- atsu-y's New Arrivals - |
BBSで第一印象を紹介した
atsu-y's new arrivals の保管庫です。
本編に移行したりすれば削除していきます。
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Dec. 2020
『 SEATTLE 1975 REVISITED 』 no
label (2CD)
aud.recordings@Center Coliseum, Seattle, WA. Jul.18, 1975
●Disc
1
1. Introduction / 2. Honky Tonk Women / 3. All Down The Line / 4. If You
Can't Rock Me / 5. Get Off Of My Cloud / 6. Star Star / 7. Gimme Shelter / 8.
Ain't Too Proud To Beg / 9. You Gotta Move / 10. You Can't Always Get What You
Want / 11. Happy / 12. Tumbling Dice / 13. It's Only Rock'n Roll
●Disc 2
1.
Band Introductions / 2. Fingerprint File / 3. Wild Horses / 4. That's Life /
5. Outa Space / 6. Brown Sugar / 7. Midnight Rambler / 8. Rip This Joint / 9.
Street Fighting Man / 10. Jumping Jack Flash
新規参加のロニーの誕生日6/1から始まったT.O.T.A.1975、そのツアー後半を迎える7月といえば、7/9-7/13まで怒涛の連続公演を繰り広げたLA5公演、そして一日あけて7/15-16のサンフランシスコはカウパレス2公演、そして一日移動で北上して向かったのが、ここシアトル。
ツアー後半にかけての7月の怒涛の西海岸公演の締めくくりがこのシアトルだったわけです。
そんなシアトル75といえば、昔からなかなかの高音質な隠密音源がマニアにはお馴染み。
ブートではいずれも同じ音源を元としており、変遷が伺える有名どころでは、まずは古くはこの音源初登場ながらちょいとコモリ気味でピッチが速い8枚組Box『TOUR
OF THE AMERICAS 75』の4公演目(RS 07-08)、そしてわたし中断期だった2007年にDACから『ALIVE
IN SEATTLE』(DAC-062)がリリースされ、2009年にはJEMSによるジェネレーションの若い音源が広く公開されたことから、今作と同じLHから『SEATTLE
1975』がリリースされていました。
これらの中ではDAC盤『ALIVE
IN SEATTLE』はピッチも正しくちょっとヒスノイズがあるものの中高音域も出ていた一方、LHの『SEATTLE
1975』はDACよりも後発ながらどうにも音の抜けが悪かったために、DAC盤が代表盤となっていたわけです。
それから10年以上が経ち、LHが2020年最後にREVISITED盤をリリース。
イコライジングのやり直しだけではなく、現代の技術をしてオーバーホールされた今作とのことですが、一聴してLHの過去作『SEATTLE
1975』よりも綺麗に高音域が出ていることがわかります。
気になるのは代表盤であるDACの『ALIVE
IN SEATTLE』と比べてどうなのかという点。
中音から高音域にかけてはDACの方が僅かに出ていますが、前述したとおりDAC盤はややヒスノイズが乗っているのに対して、LH盤は過去盤含めて重低音は出ており、高音域では今作はシンバル、さらにはオリーEブラウンが鳴らすパーカッション類を聴き比べればよくわかるとおり高音も綺麗に鳴っており、さらに超高域までヒスノイズを感じさせることなく自然で音の抜けは一番ナチュラルです。
念のため周波数波形も見てみましたが、まさに耳で感じたとおり三者三様の違いが見てとれます。
また、ジェネレーションの違いか、音の粒自体もDAC盤よりきめ細かく綺麗に感じます。
ただしDAC盤のヒスノイズもさほど邪魔に感じない程度ですので、3ラウンドKOといった明らかな勝敗がつくようなものでもありません。
しかしながらこの調整は見事であります。
なお、"You
Can't Always Get What You Want"の途中と"Outa Space"後の曲間にテープチェンジのカットがあるのは既発と同じ。
そんな見事なアッパー音源ですが、あらためてこの音源を紹介すると、ちょっと距離感は感じてロニーが少し遠い音源ながらも、歓声も曲の最初に歓声が上がる程度で手拍子などの騒がしさはなく、モノラルながらも演奏に集中できる"very
good"音源です。
個人的には"very good+"をも超えるくらいですが(笑)
そしてこのシアトル、演奏がまた素晴らしい。
ひとつ前のカウパレス2公演目以降、それまでやっていた"Doo
Doo Doo Doo Doo"と"Angie"がセットリストから外されますが、それを補って余りある前半の飛ばしぶり。
"IORR"の途中でひっくり返るところはご愛嬌、そして極めつけは超絶怒涛の"Midnight
Rambler"!!
こんなに凄かったっけとあらためてシアトルの素晴らしさを思い知る今作、たまりません。
ちなみにHot
Stuff開設時にはシアトルは8枚組Boxしか出ていなかったので75コーナーにも未掲載でしたが、そもそもDAC盤からして掲載すべき公演でありました。
ということでまさにシアトル75再訪、嬉しい作品でした。
『 RUBBER BOWL 1972 REVISITED 』 no
label (1CD)
aud.recordings@Rubber Bowl, Akron, OH. Jul.11,
1972
1.
Introductions / 2. Brown Sugar / 3. Bitch / 4. Rocks Off / 5. Gimme Shelter
/ 6. Happy / 7. Tumbling Dice / 8. Love In Vain / 9. Sweet Virginia / 10. You
Can't Always Get What You Want / 11. All Down The Line / 12. Midnight Rambler
/ 13. Band Introductions / 14. Bye Bye Johnny / 15. Rip This Joint / 16. Jumping
Jack Flash / 17. Street Fighting Man
昔からおなじみのアクロン・ラバーボウル公演。
72年アクロン公演は同一隠密音源をマスターとした、以下の4タイトルが順次代表盤としてリリースされていました。
・既発1:『AKRON RUBBER BOWL』(IMP-CD-029) |
"SFM"未収録ながらCD時代に初登場したIMP盤 |
・既発2:『ARABAMA JUBILEE』(VGP-306/D2) |
"SFM"が追加収録されながら補正によりモノラル処理がなされたVGP盤 |
・既発3:『RUBBER BOWL 1972』(SV-71172) |
2012年リリースで音質向上ながら欠点が惜しいSweet Records盤(LHリリース) |
・既発4:『TOURING PARTY VOL.3』(DAC-126/D1) |
2013年リリースで既発3の欠点も修正されたDAC盤 |
これらのうち、既発3のSV盤と4のDAC盤ではファースト・ジェネレーション・コピーからのステレオ音源で音質が向上しています。
が、既発3のSV盤には、"All
Down The Line"のイントロのダブり収録、そして"Jumping Jack Flash"終了後、ラストの"Street
Fighting Man"へという瞬間に全く関係ないノイズが混入してるという、元音源からの2つの大きな欠点がそのまま収録されており、SV盤はリリース当時は代表盤とされましたが、それら欠点を解消して翌年リリースされたDAC盤に僅か一年で代表盤の座を奪われてしまうという状況でした。
あれから7年、SV盤をリリースしたLHが2020年最後にREVISITED盤をリリース。
DAC盤が代表盤として君臨しているにもかかわらずREVISITEDと謳ってリリースするだけあって単なる欠点解消だけでなく、面白い試みがなされています。
インフォによると、2012年に世に出たファースト・ジェネレーション・コピーには上記2点の欠点のほかに、もう一つ問題があったと。
いわく、1972年のアナログ・カセットによるオーディエンス録音だったにもかかわらず、ネット上に現れた段階でヒスノイズがほとんどなかったという。
いくらファースト・ジェネレーションでもカセットであれば少なからずヒスノイズが入るのですが、そのレベルが極端に低い。
これはネットに公開する前にイコライズが施されていたことを物語っていたのです。言い方は悪いですが、余計なおせっかいをしてくれていたものです。
なるほどと。
ということで、今作では「SV盤の大きな欠点であった二つの問題を修正するのは当然として、音源自体の音質を本来のアナログな状態へと戻すことに注視しています」と。
これがいい感じ!
元々はニッキーとテイラーが目立つながらも確かに薄っぺらい音でしたが、中域と低音をふくらませ、高音は上げ過ぎない素晴らしいほど良いイコライジングによって、劇的な変化ではないものの、よりナチュラルウォーミーなサウンドになっており、アクロン代表盤としてリベンジといったところ。
アクロンは72コーナーには紹介していませんでしたが、これは本編で紹介すべきサウンドの"very
good"に昇格です。
そしてこの録音、ニッキーとテイラーがよく聴こえますが、"Brown
Sugar"からしてニッキーとテイラーが素晴らしいハーモニーを。
そしてこの日はPAが不調で、"Tumbling
Dice"ではPAが何度もオフになってしまい、観客が騒ぎ立てるやミックが燃料投下して盛り上げるのはさすが。
また以前から紹介しているとおり、"You
Can't Always Get -"でのニッキーの美しいことといったら!
なお、"You
Can't Always Get -"の冒頭が欠落しているのはこれまでと変わりません。
そして観客の歓声はところどころで入っていますが、"Midnight
Rambler"が終わったところで"Paint It Black, you devil!"と、ゲットヤーヤーからの掛け声をかけるのがまた面白い(笑)
それにしてもこうしてREVISITEDの登場により聴きなおしたアクロン、72の素晴らしい演奏を堪能することができました!
Oct. 2020
『 WEMBLEY STADIUM 1990 1ST NIGHT 』 no
label (2CD)
aud.recordings@Wembley Stadium, London, UK. July
4, 1990
●Disc
1
1. Continental Drift / 2. Start Me Up / 3. Sad Sad Sad / 4. Harlem Shuffle
/ 5. Tumbling Dice / 6. Miss You / 7. Almost Hear You Sigh / 8. Ruby Tuesday
/ 9. Rock And A Hard Place / 10. Mixed Emotions / 11. Honky Tonk Women / 12.
Midnight Rambler
●Disc 2
1. You Can't Always Get What You Want / 2. Little
Red Rooster / 3. Can't Be Seen / 4. Happy / 5. Paint It Black / 6. 2000 Light
Years From Home / 7. Sympathy For The Devil / 8. Street Fighting Man / 9. Gimme
Shelter / 10. Band Introductions / 11. It's Only Rock'n Roll / 12. Brown Sugar
/ 13. Jumping Jack Flash / 14. Satisfaction
1990年、Urban Jungleツアーで8年ぶりにイギリス凱旋を果たしたストーンズ。
その凱旋初日のロンドン・ウェンブリー公演を隠密収録した作品が初登場。
少し振り返ってみると、イギリス凱旋の幕開けとなるロンドン公演は、まずはこの7/4、そして先日オフィシャルリリースされた『STEEL
WHEELS LIVE』に3曲収録された7/6、さらに"Seventh of July"で有名な7/7の3公演がウェンブリースタジアムで開催され、その後7/9のグラスゴーを経て、7/11にウェールズのカーディフ、そしてまたロンドンに戻って7/13、14にウェンブリー・スタジアムで2公演行う予定でした。
しかーし、7/10にキースが左手の爪と指の間に弦を突き刺して怪我をしてしまい、7/11のカーディフ、そして7/13-14のウェンブリー公演は中止となり、それぞれ7/16、そして8/24-25に延期され、その8/24-25の最終2公演からIMAXの『AT
THE MAX』が収録されることとなったのです。
ちなみにこれがストーンズにとって初の、メンバーの病気や怪我での延期や中止となったのでした。
という振り返りはともかく、この7/4のウェンブリー公演、これはミックをして日程を変えるべきだったと後に言わしめた公演だったのです。
それはこの7/6は、イタリアで開催されていたFIFAワールドカップの準決勝と時間までも重なる日程だったのです。
ストーンズ側はワールド・カップとツアー日程を照らし合わせて日程の変更も考えたそうですが、イングランドは準決勝にまでは進出しないだろうと考え、そのままにしたそうな。
ところがどっこい!イングランドはグループリーグ第2戦で主将のロブソンが怪我で戦線離脱するも、リネカーとガスコインを擁するチームは準決勝まで駒を進め、この7/6にトリノで西ドイツと対戦することになったのです。
ということで前置きばかり長くなりましたが、この7/4のウェンブリー公演は、トリノでのイングランドvs西ドイツの準決勝とかぶってしまい、ただでさえフーリガンで有名なイングランド、ラジオやポータブルTVを持ち込む観客が続出することになったのです。
そうした中で開催されたイングランド凱旋公演であるウェンブリー公演初日を良好隠密でとらえたのが今作。
これまでトレーダー間にはCクラスの別の隠密録音が出回っており、そのカセットテープが露店でも売られていたことはStone
Peopleの58号にも紹介されているとおり。
しかーし、今作はそれとは別音源でこれまで一切トレーダー間にも出回っていない新たなマスター音源をイギリス人テーパーから提供されたという、完全初登場の良好録音。
こちら、周りも騒がしすぎることなく、距離感も分離も程よい良好録音。
ちょうどイングランドvs西ドイツ戦の60分、0-1と先制された頃に始まったと思われるその名も"Sad
Sad Sad"なんてちょっと団子になっていますが、"Harlem Shuffle"の途中からは前も開けたのか、当時を考えれば十分エクセレントな"very
good++"のナイス隠密に。
そしてストーンズも8年ぶりの凱旋公演となれば気合も入ろうというもの。
しかしワールドカップとかぶっていることは百も承知で、ただでさえ観客の多くはワールドカップの勝敗の行方を気にしているのですから、余計に気合の入った演奏を聴かせてくれます。
そして"Almost
Hear You Sigh"で、マニアには有名なその瞬間が訪れます。
そう、トリノでのワールドカップ準決勝80分、リネカーが1-1の同点ゴールを決めたのです。
会場のスクリーンに映っていたという話もありますが、ラジオやポータブルTVを持ち込む観客は一瞬でその事態を知って、演奏とは全く関係ない曲中に爆発的な歓声が沸き上がります。
この瞬間のためにわたしも過去の流通音源を持っていましたが、音の鮮度が全く違います。今作ナイス!!
これにはミックもやっぱ日程かえときゃよかったと思ったことでしょう(笑)
ちなみにこの日は隠密映像も存在するらしいのですが、その瞬間を見てみたいものです(笑)
同点に追いついたということで湧き上がる観客に訪れたのは次の"Ruby
Tuesday"。
この日は水曜日でしたが(まぁそれは関係ない)、同点ゴールで高揚しているところに懐かしの名曲で観客は大盛り上がり。
この"Ruby
Tuesday"の最初のコーラスパートでの合唱も凄い盛り上がりながら、2度目はさらに盛り上がり、さらにさらに2:20からの3回目では"ワン・ツー・スリー・フォー"というカウントすら湧き上がる超絶大合唱も聴きどころの一つです。
"Almost
Hear You Sigh"でのストーンズとは関係ない歓声も凄いですが、この"Ruby
Tuesday"はストーンズ史上最大の盛り上がりだったに違いありません。
さらに"You
Can't Always Get What You Want"の途中でも演奏とは関係のない歓声が沸き起こります。
これは今作のインフォではイングランドの追加点、SP58号には勝利が確定したと書かれていますが、実際にはいずれも違います。
この時の歓声は、時間的にも延長戦の最中にフリーキックからのヘディングシュートが決まってイングランドが2-1と勝ち越したと思われた瞬間かと。
実際にはオフサイドで得点とはならず、その延長戦でも勝敗は決することなく1-1のままでPK戦にもつれ込み、イングランドはPK戦の末、西ドイツの前に敗れ去ったのです。
ストーンズとは関係ありませんが、その試合のハイライトはコチラ。
https://www.youtube.com/watch?v=vowUoccBT4E
そしてストーンズと準決勝が重なったレポートがコチラに(笑)
https://www.walesonline.co.uk/whats-on/music-nightlife-news/story-welshman-world-cup-semi-14764674
ちなみに2014年に再放送されたときの試合経過と時刻がわかるので、当時の時間経過が分かるのがコチラ。
https://www.theguardian.com/football/2014/mar/27/retro-mbm-england-v-west-germany-sort-of-live
なお、この敗戦により進んだ3位決定戦はこれまたウェンブリー公演と重なってあのSeventh
of Julyに行われていますが、そこではワールドカップに沸く観客の様子は伝わってきませんね。
時間帯もかぶっていて同点弾はライヴ中だったと思われますが、そこでは1-2で開催国のイタリアに敗れています。
とまぁ脱線しまくりましたが、演奏と関係ない大合唱がわいたことで有名なロンドン凱旋初日のウェンブリー公演。
それが良好音質で楽しめる上に、"Ruby
Tuesday"での大合唱を見事にとらえた今作は素晴らしい!!
そしてちょうどこれを紹介している今日、勝敗が決したと報じられても負けを認めない某国大統領と違って、"Paint
It Black"の演奏中にPK戦で勝敗が決して観客も潔く敗戦を認めて吹っ切れたのか(この曲中で歓声が沸くのはPK戦に一喜一憂してと思われる)、"IORR"以降の盛り上がりがまた凄い。
もうそれだけで聴く価値大、それがこうして良好音質で楽しめるのですから文句なしの作品です。
なお、カセットテープ時代の録音ですから欠落はあり、補填可能なところは露店カセットの音源で補填されているのはさすが。
とはいえ共にテープチェンジだった2000光年とサティスファクションのイントロはほんの一瞬欠落しています。
また、一部音質がよくなったり落ちたり行ったり来たりするところもあります。
と、ストーンズにはほぼ触れていない紹介でありましたが、演奏もそれはそれは素晴らしく、盛り上がりも素晴らしく、音質もこれまで聴けたものより格段に向上!
ということで歴史的な瞬間を収めて隠密ブートの楽しさ満載の素晴らしい作品、これめちゃくちゃ楽しめました!!
『 THE INCREDIBLE ART COLLINS TAPES VOL.5 』 DAC-204
(2CD)
studio outtakes@Mobile Recording Unit in some unlocated
warehouse, Paris & Atlantic Studios, New York. April - June 1981
●Disc 1
01 Hang Fire (VI. better than DAC-021
trk.14)
02 Black Limousine (III. better? than DAC-021 trk.15)
03 No Use
In Crying (V: with piano. better than DAC-021 trk.16)
04 Neighbours (III.
slightly better than VGP-362)
05 Slave a.k.a. Vagina (IV. better than VGP-362
D4 & DAC-107)
06 Waiting On A Friend (III. better & longer than VGP-362
D4)
07 Unknown Jam #1 (never released)
08 Unknown Jam #2 (never released)
09
Unknown Jam #3 (never released)
10 Slave (alt. longer take) (a little diff.
than DAC-021)
11 Black Lomousine (IV. same or better than DAC-021 trk.15)
12
Waiting On A Friend #1 (without chorus)
13 Waiting On A Friend #2 (a little
diff mix.than DAC-021,II)
14 Start Me Up #2 (alt. mix) (II. better than
DAC-021 trk.1)
●Disc 2
01 Start Me Up #5
02 Neighbours (additional
vocal to II. better than DAC-021)
03 Heaven (a little diff. than DAC-021,
II)
04 Hang Fire (V. better than DAC-021 trk.2)
05 Tops I (II. better
than DAC-021)
06 Slave (new vocal)
07 Slave (vocal #2)
08 Waiting On
A Friend (alt. mix)
09 Black Limousine (alt. mix)
10 Neighbours (alt.
mix)
11 Claudine
12 I Think I'm Going Mad
13 Worried About You
14
Heaven (alt. mix)
15 Hang Fire
16 Tops (alt. mix)
17 No Use In Crying
(IV. worse than DAC-021 trk.10)
18 Start Me Up (alt. mix)
DACからのアート・コリンズ・テープ第5弾。シリーズもこれにて完結か。
最近のDACのジャケはどうもテイストが変わってきたようですが、今作は20年ほど前にリリースされた『TATTOO
OUT』のジャケを彷彿させるデザイン。
そんな意図はないんでしょうけど。
今回もインフォを下に転載しましたが、そのインフォを参考に聴いてると、個人的には今作と『ALL
INSIDE OUR CRAZY DREAMS』(DAC-021)との違いについてはちょっとインフォとは逆のような感想を。
"Black Limousine"の歌詞からつけられたタイトルのブートLPの復刻形態で2005年にDACからリリースされた『ALL
INSIDE OUR CRAZY DREAMS』は、曲によって違いはあれど、ヒスノイズは大きくてもイコライジングにより音の抜け自体はよかったりする曲も多かったかと。
一方今作はコンディションがいい分、ヒスノイズはかなり低減していますが、あまりイコライジングが施されていない分、音の抜けは『ALL
INSIDE OUR CRAZY DREAMS』の方があるものが多いかと。
ただしコンディションがいいため、音は綺麗で濁りのない少しおとなしい音になっているものが多いという印象です。
ということで、あら?と思いましたが、今作も前作同様、インフォの曲目一覧は『VOL.1』や『VOL.2』ほどは詳しくはなくてよくわからなかったので、聴き比べた感じを上の曲目に(
)で追記しています。
ただ、betterと記載していても音の抜けは先に書いたとおりの印象です。
なお、IIなどのバージョンナンバーはホワイトブックに倣っています。
聴き比べをして面白かったのは、共に新たなスタジオチャットから始まる"Waiting
On A Friend"の#1と#2。
#1は途中コーラスがなく、コーラス入りの#2より歌への入りが早くなっています。
今作の#2がいわゆるこれまでのIIに近いんですが、これまたそれとはちょっと違いがあって、IIでは4分前後で目立つミックの別ボーカルがこちらでは目立たなくなっています。
そして今作の#1はこれまでのIIの前身になるのかと。
さて今作、違いがわかりにくい"alt
mix"という表記が多いんですが、最初の"Start Me Up #2"、いきなりここでわかりません(笑)
これは既発よりかなりロージェネな素晴らしい音質になっていますが、どうにもこれまでの"II"との違いがわからず。
さらに続くDisc2の"Start
Me Up #5"も初登場じゃないの?という感じで、だんだんわからなくなってきます(笑)
インフォには何の記載もないtrk.3の"Heaven"も、これまで"II"では聴かれたキラキラキラキラという効果音が入っていないので、これも"alt
mix"かと。
そして続く"Neighbours"、これもこれまでの"II"と違って冒頭がダブルヴォーカルになっていてギターが左右逆です。
むぅ、なるほどこりゃインフォもああいう表現になっちゃのかと。
きっともっとよく聴き込めば違いがわかることでしょう(笑)
ということですが、概ね既発より程度の良い音"EX"〜"EX-"になっています。
こうして聴くとやはり面白い。
ただしDisc2後半からは音質がワンランク落ちて"very good"程度のものが入っています。
だからというわけでもありませんが、そこからはあまり聴き比べしていません(笑)
ということで言い訳は以上、今回もインフォもどぞ!
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アート・コリンズ・テープスからお届けする貴重なスタジオ・セッションの第5弾です。
今回はテープナンバーNo.5、20、21の計3本より、'81年の『TATTOO
YOU』セッションズをたっぷりと聴いていただきます。
ご存じの通りアルバム『TATTOO
YOU』のベーシック・トラックは『GOATS
HEAD SOUP』『BLACK AND
BLUE』『SOME GIRLS』『EMOTIONAL
RESCUE』といった過去に遡ったアルバム制作時の未使用トラックから流用されており、それぞれの楽曲の制作スタート時期がまちまちとなっています。
これはこの頃から顕著になり始めていたミックとキースの不仲によるもので、録音エンジニアーのクリス・キムゼイが丹念に過去のテープの掘り起こしを行ない、そこにオーバーダブを加えていくという制作手法が採られました。
最良の結果を得るために多くのリミックス、オーバーダブ作業が延々と加えられ、正規のアルバムに使用されなかったテイク、ミックスを集大成したのが本作ということになります。
『TATTOO
YOU』アウトテイクの定番といいますと、ドイツ製のオリジナル・アナログ2LPのアートワークを模した『ALL
INSIDE OUR CRAZY DREAMS』(DAC-021)が挙げられます。
アナログ起こしか、アナログの制作に使用されたマスターより数段ジェネ落ちする音源から作ったCDしか出回っていなかった時期に発売されたこのDAC盤は、現在でも刺青の男関連のアウトテイク集として大変に人気が高い盤です。
その『ALL
INSIDE OUR CRAZY DREAMS』と被るテイクも相当数収録された今回の『VOL.5』ですが、高域がやや大人し目の仕上がりだった『ALL
INSIDE OUR CRAZY DREAMS』と比べるとスカッとヌケの良い高域の感じに聴こえてきます。
今回のリリースもDisc1が79分04秒、Disc2が76分37秒のトータル32トラックもの長時間収録の高音質ステレオ・サウンドボード・クオリティの大盤振る舞いで、どっぷりとストーズ・ワールドに浸っていただけること請け合いです。
クレジットに記した別ミックス表記もオーバーダブされたギターのバランス違いなどの微細なバリエーションから、これまでに未収のカウントの一部が聞こえたり、ボーカルのテイク自体が異なっているなどの分かり易いものまで様々であり、聴き込むごとに新しい発見があるでしょう。
Disc1のトラック7、8、9の3曲はこれまで全く聞けなかったトラック群で、サックスをメインとしたジャム・トラックであり、もしやこれらもジャズの巨人ソニー・ロリンズとの共演かと思ってしまいますが、事情通によると'79年か'80年に録られたトラックでサックスはボビー・キーズとのこと。
ソニーのプレイは"Slave"、"友を待つ"、"Neighbours"の3曲で、レコードではカットされたアドリブ・パートも含めたっぷりと聴くことが出来ます。
ボブ・クリアマウンテンのミキシングの妙もあり、アルバムは全米チャートで1位を獲得しています。
複雑な制作環境にも関わらず、現在でもライブでの定番曲を多く含む'80年代ストーンズを代表する人気アルバムのもう一つの側面を伝える新しい定番オルタネート集のマストアイテムが本作です。
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ということでアート・コリンズ・テープ、やはり奥が深い。
DACのこのシリーズはこのVol.5で終わりでしょうね。
その深い森で迷子にならない程度に楽しみました。
『 SEVENTH OF JULY - COMPLETE BROADCAST 』 no
label (2CD)
SB recordings@Wembley Stadium, London, UK. Jul.7, 1990
●Disc
1
1. Continental Drift / 2. Start Me Up / 3. Sad Sad Sad / 4. Harlem Shuffle
/ 5. Tumbling Dice / 6. Miss You / 7. Almost Hear You Sigh / 8. Ruby Tuesday
/ 9. Angie / 10. Rock And A Hard Place / 11. Mixed Emotions / 12. Honky Tonk
Women / 13. Midnight Rambler
●Disc 2
1. You Can't Always Get What You
Want / 2. Happy / 3. Paint It Black / 4. 2000 Light Years From Home / 5. Sympathy
For The Devil / 6. Street Fighting Man / 7. Gimme Shelter / 8. Band Introductions
/ 9. It's Only Rock'n Roll / 10. Brown Sugar / 11. Jumping Jack Flash / 12.
Satisfaction
1990年のUrban Jungleツアーからは6/13-14のバルセロナ公演がTV放送されましたが、7/7のロンドン・ウェンブリースタジアム公演はBBCでFM放送されました。
ということで当然のごとくブートレガーがそれを放っておくわけもなく、定番といえるChamelionの『SEVENTH
OF JULY』(Cham 2-9000)や、『LIVE
IN WEMBLEY』(14007/9)、『URBAN
JUNGLE』(RSCD 901/902) 、さらにはタイトルと違って中身はウェンブリーだった『JUNGLE
IN SPAIN』(PSCD 2127) などどっとリリースされました。
ちなみにChamelionの『SEVENTH
OF JULY』のディスクは、中央が銀で盤面にカラー文字のものと、中央が透明プラで盤面に黒文字の2種類あります。
小火の際にちょっとウォーターダメージを受けたので買い直したらディスクが違ったので気づいたんですが、おかげで以前の物も捨てられない羽目に。。
ということでしたが、FM放送では"Can't
Be Seen"がカットされたためいずれもそこは欠落しており、さらにメンバー紹介もブートではカットされていましたが、2003年にはVGPがその"Can't
Be Seen"とメンバー紹介の隠密音源を補填した『SEVENTH
OF JULY』(VGP-339)をリリースしていました。
しかーし、完全最終系と思われたそのVGP盤でしたが、実はFMではメンバー紹介も放送されていたのです。
それは他より音質は劣っていた『URBAN
JUNGLE』(RSCD 901/902)にのみ収録されていたのでした。
そのあたりはnew
arrivalsの2003年7月で紹介しているVGP盤を参照ください。
そして2020年、ライヴから30年の時を経てまたSeventh
of July。
今回LHがリリースしたのはFM放送完全版。
ということで放送されなかった"Can't
Be Seen"の隠密補填は見送りつつもメンバー紹介はしっかりFM音源でというコンセプト。
でもこれ実は初のことではなく、『URBAN
JUNGLE』(RSCD 901/902)もそうだったわけで、なぜにいまさらこの音を?と。
と思って聴いてみるとなるほどです。
上で紹介したすべてのタイトルの"Tumbling
Dice"をつまみ聴きながらも聴き比べてみましたが、やはり今作は秀逸。
既発もちょい劣る『URBAN
JUNGLE』(RSCD 901/902)を除いてどれも素晴らしい音"EX"だったんですが、超絶DATマスターからの今作は"EX++"です。
個人的にはVGP盤もですが、実は『JUNGLE
IN SPAIN』(PSCD 2127) も好きな音だったんですが、今作はさすがです。
音の粒子が細かく滑らかでいて粘りがあるとでも申しましょうか、一点の曇りもない超絶クリアネスにして躍動するサウンド、素晴らしいです。
Atlantic
Cityのオフィシャルとは違って、これだよこれ!と思わずうなる極上サウンド。
そしてこちらをご覧の方には言わずもがな、演奏ももちろん凄まじい!
とはいえ既発も十分に素晴らしいので、音質が向上してメンバー紹介がFM音源になったところで、アドバンテージはさほどありませんが、1990/7/7の代表盤と言えます。
"Can't
Be Seen"も入った完全版はVGP盤に譲るとして、FM放送をフルに楽しむにはこれかと。
ただ、表ジャケの裏の内ジャケだけはちょっともったいない感じでありますが、素晴らしい音を堪能いたしました。
『 GOATS HEAD SOUP - RARITIES & ALTERNATIVE MIXES PART 2 』 no
label (2CD)
studio outtakes@1972-1973 for Goats Head Soup
●Disc 1
01. Dancing With Mr.D. (Alternate
Early Version) (a)
02. 100 Years Ago (Different Stereo Mix) (a)
03. Angie
(Different Stereo Mix) (a)
04. Silver Train (I) (b)
05. Silver Train (II)
(c)
06. Silver Train (III) (c)
07. Hide Your Love (Different Stereo Mix)
(d)
08. Winter (Different Stereo Mix) (a)
09. Star Star (South Africa
LP censored mix) (a)
10. Criss Cross (I) (d)
11. Criss Cross (II) (d)
12.
Criss Cross (III) (a)
13. Criss Cross (IV) (a)
14. Criss Cross (V) (a)
15.
All The Rage (Different Stereo Mix) (e)
●Disc 2
01. Fast Talking,
Slow Walking (e)
02. Windmill (I) (e)
03. Windmill (II) (f)
04. Separately
(e)
05. Tops (e)
06. Waiting On A Friend (e)
bonus tracks
07.
Dancing With Mr.D. (PV Soundtrack) (g)
08. Silver Train (PV Soundtrack) (g)
09.
Angie #1 (PV Soundtrack) (g)
10. Angie #2 (PV Soundtrack) (g)
11. Angie
(Soundtrack Remix) (e)
(a) Dynamic Sound Studios, Kingston, Jamaica.
Nov.25-30 & Dec.6-21, 1972 & Island Studios, London May 28 - Jun.20,
1973
(b) Olympic Sound Studios, London & Stargroves, Newbury. Oct.21
onwards & Nov. 1970
(c) Island Studios, London. May 28 - Jun.20, 1973
(d)
Olympic Sound Studios, London. May 23 & 26, 1973
(e) Dynamic Sound Studios,
Kingston, Jamaica. Nov.25-30 & Dec.6-21, 1972
(f) Village Recorder, Los
Angeles. Jan.27 - Feb.5, 1973
(g) LWT Studios, London. Jun.30, 1973
オフィシャルでリリースされた『GOATS
HEAD SOUP』拡大盤に呼応して、そのオフィシャル拡大盤を補完するという意味でパート2と名付けられた作品。
『GOATS
HEAD SOUP』のアウトテイクをまとめたものは過去にGodfatherecordsの『GOATS
HEAD SOUP OUTTAKES COLLECTION』(G.R.732)などありましたが、Godfatherのは曲によっては他の既発作品よりもちょいと音質が劣るという惜しいところがありました。
さて今作はいかに。
オフィシャルと同じくオープニングを飾る"Dancing
With Mr.D."は昔のと違ってイントロ頭欠けのないもの。
インフォでは「初期ミックスのバージョンはギターソロの後でモノラルに墜ちてしまうのですが、今回はモノ化してしまった後の違和感を可能な限り修正。また元テープに転写してしまったと思われる関係のない音楽も削除」と。
なるほどギターソロの後の処理はさすが。モノラルになると左chが落ちるところはそのままながら、左chの余計な音やヒスノイズが消えています。
ただし高音の抜けは既発よりちょい劣り、同じコンセプトで作られたGodfatherの『GOATS
HEAD SOUP OUTTAKES COLLECTION』(G.R.732)と同等の音で、DACの『MAD
SHADOWS』(DAC-180)やScorpioの『REEL
TIME TRIP』(RSRTT-001)の方が抜けがよいのは惜しいところ。
なお、昔はイントロ冒頭が欠けていたこの曲、今作ではGodfatherと同じくどうもオフィシャルから補完されているもののようですが、先にあげた『MAD
SHADOWS』(DAC-180)や『REEL
TIME TRIP』(RSRTT-001)では頭欠けのない、ギターとミックの小さなハァハァから始まるリアルなイントロから収録されています。
ということで、作品の印象に大きな影響を与えるオープニングだけにもう少し音の抜けがよくてリアルなイントロから入っていればと思いますが、そこはDACから持ってくることを潔しとしなかったのか?
"100
Years Ago"はニッキーがいないバージョン。
これはGodfatherと同じく『ACETATES』(MB CD 045)などでお馴染みの高音質。
"Angie"はピアノがセンターにあるバージョンで、こちらもGodfatherと同等の音。
ただしDACの『TIME
TRIP』(DAC-063)やScorpioの『REEL
TIME TRIP』(RSRTT-001)の方が音の抜けがいいのは惜しいところ。
続く"Silver
Train"3バージョンもGodfatherと同等の音。
"Silver Train (I)"はちょっと音がひっこんでいて、VGPの『LONELY
AT THE TOP』(VGP-057)や『MASONS
YARD TO PRIMROSE HILL』(VGP-112)の方がちょっと粗いも自然な感じ。
"Hide Your Love"はGodfatherと同じく『ACETATES』(MB CD 045)でお馴染みのものですが、クレジットに"Hyde Your Love"との誤植が悲しい。(表ジャケの裏も裏ジャケも)
Hyde
ParkのHydeと混同しがちな日本人特有のミス。もったいない。
"Winter"はミックのヴォーカルのエコーがオフィシャルより控えめで右chのギターが少し目立つところもあるもので、これもGodfatherと同じ。
と、だんだん今作のベースはGodfather盤のコピーなのか?と思うように。
う〜ん、そこはきちんとベストチョイスで作り上げて欲しかった。
そんな気持ちになったところに現れるのが、"Star
Star (South Africa LP censored mix)"。
そう、知る人ぞ知る、南アフリカ盤『GOATS
HEAD SOUP』に収録されている"Star Star"の強烈なセンサードバージョン。
この南アフリカ盤、わたしも長年探し求めて昨年ようやくゲットしたところでしたが、ミックが"star
f***er"と歌うたびに伏せ字部分が全く聴こえないよう、「star(ボコッ)」、「star(ボコッ)」と強烈にドンドコ鳴るというトンデモミックス(笑)
それが遂にこうして気軽に聴けるようになったことは嬉しいところ(笑)
音質はちょいくぐもった感じがしますが、元のアナログからしてこんなもんです。
そしてお馴染み"Criss
Cross"の5連荘。
マニアは今回のオフィシャル・リリースを前に聴き込んだであろう5つのバージョン全て収録。
こちらGodfatherは4連荘でしたが、今作ではオフィシャル以外のバージョンをすべて聴けるという作りは便利。
オフィシャル拡大盤で登場した"All
The Rage"の"Different Stereo Mix"は、オフィシャルでのいまミックによる差し替えではなく、製作当時オリジナルの"You
Should Have Seen Her Ass"。
これもGodfatherと同じ。
続いてDisc 2。
"Fast Talking, Slow Walking"はこれまたGodfatherの"Fast
Talking"と同じかと。
"Windmill (I)"と"Windmill (II)"は、共に73年1月にLAで製作されたインスト。と思ったら"I"は72年12月とクレジットされています。
ホワイトブックではともに73年1月ですが、なるほどNicoのComplete
Worksではそうなっていますね。そうなのか。
こちらは散らばって収録されていたのでまとめて聴けるのは便利。
"Separately"、"Tops"、"Waiting
On A Friend"もGodfather同等。
残りのボートラはモノラルですがtrk.7-10がPVからのサントラ。
ベーシックトラックにミックが歌をかぶせているものですが、"Angie"はベーシックトラックも違うのでこれまたナイス。
その昔『BEAST
OF EDEN』(LOVE CD1)というCDがありましたが、それを彷彿させる音。
ラストの"Angie
(Soundtrack Remix)"は映画『CROSSFIRE
HURRICANE』より。
ということで、オフィシャルでリリースされた『GOATS
HEAD SOUP』拡大盤に呼応して、そのオフィシャル拡大盤を補完するという意味で"RARITIES
& ALTERNATIVE MIXES PART 2"と名付けられた作品にふさわしく、なるほど既発以上に楽しめる充実した中身になっています。
とはいえベストな音質のものを集めたベストチョイスならなおさら素晴らしかったのにと、そこは少し残念な作品でした。
『 THE INCREDIBLE ART COLLINS TAPES VOL.4 』 DAC-203
(1CD)
studio outtakes@Pathé-Marconi Studios, Boulogne
Billancourt (near Paris), France. Oct.10-Nov.29 and Dec.6-15, 1977 + from Undercover
Sessions 1982 (trk.18)
01 Just My Imagination take #1 (never released)
02
Miss You (better than Bird's Vault 2)
03 Lies take #1 (never released)
04
Munich Hilton take #1 (never released)
05 Munich Hilton take #2 (never released)
06
When You're Gone (Redeyes) (better than Bird's Vault 2)
07 Hang Fire (never
released)
08 Shattered (never released)
09 Stay Where You Are (better
than DAC-104)
10 Lies take #2 (never released)
11 Brown Leaves a.k.a.
"Dancing Girls" (better than DAC-104)
12 You Don't Have To Go (better
than OBR Paris Results 2, VGP-362 and DAC-103)
13 Blues Jam (never released)
14
Shame Shame Shame (better than OBR Paris Results 2, VGP-362 and DAC-103)
15
Black Limousine (better than DAC-104)
16 Little T & A (better than Bird's
Vault 2)
17 Everlasting My Love (Nanker Phelge) (A Different Kind)
18
Discovery Bar (I'm A Little Mixed Up)
DACからアーサー・コリンズ音源の第4弾が登場。
今回は1CD。ジャケはトレイ下のモノクロ画像をカラー化して引き伸ばしたのか、ちょっと粗いのは残念ですが、こちらもクレジットやインフォがしっかりしていて安心です。
音質はこちらほぼ"EX"で、今回は初登場や音質向上などの目玉が多い!
インフォを元に聴き比べるとなるほどと。1CDだし一気に聴けちゃうのもよし。
というわけで、これまた毎度の手抜きですがインフォが簡潔でわかりやすいのでコピペします(笑)
なお、上の曲目表記への注釈は以前の『VOL.1』『VOL.2』風に加筆してます。
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アート・コリンズ・テープスからお届けする貴重なスタジオ・セッションの第4弾です。
今回はテープナンバーNo.17より'77年の仏パテ・マルコニ・スタジオでの『SOME
GIRLS』用のレコーディング・セッションをたっぷりと収録しています。
収録テイクのほとんどがこれまで出回っていた同セッションのアウトテイク、デモとは別バージョンの初登場テイクということで、貴重度が一気に高まります。
トラック1、3、4、5、7、8、10、13の8曲が、これまでに一切聞くことの出来なかった初登場テイクです。
"Just
My Imagination"もOBR盤の『BIRD'S
VAULT Vol.2』に収録されていたアーリー・ボーカル版とは異なる貴重なテイク。
"Miss
You"、"When You're Gone"、"Little T & A"の3曲はやはりOBR盤の『BIRD'S
VAULT Vol.2』に収録されていたものと同一テイクですが、よりすっきりした音質で収録。
"Stay
Where You Are"、"Brown Leaves"、"Black Limousine"の3曲は『SHEEP-DIP-BLUES』(DAC-104)に収録のものと同一テイクですが、既発がモノ音声であったのに対し今回は初のステレオ・ミックスで登場。しかもそれら既発より楽曲の収録タイムが長くなっています。
"You
Don't Have To Go"、"Shame Shame Shame"の2曲はOBR初期のCDタイトル『PARIS
RESULTS』シリーズでリリースされていたものですが、OBRのCDではあまり状態の良くないアセテート盤をソースとしていたため、入力が低くスクラッチノイズもかなり耳に付きましたが、今回はテープ・ソースのクリアーなサウンドで収録。
トラック17にはテープNo.19の収録の『THE
INCREDIBLE ART COLLINS TAPES VOL.3』ではオミットした'77年の音源"A Different
Kind"を追加。
ラストには収録時期は前後しますが、テープNo.18よりアンダーカヴァー期の"I'm
A Little Mixed Up"を収録。
オリジナル・テープでは『THE
INCREDIBLE ART COLLINS TAPES VOL.2』のDISC-2、トラック13の"Flirty"の後に収録されていたものです。
VOL.2の収録スペースの都合で、今回のリリースにボーナス収録という形にしました。
全体を通して高音質のステレオ・サウンドボード収録の本作は、40年以上も前の若きストーンズの勢いあるスタジオ・ワークを実に生々しく捉えています。
初登場のテイクも大量に収録した本盤は、まさにアート・コリンズ・テープスのハイライトとも言える素晴らしい収録内容のマストアイテムです。
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そしてはい、『VOL.5』もリリースされています。
Sep. 2020
『 THE INCREDIBLE ART COLLINS TAPES VOL.3 』 DAC-202
(2CD)
studio outtakes@Compass Point Studios, Nassau, Bahamas.
Apr, 1983 + The Hit Factory NY. early May - 9th May & mid May - late
May, 1983 + from Emotional Rescue Sessions 1979 (trk.1)
●Disc 1
01 Dance pt.1
02 I Think I'm Going Mad
03
She Was Hot (withdrawn 12" version)
04 Too Much Blood (diff. than DAC-181)
05
Undercover Of The Night (Short Dub)
06 Undercover Of The Night (Long Dub)
07
Too Much Blood (breakdown)
08 Too Much Blood (complete)
09 Too Much Blood
(complete but short)
10 Too Much Blood (complete)
11 Too Much Blood (breakdown)
12
Too Much Blood (diff. than DAC-181 incomplete)
13 Too Much Blood (diff. than
DAC-181 incomplete)
(Tk7-13 : never released)
●Disc 2 (never released)
01
Too Much Blood (complete)
02 Too Much Blood (complete)
03 Too Much Blood
(instrumental, complete)
04 Too Much Blood (complete)
05 Too Much Blood
(complete)
06 Too Much Blood (complete)
07 Too Much Blood (complete)
08
Too Much Blood (complete)
DACからアーサー・コリンズ音源の第3弾が登場。
こちらもクレジットやインフォがしっかりしていて安心です。
また、前作『THE
INCREDIBLE ART COLLINS TAPES VOL.1』(DAC-200)や『THE
INCREDIBLE ART COLLINS TAPES VOL.2』(DAC-201)と同じく左右やピッチの調整などもなされており、さすがは安心のDAC。
音質はこちらも"EX"〜"very
good++"とややばらつきはありますが、アウトテイクにしては文句なしの音。
"Undercover
Of The Night"はギターの鳴り方がちょっと違うくらいしかわかりませんでしたが、今作の目玉はジャケのとおり、完全初登場の"Too
Much Blood"。
ハロウィンに延々"Too Much Blood"を聴くために今日までこの『VOL.3』を聴くのを我慢してました。
というのはもちろん嘘ですが、延々"Too
Much Blood"、凄いです(笑)
というわけですが、これまた毎度の手抜きですがインフォが簡潔でわかりやすいのでコピペします(笑)
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アート・コリンズ・テープスからお届けするアンダーカバー・セッションの第3弾です。
今回はテープナンバーNo.19、No.22、No.23からの収録となります。
No.19の原本には冒頭に"Nanker
Phelge"、"Claudine"、"I Can See It"、"We Had It
All"、"Let's Go Steady"、"Aladdin Story"の6曲が収録されておりますが、これらはどうしたわけかアナログブートの『ACCIDENTS
WILL HAPPEN』(EVA Records)から起こした荒い針起こしの音質で収められており("Aladdin
Story"は、やはりアナログブートの『TRIDENT
MIXES』よりコピー)、それらは『ACCIDENTS
WILL HAPPEN』(VGP-370)で完璧な音質でCD化されており、ここに収録する価値がありませんのでしたので本作ではオミットいたしました。
今回の目玉はこれまで完全未発表の"Too
Much Blood"の12インチバージョンの制作過程をほぼ完全収録したものと思われるリミックス・セッション・テープの収録です。
アート・コリンズ・テープスの一番の目玉とも言えるこれらのセッション・テープですが、この音源はアメリカの人気DJであるアーサー・ベイカーがストーンズ側からの依頼で作成したものと言われています。
'84年の年末に正規リリースされた12インチバージョンでは聞くことの出来ないパートを大量に含む驚きの激レア音源です。
またDisc1の他の収録曲ですが、"Dance
pt.1"、"I Think I'm Going Mad"のエモーショナル・レスキュー・セッションからの2曲は新ミックス。
"She
Was Hot"はDAC-182収録のものと同テイクですが、今回のものは以前のテイクより格段にヒスノイズが少ないです。
"Undercover
Of The Night"の2バージョンも既発とは異なるオルタネイト・ミックスで収録。
ジャケットのフロントには懐かしい"Too
Much Blood"の12インチ盤に使用されたプロモーション・フィルムでのスチルフォトを使用。
おどろおどろした不気味な雰囲気のショットが曲調、収録内容と見事にマッチしています。
本アート・コリンズ・テープスのシリーズの『VOL.1』『VOL.2』とはガラッと雰囲気が変わった本作もマニア必携のマストアイテムです。
今回もテープスピード、チャンネルの左右の反転等を完全にレストアした納得のリマスターサウンドです。
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ということでさすがはDAC。
そして続編『VOL.4』『VOL.5』もすでにリリースされています。
『 PHILADELPHIA 1981 DAY 1 』 no
label (2CD)
SB recordings@JFK Stadium, Philadelphia, PA. Sep.25,
1981
●Disc 1
1. Intro - Under My Thumb / 2. When The Whip Comes Down / 3. Neighbours / 4. Just My Imagination / 5. Shattered / 6. Let's Spend The Night Together / 7. Black Limousine / 8. She's So Cold / 9. Time Is On My Side / 10. Beast Of Burden / 11. Waiting On A Friend / 12. Let It Bleed
●Disc 2
1. Band Introductions / 2. You Can't Always Get What You Want / 3.
Tops
/ 4. Tumbling Dice / 5. Hang Fire / 6. Let Me Go / 7. Little T & A / 8. Start Me Up / 9. Miss You / 10. Honky Tonk Women / 11. All Down The Line / 12. Brown Sugar / 13. Jumping Jack Flash / 14. Street Fighting Man / 15. Satisfaction / 16. Last Announcement
衝撃、いや笑撃の81初日再び。
こちら2015年1月にリリースされた『PHILADELPHIA
1981 1ST SHOW』(no label)の再発。
問い合わせたら音は変わらないとのことでしたのでわたくし見送りましたが、リリース歴史を残しておくために紹介しておきます。
その『PHILADELPHIA
1981 1ST SHOW』について簡単におさらい。
衝撃、いや笑劇の81初日は隠密で『PHILADELPHIA 81』(IMP-CD-020-021)がリリースされた後、音質が向上して既発では未収録だった"Satisfaction"も別音源でめでたく収録された延長版『AIN'T IT GOOD TO BE ALIVE?』(VGP-175)のリリースに喜んだのは1998年のことでした。
そしてその後2004年、なんと既発の2日目に加えて初登場の初日のモノラルSB音源を収録した『ROCK'N ROLL ANIMALS』(VGP-374)がリリースされ、その笑撃振りがよりダイレクトに伝わってくる感動の名作として君臨しておりました。
そんな81初日のSB音源ですが、補填している隠密も含めてよりロージェネからというインフォと共にT&Jによってトレントに公開された音源を元にしたのが『PHILADELPHIA
1981 1ST SHOW』でした。
ということで、そちらはリリースインフォが出るや速攻予約完売し長らく入手困難でしたが、今回めでたく装いも新たに再発されました。
さすがツアー初日というメロメロストーンズぶりは、new arrivalsの2015年1月の『PHILADELPHIA
1981 1ST SHOW』を参照下さい(笑)
そして今回のインフォにある、"ビルは新曲を何も覚えてないままステージに立ってます"というのがまた(笑)
『 DETROIT 1975 1ST NIGHT 』 no
label (2CD)
aud.recordings@Cobo Arena, Detroit, MI.
Jul.27, 1975
●Disc
1
1. Honky Tonk Women / 2. All Down The Line / 3. If You Can't Rock Me /
4. Get Off Of My Cloud / 5. Star Star / 6. Gimme Shelter / 7. Ain't Too Proud
To Beg / 8. You Gotta Move / 9. You Can't Always Get What You Want / 10. Happy
/ 11. Tumbling Dice / 12. It's Only Rock'n Roll / 13. Band Introductions
●Disc
2
1. Fingerprint File / 2. Wild Horses / 3. That's Life / 4. Outa Space /
5. Brown Sugar / 6. Midnight Rambler / 7. Rip This Joint / 8. Street Fighting
Man / 9. Jumping Jack Flash
T.O.T.A.'75、ツアーも8割を終え、残すところ8公演となったツアー終盤のデトロイト公演初日が初登場。
直前のスケジュールでは7/22-23-24とシカゴ3連荘、そして南下してミックの誕生日7/26にはインディアナ州ブルーミントン、そして今度はまた北上して7/27-28にデトロイト2公演というVの字移動にして過密スケジュールをこなす、32歳になったばかりのミック。
そんなデトロイト2公演ですが、デトロイト75といえばSTONE
CRAZYの『DETROIT
ROCK CITY』(SC003-2)や『HEAR
THE WHISTLE BLOWIN'』(VGP-268)に『A
STONE IN MY SHOE』(VGP-468)などの卓直SB音源でよく知られているのは2公演目の7/28。
一方、初日の7/27はマニアのトレードのみで知られる、ブート化レベルには及ばない隠密音源があったのみでした。
しかーし、かのJEMSにKrw_coによるタッグが新音源の1stジェネレーションを今年になってネットに公開したのでした。
そちらは途中ところどころにカットがありましたが、ピッチ調整に補填という見事なレストアによって初ブート化されたのが今回のこちら。
ということで完全新音源ということですが、75といえばのマイク・ミラードのようなレベルのものではありません。
ちょっと遠くて団子状、さらには"You
Gotta Move"の途中から"You Can't Always Get What You Want"後半までの大幅かつその最後の方では断続的なカットがあり、さらにビリー・プレストンの"That's
Life"から"Outa Space"にかけてもカットもあるという、それなりに問題のある音源でありました。
そのカット部分を見事に別音源から補填しています。
特に前半は周りはさほど叫び声や手拍子もなく静かで、手拍子も途中であるもののさほど邪魔な感じでもないのはいいんですが、前述のとおりちょっと遠めで団子状、さらにはところどころに重低音の音割れがあったりと、それなりのマニア向けのモノラル隠密であります。
また、上記の補填部分は、音が遠くなるだけでなく、周期的にサーッというイコライジングにより浮かび上がったサーフェスノイズのような音と、そのうち"You
Gotta Move"の途中から"You Can't Always Get What You Want"後半までの補填部分には、右chに僅かにジッジッジッジッとずっとデジタルノイズか何かが混入しているようで、わたしの持ってる音源にはこうしたノイズは入っていないだけにそこはちょっと残念。
とはいえリリースから1ヶ月以上経ってようやく全部通しで聴けましたが、マニアなら全然聴けてしまう"very
good"で、後述するように凄まじい演奏を堪能できます。
そう、マニアにはついにデトロイト初日をこうして聴くことができるようになったという嬉しい盤。
というのもこのデトロイト初日、かなりキレッキレの好演奏なのであります。
ミックの誕生日の翌日というのがどれほど影響しているのかは想像しかできませんが、ミックも飛ばすしキースもキレキレ、ロニーの頑張りも光ってます。
もう2曲目の"All
Down The Line"のすさまじさたるや。
さらに"If You Can't Rock Me"と"Get
Off Of My Cloud"メドレーでのミックを筆頭にバンド全体が醸し出すエネルギーたるや凄まじいもので、昔からブートではおなじみの2日目とはずいぶん違うテンションに驚きです。
かわりに続く"Star
Star"ではちょいと流しのような感じで、ミックが3番というかポラロイドのところに早く入ってしまいますが、何事もなかったようにみなあわせてます(笑)
後半はちょいとぶっきらぼうなところがありますが、"Street
Fighting Man"での昇天からの"JJF"がまた素晴らしい。
なお、開演前は入っていませんが演奏終了後のアナウンスはちょこっと入ってます。
そんな感じで特に怒涛の前半が強烈なデトロイト。
タイムマシンで75に飛べるならどの公演に行きたいかという妄想の候補の筆頭に上がってしまうほどの熱演が味わえます。
それをこうして細切れカットを補填してリリースしてくれるという、ちょっとマニア向けなれど嬉しい作品でした。
『 THE INCREDIBLE ART COLLINS TAPES VOL.2 』 DAC-201
(2CD)
SB recordings@studio outtakes - Pathé-Marconi
Studios, Boulogne Billancourt (near Paris) France. Nov.11 - Dec.19, 1982
●Disc
1
01 Wanna Hold You (released on Bird's Vault 3 only)
02 Pretty Beat Up
(released on Bird's Vault 3 only)
03 Feel On Baby (diff. than DAC-182)
04
Unknown instrumental (The Dog)
05 Keep It Cool (diff. than DAC-181)
06
Can't Find Love (same as DAC-182)
07 Heart Beat take #1 (same as DAC-182)
08
Heart Beat take #2 (Bird's Vault 1 only)
09 Heart Beat take #3 (Bird's Vault
1 only)
10 Cooking Up a.k.a. What I Am Sayin' Is True (Bird's Vault 3 only)
11
Something I Want (Bird's Vault 1 only)
12 Eliza (same as DAC-182)
13 Chris'
Song (Bird's Vault 3 only)
14 Part Of The Night a.k.a. Golden Caddy (Bird's
Vault 3 only)
15 Pink Pick (Bird's Vault 3 only)
16 Pull Over (Bird's
Vault 1 only)
●Disc 2
01 The Golden Mile (better than DAC-187)
02
The Dog (same as Disc-1, Tk-4)
03 Show Me A Woman (Bird's Vault 1 only) (diff.
than DAC-182)
04 Show Me A Woman (Bird's Vault 2 only) (diff. than DAC-182)
05
Melobar (Bird's Vault 3 only)
06 Mick's Idea (In Your Hand) (better than
DAC-187)
07 Hideaway (better than DAC-110)
08 Run And Take (better than
DAC-187)
09 Dance Mr. K (Still In Love) (better than DAC-187)
10 Munich
Hilton (never released)
11 Christine (better than DAC-187)
12 Identification
(better than DAC-187)
13 Flirty (better than DAC-187)
DACからアーサー・コリンズ音源の第2弾が登場。
こちらもクレジットやインフォがしっかりしていて安心です。
また、前作『THE
INCREDIBLE ART COLLINS TAPES VOL.1』(DAC-200)(以下『VOL.1』)と同じく左右やピッチの調整などもなされており、さすがは安心のDAC。
音質はこちらも"EX"〜"very
good+"とばらつきはあり既発盤との重複もあるものの、向上してたりします。
ということで前も書きましたが、曲名に抜け漏れもあってクレジットもないEVの箱はそのクレジットを判別するのに精いっぱいで、わたくしさっぱり楽しめなかったんですが、これで引き続き楽しめます(笑)
というわけですが、これまたインフォが簡潔でわかりやすいのでコピペします(手抜き・笑)
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大変ご好評をいただいております『VOL.1』に続きまして、丁寧なレストアで再現される
"ART COLLINS TAPES" 関連リリースの第2弾が登場です。
今回も引き続き'82年の仏パテ・マルコニでの『UNDERCOVER』セッションを良質なステレオ・サウンドボード音源よりリリースいたします。
Disc
1が79分04秒、Disc 2が72分02秒、全29トラックという嬉しい長時間収録です。
収録内容は
"ART COLLINS TAPES" テープ・ナンバーのNo.4、No.15、No.16、No.18の4本のテープがマスターとなっております。
Disc
1はキースのイントロのカッティングが炸裂する"Wanna Hold You"でスタートします。
"Pretty
Beat Up"はリリース・テイクのバッキング・テイクを収録。『THINK
YOU LIKE IT』(DAC-109)にあったギターとハープのオーバーダブのないものです。
"Feel
On Baby"は今回2テイク発掘された内のショート・テイクの方になります。
"Unknown
instrumental"は前回リリースの『VOL.1』の"Rocker
(The Dog)"と同じテイク。
"Keep It Cool"は『VOL.1』収録のテイク1の方と同じテイク。
"Can't
Find Love"、"Heart Beat"、"Eliza"は『TOO
MUCH BLOOD』(DAC-182)で発掘された曲ですが、今回のものの方がややヒスが少なく聴きやすい印象です。
"Heart
Beat"のテイク2と3はOBR盤CDでしか聴けなかったテイクですが、ここで初めてテイク1から3までをオリジナル・テープ通りに続けて曲間ブランクもそのままに収録。
Disc
1の残りの収録曲"Cooking Up"、"Something I Want"、"Chris'
Song"、"Part Of The Night"、"Pink Pick"、"Pull
Over"等のトラックもこれまでOBR盤CDでしか聴けなかったものですが、ここではマスター・テープよりそれらのOBR盤よりナチュラルな音質で収められています。
Disc
2の"The Golden Mile"、"In Your Hand"、"Run And Take"、"Dance
Mr. K"、"Christine"、"Identification"、"Flirty"の7曲は『ALL
ABOUT YOU』(DAC-187)でリーク音源よりCD化されていましたが、今回のものはそれらより音質が良いです。
"The
Golden Mile"の後にインストゥルメンタル・ジャムの"The Dog"が再度登場しますが、これは「オリジナル・テープの収録内容通り」ということでどうぞご容赦下さい。
"Hideaway"は『CHAIN
SAW MASSACRE』(DAC-110)のラストに収録のナンバーのアップグレード版。
2テイク収録されている"Show
Me A Woman"は"Tie You Up - The Pain Of Love"のアーリー・バージョンで、やはりOBR盤にのみに収録されていたものです。
第1テイク目は"Slinky"の変名で『VOL.1』に収録のものと同一テイクとなります。
"Munich
Hilton"は『LONELY
AT THE TOP』(DAC-096)でお馴染みのナンバーですが、ここに収録のものはこれまで未発表だった貴重なテイクとなっています。
ロニーのスライドをフィーチャーした"Melobar"もOBRの『BIRD'S
VAULT VOL.3』のみでリリースされていたものです。
今回のリリースはOBRのリリースに収録されたものが多いですが、オリジナル・テープより独自にリマスタリングし直されて、既発とは差別化されたレストアでお届けするオリジナルな内容のものとなっています。
ミックのコンセプトだった前作『TATTOO
YOU』制作時のように過去のストック曲に頼らず、書きおろしの曲をスタジオで5人そろった形式で録音するという手法が『VOL.1』、そして今回の『VOL.2』を通して聴くことによってよりダイレクトに感じ取れるでしょう。
"Show
Me A Woman"(センターにパンされたギター)で聴かれるように、ミックも随所でギターをプレイしているようです。
全体的に『VOL.1』よりも今回の『VOL.2』ではよりリラックスしたスタジオの雰囲気が顕著になっているようです。
「アンダカバーもの、いろいろ持ってるよ」というマニアの方も、聴き進めて行くにしたがって、思わずニヤッとされてしまうような発見も多々あることかと思います。
『VOL.1』の内容に満足いただけた方にはぜひともおすすめの内容です。
『VOL.1』、『VOL.2』とぜひ買い揃えて、この'82年の仏パテ・マルコニ・スタジオの雰囲気に浸ってみて下さい。
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ということでさすがはDAC。
そしてこの続編『VOL.3』もすでにリリースされています。
『
MICK JAGGER IN TOKYO DOME
- TV BROACAST 1988 』 no label (1DVD-R)
from TV Broadcasts@Tokyo Dome, Tokyo, Japan. Mar.22&23, 1988
1. Introduction / 2. CM / 3. Opening /
4. Honky Tonk Women / 5. Throwaway / 6. CM / 7. Tumbling Dice / 8. Miss You
/ 9. Just Another Night / 10. CM / 11. Harlem Shuffle / 12. Party Doll / 13.
CM / 14. Gimme Shelter / 15. Start Me Up / 16. CM / 17. Brown Sugar (with Tina
Turner) * / 18. It's Only Rock'n Roll (with Tina Turner) * / 19. CM / 20. Jumping
Jack Flash / 21. Sympathy For The Devil / 22. CM / 23. Satisfaction / 24. CM
/ 25. Outro. / 26. CM
* Live at Tokyo Dome, Tokyo, Japan. Mar.23, 1988
ミック初来日のTV放送。
こちら3/22と3/23の東京ドーム公演からのダイジェストで、TV放送されたのはその東京公演最終日からわずか4日後の3/27、ミックの体調不良で振替最終公演となった大阪公演3/28の前日という早さ。
わたしもこの放送のために初めてわが家にやって来たビデオデッキでしっかり録画したもんでした。
このミックの来日公演、わたしは初日の3/15と3日目の3/18の大阪城ホールで観ましたが、ストーンズはもう終わりだと思われていた当時、ミックのソロとはいえ続々と飛び出すストーンズ・ナンバーに大興奮したものでした。
あれから32年であります。
まぁ中身についてはあらためて紹介することもないでしょうから割愛しますが、気になるのは2013年にリリースされたプレスDVD『MICK
JAGGER IN TOKYO DOME』との違いはあるのか?というところ。
ということで見比べてみましたが、今作のマスターもこの2013盤と同じなのか、特に画質などの違いは感じず。
ただし、2013盤にはライヴエイドやプリンストラストやミックのソロ・バージョンの"Memory
Motel"が収録されていましたが、今回のDVDRにはそれらは無し。
かわりに今作には2013盤ではカットされていたCMがノーカットで収録されています。
マイク・タイソンとか懐かしい(笑)
いやしかしミックのソロ、紙ジャケCDリリースもいいですけど、この日本とオーストラリア公演の映像がオフィシャルでリリースされないもんですかねぇ〜。
マスターがないのかな??
いやしかし観客のノリが凄い。
ここ数回のストーンズ来日公演でもこうは盛り上がらないよなという。
73年の来日中止があって、もう観れないのかと思っていたところ、ソロとはいえ初めて見る生ミック。
それだけ奇跡の来日ということだったんですよね。
ちなみにミックが来日中に体調を崩してしまって3/19の大阪公演が延期振替になった理由とは?
以前掲示板で紹介いただいたブログをあらためて!(今年になってロニーの記事がアップされています)
http://blog.livedoor.jp/skywalker1950/archives/2018-02-06.html
ということですが、懐かしいミックの初来日をCM入りで楽しめる作品でありました!
Aug. 2020
『 THE INCREDIBLE ART COLLINS TAPES VOL.1 』 DAC-200
(2CD)
SB recordings@studio outtakes - Pathé-Marconi
Studios, Boulogne Billancourt (near Paris) France. Nov.11 - Dec.19, 1982
●Disc 1
01 Too Tough (Triple
X)
02 It Must Be Hell (diff. vocals)
03 Undercover Of The Night(same as
DAC-182)
04 Tie You Up (The Pain Of Love) (diff. vocals)
05 She Was Hot
(diff. than DAC-182)
06 Feel On Baby (same as DAC-182)
07 All The Way
Down (diff. than DAC-182)
08 Too Much Blood (diff. than DAC-182)
09 Tried
To Talk Het Into It (diff. than DAC-110)
10 Too Much Blood (diff. than DAC-182)
11
Pretty Beat Up (XMAS issue)
12 Dog Shit
●Disc 2
01 Keep It Cool
#1
02 Keep It Cool #2
03 Gotta Know You (Wanna Hold You #1) (1982 Paris
basement tapes)
04 Wanna Hold You #2 (1982 Paris basement tapes)
05 All
The Way Down (same as DAC-182)
06 Gotta Know You
07 Rocker (The Dog)
08
Slinky (slow instrumental of The Pain Of Love)
09 Slave (Vocal 1 Complete)*
(*)from
Tattoo You Sessions 1981
DACからもアーサー・コリンズ音源が登場。
こちら、インフォを読んで、なるほどそういう経緯の音源だったんだとようやく(笑)
やはりクレジットやインフォがしっかりしていると安心です。
音質は"EX"〜"very
good+"とばらつきはあり既発盤との重複も多いものの、異なるものがあるとのインフォにまた安心。
ということで曲名に抜け漏れもあってクレジットもないEVの箱はそのクレジットを判別するのに精いっぱいで、わたくしさっぱり楽しめなかったんですが、これでようやくアーサー・コリンズ音源を楽しんでます(笑)
左右やピッチの調整などもなされており、さすがは安心のDACというわけですが、これまたインフォがわかりやすいのでコピペします(手抜き・笑)
今後、丁寧なレストアによりシリーズ化されていくようです。
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2014年に突如『THE
FABULOUS CUTS』というタイトルで、アルバム『SOME
GIRLS』から『TATTOO
YOU』までの時期のトータル30曲の未発表トラックが各30秒の長さでリークされたことがありました。
さらに今回『ART
COLLINS TAPES』と称するタイトルで『THE
FABULOUS CUTS』の完全版とも言うべき音源集が発掘されました。
トータルで約12時間にも及ぶこの歴史的音源を、収録アルバム毎のセッションでオリジナル・テープの収録順に整理して収録していきます。
まずこの第一弾ではアルバム『UNDERCOVER』制作時の仏パテ・マルコニ・スタジオでの音源を2CDに収録しています。
この『UNDERCOVER』期の新アウトテイクは、DACの『TOO
MUCH BLOOD』(DAC-182)やOBRの『BIRD'S
VAULT』のLPやCDシリーズで最近知られるようになったものです。
音源は当時の'78〜82年の期間に、ストーンズ・レーベルの社長を務めた音楽マネージャーのアート・コリンズ氏の所有していたものが元となっていると言われています。
関係者が所有していたものがマスターとなっていることもあってか、本CDの音質も全編エクセレントなステレオ・サウンドボード音源をキープしており、若干のEQ処理やリマスタリングを施した既発のCDとはやや異なる仕上がりの音質です。
特筆すべきは既発CDで意図的に並び替えられていたオリジナル・テープの曲順がそのままに収められていること、また全ての曲間がフェードアウト処理が無いまっさらの状態なので、既発盤より若干長く曲間のブランク部分が収録されています。
そのため曲間の空き時間が一定でなく空きの秒数もバラツキがありますが、より生々しく本音源をオリジナル・マスターに基づいた形で収めています。
本作では『ART
COLLINS TAPES』のテープ・ナンバーNo.6とNo.12をフルで収録しています。
Disc
1は76分45秒収録で正規リリースされたテイクと同一のベーシック・トラックを用いたものが多く、熱の入った演奏が楽しめます。
OBRの『BIRD'S
VAULT VOL.3』で初登場した"Too Tough"でスタート。続く"It
Must Be Hell"も『THINK
YOU LIKE IT』(DAC-109)とミックスの異なるオーバーダブ入りテイク。
未発表曲"Tried
To Talk Her Into It"もOBRでお馴染みのテイクに更にギター等をオーバーダブしたテイクです。
2テイク収録された"Too
Much Blood"もいずれも既発とは別ミックス。
"Dog Shit"も部分的にリークされていて、シンセのオーバーダブがストーンズらしくなくフェイクでは?という声もありましたが、ここで聴かれるフル・バージョンは後の『STEEL
WHEELS』期を彷彿とさせるれっきとしたストーンズのレコーディングである事が確認できます。
Disc
2の収録タイムは79分51秒。
未発表曲"Keep It Cool"の2バージョンが初めて一緒に収められました。
"Wanna
Hold You"の原型とされている"Gotta Know You"もリハーサル・テイクとマルチトラックでの音源の両方を収録。
OBRの『BIRD'S
VAULT VOL.2』で初登場したキース主導のインスト・ナンバー"The
Dog"もここでは"Rocker"という別タイトルで登場します。
本作はCD化に際して特にEQもコンプレッサー処理も行なわず原音の状態を損なわないことを念頭にリマスタリングされていますので、全般的に既発に比べ非常にナチュラルな音質となっています。
ラストのTRACK-9にはボーナス・トラックとして'81年の『TATTOO
YOU』のセッション・テープより"Slave"のニュー・ボーカル入りのコンプリート・バージョンを追加しています。
アルバム制作時やリリースのレセプション時のレアなフォトを多用したアートワークもファンには嬉しいところでしょう。
本リリースに先んじて『FOXES
IN THE BOXES』から楽曲をプラスして水増しした廉価のボックスセットもリリースされているようですが、本作との決定的な違いは、本作ではオリジナルの原本ではほぼほぼ左右逆転していたチャンネルの修正、そしてほぼトラック毎に発生している再生スピードの狂いをほぼ完璧にリペア―してからのリリースである事が挙げられるでしょう。
大元の原本ではほぼ1曲ごとに違う数値でピッチの狂いが生じており、大方のテイクは実際の演奏よりも若干早いスピードで再生されてしまっています。
このようなテープ・スピードの狂いは実際には残念ながら経験の長い専門の当レーベルでしか修正し得ないのです。
単純にこの音源をとりあえず所有したいとか、ただ単に聴ければ良いという向きの方にはコスパの良い前述の先発盤で良いかと思われますが、関連音源を既に色々と所有されていて本音源との違いををじっくりと聴き込みたい、ご自身でピアノやギターを演奏するので音程やチャンネルの左右が派手に狂ったままの音源をそのまま聴くのはやっぱり辛い、といった本格的なマニアの方には絶対に本リリースでご満足がいただけると確信しております。
コレクターズCDをコレクトしているマニアの方の全てがピッチ調整の可能なCDプレーヤーをお持ちになっている訳でもないでしょうし、最初から綺麗に修正してあるに越したことはないでしょう。
コスパの良さはそれはそれで素晴らしいことですが、せっかく購入しても結局放ったらかしでCDラックの肥やしで終わっては購入したCDがあまりにも可哀想です。
本題から逸れてしまいましたが、本シリーズではこの貴重な『ART
COLLINS TAPES』音源を最良のレストア/リマスタリングでリリースして行く予定ですので是非ご期待下さい。
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『 WEMBLEY STADIUM 1999 DAY 2 』 no
label (2CD)
aud.recordings@Wembley Stadium, London, UK. June
12, 1999
●Disc
1
1. Introduction / 2. Jumping Jack Flash / 3. You Got Me Rocking / 4. Bitch
/ 5. Respectable / 6. Gimme Shelter / 7. Angie / 8. Honky Tonk Women / 9. Saint
Of Me / 10. Out Of Control / 11. Paint It Black / 12. Band Introductions / 13.
Thief In The Night / 14. Before They Make Me Run
●Disc 2
1. B-Stage S.E.-
The Popcorn / 2. Route 66 / 3. Like A Rolling Stone / 4. Midnight Rambler /
5. Sympathy For The Devil / 6. Tumbling Dice / 7. It's Only Rock'n Roll / 8.
Start Me Up / 9. Brown Sugar / 10. Satisfaction
9年前にリリースされた『WEMBLEY
1999 2ND NIGHT』のリマスター再発。
まずはおさらい。
1997年9月からスタートしたBridges
To Babylon(B2B)ツアー。
開幕翌年の1998年には日本公演も行われましたが、その後の欧州ツアーは税金問題によりイギリス公演は一年延期されることに。
そして1999年、北米のNo
Securityツアーを経て、5月末からそのイギリス公演を中心としたB2B再欧州ツアーが開始され、ロンドン凱旋公演は6/11と6/12にあのウェンブリー・スタジアムで行われました。
はい、ライヴ・エイドのイギリス会場としても使用されたサッカーの聖地、改修前の旧ウェンブリー・スタジアムです。
ストーンズはウェンブリー・スタジアムの改修が始まってからはロンドンエリアでのスタジアム公演は、ラグビーの聖地トゥイッケナム・スタジアムや2012五輪でメイン会場となったロンドン・スタジアムで行われていますが、ウェンブリー・スタジアムの改修完成後もウェンブリー・スタジアムでライヴは行っていないことから、ウェンブリー・スタジアム公演は今のところ今作に収録された6/12公演が最後となっています。
そのウェンブリー・スタジアム公演、2日目6/12はVGPの『OVER
WEMBLEY』が以前は代表盤で、他に2日共に収録したRRの『THE
COMPLETE WEMBLEY 1999 PERFORMANCES』もありましたが、2011年末になってリリースされたのが、完全初登場の良好音源を収めた『WEMBLEY
1999 2ND NIGHT』でありました。
その『WEMBLEY
1999 2ND NIGHT』、既発を凌ぐサウンドに諸手をあげての大歓迎で聴いたものですが、もう9年も前ですか。
これちょうどわたし入院して手術することになったりした頃だったんですが、懐かしい。
『WEMBLEY
1999 2ND NIGHT』については、リリース当時のNew Arrivalsのこちらも参考いただければと。
http://wwr6.ucom.ne.jp/atsu-y/newarrivals/newarrivals2011.htm#wembley2
ということですが、今回リマスター!!
そのオリジナル盤については、リリース当時の9年前、↑のNew
Arrivalsにあるとおり、わたくしこう紹介しています。
> ただ低音は軽いので、雨によるストーンズ側の機材トラブルだったのかどの盤でもドラムがオフになる"Saint
Of Me"前半なんてこの盤ではほんとスカスカになっちゃって、
> 個人的にはもうちょい低音に厚みがあって音に広がりがあればさらなる極上にと思いますが
この惜しいと挙げた点へのリマスターが今回見事で、低音がぼやけることなく厚みが増し、音の広がりも出てさらなる極上に生まれ変わっています!
さらに中高域もよりクリアに仕上がっています。
そして重要なのが、そうしたリマスターも決してやり過ぎることなく、絶妙に繊細でいい塩梅なのがほんとに素晴らしい!!
これはほんとに見事!!!
音質表記上は同じく隠密最高レベルの"EX-"ですが、もう気持ち"EX"です。
ということで、日本からも多くのファンが飛んだ思い出のウェンブリーがこうした音に生まれ変わるとは本当に嬉しい。
そしてソールドアウトになって久しかったことから、当時入手できなかった方には本当に嬉しいリマスター再発というところでしょう。
がしかし、今回なぜこのウェンブリーがリマスター再発の対象となったんでしょうね。
こうしたリマスター再発は嬉しい半面、これまでの既発盤がどんどんこうして再発されたらえらいことに(笑)
いや、今回のは独自音源というオリジナル盤だったということもあってでしょうね。
そしてオリジナル盤では内ジャケと裏ジャケにVoodoo Loungeツアーからの写真が混じってましたが、今回はすべてB2Bから、しかもウェブリーのショットで表ジャケはかっちょいい!
いやぁ〜それにしても素晴らしいリマスターでした!!
『 TORONTO 1989 1ST NIGHT 』 no label (2CD)
SB recordings@CNE Stadium, Toronto, Canada. Sep.3, 1989
●Disc
1
1. Continental Drift / 2. Start Me Up / 3. Bitch / 4. Sad Sad Sad / 5.
Undercover Of The Night / 6. Harlem Shuffle / 7. Tumbling Dice / 8. Miss You
/ 9. Ruby Tuesday / 10. Play With Fire / 11. Dead Flowers / 12. One Hit (To
The Body) / 13. Mixed Emotions / 14. Honky Tonk Women / 15. Rock And A Hard
Place / 16. Midnight Rambler
●Disc 2
1. You Can't Always Get What You
Want / 2. Little Red Rooster / 3. Before They Make Me Run / 4. Happy / 5. Paint
It Black / 6. 2000 Light Years From Home / 7. Sympathy For The Devil / 8. Gimme
Shelter / 9. It's Only Rock'n Roll / 10. Brown Sugar / 11. Satisfaction / 12.
Jumping Jack Flash
見事な復活を遂げたSteel Wheelsツアー3日目であるトロント公演初日のステレオ・サウンドボード音源が再発。
この公演は"Undercover
Of The Night" "Play With Fire" "Dead Flowers" "One
Hit"といった比較的レアな曲を演奏しており、さらにその演奏をMTVが撮影しており日本でも"Mixed
Emotions"が放送されましたが、ライヴ中盤の"Honky Tonk Women"から"Sympathy
For The Devil"がごっそり抜け落ちた不完全映像が流出し、それが映像やCDでブート化されてきたお馴染みの公演。
CDではまずは93年にTSPがシャリシャリした音ながら17曲の不完全ビデオ音源から『LIVE IN TORONTO』(TSP-CD-150-2)をリリース。
その後99年にはVGPが冒頭の"Continental
Drift"を追加し、やや割れ気味ながらもTSPよりも低音がONとなったビデオ音源と、その欠落部分に隠密音源を追加することによって完全版に仕立てた『SWEET TORONTO』(VGP-228)をリリースしていました。
いずれもステレオとはいえ左右のセパレートがよいわけでもなく、ビデオ落とし特有のハムノイズも乗っていましたが、流出SB音源ではモノラルが多かったこのツアーだけに、レア曲がSB音源で聴けるということでブート愛好家には親しまれてきた作品でした。
そしてライヴから24年経った2013年8月、続々新音源が登場するWolfgang's
Vaultにめでたく初のSB完全版が登場!
それまでのビデオ落としのSB音源とは一線を画す、ほとんど"EX"の素晴らしいステレオSBの"EX-"に狂喜したのが懐かしい。
そのWolfgang's Vault音源、左右は逆転していましたが、そこはしっかり左右逆転し、曲間に30秒ほど欠落のあった"Play
With Fire"にビデオ音源を補てんしてCD化したものが、2013年にまずはLHから『TORONTO 1989
1ST NIGHT』、そしてGOLDPLATEからはDVDつきの『STEEL WHEELS TORONTO 1989』(GP-1306CD1/2DVD1)、BFからも紙ジャケで『LIVE IN TORONTO』と立て続けにリリースされ、翌年にはDACからも『STEEL WHEELS TORONTO』(DAC-144)がリリースされていました。
最初にリリースされたLHは比較的オリジナルどおりで、GOLDPLATEのはよりメリハリがありながら高音域にごくごく僅かにノイズ成分を感じて、一部のチャプターにプリギャップのようなノイズがあり、BFのは音圧をあげたことでノイズもあまり感じさせないメリハリのある音でした。
そしてDACのはGOLDPLATEやBFのようなメリハリはあまり持たせることなく、LHと似た感じのマイルドな仕上がりで、唯一"Little
Red Rooster"曲中の23秒ほどの欠落にも隠密が補填されていました。
と、前置きばかり長くなりましたが、今回LHがその『TORONTO 1989
1ST NIGHT』を新装ジャケにて再発。
再発と言いつつ実は音も少し変わってるのではと勘ぐってオーダーしましたが、聴き比べた限りでは同じでした(笑)
いよいよAtlantic
Cityがオフィシャル・リリースされ、そのボーナスには本公演から"Play With
Fire"と"Dead Flowers"が収録されますが、残念ながら"One Hit"は未収録ということで、トロント公演のこのステレオ・サウンドボード音源を未聴の方には嬉しい再発かと。
そしてAtlantic
City=STEEL WHEELS LIVE祭りを迎えるには最適なアイテムであります。
July 2020
『 LOS ANGELES 1989 FINAL NIGHT : MIKE MILLARD MASTER TAPES 』 no
label (2CD)
aud.recordings@Memorial Coliseum, Los Angeles, CA. Oct.22,
1989
●Disc
1
1. Continental Drift / 2. Start Me Up / 3. Bitch / 4. Sad Sad Sad / 5.
Undercover Of The Night / 6. Harlem Shuffle / 7. Tumbling Dice / 8. Miss You
/ 9. Ruby Tuesday / 10. Angie / 11. Rock And A Hard Place / 12. Mixed Emotions
/ 13. Honky Tonk Women / 14. Midnight Rambler
●Disc 2
1. You Can't Always
Get What You Want / 2. Little Red Rooster / 3. Before They Make Me Run / 4.
Happy / 5. Paint It Black / 6. 2000 Light Years From Home / 7. Sympathy For
The Devil / 8. Gimme Shelter / 9. Member Introductions / 10. It's Only Rock'n
Roll / 11. Brown Sugar / 12. Satisfaction / 13. Jumping Jack Flash
1989Steel Wheelsツアー、開幕から1ヶ月半のLAでの4公演(10/18、19、21、22)の最終日10/22がブート初登場。
そのLA4公演の前の10/11も後の10/25もNYCのシェアスタジアム公演ながら、西に東に大移動のLA4公演を敢行したストーンズ。
会場は1932年と84年のロサンゼルス・オリンピックのメイン会場であったメモリアル・コロシアム。
しかーし、この音源はそんなことより録音者が重要なのであります。
これは昨今JEMSによるデジタル化とネット公開が進んでいる、あのマイク・ザ・マイクことマイク・ミラードによる録音なのです。
LAフォーラムでの75ストーンズや75/77ツェッペリンの録音などなどの歴史的名盤、いや名録音を残したマイク・ミラードが89ストーンズも録音していたとは。
94年に旅立ったといわれるマイク・ミラードのまさに晩年録音の遺品なのです。
経緯は省きますが、それまでもJEMSはファーストコピーを"The
Lost and Found Mike the MICrophone Tapes"として順次公開していましたが、もう廃棄されたと思われていたマスター・テープがマイク・ミラードの寝室から新たに発掘され、それらをデジタル化して順次公開してくれているのです。
ということでストーンズ75LA公演の公開も待ち遠しいところ、"The
Lost and Found Mike the MICrophone Tapes"のvol.40にしてついにストーンズが登場。
しかし登場したのは75ではなく、まさかの89LAだったのです。
存在すら知られていなかった音源をこうして聴くことができるとは。マイクとJEMSに感謝であります。
ということで前置きが長くなりましたが、LA公演の最終公演。
89LA公演といえば、初日の10/18は、昔から音の悪いアナログはありましたが、3年前にLHから隠密音源が初ブートCD化され、2日目10/19はクラプトンが"Little
Red Rooster"で共演したプロショット流出映像が有名で、この日はそれこそあれこれブート化されていますが、3日目と4日目はトレーダー間には出回っていた音源はあったものの、ちょっと遠めな音だったりして一切ブート化されていませんでした。
それが今回、そうしたものとはレベルの違う初登場音源、しかもマイク・ミラードによる録音ということで、それだけで歴史的価値があろうというもの。
そのサウンド、一聴してなるほどさすがはマイク・ミラード。
周囲がまったく騒がしくなく、超絶クリアというよりはやや粒が粗いサウンドですが、低音もうまく拾って高音の抜けも良い嫌味のないサウンドです。
とはいえ演奏の左右の広がりは2本のマイクを巧みに使ったマイク・ミラードにしてはあまり感じないサウンドですが、空間は広く感じられます。
そしてこの音源の特性を活かすため、ブート化にあたっても鮮度を落とすイコライジングはなされていませんが、公開された音源では僅かに速かったピッチと低音が少し強かった点も緩和されるなどの調整がなされて、さらに聴きやすい"EX-"に仕上がっています。
さらに元音源ではオープニングSEのContinental
Driftの途中でボリュームが上がったり下がったりするところがありましたが、そこは綺麗にボリューム調整がなされています。
くわえてテープ・チェンジによる曲間の欠落部は同日の他の音源によって補填されており、これらの調整をインフォから転載すると以下のとおり。
-----------
★半音の30%弱高いピッチを調整。
★各楽器が密集している印象の中高域と、混濁している印象の低音を調整して分離感のある印象にしました。
Disc
1
1. Continental Drift ★0:43 - 0:51 / 1:12 - 1:15 のボリューム調整緩和
11.
Rock And A Hard Place ★ 5:27 - 5:33 補填
Disc 2
4. Happy ★3:52 -
4:13 補填
12. Satisfaction ★7:19 - 8:51 補填
13. Jumping Jack Flash ★7:37
- 最後まで補填 (★補填したことでこの日の花火とカルメンがクリアに聴ける。)
-----------
こうした調整によってマイク・ミラードの素晴らしい録音がさらに聴きやすくなっているのがポイント高し。
なお、定位は微妙にごくごく僅かに左寄りですが、そこをいじるとこの空気感を損なうからでしょう、そのままです。
演奏はこのLA4公演での初日や2日を凌ぐ素晴らしいもの。
このLA
4公演ではLiving Colour、Guns N' Rosesという2枚看板をオープニング・アクトに起用しましたが、久々のステージだったGuns
N' Rosesの調子も上がってきて(初日は会場に現れないアクセルを警官が急襲してパトカーで会場まで搬送したとか、さらにはバンドの薬物問題や、Living
Colourによる"One In A Million"へのニガー批判発言にいらついたこともあってか、ステージでバンド解散発言をしたり)、LA公演最終日を迎えたストーンズもますます調子を上げていったのでしょう。
オープニングからミックもキースもどんどんボルテージが上がってきているのがわかります。
特に"Mixed
Emotions"の素晴らしさと、"Before They Make Me Run"の気合いの入ったキースのイントロには痺れます。
でも気合が空回りを生むのか、Only
a crowd can make you feel so aloneをごまかし、After all is said and doneの繰り返しをすっ飛ばして次に行こうとしてます(笑)
ちなみになぜか"Harlem
Shuffle"では最初にミックが入らず、ためらいながらかバナードだけが歌うという珍しいことが起きてます(笑)
さらに機材トラブルか、"Rock
And A Hard Place"は妙なノイズの後、ドラムとベースだけで始まるという奇妙なスタート。
また、"Honky
Tonk Women"のイントロではチャーリーが入るタイミングが一つ遅れてさらにミックの合図が入ってもキースが妙にじらしてたり、今度は"IORR"ではアップタウン・ホーンズの紹介が終わる前に弾き始めて止めたりしてます(笑)
そんなミスも軽く笑い飛ばせる素晴らしい演奏を素晴らしいマイク・ミラードによる録音、それもこうして丁寧な補填や調整もなされた音で聴けるという、素晴らしい作品でありました。
『 WOODSTOCK TAPES 』 MC-SP-005
(4CD)
SB studio recordings@Bearsville Studios, Woodstock,
NY. May 27 - June 8, 1978
●Disc
1
1. Miss You / 2. Respectable / 3. Love In Vain / 4. Play With Fire / 5.
No Expectations / 6. Instrumental Jam / 7. Blues Jam #1 / 8. Blues Jam #2 / 9. Blues Jam #3 / 10. Blues Jam #4
(Temperature #1) / 11. Blues Jam #5 (Temperature #2) / 12. Gimme Shelter
#1
/ 13. When The Whip Comes Down / 14. Miss You / 15. Don't Look Back #1
●Disc
2
1. Don't Look Back #2 / 2. Don't Look Back #3 - Instrumental Jam / 3. Instrumental
Jam / 4. Beast Of Burden / 5. C'mon Everybody / 6. Summertime Blues / 7. Tumbling
Dice #1 & #2 / 8. Jumpin' Jack Flash / 9. Memory Motel / 10. The Fat Man
/ 11. Beast Of Burden / 12. Hot Stuff / 13. Hot Stuff / 14. Something Else /
15. Sweet Little Sixteen
●Disc 3
1. High Heeled Sneakers / 2. Play With
Fire / 3. Crackin' Up / 4. Crackin' Up / 5. Tell Me / 6. Shake Your Hips / 7.
Respectable / 8. Don't Look Back / 9. Instrumental Jam / 10. Instrumental Jam
/ 11. Sweet Little Sixteen / 12. Instrumental Jam / 13. Instrumental Jam - Crazy Mama #1 / 14. Crazy Mama #2 / 15. Crazy
Mama #3
●Disc 4
1. Instrumental Jam - Starfucker / 2. Gimme Shelter #2 /
3. Don't Look Back / 4. Cocksucker Bules / 5. It's Only Rock'n Roll #1 / 6.
It's Only Rock'n Roll #2 / 7. All Down The Line / 8. Honky Tonk Women / 9.
Brown Sugar #1 & #2 / 10. Instrumental / 11. Sweet Littel Sixteen / 12.
Let It Rock - Shattered / 13. Miss You / 14. Respectable
78ウッドストーク・リハーサルのロージェネがネットに公開され、そちらをそのまま詰め込んでMOONCHILDから速攻リリース。
ウッドストーク・リハーサルとは、78ツアー開始前にNY州ウッドストックのスタジオにこもって実施したリハーサルというか、イアン・マクレガン、ハープのシュガー・ブルーまでも所々で加わったセッション。
その様子を収めた音源は部分的に昔からブート化されており、アナログ落し2枚組の『1978
TOUR REHEARSALS / BACK TO THE 50'S』、ジャケがかわいい『THE
ROLLING STONES』、音質向上で当時は驚いた『THE
WOODSTOCK TAPE 1978』(IMP-CD 003)などなど。
そして97年、既発より音質も向上して左右のチャンネルも直り、収録部分が長くなったり、初音源も追加された4枚組『THE
COMPLETE WOODSTOCK TAPES』(VGP-130)が決定盤としてリリースされ、LPサイズボックスセットの同名フルコピー盤(写真一番右)がRed
Devilから、また前述の絵ジャケをスリップケースに仕立てたコピー盤がOMSからリリースされたりしました。
そのVGPの決定版リリースから23年、その音源のロージェネ・マスターからの音質向上音源がネットに公開され、それをそのまま詰め込んだのがMOONCHILDのこちら。
こちら2CDケースx2の4CDで1セットという扱い。
そして今作、MOONCHILDらしいというか、裏ジャケのクレジットがかなりいい加減。
まずはDisc2。
trk.1と2に"Beast
Of Burden"が並んでクレジットされていますが、ともに"Don't Look Back"。
またtrk.5は"Summer
Time Blues"ではなく"C'mon Everybody"、trk.10は"Far Away
Eyes"ではなく"The Fat Man"、trk.12は13の一部と重複。
そしてDisc3。
trk.3も4の一部と重複かと思いきやここはそうではないようで、10秒だけとはいえ初出か。
trk.9と10はVGP盤ではD4のtrk5のこと。trk.12から14は全て"Instrumental"となっていますが、順に"Instrumental Jam"、"Instrumental Jam - Crazy Mama #1"、"Crazy Mama #2"。
そしてDisc4。
trk.1の"Starfucker"は冒頭1:50ほどはVGP盤ではD2の"Crazy
Mama"の後半に収録されていたもので、ここはチャプターを分けて欲しかった。
そしてtrk.2の"Gimme
Shelter"、これがまたかっこいい。これがここまでいい音で聴けるようになったとはと感激であります。
trk.3は"Instrumental"となっていますが、これまた"Don't
Look Back"。
Trk.12は単に"Shattered"となってますが"Let
It Rock"と"Shattered"。ここもチャプターを分けて欲しかった。
他に"Instrumental"というのもわかる範囲で最初は記載していましたが、原曲と聴き比べるとどうにもわからなくなってきたので割愛(笑)
さて肝心の音ですが、まずは1曲目の"Miss
You"を聴いておぉ!と。
VGP盤から一皮どころか二皮むけたすっきりくっきり素晴らしい音質で、既発の"very
good+"が今回"EX-"にまで向上しています。
まさにテープのジェネレーションが違うんだなという素晴らしい向上です。
ただしこのオープニングの"Miss
You"、VGP盤では17:46もありますが、今作ではその14:58以降の3分弱を収録。
その代わりというか、Disc4のtrk.13に全長版が入ってます(笑)
ということで、1曲目から音質向上はうかがえる中身で、曲によってはヨレがあったりジリジリとかなりノイズが入っているものもありますが、音質自体は素晴らしい。
ただし、後述するとおりVGP盤が不要になるかというとコンプリーティストにはそうでもないという。
また、この音源には一つ残念なところがあり、昔のブートと同じく左右が逆になってしまっています。
MOONCHILDの嬉しいところはその価格。
今作では2枚組x2で4CDあわせて2Kという素晴らしいコストパフォーマンスですが、MOONCHILDはネットからの音をそのままというスタイルなので、そうした調整がなされていないのは惜しいところ。
まぁ調整とかし始めると値段も上がるんでしょうけど、左右反転くらいなら手間もかからないのに。
いや、音の確認という手間も省いてネット素材そのままということか。
さらにこの公開された音源は曲目のインフォもなかったことから、前述のとおり曲目もいい加減なものになっているものと。
"When
The Whip Comes Down"が"When The Whip Come Down"とクレジットされているのもなんとも(笑)
そしてこちら、こうして曲目を見てわかるとおり、VGP盤には収録されていた、"Far
Away Eyes" "Let's Spend The Night Together" "Happy"
"Prodigal Son"などが収録されていません。
さらにもう一つの"Tumbling
Dice"もなく、"Memory Motel"もこちらでは短い方だけと、ロージェネからではありますが、VGP盤を駆逐するものではありません。
とはいえこのロージェネぶりは一聴の価値ある向上で、クレジットがもう少し丁寧で左右逆だったらとは思うものの、ネットに公開されたものをそのまま安価でという作品。
そして何度も聴くかというとそうでもありませんが、セッションならではの雰囲気や、レア曲、そしてシュガー・ブルーが入った"JJF"など楽しめる作品です。
『 BRIGHT LIGHTS BIG CITY REVISITED 』 DAC-194 (2CD)
SB
Studio outtakes
●Disc
1
・Curly Clayton Sound Studio, London, Oct.27, 1962
01. You Can't Judge
A Book By A Cover
・IBC Studios, London, Mar.11, 1963
02. Diddley
Daddy
03. Road Runner
04. Bright Lights, Big City
05. I Want To Be
Loved
06. Baby What's Wrong
・Maida Vale Studios, London, Sep.23,
1963
07. Come On
08. Memphis, Tennessee
09. Roll Over Beethoven
・De
Lane Lea Studios, Holborn, Nov.14, 1963
10. Go Home Girl
・De Lane
Lea Studios, Holborn, Nov.20-21, 1963
11. My Only Girl (Nov.20)
12. Leave
Me Alone
13. It Should Be You
・Regent Sound Studios, London, Jan.10,
1964
14. Not Fade Away
・Regent Sound Studios, London, Feb.4, 1964
15.
Andrew's Blues
・PYE Studios,London, Feb.6, 1964
16. Kellogg's Rice
Krispies
・Regent Sound Studios, London, Feb.13, 1964
17. Try A Little
Harder
18. Some Things Just Stick In Your Mind
・Regent Sound Studios,
London, Feb.24, 1964
19. Tell Me
・De Lane Lea Studios, Holborn, Mar.11,
1964
20. As Time Goes By
・Radio Luxembourg Studios, London, Mar.18,
1964 (!!)
21. Reelin' And Rockin'
・Maida Vale Studios, London, Apr.13,
1964
22. Beautiful Delilah
・Chess Studios, Chicago, Jun.10-11, 1964
23.
Stewed And Keefed (Jun.10)
24. Hi-Heel Sneakers
25. Tell Me Baby
26.
Down In The Bottom
27. Look What You've Done*
・BBC Broadcasting House,
London, Jul.17, 1964
28. Around And Around
29. I Can't Be Satisfied
・PYE
Studios & Decca Studio, London, Aug.31-Sep.4, 1964
30. Each And Every
Day Of The Year
(2-01. Blue Turns To Grey)
(2-02. We're Wastin' Time)
・Regent
Sound Studios, London, Jul.21-23, 1964
31. Heart Of Stone
●Disc 2
・PYE
Studios & Decca Studio, London, Aug.31-Sep.4, 1964
01. Blue Turns To
Grey
02. We're Wastin' Time
・IBC Studios, London, Aug.31-Sep.2, 1966
03.
Hear It
・PYE Studios & Decca Studio, London, Aug.31-Sep.4, 1964
04.
Sleepy City
・Regent Sound Studios, London, Sep.28, 1964
05. Susie
Q
06. We Were Falling In Love
・RCA Studios, Hollywood, Nov.2, 1964
07.
Everybody Needs Somebody To Love*
08. Heart Of Stone*
・Chess Studios,
Chicago, Nov.8, 1964
09. Mercy, Mercy
10. Key To The Highway
11. Goodbye
Girl
・Rehearsals at Belfast, Jan.6, 1965
12. Little Red Rooster
・RCA
Studios, Hollywood, Jan.17-18 & Feb.17, 1965
13. The Last Time*
・Decca
Studios, London, Feb.1965
14. I'd Much Rather Be With The Boys
・Chess
Studios, Chicago, May 10, 1965
15. Try Me
・RCA Studios, Hollywood,
Jan.17-18 & May 11-12, 1965
16. Satisfaction
17. Satisfaction*
・RCA
Studios, Hollywood, Sep.5-6, 1965
18. Get Off Of My Cloud* (Sep.5)
19.
Looking Tired (Sep.6)
・RCA Studios, Hollywood, Dec.2-10, 1965
20.
19th Nervous Breakdown*
21. 19th Nervous Breakdown*
・RCA Studios,
Hollywood, Aug.3-11, 1966
22. Have You Seen Your Mother, Baby, Standing In
The Shadow?
23. Let's Spend The Night Together
・IBC Studios, London,
Aug.31-Sep.2, 1966
24. Have You Seen Your Mother, Baby, Standing In The Shadow?*
・Olympic
Sound Studios, London, Nov.8-26, 1966
25. Get Yourself Together
26. Trouble
In Mind
(*)Recorded In Stereo
VGP/DACでは2作目となる『BRIGHT
LIGHTS, BIG CITY』関連作品。
とはいえこのボリュームを『BRIGHT
LIGHTS, BIG CITY』関連作品と表現するのも乱暴ではありますが、DAC渾身の初期のアウトテイク集。
基本的にはVGP/DACの過去盤も含めた既発ブートでお馴染みの曲も最良音源のリマスターや、イントロ欠けやよれも解消されていたりするアップグレード盤。
特にインフォによるアセテートより新規デクリック・リマスターというのは見事なアップグレード。
また、2017年にリリースされた『ON
AIR』の欠点を補完するものもあったりします。
そしてリハとはいえ初ブート化かという曲も。さらに2年前に突如WLRのBoxに登場し、あまりブート化されていないJBのカヴァー"Try
Me"もVGP/DACラインナップにようやく登場。
そして今回のDAC盤の素晴らしいところは、これだけのボリュームでありながら、収録曲がしっかり録音日順に並んでいるところ。
CD収録時間目一杯詰め込まれているからか、Disc1の最後とDisc2の冒頭で入れ替わりがありますが、それ以外はしっかり録音順に並んでいます。
録音順というのはもちろんオリジナルの『BRIGHT
LIGHTS, BIG CITY』もそうでしたが、それとはボリュームが違うこの拡大盤でもしっかり実現しています。
拡大盤といえば99年にDANDELIONがリリースした『BRIGHT
LIGHTS, BIG CITY』(DL 099/100)もありましたが、そちらは録音単位で数曲ごとにまとまっているものの、それらが前後しまくるという残念な作りだっただけに、今回一気通貫に聴いていけるのは嬉しいところ。
そして今回のクレジットについては早々とIORRでも話題に上がったとおり、これまでの通説を覆すものも。
そんな今作ですが、メーカーインフォがかなり詳しいので、転載しつつ若干追記して紹介します。
(インフォはDisc2後半部分の解説にトラック番号の誤記がありますが、こちらでは修正しています)
-----------------------------------------------
『BRIGHT
LIGHTS BIG CITY』と言えば英デッカ・レコード所属時代の初期ストーンズのアウトテイク、デモ録音の定番として長年親しまれているタイトルです。
有名な米TMOQレーベルより1枚ものLPとして'73年にリリースされ、その後も長きに渡って再版をくり返す超ヒット・タイトルとなりました。
LPフォームでのCD復刻はTSP盤、そしてVGP-307として以前にリリースされていました。
今回のリリースではCD2枚にそのBRIGHT
LIGHTS関連の珍しいトラックをたっぷりと収録しています。
01. You Can't
Judge A Book By A Cover (Curly Clayton Sound Studio, London, Oct.27, 1962)
元は62年10月にカーリー・クレイトン・スタジオで収録されたデモ・アセテート盤。
88年に英BBCラジオでオンエアされたもので、今回はこれまで半音ほど遅かったピッチも修正。
そのデモ・アセテート盤、1988年にオークションで6,000ポンドで落札され、そこから部分的に1分19秒がラジオ放送されたとホワイトブックで紹介されています。
その1分19秒というのはオランダでのIMAX上映会時に配布されたファンメイドのEPにそのラジオ放送部分が収録されたトラックの長さらしく、そもそもの曲の全長は不明。
今作にもそのラジオ音源からDJとかぶってる部分がカットされた41秒のみ収録。
ちなみ世に出ていない2曲を含め3曲が収録されたそのアセテート盤、EMIに送るもボツとされ、DECCAでもボツとされた悲劇の音源であります。
後にDECCAのA&R部門トップのDick
RoweがCrawdaddy Clubでストーンズを観て契約することになりますが。
なお、当時まだ例のビルのオーディション前で、もちろんチャーリーも加入しておらず、この録音時のドラムはTony
Chapman、ベースはTony Chapmanとされていますが、ホワイトブックではベースは掲載されていません。
02.
Diddley Daddy (IBC Studios, London, Mar.11, 1963)
03. Road Runner (IBC Studios,
London, Mar.11, 1963)
04. Bright Lights, Big City (IBC Studios, London, Mar.11,
1963)
05. I Want To Be Loved (IBC Studios, London, Mar.11, 1963)
06. Baby
What's Wrong (IBC Studios, London, Mar.11, 1963)
TSPの『IBC DEMOS 1963』などでお馴染み、63年3月にIBCスタジオでグリン・ジョンズの指揮の元に録音されたデモ音源。
『GRRR!』に収録されたものとは別トランスファーで、"Diddley
Daddy"はイントロのギターの回転ムラ無し、"Bright Lights, Big City"は0分36秒以降の高音のコモリ無しのアップグレード。
大元のマスター・テープはブライアン・ジョーンズの遺品からと言われています。
07.
Come On (Maida Vale Studios, London, Sep.23, 1963)
08. Memphis, Tennessee
(Maida Vale Studios, London, Sep.23, 1963)
09. Roll Over Beethoven (Maida
Vale Studios, London, Sep.23, 1963)
63年9月のBBCサタディ・クラブより。85年に"STONES
AT THE BEEB"で再放送され、2017年には『ON AIR』で正規リリース。
この2017年版ではデミックスと称したやたらと低音の強調された疑似ステレオ音声でしたが、ここではオリジナルのモノ音声で収録。
"Come
On"では再放送音源、リリース音源共にイントロのビル・ワイマンのベースの第一音が抜け落ちていますが、ここではカット無しのアップグレードで収録。
10.
Go Home Girl (De Lane Lea Studios, Holborn, Nov.14, 1963)
11. My Only Girl
(De Lane Lea Studios, Holborn, Nov.20, 1963)
12. Leave Me Alone (De Lane
Lea Studios, Holborn, Nov.20-21, 1963)
13. It Should Be You (De Lane Lea
Studios, Holborn, Nov.20-21, 1963)
63年11月のディ・レーン・リー スタジオで収録されたデモ・テイク。『MAD
SHADOWS』(DAC-180)とは別トランスファーの音声を使用。
"My Only Girl"は"That
Girl Belongs To Yesterday"としても知られている曲。
14. Not Fade
Away (Regent Sound Studios, London, Jan.10, 1964)
Yellow Dogの『THE BLACK
BOX』に収録されたアーリー・バージョン。やや高域が歪み気味で片チャンネルに音像の寄った既発よりもすっきりとした音質で、速かったスピードも正常に。
15.
Andrew's Blues (Regent Sound Studios, London, Feb.4, 1964)
この曲はインフォに書かれていませんが、お馴染みの曲。
16.
Kellogg's Rice Krispies (PYE Studios,London, Feb.6, 1964)
お馴染みCMの音声で同映像より。
17.
Try A Little Harder (Regent Sound Studios, London, Feb.13, 1964)
18. Some
Things Just Stick In Your Mind (Regent Sound Studios, London, Feb.13, 1964)
30.
Each And Every Day Of The Year (PYE Studios & Decca Studio, London, Aug.31-Sep.4,
1964)
31. Heart Of Stone (Regent Sound Studios, London, Jul.21-23, 1964)
01(D2).
Blue Turns To Grey (PYE Studios & Decca Studio, London, Aug.31-Sep.4, 1964)
02(D2).
We're Wastin' Time (PYE Studios & Decca Studio, London, Aug.31-Sep.4, 1964)
03(D2).
Hear It (IBC Studios, London, Aug.31-Sep.2, 1966)
04(D2). Sleepy City (PYE
Studios & Decca Studio, London, Aug.31-Sep.4, 1964)
64年に散発的に行われたアンドリュー・オールダム・オーケストラ名義のセッションでの音源。
75年に大部分が非公認盤の『METAMORPHOSIS』でリリースされましが、これらのテイクはそのリリースに際して、オーケストレーション等のオーバーダブが施される以前のアーリー・テイク集です。
ということですが、メタモ関連が入っていると個人的には妙な違和感を感じたりもしますが、音はすこぶる良く、17と18ではテープが回るところやカウントから収録されています。
19.
Tell Me (Regent Sound Studios, London, Feb.24, 1964)
64年の英ファーストLPの初版(Side2のマトリクス末尾が1A)のみに収録の別バージョンで、『BRIGHT
LIGHTS BIG CITY』(VGP-307)よりリマスター収録。
20. As Time Goes By (De
Lane Lea Studios, Holborn, Mar.11, 1964)
64年3月のディ・レーン・リー スタジオでのデモ音源。
このテイクの音の良いバージョンはどれもフェードインでスタートしますが、ここではフェードイン無しのアップグレードで収録。
21.
Reelin' And Rockin' (Radio Luxembourg Studios, London, Mar.18, 1964)
64年3月のラジオ・ルクセンブルグのラジオ・ショー音源で、ビル・ワイマン所有のアセテートより。
これまでシカゴ・チェスでの録音とされてきたもので、新規のデクリック・リマスター音源より収録。
というインフォがIORRでも話題になっていましたが、NicoのComplete
Worksによると、どうやら14曲収録され4月と5月に4回に分けて放送されたと。
それにしてもすこぶる音質が良く、他の曲も発掘が望まれますがビル次第なのでしょうか。
22.
Beautiful Delilah (Maida Vale Studios, London, Apr.13, 1964)
64年4月のBBCサタディ・クラブより。
2017年リリースの『ON
AIR』にも収録されましたが、イントロがぶっつりと切れていて唐突にスタートテイクで収録されていたところ、本作ではラジオのナレーション部分から『ON
AIR』よりも若干長めに収録された『READY STEADY STONES』(VGP-248)のアップグレード音源を使用。
23.
Stewed And Keefed (Chess Studios, Chicago, Jun.10, 1964)
24. Hi-Heel Sneakers
(Chess Studios, Chicago, Jun.11, 1964)
25. Tell Me Baby (Chess Studios, Chicago,
Jun.11, 1964)
26. Down In The Bottom (Chess Studios, Chicago, Jun.11, 1964)
27.
Look What You've Done* (Chess Studios, Chicago, Jun.11, 1964)
おなじみの64年6月のシカゴ・チェス音源。音圧の高いモノ・アセテートより新規デクリック・リマスターで収録。
27もシカゴ・チェス音源でYellow
Dogの『THE BLACK BOX』に収録されていたステレオ・ミックスで、ミックのタイトル・コールからスタート。
28.
Around And Around (BBC Broadcasting House, London, July 17, 1964)
29. I Can't
Be Satisfied (BBC Broadcasting House, London, July 17, 1964)
64年7月のBBCトップ・ギアでの音源。AM放送音源ですが、大変良好な状態で現存。
やはり頭切れで2017年『ON
AIR』に収録されていますが、ここでは頭欠け無し、針音無し、後付けのディレイ処理無しの、より良好な音質で収録。
続いてDisc
2。1〜4は前述のメタモ部分。
05. Susie Q (Regent Sound Studios, London,
Sep.28, 1964)
06. We Were Falling In Love (Regent Sound Studios, London,
Sep.28, 1964)
5はカウント付きのバージョンで『MAD SHADOWS』(DAC-180)とは別トランスファー。
6は既存のアセテート音源を新規デクリック・リマスター版で収録。
07.
Everybody Needs Somebody To Love* (RCA Studios, Hollywood, Nov.2, 1964)
08.
Heart Of Stone* (RCA Studios, Hollywood, Nov.2, 1964)
英LP『No.2』収録テイクで、新出のステレオ・リミックス。従来のミックスとはだいぶ分離が異なっています。
09.
Mercy, Mercy (Chess Studios, Chicago, Nov.8, 1964)
10. Key To The Highway
(Chess Studios, Chicago, Nov.8, 1964)
11. Goodbye Girl (Chess Studios, Chicago,
Nov.8, 1964)
64年11月のシカゴ・チェス音源で『MAD SHADOWS』(DAC-180)と同マスターより新規リマスター音源で収録。
12.
Little Red Rooster (Rehearsals at Belfast, Jan.6, 1965)
珍しい65年1月のベルファーストでのリハーサル。
これは初のアイルランド・ツアー初日であったこの日に収録されたリハーサルで、北アイルランドUTVの"SIX
FIVE"で放送されています。
ちなみに『25x5』にはそこでのブライアンへのインタビューが収録されていましたが、この貴重な映像はこのリハーサルも含めてYouTubeで見ることができます。
The
Rolling Stones - ABC Theatre, Belfast, Northern Ireland - 6th January 1965
https://www.youtube.com/watch?v=rpK-GjQor9E
13.
The Last Time* (RCA Studios, Hollywood, Jan.17-18 & Feb.17, 1965)
17.
Satisfaction* (RCA Studios, Hollywood, Jan.17-18 & May 11-12, 1965)
18.
Get Off Of My Cloud* (RCA Studios, Hollywood, Sep.5, 1965)
20. 19th Nervous
Breakdown* (RCA Studios, Hollywood, Dec.2-10, 1965)
21. 19th Nervous Breakdown*
(RCA Studios, Hollywood, Dec.2-10, 1965)
24. Have You Seen Your Mother, Standing
In The Shadow?* (IBC Studios, London, Aug.31-Sep.2, 1966)
66年制作の未発表ステレオ・バージョン。
『DARTFORD
RENEGADES』(SCORPIO)が初出ですが、今回のものは既発ベストの『MAD SHADOWS』(DAC-180)とは別トランスファーで、どのトラックも以前のものより高音の抜けが良くなっているのを確認出来ます。
15.
Try Me (Chess Studios, Chicago, May 10, 1965)
65年5月のシカゴ・チェス音源で'18年にWLRの『THE
COMPLETE CHESS STUDIO SESSIONS』(NF 64)というヨーロッパ盤BOXで突如リリースされたもの。
既発と同音質ですが現在までフィジカルなCD収録が大変少ない楽曲なので貴重です。
当時掲示板でも話題になりましたが、わたくし今作によってようやくブートとしてゲットして大満足であります。
14.
I'd Much Rather Be With The Boys (Decca Studios, London, Feb.1965)
19. Looking
Tired (RCA Studios, Hollywood, Sep.6, 1965)
モノ・アセテートから新規にデクリック処理されたクリアーな音質のリマスター音源を収録。
16.
Satisfaction (RCA Studios, Hollywood, Jan.17-18 & May 11-12, 1965)
23.
Let's Spend The Night Together (RCA Studios, Hollywood, Aug.3-11, 1966)
TV出演時のバッキング用に制作されたオフ・ボーカル音源で、YDの『THE
BLACK BOX』等に収録されていますが、本作に収録のものは既発で目立っていた曲中の回転ムラの少ないテイクで収録。
22.
Have You Seen Your Mother, Baby, Standing In The Shadow? (RCA Studios, Hollywood,
Aug.3-11, 1966)
『MAD SHADOWS』(DAC-180)の(I)と同音源より新規リマスター。
26.
Trouble In Mind (Olympic Sound Studios, London, Nov.8-26, 1966)
91年に発売されたディーター・ホフマン著の資料本「WHITE
BOOK」に付いていたボーナス・シングルにのみ収録されていた、『BETWEEN THE BUTTONS』制作時のセッションから。
カズーをフィーチャーした風変わりなインストゥルメンタル曲をアセテート音源より収録。
本作はCD2枚に全57トラック、トータル約156分超の内容を収録した一大コレクション。
音質も全編24ビット・デジタル・リマスタリングされており、どのトラックも従来よりもくっきり、すっきりとした音像で迫ってきます。
収録曲中16曲ほどがVGP/DAC盤で今回初のCD収録となります。
あの有名なTMOQ製のカラー・ジャケットのデフ写真をフロントに据えたアートワークも、ブライアン期のファンには嬉しいところ。
全曲が新しくリマスター処理され、これまで頭切れやノイズ、そしてテープ・スピード等に問題のあったテイクもストレスなく聞くことが出来る、これぞ名盤BRIGHT
LIGHTS〜の新しい決定盤の登場です。
『 PARIS 1982 1ST NIGHT 』 no
label (2CD)
aud.recordings@Hippodrome
D'Auteuil, Paris, France. Jun.13, 1982
●Disc
1
1. Take The 'A' Train / 2. Under My Thumb / 3. When The Whip Comes Down
/ 4. Let's Spend The Night Together / 5. Shattered / 6. Neighbours / 7. Black
Limousine / 8. Just My Imagination / 9. Twenty Flight Rock / 10. Going To A
Go Go / 11. Chantilly Lace / 12. Let Me Go / 13. Time Is On My Side / 14. Beast
Of Burden / 15. Let It Bleed
●Disc 2
1. You Can't Always Get What You
Want / 2. Band Introductions / 3. Little T&A / 4. Tumbling Dice / 5. She's
So Cold / 6. Hang Fire / 7. Miss You / 8. Honky Tonk Women / 9. Brown Sugar
/ 10. Start Me Up / 11. Jumping Jack Flash / 12. Satisfaction
久々の82パリ初日。
82パリといえばブートで有名なのは2日目の6/14の方で、このパリ初日は20年以上前にVGPから『DEMAIN
LE SOLEIL』(VGP-106)がリリースされているのみ。
このVGP盤はステージにかなり近い録音で迫力がある反面、観客がちとうるさくてマイクが不安定になったり意外と低音がポコポコ軽いといった特徴がありました。
それが今回ネットに公開された新たな音源は、距離感も臨場感もほどよい、ナイスな良好隠密。
音質はややフィルターがかかったようなマイルドな感じですがこもっているわけではなく、各楽器の分離もバランスもよく、キースのコーラスもよく聴こえるナチュラルでウォーミーなサウンド。
ただしちょっと引っ込んだ感じで、もうちょい艶があればという感じですが、耳が慣れてます(笑)
ということで"EX-"〜"very
good+"。
こんな音源がなぜ今まで出回らなかったのか?と思ったらテーパーいわく、「ちょっと距離があったし、このツアーのストーンズは演奏が速すぎて好きじゃなかったから」と(笑)
いやいや全然いけてる隠密ですよこれと。
先日リリースされたフランクフルトに続いてスピード感のありすぎる82の魅力たっぷりです。
さて、82ツアーは5/26にスコットランドのシアターで開幕し、7/2のリーズが千秋楽。
そのツアーが始まってすぐの6/1に前年のUSツアーの音を収めた『STILL
LIFE』がリリースされ、それから10日ほど経ったこの6/13、そして翌6/14とストーンズはパリ凱旋ライヴを敢行。
会場はオートゥイユ競馬場。"ヒッポドローム"とは、なんだかヒッポロドームというスタジアムなのかと勘違いしそうですが(20年前のわたし・笑)、競馬場のことで、野外ライヴです。
そして競馬場だけにってわけでもありませんが、走る走る絶好調ストーンズここにあり。
さらにツアー後半にはやらなくなってしまった目玉曲"Chantilly
Lace"もやってます。
いやしかしこの走るストーンズ、VGP盤を聴いたときには"When
The Whip Comes Down"の途中、2:50あたりで演奏が破たんしているように聴こえるのはテープがよれてるのかと思っていましたが、今回の音源を聴くとやっぱりミックとキースの息が合わずにチャーリーも乱れそうだったんかと(笑)
それにしてもほんっとに演奏が走りまくってます。
ミックがそうさせているのかというところですが、キースの"Little
T&A"も熱い。
そしてこの新音源、曲間にチラホラカットがありますが、そこはVGP盤から丁寧に補填されています。
その中でも冒頭の"Under
My Thumb"と"Let Me Go"に"Hang Fire"と"Satisfaction"はちょっと演奏冒頭が欠けており、そこも既発盤から補填されています。
"Under
My Thumb"のところではオープニングからそこに至るまでの周りの観客の賑やかな既発音源が、新音源に移行するところでこの2つの隠密の違いを思い知ることになります。
ただ、その切り替わりゆえに気づく、"Hang
Fire"のダブルサックスを堪能するにはVGP盤の方がいいかと思ったり。
ということで曲間でたまに観客が掛け声かけたり賑やかで明るい音になるところは補填された既発音源の方だったりします(笑)
ところでこれ、2つの隠密をうまくマトリクスさせたら面白いかもと思ったりもしますが、こちらはこちらで十二分に楽しめるサウンドです。
いやしかしほんとに演奏が熱い。
ということで、先のフランクフルトに続いてパリもライヴから40年近く経って新たな音が出てくるとはほんとにいい時代になったなと、嬉しくなる作品でした。
『 HEAR IT LIKE THE STONES ON AUGUST 1 AND
5 2019 』 NF-10 (4CD) (Wonderland
Records)
aud.recordings@MetLife Stadium, East Rutherford,
NJ. Aug.1 & 5, 2019
ジャケに堂々とIEM+AUDのマトリクスと描かれていますが、ただの超絶AUDです(笑)
NJ公演の超絶隠密は、2019年11月にGOLDPLATEが独自入手でリリースした後、元音源がネットに公開され、2020年3月にはLHからもリリースされました。
そしてこちらも同じ音源です。
音の作りは最初聴いたときは既発よりもっと派手な仕上げかと感じましたが、聴き比べるとGOLDPLATEとそっくり。
まぁ同じ音源だしと思いつつも、それにしても似てるなぁと思って各トラックの長さを見ると全く同じ。
それではとCDの面割れ部分の波形を見てみると、フェードアウト、フェードインの波形も全く同じ(笑)
元音源はCD用に分割などされずに配信されたので、面割れ部分にフェードイン・アウトはなく、そこは制作側のオリジナルとなるところですが、完全に同じ波形で笑っちゃいます(笑)
ということでこちら、GOLDPLATEの丸コピー。もう曲目も省略(笑)
きっとその音を聴いてメーカーはIEM+AUDのマトリクスだと勘違いしたんでしょう(笑)
でもBOX仕様だけあってブックレットがついていて実際のライヴの写真が使われていてと丁寧な作り。
実際に観られた方にはお土産にいいかもといったところ。
なお、欧州ではどうやら3月末くらいに出回ったようですが、浜松経由で手元に届いたのは7月でありました。
June 2020
『 BLIND DATE 』 DAC-197
(2CD)
SB recordings@"Canadian National Institute for
the Blind Benefit" Oshawa Stadium, Toronto, Canada. Apr.22, 1979 (2nd Show)
●Disc
1 - THE NEW BARBARIANS
1. Cliff Lorrimer - John Belushi Introduction / 2.
Sweet Little Rock'n Roller / 3. F.U.C. Her / 4. Breathe On Me / 5. Infekshun
/ 6. I Can Feel The Fire / 7. Am I Grooving You / 8. Seven Days / 9. Before
They Make Me Run
●Disc 2 - THE ROLLING STONES
1. Prodigal Son / 2. Let
It Rock / 3. Respectable / 4. Star Star / 5. Beast Of Burden / 6. Just My Imagination
/ 7. When The Whip Comes Down / 8. Shattered / 9. Miss You (with Stanley Clarke)
/ 10. Jumpin' Jack Flash
DACからもCNIBチャリティーライブの2ndショーが登場。
The
New Barbaliansとは、ロニー、キース、そしてボビー・キーズとイアン・マクレガンの二人、さらにはスタンリー・クラーク、ミーターズからジョー"ジガブー"モデリスト、これらの豪華メンバーがロニーの新作『GIMME
SOME NECK』のプロモーションにあわせて結成されたユニット。
キースのトロント裁判により1979年に開催されたチャリティ・コンサート"BLIND
DATE〜C.N.I.B. (Canadian National Institute for the Blind) ベネフィットコンサート"にてデビューを飾り、そのBLIND
DATEのあと全米ツアーを敢行し、ネブワース・フェスティバルでLed Zeppelinのサポート・アクトとしてイギリスで一度だけお披露目し、翌1980年にも米国で一度だけライブを行ったスペシャル・ユニットでした。
トロント裁判の判決においてこの盲人のためのチャリティー・コンサートを行うことを条件に無罪判決となったのは、盲目のリタが判事に懇願したためというのはよく知られてはいましたが、2015年のZIP
CODEツアー最終公演でカナダのケベック公演を終えた後、キースがバックステージでの彼女との2ショット写真と共に謝辞を述べていたのには感動したものです。
と、前置きが長くなりましたがそのニュー・バーバリアンズの記念すべき初ライブの日から、ブートファンには昔からお馴染みの2ndショー。
前半がニュー・バーバリアンズ、後半がストーンズという構成です。
この2ndショーは、アナログ時代には隠密音源による2LP『BLIND
DATE』(KR422)、そしてもう25年も経つのかと懐かしい、CD時代の95年にはサウンドボード音源が流出した有名なライブ。
CDでは最初にリリースしたのはShaved
Discでしたが、その後TSPが"Respectable"の欠落部を隠密補填してイコライジングをきかせた『BLIND
DATE REVISITED』(TSP-CD-202)、ほぼ同時にVGPがクレジットなしで隠密補填なしの『BLIND
DATE REVISITED』(no credit)をリリース。
結果、イコライジングがややきつくて曲間がカットされていながらも、"Respectable"の欠落部が隠密補填されたTSP盤が20年以上も代表盤となっていました。
CNIBといえばというアナログのジャケを改変したわかりやすいジャケであり、その後登場したいくつかのコピー盤のマスターにもなっているのが代表盤らしいところ。
↓アナログ『BLIND
DATE』(KR422)、『BLIND
DATE REVISITED』(TSP-CD-202)、『BLIND
DATE REVISITED』(VGP-no credit)
しかしこの25年前に流出したSB音源は、VGP盤を聴けばなるほど元はこういう音なんだなとわかるジェネ落ちサウンドであり、TSP盤はそれにかなり強烈なイコライジングを施していたことがよくわかります。
それが2018年のクリスマス、Krw_coによってそのSB音源のロージェネ・マスターがネットに公開されたのです!
ネットには16bit/44.1kHzバージョンと24bit/96kHzバージョンの2つが公開され、さすがはKrw_coと、そのロージェネぶりに驚いたものです。
まぁ元々ちょっと痩せた音質である点は変わりませんが、イコライジング臭のないナチュラルな"EX"サウンド。
とここまで、2019年1月にLHからリリースされた『BLIND
DATE: C.N.I.B. 1979 2ND SHOW』の紹介と同じ(笑)
はい、LH盤がリリースされて1年半。もはやTSPといった既発と比べる必要もなく、気になるのはそのアッパー音源同士の違い。
LHのはSBD音源2CDとAUD音源2CDの4CDでしたが、今回のDACはSBD音源2CD。
そしてアッパー音源は開演前や終演後が昔の既発盤より長くなっていますが、そこはもちろんLH盤も同様。
アッパー音源の音質も3箇所の欠落部を隠密ソースで補填しているのも同じ。
ではLH盤のCD1/2と全く同じなのかというと、違いは定位とピッチ。
LH盤では部分的に定位がやや左になるところがありましたが、今回のDAC盤ではそこはかなり中央に寄っています。
また、公開された音源のピッチはちょいと高かったところをLH盤は補正をかけていますが、このDAC盤はLH盤よりもさらに1%ほど低く補正されています。
ピッチ調整というのは難しいと思いますし、どちらが正しいかの判断も難しいですが、聴いててしっくりくるのはDAC盤です。
ということですが、隠密音源も付いていたLH盤から1年半遅れのビハインドを乗り越えるほどのアドバンテージは感じません。
とはいえピッチはこちらが正しいのではという作品でした。
『 THE OLYMPIC SOUND STUDIOS SESSIONS 1968-1969 』 DAC-198
(2CD)
SB recordings@Olympic Sound Studios, London, 1968-1969
+
●Disc
1
01. Sympathy For The Devil (Rock And Roll Circus Recording, Olympic Sound
Studios, London, Dec.8, 1968)
02. Stray Cat Blues (Instrumental, Olympic
Sound Studios, London, March 17 - Apr.3, 1968)
03. Ruby Tuesday (Rock And
Roll Circus Recording, Olympic Sound Studios, London, Dec.8, 1968)
04. Midnight
Rambler (Instrumental, Olympic Sound Studios, London, Feb.9-13, 1969)
05.
Wild Horses (with Strings & Glass Harmonica, Muscle Shoals Sound Studios,
Alabama, Dec.2-4, 1969)
06. Country Honk (Instrumental, Olympic Sound Studios,
London, May 12, 1969)
07. Sister Morphine (Olympic Sound Studios, London,
Mar.22, 28 & 30, 1969)
08. Let It Bleed (Olympic Sound Studios, London,
Mar.9, 1969)
09. Love In Vain (Olympic Sound Studios, London, May 23, 1968)
10.
You Got The Silver (Olympic Sound Studios, London, Feb.16, 1969)
11. Gimme
Shelter (Alternate Version, Olympic Sound Studios, Mar.23-25, 1969)
12. Brown
Sugar (Alternate Hot Rocks Version, Olympic Sound Studios, London, Dec.9-10
& 18, 1969)
13. Wild Horses (Alternate Hot Rocks Version, Olympic Sound
Studios, London, Dec.9-10 & 18, 1969)
14. Honky Tonk Women (Alternate
Lyric Version, Olympic Sound Studios, London, Mar.9 & 16, 1969)
15. You
Can't Always Get What You Want (Choir Sessions, Olympic Sound Studios, London,
Mar.15, 1969)
●Disc 2
01. Mickey Mouse Blues (Olympic Sound Studios,
London, Mar.29, 1968)
02. Sympathy For The Devil (Olympic Sound Studios,
London, June 4-10, 1968)
03. Family (Olympic Sound Studios, London, May 13-23,
1968)
04. Pay Your Dues (Olympic Sound Studios, London, Mar.31, 1968)
05.
Jumpin' Jack Flash (Olympic Sound Studios, London, Apr.27, 1968)
06. Dear
Doctor (Olympic Sound Studios, London, May 13-23, 1968)
07. Family
(Olympic Sound Studios, London, June 28, 1968)
08. Sympathy For The Devil
(First On Saturday, Nov.29, 1968)
09. Jumpin' Jack Flash (Olympic Sound
Studios, London, May 11, 1968)
10. Gimme Shelter (Olympic Sound Studios,
London, Mar.15, 1969)
11. Let It Bleed (Olympic Sound Studios, London,
Apr.17 - Jul.2, 1969)
12. Love In Vain (Olympic Sound Studios, London,
Mar.24-27, 1969)
13. Sam Cutler Introduction (Madison Square Garden, New
York, Nov.28, 1969 1st show unmixed)
14. Jumpin' Jack Flash (Madison Square
Garden, New York, Nov.28, 1969 1st show unmixed)
15. Carol (Madison Square
Garden, New York, Nov.28, 1969 1st show unmixed)
16. Sympathy For The Devil
(Madison Square Garden, New York, Nov.28, 1969 1st show unmixed)
17. Midnight
Rambler (Altamont Speedway, Livermore, Dec.6, 1969 Unmixed mono soundboard)
18.
Tumbling Dice (Basement of Keith Richards' House, Villa Nellcote, July - November
1971)
Abkcoが2019年末にYoutubeに公開した"69RSTRAX"と、実は2018年末から2019年初頭にかけても公開されていた"TRRSTRAX"によるベガバンからブリードのオルタネイト集大成。
"69RSTRAX"はこちらでもよく知られていますが、2018年末に公開された"TRRSTRAX"、こちらは当時ニッキー関連なのかいまいち由来がわからず、2019年初めは他のニュースもてんこ盛りだったこともあって、ここでは話題にしなかったんですが、これも著作権保護のためにAbkcoが限定公開していたのでした。
ということでそちらはブート化もされていなかったのでちょっと貴重。
まずはDisc
1。
こちらはもう皆さんお馴染み、昨年末の2019年12月31日、YouTubeに突如公開された"69RSTRAX"から。
既発ではLHから『69RSTRAX』、Moonchildから『IN
THE STUDIO - The Abkco Tapes』として1月にリリース済み。
この音源、元が元だけにLH盤と同じような処理がなされているようで、LH盤よりはややノイズリダクションが強めな分、ふん詰まり感も僅かに強くなっていますがほぼ同等の音。
ただし"Sister
Morphine"の0:24や0:50に入る僅かなクリックノイズは、LH盤では見事に消去されています。
まぁそもそもそこまで気にするほどの音質ではないものの、先のMSGでもDACでは残っていたノイズが即リリースのLHでは消されていたので、LHのノイズ除去は見事だとあらためて。
なお、IORRに公開された音源そのままと思われるMoonchild盤よりは少し聴きやすくノイズも小さくなっています。
そして今作のクレジットは日付まで入り、年月のみだったLH盤よりも詳しいものになっています。
なお、トラック5のストリングスとグラス・ハーモニカが入った驚きの"Wild
Horses"は、LH盤では1970年10月のOlympic Studiosとなっていましたが、今作のインフォによるとストリングスはオリンピック・スタジオであるものの、そのベーシックトラックは1969年12月のマッスルショールズであるとして、そうクレジットされています。
とはいえイントロにはアコギが追加されているので、70年のオリンピックスタジオでの演奏も入っているとは思います。
なお、既発盤には入っていた"Gimme
Shelter"のキースのヴォーカル・バージョンは今作ではDisc2に配されています。
そしてDisc
2。
こちらの冒頭9曲が"TRRSTRAX"として公開された音源。
とはいえそのままではなく、同一テイクはより高音質なものにアップグレードされています。
ということでこちらはレアものぞろいというわけでもなかったんですが、まずは"Child
Of The Moon"のデモである"Mickey Mouse Blues"、こちらはサタニック関連にも未収録のテイク。
続く"Sympathy
For The Devil"は歌詞も一部違ってヴォーカルやミックスも異なる初期テイクで、ニッキーのピアノが印象的。
"Family"
"Dear Doctor" "Pay Your Dues"は"TRRSTRAX"で公開されたものと同一テイクで、より高音質の物に差し替えられています。
"JJF"のPVバージョンが2つ収録されていますが、まずはメイクアップなしバージョン。こちら冒頭のミックの掛け声からエンディングのキースのギターまで、なるほどこれまでで最長バージョンかと。
もう一つはメイクアップしたバージョンで、ミックのヴォーカルは収録時のライヴ。
インフォによるとこれはTop
Of The Pops放映後、音声が全面的にレコード・バージョンに差し替えられてしまったので、このライヴ歌唱のバージョンは大変貴重と。
この別ヴォーカルのPVはよく見てたのでその後差し替えられていたとは実はわたし気づいてなかったんですが、そうだったんだとあらためて。
なお、今作の元はリンゼイホッグのクレジット入りでYouTubeにHD画質で公開されたものからかと。
そして"69RSTRAX"からのキースのヴォーカル"Gimme
Shelter"に続いて、"Let It Bleed"と"Love In Vain"はアセテートからでヴォーカル違いのラフミックス。
これはそのアセテートがオークションに出品された際にその再生映像の一部がYouTubeに公開されたものからで、そこで公開されたとおり途中までしか収録されていませんが、貴重なテイク。
trk.13以降はボーナス扱いで、まずは"69RSTRAX"からのMSGライヴから。
もうお馴染みのそのMSGに続いて収録されているのは、オルタモントからの"Midnight
Rambler"。
これはどこから?と思ったら以前にも貴重な音源が公開されたChris
Mのサイト、Revelations On The Rolling Stonesで公開された新たなサウンドボード音源。
途中一箇所のカットはあえてそのまま。
ラストには今作のコンセプトと時期は異なるものの、Nicky
Hopkins 1972 tapesから"Tumbling Dice"の初登場のバッキング・トラックでニッキーのピアノが美しい。
これもYouTubeに公開されたものですが、こうしたレア音源がまとめてブート化されるのは嬉しいところ。
ということでほぼネットからではありますが、見過ごしがちな貴重なものも含めた丁寧なコンパイル、さすがはDACという嬉しい作品でした。
『 GIMME SOME NECK : ROUGH MIXES, EARLY
VERSIONS & OUTTAKES / RONNIE WOOD 』 no
label (1CD)
SB recordings@Pathe Marconi Studios, Boulogne-Billancourt,
France, March and/or April 1978 and Cherokee Studios, Los Angeles, September-November
1978
1.
Breakin' My Heart(II) / 2. Lost And Lonely / 3. Worry No More / 4. We All Get
Old / 5. Seven Days / 6. I Got Lost When I Found You / 7. F.U.C. Her / 8. Don't
Worry / 9. Infekshun / 10. Tiger Balm / 11. Buried Alive / 12. Come To Realize
/ 13. Breakin' My Heart(I)
驚異のアウトテイク、JEMSによる『FOXES
IN THE BOXES』シリーズが世に出たのはもう5年も前。
そのシリーズから最新作『FOXES
IN THE BOXES vol.4』が久々にネットに登場。
ただし今度はストーンズではなくロニーのソロ作品『GIMME
SOME NECK』のラフミックス。
『GIMME
SOME NECK』は79年に発表されたロニーのソロ作品であり、『I'VE
GOT MY OWN ALBUM TO DO』『NOW
LOOK』に次ぐ3作目。
そのラフミックスを生々しい超高音質"EX"にて、そして2ndアルバムに収録された"I Got Lost
When I Found You"のリメイク、さらに『GIMME
SOME NECK』のインナースリーブには曲名が描かれていながらも陽の目を見なかった"Tiger
Balm"を遂に聴くことができるという、さすがは『FOXES
IN THE BOXES』シリーズという素晴らしい作品です。
さらに"We
All Got Old"や"Buried Alive"なんて断然こっちの方がいい(笑)
まぁシリーズ最新作がストーンズではなかったことを残念に思わなかったといえば嘘になりますが、聴けば聴くほど楽しめる作品です。
各曲については、インフォが詳しいので以下転載します(手抜き・笑)
--------------------------------------
01. Breakin'
My Heart(II)
オープニングトラックながらJEMSの解説によればこちらがセカンドバージョンとのこと。
この曲は『GIMME
SOME NECK』収録曲の中でも特に音の広がりの乏しいミックスが施されていたのですが、ここではもっと広がりのあるミックスとなっていて、完成版で一緒くたにされていたロニーのギターパートがよく解る。
それ以上にサビでコーラスするミック・ジャガーの声が完成版よりもはっきり聞き取れます。
02.
Lost And Lonely
演奏が始まる前のちょっとしたやりとりやロニーのカウントから始まるのがいかにもラフミックス。
既にあの印象的なバックコーラスは付け加えられているのですが、それでいてロニーの各ギターパートやリードボーカルは生っぽい。というか生のままといった質感。
おまけにスタジオの臨場感まで伝わってくるほど。それでいてギターの配置もまるで違う。
そして完成版では左右を飛び交っていたフェイドアウト時のバックコーラスの掛け合いもここでは最後まで真ん中に居座っており、代わりにロニーのギターとマックことイアン・マクレガンのオルガンが左右から良く聞こえます。
そしてエンディングは12秒も長い。
03.
Worry No More
アルバムのオープニングを飾った曲ですが、JEMSのテキストだと「ほとんど違いがない、かろうじてギターのオーバーダビングがない程度」とされています。
確かにエンディングで右チャンネルから登場したリードギターがここでは聞かれません。それ以上に特筆すべきは、完成版よりもずっと生々しいということ。
アルバムではロニーのボーカルがまるで奥に追いやられたような不自然さがあったのですが、ここでははるかに生々しくて前面に押し出されているのが良いですね。
04.
We All Get Old
これはもうまるでミックスが違う。完成版は演奏がこじんまりとまとめられていましたが、ここではすべての楽器が前面に押し出されており、まるでそれらが競い合うかのよう。
イントロでは完成版で消されたのも頷けるようなロニーの余計なリードギターが鳴っており、確かにラフな状態ではある。しかし彼にはこっちの方がずっと合っているのも事実かと。
本アルバムでプロデューサーを務めたロイ・トーマス・ベイカーはクイーンのような緻密な録音を手掛けていたからか、ロニーのようなラフでルーズな録音のプロデュースには向いていなかったのでは?と思えるほど。
05.
Seven Days
ボブ・ディランのペンになる曲というのはもちろん、アルバムの中で唯一ミック・フリートウッドがドラムを叩いた曲でもある。
このラフミックスでは彼のドラムの音がやたらと目立っており、それどころか音が割れ気味なほどの迫力。完成版では随分と大人しくさせられたものです。
既にリフのフレーズがロニーの多重録音であることはこの時点でも同じだが、キースが遠くから叫んでいるかのように聞こえたバックコーラスはまだなし。
そしてロニーのリードボーカルが別テイクなのですが、こっちの方が威勢良く歌っているように聞こえます。
プロデューサーのベイカーからすると、そこがむしろダメだったのでしょうか。
06.
I Got Lost When I Found You
今回の発掘における一番の驚きではないでしょうか。セカンドアルバム『NOW
LOOK』のオープニングを飾ったボビー・ウーマックとの共作曲のリメイク。
オリジナルバージョンはあのアルバムの雰囲気を象徴するかのごとくファンキーな調子で演奏されていましたが、さすがは『GIMME
SOME NECK』セッション、新たなリフが付け加えられたストレートで荒々しいロック調に生まれ変わっています。
しかも驚いたことにギターソロやバックコーラスがオーバーダビングされている。
前のアルバムの曲を録り直し、なおかつそこまでの作業を行っていたということは、シングルのカップリング用とでも考えていたのでしょうか。
それともロニーがトラディショナルを弾き語りしたインストゥルメンタル"Delia"の代わりにこのリメイクバージョンが入る予定だったのかもしれません。
07.
F.U.C Her
『GIMME
SOME NECK』収録曲の大半がそうだったのように、完成版は非常にくぐもった音質でした。その点こちらの方がずっとクリアで生々しい。
完成版ではロニーのボーカルにエフェクトが加えられていたせいでなおさらくぐもった印象を受けただけに、この生々しさは正に霧が晴れたかのよう。
そこでは控えめにミックスされていたピアノが前面に押し出されている点も印象的。
08.
Don't Worry
アルバムを締めくくった"Don't Worry"、完成版は多重録音されたロニーのボーカルが左右から飛び交うという、ベイカー本領発揮のプロデュースにてまとめられていましたが、こちらはそれら多重録音ボーカルがまだ振り分けられておらず、ちょっと鬱陶しい(笑)
代わりにギターパートが左右からアグレッシブに飛び出す迫力のラフミックス。こちらの方がロニーには合っている気も。
それどころかこの時点ではボビー・キーズらのホーンセクションが付け加えられていないおかげで、完成版ではかき消されていたさまざまなギターパートが色々と聞こえてとても新鮮に響きます。
09.
Infekshun
こちらも演奏全体が圧倒的に生々しく聞こえる。
そして完成版ではここでもロニーのボーカルにエフェクトが加えられていたので、俄然こちらの方が自然で迫力満点。
何よりギターパートが前に迫り来る感じは雲泥の差。
10.
Tiger Balm
今度は何と完全未発表曲。ロニーも付き合いのあったザ・バンド後期のサウンドを彷彿とさせるようなゆったりした曲。
ここで聞かれるオルガンの音色やプレイもイアン・マクレガンというよりガース・ハドソン風に聞こえるほど。
それに驚くべきはロニーもボーカルをちゃんと録音した上にバックコーラスまで加えられている。彼の甘い歌声がすごくイイ。
これならアルバムに収録されたとしても何ら遜色なかったことでしょう。これまた驚きのアウトテイク。
11.
Buried Alive
ここでも音そのものが生々しいのは当たり前、何よりミックのコーラスハーモニーが完成版より大きく聞こえるという魅力的な状態。
完成版ではエンディングで辛うじて彼の声が聞こえるという程度でしたから、演奏が進むにつれてミックの声が存在感を増してくる今回のラフミックスはなおさら魅力的に映ります。
それでいてエンディング自体も完成版より長く、さらにミックの声が聞けてしまうのです。
12.
Come To Realize
こちらもロニーのオーバーダブ・パートが少なく、その分マックのエレクトリック・ピアノの音が目立っている。
そして何より合唱風だったバックコーラスがまだなく、ロニーが一人でコーラスを多重録音してみせた程度。
しかも完成版のエンディングはコーラスが盛り上がっている最中にフェイドアウトさせたような終わり方をしていますが、こちらはもっと長く収録された上でフェイドアウトします。
13.
Breakin' My Heart(I)
こちらがファースト・バージョンということでオーバーダビングがほとんどなく、ミックを始めとしたバックコーラスだけが加えられたベーシックトラックに近い状態だと思われます。
何よりロニーのボーカルが完成版やセカンドバージョンとは違っていて、後半ではミックにコーラスのタイミングを指示しているような場面までみられます。
正にラフミックスらしい状態でしょう。
アルバムのラフミックスというと、基本線は出来ありつつも所々で違いがあるという状態がほとんど。
その点今回の音源は音質そのものが完成版アルバムとはまるで違っており、それはレコードのマトリクスの違いを聞き分ける様な微妙なレベルではなく、完全に一聴して解るレベル。
それでいて未発表曲まであるというのだから面白いことこの上ない。
今までありそうでなかったロニーのアルバムのレア音源というだけでも本当に貴重なのですが、音質が完全にオフィシャル・レベルであることにも驚きを禁じ得ません。
元はラフミックスを収録したカセットとのことで、若干ながら入るヒスノイズすらカセットらしさを感じさせてくれてまったく嫌味がない。
実際、今回のリリースに際しても一切のイコライズや手直しは必要なく、ネットに現れたバージョンをそのまま採用しました。
それほどクオリティの高い音源ですが、あれほどラフな仕上がりだったアルバムのラフミックスが今になって発掘されるとは面白い。2020年上半期最大の発掘音源です!
--------------------------------------
なお、こちらMoonchildからも『GIMME
SOME NECK - EARLY VERSIONS』としてリリースされています。
わたしまだそちらはゲットしていませんが、LHのこちらもネットに公開された音そのままということですので、中身は同じかと思います。
値段ならMoonchild、おまけCD-Rも取るならLHといった感じかと。
『 WASHINGTON 1999 1ST NIGHT 』 no
label (2CD)
aud.recordings@MCI
Center, Washington, DC. Mar.7, 1999
●Disc 1
1. Intro / 2. Jumping Jack Flash / 3. Live
With Me / 4. Respectable / 5. You Got Me Rocking /
6. Honky Tonk Women / 7. Memory Motel
/ 8. Saint Of Me / 9. Some Girls / 10. Paint It Black / 11. Band Introductions
/ 12. You Got The Silver / 13. Before They Make Me Run / 14. Out Of Control
●Disc
2
1. B-Stage S.E. / 2. Route 66 / 3. When
The Whip Comes Down / 4. Midnight Rambler / 5. Tumbling
Dice / 6. It's Only Rock'n Roll / 7. Start Me Up / 8. Brown Sugar / 9. Sympathy
For The Devil
『 WASHINGTON 1999 2ND NIGHT 』 no
label (2CD)
aud.recordings@MCI
Center, Washington, DC. Mar.7, 1999
●Disc
1
1. Intro / 2. Jumping Jack Flash / 3. Respectable / 4. All
Down The Line / 5. You Got Me Rocking / 6. Honky Tonk
Women / 7. Moonlight Mile
/ 8. Saint Of Me / 9. Some Girls / 10. Paint It Black / 11. Band Introductions
/ 12. Thief In The Night / 13. You Don't Have To Mean It / 14. Out Of Control
●Disc
2
1. B-Stage S.E. / 2. Route 66 / 3. Just
My Imagination / 4. Midnight Rambler / 5. Tumbling
Dice / 6. It's Only Rock'n Roll / 7. Start Me Up / 8. Brown Sugar / 9. Sympathy
For The Devil
1999年No Securityツアーよりワシントン2公演が登場。ということでまとめて紹介します。
もう20年前、イギリスの税金問題でBridges
To Babylonツアー欧州ツアーの日程が年単位で変更された合間に北米で開催されたアリーナ・ツアー。
2年前にはオフィシャルからもサンノゼ公演がリリースされましたが、このツアーこそコンパクトでタイトな演奏を聴かせてくれた素晴らしいツアーでした。
そして1999年といえばまさにHot
Stuffをたちあげた年でありますが、No Securityツアーからのブートも続々市場に投入され、そちらもガンガン聴いて更新するという、楽しい時代でもありました(笑)
さて、No
Securityツアーといえば"Moonlight Mile"と"Some Girls"などが目玉曲でありましたが、"I
Got The Blues"などのレア曲も飛び出し、連続公演の場合は昨今のツアーより断然日替わり曲が多く、このワシントン公演もなかなかおしいセットリストになっています。
初日は"Live
With Me"に"Memory Motel"に、キースは"You Got The Silver"に"Before
They Make Me Run"、そしてBステではWhen The Whip Comes Down"。
対する2日目は"All
Down The Line"に"Moonlight Mile"、キースは2曲とも変えて"Thief
In The Night"に"You Don't Have To Mean It"、さらにBステでは"Just
My Imagination"という日替わりぶり。
今回ワシントンで開催された2連続公演をまとめて紹介しますが、No
Securityツアーこそ連続2公演開催の地を狙うべきであったと思い知る美味しい内容です。
わたしは当時は3月は休みをとれる状況ではなかったため4月のシカゴ一本にかけましたが、やっぱ2連続公演を観たかった。
そんなワシントン公演ですが、Hot
Stuffの1999コーナーでも紹介しているとおり、既発盤はお寒い状況でした。
初日は『YOU
GOT THE SILVER』(RS99)、そして2日目は『WELCOME
TO WASHINGTON』(VGP-218)と、前者はVGPからのリリースでありながらVGPレーベル名を付与せずリリースされたことからも、日本からもツアーが組まれてそのメモリアル的な作品の商品化といった感じで、わたしの20年前の紹介も冷たいものになっています(笑)
そんな塩対応のワシントン公演でしたが、今回のリリースは違います!
まずは初日。
20年の刻を経てネットに登場した新音源から。
周りも全く騒がしくなく、Schoeps
MK4で捉えられたその音は、キンキンしないナチュラルでいて、しっかり低音を拾っているという、まさにウォーミー、絶品です。
個人的にはもうちょい刺激的な音に仕上げてもいいかもと思ったりもしますが、見事な調整により元音源よりも音の抜けがちょいよくなり、さらに定位の調整もなされているのがナイス。
いやしかしナチュラルウォーミーを地で行くサウンドで、20年の刻を経てネットに登場した事から今回のリリースとなったわけですが、なぜに今頃になってこんな音が出てくるのだ!
既発の『YOU
GOT THE SILVER』(RS99)を彼方に吹き飛ばす素晴らしいサウンドで、ショーが進めばさらに音がよくなるという"EX"です(笑)
いい音で聴くとやはり演奏の印象も変わるというもの。
ミックとキースは齢56にしてまさにタイトな演奏を繰り広げるNo
Securityツアー!
そして"Memory Motel"と、めちゃめちゃおいしいではありませんか。聴き進めるにつれ嬉しくなってきます。
ちなみにインフォでは"You
Got The Silver"はこの日が初演というように読めますが、"You Got The
Silver"はNo Securityツアー初日のオークランドで初めて登場し、このワシントン公演はツアー14公演目にして"You
Got The Silver"は11回目であります。
そして2日目。
こちらも初日と同じく20年の刻を経てネットに登場した新音源でSchoeps
MK4でとらえられた隠密録音。
こちらは初日よりちょっと距離感があってソフトな音で、これまたウォーミーで周りも騒がしくないという素晴らしい録音。
あいや"Moonlight
Mile"でちょいとおしゃべりが耳につくのは残念ではありますが、まぁアメリカらしい感じではあります。
そしてこちらも元音源よりはちょいと抜けの良い音に調整されており、もうちょいシャープさがあってもいいかもとは思いますが見事なアジャストで、定位も微妙に変わるところは調整されているという"EX-"。
既発の『WELCOME
TO WASHINGTON』(VGP-218)は、低音が軽い薄っぺらで、マイクのトラブルによるここそこにブレもある音で、さらに今回聴き比べるとあちこち曲間で音がつままれていたことも判明しましたが、それよりも大幅なアップグレードが嬉しい作品であります。
あ、裏ジャケの曲目表記、"Thief
In The Night"が"Thief Of The Night"になっちゃってます。LHにしては珍しいミスですが惜しい。
さて演奏ですが、やはり既発で聴いたのとは印象が変わり、54歳にして2日連続でも見事にタイトな演奏を繰り広げるショーに今回惚れ込んでしまいました。
いやぁ〜音が変わるとこうも印象が変わるものかと(笑)
2日目は初日とは5曲も替え、"All
Down The Line"に"Moonlight Mile"、キースは"Thief In The
Night"に"You Don't Have To Mean It"、さらにBステでは"Just
My Imagination"という日替わりぶり。
Bステの"Just My Imagination"から"Midnight
Rambler"は絶品であります。
ということで、初日2日目ともに素晴らしいアップグレードかつナチュラルでウォーミーな作品に仕上げられていてナイスな新作でした!
『 ART COLLINS TAPES AND MORE 』 Empress
Valley EVCD-1288-1298 (11CD)
SB recordings@studio outtakes
Empress Valleyから5月末にリリースされたこちら、CD11枚組のボックス。
邦題は『アーサー・コリンズの秘宝』。
11枚のCDが積み上がり、その上下を紙と透明なプラスチックプレートで挟んで束ねて箱に収納されています。
その怒涛の分量の割には4Kというのは安い!
でもダブりがあったりインサートに書かれた曲目には抜け漏れがあったり、不親切な作品です(笑)
それもそのはずというか、この作品の元はIORRに「パンデミックの間にどうぞお楽しみください」と3月末に公開された怒涛の音源"Art
Collins Tapes"。
しかーし、わたくしそれに気づいたのはこれを紹介した7/25当日の早朝!!(爆)
ということで当初公開のDL期限はとっくに切れてましたが、退避側でDLしてみました。(正確にはわたしがDLしたのはArt
Collins Tape Dehissed)
すると、オリジナルではCDのことは考えずフォルダ分けされているデータを、フォルダ分割は無視して各CDに目一杯詰め込んで11枚にしたもののようです。
スレッドを読んでみると、そもそもオリジナル公開の物にもインフォなどないようで、詳細は不明ながらあれとこれは同じだとかいろいろ。
ということで音源の出典詳細は一切不明ですが、あれこれ調べてデータはこうだろうとまとめてつつあったものを以下に列記しました。
これを紹介してないことを書いてから気になってたんですが、これをまとめるだけでヘトヘトですし、間違いもあろうかと(笑)
肝心の中身ですが、インフォに謳われている「ローリングストーンズレコードのパブリシティ・マネジャーからスタートし、副社長にまでになったアーサー・コリンズ氏所有の高音質マスターテープから」、というとおりなのかというとそんなことはなく、まぁ既発音源のヒスノイズを除いてみたよ音源集ということのようで、既発と同じ"very
good"程度のものや、なんでこれが?というものも入っています。
冒頭からは『FOXES
IN THE BOXES Vol.2』『FOXES
IN THE BOXES Vol.1』『THE
VIRCHOV TAPE』と"EX"音質から始まりますが、その後は音質にばらつきも出てきます。
ただし、初ブート化のものもあるような。
あいにくそこまでの検証には至っておらず、検証するにはもっと時間が必要ですが、そこに費やす時間はなく(笑)
ということで、とりあえずリストとデータをば。
このリストが検証される方の一助になれば。わたしも検証する気になったら更新します(笑)
●Disc
1
01 Neighbors / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt Jun.10-Oct.19,
1979
02 Let's Go Steady Again / Compact Point, Nassau Jan.22-Feb.12,
1979
03 Tried To Talk Her Into It / Pathe Marconi, Boulange Billancourt
Nov.11-Dec.19, 1982
04 Keep It Cool #2 / Pathe Marconi, Boulange
Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
05 Can't Find Love / Pathe Marconi,
Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
06 Can't Find Love / Pathe
Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
07 Eliza / Pathe
Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
08 High School Girl /
unidentified basement demo studio, Paris mid Oct.-Nov.7, 1982
09 Stop
That / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
10
All I Have To Do Is Dream (False Start) / Long View Farm, North
Brookfield May 25-28, 1981
11 All I Have To Do Is Dream (Full Take) /
Long View Farm, North Brookfield May 25-28, 1981
12 Piano Fragment
/ Long View Farm, North Brookfield May 25-28, 1981
13 Loving
You Is Sweeter Than Ever / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt
Apr.5-Jun.17, 1985
14 Talk Is Cheap / Pathe Marconi St. Boulange
Billancourt Apr.5-Jun.17, 1985
15 What Am I Supposed To Do / Pathe
Marconi St. Boulange Billancourt Apr.5-Jun.17, 1985
16 Stick It Where It
Hurts / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt Apr.5-Jun.17, 1985
●Disc
2
01 Can't Cut The Mustard #1 / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt
Apr.5-Jun.17, 1985
02 Can't Cut The Mustard #2 / Pathe Marconi
St. Boulange Billancourt Apr.5-Jun.17, 1985
03 Can't Cut The Mustard #3 /
Pathe Marconi St. Boulange Billancourt Apr.5-Jun.17, 1985
04 Victor
Hugo (Can't Cut The Mustard #4) / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt
Apr.5-Jun.17, 1985
05 Keep It Cool #1 / Pathe Marconi, Boulange
Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
06 Wanna Hold You / unidentified
basement demo studio, Paris mid Oct.-Nov.7, 1982
07 She Was Hot (Country)
/ unidentified basement demo studio, Paris mid Oct.-Nov.7, 1982
08
I Can't Find Love / unidentified 4- or 8-track basement demo studio,
Paris mid Oct.-Nov.7, 1982
09 What I Am Sayin' Is True (Part 1) / Pathe
Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
10 What I Am Sayin' Is
True (Part 2) / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19,
1982 (not on the insert)
11 What I Am Sayin' Is True (Part 3) / Pathe
Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
12 What I Am Sayin' Is
True (Part 4) / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19,
1982
●Disc 3
01 Keep It Cool #1 / Pathe Marconi, Boulange
Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982 (#2 on the insert)
02 Wanna Hold You /
Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
03 Pretty Beat
Up / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
04
Feel On Baby / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt Jan.30- mid
Mar. 1983
05 Hang Fire / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt
Jun.10-Oct.19, 1979
06 Black Limousine / Pathe Marconi St. Boulange
Billancourt Jun.10-Oct.19, 1979
07 No Use In Crying / Pathe Marconi
St. Boulange Billancourt Jun.10-Oct.19, 1979
08 Neighbours / Pathe
Marconi Boulange Billancourt St. Oct.11-Nov.12, 1980
09 Slave a.k.a.
Vagina / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt Jun.10-Oct.19, 1979
10
Waiting On A Friend / Pathe Marconi Boulange Billancourt St. Oct.11-Nov.12,
1980
11 Unknown Song take #1 / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt
Jun.10-Oct.19, 1979
●Disc 4
01 Unknown Song take #2 / Pathe
Marconi St. Boulange Billancourt Jun.10-Oct.19, 1979
02 Unknown instr /
Pathe Marconi St. Boulange Billancourt Jun.10-Oct.19, 1979
03 Shirley
(Wood) / Richmond, England, The Wick late April-early June, 1974
04
Too Tough (Triple X) / Pathe Marconi, Boulange Billancourt
Nov.11-Dec.19, 1982
05 It Must Be Hell / Pathe Marconi, Boulange
Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
06 Undercover Of The Night / Compass
Point, Bahamas & The Hit Factory NY early May-Aug.1, 1983
07 Tie You
Up (The Pain Of Love) / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19,
1982
08 She Was Hot / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19,
1982
09 Feel On Baby / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt
Jan.30- mid Mar. 1983
10 All The Way Down / Pathe Marconi, Boulange
Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
11 Too Much Blood / Pathe Marconi,
Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
12 Tried To Talk Her Into It /
Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
13 Too Much
Blood / Compass Point, Bahamas & The Hit Factory NY early May-Aug.1,
1983
●Disc 5
01 Pretty Beat Up (XMAS issue) / Pathe Marconi,
Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
02 Dog Shit / Compass
Point, Bahamas & The Hit Factory NY early May-Aug.1, 1983
03 Keep It
Cool #2 / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
04
Keep It Cool #1 / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19,
1982 (not on the insert)
05 Gotta Know You (Wanna Hold You #1) /
unidentified basement demo studio, Paris mid Oct.-Nov.7, 1982
06
Wanna Hold You #2 / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19,
1982
07 All The Way Down / Pathe Marconi, Boulange Billancourt
Nov.11-Dec.19, 1982
08 Gotta Know You / Pathe Marconi, Boulange
Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
09 Rocker (The Dog) / Pathe Marconi,
Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
10 Slinky / Pathe Marconi,
Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
●Disc 6
01 Can't Find Love
/ Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
02
Heart Beat take #1 / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19,
1982
03 Heart Beat take #2 / Pathe Marconi, Boulange Billancourt
Nov.11-Dec.19, 1982
04 Heart Beat take #3 / Pathe Marconi,
Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
05 Cooking Up aka What I Am Sayin'
Is True / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
06
Something I Want / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19,
1982
07 Eliza / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19,
1982
08 Chris' Song / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19,
1982
09 Part Of The Night a.k.a. Golden Caddy / Pathe Marconi,
Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
10 Pink Pick / Pathe
Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
11 Pull Over / Pathe
Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
12 The Golden Mile /
Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
13 The Dog
/ Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
14
Show Me A Woman / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19,
1982
15 Melobar / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19,
1982
●Disc 7
01 Mick's Idea ? / Pathe Marconi, Boulange
Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
02 Mick's Idea (incompl.) / Pathe
Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
03 Just My Imagination
take #1 / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt Oct.10-Dec.15,
1977
04 Miss You / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt Oct.10-Dec.15,
1977
05 Lies take #1 / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt
Oct.10-Dec.15, 1977
06 Munich Hilton take #1 / Pathe Marconi
St. Boulange Billancourt Oct.10-Dec.15, 1977
07 Munich Hilton take #2 /
Pathe Marconi St. Boulange Billancourt Oct.10-Dec.15, 1977
08 When
You're Gone (Redeyes) / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt Oct.10-Dec.15,
1977
09 Hang Fire / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt Oct.10-Dec.15,
1977
10 Shattered / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt Oct.10-Dec.15,
1977
11 Stay Where You Are / Pathe Marconi Boulange Billancourt
Jan.5-Mar.2, 1978
12 Lies take #2 / Pathe Marconi St. Boulange
Billancourt Oct.10-Dec.15, 1977
13 Brown Leaves a.k.a. "Dancing Girls"
/ Pathe Marconi St. Boulange Billancourt Oct.10-Dec.15, 1977
14
You Don't Have To Go / Pathe Marconi Boulange Billancourt Jan.5-Mar.2,
1978
15 Unkown Song / Pathe Marconi Boulange Billancourt Jan.5-Mar.2,
1978
16 Shame Shame Shame / Pathe Marconi Boulange Billancourt
Jan.5-Mar.2, 1978
17 Black Limousine / Pathe Marconi Boulange
Billancourt Jan.5-Mar.2, 1978
18 Unkown Song / Pathe Marconi
St. Boulange Billancourt Oct.10-Dec.15, 1977
19 Just My Imagination take
#2 / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt Oct.10-Dec.15, 1977
20
Mick's Idea (In Your Hand) / Pathe Marconi, Boulange Billancourt
Nov.11-Dec.19, 1982
21 Hideaway / Pathe Marconi, Boulange Billancourt
Nov.11-Dec.19, 1982
●Disc 8
01 Run And Take / Pathe Marconi,
Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
02 Dance Mr. K (Still In Love) /
Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
03 Munich Hilton
/ Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
04
Christine / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
05
Identification / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19,
1982
06 Flirty / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19,
1982
07 Discovery Bar / Pathe Marconi, Boulange Billancourt Nov.11-Dec.19,
1982
08 Everlasting My Love (Nanker Phelge) / Compass Point,
Nassau Jan.22-Feb.11, 1979
09 Claudine / Pathe Marconi St. Boulange
Billancourt Oct.10-Dec.15, 1977
10 I Can See It (See Me) / Olympic
St. London Nov.9-26, 1966
11 We Had It All / Pathe Marconi St.
Boulange Billancourt Jun.10-Oct.19, 1979
12 Let's Go Steady / Compass
Point, Nassau Jan.22-Feb.11, 1979
13 Aladdin Story / Mobile Rec. Unit
Stargroves, Newbury and Olympic St. London Oct.21-Nov. 1970
14 Dance pt.1
/ Compass Point, Nassau Jan.22-Feb.11, 1979
15 Think I'm Going
Mad / Compass Point, Nassau Jan.22-Feb.11, 1979
16 She Was Hot
(withdrawn 12" version) / Compass Point St. Nassau Apr.
1983
●Disc 9
01 Too Much Blood / Pathe Marconi, Boulange
Billancourt Nov.11-Dec.19, 1982
02 Undercover Of The Night (Short Dub)
/ Compass Point, Bahamas & The Hit Factory NY early May-Aug.1,
1983
03 Undercover Of The Night (Long Dub) / Compass Point, Bahamas
& The Hit Factory NY early May-Aug.1, 1983
04 Vagina (Slave) /
Mobile Unit, Rotterdam Jan.22-Feb.9, 1975
05 Black Lomousine /
Boulange Billancourt Oct.11-Nov.12, 1980
06 Waiting On A Friend #1
/ Boulange Billancourt Oct.11-Nov.12, 1980
07 Waiting On A Friend
#2 / Boulange Billancourt Oct.11-Nov.12, 1980
08 Start Me Up
#2 / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt Oct.10-Dec.15,
1977
09 Start Me Up #5 / Boulange Billancourt Oct.11-Nov.12,
1980
10 Neighbours #2 / Boulange Billancourt Oct.11-Nov.12, 1980
(not on the insert)
11 Tops #1 / Dynamic Sound St.Kingston Nov.25-Dec.21,
1972 (not on the insert)
12 Hang Fire #5 / Pathe Marconi St.
Boulange Billancourt Jun.10-Oct.19, 1979
13 Tops #3 / Pathe Marconi
St. Boulange Billancourt Jun.10-Oct.19, 1979
14 Vagina (Slave) new vocal
/ Mobile Rec.St. Paris & Atlantic St. New York Apr.-Jun. 1981
15
Vagina (Slave) vocal #2 / Mobile Rec.St. Paris & Atlantic St.
New York Apr.-Jun. 1981
16 Vagina (Slave) / Boulange Billancourt
Oct.11-Nov.12, 1980
●Disc 10
01 Waiting On A Friend / Pathe
Marconi St. Boulange Billancourt Oct.11-Nov.12, 1980
02 Black Limousine /
Pathe Marconi St. Boulange Billancourt Oct.11-Nov.12, 1980
03 Neighbors
/ Pathe Marconi St. Boulange Billancourt Jun.10-Oct.19, 1979
04 Claudine
/ Pathe Marconi Boulange Billancourt Jan.5-Mar.2, 1978
05 Think
I'm Going Mad / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt Jun.10-Oct.19,
1979
06 Worried About You / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt
Oct.11-Nov.12, 1980
07 Heaven / Pathe Marconi St. Boulange Billancourt
Oct.11-Nov.12, 1980
08 Hang Fire / Pathe Marconi St. Boulange
Billancourt Jun.10-Oct.19, 1979
09 Tops / Pathe Marconi St. Boulange
Billancourt Oct.11-Nov.12, 1980
10 No Use In Crying / Pathe Marconi
St. Boulange Billancourt Oct.11-Nov.12, 1980
11 Start Me Up / Pathe
Marconi St. Boulange Billancourt Oct.10-Dec.15, 1977
12 Too Much Blood #1
/ Compass Point, Nassau & The Hit Factory, NY April-Aug.1, 1983
13
Too Much Blood #2 / Compass Point, Nassau & The Hit Factory,
NY April-Aug.1, 1983
14 Too Much Blood #3 / Compass Point, Nassau
& The Hit Factory, NY April-Aug.1, 1983
15 Too Much Blood #4 /
Compass Point, Nassau & The Hit Factory, NY April-Aug.1, 1983
16
Too Much Blood #5 / Compass Point, Nassau & The Hit Factory,
NY April-Aug.1, 1983
17 Too Much Blood #6 / Compass Point, Nassau
& The Hit Factory, NY April-Aug.1, 1983
●Disc 11
01 Too Much
Blood #7 / Compass Point, Nassau & The Hit Factory, NY April-Aug.1,
1983
02 Too Much Blood #8 / Compass Point, Nassau & The Hit
Factory, NY April-Aug.1, 1983
03 Too Much Blood #9 / Compass
Point, Nassau & The Hit Factory, NY April-Aug.1, 1983
04 Too Much Blood
#10/ Compass Point, Nassau & The Hit Factory, NY April-Aug.1,
1983
05 Too Much Blood #11/ Compass Point, Nassau & The Hit
Factory, NY April-Aug.1, 1983
06 Too Much Blood #12/ Compass
Point, Nassau & The Hit Factory, NY April-Aug.1, 1983
07 Too Much Blood
#13/ Compass Point, Nassau & The Hit Factory, NY April-Aug.1,
1983
08 Too Much Blood #14/ Compass Point, Nassau & The Hit
Factory, NY April-Aug.1, 1983
09 Too Much Blood #15/ Compass
Point, Nassau & The Hit Factory, NY April-Aug.1, 1983
May 2020
『 THE COMPLETE HAMBURG TAPES 1973 』 DAC-193 (2CD)
aud.recordings@Ernst-Merck-Halle,
Hamburg, West-Germany. Oct.2, 1973 (1st & 2nd shows)
●Disc
1 - 1st show
1. Brown Sugar / 2. Gimme Shelter / 3. Happy / 4. Tumbling Dice
/ 5. Star Star / 6. Dancing With Mr. D. / 7. Angie / 8. You Can't Always Get
What You Want / 9. Midnight Rambler / 10. Honky Tonk Women / 11. All Down The
Line / 12. Rip This Joint / 13. Jumpin' Jack Flash / 14. Street Fighting Man
●Disc
2 - 2nd show
1. Brown Sugar / 2. Gimme Shelter / 3. Happy / 4. Tumbling Dice
/ 5. Star Star / 6. Doo Doo Doo Doo Doo / 7. Angie / 8. You Can't Always Get
What You Want / 9. Midnight Rambler / 10. Honky Tonk Women / 11. All Down The
Line / 12. Rip This Joint / 13. Jumpin' Jack Flash / 14. Street Fighting Man
DACからハンブルグ73の1st&2ndショーが登場。
1973年9月に開幕した欧州ツアー、折り返しを過ぎた10/2に辿り着いたのが西ドイツのハンブルグ公演。
ハンブルグ公演といえば、2ndショーから"Star
Star"と"Doo Doo Doo Doo Doo"の2曲の超絶隠密が、10/10エッセンとの超絶隠密混合アナログやそのアナログ落としの『THE
STARS IN THE SKY THEY NEVER LIE』や、その拡大盤『THE
STARS IN THE SKY THEY NEVER LIE』(MBCD-141)や『THE
JEAN CLARKE MEMORIAL SONIC BARBECUE』(VGP-246)といったCDでもおなじみでした。
そのハンブルグ公演、1stショーは2013年にLHより『HAMBURG
1973 1ST SHOW』として初ブート化されましたが、そのリリースにあってはディスク交換がされたりしたのが懐かしい。
一方2ndショーは、前述のとおり超絶高音質の2曲はそれらで聴けましたが、全曲収録盤はその超絶隠密とは異なる別音源にて、VGPによる変名CAUTION!レーベルによる『THE
STARS IN THE SKY THEY NEVER LIE』にて聴くことができるのみという状態が続いていました。
なお、『THE
STARS IN THE SKY THEY NEVER LIE』というタイトルでミック窓ジャケのCDはあれこれあってややこしく、参考資料でも取り違えているものもあるので、同タイトル別ジャケののMidnihgt
Beat盤は除いてここでもう一度整理してみましょう。
@『THE
STARS IN THE SKY THEY NEVER LIE』no label(1CD)
アナログ落とし。盤の表記AS.TS
197810はアナログより。ただしこちらはアナログのレーベル名CAUTION!とのクレジットはなし。8曲入り1CD。背は黄色に青文字。
なお、多くの資料やサイトでも本作やアナログの冒頭の"Gimme
Shelter"をハンブルグの2ndショーと表記してたりしますが、そちらは10/10エッセン公演。
A『THE
STARS IN THE SKY THEY NEVER LIE』CAUTION!(2CD)
VGPによるCAUTION!レーベル(アナログのCAUTION!と同じレーベルなのがまたややこしい)の2CD。背は黄色に青文字。
表ジャケに赤文字入りが特徴。アナログの超絶音源とは別音源の10/2ハンブルグ2ndショーと、10/10エッセンの隠密音源を収録した2CD。
B『THE
STARS IN THE SKY THEY NEVER LIE』DAC-100(2CD)
10/10エッセン公演のアナログバージョンと完全版を収録した2CD。背はDACレーベルお馴染みの黒色に白文字。
Disc1のアナログバージョンには、10/2ハンブルグ公演2ndショーからアナログの超絶音源の2曲入り。
@
A
B
ということでこの『THE
STARS IN THE SKY THEY NEVER LIE』は資料やサイトでもMidnight Beat盤を含めたジャケの取り違えだけでなく中身についても混同してたりするので要注意。
さて、73ハンブルグといえばもう一つ。
2018年、Taranturaが『HAMBURGER
CONCERTO』(TCDRS-49-1,2)として1st&2ndショーをリリースしましたが、肝心の2ndショーはクレジットと違って、"Midnight
Rambler"からはなんとベルン公演からのパッチあてだったという、とんだフェイクだったわけです。
まぁそういう音源が出回ったからではありますが、その事実をIORRで知った時、買わなくてよかったとあらためて思ったものです。
← fake
そうした状況でしたが、VGPによるCAUTION!レーベルの2CD以来となる久しぶりの2ndショーで、正真正銘ハンブルグ公演の1st&2ndショーが今回登場です。
まずは1stショー。
こちらは2013年にLHがリリースした『HAMBURG
1973 1ST SHOW』と同音源で、ヴォーカルとテイラーは大きくとらえているもののキースはテイラーに隠れがちで、演奏はちょい団子の遠目の音ながらも観客の手拍子や歓声を拾っていないのが救いという音源。
今回のDAC盤は、その既発盤よりも一皮むけてややすっきりした音作りになっており、ちょいモコっとした感じが大幅に緩和され、定位は既発盤では修正モノラル盤でもやや左寄りでしたがこちらはばっちりど真ん中モノラルにあります。
とはいえ元は同じですので、劇的変化とはいきませんが、既発の"good〜very
good-"が、"very
good-〜very
good"レベルに向上しています。
このハンブルグ公演、2回のショーなんてなんのその、1stショーからぶっ飛ばしています。
"Gimme
Shelter"からしてテイラーの流麗なリードとミックの凶暴さが見事な競演をみせ、1stと2ndでは6曲目にそれぞれ"Dancing
With Mr.D."と"Doo Doo Doo Doo Doo"を配して差別化を図っていますが、その"Dancing
With Mr.D."においてもテイラーとミックが絡み合いながら上り詰める最高のコンビネーションを発揮しています。
"Midnight
Rambler"以降もミックの凶暴さは素晴らしく、ラストの"Street Fighting
Man"でまさに昇天、73好きにはたまらない熱い演奏を繰り広げてくれています。
とはいえはい、繰り返しになりますが隠密慣れした人向けではあります。
続いて2ndショー。
こちら、アナログやMidnight
Beatの『THE STARS
IN THE SKY THEY NEVER LIE』(MBCD-141)などで2曲だけ聴けたステレオ超絶隠密の完全版が遂に!!・・・かというと、そうではありません。
どうしてもあの2曲以外の超絶隠密音源は世に出てきませんね。
では最良音源の繋ぎかというとそういうわけでもなく、こちらVGPがCAUTION!レーベルの変名でリリースした『THE
STARS IN THE SKY THEY NEVER LIE』のDisc1のアップグレード盤という位置づけです。
1stショーよりは音は近く、ギターもホーンもまぁまぁよく聴こえる音ですが、ちょい団子で割れ気味で、決して音質自体がいいわけではない音源。
とはいえPGNレーベルがCDRでリリースしていた音源と同等のマスターを使ったと思われ、ジェネ落ちによりマイルドソフトだった既発のCAUTION!(VGP)盤よりは音がリアルになっています。
それがいいのか悪いのか、既発盤には乗っていた高域のノイズは消えていますが、既発よりもギターがゴリゴリとちょい割れ気味の様子が明るみになり狂暴な音になっています。
ギスギス隠密に慣れた方には問題ないアップグレードで、マイルドソフト派にはギスギスし過ぎと感じるかもというサウンドですが、既発の"good"が"very
good-"〜"very
good"レベルになっていると言えるでしょう。
また、CAUTION!(VGP)盤では"Angie"の中盤から終盤にかけてカットがありましたが、こちらにはそのカットがありません。
ただし"You
Can't Always Get-"でのちょっと落ち込んだり微妙に飛んでるところや、"Jumping
Jack Flash"冒頭の微妙なカットとラストの"Street Fighting Man"のエンディングmpいいところで終わってしまうのはそのまま。
演奏はこれがまたナイス。
一日2回目のショーで"Happy"のイントロやり直しや、"All
Down The Line"でミックが中盤をすっ飛ばしてしまうなんてのもありますが、R&Rの頂きを征服せんとするストーンズ、なんのその。
1stショーと入れ替わりの"Doo
Doo Doo Doo Doo"は力強く、"Midnight Rambler"でのダブル・ミックの妖しさがまた絶品。
ミック・ファンは今作の表ジャケの内側や裏ジャケの艶めかしいミックの姿と共に溺れることでありましょう。
"All
Down The Line"以降がまた強烈。やっぱすげーぞと。
いやぁ〜、初心者には厳しい音ではありますが、ここを攻めてくるとはさすがはDAC、すさまじいハンブルグ1st&2ndショーを堪能できる楽しい作品でありました!!
『 FRANKFURT 1982 』 no
label (6CD)
aud.recordings@Festhalle, Frankfurt, West-Germany.
June 29, 30 & July 1, 1982
●Disc
1 - June 29
1. Take The 'A' Train / 2. Under My Thumb / 3. When The Whip
Comes Down / 4. Let's Spend The Night Together / 5. Shattered / 6. Neighbours
/ 7. Black Limousine / 8. Just My Imagination / 9. Twenty Flight Rock / 10.
Going To A Go-Go / 11. Chantilly Lace / 12. Let Me Go / 13. Time Is On My Side
/ 14. Beast Of Burden / 15. Let It Bleed
●Disc 2 - June 29
1. You Can't
Always Get What You Want / 2. Band Introductions / 3. Little T&A / 4. Tumbling
Dice / 5. She's So Cold / 6. Hang Fire / 7. Miss You / 8. Honky Tonk Women /
9. Brown Sugar / 10. Start Me Up / 11. Jumping Jack Flash / 12. Satisfaction
●Disc 3 - June 30
1. Take The
'A' Train / 2. Under My Thumb / 3. When The Whip Comes Down / 4. Let's Spend
The Night Together / 5. Shattered / 6. Neighbours / 7. Black Limousine / 8.
Just My Imagination / 9. Twenty Flight Rock / 10. Going To A Go-Go / 11. Chantilly
Lace / 12. Let Me Go / 13. Time Is On My Side / 14. Beast Of Burden / 15. Let
It Bleed
●Disc 4 - June 30
1. You Can't Always Get What You Want / 2.
Band Introductions / 3. Little T&A / 4. Tumbling Dice / 5. She's So Cold
/ 6. Hang Fire / 7. Miss You / 8. Honky Tonk Women / 9. Brown Sugar / 10. Start
Me Up / 11. Jumping Jack Flash / 12. Satisfaction
●Disc 5 - July 1
1.
Take The 'A' Train / 2. Under My Thumb / 3. When The Whip Comes Down / 4. Let's
Spend The Night Together / 5. Shattered / 6. Neighbours / 7. Black Limousine
/ 8. Just My Imagination / 9. Twenty Flight Rock / 10. Going To A Go-Go / 11.
Let Me Go / 12. Time Is On My Side / 13. Beast Of Burden
●Disc 6 - July
1
1. You Can't Always Get What You Want / 2. Band Introductions / 3. Little
T&A / 4. Tumbling Dice / 5. She's So Cold / 6. Hang Fire / 7. Miss You /
8. Honky Tonk Women / 9. Brown Sugar / 10. Start Me Up / 11. Jumping Jack Flash
/ 12. Satisfaction
82フランクフルトの3連続公演、初日2日目は既発を大幅に上回る極上音質、そして最終日は初登場音源にて堂々6CDにて登場。
Acid
Projectとして最近ネットにも公開された音源と基本的に同じながらも、そのネット音源よりも優れているという素晴らしい作品。
まずは82フランクフルト公演を簡単に振り返ってみましょう。
6年ぶりのストーンズ欧州ツアーに沸くドイツでは、ツアー序盤にハノーバーにベルリンにミュンヘンと回り、パリやロンドン凱旋を経て、ツアー終盤にまたもや舞い戻りフランクフルトとケルンを巡り、都合10公演ものコンサートが行われましたが、そのツアー終盤、ロンドンはウェンブリーで爆発してブリストルを経た後の3連荘がこのフランクフルト公演であります。
また、FIFAワールドカップがスペインで開催されており、西ドイツは1次リーグを突破し、まさにこのストーンズ初日の6/29と直後の7/2に2次リーグでイングランドと開催国スペインと闘い、その後勝ち進んだ決勝では惜しくもイタリアに敗れるも、準決勝のフランス戦は大会ベストマッチの一つに挙げられるほどの激闘を繰り広げるという、まさに西ドイツ全体がワールドカップとストーンズ熱波到来の熱い夏だったのです。
それだけに熱演の誉れも高きこのフランクフルト3公演を収めた既発隠密ブートを振り返ると、初日の6/29はアナログでは『ALL
THE GIRLS IN FRANKFURT』3部作によるほぼ完全盤と、別音源で6曲のみ収録された『YEAH
BABY YEAH』という2種類の隠密音源が存在し、CDでは前者のアナログ落としでタイトルもジャケもそのまま『ALL
THE GIRLS IN FRANKFURT』(MMCD 13 A/B)がありました。
CDではこれしかないので重宝されたものでありますが、ちょいとピッチが遅く、"Honky
Tonk Women"が終わり切るあたりから"Brown Sugar"のイントロの頭欠けまでが音飛びのように欠けており、周りの"Cocksucker
Blues"とやるわけもない曲名を叫ぶ掛け声にちょいといらつき、さらに日本人のおしゃべりも聴こえるという音源でありました。
そして2日目はアナログでは初日であげた『YEAH
BABY YEAH』に1曲のみ収録されていましたが、CDではそのタイトルを流用したVGPの『YEAH
BABY YEAH』(VGP-288)が良好音質として知られておりました。
と、初日と2日目はなかなか恵まれていたものの、最終日はブート化されていませんでした。
と前置きが長くなりましたが、この3連荘ライヴから40年が経とうという2020年、既発を吹き飛ばす素晴らしい作品がここに!
Disc1と2の初日は、『ALL
THE GIRLS IN FRANKFURT』よりも安定したアナログ『YEAH
BABY YEAH』音源の全長版がついに登場。
ウーヘルのオープンリール・4トラックデッキで録音された良好音源で、ネットでも最近Acid
Projectとして公開されていましたが、そのネット音源は"Honky Tonk Women"の冒頭で劣化がみられていました。
一方こちらはそんなダメージもない、独自入手のリアル・マスターが元という素晴らしい音源で、ストレスフリーで素晴らしい演奏を堪能できます。
走りまくる熱い演奏を正しいピッチで聴くことができるだけでも嬉しいのに、この素晴らしい音質といったらもう!
素晴らしいバランスで、嫌味な高音吊り上げもなく、それでいてベースもしっかり聴こえるという、まさにウォーミーでナチュラル。
さすがはドイツの誇るオープンリール・4トラックデッキ、さらに日本製のコンデンサーマイクも2本使用されたという、当時の隠密事情を考えれば驚異的な文句なし"EX-"です!!
演奏はウェンブリーを経て乗りに乗ったフランクフルト、言うに及ばず素晴らしいもので、"You
Can't Always-"のやり直しもご愛嬌。
そして"Honky Tonk Women"からなだれ込む"Brown
Sugar"のイントロ音飛びも遂に解消され、文句なしの素晴らしい作品であります!
続いてDisc3と4の2日目。
これもアナログ『YEAH
BABY YEAH』に1曲だけ収録されていた音源の全長版で、VGPの『YEAH
BABY YEAH』(VGP-288)のアップグレードバージョン。
こちらも同じテーパーによるもので、機材も同じ。
しかしながらこの2日目はちょいと初日よりは僅かにこもった感じでフィルターがかったようなソフトな音ではありますが、鮮度向上とヨレの減少でアップグレードぶりがよくわかる"EX--"。
既発盤では欠落していた"Beast Of Burden"のイントロ頭欠けと"Miss
You"のエンディングは、これらは同一公演かの検証はできませんが繋ぎで補填されており、アップグレードにして最長版になっています。
ちなみに前後のいくつかの公演を聴いてみましたが、それらからの補填ではないようです。
この日は"Chantilly
Lace"と"Let It Bleed"が82ツアーで演奏された最後の公演となっていますが、初日に負けず素晴らしい演奏で、"Start
Me Up"終盤でのロニーのフレーズ変化など、聴いてて楽しくなります。
最後はDisc4と5の3日目、フランクフルト3連荘の最終日。
こちらは初ブート化となりますが、テーパーと機材はこれまた初日2日目と同じ。
とはいえこちらも2日目と似た感じの音で、初日には及ばずこれまた2日目と似たようなちょいとフィルターがかったようなソフトな音で、ちょっとジリジリ鳴るところもありますが、隠密慣れした方には十分楽しめる"very
good++"〜"EX--"。
いやしかし最終日でセットリストは2曲少なくなっているとはいえ、3連荘にしてもこのテンション、さすがはミック。
"Just
My Imagination"もなんだかめちゃ力強い(笑)
"Twenty Flight Rock"のイントロとか、"Going
To A Go-Go"、さらに"Little T&A"のイントロでもキースはどうもしまらなかったりしますが、ラストのたたみかけるストーンズは素晴らしい。
そんなわけで初日の大幅なアップグレードと2日目もアップグレード、更に初登場の3日目と、楽しめるフランクフルト詰め合わせでした。
ところでDisc1と2の色はなんか地味だなと思ったら、初日が黒、2日目が赤、3日目が金と、西ドイツ国旗の配色になってるんでした。
『 SOME SATANIC TOUR VOL.3 』 DAC-199 (2CD)
SB recordings@Madison Square Garden, New York
City, NY. Nov.27 & 28(2nd show), 1969
●Disc
1 - November 27, 1969
1. Sam Cutler Introduction / 2. Jumping Jack Flash
/ 3. Carol / 4. Sympathy For The Devil / 5. Stray Cat Blues / 6. Love In Vain
/ 7. Prodigal Son / 8. You Gotta Move / 9. Under My Thumb - I'm Free / 10. Midnight
Rambler / 11. Live With Me / 12. Little Queenie / 13. Satisfaction / 14. Honky
Tonk Women / 15. Street Fighting Man
●Disc 2 - November 28, 1969 (2nd Show)
1.
Sam Cutler Introduction / 2. Jumping Jack Flash / 3. Carol / 4. Sympathy For
The Devil / 5. Stray Cat Blues / 6. Love In Vain / 7. Prodigal Son / 8. You
Gotta Move / 9. Under My Thumb / 10. Midnight Rambler / 11. Live With Me / 12.
Little Queenie / 13. Satisfaction / 14. Honky Tonk Women / 15. Street Fighting
Man
この元音源はもうお馴染みですがあらためまして。
2019年12月31日、"69RSTRAX"というYouTubeチャンネルが突如登場し、ストーンズの1969年の音源101トラックが公開されました。コピーライトはABKCO
Music & Records。
これはEUでは著作権保護を継続して受けるためには録音から50年以内にリリースする必要があり、50年経過してもリリースされていない録音は延長の対象外となることから、おそらくAbkcoが継続して著作権保護を受け、違法なリリースのソース素材として使われるのを防ぐ目的でリリースされたのだろうと推測されています。
その推測を裏付けるように、音質自体はあまりよろしくなく、ブートレッグそのままの隠密音源が含まれていたりもしましたが、公開から24時間でそのYouTubeチャンネルは削除されました。
なお、今回のYouTubeでの公開がその「50年以内のリリース」という定義に当てはまるのかどうかはやや不明であると報じられてもいますが、Abkcoとしてはこれでリリースしたぞという意思表示なんでしょう。
ということですが、その69RSTRAX、1969年のMSG公演やスタジオ・トラックなど貴重なものも含まれていました。
ただし、圧縮音源の特徴としてシンバルがキュルキュル鳴ったり、アウトテイクには意図的にダイヤルトーンのようなハムノイズが混入していたり。
ということで、LHやMoonchildからもすでにそれらはリリースされていますが、DACからも11/27と11/28の2ndショーのMSG2公演が登場。
既発ではLHはイコライジングでシンバルのキュルキュルはシュワシュワまで緩和されており、Moonchildはキュルキュル鳴るそのままで聴くのもつらい音でした。
今回のDAC盤はLHと同じようにシンバルはキュルキュルがシュワシュワまで緩和されています。
ということでLH盤との違いに注目すると、超超高音域は絞られていながらも、ギターの音色はLHより若干シャープな音。
他に大きな違いはありませんが、ほんの僅かにLHよりもピッチが速いようです。
個人的には昔から聴きなれているせいか、DAC盤のピッチの方がしっくりくるような気もしますが、ほんの僅かな差です。
ということでこちらも"EX"〜"EX-"。
また、Disc1の11/27公演の元音源では"Under
My Thumb"から"I'm Free"にかけて変わる3秒ほどと(今作ではtrk.9の3:38あたり)、"I'm
Free"終了後から"Midnight Rambler"が始まる前のハーモニカを試し吹きしてるところにかけての45秒ほどが欠落しており、LHでは前者はオフィシャル音源、後者は隠密音源によって補填していましたが、今作では前者は全く音の違いがないのでおそらく他の箇所からのパッチあて、後者はLHと同じく隠密補填しているようですが、全く違和感ありません。
ただし、"JJF"の1:14や"Sympathy
For The Devil"の1:04、"Love In Vain"の0:15に0:41に1:07に1:08、1:34に1:35、2:01、2:27、2:54、"Midnight
Rambler"の5:16や6:10や6:37あたりなどなど、いろんなところに小さな"プッ"という信号音のような音が入っています。
こちらはLH盤では聴こえなかった音ですが、聴きなおしてみると元音源やMoonchild盤にも入っています。
LHは最速リリースながらそうした音はことごとく綺麗に除去してたんだなと、今回気がつきました。
"Love
In Vain"のところなど目立つところは目立つことから、気にし始めると気になるので、DAC盤でも消えていればなおよかったのに惜しい。
除去すれば何かしら不自然になることを避けたということなのかもですが、LH盤を聴いてた時は気づきもしなかったので。
Disc2の11/28の2ndショーも音についてはDisc1と同じ傾向で、"Midnight
Rambler"の冒頭1分20秒と"Little Queenie"の中盤10秒間の欠落へはLH盤と同じく隠密音源にて補填されています。
また、前述した"プッ"という音はDisc2にもところどころに入ってまして、これまた"Love
In Vain"や"Prodigal Son"や"You Gotta Move"ではかなり目立ちます。
しかし11/28の2ndショーの悪魔にはまたしても痺れました。やっぱこれ凄い。
なお、今作は2018年9月にリリースされた、『GRUGAHALLE』(DAC-191)、『TOURING
PARTY VOL.5』(DAC-192)以来のDACの新作。
今回DAC-199ということで、型番のDAC-193から198が飛んでますので、6タイトルは制作中ということでしょうか。
ということで、"プッ"という音だけは惜しいながらも、個人的には全般的な音作りはこのDAC盤の方が好みという作品でした。
『 BARCELONA 1990 』 no
label (2CD)
SB recordings@Olympic Stadium, Barcelona, Spain.
June 13 & 14, 1990
●Disc
1
1. Continental Drift (**) / 2. Start Me Up (**) / 3. Sad Sad Sad (**) /
4. Tumbling Dice (**) / 5. Miss You (**) / 6. Almost
Hear You Sigh (**) / 7. Ruby Tuesday (**) / 8. Terrifying
(**) / 9. Rock And A Hard Place (*) / 10. Honky Tonk Women (*) / 11. Happy (*)
●Disc
2
1. Paint It Black (**)/ 2. 2000 Light Years From Home (*) / 3. Sympathy
For The Devil (**) / 4. Street Fighting Man (**) / 5. It's Only Rock'n Roll
(*) / 6. Brown Sugar (*) / 7. Jumping Jack Flash (*) / 8. Satisfaction (**)
(*:
June 13 **: June 14)
TV放送されたバルセロナ公演からのCDですが、結論から先に。
過去リリースされた『LIVE
ALL OVER THE WORLD』(RS 9202)を凌駕する高音質 "EX" にして、既発盤ではカットされた3曲に加えて、スペイン放送バージョンから"Almost
Hear You Sigh"も収録されています。
ライヴの完全収録ではありませんし、"Almost
Hear You Sigh"の定位が右に偏って音質はやや落ちますが、収録全編演奏最高、音質向上という嬉しいリリース。
もう少し補足すると、『LIVE
ALL OVER THE WORLD』(RS 9202)はイギリスTV放送のオーディオをマスターとしつつ、90分番組からの1CD化でしたので、TV放送された"Honky
Tonk Women"、"Jumping Jack Flash"、"Satisfaction"、そしてオープニングの"Continental
Drift"がカットされていました。
一方、LHによる今作では、プログラムはイギリス放送と同じながら程度の良い日本の衛星放送のオーディオをマスターとし、それにスペイン放送版でのみ放送された"Almost
Hear You Sigh"を加えた、TV放送された全曲を収録した2CDとなっており、音質だけでなく中身においてもバルセロナ公演の決定盤となっています。
また、インフォによるとコピーが多いWONDERLANDが『URBAN
JUNGLE EUROPE 1990』なるBOXでも同じ試みがされていたようですが、『LIVE
ALL OVER THE WORLD』ではカットされていた曲や"Almost Hear You Sigh"はモノラルという体たらくだったようです。
ちなみにバルセロナ公演で演奏されながらスペイン放送版やイギリス放送版でも放送されなかったのは、"Harlem
Shuffle" "Angie" "Midnight Rambler" "Mixed Emotions"
"You Can't Always Get What You Want" "Can't Be Seen" "Gimme
Shelter" 。
そしてこのバルセロナ公演からは"Paint It Black"が『FLASHPOINT』、"2000 Light Years From Home"が"Highwire"のシングルに採用されているとおり、演奏はさすがはカメラが入れば違うぞという素晴らしいものであり、映像で見るとまた古臭いながらも映像効果もあれこれ入ってて盛り上がるんですが、歓声のかぶり具合もまた素晴らしい。
ちなみにこのTV放送と『FLASHPOINT』の"Paint It Black"は同じ演奏に聴こえるのですが、TV放送は6/14、『FLASHPOINT』は6/13というのが定説になっており、今回映像を見ながら解明を試みましたが、どうもわからず。
『FLASHPOINT』の"Paint It Black"は6/14なのかもしれません。
そうそう映像といえば、今回のこちらには初回注文限定ボーナスDVDRで欧州放送版、さらにはギフトDVDRにて日本放送版がついてきましたが、それがまたナイス!
演奏もさることながら観客のノリが素晴らしく、当時、絶対スペインかイタリアでストーンズを観たい!と思ったものです。
このかっちりした時代のストーンズ、あれこれ思うところはあれど、たまに観ればほんといけてます。
ところでバルセロナ公演のTV放送や『LIVE
ALL OVER THE WORLD』ってそんなに認知度低かったでしたっけ?
インフォを読んで、そんなに認知されてなかったっけ?と逆に驚いたんですが、そうだったんですね。
このTV放送ステレオ版部分の完全盤がWONDERLAND以外でリリースされていなかったことを考えるとそうなのかもですが、それだけに久しぶりのバルセロナに血湧き肉躍る作品でした!
『 ANAHEIM 1978 DAY 1 』 no
label (2CD)
aud.recordings@Anaheim Stadium, Anaheim, CA. Jul.23,
1978
●Disc
1
1. Intro / 2. Let It Rock / 3. All Down The Line / 4. Honky Tonk Women
/ 5. Star Star / 6. When The Whip Comes Down / 7. Beast Of Burden / 8. Lies
/ 9. Miss You / 10. Just My Imagination
●Disc 2
1. Shattered /
2. Respectable / 3. Far Away Eyes / 4. Love In Vain / 5. Tumbling Dice / 6.
Happy / 7. Sweet Little Sixteen / 8. Brown Sugar / 9. Jumping Jack Flash
78ツアーの終盤、アナハイム・スタジアムで行われた連続2公演の初日、7/23を収めた隠密録音。
ツアー最終日はミックの誕生日のオークランドですので、ほんとにツアーの終盤も終盤であります。
このアナハイム公演は、内田裕也、石坂敬一、渋谷陽一なども観に行っており、ニューミュージックマガジンに内田裕也によるミックへのインタビューが掲載されていました。
さらに"Far
Away Eyes"ではたくさんのサンダルや靴がステージに投げ込まれた、"shoe
show"としても有名な公演(笑)
この公演の既発ブートは『THE
BURNING OUT』(RSBB-2008/009)のみ。
25年ほど前にリリースされたこちら、周りはうるさくないものの距離感のある音で、距離感のためにギターの音色にエッジはないソフトな音ですが、距離の割にはミックのヴォーカルを筆頭に演奏全体はよく聴こえる音ながらも、ちょっとピッチが遅くて定位が左寄りな点が残念だった作品。
まぁ距離感あるしということでどこも手を出さないままリリースから25年もの年月が流れましたが、今回LHが同音源をレストア。
遅かったピッチが正しくなり、定位も落ち着き、過度にならない程度に音を整えてより聴きやすい作品に生まれ変わりました。
とはいえ元が元だけに隠密慣れしていない方には厳しい音ではありますが、マニアにはようやくアナハイム初日が正しいピッチで聴けるようになったと嬉しい作品。
まぁ"very
good-"が"very
good++"になった感じであります。
他の音源が全く出てこないことから、同一音源とはいえ、こういう丁寧なレストアによるリリースは嬉しいところ。
なお、この音源はところどころ曲間がカットされており、"Miss
You"はちょっと頭欠けになっていますが、この日は器材トラブルだと思いますが(投げ込まれた靴を片付けるためだったとの話もありますが)、曲間がずいぶんあいてしまったところがあるのが特徴。
"Happy"のあとの"Sweet
Little Sixteen"や、"Brown Sugar"に続けてたたみかけるラストの"JJF"という、ここぞというところで妙に間が開いてしまうというトラブルに。
そのせいかこれらでのミックはちょっと面白いことになってます(笑)
そしてキースもぶっきらぼう全開で"Happy"もいきなり歌詞を間違えて歌い始めてます(笑)
明るい時間から始まった熱さがこうさせたのか、バンド全体がぶっきらぼう全開で、そこがまたこうして聴いて見ると面白いのであります。
また、翌日のアナハイム2日目同様、この日もニッキー・ホプキンスとボビー・キーズが特別に参加しています。
そしてアナハイムといえば忘れられないエピソードが。
インターネット黎明期、日本のストーンズ・ファン・サイトの先駆けにして牽引役であったSTONES
MANIAという素晴らしいサイトがありました。
そのSTONES MANIAの管理人である藤原トオルさんは、このアナハイム2公演を特別許可を貰ってステージ前の階段などから自由に撮影するという素晴らしい体験をされており、その撮影写真と手記がSTONES
MANIAで紹介されていました。
そこでこのアナハイム初日の"All Down
The Line"について写真と共に紹介されていた内容が素晴らしく、保存していたものからあらためて引用紹介させていただきます。
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この曲は70年代前半のストーンズにハマっていた人なら、「Brown
Suger」の曲と共にリード・ギターであったミック・テイラーの見せ場が十分用意された曲だと分かってもらえると思う。
この曲は、ミック・ジャガーが歌いだすと同時にミック・テイラーがミック・ジャガーと同じ位の音量でリード・ギターを弾きまくる、まるでミックとミックのバトルのような曲で、ライブに於いて非常にリード・ギターが映える曲でもある。
しかし、70年代のコンサートでは、この曲でさえミック・テイラーにしても、ロニーにしても、決してミックや、キースより目立つポジションで自分のソロ演奏を披露することは無かった。
78年はテイラー期とはアレンジが違うが、この日もロニーは、いつものようにキースと共にチャーリィの前でギターを弾いて自分のソロ・パートを待っていた。
やがて、ソロパートが近づきロニーは、いつもどうり自分のポジションでソロ演奏の為のボトル・ネックを用意しようとしていたが、ミックが、ステージ右側で張り付き、観衆を煽り続けていた。
この時、ぶっきらぼうで、キースらしい優しさが、思わぬプレゼントをロニーにもたらした。
キースがロニーのお尻を膝で軽くキックし、誰もいないステージ・フロントに目線をやった。
ロニーは、キースのジョークだと受け取ったのか、首をすくめるポーズをとったが、キースがミックのモニター・スピーカーのある方向を指差したので、ロニーは右腕を大きく2、3度回し、それまでずっと咥えていた煙草を手にして、ステージ・フロントへと向かった。
ロニーは、「All
Down The Line」のソロを、ミックのモニター・スピーカーのある場所で弾き終えると観客に拳を上げ、満足そうにキースのいる場所へと向かった。
そんなロニーにキースは頭を撫ぜていたのが凄く印象に残ったシーンだった。
この時のロニーの表情や、翌日、同会場で行われたコンサートでは彼のポジションでソロ・パートを弾いた事からして、この日はロニーにとってスペシャルな一日だったのではないだろうか?。
おそらく、ツアー終盤でのキースのプレゼントだったのだろう。
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ちなみにこのコーナーはいまもウェブアーカイブサービスのこちらから閲覧することができます。
https://web.archive.org/web/20010430051759if_/http://www.toru.com/1978/02/02_j.html
このページを読んであらためて"All
Down The Line"を聴くと胸が熱くなるのであります。
そんな素晴らしいアナハイム初日が、ついに正しいピッチで堪能できるようになった作品でした!
『 HOUSTON 1981 』 no
label (1DVD + bonus 1DVD『ROCKS OFF!』)
pro shots@Houston Astrodome,
Houston, TX. Oct.28, 1981 + movie "Rocks Off!"
●DVD
1 -『HOUSTON 1981』
1. Take The 'A' Train / 2. Under My Thumb / 3. When The
Whip Comes Down / 4. Let's Spend The Night Together / 5. Shattered / 6. Neighbours
/ 7. Black Limousine / 8. Just My Imagination / 9. Twenty Flight Rock / 10.
Let Me Go / 11. Time Is On My Side / 12. Beast Of Burden / 13. Waiting On A
Friend / 14. Let It Bleed / 15. You Can't Always Get What You Want / 16. Band
Introductions / 17. Little T&A / 18. Tumbling Dice / 19. She's So Cold /
20. All Down The Line / 21. Hang Fire / 22. Miss You / 23. Start Me Up / 24.
Honky Tonk Women / 25. Jumpin' Jack Flash / 26. Satisfaction / 27. The Star-Spangled
Banner
●DVD 2 -『ROCKS OFF!』- diff version of the movie『LET'S SPEND
THE NIGHT TOGETHER』
1. Take The 'A' Train / 2. Under My Thumb / 3. When
The Whip Comes Down / 4. Let's Spend The Night Together / 5. Shattered / 6.
Neighbours / 7. Black Limousine / 8. Just My Imagination / 9. Twenty Flight
Rock / 10. Let Me Go / 11. Time Is On My Side / 12. Beast Of Burden / 13. Waiting
On A Friend / 14. Going To A Go-Go / 15. You Can't Always Get What You Want
/ 16. Band Introductions / 17. Little T&A / 18. Tumbling Dice / 19. She's
So Cold / 20. All Down The Line / 21. Hang Fire / 22. Miss You / 23. Let It
Bleed / 24. Start Me Up / 25. Honky Tonk Women / 26. Brown Sugar / 27. Jumpin'
Jack Flash / 28. Satisfaction / 29. The Star-Spangled Banner
81年ヒューストン初日の流出映像と、映画『LET'S
SPEND THE NIGHT TOGETHER』の別バージョンにしてそちらの公開より1年早く82年にドイツで公開された『ROCKS
OFF!』を収めたDVD2枚組。
ヒューストンはちょいとマニア向けながらも、それだけではアピールに乏しいとの判断か、ボーナスに『ROCKS
OFF!』とは憎い。
まずは1枚目のヒューストン。
こちらはビデオ時代からお馴染みながらも、スクリーン用の粗い映像とそのオーディオということで、DVD時代になってからはあまり商品としては見かけなくなっていた映像。
オーディオはVGPの初期の作品『HOUSTON
CAN YOU SING』(VGP-053)でお馴染みのいわゆる卓直モノラルSBもので、キースがでかいやつ(笑)
それと転がるピアノとサックスも心地よく聞こえます。
ちなみに2013年には、クレジットはヒューストン2日目ながら、前半はこの初日が収録されていたというオチのついた『LIVE
IN HOUSTON ASTRODOME 1981 OCTOBER 29』(EVSD-609/610)がリリースされ、ビデオからではないモノラル音源が初登場しましたが、そちらはキースがさっぱり聴こえないという、クレジット間違いと共に内容も少し残念な作品でありました。
今回のDVDではその新たに出回ったキースが聞こえない音源では魅力半減ということで差し替えはせず、オリジナルのビデオ音源が使用されています。
しかしながらこちらはピッチ補正がしっかり施されているのは嬉しいところ。
ちなみにYouTubeにはほぼ同じものが上がっていますが、そちらはピッチが速いし魅力半減といったところ。
でも遠景ではややぼやけるものの、アップはしっかり綺麗な様子がYouTubeでも確認できるかと。
また、"Brown
Sugar"丸々と"JJF"前半はカットされています。
ということでこちらはスクリーン用ですので隠し撮りよりは十分楽しめますし、ブート映像を見慣れている人には全く問題ないレベル。
というかしっかりカメラも切り替わりますので、ある意味ドアップばっかりだったオフィシャルのリーズ82よりも面白い(笑)
そんな映像ですが、DVD時代になってからはなかなか流通もしていなかったので、懐かしく観る方も多いのではと。
それが正しいピッチでというだけでももうけものです(笑)
演奏は10月下旬ということで、まだ映画のようなかっちりした演奏よりもラフな感じなのがまたいい。
そしてインフォを読んで、なるほどそういうことなのか?と思ったのはキースのストラップの肩パッド。
昔はこの日はパッド入れてたんだくらいにしか思ってませんでしたが、なるほど腰のあたりにコルセットのようなものが。
ストラップも肩パッドというよりは急造のクッションのようで、どうやらキースはこの頃腰を痛めていたのではと。
なるほどと思いながら見るのも一興。
そして見どころの一つはまずはキースが止めない"Neighbours"。
そして"Twenty
Flight Rock"が終わった後のミックとキース。
あんたら何それという仲の良さ(笑)
『STILL
LIFE』や『ROCKS
OFF!』などの広告でも見られたあのミックとキースのご機嫌なショットは、確かにその瞬間があったんだなと思わせてくれます(笑)
そして"Let
Me Go"ではミックが会場を走り回るサービスはありませんが、ロニーにベロチューというかベロを突き出して舐めるミック(笑)
この"Let
Me Go"ではここテキサスで届いたばかりと思われるテッド・ニューマン・ジョーンズのギターを弾くキース。
そして"Neighbours"とは逆にこの曲ではキースが先に終えようとしますが、周りは普通に演奏して終わらないというのもちょい面白い(笑)
さらに"Let
It Bleed"の前では、このアストロドームが本拠地のヒューストン・アストロズを破ってリーグチャンピオンシリーズに進んだドジャースが、さらにワールドシリーズまで制しちゃって、おかげでお金すっちゃったぜというミック(笑)
ちなみにこのアストロドーム、世界初のドームのドーム球場だったりします。
そして"You
Can't Always Get What You Want"の前には"Houston can you sing?"と、VGP盤のタイトルが。
続けて"Australia
can you sing?"と衛星通信のような声で言ってるように聴こえますが、よくわかりません(笑)
そんなどうでもいいところの印象が強かったりしますが、しっかり弾いてる81キースを鑑賞できる優れものです。
そして問題はボーナスのDVD2。
こちら、83年公開の映画『LET'S
SPEND THE NIGHT TOGETHER』公開に先立ち82年にドイツで上映されたそのプロトタイプ『ROCKS
OFF!』。
ビデオ落としでちょっと映像が暗く、これまた映像自体はYouTubeにもありますが、そこらに公開されているものと違って、しっかりピッチ調整がなされている優れもの。
わたしピッチが正しい『ROCKS
OFF!』を見るのはこれが初めて。
こちらは『LET'S
SPEND THE NIGHT TOGETHER』と違って、そちらではカットされていた"When The Whip
Comes Down"がしっかり収録され、"Neighbours"や"Time Is On
Side"での楽屋やベトナム戦争などの余計な映像のインサートがないという優れもの。さらに"She's
So Cold"の映像に挿入される別映像のタイミングや選別、そしてステージ映像にもかなりの違いがあります。
そうしたこともあってこの『ROCKS
OFF!』はマニアには必須の映像でしたが、これまで出回っていたものはピッチが速いものしかなく、今回正しいピッチで収録されているというのは大きなアドバンテージ。
ということでただのボーナスというよりはこちらがメインではないかと思える作品で、こちらはちょいと映像が暗いものの素晴らしい作品です。
ちなみにわたくし、この"When
The Whip Comes Down"の映像の2か所をどうにもどこかで見た記憶が強くて悩んでましたが、きっと昔この『ROCKS
OFF!』を見たときの記憶なんだろうと。
掲示板ではお騒がせしました(笑)
以上、紹介が少し遅れましたが81年のライヴを正しいピッチでどっぷりと鑑賞できる素晴らしい作品でありました!!
Apr 2020
『 THE BEST OF READY STEADY GO! 』 no
label (1DVD)
broadcasted by BBC Four in 2020
01.
Introduction
02. The Beatles - Twist And Shout
03★The Rolling Stones
- Paint It, Black (May 27, 1966)
04★Sonny & Cher, The Rolling Stones
- I Got You Babe (Sep.2, 1965)
05. The Animals - Baby Let Me Take You Home
06.
Gerry & The Pacemakers - Ferry Cross The Mersey
07. The Beach Boys -
I Get Around
08. Martha & The Vandellas - Dancing In The Street
09.
Cilla Black - You're My World
10. Lulu - Shout
11. Them - Baby Please
Don't Go
12★The Rolling Stones - Little Red Rooster (Dec.31, 1964)
13.
Stevie Wonder - Kiss Me Baby
14. The Temptations - My Girl
15. Otis Redding
- My Girl
16. Marvin Gaye - How Sweet It Is (To Be Loved By You)
17. Jerry
Lee Lewis & The Plebs - Hi Heel Sneakers
18. The Walker Brothers - The
Sun Ain't Gonna Shine Anymore
19. Dusty Springfield - Everyday I Have To
Cry
20. Dusty Springfield, Martha & The Vandellas - Wishin' And Hopin'
21.
The Miracles - You've Really Got A Hold On Me
22. Georgie Fame & The
Blue Flames - Yeh Yeh
23. The Who - Anyway Anyhow Anywhere
24. Sandie
Shaw - Girl Don't Come
25. Otis Redding, Eric Burdon & Chris Farlowe
- Shake
26★The Rolling Stones - (I Can't Get No) Satisfaction (Sep.2, 1965)
1963年から65年にかけてイギリスで放送された「Ready Steady
Go」の特集番組が2020/3/20にBBC Fourで放送され、その番組がいちはやくDVDで登場。
もともと3月入荷予定だったところ、新型コロナの影響で入荷が遅れたようです。
3月に放送されたこの番組、白眉はビートルズの"Twist
And Shout"の幻の一番とのことですが、ストーンズもブライアンの笑顔や得意げな表情を向上画質で見れるのは嬉しいところ。
"I
Got You Babe"の口パクでのブライン、この頃はいろいろ幸せだったんだろうなとか。
ちなみに1時間の特集番組ということで、"Little
Red Rooster"の前のブライアンとミックのインタビューは当然のごとくカットされてるのはいいとして、最後のミックのハープも大幅にカットされたりしてるのはちょい残念。とはいえこの曲は口パクですが。
"Paint
It, Black"はミックのヴォーカルのみライヴのカラオケテイクですが、マイクトラブルで途中でミックの熱唱がぶつぶつ途切れてしまったのが惜しい。
でもさすがは最新のデジタルリマスター、画質もかなり向上しています。
とはいえ白黒なのでその向上感はわかりにくかったりもしますが、昔ビデオで見たようなグレーではなく黒はしっかり黒。これは素晴らしい。
いやしかしそもそもそんなのやってとは知らなかった最新の再放送をこうして手軽に観れるのは嬉しいところ。
特にストーンズ以外もベストと謳うだけあってTemptations、Otis
Redding、Marvin Gaye、Jerry Lee Lewisなどなど素晴らしい映像の数々です。
そんな中、Martha
& The Vandellasの"Dancing In The Street"、そしてちょいとお気に入りのLuluも入ってるのが嬉しい。
という嬉しい作品ですが、インフォが詳しく秀逸なのでコピペします(手抜き・笑)
---(以下ショップインフォより)--------------------------------
イギリスで1960年代の大物アーティストが多数出演した「READY
STEADY GO」は80年代のVHS時代に日本だけで簡単に見られる音楽番組でした。
ビートルズに関しては同番組での出演を元に二種類の単体ソフトが発売されていましたし、多岐に渡る他のアーティストの映像もオムニバス形式で出されています。さらにストーンズの演奏シーンをまとめたものはソフトでのリリースこそ実現しませんでしたが、1989年に彼らの再始動に合わせる形でアメリカのディズニー・チャンネルで放映されていました(RSG他の映像も同様に放送)。
つまり日本のマニアにとって「READY
STEADY GO」(以下RSGと称します)はドイツの番組「BEAT CLUB」と並んで80年代にはVHSやLDで親しんだヴィンテージテレビ映像だったのです。
RSG映像の権利はデイヴ・クラーク・ファイブのクラークが80年代に入って買い取り、それをバブル絶頂期だった日本の映像メーカーが許可を得てオフィシャルな形でVHSやLDでリリースしていました。しかし契約が終わり、1990年代以降になるとクラークと契約を結ぼうとする会社はなく、果てはDVDやブルーレイの時代を迎えるとVHSの頃が嘘のようにRSGが入手困難な状況へと豹変してしまいます。YouTube上で見られた同番組の映像もVHSコピーを元にしたものばかり。先の「BEAT
CLUB」がDVDでも充実したアイテムがリリースされていた状況だったの比べ何とも対照的でした。
ところがこの3月に入って、BBCで突如RSGを振り返る番組が放送されたからビックリ。
それはこれからRSGの映像がこれから色々と発掘される布石のような内容だったのですが、一時間枠で放送された内容は大充実。
映像自体はVHS時代にも見られたものが多かったのですが、さすがは2020年の放送だけのことはあり、その時(今や30年前!)とは比べ物にならないアッパー版な状態での放送となったのです。
1963年から66年まで放送されたイギリスの音楽番組ですので、出演アーティストはズラリ大物ばかり。
1時間でこれほどまで充実しているのも時代を反映しているとしか言いようがない。今回の放送でまず大きな反応を呼んだのは、最初に登場する1963年のビートルズ。
ここで彼らが口パクした「Twist
And Shout」はやはり80年代に日本だけでリリースされた彼らのRSG出演をまとめた「BEATLES
SPECIAL」の冒頭に収録された演奏シーンだったのですが、そこでは曲の一番に該当する箇所がカットされていたのです。
当時、この編集の原因は知る由もありませんでしたが、今回初めて演奏が完全に放送されてみて謎が解けました。
演奏が始まると台に乗ったビートルズが口パクする中、何とギャラリーのガールズが台をスタジオの中央にまで押していたのです。
いかにもアーリー・シックスティーズな演出だった訳ですが、これが80年代には「ダサく」映ってカットされてしまったのもやむを得ないところかと。
しかし懐かしのVHS「BEATLES
SPECIAL」を見慣れたベテラン・マニアであれば、遂にこの場面が完全に見られるようになったことを感慨深く感じられることでしょう。
一方で2020年の放送ならではの画質のアッパー感は随所で冴え渡っていますが、中でもインパクトを放つのがザ・フー「Anyway,
Anyhow, Anywhere」でしょう。
この場面は彼らの映画「THE KIDS ARE ALRIGHT」に使われてマニアにはおなじみな映像だった訳ですが、そこで見られたバージョンはかなり画質が粗く、それはDVD化されてもあまり改善されなかった。
ところが今回のバージョンは驚くほど鮮明で、マニアが長年親しんできたであろう例の映画でのバージョンと見比べると腰を抜かしてしまいそうなレベル。
そして基本的に口パク収録だったRSGが1965年から「READY
STEADY GOES LIVE!」と名前を変えてライブ収録へと進化。
ところが64年の段階で既にビーチ・ボーイズがライブ演奏での放送を実現させていた事実には驚かされます。
これがジェリー・リー・ルイスになるとアメリカに旋風を巻き起こしていたブリティシュ・インヴェイジョン群に対し、RSGに乗り込んで格の違いを見せつけるかのようなライブ演奏をこれまた64年の段階で披露しています(アメリカから招いた故の特別待遇だったのでしょうか)。
さらにいくつかのアーティストは年代によって口パク、生演奏の両方が見られるのですが、ローリング・ストーンズに至っては「Paint
It, Black」でカラオケにミックの生歌という収録パターンまで見られます。おまけに演奏の終盤でミックのマイクが接続不良を起こすハプニングまで。
逆にストーンズが口パク収録を最大限に活かしたのが「I
Got You Babe」。ここでは番組司会者のキャシー・マクゴワンがシェール役、ルックスも似ていたブライアン・ジョーンズがソニー・ボノの代わりを務めて口パク&芝居を披露するのですが、その後ストーンズ他のメンバーやマネージャーのアンドリュー・オールダムまで登場(マネージャーがステージに現れるというのが当時は非常に珍しい)して口パク芝居をエスカレートさせていました。
とにかく60年代の名だたるアーティストがズラリと並んでいるということで見応え十分な訳ですが、ゼム在籍時のヴァン・モリソンの凛々しいルックスにも驚かされます。
圧倒的に小太りな印象の彼ですが、ここでは「イケメン」とまで行かなくとも、かなりカッコいい。
そうしたイギリス勢だけでなく、番組の中盤からアメリカのR&Bアーティストの素晴らしい場面が見られるのがまた魅力。
中でもオーティス・レディングは歌も演奏もライブなので迫力満点。
そこに当時のイギリスを代表した2大R&Bシンガー、エリック・バードンとクリス・ファーロウが加わった「Shake」の場面は圧巻ですが、それと同時にオーティスが出演した回のRSGも80年代には日本だけでVHSがリリースされていたことを懐かしく思い出されるマニアも少なくないのでは。
あらゆる意味で懐かしさいっぱい、輝かしき1960年代前半のイギリスの名物番組の映像アッパー版が2020年になって突如出現。
あっという間に見終えてしまう至福の一時間を!
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Mar 2020
『 NEW JERSEY 2ND NIGHT 』 no
label (2CD)
aud.recordings@MetLife Stadium, East Rutherford,
NJ. Aug.5, 2019
●Disc
1
1. Intro / 2. Jumping Jack Flash / 3. You Got Me Rocking / 4. Tumbling
Dice / 5. Harlem Shuffle
/ 6. Monkey Man
/ 7. You Can't Always Get What You Want / 8. Let
It Bleed / 9. Dead Flowers / 10. Sympathy For The
Devil / 11. Honky Tonk Women / 12. Band Introductions / 13. You Got The Silver
/ 14. Before They Make Me Run
●Disc 2
1. Miss You / 2. Midnight Rambler
/ 3. Paint It Black / 4. Start Me Up / 5. Brown Sugar / 6. Gimme Shelter
/ 7. Satisfaction
LHからもNo Filter 2019からニュージャージー/ニューヨ−ク公演が登場。
こちらも先に紹介した初日と同時に公開された音源。
こちらも初日と同様、素晴らしいサウンドですが、録音ポジションはSection
8 Row 10 Dead Centerと、初日より一列前に行っただけのアリーナ後方センターから。
いやしかし素晴らしいバランスです。
そんなわけで音の感じも初日と同様の極上音源です。
そしてこちらもGOLDPLATEが昨年11月にリリースした『NO
FILTER NJ2』(GP-1904CD1/2)と同一音源。
そして音の違いも同様。
GOLDPLATE盤は結構派手な音作りで、ちょっと低音と高音が強めでややエコーも感じるド迫力の"EX"サウンドなのに対して、今回のLH盤は、中域の響く箇所を緩和しているとのこと。
なるほどエコーが抑えられ、よりシャープなナチュラルな音になっており、初日よりちょっと低音がONな素晴らしい"EX"。
いやほんと素晴らしい!!
そしてこれまた初日と同じで、演奏については現地での感激のほども交えてGOLDPLATE盤で書いたので、また書くのもということで、私とは違ったプロの耳によるインフォからコピペします(爆)
(以下ほぼコピペ)
相変わらずの極上音質で楽しめるNJ二日目も格別。
あらゆる意味で初日と違う展開を見せてくれたことが何よりも楽しいのですが、初日はオープニングがスロースターター気味だったのに対し、こちらは早くもエンジン全開。
"Jumping
Jack Flash"と"You Got Me Rocking"の勢いたっぷりかつ荒々しい演奏を聞いていると、やはりストーンズはこうでないと!と思わずにはいられません。
そんな勢いに乗って"Harlem
Shuffle"が久々に取り上げられたのは最高のチョイスだったのではないでしょうか。
1989年から90年にかけては毎晩演奏されていた曲ですが、元がストーンズの長い歴史の中では最近の曲に属する部類ですので、演奏もブランクを感じさせない見事なもの。
唯一、転調したところでミックの歌が苦しそうですが、それすらヒヤヒヤさせられるほどではない。
同日のYouTube動画を見ると、この場面でミックはチャック・リヴェールを見ており、彼が「(キーが)上がるよ」と合図していました。
結果として昨年のツアーの中では"Mercy
Mercy"と並ぶレア・レパートリーとなったのですが、今年も是非ステージで演奏してほしいと願わずにはいられません。
こうして初日に続いて好調ぶりが堅持されていた二日目なのですが、この日もう一つの目玉であった"Monkey
Man"だけはいただけません。
イントロではキースがぐちゃぐちゃに弾いてしまった挙句、演奏全体がまとまりを欠いてエンディングはバラバラに終わってしまう。
こんな時こそぐらついたバンドの立て直しに威力を発揮するのが"You
Can't Always Get What You Want"。
実際に前の曲での体たらくを挽回せんばかりに気合が入りまくった演奏は素晴らしく、それでいてリプライズしないで終わるという、あまのじゃくぶりも愉快。
これで調子を取り戻したバンドはNJ初日に不安定な演奏となってしまった"Dead
Flowers"を何とも慎重な雰囲気で演奏。これはもう初日を反省した上での慎重さだとしか思えません。
その前に演奏された"Let
It Bleed"が活力に溢れたイイ演奏でしたので、なおさらここでの慎重さが微笑ましく映るのです。
"Sympathy
For The Devil"からは再びエンジン全開となり、お約束ナンバーの"Honky
Tonk Women"ですら、いきいきとした演奏が披露される。
やはり「大都市スイッチ」の入ったストーンズは演奏がちょっとやそっと崩れたとしても、そこから調子を落としたりしないのですね。
キースが"Before
They Make Me Run"を雑に終えてしまう場面すら、ヒヤヒヤというよりも愉快なエンディングに聞こえてしまう。
そして"Midnight
Rambler"に至ってはNJ初日をはるかに凌ぐ最高の演奏。
この曲でバンドのボルテージが一丸となって上がっている時は、たいていチャーリーのドラムが前半で煽るのですが、この日も正にその典型。
昨年のNJ公演はどちらの日でも、いい意味で演奏のムラがあるのですが、それも一重にdaspyknowsの高音質オーディエンス録音だからこそリアルに伝わってくる。
これほど二日間の違いが楽しめるオーディエンス・アルバムというのもそうそうないのでは?
(以上ほぼコピペ)
ということで、素晴らしかったNJ/NY公演二日目がこうして見事な補正でさらに磨きがかかり、既発とはテイストの異なるサウンドでまた楽しめる嬉しいリリースでした!!
以上、手抜きですみません〜!
『 NEW JERSEY 1ST NIGHT 』 no
label (2CD)
aud.recordings@MetLife Stadium, East Rutherford,
NJ. Aug.1, 2019
●Disc
1
1. Intro / 2. Street Fighting Man / 3. Let's Spend The Night Together /
4. Tumbling Dice / 5. She's A Rainbow /
6. You Can't Always Get What You Want / 7. Sweet Virginia / 8. Dead Flowers
/ 9. Sympathy For The Devil / 10. Honky Tonk Women / 11. Band Introductions
/ 12. Slipping Away / 13. Before They Make Me Run
●Disc 2
1. Miss You
/ 2. Paint It Black / 3. Midnight Rambler / 4. Start Me Up / 5. Jumping Jack
Flash / 6. Brown Sugar / 7. Gimme Shelter / 8. Satisfaction
LHからもNo Filter 2019からニュージャージー/ニューヨ−ク公演が登場。
こちら、ちょっとマニアックなトレントサイトに2/10に公開されたもので、速攻リリース。
ということですが極上のこの音源、GOLDPLATEが昨年11月にリリースした『NO
FILTER NJ1』(GP-1903CD1/2)と同一音源です。
GOLDPLATEは先行して独自入手したようですが、今回公開された音源と同じでありました。
そのGOLDPLATE盤の紹介の際、これはどこで録音されたのやらと書いていましたが、そのトレントによるとSection
8 Row 11 Dead Centerということで、ミキサー卓に挟まれたアリーナエリアの最後方シートブロックの15列中11列という後方エリアで、GAエリア前からの録音だと。
なんちゅうバランスの良さ。
では気になる点はそのGOLDPLATE盤との音の違い。
GOLDPLATE盤は結構派手な音作りで、ちょっと低音と高音が強めでややエコーも感じるド迫力の"EX"サウンド。
対して今回のLH盤は、中域の響く箇所を緩和しているとのこと。なるほどエコーが抑えられ、よりシャープなナチュラルな音になっており、文句なしの素晴らしい"EX"。
これは好みでというより気分で聴き分ける違いですね。
タレ漬けカルビをじゅじゅっといきたいか、A5の生ロースを焼いて味わいたいか、まぁそんな感じ。(ほんとは別の例えが思いついたんですが自粛しました・笑)
で、演奏についてですが、現地での感激のほども交えてGOLDPLATE盤で書いたので、また書くのも・・・。
ということで、私とは違ったプロの耳によるレビュー、そう、大胆にもインフォからコピペします(爆)
(以下ほぼコピペ)
公演から早くも半年以上が経過していますが、改めて聞いてみても相当に名演。
実際に当日のショーを目撃されたマニアからも激賞された一日であり、間違いなく昨年のツアーではベスト3に入るレベルかと。
オープニングの2曲、中でも"Let's
Spend The Night Together"ではチャーリーがどのリズムで叩くべきか迷っているかのような個所がありますが、そうした不安定さも"Tumbling
Dice"から一掃。
マニアでなくとも耳タコ・レパートリーな感のある"Tumbling
Dice"ですが、こうした曲を序盤で必ず演奏することでバンドが調子を掴むきっかけになっているのだと痛感させられます。
実際にこの曲の後はNJ初日の名演メドレーと呼ぶに相応しい演奏が続きます。
何と言っても初日の投票ソングである"She's
A Rainbow"。
同曲の持つ軽快でポップな雰囲気を活かしきった演奏はここ数年演奏された中でも掛け値なしにベストのライブテイクではないか。
こうした好調時に"You
Can't Always Get What You Want"の演奏が白熱するのも当然。
さらにBステージで演奏された"Sweet
Virginia"は1972年の雰囲気が蘇ったかのような出来映えもお見事。
続く"Dead
Flowers"の序盤がミックのミラクル変拍子シンギングとなってしまうのは既にマニアが伝えてくれていた通りなのですが、ここでのドタバタ、あるいはキースの"Slipping
Away"で彼がふらついたとしても、バンド全体がちっとも揺るがないのがこの日の素晴らしいところ。
意外なハプニングとしては、まだキースのレパートリーが一曲残っているにもかかわらず、チャック・リヴェールが"Miss
You"の開始をほのめかすような音色を鳴らしてしまっている一瞬が微笑ましい場面でした。
そして"Paint
It Black"は少しテンポが遅いのですが、それでもランドーバーのようなヒヤヒヤさせられるレベルではない。
むしろそこで一息つけたのか、"Midnight
Rambler"以降の怒涛のような勢いと力強さも圧巻。
近年のストーンズにありがちなドタバタ感がここでも散見されるのは事実ですが、それ以上に全体を通して士気の高い演奏がそれを補ってあまりある。
この名演を素晴らしい音質で捉えてくれたオーディエンス・アルバム。終演後に鳴らされる花火の生々しさも本音源はらでは。
そうしたこの日の充実ぶりを昨年からマニアにはおなじみ2019シリーズにて心ゆくまで味わってください!
(以上ほぼコピペ)
ということで、素晴らしかったNJ/NY公演初日がこうして見事な補正でさらに磨きがかかり、既発とはテイストの異なるサウンドでまた楽しめる嬉しいリリースでした!!
Feb 2020
『 PHILADELPHIA SPECIAL 』 no
label (2CD)
SB
recordings@Spectrum Sports Arena, Philadelphia, PA. July 21, 1972 & Tarrant
County Convention Center, Fort Worth, TX. June 24, 1972
●Disc
1
1. Brown Sugar * / 2. Bitch * / 3. Rocks Off * / 4. Gimme Shelter * / 5.
Happy * / 6. Tumbling Dice * / 7. Love In Vain *** / 8. Sweet Virginia *** /
9. You Can't Always Get What You Want *** / 10. Midnight Rambler **** / 11.
All Down The Line * / 12. Rip This Joint *** / 13. Jumping Jack Flash *** /
14. Street Fighting Man ***
* Philadelphia, PA. July 21, 1972 1st
Show
*** Fort
Worth, TX. June 24, 1972 1st Show
**** Fort Worth, TX. June
24, 1972 2nd Show
●Disc 2 - Expanded
1. Brown
Sugar * / 2. Bitch * / 3. Rocks Off * / 4. Gimme Shelter * / 5. Happy * / 6.
Tumbling Dice * / 7. Love In Vain *** / 8. Sweet Virginia *** / 9. You Can't
Always Get What You Want *** / 10. Midnight Rambler **** / [11. Band Introductions
**] / [12. Bye Bye Johnny **] / 13. All Down The Line * / 14. Rip This Joint
*** / 15. Jumping Jack Flash *** / 16. Street Fighting Man *** / [17. Uptight
/ Satisfaction **]
* Philadelphia, PA. July 21, 1972 1st
Show
** Philadelphia, PA. July 21, 1972 2nd Show
*** Fort
Worth, TX. June 24, 1972 1st Show
**** Fort Worth, TX. June
24, 1972 2nd Show
[ ] additional tracks to the Original Philadelphia
Special
LHから満を持して『PHILADELPHIA
SPECIAL』がリリース。
これまで何度もCD化が図られてきた『PHILADELPHIA
SPECIAL』ですが、いずれもオリジナルアナログの『PHILADELPHIA
SPECIAL』(RSGL72)の鮮烈な音とはテイストが異なってしまっており、↓の有名どころの中では、アナログ落としの『PHILADELPHIA
SPECIAL』(94101)がまぁいい線行ってたんですがちょっと高音寄りでプチパチノイズも多く左右逆のままだし、オリジナルアナログの綺麗な音を正しいチャンネルで再現できたものはありませんでした。
|
写真左から |
それが今回、丁寧な補正によるアナログ落としには定評のあるLHからのリリースということで期待も膨らむというもの。
でも聴いてみると、あら?あらら?
音が地味、というか、オリジナルアナログの『PHILADELPHIA
SPECIAL』の魅力は、低音がしっかり出ていながらも中高域までもがつぶれず繊細で綺麗な音であると個人的には思っていますが、今回のLHのは低音が出ている分、高音がちょっと後退しているように聴こえます。
わが家のオーディオで、昇圧トランスをかましているのにMCカートリッジではなくMMカートリッジでレコードを再生してしまったときの音の感じに似ています。
あいや、そんな例えをしても何の参考にもなりませんね(笑)
一言で表現すると高音域がわずかに減衰している感じ。って同じことの繰り返しですが(笑)
ということでまずは既発のフィラスペCD総動員で聴き比べ。
まぁ既発CDでは高音が吊り上げられていたりするので、そこは聴き比べるまでもなく明らかに今作の方が高音が減衰しているというのはわかりますが、念のため比較するとやはり高音の抜けがイマイチで艶やかさが減退して聴こえます。
そもそもアナログもこんな音ではなかったはずと思いつつ、あらためて今作のインフォを読むと、
>
元々LPの音質はいい意味でモコっとしたアナログ感たっぷりな音質だったのですが
と。
モコっと?そもそもここが前述のわたしのオリジナルアナログへの印象とは違ってたりするのです。
ということで4つのオリジナルアナログをすべて聴きなおしてみたところ、それぞれ個体差があり、2ndプレス以降のシルバーコーティングのフィラスペ1枚だけ微妙にそんなモコっとした感じがするものもありましたが、基本的に高音域までも繊細で綺麗に鳴るという印象は変わらず。
そこで普段机の下においてるモニター用CDプレーヤーではなく、同じアンプにつないだアナログプレーヤーとCDプレーヤーでの同一箇所切り替えでの聴き比べも敢行。
アナログを再生して10秒遅れでCDを再生し、アンプで出力を切り替えながら同一箇所を聴き比べるという。
CDの方が出力が大きいので都度音量調整は必要になりますが、アナログで10秒ほど聴いた後に同じ個所をCDで追っかけ再生で聴くという徹底した聴き比べ。
これをすると繰り返し聴き比べをする必要もなく違いが明らかで、やはりアナログの方がすっきり高音が伸びて綺麗な音です。
むう。ということで、ちょっと期待していた音とは違うというのが私の印象です。
とはいえ、ウォーミーで無理に吊り上げていない音なので、CDだけを聴き進めるうちに耳が慣れてきて、ギスギスしていない"EX-"と感じるようになります。
でもこうしたものは最初に感じた印象こそ大事。一度耳を休めて聴くと、やはり高音域の伸びがイマイチと最初に感じた印象どおり。
ということで、
>
マニアが聞きたかった「フィラスぺ」本来の音がこれだ!
というインフォに対しては、残念ながらわたしが聞きたかった音はこれではないという。
念のためですが、わたしが高音強めが好みだからといったような事ではなく、アナログと聴き比べても高音が減衰しているからそう感じるのです。
ただし、LHによるアナログ復刻CDへの高い期待があればこその、あら?あらら?であり、そうでなければウォーミーな素晴らしい"EX-"の一言ですんでしまうかもしれません。
でも今作の元になったアナログもきっと高音はもっと綺麗に出ていると思うんですけどねー。
なお、アナログでは逆だった左右や、微妙に速かったピッチは曲単位で丁寧に補正されています。
ただしアナログ落としということで、オリジナルアナログの特徴である定位の微妙なずれは左右反転でそのままです。
そしてプチノイズは極力除去されているようですが(そのノイズ除去の結果がこの高音の減衰なのかもしれませんが)、排除しれない微妙なトレースノイズや"Tumbling
Dice"の0:18でのドロップや"Midnight Rambler"の4:07や9:12過ぎから続く微妙なドロップや偏りなど、アナログ落としだなというところはところどころで感じます。
除去しきれていない微小なノイズは、このアナログがマルチカラー・ヴァイナルでのリリースだったためにブラック・ヴァイナルよりノイズが多く、ノイズ除去しすぎるともっと鮮度が失われてしまうという事態を避けてなのかなと。
また、Disc2はオリジナルアナログに欠落しているバンド紹介と、イントロ補填繋ぎがなされた"Bye
Bye Johnny"、そしてラストの"Uptight / Satisfaction"をこれまた古のアナログ『PLUG
IN - FLUSH OUT』から加えて疑似完全盤に仕立てられています。
でもそうであればアナログでは面割りの関係で収録位置が変わっている"All
Down The Line"も、本来の演奏順どおり"You Can't-"と"Midnight
Rambler"の間に移動していればというのが惜しい。
Disc1も本来の位置に移動させてもよかったと思うんですが、まぁそちらはあくまでもアナログ復刻ということですかね。
ということで期待していた音とはちょっと違ったのであれこれ書きましたが、でもはい、フィラスペ復刻作品では今作が代表盤と言えるでしょう。
ただし、DACが2018年にリリースした新生フィラスペたる『TOURING
PARTY VOL.5』(DAC-192)のDisc 2、こちらはフィラデルフィア公演だけで構成されているので中身が少し違ってますし、そちらには"Uptight
/ Satisfaction"が未収録で、そちらももう少しだけギターがONであればと思うんですが、そちらの方が聴いてて気持ちよかったり。
ちなみになぜ今作には"Uptight
/ Satisfaction"まで詰め込めたのかというと、今作はアナログが元なので曲間がかなりカットされているために"Uptight
/ Satisfaction"も追加収録できたと。
一方アナログ・サウンドボード・マスターから作ったというDAC盤は、曲間を切り詰めていないから入りきらなかったということ。
いやしかしこうしてどっぷり聴くとやはり72こそ最高と思い知りますが(73は最強)、この『PHILADELPHIA
SPECIAL』こそオフィシャルリリースが望まれるとあらためて感じます。
ただ、ボブ・クリアマウンテンの手にかかるとベースがもっとONになってエコーがかかったり、またちょっと印象が違っちゃうんだろうなー、とか思いつつ。
『 GOIN' BACK TO THE ROOTS AMERICAN
TOUR - JULY 1972 』 no
label (1CD)
aud.recordings@The Scope, Norfolk, VA. Jul.5,
1972
1.
Brown Sugar / 2. Rocks Off / 3. Gimme Shelter / 4. Happy / 5. Tumbling Dice
/ 6. Sweet Virginia / 7. You Can't Always Get What You Want / 8. Band Introductions
/ 9. Bye Bye Johnny / 10. Rip This Joint / 11. Jumping Jack Flash / 12. Street
Fighting Man
LHによるアナログ復刻盤。
Rubber Dubberを騙ったContra
Band Musicからリリースされた、アナログ『GOIN'
BACK TO THE ROOTS AMERICAN TOUR - JULY 1972』のアナログ落とし。
そのオリジナルアナログ、Contra Band Musicがなぜか既に71年に廃業したRubber
Dubberを騙っていたり、"CATCH ME IF YOU CAN"との挑発的なメッセージやKYOTOという謎のマトリクスを持つことで有名です。
そのあたりはインフォに詳しく書かれていますが、こちらにも詳しく載っています。
https://theamazingkornyfonelabel.wordpress.com/2013/04/03/3508-the-rolling-stones-goin-back-to-the-roots-american-tour-july-1972-rubber-dubber-08131/
さて、ではなぜに今頃そんな骨董品のアナログ落としをということですが、CD化されていたこのノーフォーク公演の多くはそのアナログの音源(以下アナログ音源)とは別音源でした。
その別音源(以下CD音源)を使用した既発CDでの有名どころはこんなところかと。
『DRIVE
ME CRACKERS』(RSBB-1001)
『GOING
BACK TO THE ROOTS』(VGP-062) Disc 1
『GOIN'
BACK TO THE ROOTS』(DAC-102) Disc 2
また、Contra
Bandのアナログは"Bitch"、"Love In Vain"、"All Down
The Line"、"Midnight Rambler"の4曲が未収録の不完全収録だったのに対して、それとは別音源のこれらのCD音源は"Love
In Vain"や"YouCan't Always-"に欠落部分があり、それぞれその処理方法は異なるものの、全曲収録というアドバンテージを持っていました。
しかしそのCD音源はキースが大きく骨太ではありますが、そこだけが妙に極だった硬質で偏ったサウンドだったのです。
一方でアナログ音源はバランス良く全体が聴こえる上にテイラーのギターが綺麗に聴こえるという、音質面ではアナログ音源の方が明らかにアドバンテージを待っていたのです。
ではそのアナログ音源はCD化されていないのかというとそんなことはなく、今作と同じくタイトルもそのまんまのアナログ落としの作品も大昔にリリースされていました。
『GOIN'
BACK TO THE ROOTS AMERICAN TOUR - JULY 1972』(GBTTR 72001)
しかしこのCD、今回久々に取り出して聴いてみましたが、かなりスクラッチノイズが入っているのと"Tumbling
Dice"では針飛びまでしてるのが玉に瑕。
また、アナログと同じく1曲目は"Sweet
Virginia"からという、公演地がViriginia州だったからアナログは当時そうしたんでしょうが、ご丁寧にCD化する際にまでそのままじゃなくてもという作りなのでありました。
なお、この過去のアナログ起こし盤の背のタイトル表記は『THE
ROLLING STONES AMERICAN TOUR JULY 1972』とだけプリントされています。
そんなわけで実はこの音源の丁寧なCD化を待っていたマニアは多かったのではと。
そしてこの音源の全長版が発掘されればなお嬉しいところですが、今になって出てくる見込みもないので今回CD化に踏み切ったということなんでしょう。
と前置きが長くなりましたが、遂にこのノーフォーク公演のアナログ音源が丁寧な復刻によってよみがえったという感慨深いものが。
オープニングの"Brown
Sugar"からテイラーの素晴らしいプレイがうかがえ、"Gimme Shelter"でも超絶美しく、キースの見せ場である"Happy"においても流麗なギターを聴かせてくれます。
これがもう終盤になると超絶プレイへと!たまりません。
音質的には"very
good+"程度ではありますが、周りも騒がしくなく、72の隠密にしては十分EXな素晴らしいサウンドであります。
いやぁ〜たまりません。
個人的にはこのアナログ音源を左ch、そして過去のCD音源を右chに仕立てたマトリクスで仕上げれば面白そうな気がしますというか是非聴いてみたいものですが、かなり異なる音質の調整とピッチ調整とかいろいろ難しいんでしょうね。
でも是非どこかでチャレンジしてリリースして欲しいものであります。
『 69RSTRAX 』 no
label (1CD)
『 MADISON SQUARE GARDEN 1969 DAY 1 』 no
label (1CD)
『 MADISON SQUARE GARDEN 1969 DAY 2 』 no
label (2CD)
2019年12月31日にABKCOが24時間限定でYouTubeに公開した"69RSTRAX"を元にした1月リリースのLHの3作品はあっという間に売り切れましたが、その2ndプレスが早々と登場。
どうやら中身は同じようですが、この2ndはジャケの色合いがちょっと変わっているようです。
ということで中身は同じようなので買ってはいないんですが、オクの画像などを見ると、MSGのジャケは1stの赤文字に対して橙色になり、赤文字の方がシャープな印象ですが、裏ジャケの曲目表記は橙色の方が読みやすいのかも。(黒地に赤文字はもう見えなくなってる老眼・笑)
そして2枚組の『MADISON
SQUARE GARDEN 1969 DAY 2』はリリースされた週末までのみ特別価格販売のようです。
中身については1月の紹介を参照ください。
『 IN CONCERT - The Abkco Tapes 』 Moonchild
Records (2CD)
Madison Square Garden, New York City, NY. Nov.27
& 28(late show), 1969
●Disc
1 @Madison Square Garden, New York City, NY. Nov.27, 1969
1. Jumpin Jack
Flash / 2. Carol / 3. Sympathy For The Devil / 4. Stray Cat Blues / 5. Love
In Vain / 6. Prodigal Son / 7. You Gotta Move / 8. Under My Thumb / 9. Midnight
Rambler / 10. Live With Me / 11. Little Queenie / 12. Satisfaction / 13. Honky
Tonk Women / 14. Street Fighting Man
●Disc 2 @Madison Square Garden,
New York City, NY. Nov.28, 1969 (late show)
1. Sam Cutler Introduction /
2. Jumpin Jack Flash / 3. Carol / 4. Sympathy For The Devil / 5. Stray Cat Blues
/ 6. Love In Vain / 7. Prodigal Son / 8. You Gotta Move / 9. Under My Thumb
/ 10. Midnight Rambler / 11. Live With Me / 12. Little Queenie / 13. Satisfaction
/ 14. Honky Tonk Women / 15. Street Fighting Man
Moonchildからも2019年12月31日にABKCOが24時間限定でYouTubeに公開した"69RSTRAX"からの作品が登場。
こちらはMSGでの11/27と11/28の2ndショー、計2公演を収録していますが、YouTubeからDLしてIORRに公開されたファイルそのままのようです。
ということで、こちらは圧縮音源特有の、高音がシュワシュワどころではなくチャリチャリ耳につき、その点が若干緩和補正されたLHの『MADISON
SQUARE GARDEN 1969 DAY 1』と『MADISON
SQUARE GARDEN 1969 DAY 2』を聴いた後にこちらを全編聴くのはつらい。
ということではい、今作のMoonchild盤は全部は聴いてません。
とはいえ大元は同じなので音の傾向自体は同じですが、聴くだけでも違いを感じるのはもちろんのこと、音域波形を見るとしっかり違いが表れます。
Moonchildは安いのが魅力ですが、ネットの音そのままなので、若干とはいえ緩和補正をした上に補填処理などもして先にリリースしたLHのは凄いなと。
とはいえMoonchildの2枚組でも1Kという安さは魅力ですね。でも音は厳しいぞと。
『 IN THE STUDIO - The Abkco Tapes 』 Moonchild
Records (1CD)
SB.recordings@1968-1969
1.
Sympathy For The Devil / 2. Stray Cat Blues / 3. Ruby Tuesday / 4. Midnigt Rambler
/ 5. Wild Horses / 6. Country Honk / 7. Sister Morphine / 8. Let It Bleed /
9. Love In Vain / 10. You Got The Silver / 11. Gimme Shelter / 12. Brown Sugar
/ 13. Wild Horses / 14. Honky Tonk Women / 15. Gimme Shelter / 16. You Can't
Always Get What You Want
Moonchildからも2019年12月31日にABKCOが24時間限定でYouTubeに公開した"69RSTRAX"からの作品が登場。
こちら、そのYouTubeからDLしてIORRに公開されたファイルそのままのようです。
そしてなぜかRecorded
1966-1969とクレジットされていたりしますが、1968-1969の誤植かと思われます。
ということで、こちらは圧縮音源特有の、高音がシュワシュワどころではなくキュルキュル耳につき、その点が若干緩和補正されたLHの『69RSTRAX』を聴いた後にこちらを全編聴くのはつらい。
ということではい、今作のMoonchild盤は全部は聴いてません。
とはいえ大元は同じなので音の傾向自体は同じですが、聴くだけでも違いを感じるのはもちろんのこと、音域波形を見るとしっかり違いが表れます。
Moonchildは安いのが魅力ですが、ネットの音そのままなので、若干とはいえ緩和補正をした上に先にリリースしたLHのは凄いなと。
Jan 2020
『 GLASGOW 1973 』 no
label (2CD)
aud.recordings@Apollo Theatre, Glasgow, Scotland.
Sep.16 & 17, 1973
●Disc
1 @Apollo Theatre, Glasgow, Scotland. Sep.16, 1973
1. Intro. / 2. Brown Sugar
/ 3. Gimme Shelter / 4. Happy / 5. Tumbling Dice / 6. Star Star / 7. Dancing
With Mr.D. / 8. Angie / 9. You Can't Always Get What You Want / 10. Midnight
Rambler / 11. Honky Tonk Women / 12. All Down The Line / 13. Rip This Joint
/ 14. Jumping Jack Flash / 15. Street Fighting Man / 16. Outro.
●Disc
2 @Apollo Theatre, Glasgow, Scotland. Sep.17, 1973
1. Intro. / 2. Brown Sugar
/ 3. Gimme Shelter / 4. Happy / 5. Tumbling Dice / 6. Star Star / 7. Dancing
With Mr.D. / 8. Doo Doo Doo Doo Doo / 9. Angie / 10. You Can't Always Get What
You Want / 11. Midnight Rambler / 12. Honky Tonk Women / 13. All Down The Line
/ 14. Rip This Joint / 15. Jumping Jack Flash / 16. Street Fighting Man
1973年欧州ツアーから、9/16と9/17の2日連続で開催されたグラスゴーはアポロ・シアター公演が2公演カップリングにて登場。
まずはDisc1。
こちらは2015年に初登場した9/16のグラスゴー公演の隠密音源で、既発では2015年に『GLASGOW
APOLLO 1973』(no label)として初めて世に出て、翌2016年にはDACからも『THE
ROLLING STONES IN SCOTLAND 1973』(DAC-166)としてリリースされた音源。
この音源が出回るまでは、"Doo
Doo Doo Doo Doo(Heartbreaker)"が入った別公演の隠密音源が9/16公演として、後述する『GLASGOW
1973』(no label)や『LIVE
FROM ENGLAND 1973』(DAC-090)などでリリースされていましたが、この音源が2015年に登場したことにより、実はそれらは9/17公演で、こちらこそが9/16だったと42年を経て判明したという貴重な音源。
今回のDisc1は、その2015年に初めて世に出た『GLASGOW
APOLLO 1973』のストレートな再発で、"Brown Sugar"でのボリュームの落ち込みや、"You
Can't Always-"での落ち込みやテープチェンジによるカット、さらに"Rip
This Joint"でのカットも『GLASGOW
APOLLO 1973』のままです。
これらは『THE
ROLLING STONES IN SCOTLAND 1973』(DAC-166)ではもう少し踏み込んだ補正もされていましたが、不自然なサウンドや別箇所からの補填で変な歌になるのを避けたんでしょう。
ということで中身についてはnew
arrivalsの2015年10月でキースのボストンから一つ下がったところをご覧いただければと。
とはいえ少し簡単に紹介すると、こちらはよくぞこんな音源が42年も眠っていたものだと驚く、録音された時期を考えれば十分"EX"な"very
good+"。
何よりも楽器のバランスがよく、周りもうるさくないという素晴らしい録音で、ミック絶好調の"Tumbling
Dce"、"You Can't Always Get What You Want"が絶品。
という名録音再発であります。
続いてDisc
2。
こちらは共に2009年にリリースされた『GLASGOW
1973』(no label)や、『LIVE
FROM ENGLAND 1973』(DAC-090)でお馴染みの音源。
前述のとおり、これらがリリースされたときにはこの音源は9/16公演であると思われていましたが、『GLASGOW
APOLLO 1973』(no label)のリリースにより、実はこちらは9/17だということが判明したという。
これらがリリースされたときはわたしブート中断期明けで、これらの新作紹介もしていませんでしたが、既発のLHの『GLASGOW
1973』とDACの『LIVE
FROM ENGLAND 1973』では後者の方がマスターは若いようで僅かな欠落は少ないものの、音質的にはLH盤の方がまだすっきりしていました。
ちなみに、今回の作品と既発の9/17収録盤が共に『GLASGOW
1973』という同じタイトルというのはややこしいんですが、なぜに今作はCOMPLETE〜とか〜2DAYSといったタイトルにしなかったんでしょう。
2日間とも収録した今作によって、クレジットが違う既発を不要とするどころではなく、存在自体を抹消するアップグレード版という意味なのかもしれませんが。
話しが脱線しましたが、こちらはDisc1の初日とは月とすっぽん。
同じグラスゴー公演を収めたまん丸に輝く盤でありながらも、Disc1の方は夜空に輝く月で、このDisc2は泥から這い出たすっぽんであります。
はい、全く褒め言葉ではありません(笑)
それほど音質には違いがあり、まぁ周りはうるさくなく会場の手拍子で盛り上がりは伝わるものの、演奏はちょいと遠くて団子状でシンバルも全く聴こえず、でもヴォーカルやギターといった中音域の輪郭はまだ聴き取りやすく、テイラーの昇竜妙技が楽しめるサウンドではあります。
とはいえそこは月ではなくすっぽん、決して万人受けするものではなく、音質的には"good"程度かと。
楽しめるといえども演奏を垣間見れる程度のサウンドで、途中からさらに音は団子になります(笑)
でもすっぽん、噛みつかれるとなかなか離れないし、食すれば体力がつくのであります(笑)
初日にはやらなかった"Doo
Doo Doo Doo Doo"もやってるし、マニア受けながらも好演奏がきらりと泥の中で光る、そんな魅力を秘めたグラスゴー2日目であります。
でもこちらも既発の『GLASGOW
1973』と変わらぬ音のようで、違いといえば終演後のノイズが消えたことくらい?
ということで既発をお持ちの方へのアップグレードかというとそうでもありません。
ただしLHの初日はもう売り切れですし、あらためてLHのグラスゴー2日間を1タイトルでまとめて聴ける、そんなカップリングでありました。
『 LANDOVER 2019 』 no
label (2CD)
aud.recordings@FedExField, Landover, MD. Jul.3,
2019
●Disc
1
1. Intro. / 2. Jumping Jack Flash / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Tumbling
Dice / 5. You Got Me Rocking / 6. Mercy,
Mercy / 7. Rocks
Off / 8. You Can't Always Get What You Want / 9. B-Stage
S.E. / 10. Angie / 11. Let It Bleed
/ 12. Sympathy For The Devil / 13. Honky Tonk Women / 14. Band Introductions
/ 15. Slipping Away / 16. Before They Make Me Run
●Disc 2
1. Miss You
/ 2. Paint It Black / 3. Midnight Rambler / 4. Start Me Up / 5. Brown Sugar
/ 6. Gimme Shelter / 7. Satisfaction
No Filter 2019ツアーの4公演目、ランドバー公演。
オフィシャルのツアー日程ではワシントン公演と表記されていましたが、会場であるFedExFieldはメリーランド州ランドバーにあります。
ということでタイトルも厳密にLANDOVERとなってます。
そしてワシントンは"Mercy,
Mercy"のDon Covayゆかりの地。
ミックもDon Covayを"native son of
Washington DC" と紹介しながら「彼の曲のカヴァー、"Mercy, Mercy"をやるよ」と。
しかも「ハイドパークでやってから50年ぶりなんだよ」と!!
そう、このランドバー公演が行われたのは2019/7/3。この日はブライアン・ジョーンズが亡くなってからちょうど50年という日だったのです。
そしてそのブライアン追悼フリーコンサート、1969/7/5のハイドパーク公演で演奏されて以来、50年ぶりに"Mercy,
Mercy"がステージで!!
もうそれだけでこの公演が特別であったことがわかるというもの。
「もうずいぶん昔だから思い出そうとしてるんだよ」なんて言いながら、しっかりツアー前のリハでやってたこの曲。
しかしお披露目はこの公演だけでした。あらためてそれだけ特別だったということ。
しかーし!ブライアンのことには一切触れないミックの塩対応ってば(笑)
キースが『Blue
& Lonesome』制作時にブライアンを感じたと語ったのとは大違い。これぞミックですね。
ちなみにストーンズのカヴァーは『OUT
OF OUR HEADS』に収録されていますが、ドン・コヴェイのオリジナルの"Mercy,
Mercy"には、クレジットこそされていませんが、まだスタジオ・ミュージシャンだったジミ・ヘンドリックスがギターを弾いていると、ジミ本人だけでなくメンバーからも証言されています。
それはともかく独立記念日の前夜、特別な"Mercy,
Mercy"が観れたファンがほんっとうらやましい!!
こんな突然の曲紹介でのサプライズ!!しかも曲目がナイス!(中途半端な80年代の曲とかじゃなくて)
そして50年ぶりのお披露目ではミックのファルセットもばっちり。これは観たかった!!
そんな"Mercy,
Mercy"をナチュラルウォーミーな隠密録音で収録したのが今作。
最高音質というほどではありませんが、ナチュラルウォーミーな感じが好感の持てる"EX-"。
もともとこちらは新年早々ネットに公開された音源で、LHからは当初ギフトCD-Rで配布されていましたが、その音質と"Mercy,
Mercy"特別公演ということもあって今回プレスCDに昇格。
なお、この公演はライヴ直後に公開された音源もあったのですが、そちらはいろいろイマイチだったので、この音源の登場とプレス化は大歓迎であります。
ダイレクト感のあるサウンドとはちょっと違うサウンドで、"IORR"の途中など微妙に音の感じが変わるところもあれど気になるほどではなく、スタジアムのエコーも軽く感じる程度で、周りの歓声は気になるほどでもなく、元音源よりも断然ナチュラルなサウンドに仕立てられていて、これはナイス。
演奏はツアー4公演目ということで、まだまだオープニングの"JJF"からしてゆったり(笑)
しかし"IORR"と"You
Got Me Rocking"にはさまれた"Tumbling Dice"は素晴らしい。
ちなみに"IORR"と"You
Got Me Rocking"を両方やったのはこの公演だけ。
というか"IORR"はNo
Filter 0219の全16公演中5回しかやってないんでした。
そして飛び出したのが"Mercy,
Mercy"ですよ!!
そこだけ先に書いたので省きますが、これほんっとにいい。
続くvoteの"Rocks
Off"に往年のキレがないのは仕方ないとして、"You Can't Always Get What
You Want"ではミックが歌いだしで間違えます。
これプロンプターに頼る弊害だろうか?
Bステでは"Angie"と今ツアー初登場の"Let
It Bleed"を。
"Let It Bleed"の入りはなんだかおっかなびっくりで、ロニーのあのワイゼンボーグの出音の調整は難しいのか、せっかくのスライドの鳴りが中途半端なのは残念。
そして途中ミックが遅れそうになってどたばた歌っていますが、以降はしっかり。
というかここランドバーではニュージャージーのよりテンポが速いんですよね。
ミックがちょいと一本調子に聴こえるところもありますが、それよりキースの適当な合いの手というかこれってどうなのよと思わないでもない(笑)
そんなキース、"Honky
Tonk"の入りも微妙で、ギターソロでは派手に外してます(笑)
さらにチャックとも微妙に息があってないような。
なんだろう?この不思議な感覚は後半でも。
メンバー紹介前、「明日はFouth
of July(独立記念日)で休みだよ。今年は花火が上がるだけじゃないんだよね。芝生の上に戦車まで登場するんだって。そして鼓舞する演説を聞けるんだよね」と、翌日ワシントンのリンカーン記念堂で軍事鼓舞の政治ショーを行うトランプをちくり。
この戦車のくだりでの観客のブーイングが半端じゃないのが面白い(笑)
そしてキースも2曲を終えた後、"Gold
rings on you all, and a happy fourth, tanks and all"と、thanksではなくtanks(戦車)と言ってます。
"tanks
and all"とキースでググると記事が出てくるので間違いないでしょう(笑)
さて、そんな独立記念日を迎えるワシントンD.C.近郊らしいネタが面白いところですが、演奏はここからあら?と。
"Paint
It Black"は微妙にもっさり。シカゴ初日よりももっさりしてます。
YouTubeを見てみるとキースもロニーも、そして後半ではダリルも気持ちよさげに顔遊びをしながらチャーリーの前で弾いていますが、微妙に遅い(笑)
これはチャーリーなのか?
なんかまとまりのない演奏で、続く"Midnight
Rambler"もブレイクにかけていまいちキレがなく、まぁそんなときもあるでしょう(笑)
はい、ラストにかけてはいつものストーンズですが、やっぱりちょっと何か足りない感じが。
まぁツアー4日目、まだ暖気中だったのでしょう。。
しかしこの日は何といっても"Mercy,
Mercy"、そして"Rocks Off"と"Let It Bleed"なのだ。
そんな特別な公演をナチュラルな素晴らしい音源で楽しめる作品でした!
『 MADISON SQUARE GARDEN 1969 DAY 2 』 no
label (2CD)
SB recordings@Madison Square Garden, New York
City, NY. Nov.28, 1969
●Disc 1 - 1st show
(incomplete)
1. Intro. / 2. Jumping Jack Flash / 3. Carol / 4. Sympathy For
The Devil / 5. Stray Cat Blues / 6. Under My Thumb / 7. I'm Free / 8. Little
Queenie / 9. Satisfaction / 10. Street Fighting Man
●Disc 2 - 2nd show
1.
Intro. / 2. Jumping Jack Flash / 3. Carol / 4. Sympathy For The Devil / 5. Stray
Cat Blues / 6. Love In Vain / 7. Prodigal Son / 8. You Gotta Move / 9. Under
My Thumb / 10. Midnight Rambler / 11. Live With Me / 12. Little Queenie / 13.
Satisfaction / 14. Honky Tonk Women / 15. Street Fighting Man
2019年12月31日、"69RSTRAX"というYouTubeチャンネルが突如登場し、、、以下略(笑)
ということでこちらも69RSTRAXで公開された音源ですが、これまたわたしがDLしたものとは雲泥の差(笑)
この11/28の2公演を収録した今作、わたしがIORRからダウンロードしたものは、シンバルがシュワシュワどころかキュルキュル鳴っててとても集中して聴けるものではなかったのですが、これまた今作を聴いて目からならぬ耳から鱗であります(笑)
そしてこれまた11/27と同じく、わたしがダウンロードしたものとは別に、今作と同じように高音のキュルキュルが補正されたものも公開されていたかもしれないので、LHによる調整なのかはわかりませんが(先行リリースされたスタジオテイクの『69RSTRAX』にも同じことが言えますが)、今作の音で聴くと全然いけてます(笑)
基本的に一部を除きモノラルで、元が圧縮音源だっただけにシンバルはちょっとシュワシュワしていますが、キュルキュルまでは鳴ってません。
そして歓声もミックスされた素晴らしい"EX"〜"EX-"のSB音源。
まずは11/28の1stショー。
あの『GIMME
SHELTER』での「Welcome to the breakfast show」で始まる1stショーであります。
この公演からは映画『GIMME
SHELTER』にそのミックの「Welcome to the breakfast show」と共に"JJF"が、そしてオリジナルの『GET
YER YA-YA'S OUT!』には、"Carol"、"Sympathy For The
Devil"、"Stray Cat Blues"、"Honky Tonk Women"(注:後述)、"Street Fighting Man"、そしてシングルカットもされた"Little
Queenie"が収録され、『GIMME
SHELTER』VHSのボーナスには"Carol"、そして『GIMME
SHELTER』DVDのボーナスには"Little Queenie"が収録されています。
また、『GET
YER YA-YA'S OUT!』40周年Deluxeには"Satisfaction"がCDに、そして"Under
My Thumb"〜"I'm Free"がDVDに収録されました。
そうした公演ですが、今回公開された69RSTRAXには"JJF"
"Carol" "Sympathy For The Devil"の3曲がオーバーダビングがなされていないラフミックスが収録されており、その中でも顕著なのが"Sympathy
For The Devil"。
『GET
YER YA-YA'S OUT!』ではミックのヴォーカルがオーバーダビングされた上にケネディーの3番がカットされていましたが、アップルアセテートでは他の箇所がカットされた代わりにそのパートは残っており、LHによる『GET
YER YA-YA'S OUT! COMPLETE EDITION』ではそれらの繋ぎにより完全盤に仕立て上げられていましたが、今回遂にオーバーダビングがなされていない"Sympathy
For The Devil"の完全版が!
そう、この公演は隠密音源も出回っていないので、この悪魔は貴重であります。
そして以降は69RSTRAXには含まれていなかったようですが、"Stray
Cat Blues"はアップルアセテート音源。ここではミックのヴォーカルが左に寄り、オーバーダビングがなされたバージョンになっています。
また、この1stショーではアコースティックセットあたりや後半の一部はSB録音されなかったようで、残念ながらそこは欠落していますが、録音再開後の"Under
My Thumb"〜"I'm Free"は普通に『GET
YER YA-YA'S OUT!』40周年DeluxeのDVDと同じくステレオ。
そのDVDでは途中でバックステージでのジミヘンとのセッションというかあれこれ挿入されていましたが、この日はジミの27歳の誕生日であった11/27だったようです。
そしてまた録音中断をはさみ、前述のとおりオフィシャルに収録された"Little
Queenie"は、今作では『GIMME
SHELTER』DVDのボーナスからと思われますが、こちらは定位が左寄り。
オーバーダビング後のヴォーカルとは微妙に違うところもあるのが聴いてて楽しいですが、この曲はややベースのバランスが大きかったりも。
続く"Satisfaction"は『GET
YER YA-YA'S OUT!』40周年DeluxeのCDと同じでこの曲はまた音質も良かったり。
そしてラストの"Street
Fighting Man"は『GET
YER YA-YA'S OUT!』のようなキースのハモリがないラフミックスで、古のScorpioの名盤『A
SHOT OF SALVATION』では左右が逆だったものが、今回しっかり左右があって聴けるのもナイス。
ということで不完全ながらも実は貴重な11/28の1stショー、ミックスはやや統一感のない混成となっており音質も少し幅がありますが、貴重な1stショーをこうしてSB音源で聴けるのはナイス!
しかもわたしがDLしたものより断然音がいいというのがまた嬉しいところ。
そして"Honky
Tonk Women"が含まれていないのは、11/28 1stではないと判断されているからかと思われます。
『GET
YER YA-YA'S OUT!』の"Honky Tonk Women"のベーストラックについては諸説ありますが、少なくとも11/27としている説は違うと思います。
NicoのComplete
Worksのように 11/28 2nd+11/27 としている説が多い気もしますが、どうも違うような、、、
『GIMME
SHELTER』の"Honky Tonk Women"は確実に 11/28 2nd+11/27 だというのを久しぶりに確認しましたが、やはり『GET
YER YA-YA'S OUT!』はそうではないと思います。
でもテイラーを比べるとやっぱりNicoの説かと思わないでもありません(笑)
ということでわたしは11/28
1stかと思ってるんですが、その隠密音源がないだけによくわかりません(笑)
続いてDisc2は2ndショー。
こちらは『GET
YER YA-YA'S OUT!』に"Midnight Rambler"と"Live With
Me"が収録され、『GIMME
SHELTER』には"Street Fighting Man"が、そしてそのDVDのボーナスには"Carol"が収録され、『GET
YER YA-YA'S OUT!』40周年DeluxeのCDには"Prodigal Son"、"You
Gotta Move"が収録されています。
しかーし、この日は上記のオフィシャルには採用されなかった曲、悪魔が凄いのであります。
この公演は隠密音源もブート化されており、その熱演はそちらでも聴くことはできましたが、やはりSB音源は違う。
モノラルとはいえ、キースのギターが火を噴きそうな熱き凄まじさが伝わってきます。
11/24のデトロイトから組み込まれたテイラーのソロへの対抗からなのか、1stショーが終わってたっぷりキメて来たのかはわかりませんが、これは凄い。
そしてこの公演から"I'm
Free"はセットリストから外れましたが、"I'm Free"へとつながるメドレーで演奏されていた"Under
My Thumb"は単独の曲として演奏されています。
ここではイントロで微妙にビルが外していますが、メドレーではない"Under
My Thumb"も新鮮です。
そしてお馴染みのミックの「Well alright! Charlie's
good tonight, ain't he?」がこの"Honky Tonk Women"の前に言っていたんだとわかるのもナイス。
ここは隠密音源では聴けなかったので、ここだったんだとついに(笑)
いやぁ〜しかしこんな音で11/28
2ndショーが聴けてしまうとは。
はい、前後しましたがこちらはモノラルSB音源で、これまたシンバルはややシュワシュワしていますが、これまたわたしがDLしたキュルキュルとは違って聴きやすい"EX-"。
これまでの隠密では中盤以降テープの回転ムラのためにちょっと厳しいものがありましたが、さすがはSB音源。
これも自分でDLしたものはキュルキュル鳴っててとてもじっくり聴けるものではなかっただけに、こちらで聴いてこれまたようやく心から「ありがとうAbkco!」と(笑)
なお、今回公開された音源では"Midnight
Rambler"の冒頭1分20秒と"Little Queenie"の中盤に10秒間の欠落があったことから、そこは別ソースによって補填されています。
前者はアセテート音源から、後者は隠密音源によって補填されており、後者はともかく、前者も切り替わりではここはちょっとシンバルがチャリチャリ鳴るので少し違和感はありますが、オフィシャルでも"Midnight
Rambler"はおそらくオーバーダビングはなされていないので、そのまま別ソースという選択肢もあったでしょうが、ここは69RSTRAXを最大限使うという意図だったんでしょう。
ということで、69RSTRAX関連は他レーベルからもリリースされるでしょうが、最速リリースながらもキュルキュルしない音質でしっかり補填もなされているこちら、素晴らしい作品でした。
それにしてもこのAbkcoからの素晴らしい贈り物。
いやAbkcoは決してこうなることを望んで公開したわけじゃないとはわかってますが(笑)
いつの日か、このMSG3公演がしっかりリリースされたらなぁ〜と妄想に浸りつつ、素晴らしいライヴを立て続けて堪能いたしました!!
『 MADISON SQUARE GARDEN 1969 DAY 1 』 no
label (1CD)
SB recordings@Madison Square Garden, New York
City, NY. Nov.27, 1969
1.
Intro. / 2. Jumping Jack Flash / 3. Carol / 4. Sympathy For The Devil / 5. Stray
Cat Blues / 6. Love In Vain / 7. Prodigal Son / 8. You Gotta Move / 9. Under
My Thumb / 10. I'm Free / 11. Midnight Rambler / 12. Live With Me / 13. Little
Queenie / 14. Satisfaction / 15. Honky Tonk Women / 16. Street Fighting Man
2019年12月31日、"69RSTRAX"というYouTubeチャンネルが突如登場し、ストーンズの1969年の音源101トラックが公開され、という前置きは前作の『69RSTRAX』の紹介文冒頭を参照いただくとして、今作もその音源から。
今回公開された101トラックはかなり圧縮されていたことから音質が良くないものも多く、さらにはブートの隠密音源まで含まれていたことから実はわたくしあまり重要視してなかったんですが、今作を聴いてびっくり。
わたしもわずかな公開期間にちょこっと聴きましたが、こんないい音ではなかったはず(笑)
しかもその後、そこからダウンロードしてIORRに公開され、わたしがダウンロードしたものは、シンバルがシュワシュワどころかキュルキュル鳴っててとても集中して聴けるものではなかったので、今作を聴いてようやく、こんなに凄い音源だったのかと驚いています。
ただ、わたしがダウンロードしたものとは別に、今作と同じように高音のキュルキュルが補正されたものも公開されていたかもしれないので、LHによる調整なのかはわかりませんが(先行リリースされたスタジオテイクの『69RSTRAX』にも同じことが言えますが)、今作の音で聴くと全然いけてます(笑)
基本的にモノラルでシンバルはシュワシュワしていますが、キュルキュルまでは鳴ってません。
そして歓声もミックスされた素晴らしい"EX-"のSB音源。
いやぁ〜MSGではこの11/27と11/28の1st/2ndショーの合計3公演はライヴアルバム『GET
YER YA-YA'S OUT!』、そして映画『GIMME
SHELTER』のためにしっかり録音と撮影がなされていましたが、その『GET
YER YA-YA'S OUT!』のためのオーバーダビング前のラフミックスをAbkcoは公開したのです。
とはいえ著作権の延長のために24時間だけ公開されたと思われるので、気前よく高音質で公開されたわけでもなければ、こうして補正がなされてブート化されることなど望んでいたはずもありませんが、いまになって「ありがとうAbkco」と心から言えます(笑)
さて、この11/27のMSG公演からは、オリジナルの『GET
YER YA-YA'S OUT!』には"JJF"が収録され、『GET
YER YA-YA'S OUT!』40周年Deluxeには"Under My Thumb"と"I'm
Free"がCD、そして"Prodigal Son"と"You Gotta Move"に"Satisfaction"がDVDに収録されています。
また、映画『GIMME
SHELTER』では"Satisfaction"のオーディオと"Honky
Tonk Women"では翌日の2ndショーとミックスされて使われています。
その11/27MSG公演が遂にほぼ完全版で!!
しかも『GET
YER YA-YA'S OUT!』のようにヴォーカルがオーバーダビングされていないラフミックス!
ミックは実際のライヴでのヴォーカル!そしてはい、キースがハモッたりしてません(笑)
なお、1970年にはキースは実際にミックとワンマイクで歌ったりしていますが、このアイデアはおそらくこのオーバーダビングからかと。
そんなラフミックス、しっかり歓声も入っていてほんと素晴らしい。
ただし今回公開されたSB音源は、"I'm
Free"では"Under My Thumb"からのメドレーとなる冒頭3秒ほど、そしてその"I'm
Free"終了後から"Midnight Rambler"が始まる前のハーモニカを試し吹きしてるところにかけての45秒ほどが欠落しており(インフォには0:00〜1:27と書かれていますが違っているかと)、今作では前者は『GET
YER YA-YA'S OUT!』40周年Deluxeから、そして後者は隠密音源で補填されており、見事完全版となってのリリースです。
はい、この11/27公演の隠密音源も秀逸でしたので、この日の気合の入った演奏はマニアにはお馴染みでしたが、ついにSBラフミックスがモノラルとはいえほぼ完全版で聴けるとは嬉しい限り!!
そしてこの音質に調整した上で、しっかり補填もされているというのがまた素晴らしいのであります。
他に書くことないほど幸せであります(笑)
『 69RSTRAX 』 no
label (1CD)
SB.recordings@1968-1969
01.
Ruby Tuesday (Rock And Roll Circus Recording, Olympic Sound Studios, December
1968)
02. Honky Tonk Women (Alternate Lyric Version, Olympic Sound Studios,
March 1969)
03. Country Honk (Instrumental, Olympic Sound Studios, May 1969)
04.
Sympathy For The Devil (Rock And Roll Circus Recording, Olympic Sound Studios,
December 1968)
05. Stray Cat Blues (Instrumental, Olympic Sound Studios,
March 1968)
06. Gimme Shelter (Keith on Lead Vocal, Olympic Sound Studios,
March 1969)
07. You Got The Silver (Mick Jagger on Lead Vocal, Olympic Sound
Studios, February 1969)
08. Love In Vain (Bluesier Version, Olympic Sound
Studios, May 1968)
09. Let It Bleed (Instrumental, Olympic Sound Studios,
March 1969)
10. Midnight Rambler (Instrumental, Olympic Sound Studios, February
1969)
11. Gimme Shelter (Alternate Version, Olympic Sound Studios, March
1969)
12. Wild Horses (with Strings & Glass Harmonica, Olympic Sound
Studios, October 1970)
13. Sister Morphine (Longer Early Version, Olympic
Sound Studios, March 1969)
14. Brown Sugar (Alternate Hot Rocks Version,
Olympic Sound Studios, December 1969)
15. Wild Horses (Alternate Hot Rocks
Version, Olympic Sound Studios, December 1969)
16. You Can't Always Get What
You Want (Choir Sessions, Olympic Sound Studios, March 1969)
2019年12月31日、"69RSTRAX"というYouTubeチャンネルが突如登場し、ストーンズの1969年の音源101トラックが公開されました。コピーライトはABKCO
Music & Records。
これはEUでは著作権保護を継続して受けるためには録音から50年以内にリリースする必要があり、50年経過してもリリースされていない録音は延長の対象外となることから、おそらくAbkcoが継続して著作権保護を受け、違法なリリースのソース素材として使われるのを防ぐ目的でリリースされたのだろうと推測されています。
その推測を裏付けるように、音質自体はあまりよろしくなく、ブートレッグそのままの隠密音源が含まれていたりもしましたが、公開から24時間でそのYouTubeチャンネルは削除されました。
なお、今回のYouTubeでの公開がその「50年以内のリリース」という定義に当てはまるのかどうかはやや不明であると報じられてもいますが、Abkcoとしてはこれでリリースしたぞという意思表示なんでしょう。
ということですが、その69RSTRAX、1969年のMSG公演やオルタモント、スタジオ・トラックなど貴重なものも含まれていました。
そのスタジオ・トラックをまとめたのが今回の作品。
違法なリリースのソース素材として使われるのを防ぐ目的ということですが、そうは問屋が卸しません(笑)
あえてなのか、その公開されたYouTubeにはプーーーーというダイヤルトーンのようなハムノイズが混入していた曲もありましたが、今回のリソースではそのハムノイズは除去されています。
ただし元がYouTubeという圧縮音源ですので、高音域がシュワシュワとしたサウンドだったりもします。
さて、各曲の解説はショップインフォが詳しいのでそのまま転載します。(手抜き・笑)
1.
Ruby Tuesday
今回、最初の驚きと言うべきが本曲の再録音バージョン。
そんな音源が存在していたという事実だけでもかなりのインパクトですが、確かにミックの歌やチャーリーのドラミングは60年代後半のそれ。
はて、何のために再録音が行われたのかと思いきや、これが「ROCK
AND ROLL CIRCUS」用となれば合点がいくもの。
再録バージョンとしての完成度は十分ですが、ここにブライアンのリコーダーがない点が気になります。
66年当時より垢抜けた仕上がりとすべく、それを省いてアレンジしたのか、あるいは本番で彼に吹かせるつもりだったのか?
いずれにせよオールディーズな立ち位置の曲は映像収録の前で候補から落とされたのだと推測できる再録音バージョン。モノラル
2.
Honky Tonk Women
イエロードッグ「BLACK BOX」で発掘された別ミックス。イントロでキースが「アウッ」と叫ぶので有名なバージョンで、ミックのボーカルも別テイク。
「69RSTRAX」の中でもちょっと音がシュワシュワするのが目立ちますが、「BLACK
BOX」にあったようなアセテートからとおぼしきノイズは入りません。
そしてピアノとホーンセクションの分離度も向上しています。ステレオ
3.
Country Honk
以前からイントロのクラクションが入らない、なおかつバイロン・バーラインの弾いたフィドルも入らない別ミックスが発掘されていましたが、こちらは完全に別テイクのバッキングトラック。
リリース版よりもテンポが速く、イアン・スチュワートの弾く歯切れの良いピアノやビルによるベースの存在感が目立ちます。
カントリーというよりはホンキートンク色が強いテイク。ゆるくステレオ
4.
Sympathy For The Devil
こちらもまた「ROCK AND ROLL CIRCUS」用のレコーディングなのですが、かなり荒々しい雰囲気の別テイク。
ミックのカウントから始まる演奏はむしろ、映画「ONE
PLUS ONE」で聞かれたスタジオでの別テイクに近いものがあります。
おまけに全体を通してキースがひっきりなしにオブリガードを入れまくっている点が印象的。
しかし演奏がまとまりを欠いている点は否めず、だからこそ没になったのでしょう。モノラル
5.
Stray Cat Blues
「69RSTRAX」中、唯一のアルバム「BEGGARS BANQUET」収録曲のセッション音源で、レコーディング初期の段階とおぼしきバッキングトラック別テイク。
演奏はキース、チャーリー、ビルに加えてニッキー・ホプキンスという編成。
まだラフな調子で演奏されていますが、それでも十分に骨太な雰囲気は迫力十分。モノラル
6.
Gimme Shelter
7. You Got The Silver
これらは昔からおなじみ、それぞれ「キースが歌うバージョン」と「ミックが歌うバージョン」。ですが、これらも「69
RS TRAX」に含んでおきたかったのでしょう。
なお「Gimme Shelter」キース・バージョンには二種類のミックスが存在しますが、ここで聞かれるのは「TIME
TRIP VOL.4」で発掘された方。ステレオ
8. Love In Vain
さあ、ここから驚きの音源が続きます。これは1968年5月23日に録音された「Love
In Vain」最初のバージョン。
後に「LET IT BLEED」に収録されたバージョンは69年3月の録音でしたので、こちらは「BEGGARS
BANQUET」セッションからのアウトテイクに属します。
それだけに演奏のアレンジがまるで別物。よりロバート・ジョンソンのバージョンに近い雰囲気が漂っており、チャーリーが洗濯板でリズムをとっているのも面白い。
そのシンプルさ故にお蔵入りしたのだと推測されますが、これは素晴らしい別テイク。ステレオ。
9. Let It Bleed
こちらもバッキングトラックの完全な別テイク。「Country
Honk」の別テイクと同様、ここでもテンポが速め。
アルバムバージョンのどっしりとした演奏を聞き慣れた耳にはずいぶんと新鮮に聞こえることかと。
途中から少しだけミックが歌っていますが、ほぼインスト状態です。モノラル
10.Midnight
Rambler
グリン・ジョンズの「19」というテイク・コールから始まるバッキングトラックの別テイク。
しかし演奏は1分足らずで終わり。演奏にもう少し歯切れの良さが必要なことをキースが感じ取ったのかもしれません。モノラル
11.Gimme
Shelter
これも「BLACK BOX」などで聞かれた別ミックス。アルバムバージョンと比べてみればイントロで入るベースからして別もの。
しかし何と言ってもミックのボーカルがまったく違っており、コーラスの大半を「rape,
murder」ではなく「come on, children」と歌っているのが特徴。
それでいて彼のボーカルがダブルトラックかつエフェクトがかけられており、完成度が高い仕上がりを見せているのも特徴。
当初はこの状態でリリースが検討されていたのかもしれません。
そこからベースやミックのボーカルを差し替え、あのような仕上がりに生まれ変わったのですね。
そして「BLACK
BOX」などと比べて音質は飛躍的に向上。
12.Wild Horses
これがまた驚きの別ミックス。何とここでは全編に渡ってストリングスがオーバーダビングされているのです。
その雰囲気は「As
Tears Go By」っぽい箇所もあり、リリースされたバージョンのようなカントリーテイストが微塵もない仕上がりには本当にびっくり。
一方でストリングスを被せるという作業(当然レコーディング費用がかかる)しておきながら、それを没にしていたという事実にも驚かされます。
さらに演奏が進むとアルモニカ(グラス・ハーモニカ)まで登場して牧歌的な雰囲気にエスカレート。
とはいえ元が名曲ですので、このドラマチックな仕上がりも十分に素晴らしい。
感動と衝撃の両方を与える別ミックスでしょう。ステレオ
13.Sister
Morphine
これは「TIME TRIP VOL.4」辺りから知られるようになった、キースがアコギでなくドブロ・ギターでコードを弾く初期バージョン。
今まではチャーリーが加わったところでフェイドアウトとなっていたのに対し、初めて演奏をコンプリートで収録。
その結果7分近にも及ぶロングバージョンであったことが判明しました。ステレオ
14.Brown
Sugar
15.Wild Horses
どちらもマニアにはおなじみ、米国盤「HOT ROCKS」のいわゆる「Shelley」ミックス。
どちらもレアな別ミックスであったことから幾度となくアイテムに収録されてきましたが、そのどれもが盤起しの粗を隠蔽すべくイコライズを施していた(その結果シャリシャリしがちだった)のに対し、今回はかなりウォーミーな音質で聞かれるのがポイントでしょう。ステレオ
16.You
Can't Always Get What You Want
驚愕音源満載の「69RSTRAX」最後を締めくくるのは本曲のオープニングを印象的に導いていたクワイアーとのセッション風景。
その場面だけは「CROSSFIRE
HARRICANE」ドキュメンタリーでも8mm映像にて垣間見られましたが、今回は遂に音源が登場。
20分にも及ぶセッション風景では、ミックがコーラス隊に稽古をつける様子がドキュメントされています。
これがとても和やかな雰囲気のなかで行われており、時折グリン・ジョンズがミックにアドバイスする形で進みます。
コーラス隊のおばちゃんたちは折に触れてよく笑っていて、それはまるで「あらやだ、私たちミック・ジャガーに頼まれてるんだわ」的な雰囲気すら伝わってきます。
その後、指揮者らしき人が現れて本格的にコーラスが仕上げられました。これは本当に面白い。モノラル
↑転載ここまで。
ということで、大晦日一日だけのリリースだったためにじっくり聴くこともかなわなかったところ、世界にはきちんとDLしたマニアがいてIORRでも公開されていました。
が、DLしたら安心しちゃってちゃんと聴かなかったりするわたくし。まるで試験前に友達のノートをコピーするだけで安心してしまうような(笑)
そしてこうしてプレスCDとなることでちゃんと聴くわたくし(笑)
いやしかしきっとこうしてプレスCD化されるだろうと待っていたりもしたんですが、さすがの速さでのリリースです。
ハムノイズはなくなっているものの、圧縮音源特有のちょいとシュワシュワした音質なのでわたくしちょいと苦手な音ではありますが、貴重なテイクをこうして聴けるのは嬉しいところ。
まぁAbkcoがその音源をストーンズ側と交渉して『LET
IT BLEED』50周年でちゃんとリリースできていればよかったんですけどね。
ただ、こうして著作権延長を画策するのではなく、50年経過して著作権延長が切れた今年にでも、Abkcoがストーンズとの交渉も一切なしにゲリラ的にほんとにリリースするような道はなかったのかな?と思ったりもしますが、さすがにAbkcoもいまはそんなことはしないんでしょう。
ということで音質にはやや難もあるものの、69RSTRAX第一弾、こうしてプレスCDとしてしっかり手元に置いておける嬉しいリリースであります。
そして何よりもこの最速リリースにしてこの詳しいインフォが嬉しいところ。
さらにジャケの写真、ストーンズ展で「"Gimme
Shelter"で殉職した、1960年製メイトンEG240」のキャプチャーに使われていた写真というのもナイス。