妙に向上といったところ。
残念ながら"I'm
Moving On"の1:17ほどから5秒ほど音がこもるのは変わらず、チャーリーが"The
Last Time"を紹介するところで、転写によるものかストーンズ以外の女性のボーカルがうっすら聞こえるのも変わってません。
ということで劇的な向上は感じないながらもちょっとだけすっきりした感じ。
という感じですが、表ジャケにTHE
MOST STABLE & BEST QUALITYと書かれていたり、ジャケは表も裏も色遣いとかフォントがいろいろで、かえって安物っぽく見えてしまうのがいつもちょっと残念。
『 PITTSBURGH 1972 』
no label (1CD)
SB recordings@Civic Arena, Pittsburgh, PA.
Jul.22, 1972
1.
Brown Sugar / 2. Bitch / 3. Rocks Off / 4. Gimme Shelter / 5. Happy / 6. Tumbling
Dice / 7. Love In Vain / 8. You Can't Always Get What You Want / 9. All Down
The Line / 10. Midnight Rambler / 11. Band Introductions / 12. Bye Bye Johnny
/ 13. Rip This Joint / 14. Jumping Jack Flash / 15. Street Fighting Man
ピッツバーグ72公演といえば、フィラスぺなどの未発表ライブアルバム関連やレディジェン関連とはまた別のサウンドボードレコーディングがなされており、96年に『AN
AMERICAN AFFAIR』(VGP-083)、そして98年には同型番ながらアップグレードされた『THE
ROYAL DRAGON』(VGP-083)がリリースされていましたが、アップグレード版もどうしてもこもった音でブート初心者にはおすすめしかねるサウンドでした。
ということで、72のSB音源では実はバランスもいいサウンドボードながらもやはり前述したフィラスぺやレディジェンなどのミックス音源や、フォートワースとニューヨークMSG公演に後れを取っていた存在でした。
しかしこのピッツバーグ公演、その有名なフィラデルフィアの3公演(7/20、7/21*2)とニューヨークはMSGでの4公演(7/24、7/25*2、7/26)に挟まれた7/22に開催されており、疲れ知らずのStones
Touring Partyもまさにノリにノッた怒涛の演奏を聴けることから、『THE
ROYAL DRAGON』も好事家にはひそかに人気のあるタイトルで、そのタイトルをTwitterなどのアカウント名に使ってる人もここにいるくらい。
ちなみにフィラデルフィアからピッツバーグへの移動中の飛行機での様子はロバート・フランクによって撮影され、あのC*cksucker
Bluesでの有名なシーンとなるわけで、『AN
AMERICAN AFFAIR』のコピー盤のタイトルが『PLANE
SEX ON THE WAY TO PITTSBURGH』だったのもそういうわけです。
ということで、72の怒涛の素晴らしい演奏が繰り広げられながらも、そのこもった音質ゆえに世に出てからも20年近く日陰の道を歩んできた不遇のピッツバーグ公演が三皮ほど剥けてここに再登場です!
インフォによると今回の音源は今年になって登場したアッパー音源ということで、わたしはその音源は持ってないというか知らないんですが、5年ほど前にリマスター音源が公開されたことがあり、今回の音源も大元はそちらなのかなと。
既発より若いジェネレーションの音源というよりも、既発音源をリマスターしたものかもしれませんが、あのこもりが一気に晴れ、それでいてヒスノイズが増加したわけでもなく、もともと粗かった音質がより研ぎ澄まされ、ギターが攻撃的な超絶荒々しいサウンドに生まれ変わっています!
決してオフィシャル級の綺麗なサウンドボードではなく、"very
good〜EX-"というサウンドではありますが、大幅なアップグレードでこの粗いサウンドだからこそ味わえる凄まじい荒々しさ!!ブート好きでほんとによかったとその幸せをかみしめております(笑)
ということで少し冷静さを欠いておりますが、この音源には以前から"Sweet
Virginia"の欠落と"Street Fighting Man"が途中まで、さらに"Brown
Sugar"ではノイズが混入するという欠点があり、今回そこは既発と変わらず、"Sweet
Virginia"は他の公演からの補填はせず、"Street Fighting Man"も最後は途中で終わってしまいますが、ピッチやレベルも丁寧に補正されており、ほんとに嬉しいアップグレードです。
演奏の素晴らしさは言うがもがな。ヘッドフォンで聴くと超絶ステレオ・ロックンロール・ハリケーンが脳内で爆発します。
これぞ72のストーンズ。ミック29歳の誕生日の直前にして乗りまくったStones
Touring Party。
そしてピッツバーグといえば"Bitch"。
テイラー期といえば、キースの絶妙な刻みに乗って、テイラーの流麗なリードが時にミックのボーカルとハーモニーを奏でていくのが魅力ですが、この"Bitch"でリードを弾くこのキースがまた熱い!
そう、ピッツバーグといえば"Bitch"なのだ。(しつこい)
それでいて"Tumbling Dice"後半でのレディジェンとは違う美しいアレンジに見られるような、若さに任せて突っ走るだけではない荒々しくも美しい、そんなストーンズを存分に味わうことができる幸せがここに。
ということで全然冷静な紹介になってませんが、これはほんっとにうれしいアップグレードでした!!!
Jan 2017
『 HOUND DOG - LIVE AT MID-SOUTH COLISEUM 1978
』
DAC-175 (2CD)
aud.recordings@Mid-South Coliseum, Memphis,
TN. Jun.28, 1978
●Disc
1
1. Let It Rock / 2. All Down The Line / 3. Honky Tonk Women / 4. Star Star
/ 5. When The Whip Comes Down / 6. Miss You / 7. Lies / 8. Beast Of Burden /
9. Just My Imagination
●Disc 2
1. Respectable / 2. Far Away Eyes / 3.
Love In Vain / 4. Shattered / 5. Hound Dog / 6. Tumbling Dice / 7. Happy / 8.
Sweet Little Sixteen / 9. Brown Sugar / 10. Jumping Jack Flash // 11. Tumbling
Dice* (* Detroit, MI. Jul.6,1978)
78はテネシー州はメンフィスから、古き良き時代のブートの登場です。
メンフィス公演といえば、78のKBFHラジオショー音源を収録したブートは、その昔『LIVE
IN MEMPHIS』というタイトルでリリースされたり、メンフィス公演からとクレジットされたために、ラジオショー音源はメンフィスかと勘違いされた時期もありましたが、ラジオショーで実際に使われたのは
"Shattered" と "Hound Dog" だけであります。
ということで、ブート聡明期からメンフィス公演と思ってKBFH音源を聴かれてきた先輩諸兄におかれましては、遂に真実のメンフィス公演の全貌をこちらで聴くことができるという、感慨深いタイトルであります。
さてそのメンフィス公演、エルヴィスの『ELVIS
RECORDED LIVE ON STAGE IN MEMPHIS』やプロレス会場などとしても有名な、今はなきミッドサウス競技場でのライブを隠密収録したのがこちら。
インドア会場のため、音の抜けがよいライブではなく、低音がちょっとブーミーなところがあり、ドラムとベースが響いてギターをかき消してしまっていたり、距離も感じてやや団子の音ながらも、周りがうるさかったりはしないので、隠密慣れてしている方は結構すんなり聴けるであろうマイルドな音です。
この音源自体は以前からトレーダー間では知られていた音源らしく、これまでブート化されなかったのも不思議ですが、ぎりぎりといった感じでしょうか。
でもHANDSOME
GIRLSシリーズでデトロイトとヒューストンをリリースしたDACとしては、このメンフィスだけでなくレキシントンもリリースして完全制覇する意気込みなのかもしれませんね。
ということで音質評価は難しいところですが、"very
good-"あたりといったところで、ブート慣れしている方には問題ないレベル。
とはいえいきなり"Happy"を頭出しすると、何が始まったのかわからないレベルではあります。
あの78のとがったギターがもう少し聴き取りやすければと思いますが、マイルドな音質であるため、ストレスを感じずに演奏に浸ることができます。
やっぱ78もいいっすねぇ〜。
そしてメンフィスといえば、ご当地ソングたるエルヴィスの"Hound
Dog"!
78ツアーでも2回しか演奏されなかったレア曲にもかかわらず、KBFH音源で聴けるためにありがたみを感じることはあまりありませんが、このメンフィス公演こそが"Hound
Dog"の初演であり、ミックが歌い始めた途端に湧き上がる歓声はもう鳥肌もの!
ラジオショーでは味わえなかった感激がここに!演奏終了後の大歓声からダイスに流れ込んで手拍子が沸き上がるところもゾクゾクします。
そうそうダイスといえば、ラストにデトロイト公演からのダイスの隠密も追加されています。
これはラジオショーなどでのデトロイトのSB音源では"Tumbling
Dice"の間奏後にミックのボーカルがオフになっていましたが、隠密ではしっかりミックのボーカルも聴こえるのでマイクトラブルではなかったということがわかるという、マニアックなボーナスです(笑)
ということで、いやぁ〜これぞまさにブートの楽しみの原点!というエッセンスの詰まった一枚ですが、隠密慣れしていない方には厳しいであろうことは繰り返しておきます。
でもこの一枚に楽しみを感じられる人とは杯を重ねて語り合いたい、そんな気分にさせてくれる一枚です(笑)
『 PORTLAND 1998 』
no label (4CD)
aud.recordings@Rose Garden, Portland, OR.
Jan.30&31, 1998
Live
at Rose Garden, Portland, OR. Jan.30, 1998
●Disc 1
1. Intro. / 2. Satisfaction
/ 3. Let's Spend The Night Together / 4. Flip The Switch / 5. Gimme Shelter
/ 6. You Got Me Rocking / 7. Already Over
Me / 8. Bitch / 9. Saint Of Me / 10. Out Of Control
/ 11. Miss You
●Disc 2
1. Band Introductions / 2. Thief In The Night
/ 3. Wanna Hold You / 4. Little Queenie / 5. I Just Want To Make Love To You
/ 6. Like A Rolling Stone / 7. Sympathy For The Devil / 8. Tumbling Dice / 9.
Honky Tonk Women / 10. Start Me Up / 11. Jumping Jack Flash / 12. Brown Sugar
Live
at Rose Garden, Portland, OR. Jan.31, 1998
●Disc 3
1. Intro. / 2. Satisfaction
/ 3. Let's Spend The Night Together / 4. Flip The Switch / 5. Gimme Shelter
/ 6. It's Only Rock'n Roll / 7. Sister Morphine / 8. Bitch / 9. Saint Of Me
/ 10. Out Of Control / 11. Miss You
●Disc 4
1. Band Introductions / 2.
You Don't Have To Mean It / 3. Wanna Hold You / 4. Little Queenie / 5. The Last
Time / 6. Like A Rolling Stone / 7. Sympathy For The Devil / 8. Tumbling Dice
/ 9. Honky Tonk Women / 10. Start Me Up / 11. Jumping Jack Flash / 12. Brown
Sugar
97年シカゴから始まったB2Bツアーは、年明け98年も北米を回り、1/17のMSG公演からは名盤『SWEET
HOME NEW YORK CITY』(CC 450-51)が生まれました。
そしてその1月末のポートランド公演は2公演ともVGPから『ALREADY
OVER ME』(VGP-197)と『BRIDGES
TO OREGON』(VGP-171)として当時リリースされました。
あれから20年近く経ってあらたな隠密ソースがネットに公開され、それを元にしたのがこちらの作品。
今回の元音源は、先に紹介した『SEATTLE
1994』の元テープと同じ録音者による同じ器材での録音のようです。
まずは初日から聴いてみると、こちらはシアトルをはるかに凌ぐ音質でちょい驚き。
録音位置はスタンドのようですが、さすがアリーナ、ヘッドフォンで聴いてるとギターは生々しくラウドに響き、チャーリーも目の前で音を繰り出しているかのよう。
それでいてなぜかミックはそれほど近くないような気もする不思議なサウンドですが、98年にDATではなくハイポジカセットとはこれいかにというナチュラルなサウンド。
まぁ音の感じは曲によって多少変わったりもしますが、ナチュラルでクリアなサウンドです。
がしかし、『ALREADY
OVER ME』(VGP-197)を聴いてみてビックリ、なんと同じ音源ではないか!!
でも特に前半の鮮度がずいぶん違い、今回の方が明らかにクリア。
そしてオープニングは今回の方が30秒ほど長く収録されていて、SEの冒頭からきちんと収録されています。
ネットに公開された際の触れ込みのような完全初登場の音ではなく、鮮度の違いだけでなくテクノロジーの進歩もあるんでしょうが、大幅に進歩したサウンドです。
VGP盤では特に前半部分は低音がブーミーで演奏も団子になって周りの声もはっきり聞き取れないところがありましたが、今回はその低音部はフィルタリングされており、鮮度も抜群であるため、演奏もくっきり、周りの話し声もはっきり聞き取れます。
いやしかしこれはしかし素晴らしいアップグレード。既発でブーミーなところは一気にクリアになり、"very
good-"が"EX-"まで向上といったところ。
さて演奏ですが、特に最初はこんなに速かったっけ?というほどの凄まじいスピードで駆け抜け、"Satisfaction"に"Let's
Spend The Night Together"からの"Flip The Switch"なんてすごいことになってます。
いやしかしここはピッチが速いのでは?とVGP盤と比べてみるとやっぱり本作のピッチはちょっと速いようです。
でもまぁその差も少しですので、やっぱり演奏は乗りに乗ってます。とはいえここのピッチは修正して欲しかったところ。
そして目玉は3回しか演奏されなかった貴重な"Already
Over Me"。
明らかにミック押しの曲でしょうが、まぁセトリ入りしなかったのも仕方なしという感じ。
しかしこの日の演奏で面白いのは"Out
Of Control"。
ミックが音程を調子を外しまくってて、イヤモニの調子が悪いのかと面白がってたら、だんだん声がかすれてきて、特に1月は病み上がりだっただけに大丈夫なのかと心配になるほどボロボロです。その後の"Miss
You"でもちょっと調子悪そうなのでやっぱりちょっと不調なんでしょう。
キース・コーナーが明けてBステに移動してもミックはちょい抑えているようですが、このBステの迫力がまた素晴らしい。
"I
Just Want To Make Love To You"ではミックがご機嫌なアドリブも決めてます。
いやしかし周りがうるさくないのが不思議なほど音も近くてクリアでウォーミー。
続いて2日目の1/31。
こちらは『BRIDGES
TO OREGON』(VGP-171)とは別音源。
この日はオープニングSEの爆発後、いつもと違ってちょっと間をおいて変な音が鳴った後、ようやくキースのイントロがスタート。
そして続く"Let's
Spend The Night Together"ではチャーリーの一発目がチャックと全く噛み合っていませんが、すぐあわせてくるのはさすが。
いやしかしやっぱ"Sister
Morphine"は素晴らしい。録音者の周りはちょいと最初はおしゃべりタイムになってしまってますが。
さて、こちらも録音は初日同様スタンドからのようですが、オープニングは初日のようなクリアネスには欠け、ちょっとくぐもってエコーも感じる音でスタート。
同じ録音者でもポジションとかでこうも変わるものかと思って聞き進めると、"Flip
The Switch"あたりから待ってましたのクリアネス。
これがまたなんというかいい感じで、冒頭のクリアネスこそ初日には三歩ほど譲りますが、徐々に開かれる"very
good"〜"EX-"といったところ。
また、それにともない高音域が強くなってきますが、シャリシャリしてたり耳に突き刺さるような感じではありません。
ただしBステは初日とずいぶん違って音が左に寄って、あまり迫力もありません。
とはいえ2日目は既発のVGP盤からは全体的に大幅なアップグレードになっており、悪魔なんかはオープニングの音からは想像もできないような凄まじい音になってます。
しかしライブ後半、"Start
Me Up"ではなぜかロニーとコーラスの息が乱れるところが。
さらに"JJF"ではキースのギター関連の機材の不具合か、イントロの出音は悪く、途中ミックとキースの息が合わずに乱れて止まるんじゃないかと思うようなところも。
なにがあったのかはよくわかりませんが、なかなかスリリングな展開です。
といった感じでこの98ポートランド、かなり楽しめました!!
『 SEATTLE 1994 』
no label (2CD)
aud.recordings@Kingdome, Seattle, WA. Dec.15,
1994
●Disc
1
1. Introduction / 2. Not Fade Away / 3. Tumbling Dice / 4. You Got Me Rocking
/ 5. Shattered / 6. Rocks Off / 7. Sparks Will Fly / 8. Satisfaction / 9. Beast
Of Burden / 10. Far Away Eyes / 11. Doo Doo Doo Doo Doo / 12. Love Is Strong
/ 13. It's All Over Now / 14. I Go Wild
●Disc 2
1. Miss You / 2. Band
Introductions / 3. Honky Tonk Women / 4. Before They Make Me Run / 5. The Worst
/ 6. Sympathy For The Devil / 7. Monkey Man / 8. Street Fighting Man / 9. Start
Me Up / 10. It's Only Rock'n Roll / 11. Brown Sugar / 12. Jumping Jack Flash
いまはなき、シアトルはキングドームでの94年のライブを良好隠密音源で収録した作品。
インフォにある通り、VOODOO
LOUONGE北米ツアーのブートは、生中継された11/25のマイアミ公演があまりに有名というか需要がありすぎて、以降の12月公演については、シラキュースとキースの誕生日のバンクーバーの隠密録音ものがあるくらいで、他の公演は全くリリースされていなかったりしました。
そんな12月ですが、キースの誕生日3日前のシアトル公演を収録したのがこちら。
"Miss
You"の前にミックも話してるとおり、1994年、残すはカナダのバンクーバー2公演ということで、アメリカ最後のライブ。
この後95年に中南米、南アフリカ、そして日本、オーストラリア、ニュージーランド、そして欧州へと回っていくストーンズ、しばしアメリカとお別れとなるライブです。
さて、こちらは最近ネットに公開された音源が元になっていますが、以前からトレーダー間では出回っていたもののようです。
ロニー側35列目での録音ということで、少し距離感は感じて周りも最初は結構騒がしく、定位が左右にふれるところがちらほらあるものの、カセットテープにしては高域が強めに録音されていてこもった感じもなく、ドームエコーがわずかに乗っているもののそれが臨場感を生むというなかなかの好録音。
ちょい高音が強調されて聴こえるのは、このドームではブーミーになるので重低音をカットしたと元音源のインフォに書いてあるので、その影響かと。
また、静音部では高音域にサーっというヒスを感じますが、気になるほどではありません。
ただし元音源はちょっと薄膜一枚隔てたようなぼやけた感じがあり、ピッチもちょい速かったり不安定でしたが、それらを調整してシャープでクリアなサウンドに仕立てピッチも修正されてのプレスCD化となっており、中高域がしっかり録音されていながら微妙なエコーが心地よい、ナチュラルでクリアな"very
good"〜"EX-"に仕上がっています。
ストーンズの演奏はやたらと気合が入っており、ギターバンドに回帰して臨んだこのツアー、マイアミ生中継の大成功を経てアメリカ最後のショーに自信に満ち溢れて臨むパワフルストーンズを堪能することができます。
オープニングから絶好調で、"Satisfaction"のイントロではキースのギターが鳴らなかったりというトラブルもありながら、構うもんかと突き進んでいくのが心地よい!
この頃はまだミックも抑揚のある歌い方でいいすよね〜。キースもしっかり弾いとります。
観客のノリもよく、ペースを落としての"Beast Of Burden"の曲中ではフゥッという掛け声が周りから上がるところもまたいい感じ。
そして"Far
Away Eyesをやるよ"というミックに対して会場を包み込むように歓声も上がっていていい感じなのに、周りではぺちゃくちゃしゃべってる観客がいるのは惜しい。
ナチュラルでクリアでいながらも少し距離感のある音だけに、この話し声が結構目立ってしまうのはほんとにもったいない。
しかもキースのコーラスがいいところで、犬ですか?とツッコミたくなる掛け声まで入っててちょい興ざめ(笑)
ただ、その"Far
Away Eyes"の後にテープチェンジによる曲間カットがありますが、"DOO DOO
DOO DOO DOO"以降は周りはなぜか結構静かになるので一安心。
でも今度は"Love
Is Strong"で右側ちょい遠くの歓声が上がって、左の声は遠くなるので、もしかしたらちょっと移動したのかもしれませんが、以降はさほど耳障りってことはありません。
ただし、"Honky
Tonk Women"では途中で30秒ほどマイクトラブルなのかかなりのノイズが混入していて、こればっかりはどうしようもなかったようです。
また、2回目のテープチェンジはキースの"The
Worst"終了直後で、キースが"Bless you all"と言う"Bless you"くらいでぷっつり切れて、悪魔の前のSEに切り替わってしまうのは少し残念ですが、演奏のカットはありません。
そしてアンコール前にテープを止めていたせいでしょう、"JJF"はイントロが若干頭切れになってて、冒頭10秒ほどかなり低音が割れてるのは惜しいところ。
まぁカセット時代ですし色々欠点はあるものの、このナチュラルさとリリースにあたっての仕上げはなかなかという、聴きごたえのある作品でした。
『 BLUE AND LONESOME VIDEO SAMPLER 』
JOINTRIP JTDV-026(2DVD-R)
●Disc
1
[VIDEO SAMPLER 2016]
1.Jointrip Slate / 2. Blue & Lonesome Deluxe
Edition advert 2016 / 3. Ride 'Em On Down P.V.2016 / 4. Hate To See You Go P.V.2016
/ 5. Just Your Fool (2016 new song!) clip 2016 / 6. Blue & Lonesome - In
the Studio advert 2016
[NEWS REEL 2016]
7. EXHIBITIONISM Opener / OLE
OLE OLE News clip / 8. Rolling Stones out with new album "Blues and Lonesome"
News clip / 9. Mick Jagger - Fan Twitter Q&A web clip / 10. BBC Breakfast
02 Dec 2016 / Mick Jagger web clip / 11. Rolling Stones Talk about Blue &
Lonesome Album web clip / 12. KEITH talks about Blue and Lonesome web clip /
13. Keith Richards on BLUE N LONESOME Little Walter web clip
[LIVE 2016 /
Fan Camera]
14. Just Your Fool - Desert Trip, Coachella, Oct.14, 2016 / 15.
Ride 'Em On Down - Desert Trip, Coachella, Oct.7, 2016 / 16. Ride 'Em On Down
- Las Vegas Oct.22, 2016 / 17. Come Together (Multi-Cam)Desert Trip, Coachella,
Oct.7, 2016 / 18. End Credits
●Disc 2
[aud.shots@T-Mobile Arena, Las
Vegas, NV. Oct.22, 2016]
1. Slate & Opening / 2. Jumping Jack Flash /
3. Let's Spend The Night Together / 4. It's Only Rock'n Roll / 5. Tumbling Dice
/ 6. Ride 'Em On Down / 7. Paint It Black / 8. Honky Tonk Women / 9. Band Introduction
/ 10. Slipping Away / 11. Little T & A / 12. Happy / 13. Midnight Rambler
/ 14. Miss You / 15. Gimme Shelter / 16. Start Me Up / 17. Sympathy For The
Devil / 18. Brown Sugar / 19. You Can't Always Get What You Want / 20. Satisfaction
//21. Let's Spend The Night Together (Official Movie 0'55")
JointripからのBlue & Lonesomeとベガスのステージの2枚組DVDR。
まずはDisc1。
再生してみると、全部黒枠付きで、TVのフル画面仕様ではありません。
そしてDVDということで、PVも画質はそれほど綺麗ではなく、音質もちょっと貧弱。
PVはいずれ歴代PVを総括したBlu-rayの更新版が出るでしょう。
さらにJointripということでもしかしたらと期待しましたが、インタビュー素材への日本語字幕はありませんでした。
trk5は映像はベロマークのみ。trk13はスペイン語字幕のついた"Under
The Influence"からの抜粋。
trk14以降はYouTubeからのショットですが、手元にあるDesert
Tripの映像などはマルチカメラがほとんどでしたので、ワンカメ素材をじっくり観れるという点ではいいかなと思ったら、"Come
Together"はマルチでした。まぁYouTubeを見るほうがお手軽でしかも綺麗だったりします。
Disc2はベガス公演の隠密ショット。こちらもTVのフル画面ではありません。
マルチカメラになってる曲が多いですが、それぞれ1つから3つの映像を使っており、あの"情熱カメラ"よりは落ち着いて見れる構成。
ただし情熱カメラのBlu-rayの方が綺麗で音もよかったりします。そして曲間や曲の冒頭など欠落部分は、静止画などではなくJointripロゴが出てきたりします。
といった感じでお手頃価格でいろいろ詰まってはいますが、これがフルHDのBlu-rayだったらよかったのにと感じる作品ではありました。
『 ON AIR 1964-1969 』
DAC-173 (1CD)
soundtrack from UK/US TV appearances
■
THE ARTHUR HAYNES SHOW, Elstree Studios, Borehamwood. Feb.7, 1964
1. I Wanna
Be Your Man
2. You Better Move On
■ BIG BEAT '64, NME Poll Winners Concert,
Empire Pool, Wembley. Apr.26, 1964
3. Not Fade Away
4. I Just Want To
Make Love To You
5. I'm Alright
■ BIG BEAT '65, NME Poll Winners Concert,
Empire Pool, Wembley. Apr.11, 1965
6. Everybody Needs Somebody To Love /
Pain In My Heart
7. Around And Around
8. The Last Time
9. Everybody
Needs Somebody To Love
■ READY STEADY GO!, London. Aug.7, 1964
10. Around
And Around
11. If You Need Me
■ READY STEADY GO!, London. Jan.15, 1965
12.
What A Shame
13. Time Is On My Side
14. Down The Road Apiece
15. Everybody
Needs Somebody To Love
■ READY STEADY GO!, Wembley. Apr.9, 1965
16. Everybody
Needs Somebody To Love / Pain In My Heart
17. I'm Alright
18. The Last
Time
■ MIKE DOUGLAS SHOW, Cleveland. Jun.18, 1964
19. Carol
20. Tell
Me
21. Interview
22. Not Fade Away
23. I Just Want To Make Love To
You
■ GERMAN TOUR, Sep.11-15, 1965
24. Satisfaction
■ FROST ON SATURDAY,
London, Nov.29, 1968
25. Sympathy For The Devil
■ THE DAVID FROST SHOW,
Wembley, Jun.16, 1969
26. You Can't Always Get What You Want
27. Honky
Tonk Women
昨年リリースされた『THE
BRIAN JONES MEMORIAL ALBUM』(DAC-170)に次ぐDAC渾身の作で、インフォもさすがはという詳しいもの。
ただしそのインフォにトラックリストがないため、実物を手にするまでは中身がちょっとわかりにくかった作品。
ということでトラックリストは上記の27トラックになります。
手抜きではありますが、その詳細なインフォを少しだけ体裁を変えて紹介します。
--------------------------------------------
ストーンズ英デッカ在籍期の英米でのTV出演時の貴重なライブ音源を集めたコンピレーション盤。
デッカ期のレア・スタジオ音源を集めたものは先般『THE
BRIAN JONES MEMORIAL ALBUM』としてリリースされ大変好評をいただいていますが、ブライアン期のライブのコンピレーションも是非という声をいただき、それではということでリリースに漕ぎ着けました。
Tk-1〜2は、イギリスでの初のライブ収録によるテレビ出演となった64年2月8日にオンエアされたアーサー・ヘインズ・ショーからのもので、英国でのセカンド・シングルとファーストEPよりそれぞれ1曲ずつを演奏。
アーサー・ヘインズ・ショーは長寿番組でしたが、全ての放送回が現存している訳でなく、ストーンズの出演回は16mmフィルムにキネコされて奇跡的に保管されていたものです。
今回のリリースではキネコ複写時に生じたやや遅くなっていた再生スピードの狂いを、若干のピッチ調整で正確な状態に戻し収録しています。
Tk-3〜5は、64年4月26日開催の英NME誌主催の人気投票コンサートより収録。
サード・シングル"Not
Fade Away"、ファースト・アルバム『THE
ROLLING STONES』が発売された直後のライブ出演で、まさに上り坂のストーンズの雄姿が映し出されています。
こちらもビデオ収録されたオリジナルからやはり16mmフィルムにキネコ保存されていたものですが、音声が光学録音トラックでなく磁気録音トラックにて複写されていたため、大元のマスターのビデオテープの並みの高音質で残されました。
Tk-6〜9は、翌年のやはりNME誌主催の人気投票コンサートより。
こちらは2インチの未編集ビデオマスターが残っており、ラストのTk-9を除いた全曲が優れた画質と音質で流通しているものです。
しかしこのビデオマスター、収録当時メインとサブで回していたビデオのサブにあたるテープのようで、ストーンズのセットの"The
Last Time"とラストナンバーの"Everybody Needs Somebody To Love"の曲間部分が丁度テープチェンジのタイミングに当たってしまったようで、Tk-9が未収録となっています。
65年のオリジナル放送ではストーンズのセットは全曲オンエアされているのですが、オンエア用に編集されたストーンズの出演している『BIG
BEAT 65 PART-1』のバックアップマスターがキー局の英ABCテレビのアーカイブから紛失しているため、Tk-9の映像は残されていないようです。
そこで今回は放送当時のオンエアよりエアチェック収録したソースより、NME65年のセットを全曲収録。
TVのスピーカー越しにマイクでアマチュアが収録したものですから、大元の放送の音質とは比較するまでもありませんが、熱狂的なNMEライブでの熱気を上手く捉えています。
使用されているソースはLP『ANIMAL
DUDS』や『POLLWINNER'S
CONCERT 1964 & 65』(MAGIC DWARF)で使用されていたものと同じで、テープ・ソースからのCD化は今回が初となります。
勿論ピッチ修正も綿密に施しました。
Tk-10〜18は、64年から65年にかけてTVスタジオでライブ演奏を披露した英TV番組レディ・ステディ・ゴーでの3回分の出演を収録。
これらのトラックは映像が一切残っておらず長らく幻の音源でしたが、オンエアをエアチェックしていたイギリスのファンのプライベート・テープより収録されたものです。
以前DACのCD『ANIMAL
DUDS』にも収録されていたものですが、当時は原本より劣化したMP3ファイルより収録していたのに対し、今回のものは劣化なしのFLACファイル形式のマスターよりリマスタリングしていますので、以前のもので気になった高域のキンキンしたノイズが皆無となりました。
こちらもスピーカー越しのマイク収録で録音条件には決して恵まれているとは言えませんが、意外にもクリアーに演奏の隅々まで伝わって来るなかなかの好録音です。
Tk-12の貴重なライブ・バージョン、通常はAキーで演奏されるTk-14がこの日はGキーでプレイされていたりと聴きどころ満載のTVライブです。
Tk-19〜23は、USでの64年6月のマイク・ダグラス・ショーから、ストーンズ登場部分をコンプリートで収録。
以前のものでは一部欠落していた"Not
Fade Away"のMCと、カットされていたラストの"I Just Want To Make Love
To You"が含まれ、ここに完全版と相成りました。
しかしながらTk-20と23はレコード・バージョンが使用されており、スタジオ音源の雰囲気を出すのが難しいと判断された曲は口パクで披露し、ノリ重視のロックン・ロール・ナンバーはライブ演奏したということなのでしょうか。
2インチマスター由来の保存映像からの音声で音質も最高に良いです。
Tk-24は、65年9月のドイツ・ショート・ツアー時に収録されたもので、きちんとしたライン音源です。
これまでVGP/DACのCDアルバムに収録されたことの無いテイクです。
番組名や放送年月日等が明らかになっていないミステリアスなテイクなのですが、既発のミュンスター、ハンブルグ、ベルリンでのライブ・テイクとは完全に別テイクです。
イントロのブライアンによる曲紹介は、65年10月のイギリスの『TEEN
TIME』というラジオ番組より。
Tk-25は、近年発見された英でのTV番組フロスト・オン・サタディでの演奏。
レコード版とはやや異なるバッキング・トラックにミックのライブ・ボーカルが乗るレア・テイク。
Tk-26〜27は、おなじみの米TVデビッド・フロスト・ショー出演時のテイク。
両曲共Tk-25同様に正規テイクのバッキング・トラックにミックのライブ・ボーカルが被るパターンの別テイク。
Tk-27はTMOQの名盤『SUMMER
RERUNS』以来のフィジカルな音盤でのリリースでしょうか。このテイクの音質の良いものは珍しいです。
以上、約79分30秒と、ほぼ収録時間一杯にレアなTVライブ音源を収録したマニア必修の一作です。
ちなみにフロントのカバー写真は64年1月1日出演の英BBC-TV、トップ・オブ・ザ・ポップスに"I
Wanna Be Your Man"を口パクで披露した出演時のカラー・ショットです。
--------------------------------------------
ということで、インフォに詳しく書かれているとおりの入魂の作品で、60年代のTV出演といえば他にももちろんエド・サリバンなどの有名どころがありますが、そうしたありふれた音源の寄せ集めではなく、こうした貴重なテイクを収録しているのがさすがDACという作品に仕上がっています。
NME
Poll Winners'65は、Tk-9も入っているこのエアチェックものをよしとするか、高音質SBバージョンのTk-6〜8だけを収録するか、それとも繋ぎで完全版にした方がという気がしないでもありませんが、Tk-9はTk-6と同じ曲ということで、ストーンズ・パートはオープニングとラストをあえて同じ曲をやり、全体をメドレーととらえて同じ音質で聴くというのが正しい聴き方なんでしょう。そしてテープ・ソースからの初CD化ということで。
また、年代順に考えると"MIKE
DOUGLAS SHOW"の位置がしっくりこない気もしますが、"NME Poll Winners
Concert"と"READY STEADY GO!"シリーズをそれぞれ崩さずに並べるとこうなったということでしょうか。
また、Tk-24はもしかしたらDrehscheibeという番組で放送されたエッセンでのライブなのかもですが、比較対象がないので不明なライブ。
ちなみにこのときの西ドイツ最終公演である9/15のベルリン公演が、かの有名な大暴動がおこったライオット・ショーです。