- atsu-y's New Arrivals - |
BBSで第一印象を紹介した
atsu-y's new arrivals の保管庫です。
本編に移行したりすれば削除していきます。
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Nov 2024
『 EUROPEAN TOUR 1973 - KBFH BROADCAST 1974
& 1988 』[5th Edition] no label (2CD)
SB recordings from FM broadcasts
夜中に起きだしてヘッドフォンで延々堪能してました。
ちゃんとCDを余裕のあるヘッドフォンで聴くと、WalkmanでFLACを聴くより断然いいですね。
やっぱり欧州73を聴くにはこれがベスト。
そして今作のジャケ、特にデフジャケは4thより断然いい。
中身はあらためての説明など不要ということで、簡単に振り返りだけ。
2017/06 -
1stリリース。
2017/09 - 2ndリリース。一瞬の落ち込みや数か所のノイズ除去、さらに5/1000秒の無音をカット。
2019/04 -
3rdリリース。Disc1の"Gimme Shelter"イントロ前の曲間をシームレスにつなぎ、Disc2のtrk3の"Brown
Sugar"の数か所のノイズを除去。
2023/05 - 4thリリース。一部の音切れ処理と偏りを補正し、その他多くのノイズを徹底的にピンポイント除去。
2024/11 -
5thリリース。今作。4thの再発盤。100枚限定でミック・オンリーのデフジャケ仕様あり。
以下はショップインフォより、4thのリマスターメモ。
●Disc
1 - KBFH 1974 Broadcast
01. Intro. (10/17 1st)**
02. Brown Sugar (10/17
1st)** ★0:04左ch一瞬音切れ追加処置 ★0:11/0:15/1:26/1:37/1:50ほかノイズ除去
03.
Gimme Shelter (9/9)* ★0:01-0:02付近のノイズは現場の発生音と判断 ★0:09/1:09/1:24ほかノイズ除去
04.
Happy (9/9)*
05. Tumbling Dice (10/17 1st)**
06. Dancing with Mr.D (10/17
1st)** ★0:02ノイズ除去
07. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker) (9/9)*
08.
Angie (10/17 1st)**
09. You Can't Always Get What You Want (10/17 1st)**
★0:10/0:26/4:14ノイズ除去
10. Midnight Rambler (10/17 1st)** ★2:19/2:27ノイズ除去
11.
Honky Tonk Women (10/17 1st)**
12. All Down the Line (10/17 1st)**
13.
Rip This Joint (10/17 1st)** ★1:08ノイズ除去
14. Jumping Jack Flash (10/17
1st)**
15. Street Fighting Man (9/9)* ★1:03音像が左へ偏るのを修正
●Disc
2 - KBFH 1988 Broadcast and more
01. DJ Intro. -BGM Gimme Shelter Edit- (10/17
1st)**
02. Intro. (10/14 2nd)***
03. Brown Sugar (10/14 2nd)*** ★0:04/0:59/1:49ノイズ除去
04.
Gimme Shelter (10/17 1st)**
05. Happy (10/17 1st)**
06. Tumbling Dice
(10/17 1st)** ★3:32ノイズ除去 ★3:38音揺れ補正
07. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)
(9/9)*
08. Dancing with Mr.D (10/17 1st)**
09. Angie (10/17 1st)** ★冒頭のノイズ除去(前回盤では9曲目へ切り替わる直前)
10.
You Can't Always Get What You Want (10/17 1st)** ※from KBFH 1974 ★0:10/0:26/4:14ノイズ除去
11.
Midnight Rambler -Edit- (10/17 1st)**
12. Honky Tonk Women (10/17 1st)**
★0:07-0:08ノイズ除去 / 0:51音揺れ補正
13. All Down the Line (10/17 1st)**
※from KBFH 1974
14. Rip This Joint (10/17 1st)** ※from KBFH 1974 ★1:09ノイズ除去
15.
Jumping Jack Flash (10/17 1st)** ※from KBFH 1974
16. Street Fighting Man
(10/17 1st)** ★4:33左ch音切れそれっぽく補正
17. Brown Sugar -Remix- (10/17
1st)** ※from KBFH 1987
* Wembley Empire Pool, London, UK.
Sep.9, 1973
** Forest National, Brussels, Belgium. Oct.17, 1973 (1st
show)
*** Ahoy Hall, Rotterdam, Holland. Oct.14, 1973 (2nd show)
『 TEMPE 1981: RUFF MIXES 』 no
label
(2CD)
SB recordings@Sun Devil Stadium, Tempe, AZ. Dec.13,
1981
●Disc 1
1.
Take The A Train / 2. Under My Thumb / 3. When The Whip Comes Down / 4. Let's
Spend The Night Together / 5. Shattered / 6. Neighbours / 7. Black Limousine
/ 8. Just My Imagination / 9. Twenty Flight Rock / 10. Going To A Go Go / 11.
Let Me Go / 12. Time Is On My Side / 13. Beast Of Burden / 14. Waiting On A
Friend / 15. Let It Bleed
●Disc 2
1. You Can't Always Get What You Want
/ 2. Band Introductions / 3. Little T & A / 4. Tumbling Dice / 5. She's
So Cold / 6. Hang Fire / 7. Miss You / 8. Honky Tonk Women / 9. Brown Sugar
/ 10. Start Me Up / 11. Jumping Jack Flash / 12. Satisfaction / 13. The Star
Spangled Banner
フェニックスの東に位置するテンピのサンデビル・スタジアムといえば、映画『LET'S
SPEND THE NIGHT TOGETHER』の野外公演部分が収録された公演。
この公演は映画に使用されただけでなく、"Hang
Fire"がラジオショーに、"Satisfaction"がラジオショーと『STILL
LIFE』に採用された公演でもあります。
この日のマルチトラックは2種類流出しています。
一つは映画のラフミックスとして1997年にVGPからリリースされた『SATISFACTION
GUARANTEED』(VGP-136)の音源。
これがリリースされた当時はこんなものが流出するなんてと大歓喜。
その後81のSB音源がわんさかリリースされるわけですが、当時はセンセーショナルな事件で、わたしもまだ20代だった時のことで懐かしい。
もう一つは2013年、Wolfgang's
Vault(現Concert Vault)で配信されたラジオ放送に向けてのラフミックス音源。
こちらはLHから『PHOENIX
1981』として速攻リリースされ、DACからもその後『PHOENIX 1981』(DAC-141)としてリリースされました。
さらに2021年にはLHが再発修正盤『TEMPE
1981』をリリースして、この日の代表盤として君臨しています。
これら既発盤の紹介でも記載している通り、『SATISFACTION
GUARANTEED』には、"Just My Imagination"の一部、そしてラストの"JJF"と"Satisfaction"が欠落しているという欠点がありました。
そして前者2つは映画から、後者は同日テイクの『STILL
LIFE』から補填していたため、"JJF"は映画と同じ2コーラス目からという不完全編集テイクという欠点がありました。
そんなわけでしたが、ローリング・ストーンズ・レコードの副社長であったアーサー・コリンズが所有していた音源が2019年にネットに出現。
それは"RUFF
MIXES"と"ALTERNATE REFERENCE MIXES"という2種類のミックスで、JEMSとCaptain
Acidによって公開されたのでした。
こちらも2種類というのがややこしいですが、これらはともに『SATISFACTION
GUARANTEED』系の元音源で、その"RUFF MIXES"をもとにしたのが今作。
これがなんと『SATISFACTION
GUARANTEED』より大幅に音質アップで、ノイズリダクションによる高音の痩せたシャリっとした感じもない!
そして"Just
My Imagination"の途中の音切れもないために、そこは映画から補填されていた既発盤のような音質変化もなし。
そして肝心なのが、最後の2曲も流用補填などではなく、同じミックスのテープから!
最初のギュインというテープの回る音から最後は星条旗と花火までしっかり。
まぁ5年も前に公開されていたんですが、これは嬉しい"EX"。
ではWolfgang's
Vaultより高音質かというと、そこは個人的には微妙。
たしかに今作の方が音の抜けはよくなっていて、Wolfgang's
Vaultよりも一皮剥けたすっきり明るい音になっていますが、Wolfgang's Vaultの方が音の粒は細かくしっとり綺麗で、やはり今作の方はその名の通りラフ。
そしてWolfgang's
Vaultの方がステレオ感もワイド。
そのうえで個人的に一番気になるのはシンバル類の音。
Captain
Acidリマスターっていつもシンバル類がやや耳につくのでわたしは苦手なんですが、今回もやはりちょっと高域に癖があります。
いや、めちゃくちゃ音いいんですけど、そこだけちょいと惜しいなと。
元音源と比べると、少し高かったピッチも丁寧に補正され、曲間にダブりがあるところもきれいに補正され、逆に曲間がカットされているところはAlternate
MixもしくはWolfgang's vault音源から補填されるなど、さすがはGraf Zeppelinという見事な仕上げがなされていますが、Captain
Acidのこのシンバル類がちょっと耳に刺激的なのは気になります。
なお、その補填などの箇所はインフォによると以下の通り。
Disc
1
7. Black Limousine ★演奏後曲間のダブリ収録をノーカット復旧
10. Going
To A Go Go ★演奏後曲間のダブリ収録をノーカット復旧
11. Let Me Go ★演奏後曲間をJEMSの別テープで補填
13.
Beast Of Burden ★演奏後曲間のダブリ収録をノーカット復旧
15. Let It Bleed
★演奏後曲間のダブリ収録をノーカット復旧
Disc 2
6. Hang Fire ★演奏後曲間をJEMSの別テープで補填
7.
Miss You ★演奏後曲間を「Tempe 1981」の音源で補填
11. Jumping Jack Flash
★演奏後曲間を「Tempe 1981」の音源で補填
ということでちょっと高域に癖がありますが素晴らしい音でした。
『 L.A. FORUM 1975 5TH NIGHT: MIKE MILLARD MASTER TAPES 』 no
label
(3CD)
aud.recordings@The Forum, Inglewood, CA. Jul.13, 1975
●Disc
1
1. Fanfare For The Common Man Intro / 2. Honky Tonk Women / 3. All Down
The Line / 4. If You Can't Rock Me - Get Off Of My Cloud / 5. Star Star / 6.
Gimme Shelter / 7. Ain't Too Proud To Beg / 8. You Gotta Move / 9. You Can't
Always Get What You Want / 10. Happy
●Disc 2
1. Tuning & MC / 2.
Tumbling Dice / 3. Band Introductions / 4. It's Only Rock'n Roll / 5. Doo Doo
Doo Doo Doo (Heartbreaker) / 6. Fingerprint File / 7. Angie / 8. Wild Horses
/ 9. That's Life / 10. Outa Space
●Disc 3
1. Brown Sugar / 2. Midnight
Rambler / 3. Rip This Joint / 4. Street Fighting Man / 5. Jumping Jack Flash
/ 6. Sympathy For The Devil (with Jesse Ed Davis)
JEMSによってネットに公開されてきたMillard
Masterシリーズも200回を超え、volume 246にて遂にあのLA75公演5連荘の最終日、7/13公演が登場。
あらためて説明すべくもなく、至高のストーンズ隠密録音たる聖杯がこちら。
このミラード音源は、アナログ時代にも75LA3部作の一つとして『1975
NERVOUS BREAKDOWN - L.A. FRIDAY』などで部分的にリリースされていました。
CD時代になってからは、1992年にリリースされた『I
NEVER TALKED TO CHUCK BERRY part 1』『I NEVER TALKED TO CHUCK BERRY part
2』(SIRA-CD 10/11)でまとまった形で音質も向上して世に出ます。
そちらでは残念ながら後半はMSGの音源で補填されていましたが、1994年にIMPからリリースされた『L.A.
FORUM 75』(IMP-CD 026-27)によって、"Outa Space"を除く曲が登場して度肝を抜かれたのでした。
そしてついに1996年にリリースされたVGPの『L.A.
FRIDAY』(VGP-085)によってその全貌が明らかになったのでした。(実は全貌ではなかったと後に判明)
その後VGP盤は『WHO
WENT CHURCH THIS SUNDAY』とタイトルを変えたことは、75コーナーやLHの3RD NIGHTのアップグレード盤であるL.A.
FRIDAYの項でも紹介したとおり。
なお、ここから「実は全貌ではなかった」という、"Fingerprint
File"の細かい話しになりますので、そこは気にせずという方は読み飛ばしていただくとして。
この日の"Fingerprint
File"の演奏最後の"アウ!"直前からその後の曲間、合計15秒ほどはテープチェンジによって欠落していましたが、既発のSIRA盤やIMP盤、そしてVGP盤も『L.A.
FRIDAY』と『WHO WENT CHURCH THIS SUNDAY』の旧盤では7/13ではなく7/9の"Fingerprint
File"が使われていました。
その後2001年にEmpress Valleyからリリースされた『WHORES,
COCAINE AND A BOTTLE OF JACK』(EVSD 43-50)に初めて正真正銘7/13の"Fingerprint
File"が収録されたのです。
そこでは最後の「アウ!」はどうやら7/9から補填されているようですが、その後2003年にリリースされた『THE
LOST MILLARD MASTERS』(VGP-340)や、『WHO WENT CHURCH THIS SUNDAY』(VGP-085)の新盤でも同様の補填がなされて7/13の"Fingerprint
File"が収録されています。
その『WHO WENT CHURCH THIS SUNDAY』の新盤では"Fingerprint
File"の長さも旧盤の8:26に対して9:28となっています。
実はそうだとわかったのはリリースからだいぶ経ってからのマニアによる指摘によってでした。
さらに"Brown
Sugar"終了後の"Thank you very much"は、"Thank you very mu"までしか録音されていませんでしたが、SODDの『THE
COMPLETE LA SUNDAY TAPES』(SODD-073/074/75/76)ではフェイク補填がされていたりも。
以上、細かい話しは終わり。
閑話休題、聖杯ミラード・マスターの降臨です。
さすがはミラード・マスター、ほんっとに素晴らしい音です。
オフィシャルではStones
Archiveから『L.A. FRIDAY』がDL販売されたことから始まり、From The Vaultからの『L.A.
Forum - Live in 1975』では7/12の映像に加えてこの7/13のBob Clearmountain
Mixのオーディオ、さらにはNew Mixバージョンなる『L.A. Forum - Live in 1975』というCDまでリリースされてきましたが、それらが公式リリースされたのはこのマイク・ミラードの超絶隠密録音があったからといっても過言ではありません。
まぁそれほどの超絶隠密録音ってことは、こちらを見てくださっているみなさんご存じのことかと(笑)
それにしても本当に素晴らしい。文句なしの"EX"。
この7/13についてはVGP盤でも素晴らしい音でしたので、LA75の他の日のようなミラード・マスターの登場による素晴らしいアップグレードが図られたわけではありませんが、やはりこうして最上級のミラード・マスターを味わえるのは至福のひととき。
なお、この音源の欠落箇所と補填についてはインフォから抜粋しますが以下のとおり。
Disc
1
7. Ain't Too Proud To Beg ★演奏終了後でテープチェンジ
Disc 2
6.
Fingerprint File ★8:49 - 9:04 公式音源で補填
Disc 3
1. Brown Sugar ★4:12
- 4:15 公式音源で補填
さて、これにてMike the MIC、LA75シリーズが完結!!
各日程のMike
Millard Master Tapesを並べるとこうなります。()内はリリース時期。
7/09 『L.A.
FORUM 1975 1ST NIGHT: MIKE MILLARD MASTER TAPES』(2024.08)
7/10 not recorded
7/11 『L.A.
FORUM 1975 3RD NIGHT: MIKE MILLARD MASTER TAPES』(2022.01) < 『L.A.
FRIDAY』(2024.10)
7/12 『L.A. FORUM 1975 4TH NIGHT: MIKE MILLARD MASTER
TAPES』(2024.10)
7/13 『L.A. FORUM 1975 5TH NIGHT: MIKE MILLARD MASTER
TAPES』(2024.11)
7/9 |
7/11 |
7/12 |
7/13 |
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どうも3rd Nightだけ統一感のないジャケだったりもしますが、これにて完結、Mike
the MICのミラード・マスター!
ありがとうマイク・ミラード!そしてJEMS!!
Oct 2024
『 NICE 1976 』 no
label
(2CD)
aud.recordings@Stade de L'Ouest, Nice, France. Jun.13,
1976
●Disc
1
1. Intro / 2. Honky Tonk Women / 3. If You Can't Rock Me - Get Off Of My
Cloud / 4. Hand Of Fate / 5. Hey Negrita / 6. Ain't Too Proud To Beg / 7. Fool
To Cry / 8. Hot Stuff / 9. Star Star / 10. Angie / 11. You Gotta Move / 12.
You Can't Always Get What You Want / 13. Band Introductions / 14. Happy
●Disc
2
1. Tumbling Dice / 2. Nothing From Nothing / 3. Outa Space / 4. Midnight
Rambler / 5. It's Only Rock'n Roll / 6. Brown Sugar / 7. Jumping Jack Flash
/ 8. Street Fighting Man / 9. Outro
76欧州からフランスはニース公演の完全初登場となる独自音源が登場。
76欧州の新作ってひっさしぶりだったようなとnew
arrivalsを検索してみたら、なんと2019年9月以来、5年ぶりでした。
そんなわけで久しぶりの76欧州から、ツアー終盤かつストーンズ初の地であるニース公演。
この公演が最初に登場したのはCD時代になってからで、1996年にVGPがリリースした『LIVE
IN NICE 1976』(VGP-091)で初登場。
こちらは1CDの部分収録で、オープニングの"Honky
Tonk Women"から欠落しており、中盤の"You Can't Always-"もメンバー紹介も"Happy"も"Tumbling
Dice"もビリー・プレストンの"Nothing From Nothing"も"Outa
Space"もなく、ラストの"Street Fighting Man"は途中でフェードアウトしてしまうという。
そしてその音質も、ファンサイトのBERO
BERO STONESでの大井衆路コレクションでネタにされていたのが懐かしい(笑)
http://www.magiccity.ne.jp/~berocity/stones/museum/syuji/part15.html
今聴くとうねりなどの問題があったり特に後半2曲は低音が増大して厳しいものがあるとはいえ、結構聴けちゃうんですが、わたしも当時はこれは厳しいなと感じたものでした。
その後、2005年にはRisk
Discが同一音源でオープニングの"Honky Tonk Women"を除く全曲を収録した『TUMBLING
NICE』(Risk Disc012)をリリース。
"Street Fighting Man"が最後まで聞けるようになったものの、ピッチが遅かったり、モノラルなのにしばらくちょいと右に寄ってたりとRisk
Discらしいというかなんというか。
すると翌年の2006年、DACから『BLACK
AND BLUE IN NICE』(DAC-094)がリリースされ、ここについに完全収録盤が世に出たのでした。
初めて世に出た"Honky
Tonk Women"は、DACのインフォによるとメインのパートとは別音源とのことですが、ここはちょいとモコモコしてヒスノイズも載ってる音でした。
でもついに全曲聴けるようになったかと感慨深いものも。
ちなみにそのDAC盤のオーディオと、一部現存する"Honky
Tonk Women"の映像とシンクロさせ、以降は写真を組み合わせたものがこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=FfJrtTGNDMg
また、ニース公演はフランスのTVでニュース放送されましたが、こちらでその素材なのか、音声はありませんが上記とは別の映像を見ることができます。
https://www.britishpathe.com/asset/160778/
と、前置きが長くなってしまいましたが、今作はフランスのコレクターから独自に提供されたという完全初登場音源である、上記の既発盤とは別音源がマスター。
既発盤の音源よりは距離感があり、なんといっても周りが賑やかなのが最大の難点ではありますが、それはそれでハイなノリの雰囲気が伝わってきます(笑)
そしてこの歓声と手拍子にレコーダーのオートレベルが反応したようで、騒がしくなると演奏の音が小さくなるという難点も。
それにしても"Street
Fighting Man"は歓声も手拍子もほんとにうるさい(笑)
ただ、こちらにはその"Street
Fighting Man"終了後のアウトロ、フランス国歌の"La Marseillaise"と花火の音もしっかり収録されていたりします。
音質は屋外会場にしては音の抜けはイマイチで、音も頭上を通過してる感じ。
また、インフォによると120分テープによる録音とのことで、音切れは"You
Can't Always-"の2:12の一箇所のみですが、その"You Can't Always-"と"JJF"あたりからもテープヨレが発生してしまっています。
そんなわけで音質的には"good+"程度ではありますが、マニアは全然聴けちゃえます。
演奏はツアー終盤だけあって、その後のネブワースでのヘロヘロぶりの予感など微塵も感じさせない、盤石のストーンズ。
ということでまぁ玄人仕様でありますが、インフォにも書かれていた通り、まさにこれぞブートレッグ(笑)
『 L.A. FRIDAY 』 no
label
(2CD)
aud.recordings@The Forum, Inglewood, CA. Jul.11, 1975
●Disc
1
1. Fanfare For The Common Man / 2. Honky Tonk Women / 3. All Down The Line
/ 4. If You Can't Rock Me - Get Off Of My Cloud / 5. Star Star / 6. Gimme Shelter
/ 7. Ain't Too Proud To Beg / 8. You Gotta Move / 9. You Can't Always Get What
You Want / 10. Happy / 11. Tumbling Dice / 12. It's Only Rock'n Roll / 13. Band
Introductions / 14. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)
●Disc 2
1. MC
/ 2. Fingerprint File / 3. Angie / 4. Fa Fa Fa Fa Fa / 5. Wild Horses / 6. That's
Life / 7. Outa Space / 8. Brown Sugar / 9. Midnight Rambler / 10. Rip This Joint
/ 11. Street Fighting Man / 12. Jumping Jack Flash / 13. Sympathy For The Devil
2022年1月にリリースされた『L.A.
FORUM 1975 3RD NIGHT: MIKE MILLARD MASTER TAPES』のアップグレード盤。
LA75公演5連荘の3公演目であるこの7/11の音源は、マイク・ミラードのカセット・テープへのクレジットミスにより長年7/12であると思われてきた公演。
というわけで2000年にEmpress
Valleyから『WHORES, COCAINE AND A BOTTLE OF JACK』(EVSD 043-050)、そしてVGPが2003年に『THE
LOST MILLARD MASTERS』(VGP-340)などで7/12としてリリースされていました。
それがJEMSのチームが5公演全てを録音していたEd
F氏による音源も入手し、それと照らし合わせることで、実はこちらは7/11であったことが2021年の年末に明らかにされたのです。
ということで2022年1月にめでたくこれが7/11としてLHから『L.A.
FORUM 1975 3RD NIGHT: MIKE MILLARD MASTER TAPES』としてリリースされていました。
ところが先に紹介したLA75の4th
Nightである7/12をJEMSが公開しようという時に、本来7/11であったミラード・マスターを、誤ってそのカセットテープに記載されていた7/12としてまた公開してしまったのです。
その後すぐに誤りに気付き正しい7/12が公開されたことで、一つ前で紹介している『L.A.
FORUM 1975 4TH NIGHT: MIKE MILLARD MASTER TAPES』のリリースとなったわけです。
ということで、7/11はすでに2021年末に公開されていたので、その誤って公開されたバージョンは不要かと思いきや、なんと今回のバージョンの方が中高域に伸びがあり、2021年末のバージョンよりさらに高音質になっていました(笑)
ということでこれはこれでCD化してほしいとこの掲示板にも書いていましたが、それが実現したのが今作(笑)
というわけですが、中身の紹介の前に今作のタイトルについて。
こちらインフォに詳しく記載されているとおり、アナログ時代にIMPが75LA3部作の一つとして『1975
NERVOUS BREAKDOWN - L.A. FRIDAY』としてマイク・ミラードの7/13をメインに収録した混合盤をリリースしました。
そのジャケは、Rolling
Stone誌のLA公演レポートの紙面が加工され、L.A. FRIDAY NIGHTという文字からNIGHT、そしてその写真のロニーとチャーリーの間にいるビリー・プレストンを大胆にもカットしてつないだものでした。
元記事とIMP盤(いずれもネットから拝借)
そこからVGPがジェネの若いマイク・ミラードの7/13を『L.A. FRIDAY』(VGP-085)としてリリースし、名盤として愛されていましたが、7/13は金曜日じゃなかったということで、その後『WHO
WENT TO CHURCH THIS SUNDAY』とタイトルも装いも変えてリリースされました。
そんなわけですが、オフィシャルがStones
Archiveで7/13公演がDL販売された際には、金曜日じゃないのにそのIMPからVGPにも引き継がれた『L.A. FRIDAY』という名盤タイトルが継承されていたのです。
前置きが長くなりましたが、そう、この7/11こそ金曜日だったということで、今作は『L.A.
FORUM 1975 3RD NIGHT: MIKE MILLARD MASTER TAPES』のアップグレード盤ということもあって、タイトルも新たにこちらこそ『L.A.
FRIDAY』として名付けられ、ジャケもちゃんとビリー・プレストンがいる写真に(笑)
というわけで今作の『L.A.
FRIDAY』ですが、こちらそのマイク・ミラード音源の微妙なアップグレードだけではありません。
2022年に『L.A.
FORUM 1975 3RD NIGHT: MIKE MILLARD MASTER TAPES』を紹介した際、ラストの"Sympathy
For The Devil"が途中までで終わってしまっていることに対して、なぜに別音源をつながなかったのかと書いていましたが、そこもめでたく補填されています。
また、あらためてになりますが、この7/11はマイク・ミラードは最前列から録音していたものの、あまりにキースが大きく、周りもうるさかったからなのか、オープニングから録音されているものの、"You
Gotta Move"終了後にいったん録音を止めてしまいます。
続く録音は次の曲でありながらも数分後の"You
Can't-"の3:26から。
こうして再開したものの、続く"Happy"の1:23で完全に録音を止めてしまい、この日のミラード音源はここまでしかないのです。
ということで、以降は別音源であるEd
F音源で補填されていますが、そこでも欠落している箇所、"JJF"終了後の曲間と"Sympathy
For The Devil"ではラストだけではなく冒頭も欠落していて、その冒頭とエンディングは旧VGP盤などから当時は7/12として使われていた、正しくは7/11の第3の音源が補填されています。
ここで間違って昔は7/11とされてきた音源を補填していないところは当然といえば当然ながらさすが。
それらの補填箇所をインフォから抜粋すると以下の通り。
Disc
1
08. You Gotta Move ★3:22以降Ed F音源で補填 ★VGP盤でも終盤欠落のままなので恐らく初の完成版収録!
09.
You Can't Always Get What You Want ★0:00-3:26 EdF音源で補填
10. Happy ★1:23以降終盤までEdF音源がメイン音源に切り替わる
Disc
2
12. Jumping Jack Flash ★6:01以降(演奏後曲間)3つ目の音源で補填
13. Sympathy
For The Devi ★0:00-0:07 / 7:19以降 3つ目の音源で補填
このうち"You
Gotta Move"と"JJF"と"Sympathy For The Devil"の部分が今回初めて補填され、マイク・ミラード分はもうここまでくると"EX-"から"EX"に昇格し、Ed
F部分は"very good"、第3の音源は"good"程度ですが、今回のアップグレードによって完全収録盤となったのです。
また、今作ではDisc
2の冒頭のMCとFa Fa Fa Fa Faにもチャプターが打たれています。
ということでタイトル負けしない中身を伴った新たな『L.A
FRIDAY』がここに!
『 L.A. FORUM 1975 4TH NIGHT: MIKE MILLARD MASTER TAPES 』 no
label
(3CD)
aud.recordings@The Forum, Inglewood, CA. Jul.12, 1975
●Disc 1
1.
Fanfare For The Common Man Intro / 2. Honky Tonk Women / 3. All Down The Line
/ 4. If You Can't Rock Me - Get Off Of My Cloud / 5. Star Star / 6. Gimme Shelter
/ 7. Ain't Too Proud To Beg / 8. You Gotta Move / 9. You Can't Always Get What
You Want / 10. Happy
●Disc 2
1. Tumbling Dice / 2. It's Only Rock'n Roll
/ 3. Band Introductions / 4. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker) / 5. Fingerprint
File / 6. Angie / 7. Wild Horses / 8. That's Life / 9. Outa Space
●Disc
3
1. Brown Sugar / 2. Midnight Rambler / 3. Rip This Joint / 4. Street Fighting
Man / 5. Jumping Jack Flash / 6. Sympathy For The Devil
Mike Millardによる超絶LA75録音の第4夜が遂に登場。
こちらのマスターはネットにJEMSが公開してくれたもの。
公開時には当初は7/11を間違って7/12として公開したりと少し混乱がありましたが、あらためて7/12が登場しました。
この7/12公演の演奏はミラード音源ではずっと7/11とされていた公演で、そのため流出したプロショット映像とそこからのモノラル音声も7/11としてブート化されていました。
ところが2014年にFrom
The Vaultからオフィシャルで映像もリリースされた際には、そのブートでお馴染みの7/11と信じられていた公演が7/12とクレジットされていたのです。
そんなわけでこれが7/11なのか7/12なのか、いったいどっちなのだ状態であったところ、2021年にEd
F氏による別音源が発掘され、実はミラード音源で7/11とされていたのは間違いで、実際にはその音源は7/12であったことが確認されたのでした。
そんなわけで、この公演はビデオ落としの音源も多く輩出されましたが、隠密のミラード音源では2000年にEVが
『WHORES, COCAINE AND A BOTTLE OF JACK』(EVSD 43-50)で8枚組、2003年にはVGPが『THE
LOST MILLARD MASTERS』(VGP-340)なる6CDを当時は7/11としてリリースしていたのが懐かしい。
そんな7/12ですが、ついにミラード・マスターからの音源がJEMSから公開されたのです。
この日のマイク・ミラードはなんと最前列、撮影カメラのすぐ横に陣取り、オフィシャル映像で彼の姿を確認することはできませんが、素晴らしい音で録音してくれていました。
しかーし、周りもうるさかったことから途中で録音をやめてしまった前日とはまた違う問題がこの日は勃発していたという。
この日は彼の愛機ナカミチ550の背面にあるドルビーNRのレベル調整用の400Hz0dBのテストトーン・ボタンがカバンの中で間違って押されてしまったことで、"Honky
Tonk Women"の後半から"All Down The Line"の前半にかけてピーというテストトーンが混入してしまう羽目に。
そんなわけで今作もその部分やカセットのフリップ部分などは別音源やSB音源が補填されていますが、メインのミラード音源の音質は既発を吹き飛ばす別次元の鮮度。
既発ではジェネレーションも高くてモノラルにデグレードされていましたが、今作ではマイク・ミラードの素晴らしいステレオ隠密の全貌がついに!
さすがはマイク・ザ・マイク、これほどの録音を残していてくれたのだと。
もちろんこの日は前述したとおり、下で紹介したSB盤の元でもあるオフィシャル映像があるのでそちらが最強ではありますが、このマイク・ミラードの隠密録音の素晴らしさが味わえるというのが素晴らしい。
すみません、これはもう手放しで最高の"EX"であります。
なお、その丁寧な補填及び補正箇所はインフォから抜粋すると以下のとおり。
Disc
1
2. Honky Tonk Women ★2:44 - 2:49 / 2:54 - 3:03 / 3:31 - 最後まで AUD補填
3.
All Down The Line ★0:00 - 0:53 / 1:05 - 1:12 AUD補填 ★ 1:27 - 1:39 SBD補填
(既発では存在しない歌が被さっているので仕方なくSBDで補填)
9. You Can't Always
Get What You Want ★14:21 - 14:42 SBD補填
Disc 2
2. It's Only Rock'n Roll★0:30
- 0:31 AUD補填
5. Fingerprint File ★6:59 - 7:30 AUD補填
9. Outa Space
★4:45 - 5:05 SBD補填
Disc 3
2. Midnight Rambler ★10:41から数秒の左チャンネル大きなハイ落ちを軽減
ということで、JEMSのおかげで文句なしの素晴らしいマイク・ミラード音源を遂に最大限のフルスペック、堂々の3枚組で体感できるという、素晴らしい作品でありました。
『 L.A. FORUM 1975 4TH NIGHT: SOUNDBOARD 』 no
label
(2CD)
SB recordings@The Forum, Inglewood, CA. Jul.12, 1975
●Disc
1
1. Fanfare For The Common Man / 2. Honky Tonk Women / 3. All Down The Line
/ 4. If You Can't Rock Me - Get Off Of My Cloud / 5. Star Star / 6. Gimme Shelter
/ 7. Ain't Too Proud To Beg / 8. You Gotta Move / 9. You Can't Always Get What
You Want / 10. Happy / 11. Tumbling Dice / 12. It's Only Rock'n Roll / 13. Band
Introductions / 14. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)
●Disc 2
1. Fingerprint
File / 2. Angie / 3. Wild Horses / 4. That's Life / 5. Outa Space / 6. Brown
Sugar / 7. Midnight Rambler / 8. Rip This Joint / 9. Street Fighting Man / 10.
Jumpin' Jack Flash / 11. Sympathy For The Devil
2022年2月にリリースされたタイトルの再発。
LA75は、2012年にStones
Archiveにて『L.A. FRIDAY』として7/13のオーディオ、そして2014年にはStones
Archiveから『L.A. Forum (Live in 1975)』として7/12の映像とボーナスとして7/13のオーディオが付属する形態もリリースされました。
ただし、通販限定スペシャルボックスにはさらに7/12の映像からのサントラCDも付属していたのでした。
なお、このオフィシャルの登場によって、過去の映像落としのSBブートでは"Midnight
Rambler"の中盤ブレイク後、7:20〜9:15付近がざっくり欠落していたことがわかったのでした。
そんな7/12ですが、その映像のオフィシャル・リリースにあたっては、そのオーディオに何らかの問題があったようで、"Rip
This Joint"の冒頭50秒ほどは7/10に、"JJF"では3:40〜5:22ほどが7/11に差し替えられていましたが、後者ではそこが左右逆になってしまってました。
また、サントラCDではラストの"Sympathy
For The Devil"の演奏終了後、ドラムロールが終わり切らないうちにフェードアウトが始まるという点も指摘されたりしてました。
ということでその"JJF"の差し替え箇所では左右を入れ替え、"Sympathy
For The Devil"の演奏終了後は映像からのオーディオに入れ替えて補填するという2点が修正されたサントラCDが今作、これまたもちろん最高"EX"であります。
2022年に紹介した時にも書きましたが、これ紹介していいいんだろうかということで、以上!
『 FORT WORTH 1972 LATE SHOW 』 no
label
(1CD)
SB recordings@Tarrant County Convention Center, Fort
Worth, TX. Jun.24, 1972 (2nd show)
1.
Introduction / 2. Brown Sugar / 3. Bitch / 4. Rocks Off / 5. Gimme Shelter /
6. Don't You Lie To Me / 7. Love In Vain / 8. Sweet Virginia / 9. You Can't
Always Get What You Want / 10. Tumbling Dice / 11. Midnight Rambler / 12. Band
Introductions / 13. Bye Bye Johnny / 14. Rip This Joint / 15. Jumping Jack Flash
/ 16. Street Fighting Man
LHからフォートワース再び、いや、みたびの登場。
黄金期の1972年USツアーからお馴染みフォートワース公演のSB音源。
フォートワースでは6/24に2回の公演を敢行し、さらに翌日にはヒューストンに移動して2回やるという、まさにStones
Touring Partyを地で行くツアーの真っ最中。
2010年に遂にオフィシャルリリースされた映画『LADIES
AND GENTLEMEN』にも"Bitch"と"Rip This Joint"が本公演をメインに収録されています。
いまとなっては有名なそのSB音源、ブートでは98年にStones
Of Fireから『HOW'S YOUR LUNGS』(SOF 8002)で初登場しながらも左右逆という最大の欠点がありました。
その直後に左右もあってて"Brown
Sugar"のイントロを隠密でつなぎ、"Happy"をファースト・ショーから補填した『FORT
WORTH EXPRESS』(VGP-205)がVGPからリリースされ、そちらが長らく定番タイトルとして君臨し、そちらを基にしたコピー盤が出回ったりしておりました。
その後2010年、『TARRANT
COUNTY 1972』(FOR FANS ONLY: NUMBER 003)という限定盤がリリースされ、VGP盤を凌ぐ代表盤といわれていました。
そこに打って出たのがLHの『FORT
WORTH 1972 2ND SHOW』で、VGP盤を上回り『TARRANT COUNTY 1972』と双璧をなす作品をリリース。
しかーし、DACも2017年に『TOURING
PARTY VOL.4』(DAC-179)で迎え撃ったのであります。
するとLHは2021年末にさらなる磨きをかけた『FORT
WORTH 1972 LATE SHOW』をリリースしたのです。
これらの盤がどう進化してきたかは繰り返しになって長くなるのもなんですので、こちらをご覧いただければと。
http://wwr6.ucom.ne.jp/atsu-y/newarrivals/newarrivals2016.htm#Nov%202016
http://wwr6.ucom.ne.jp/atsu-y/newarrivals/newarrivals2017.htm#touringparty4
http://wwr6.ucom.ne.jp/atsu-y/newarrivals/newarrivals2021.htm#Dec2021
そんな変遷を経て登場した今作。
こちらも"Happy"と"All
Down The Line"は欠落したままで隠密補填はなされていません。
また、タイトルは2021年リリースの既発盤と同じくlate
showとの表記になっており、共にケースから盤を取り出して聴き比べをしてると同じタイトルだけにどっちがどっちか区別がつかなくなりますが、盤面のタイトル表記も白黒なのが今作です。
さてそんな今作ですが、これまでのリリースと何が違うのか。
今作のインフォやDACのインフォにも書かれていましたが、これまでの作品はBoss
HawgのCD-R『FT. WORTH SPECIAL』が大元になっていると。
一方、そのBoss
Hawg盤にヒス処理等のリマスタリングを施したのがCoast2CoastのCD-R『AHMET ERTEGUN,
THANK YOU KINDLY』であり、その原盤をマスターにしたのがDAC盤でした。
ただし、盤によって秒数に違いはありますが、"Midnight
Rambler"での1:45あたりからボリュームが下がって左に偏り、1:56に急に視界が開けるといった特徴がなかった『TARRANT
COUNTY 1972』はこれらとは別の枝葉がマスターになっているかと思っていましたが、2分過ぎで一瞬音が変わるので、もしかしたらそこはフィラスぺからパッチあてしていたのかもしれません。
そして、これらの大元であるBoss
HawgのCD-R『FT. WORTH SPECIAL』原盤に立ち返り、それをレストアすることで作り直されたのが今作。
余計なノイズリダクションや過度なイコライジングは避けてた上で、ピッチと位相などのレストアがなされていることで、原盤の持つナチュラルさが最大限引き出されています。
また、細かいところですが、イントロから"Brown
Sugar"冒頭の隠密補填は既発のRecorder 1からRecorder 2に変更されています。
そして"Tumbling
Dice"終了後のミックの"Thank you very much"が、"Thank you
very mu"まで聴こえるように。
ちなみにリリース直後にちょっと聴き比べをした際には上記の盤以外の『a
hard shot to the body』(Super Sonic)の"Rocks Off"なんてすっきりした音でいいじゃん!と思ったりもしましたが、それはそこをフィラスぺの音源から持ってきていたからでした。
そこで、あらためてフィラスぺ音源にはない曲をじっくり聴き比べてみました。
ということでナチュラルなサウンドであらためて聴くフォートワース。
ナチュラルゆえにヒスノイズが乗っているのは全然気になりません。
ただ、確かにナチュラルはナチュラルですが、中高域が相対的に下がって低音がふくよかに聴こえることから、少しもっさりとした音に聴こえます。
ヒスノイズ除去はやっていないので音自体は不自然さもなく綺麗なのですが、既発よりも1〜5kHz前後の中高域が少し下がっているため、低音のふくよかさが目立つかなと。
単独で聴いていればすぐに慣れますが、既発盤と聴き比べるとやはり少しもっさりした感じに。
とはいえLHの志向はインフォによるとBoss
Hawgの原盤が持つ魅力を最大限ナチュラルに引き出すことであり、これはこれで意義のあるリリースかと。
そのうえで個人の好みになりますが、個人的にはもう少し低域を下げてもう少し中高域、超高域ではなく中域から高域を上げたのも聴いてみたいところ。
もちろん過度なイコライジングはせずにですが。
ということで、大きな向上というよりは、あらためて原点に立ち返った今作。
音質の評価的には"very
good++"〜"EX-"とこれまでと変わりませんが、原点回帰によりナチュラルになったフォートワース6/24の2ndショーでした。
Sep 2024
『 PARIS OLYMPIA 2003 IN EAR MONITOR RECORDING 』
no label (2CD)
IEM(+aud) recordings@Olympia, Paris, France. Jul.11, 2003
●Disc 1
1. Intro. / 2. Start
Me Up / 3. Live With Me / 4. Neighbours
/ 5. Hand Of Fate /
6. No Expectations
/ 7. Worried About You
/ 8. Doo Doo Doo Doo Doo
/ 9. It's Only Rock'n Roll * / 10. Stray
Cat Blues / 11. Dance
/ 12. Everybody Needs Somebody To Love
/ 13. That's How Strong My Love Is
●Disc
2
1. Going To A Go Go
/ 2. Band Introductions / 3. The Nearness
Of You / 4. Before They Make Me Run / 5. Love
Train / 6. Respectable
/ 7. Rip This Joint
* / 8. Honky Tonk Women / 9. Tumbling Dice * / 10. Brown Sugar / 11. Jumping
Jack Flash
LICKSツアーからあのオランピアのイヤモニ音源が登場!
オランピアといえば、言わずもがな、オフィシャルの『FOUR
FLICKS』に完全版ではないもののばっちり映像が収録されているおなじみの公演。
そしてLHからはそちらには未収録だった3曲を隠密補填した『PARIS
OLYMPIA 2003』が2017年にリリースされ、今回は今作と同時に装いを変えて再発もされている公演。
そんなわけでお馴染みなわけですが、お馴染みとはいえ、素晴らしいセットリストのシアター・ショーにあらためて感激です。
そんな公演でありながら今になってイヤモニ音源とは、マニア向けながらも攻めてます!
このチャレンジングなリリースこそマニア心をくすぐります(笑)
さて、当時はまだイヤモニ音源の黎明期。
イヤモニといえばNo
SecurityツアーからALDの名でちらほら出始め、Licksツアーからは横アリ公演の音源が世に出たりした頃で、まだ技術的にも安定していなかった時代。
そんな時代にオランピアのイヤモニにチャレンジしていたつわものがいたとは!
黎明期ということで、このオランピアは多くのマイクや楽器が聴こえる音を拾っているわけではなく、ミックのヴォーカルだけが生々しい。
いや、生々しいといってもイヤモニ特有のちょっと拡声器を通したような音ではありますが、そこまでひどくもありません。
そしてギターやキーボードは前面に出てくることなく奥まっていて、キースの曲でもキースのヴォーカルは聴こえません(笑)
そしてキースが歌う"The
Nearness Of You"ではピアノが大きくなり、"Before They Make Me Run"ではバッキングヴォーカルが前面に出てきます。
このヴォーカルはインフォにはバーナードと紹介されていましたが、このハモッたヴォーカルはバナードではありませんね。
ではコーラスを務めるもう一人の男性、ブロンディ?
いや、この声はチャックですね。
念のために『FOUR
FLICKS』の映像と合わせて聴いてみましたが、バーナードでもブロンディでもないことは明らかで、一瞬映る映像でやはりチャックだとわかります。
なるほどそう認識して聴くと、他の曲でもチャックの音はちょっと大きいか。
ということでミックのワイヤレスマイクの傍受だけというわけではなく、チャックのイヤーモニター音源なのかもよくわかりませんが、ミックが生々しいことは確か。
"That's
How Strong My Love Is"でのミックのささやきなどは、もともと演奏の静音部ですが、それがこちらではさらに小さくなってミックのヴォーカルが際立っています。
メンバー紹介でのチャーリーが爆笑をとった"I
would like to sing a song, but they won't let me. Good night"、「僕も歌いたいんだけど、歌わせてくれないんだよね」もしっかり。
また、安定して録音できたわけでもなく、たまにザザッとノイズが入ったりしますし、おそらくそれがひどいところやうまく録れていないところは、ところどころ部分的に『FOUR
FLICKS』のSB音源をモノラル化したものや隠密音源で、ちょいとベースが強いですが補填されています。
いずれにしてもマニア向けなのは間違いないところですが、このミックのヴォーカルを楽しめる方こそマニア。
これはLHからマニアに突き付けられた挑戦状なのかもしれません。
というのはもちろん冗談ですが、ブートマニアには面白いリリースでした。
また、盤のデザインは今回再発された『PARIS
OLYMPIA 2003』と対になってるのがナイス。
『 PARIS OLYMPIA 2003 』
no label (2CD)
SB(+aud) recordings@Olympia, Paris, France. Jul.11, 2003
●Disc 1
1. Intro. / 2. Start
Me Up / 3. Live With Me / 4. Neighbours
/ 5. Hand Of Fate /
6. No Expectations
/ 7. Worried About You
/ 8. Doo Doo Doo Doo Doo
/ 9. It's Only Rock'n Roll * / 10. Stray
Cat Blues / 11. Dance
/ 12. Everybody Needs Somebody To Love
/ 13. That's How Strong My Love Is
●Disc
2
1. Going To A Go Go
/ 2. Band Introductions / 3. The Nearness
Of You / 4. Before They Make Me Run / 5. Love
Train / 6. Respectable
/ 7. Rip This Joint
* / 8. Honky Tonk Women / 9. Tumbling Dice * / 10. Brown Sugar / 11. Jumping
Jack Flash
2017年にリリースされた『PARIS OLYMPIA 2003』が、『PARIS
OLYMPIA 2003 IN EAR MONITOR RECORDING』のリリースと合わせ、装いを変えて再発。
はい、『FOUR
FLICKS』のオーディオに、そちらには収録されなかった3曲"It's Only Rock'n
Roll" "Rip This Joint" "Tumbling Dice"を、Crystal Catの高音質隠密タイトル『AT
THE OLYMPIA』から加えた完全版です。
http://wwr6.ucom.ne.jp/atsu-y/newarrivals/newarrivals2017.htm#ParisOlympia2003
こちらは文字通り装いが変わっただけで中身は同じですね。
隠密補填部分はミックの定位がちょっと右寄りなのが補正されてないかなとひそかに期待していたんですが、そこは変わらずでした。
でも当時買えなかった方には嬉しいリリースかと。
『 KICK OFF! European Tour 1982 』
EVSD-1960/1961 (2CD)
SB+aud.recordings@Capitol Theatre, Aberdeen, Scotland. May 26, 1982
●Disc
1
1. Introduction / 2. Under My Thumb / 3. When The Whip Comes Down / 4.
Let's Spend The Night Together / 5. Shattered / 6. Neighbours / 7. Black Limousine
/ 8. Just My Imagination / 9. Twenty Flight Rock / 10. Going To A Go-Go / 11.
Chantilly Lace / 12. Let Me Go / 13. Time Is On My Side / 14. Beast Of Burden
/ 15. Let It Bleed
●Disc 2
1. You Can't Always Get What You Want / 2.
Band Introduction / 3. Tumbling Dice / 4. She's So Cold / 5. Hang Fire / 6.
Miss You / 7. Honky Tonk Women / 8. Brown Sugar / 9. Start Me Up / 10. Jumping
Jack Flash / 11. Satisfaction
EVSDより驚きの新発掘SB音源が登場。
その新たに発掘された公演とは、82欧州ツアー開幕の地、スコットランドのアバディーン。
82ツアーの冒頭4公演はウォームアップを兼ねてシアターとクラブという小会場で開催されましたが、その開幕公演のSB音源が発掘されたとは事件です。
このアバディーン公演は2008年にSODDから『ABERDEEN
1982』(SODD 086/087)として隠密音源がリリースされていますが、他の音源は隠密を含めても今作が初めて。
とはいえSB音源が発掘されたのは"Let
Me Go"の途中までで、以降はその隠密録音に切り替わります。
そんなわけですが、開演を告げる呼び声では"Abilene,
Texas"もしくは"Aberdeen, Texas"と言ってるように聞こえます。
そしてそこまでは少し広がりのある歓声入りのステレオだったのに、これ以降いかにも卓直のレンジの狭いステレオに切り替わってしまいます。
そのため、これがほんとにこの公演のアナウンスなのかが怪しいところですが、ストーンズはテキサスのアビリーンでもアバディーンでもやってないので、そちらから繋いだというわけでもありません。
たぶんテキサスにもあるAberdeenという地名につられてついつい「アバディーン、テキサス!」と言ってしまったのかと(笑)
そしてこの82ではサポートメンバーが81とは変わって、ピアノのスチュは健在ですが、キーボードは前年のイアン・マクレガンに代わって、チャック・リーヴェルに。
チャックは前年の地元アトランタで共演しましたが、この82から本格的にサポートメンバーに加わりました。
そしてサックスは81最終形態のアーニー・ワッツとボビー・キーズから、ジーン・バージとボビー・キーズに代わっています。
それはともかく、これは驚きのSB音源。
いかにも卓直という臨場感はほぼないSB音源ですが、ちゃんとステレオ。
とはいえバランスはさほどいいわけでもなく、基本ヴォーカルは目立ってますが、ピアノが鳴ってるときはピアノが目立ち、ギターはここぞという時には出てきますが、そうではないときは埋もれたりも。
ただ、基本と書いたように、曲によってバランスが変わるという妙な特性があり、"Just
My Imagination"の後半ではミックも埋もれてしまいます。
また、"When
The Whip Comes Down"では妙なアナウンスが混入してたり、"Shattered"の後半で妙なダブルヴォーカルになったり、SB音源は"Let
Me Go"の途中までしかありません。
とはいえSB音源部分の音質的には"EX-"。
また、82ツアーといえばの"Chantilly
Lace"の初演もしっかり収録されているのは嬉しいところ。
でもその目玉の"Chantilly
Lace"では、もうすぐ終わるという3:48に思いっきりデカいデジタルノイズが混入しているのが惜しい。
そして"Let
Me Go"の2:43から隠密に切り替わりますが、その隠密音源はSODD盤と全く同じ。
そこまでのSB音源部分はSODD盤より少し速いのに、隠密になるとぴったし一緒になります(笑)
こちらは少し距離感はあって跳ね返りの音を拾っていますが、小会場にしては周りもうるさくもなく適度な臨場感で楽しめる"very
good"
ということで音の感じが一定ではないという癖のある音ではありますが、音質的にはSB音源は"EX-"、隠密音源は"very
good"。
とはいえ貴重な初登場音源は11曲だけでバランスが妙なSB音源で、今作はそこそこ値も張るので音源マニア向けではありますが、個人的には楽しめました!
ただ、"Chatilly
Lace"のノイズくらいは何とか補正してほしかったなぁと。
ついでに隠密部分の"Time
Is On My Side"途中の歪みドロップも。
『 RIDGEDALE 2024 : MULTICAM 』
Uxbridge (1DVDR)
aud.shots@Thunder Ridge Nature Arena,
Ridgedale, MO. Jul.21, 2024
1.
Intro / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Tumbling Dice / 5. Angry
/ 6. Let It Bleed /
7. Street Fighting Man
/ 8. Whole Wide World / 9. Mess It Up / 10. You Can't Always Get What You Want
/ 11. Band Introductions / 12. You Got The Silver / 13. Little T&A / 14.
Before They Make Me Run / 15. Sympathy For The Devil / 16. Honky Tonk Women
/ 17. Midnight Rambler / 18. Gimme Shelter / 19. Paint It Black / 20. Jumping
Jack Flash / 21. Sweet Sounds Of Heaven / 22. Satisfaction / 23. Fireworks
Hackney
Diamonds Tour '24千秋楽のリッジデール公演。
最終公演だけにYouTubeにも多くの極上映像が投稿されましたが、それらを見事にマルチカメラに仕立て上げられたのがこちら。
こちらはfaloによるMission
from Godシリーズによるもので、YouTubeには公開されていません。
ちなみにFake
FunがYouTubeに公開している各曲の動画をフェードでつなげるだけでも凄いものが仕上がるんですが、そちらだけをメインにした動画は出回っていないようです。
さて、MfGシリーズの今作は素晴らしい近接ショットもたっぷりの素晴らしいマルチ。
BD-Rだとめちゃ綺麗なこちら、DVD-Rになってもなかなか綺麗。
2024最終公演をこうして素晴らしい映像でも振り返ることができるのは嬉しい限り。
さらにオーディオはCDと同じ音源で音もばっちり。
もちろん"Paint
It Black"でのアクシデントもしっかり。
最後の花火も美しい。
というわけですが、毎度書きますがこうした素晴らしい映像こそBD-Rでリリースしてほしいもんですけどねぇ〜。
でもはい、素晴らしい千秋楽のリッジデール公演を素晴らしい映像と音で楽しむことができました!
『 RIDGEDALE 2024 』
no label (2CD)
aud.recordings@Thunder Ridge Nature Arena,
Ridgedale, MO. Jul.21, 2024
●Disc
1
1. Intro / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Tumbling Dice /
5. Angry / 6. Let It Bleed
/ 7. Street Fighting Man
/ 8. Whole Wide World / 9. Mess It Up / 10. You Can't Always Get What You Want
/ 11. Band Introductions / 12. You Got The Silver / 13. Little T&A / 14.
Before They Make Me Run
●Disc 2
1. Sympathy For The Devil / 2. Honky
Tonk Women / 3. Midnight Rambler / 4. Gimme Shelter / 5. Paint It Black / 6.
Jumping Jack Flash / 7. Sweet Sounds Of Heaven / 8. Satisfaction / 9. End Of
Show Fireworks
2024ツアーの紹介もようやくラストに!
Hackney Diamonds
Tour '24千秋楽のリッジデール公演。
ここサンダー・リッジ・ネイチャーアリーナは、構想から10年、今年の5月にオザークに設立された丘陵状の野外円形劇場で、18,000人規模という中会場。
こんなところでやることになったのは、オーナーとチャックの縁がきっかけで、会場でも開演前にスクリーンにそのドキュメンタリーが映し出されていましたが、ここでは省略。
そんな最終公演リッジデール、voteは今ツアー3度目の"Let
It Bleed"、レア曲は今ツアー2度目となる"Street Fighting Man"。
この2曲がまた素晴らしかった。
そして新曲2曲目枠には"Whole Wide World"と"Mess It Up"。
新曲2曲をこの7曲目8曲目で連続披露というのは、サンタ・クララに続くサプライズ!
LA2日目以降の絶好調を維持した演奏は素晴らしいもので、千秋楽にふさわしい充実した演奏を繰り広げてくれています。
そんなリッジデールですが、今作の元音源はヒューストンやLA2日目と同じテーパーによるもの。
最初はキース側の丘陵エリアからの録音だったようですが、屋根なし壁なし天井なしの中会場というのが幸いしてか、音像も大きく骨太で音の抜けもよく広がりもあるという見事なサウンドで"EX"。
なお、テーパーはメンバー紹介や悪魔の間にポジションを移動し、最終的にはピット真後ろの最前列にまでたどり着いたようです(笑)
そんなわけでたまに音が動くところもありますが、全く問題なし。
この音源で聴く"Before
They Make Me Run"の爆音イントロからのキースの力の入ったヴォーカル、最高です。
こちらでは公演順に紹介してきたので紹介は最後になりましたが、さすがにこれはもう何度も聴いてます。
恒例のメンバー紹介前のMCでは、「今夜はUSツアー最後のショーなんだ。今夜ここにいるみんなと特別な夜を過ごせてうれしいよ」
「昨日の夜、クルーの何人かとブランソンに行ったんだ。Dolly
Parton Horses Stampede(ドリー・パートンが経営する馬のショー)に行ったし、アデルやマイケル・ジャクソンを観たよ(シアター・トリビュート・ショーで)」
「そして最後にエリア71(ミュージックショー・レストラン)に行ったんだ。そこで、、、ミック・ジャガーを見たよ(笑)」←大ウケ
「今夜ここにいる彼とは別人だったけど、とても似てたよ(笑)」
と、かなりウケてました(笑)
さらにツアーも千秋楽を迎え、"Gimme
Shelter"の後、ツアー・クルーに謝辞も述べるミック。
そして「ミズーリで初めて演奏してからもうだいぶ経つよ。1966年、キール・コンベンション、今はもうないけどね。ミズーリのみんな、また来てくれてありがとう」
そんな温かい雰囲気が会場にあふれる中、次の"Paint
It Black"をというところで、ちょっとしたアクシデントが。
イントロ前にちょっとつま弾いたところで、ダメだこりゃとギター・テックのピエールさんにギターを返すキース。
何が悪かったのかは結局よくわかりませんでしたが、キースにギターが戻るまでの間、スティーヴとロニーがジャムセッション風に演奏しているというなかなかレアなシーンも。
ピエールさんに返す時にキースがピエールさんに二度指をさしてたので後で怒られるんじゃないかと心配もしましたが、にこやかな雰囲気だったので大丈夫だったんでしょう。
とまぁちょい脱線しましたが、最後には夜空に打ちあがる花火の音も。
Hackney
Diamonds Tour '24、開幕のヒューストンとこの千秋楽リッジデールに遠征しましたが、ニューアルバムを引っ提げてのツアーで公演を重ねるごとにどんどん調子を上げていくだけでなく、多くの日替わりや新曲も披露し続けたストーンズ。
ミックもキースも80歳、そしてチャーリーを失った後もスティーヴが新たな血を流しこむことでストーンズに新たな命を注ぎ込んだかのような、まさに不死鳥ストーンズを体感することができた感動のフィナーレでした。
ということで素晴らしい千秋楽にしてわたしにとってはメモリアルのリッジデール公演を素晴らしい音で堪能しました!
なお、こちら8/20リリースでしたが、サンタ・クララが出そろったのが9月で、このリッジデールの映像も9月でしたので、new
arrivalsには9月に格納しておきます。
『 SANTA CLARA 2024 : MULTICAM 』
Uxbridge (1DVDR)
aud.shots@Levi's Stadium, Santa Clara, CA. Jul.17, 2024
1.
Intro / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Tumbling Dice / 5. Angry
/ 6. Far Away Eyes
/ 7. Like A Rolling Stone
/ 8. Bite My Head Off
/ 9. Mess It Up / 10. You Can't Always Get What You Want / 11. Band Introductions
/ 12. You Got The Silver / 13. Little T&A / 14. Before They Make Me Run
/ 15. Sympathy For The Devil / 16. Honky Tonk Women / 17. Midnight Rambler /
18. Gimme Shelter / 19. Paint It Black / 20. Jumping Jack Flash / 21. Sweet
Sounds Of Heaven / 22. Satisfaction
サンタ・クララ公演のマルチカメラ。
こちらMission
from Godシリーズから。
ということでYouTubeには上がってないですね。
さて、サンタ・クララのCDを聴いた後にワクワクしてこの映像を見ると、そういえばそうだったと思ったことが。
サンタ・クララではキースは半纏のようないまいちの衣装からスタートだったんでした(笑)
それはさておき、このマルチカメラは冒頭ではいくつかニュース映像のプロショットも差し込まれていますが、じっくり作られただけあって高画質の素材が多いのがナイス。
ピット前方やピット後方からのショットが多く、DVD-Rでもなかなか綺麗。
まぁみんなが撮影するレア曲でもない曲はそんなに綺麗な素材でもなかったりしますが。
そしてオーディオはCDと同じ音源で補填はあれどばっちり。
ただ一つ欠点が。
キースの"Before
They Make Me Run"あたりから映像と音にずれが生じていきます。
AVアンプを介したオートリップシンク機能では補正がきかず、マニュアルでオーディオディレイ補正をすれば補正できる範囲ですが、かなりの補正が必要。
ちなみにわたしはBlu-ray用の素材をDLしていましたが、そちらには音ズレはありません。
そこで今作との比較用にDVD用のもDLしてみると、そちらはそもそもボーナス映像も入ってて7.85GBと、1層式1枚用ではないんですが、そちらでも音ズレはなく。
となるとこれ1層式1枚用に商品化するために再オーサリングした際に音ズレが生じたんでしょうね。
せっかくの作品なのにそこは残念、もったいない。
ということで、映像はなかなかいいんですが、音ズレにちょいと難ありでした。
『 SANTA CLARA 2024 』
no label (2CD)
aud.recordings@Levi's Stadium, Santa Clara, CA. Jul.17, 2024
●Disc
1
1. Intro / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Tumbling Dice /
5. Angry / 6. Far Away Eyes
/ 7. Like A Rolling Stone
/ 8. Bite My Head Off
/ 9. Mess It Up / 10. You Can't Always Get What You Want / 11. Band Introductions
/ 12. You Got The Silver / 13. Little T&A / 14. Before They Make Me Run
●Disc
2
1. Sympathy For The Devil / 2. Honky Tonk Women / 3. Midnight Rambler /
4. Gimme Shelter / 5. Paint It Black / 6. Jumping Jack Flash / 7. Sweet Sounds
Of Heaven / 8. Satisfaction
Hackney Diamondsツアー'24もいよいよラス前、全20公演中19公演目であるサンタ・クララ。
ツアー発表時には最終公演に位置づけられていた公演。
最終公演として追加されたリッジデールは中規模会場でしたので、今ツアーのスタジアム公演はこのサンタ・クララが最後。
このサンタ・クララでのvoteは今ツアー唯一の登場となった"Far
Away Eyes"で、レア曲はベガス以来の2度目となる"Like A Rolling Stone"。
そしてなんといっても新曲2曲目が今ツアーで唯一登場となる"Bite
My Head Off"。さらに続けて"Mess It Up"。
この7曲目と8曲目付近での新曲枠で新曲を連続してやったのは、このサンタ・クララと最終公演のリッジデールのみというスペシャル。
voteの"Far
Away Eyes"に"Like A Rolling Stone"がこれまたいい感じですが、ツアー唯一のお披露目となった"Bite
My Head Off"は、アルバム発表時のNYCでのギグ以来ながら素晴らしい演奏。
そのNYCでのお披露目よりもスピーディーかというとそうでもありませんが、さらに力強いのが頼もしい。
バンクーバー公演でのリハでも演奏されていたのはこのサンタ・クララに焦点をあてていたのか。
そしてキースの"You
Got The Silver"は美しく、"Little T&A"はイントロはちょい危ういものの、イントロ以降は今ツアー最高の出来ではなかろうかという素晴らしい演奏。
そんなわけでこれまた素晴らしいサンタ・クララ公演ですが、CD化されたのは遅く、今作は公演から2か月経っての9/20リリース。
それ以前にUxbridgeから別音源のCD-Rはリリースされていながらも、そちらの音源はCD化はかなわずといったところでしたが、かなり遅れてネットに公開されたのがこちらの音源。
公開が遅れたのには理由があり、テーパーは器材のバッテリー切れによって途中までしか録音できず、録音できなかった部分をネットで探し出してつないで仕上げられたものだったのです。
なお、今作のインフォによると本編はテーパーがiPhoneで録音したもので、以降はバッテリー切れにより別音源をパッチあてしたものと紹介されていますが、ちょっと違います。
テーパーは冒頭からハンディレコーダーZoom
H1EとマイクSP-CMC-2で録音していましたが、"Midnight Rambler"の途中でバッテリー切れを起こしてしまいます。
その後、テーパーはアンコールの2曲を今度はiPhoneで録音し、今作でもラスト2曲はその音源が使用されています。
そしてテーパーが録音できなかった"Midnight
Rambler"途中から"JJF"までの3曲半は、テーパー自身がYouTubeからの音源をマトリクスしてパッチあてしたものになっており、そういう加工を経て今作の元音源は公開されたのでした。
というわけですが、その元音源、"Midnight
Rambler"の途中までは音像も大きく、歓声のあがる箇所から推測するとロニー側のようですが、周りも曲中はさほどうるさくはなく、ナチュラルでなかなかの迫力。
ただ、屋根なしスタジアムにしては音の抜けはほんのわずかに頭打ちで、すっきりスカッとした音ではない"EX-"。
そして"Midnight
Rambler"中盤から"JJF"までの補填された音源は、今作では公開された音源をさらにブラッシュアップしており、聴きやすくなっています。
とはいえ補填音源に切り替わると一発でわかりますが、そのちょい後からマトリクスによって妙に音がよくなったりと音質が変わったり。
補填音源なんてどうせ、と思って聞いてるといい意味で裏切られますし、iPhone録音という最後の2曲もそんなに悪くない(笑)
そんなわけでこれはこれで楽しめますし、総合的には"EX-"で変わらず。
さて、ミックの恒例のバンド紹介前のMCネタは、ここでもLA2日目に続いて渋滞ネタから始まりますが、会場が沸いたのはその続き。
ここLevi's
StadiumはNFLのサンフランシスコ49ersの本拠地ですが、「来年、君たちがスーパーボウルで優勝するのを楽しみにしているよ」で、会場めちゃ盛り上がり!
さらに「イングランドがワールドカップで優勝できるかもしれないね」と続けて観客これまた大いに沸いて、ミックと妙な絆を(笑)
そして"Midnight
Rambler"の後には、「初めてここに来たのは59年前だよ。まだシリコンバレーはなかった。でもカウパレスはあった。今でもその匂いを思い出すよ」と。
カウパレスという名のとおり、牛舎の匂いが立ち込めてたというジョーク(笑)
ということで、スタジアム公演ではラストとなるサンタ・クララ、パッチあてとはいえ存分に楽しめました。
Aug 2024
『 SEATTLE SUPERSONIC 』
no label (4CD)
aud.recordings@Seattle
Center Coliseum, Seattle, WA. Jun.4, 1972 1st & 2nd Show
■1st
Show
●Disc 1
1. Introduction / 2. Brown Sugar / 3. Bitch / 4. Rocks Off
/ 5. Gimme Shelter / 6. Happy / 7. Tumbling Dice / 8. Love In Vain / 9. Sweet
Virginia
●Disc 2
1. Band Introductions / 2. Loving Cup / 3. All Down
The Line / 4. You Can't Always Get What You Want / 5. Midnight Rambler / 6.
Bye Bye Johnny / 7. Rip This Joint / 8. Jumping Jack Flash / 9. Street Fighting
Man
■2nd Show
●Disc 3
1. Introduction / 2. Brown Sugar / 3. Bitch
/ 4. Rocks Off / 5. Gimme Shelter / 6. The
Loveliest Night Of The Year / 7. Happy / 8. Tumbling Dice
/ 9. Love In Vain / 10. Sweet Virginia / 11. Loving Cup
●Disc 4
1. Band
Introductions / 2. You Can't Always Get What You Want / 3. All Down The Line
/ 4. Midnight Rambler (false)
/ 5. Midnight Rambler / 6. Bye Bye Johnny / 7. Rip This Joint / 8. Jumping Jack
Flash / 9. Street Fighting Man
72ツアーからシアトル公演の1stショーと2ndショーをカップリングした4枚組。
72ツアーは前日の6/3にカナダのバンクーバーで開幕したばかりで、このシアトルは72ツアー2公演目と3公演目にあたります。
そんなわけでまだかっちりしてないストーンズの演奏を聴くことができます。
また、バンクーバーではキースが左、テイラーが右に立っていましたが、ここシアトルではやはりキースが右、テイラーが左に戻ったかと。
そんなシアトル、1stショーは1997年にリリースされた『A
FAIR TO REMEMBER REVISITED』(VGP-141)で初めて世に出た公演。
2ndショーはアナログ時代に『A
FAIR TO REMEMBER』として世に出て、95年には『THE LOVELIEST NIGHT OF SEATTLE
72』(IMP-CD 034-35)にてCD化され、97年には1stショーとのカップリングで『A
FAIR TO REMEMBER REVISITED』(VGP-141)、さらには2005年にリリースされた『SEATTLE
SUPERFONIC 1972』(DAC-013)などでおなじみの公演。
ちなみに"Seattle
Supersonic"という言葉はシアトルがボーイングを中心とした航空産業が盛んな土地であることから有名な言い回しですが、DAC盤のタイトルの"Superfonic"とは何を意味するのか、わたくしいまだに知りません。
↓左から順にIMP、VGP、DAC。
そんなシアトルでの1st&2ndショーを収めた今作ですが、こちら2010年に公開されたD&D関連のJEMSの発掘シリーズを元にしたアップグレード盤になっています。
実は当時SODDから『S.T.P.CHRONICLES
VOL.1』としてリリースされてたりもしますが、ピッチも速いままだったりと、決定盤とはなれず。
そんなわけで今回あらためて丁寧なレストアによりリリースされたわけです。
まず1stショーは、JEMSのインフォで語られていますが、このマスターはもう見つからなくなってしまったので、そのファースト・ジェネレーション・コピーから。
公開時点ですでにイコライジングはされていますが、それを完全モノラル化してピッチ補正も施されてよりすっきりした音となっています。
また、"Rip
This Joint"後半から"JJF"途中までは既発同様欠落していますが、冒頭とメンバー紹介とエンディングはVGP盤より若干長くなっています。
そして音質はVGP盤よりは少しヒスはありますが、濁りがすっきり抜けて薄皮が二枚ほど剥けたナチュラルな音に。
ただ、VGP盤はイコライジングによってミックが前に出ていたので、メリハリ迫力は少し後退しておとなしくなっています。
そんな1stショーですが、スネアの音が妙に浮いて聴こえる箇所もありますが、距離は感じつつも全体の音はとらえている音。
とはいえそんなに良好かというとそうでもない"good"〜"very
good"程度の玄人向けではありますが、北米ツアーの2公演目ということで、演奏が面白い。
ツアー初日のバンクーバーで披露された"Torn
And Frayed"に"Ventilator Blues"は早々に姿を消し、さらに"Honky
Tonk Women"もここでは消えてしまいますが、"Loving Cup"は健在。
そんなセトリですが、まず"Bitch"では途中ちょっと迷子になりかけて、持ち直した後も構成がイマイチまとまらないものの、逆に迫力ある"Bitch"がここに。
"Gimme
Shelter"はしっかり演奏されつつもダブル・ミックが力強く、その後のツアーでの爆発を予感させる熱演。
しかーし、まだ2公演目、ここでは爆発には至らず、"Happy"はなんだか後半で一瞬たるみ、"Tumbling
Dice"ではキースがしまらないイントロで、こりゃいかんとミックは掛かり気味に。
挙句に"Bye
Bye Johnny"ではイントロの後ミックが入れず、"JJF"でも後半ミックが歌わなかったり、どないなってんの状態(笑)
続いて2ndショー。
こちらは1stショーより音像が近い音源が、まずはアナログ『A
FAIR TO REMEMBER』でリリースされており、順番的には変ですが、これが「recorder
2」。
その後LPでは聞かれなかった曲を含めライブ全体をほぼ完全収録した音源が発掘され、こちらが「recorder
1」として『THE LOVELIEST NIGHT OF SEATTLE 72』(IMP-CD 034-35)や『A
FAIR TO REMEMBER REVISITED』(VGP-141)としてリリースされました。
その後DACが『SEATTLE
SUPERFONIC 1972』(DAC-013)で「recorder 2」のロングバージョンをリリースしたものの、その「recorder
2」には目玉の"The Loveliest Night Of The Year"が収録されておらず、そこは「recorder
1」にて補填されることで2ndショー・ショーのアップグレードが実現していました。
さらに『GERMANY
1973』(DAC-072)で「recorder 3」がリリースされていましたが、そちらは今回出番なし。
そんな2ndショー、こちらは1stショーより音が近くておなじみの音源ですが、今作はマスターからの公開音源を元に、こちらもモノラル仕立てとしてよりナチュラルに仕上がっています。
今作では「recorder
2」をメインの音源とし、"The Loveliest Night Of The Year"〜"Loving
Cup"の欠落部には「recorder 1」のファースト・ジェネレーション・コピーにて補填されています。
個人的には「recorder
1」もお気に入りなのでIMPやVGPの既発盤で十分だと思ってたりもしますが、なるほどこちらも低音もふくよかなナチュラルな音に仕上がっています。
特に"Love
In Vain"から"Loving Cup"までの「recorder 1」パートで既発では盛大に聴かれたヒスノイズが、今作ではごくごく自然な程度まで軽減されているのはポイント高し。
また、「recorder
2」同士を比べるとその差は歴然としており、DAC盤よりもしっかり二皮むけたすっきりした音です。
さらに"Midnight
Rambler"終了後のミックの"オーライ!"など、既発より長く収録されているところも。
とはいえ全体的に曇天が快晴にというほど晴れ渡るわけではない"very
good"で、こちらも玄人向けではありますが、玄人には嬉しいアップグレード。
演奏は1stショーよりは力が入っていることが伺え、1stショーでは危うかった"Bitch"はここではキースが力を入れて弾いてます。
とはいえまだまだバンドでの爆発には至らないツアー3公演目。
そして器材トラブルで"Happy"を始められないところでニッキーが即興で弾いたのが"The
Loveliest Night Of The Year"で、ちょっとした演奏ですが、これが聴けるのがうれしい。
そして"Midnight
Rambler"ではやり直しをするもののキースのギターのチューニングがずれてて、というレアなシーンを聴くことができます。
ということで、何らかの既発をお持ちの方には劇的なアップグレードとはいきませんが、シアトル72の決定盤として君臨した今作。
まぁそれなりの玄人向けではありますが、そうそう聴く機会があるわけでもないシアトル72をこうしてアップグレードされた音で聴けるだけでにんまりでありました。
『 L.A. FORUM 1975 1ST NIGHT: MIKE MILLARD
MASTER TAPES 』
no label (2CD)
aud.recordings@The Forum, Inglewood, CA. Jul.9, 1975
●Disc
1
1. Introduction / 2. Honky Tonk Women / 3. All Down The Line / 4. If You
Can't Rock Me - Get Off Of My Cloud / 5. Star Star / 6. Gimme Shelter / 7. Ain't
Too Proud To Beg / 8. You Gotta Move / 9. You Can't Always Get What You Want
/ 10. Happy / 11. Tumbling Dice / 12. It's Only Rock'n Roll / 13. Band Introductions
/ 14. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)
●Disc 2
1. MC / 2. Fingerprint
File / 3. Angie / 4. Wild Horses / 5. That's Life / 6. Outta Space / 7. Brown
Sugar / 8. Midnight Rambler / 9. Rip This Joint / 10. Street Fighting Man /
11. Jumping Jack Flash / 12. Sympathy For The Devil
遂にLA75の初日のミラードマスターの降臨です。
7/9から7/13まで5連荘で駆け抜けたLA75の5公演といえば、ブートマニアどころかストーンズファンなら垂涎の公演。
ブートでは昔から7/13を筆頭とするマイク・ミラードの超絶隠密音源群が有名でしたが、2012年にはなんとオフィシャルから7/13のオーディオ、そして2014年には7/12の映像までもがリリースされてえらいこっちゃ。
その後ミラード音源は7/11と7/12を取り違えていたことが明らかになるなど、LA75祭りは続いてきたわけですが、ここにきて遂に初日のミラードマスターが降臨!!
このLA75初日の7/9のミラード音源をフル収録したCDはリリース順に以下の通りで、2006年にリリースされた『LOVE
YOU LIVE LOS ANGELES』(DAC-049)がこれまで代表盤でありました。
『L.A.
OPENING NIGHT』 (TOTONKA CDPRO 17/18)
『WHORES, COCAINE AND A BOTTLE
OF JACK』 (Empress Valley EVSD-43/〜50)
『L.A. FOG』 (VGP-277)
『LIVE
AT L.A. FORUM July 9, 1975』 (SCREAMER 04008/009)
『LOVE YOU LIVE
LOS ANGELES』 (DAC-049)
http://wwr6.ucom.ne.jp/atsu-y/newarrivals/newarrivals2006.htm#Jul.2006
なお、この7/9は別音源でもブート化されています。
2011年には曲順もちょいと変則的な部分収録ながらミラード音源とは別音源が『SMOKING
STONES』としてLHからアナログ復刻リリース。
また、2022年にはライブ中盤以降のみですが、これまた別の第3の音源が『L.A.
FORUM 1975 1ST NIGHT』としてLHからリリースされています。
そんなLA75初日の7/9ですが、遂にマイク・ミラードのマスターテープ音源がJEMSによってネットに公開されました。
このLA75初日からは"Sympathy
For The Devil"がオフィシャル『LOVE YOU LIVE』に収録されていたため、これまで公開されていたサイトでは公開できなかったのですが、公開場所を変えたことで遂に世に出たのです。
マスターからではないにせよ十二分に高音質だったDAC盤の台頭から18年を経て、いよいよ公開されたミラード・マスターは、DOLBY
ONで録音したものをDOLBY OFFで聴いてるような気にもなる、粒立ちナチュラルサウンド!
DAC盤も十二分に超高音質な"EX"でしたので、そこから劇的大幅向上というわけではありませんが、なるほどDAC盤はイコライジングでかなり整えられた音だったんだなというのが今作によってわかります。
イコライジングによってDAC盤の方がギターのエッジは立っていますが、今作はそうしたイコライジングがなされていないことによりドラムやベースの響きなど一つ一つの音が豊かに捉えられており、さすがはマイク・ミラードだと。
あらためてマイク・ミラード、そしてJEMSに感謝です。
音質評価はDAC盤と同じく"EX"ですが、加工された"EX"に対して今作はナチュラルな"EX"です。
そして細かいことになりますが、今作ではJEMSの音源の"All
Down The Line"に混入していたデジタルノイズが、他の箇所からのパッチあてによりきれいさっぱり除去。
ノイズが混入していたのは0:58の"keep
your motor runnin' yeah"の"runnin' yeah"の箇所ですが、じっくり聴いてもわからないほど見事な補修がされています。
また、"JJF"からアンコールの"Sympathy
For The Devil"までの曲間がこれまでより大幅に長くなり、ミックの「グッナイ」が聴けるようになったのに加えて、既発盤では1発だけだった爆竹が強烈に5回も鳴ってます(笑)
そう、この「グッナイ」こそ、『LOVE
YOU LIVE』の"JJF"終了後に収録されていたあの「グッナイ」です。さらに言えば爆竹もですが(笑)
この「グッナイ」は別音源の既発盤でも聞こえましたが、今作は鮮度が違います(笑)
なお、既発盤では"You
Can't Always-"の8分から24秒ほど欠落していた部分はマスターテープもテープチェンジで欠落していたことが明らかに。
今作ではその部分への補填はなし。ここは第3の音源をつなぐこともできたと思いますが、音質差によるものか見送られたようで。
ただ、演奏後の歓声部分である12:06にはこれまでなかったノイズが一瞬入ってます。
ちなみにSCREAMER盤での"You
Gotta Move" のエンディングの一瞬のドロップアウトや"JJF" のイントロの微妙な頭欠けはありません。
いやしかしそんな細かいことより、この音にはしびれます!!
そしてロニーも大活躍でスリリングな演奏を繰り広げる超絶ストーンズ!
それでいて豊かな音までしっかり拾っていたことがあらためてよりはっきり伝わるマイク・ミラードの素晴らしい音。
"You
Gotta Move"や"You Can't Always Get What You Want"でさりげなくもしっかり響くベースの音色などたまりません。
こんなに素晴らしい音で堪能できるとはほんとに感謝感激です。
そしてCDの盤面の写真がこれまたかっこいい。
そんなわけでLA75初日、素晴らしいミラード・マスターの降臨でありました!
『 LOS ANGELES 2024 2ND NIGHT : MULTICAM 』
Uxbridge (1DVDR)
aud.shots@SoFi Stadium, Inglewood, CA. Jul.13,
2024
1.
Intro / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Tumbling Dice / 5. Angry
/ 6. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)
/ 7. Fool To Cry /
8. Whole Wide World / 9. Monkey Man
/ 10. You Can't Always Get What You Want / 11. Band Introductions / 12. You
Got The Silver / 13. Little T&A / 14. Before They Make Me Run / 15. Sympathy
For The Devil / 16. Honky Tonk Women / 17. Miss You / 18. Gimme Shelter / 19.
Paint It Black / 20. Jumping Jack Flash / 21. Sweet Sounds Of Heaven / 22. Satisfaction
LA2日目もmidimannz氏によるマルチカメラが登場。
元映像はこちらと同じ。
https://www.youtube.com/watch?v=2-dJXmVEKhc
こちらはYouTubeで見ての通り後半はキース側かなり横のスタンドからの遠距離映像もちらほら使われていますが、見事なマルチカメラです。
でも毎度書いていますが、Blu-ray用の方が綺麗なので、ほんとBD-Rにしてほしいんですけどね〜。
DVD-Rでは表情がわからなかったり、大型TVで見るにはやはり厳しいものが。
なお、このDVD-Rでは冒頭のクレジットがカットされていますが、そのYouTubeにあるクレジットによるとこの音源はCDと同じ音源と。
ただしCDよりは歓声やチャットが多く、CDでは主に左chで鳴るモゴモゴも入っておらずステレオ感もあまりなく、何より"JJF"での喧噪も入っていないので別音源ですね。
ということで演奏が素晴らしいだけに、もうちょい綺麗な映像をBD-Rでも見てみたいところですが、絶好調LA2日目の様子をこうして見れるだけでも嬉しい作品でした。
『 LOS ANGELES 2024 2ND NIGHT 』
no label (2CD)
aud.recordings@SoFi Stadium, Inglewood, CA. Jul.13, 2024
●Disc
1
1. Intro / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Tumbling Dice /
5. Angry / 6. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)
/ 7. Fool To Cry /
8. Whole Wide World / 9. Monkey Man
/ 10. You Can't Always Get What You Want / 11. Band Introductions / 12. You
Got The Silver / 13. Little T&A / 14. Before They Make Me Run
●Disc
2
1. Sympathy For The Devil / 2. Honky Tonk Women / 3. Miss You / 4. Gimme
Shelter / 5. Paint It Black / 6. Jumping Jack Flash / 7. Sweet Sounds Of Heaven
/ 8. Satisfaction
Hackney Diamondsツアーもいよいよ終盤の終盤、全20公演中18公演目であるLA2公演の2日目。
この日はそう、LA公演といえばの7/13、あれから49年の7/13です。
そんなLA2日目、voteは"Doo
Doo Doo Doo Doo"、そしてレア曲になんと"Fool To Cry"、そして"Monkey
Man"が登場。
"Doo Doo Doo Doo Doo"は今ツアー3回目で"Monkey
Man"は4回目ですが、"Fool To Cry"は今ツアー唯一の演奏にして、2022年のSIXTYツアー最終日のヴァルトビューネでも登場した、ここぞという時の曲かと。
また、2曲目は"Get
Off Of My Cloud"、新曲2枠目は"Whole Wide World"、キースの1曲目は"You
Got The Silver"、長尺は"Miss You"と、LA初日からは7曲も入れ替えてます。
さらにこれまで6曲目から8曲目、ほとんど8曲目に演奏されることが多かった"Tumbling
Dice"が、この公演から最終公演までの3公演では3曲目に繰り上がっているのもポイント。
とまぁそんなスペシャルなLA公演の2日目を収めた本作は、ネットに公開された隠密音源から。
これ、ツアー初日ヒューストン公演を収めた各作品の元音源と同じテーパーによる録音です。
その録音はキース側、というかもうほぼステージ真横の1FスタンドC134から。
シカゴ2日目でもその録音位置に驚きましたが、ステージの真横からでもかなり綺麗に録音できるんだなと。
ただこちら、ルーフ付きのSoFiスタジアムなので風ではないと思いますが、マイクが何かにこすれて風の音のようなモゴモゴした音をかなり拾っており、特にこの日の目玉曲などでそのモゴモゴが多く鳴ってるのは残念。
CD化にあたっては元音源のそのノイズはちょっと低減され、高音の抜けも整えられてより聴きやすくなっていますが、このモゴモゴ、気になるとそちらに耳を持っていかれるのがなんとも惜しい"EX--"。
なお、"JJF"では前の座席の男性と子供がサインボードを目の前に掲げるのにテーパーが怒ってる様子も。
目の前に掲げられるのを2回までは我慢したけど、3回目にして我慢ならなかったそうで、この音源のインフォテキストだけでなく、IORRのこの公演のスレッドにも怒りの様子を投稿していました(笑)
それにしてもこのLA2日目は、LA初日はリハでこの日が本番だったのかというくらい素晴らしい。
毎度ながら好調のミックはラストではちょっと喉の疲れが見えるところもありますが、キースはもう絶好調。
この日の"Little
T&A"も"Before They Make Me Run"もとても80歳とは思えない演奏で、どちらも初日より速い!
そう、"JJF"など他の曲も初日より速い!やはり2日目、特別なんだなと。
そしてメンバー紹介の前のミックのMCはこんな感じ。
「みんなも大変だったと思うけど今日はひどい渋滞にあったよ。405号線から101号、そして5号線、それで110号から105号に、、、(歓声)、結局ここまで2時間半もかかったよ!」
と、この日は土曜日でしたがアメリカでもっとも渋滞する高速道路として知られる405号線あるあるのようで、これかなりウケてます(笑)
それにしても"Doo
Doo Doo Doo Doo"に"Fool To Cry"に"Monkey Man"、そしてツアー終盤で絶好調なストーンズだけに、もう少しクリアな音で聴きたかった。
そしてIEMも初日がリハで、実はこの日が本番で録音されてるってなことがあればなお嬉しいのにと。
そんな無いものねだりを願ってしまうほど素晴らしいLA2日目でした!
『 LOS ANGELES 2024 1ST NIGHT : MULTICAM 』
Uxbridge (1DVDR)
aud.shots@SoFi Stadium, Inglewood, CA. Jul.10,
2024
1.
Intro / 2. Start Me Up / 3. You Got Me Rocking
/ 4. It's Only Rock'n Roll / 5. Angry / 6. Beast
Of Burden / 7. Wild
Horses / 8. Mess It Up / 9. Tumbling Dice / 10. You Can't
Always Get What You Want / 11. Band Introductions / 12. Tell Me Straight / 13.
Little T&A / 14. Before They Make Me Run / 15. Sympathy For The Devil /
16. Honky Tonk Women / 17. Midnight Rambler / 18. Gimme Shelter / 19. Paint
It Black / 20. Jumping Jack Flash / 21. Sweet Sounds Of Heaven / 22. Satisfaction
続いてLA初日をマルチカメラで収めた作品。
こちらは名手midimannz氏による作品が元。
公開当初はYouTubeにも公開されていたはずですが、今はそのアドレスは見れなくなっており、YouTubeの氏のビデオ一覧でも出てきません。
ということで見ごたえありのさすがのマルチカメラ。
オーディオは隠密盤CDと同じ音源が使われており、音の切り替わりといった問題もありません。
ただ、DVD用はビットレートを抑えているようで、ちょっとコマ数が少ないような気もしますし、毎度書いていますが、Blu-ray用の素材でBD-Rにする方が断然綺麗です。
ということでDVDではフロントからのショットでも表情が飛んだりもしちゃってますが、LA初日を見事なマルチカメラでつないだ作品です。
ということで、ツアーも終盤に差し掛かってすっかり仕上がったLA初日を、隠密音源、IEM音源、そしてこのマルチカメラ映像と、フルに堪能しました!!
『 LOS ANGELES 2024 1ST NIGHT: IN EAR MONITOR RECORDING 』
no label (2CD)
『 HACKNEY LOS ANGELES 2024 』
MF-255/256 (2CD)
『 STILL ALIVE 』
EVSD-1938/1939 (2CD)
IEM
recordings(+aud [MF-255/256])@SoFi Stadium, Inglewood, CA. Jul.10, 2024
●Disc
1
1. Intro / 2. Start Me Up / 3. You Got
Me Rocking / 4. It's Only Rock'n Roll / 5. Angry / 6.
Beast Of Burden / 7.
Wild Horses / 8. Mess
It Up / 9. Tumbling Dice / 10. You Can't Always Get What You Want / 11. Band
Introductions / 12. Tell Me Straight / 13. Little T&A / 14. Before They
Make Me Run
●Disc 2
1. Sympathy For The Devil / 2. Honky Tonk Women /
3. Midnight Rambler / 4. Gimme Shelter / 5. Paint It Black / 6. Jumping Jack
Flash / 7. Sweet Sounds Of Heaven / 8. Satisfaction
LA初日が終わってまだ2日ほどしかたっていないうちに、IORRになんとIEM音源(イン・イヤー・モニター)が公開されました。
これがこれまでのIEM音源によくある癖のある音でもなく、ノイズも皆無という素晴らしい音!
ただしその公開されたバージョンは、制作者によって意図的にキーボードが大きくギターは小さくミックスされたもので、公開されたのも圧縮されたmp3音源のみ。
ツアーが終わったら普通のミックスのロスレス音源を公開するかもとのことでしたが、いまだに公開はされていません。
なお、一時は2曲、いまでは1曲だけ普通のミックスで聴くことができるところがあるんですが、それがまた素晴らしいサウンド!
ぜひぜひ全編をロスレスで公開してほしいものですが、こうしてブート化されちゃうことにいい気はしていないかもです。
とまぁそんなわけですが、ツアー唯一のIEM音源ということでやはり続々CD化されました。
LHからは『LOS
ANGELES 2024 1ST NIGHT: IN EAR MONITOR RECORDING』、Mayflowerからは『HACKNEY
LOS ANGELES 2024』、EVからは紙ジャケの『STILL ALIVE』(デフジャケのプラケース版もあり)。
新作紹介はツアー日程順に進めてきたので、このLA初日の音にたどり着くのを楽しみにしていたんですが、いざ辿り着いて全編聴いてみると、、、
やはり公開されたキーボードが大きなミックスのせいで、それを加工してもあまり面白くなかったというのが第一印象。
ということであっさり紹介します(笑)
LHのNo
label盤は公開されたミックスに忠実な音で、どこかの楽器の音質が損なわれることもなく一番クリアな"EX"。
ただし元の音源のままのようなのでキースの3曲ではほとんどキースのヴォーカルは聴こえません。
Mayflower盤はがっつりAIでしょう、目立っていたキーボードをぐっと抑えてギターを出した音で、しかも先に紹介した隠密成分をマトリクスで加えていることが"Start
Me Up"開始時の歓声で分かります。
これでキースのヴォーカルもある程度聴こえるようになっており、これらもあって一番SB音源っぽく仕上げられていますが、AIの影響を受けて楽器のクリアさが損なわれてシュルシュルした感じもある"EX"〜"EX-"。
なお、先に紹介した隠密盤のところでその隠密音源とこのMayflower盤を左右に配したマトリクスも出回っていると紹介しましたが、実はこのMayflower盤にはすでにその隠密成分は入っていたということで。
また、こちらにはラストにボートラで翌公演から"Fool
To Cry"が収録されています。
BFのEV盤もAIなのか目立っていたキーボードを抑えつつ、音に広がりと厚みを持たせ、ミックのヴォーカルが前面に出た音ですが、他の楽器の音のクリアさが少し損なわれてやや不自然な響きもある"EX"〜"EX-"。
こちらではキースのヴォーカルもある程度は大きくなっていますが、隠密成分は入っていないような気がします。
ということでそれぞれですが、AIって凄いなと驚きつつ、やっぱりAI加工による弊害もあるなと。
とはいえバランスの悪い卓直SB音源と思えば悪くもありませんが、やはりここは普通のミックスで公開してくれることに期待
まぁ貴重なIEM音源なので無視して通るわけにもいきませんし、どれがいいかは個人の好みによりますが、やはり大元があのミックスではAIで加工しても思ったより面白くないなと。
いや、それは期待値が高かったことの裏返しで、IEMならではの面白さもあるので、公開されたIEM音源そのままの音を楽しむのもあり。
LH盤を聴くと、こんなにチャックって弾いてたんだと、めちゃ新鮮ではあります。
ということで、このミックスはミックスで楽しむとして、個人的には今作でのAI加工にはなじめない感じでした。
『 LOS ANGELES 2024 1ST NIGHT 』
no label (2CD)
aud.recordings@SoFi Stadium, Inglewood, CA. Jul.10, 2024
●Disc
1
1. Intro / 2. Start Me Up / 3. You Got
Me Rocking / 4. It's Only Rock'n Roll / 5. Angry / 6.
Beast Of Burden / 7.
Wild Horses / 8. Mess
It Up / 9. Tumbling Dice / 10. You Can't Always Get What You Want / 11. Band
Introductions / 12. Tell Me Straight / 13. Little T&A / 14. Before They
Make Me Run
●Disc 2
1. Sympathy For The Devil / 2. Honky Tonk Women /
3. Midnight Rambler / 4. Gimme Shelter / 5. Paint It Black / 6. Jumping Jack
Flash / 7. Sweet Sounds Of Heaven / 8. Satisfaction
Hackney Diamondsツアー全20公演の17公演目はLA2公演の初日。
ちなみに7/10と7/13にLA公演とは、75年を彷彿させにんまりしてしまう日程。
今ツアーで2公演を行ったのはNYCエリアのイースト・ラザフォード、シカゴ、そしてこのロサンゼルスのみ。
ということでこのLAでもシカゴ同様2日間で7曲を入れ替えたストーンズ。
まずここLA初日ではvoteは"Beast
Of Burden"、レア曲はもうレア曲でもなくなりましたが"Wild Horses"。
他に2曲目3曲目は"You
Got Me Rocking"と"IORR"、さらに新曲2枠目は"Mess It Up"、キース1曲目は今ツアー最後のお披露目"Tell
Me Straight"、さらに長尺は"Midnight Rambler"。
これら7曲を2日目には入れ替え、さらに2日目は"Tumbling
Dice"の位置まで変えてくるというサービス精神満点のストーンズ。
演奏もツアー終盤に差し掛かってすっかり仕上がってます。
でも"Beast
Of Burden"ではvoteの結果発表の前に曲名を言ってしまい、キースに指摘されて気づくも、「あ、voteだったのに言っちゃった?・・・もうやっちゃおう」と結果発表の画面は映し出されず(笑)
そんなLA初日ですが、今ツアーで唯一この日だけIEM(イヤモニ)音源がネットに速攻公開されました。
そのため、隠密より先にそちらのCDがリリースされたんですが、そちらは後回しにしてまずは隠密から。
今作の隠密音源もネットに公開されたものが元になっています。
定位が大きくずれているわけではないものの、ちょっと演奏の音が左に偏っていてどちらのギターも左から中央でまとめて鳴っていますが、音質自体はなかなか良好。
演奏の音は大きくとらえられており、SoFiスタジアムということでさほど音の抜けがよいわけではありませんが、チャットノイズはたまに掛け声が入る程度。
キースのギターは目立って聴こえるものの、音像が目立ってクリアで大きいというほどでもなく。
それでもこれで演奏がセンターに来ていれば素晴らしいんですが、そこは惜しい"EX-"。
ちなみにこの音源とIEM音源をステレオでマトリクスするのではなく、それぞれをモノラル化してから、この隠密音源を右ch、IEM音源を左chに配してマージした音源ってのも出回ってます。
が、その元のIEM音源のタイトルには実は今作の隠密音源もマトリクスされてたことが聴いてみてわかりましたので、もうわけわかりませんが、相性は悪くないのかも(笑)
さて、LAはストーンズにとっても馴染みの地ということで、メンバー紹介の前に、「60年前にLA近郊のサンバーナーディーノで初めてギグをやって、TAMIショーにも出演したんだよ」とミック。
さらに"Gimme
Shelter"の後には、「ここLAでは『AFTERMATH』、196...6年だったね、そこから『HACKNEY
DIAMONDS』までいくつものアルバムをレコーディングしたんだよ」とLAに感謝の言葉を。
そしてそのUS盤『AFTERMATH』のオープニングナンバーである"Paint
It Black"になだれ込んでゆくのがなんともカッコよい。
ということでLA初日をまずは隠密で味わいました!
July 2024
『 VANCOUVER 2024 : MULTICAM 』
Uxbridge (1DVDR)
『 VANCOUVER 2024 : MULTICAM ver.2 』
Uxbridge (1DVDR)
aud.shots@BC Place Stadium, Vancouver, BC,
Canada. Jul.5, 2024
1.
Intro / 2. Start Me Up / 3. Let's Spend The Night Together / 4. Bitch
/ 5. Angry / 6. Street Fighting Man
/ 7. Wild Horses /
8. Mess It Up / 9. Tumbling Dice / 10. You Can't Always Get What You Want /
11. Band Introductions / 12. Tell Me Straight / 13. Little T&A / 14. Before
They Make Me Run / 15. Sympathy For The Devil / 16. Honky Tonk Women / 17. Midnight
Rambler / 18. Gimme Shelter / 19. Paint It Black / 20. Jumping Jack Flash /
21. Sweet Sounds Of Heaven / 22. Satisfaction
Hackney Diamondsツアー全20公演中16公演目、カナダに飛んでバンクーバー公演。
3曲目に"Bitch"、voteにツアー初登場の"Street
Fighting Man"、レア枠というかレアでもなくなってきた"Wild Horses"、新曲2枠目は"Mess
It Up"、キースの3曲目はこの一つ前のシカゴ2日目から登場した"Before
They Make Me Run"。
このバンクーバー公演は残念ながらCDでのリリースがなく、映像2作品のみ。
ツアーも終盤ということで、ストーンズもツアー初登場の"Street
Fighting Man"を見事に披露するなど絶好調。
そしてこのバンクーバーはカナダ唯一の公演ですが、映像からは米国よりもミックの振りに応じた観客のリアクションがいい様子が伺えます。
その2作品、いずれもマルチカメラですが、最初にリリースされたのは、ライヴから1週間も経たないうちに公開されたこちらの映像の元から。
https://www.youtube.com/watch?v=riDr6Obi47g
YouTubeでもHDですが、圧縮率がよいのかDVD-Rになってもなかなか綺麗。
正面スクリーンとステージをとらえた安定した正面ショットを中心にマルチカメラに仕立て上げられており、フェードを使った重ね映像なども多用したマルチ編集はいいのかどうかわかりませんが、手が込んでます。
そしてレア曲ではフロントローあたりからの映像が多用されています。
そこでも正面ショットをフェードで差し込んだり4画面分割とか妙なデジタル加工映像にせんでもと思ったりはしますが、短期間で仕上げられた割には手が込んでます。
一方、遅れて登場したのが『MULTICAM
ver.2』。
こちらはfaloによるMission from Godシリーズからで、YouTubeには公開されていません。
ちなみにMfGシリーズの映像にはあったライブ開始までの映像はカットされています。
遅れてリリースされた方がいいに決まってると思いきや、そんな単純なものではなく。
こちらはスマホによる縦画面も入っていたり、オーディオはメインはちょいと癖のある割れ気味で曲が終わるところで毎度のように切り替わったり、ちょいと周りが賑やかなところもあり、どっちがいいのか難しい(笑)
でも後からリリースされただけあってマルチカメラの素材からのチョイスはこちらの方がいい映像が多いかと。
1作目のようなキースのソロでのキースにクロスフェードで正面ショットが被ったりしてないのはいい。
とはいえそこはシーンによってこっちがいいあっちがいいはありますけど。
PCで1作目はYouTube、2作目はDVD再生ソフトで2画面同時再生しながら見てるとより多面的に見れて面白い(笑)
そして毎度ながら、こちらにはBD-R用素材もあり、そちらの方が断然綺麗。
フロントからの映像ではBD-R用素材ではしっかり表情も伺えますが、DVD-Rになると少し崩れてしまって全体的にシャープさも半減。
UxBridgeもBD-R展開してほしいんですけどねー。
さて、カナダということで、いつものアメリカ大統領選挙ネタのかわりに、トルドー家とはずっと親しかったことを話すミック。
でもちとブーイングで、サッカーのネタやブライアン・アダムスのネタに切り替えるミック(笑)
そっちの反応はよく、昔のマーガレットとのスキャンダルは笑えないのか、単に息子の大統領が不人気なのか?
そんなわけで、映像しかないのは残念ですが、ツアー終盤に差し掛かって絶好調なストーンズでした!
『 CHICAGO 2024 2ND NIGHT : MULTICAM 』
Uxbridge (1DVDR)
『 CHICAGO 2024 2ND NIGHT : MULTICAM ver.2 』
Uxbridge (1DVDR)
aud.shots@Soldier Field, Chicago, IL. Jun.30, 2024
1.
Intro / 2. Start Me Up / 3. Let's Spend The Night Together / 4. Rocks
Off / 5. Angry / 6. Shattered
/ 7. Dead Flowers (with Lainey Wilson)
/ 8. Whole Wide World / 9. Tumbling Dice / 10. You Can't Always Get What You
Want / 11. Band Introductions / 12. Tell Me Straight / 13. Little T&A /
14. Before They Make Me Run
/ 15. Sympathy For The Devil / 16. Honky Tonk Women / 17. Miss You / 18. Gimme
Shelter / 19. Paint It Black / 20. Jumping Jack Flash / 21. Sweet Sounds Of
Heaven / 22. Satisfaction
シカゴ2日目の映像も充実しています。
なんとワンカメの『THE
VIDEO』が登場する間もなく速攻『MULTICAM』が登場。
ライヴの3日後、7/3にはもう公開されてた今作の元のマルチカメラがこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=RtH17YlTT7I
なるほどこれがあれば『THE VIDEO』をリリースするまでもないという出来。
オーディオもCDと同じ音源が使われています。
後から見直せばここぞというときに別のメンバーが映っていたり、曲間は静止画でつないでいたりするところはあれど、速攻仕上がった映像は見事。
そしてそのマルチカメラから遅れること3週間、じっくり仕上げられて公開されたのが『MULTICAM
version 2』。
こちらはfaloによるMission from God、MfGシリーズからで、YouTubeにはアップされていません。
その公開されたMfGシリーズの元素材は、BD用は21GBでDVD用でも8GB近くあります。
それを1層式の4.3GBほどに圧縮しているのが今作ですが、これは大元の圧縮率がいいのか、DVD-Rになってもなかなか綺麗。
そしてこちらもオーディオはCDと同じ音源が使われています。
また、速攻リリースの『MULTICAM』よりもこちらの方がソロを弾いてるメンバーがしっかりフォーカスされており、没入感高し。
BD-Rに仕立てた方が綺麗なのはもちろんですが、これはこれでなかなか見ごたえあり。
ということで絶好調シカゴ2日目をCDと映像でばっちり堪能いたしました!
『 CHICAGO 2024 2ND NIGHT 』
no label (2CD)
aud.recordings@Soldier Field, Chicago, IL. Jun.30, 2024
●Disc 1
1.
Intro / 2. Start Me Up / 3. Let's Spend The Night Together / 4. Rocks
Off / 5. Angry / 6. Shattered
/ 7. Dead Flowers (with Lainey Wilson)
/ 8. Whole Wide World / 9. Tumbling Dice / 10. You Can't Always Get What You
Want / 11. Band Introductions / 12. Tell Me Straight / 13. Little T&A /
14. Before They Make Me Run
●Disc
2
1. Sympathy For The Devil / 2. Honky Tonk Women / 3. Miss You / 4. Gimme
Shelter / 5. Paint It Black / 6. Jumping Jack Flash / 7. Sweet Sounds Of Heaven
/ 8. Satisfaction
Hackney Diamondsツアー15公演目、シカゴ2公演の2日目。
初日の紹介でも書いたとおり、シカゴ初日とは7曲も入れ替えてきたストーンズ。
この2日目はvoteは"Shattered"、レア曲は"Dead
Flowers"。
他に2曲目3曲目は"Let's Spend The Night Together"と"Rocks
Off"、さらに新曲2枠目は"Whole Wide World"、キース3曲目はツアー初登場の"Before
They Make Me Run"、さらに長尺は"Miss You"にと、7曲もシカゴ初日とは替えてきたストーンズ。
今ツアーでの2公演開催地3か所のうち、先に終えたNYCエリアのニュージャージーはイースト・ラザフォードでの入れ替わりは5曲だったので、齢80にしてこの攻めの姿勢や恐るべし。
演奏もやや慎重さも伺えたシカゴ初日よりも断然攻めてます。
"Rocks
Off"では初日ヒューストンよりミックがキーを下げて歌うところもありますが、以降ミックもキースも絶好調。
そう聴こえるほどの高音質というのもありますが、シカゴ2日目、恐るべし。
"Shattered"はイースト・ラザフォードよりキレッキレ、そしてオープニング・アクトを務めたレイニー・ウィルソンとの"Dead
Flowers"ではミックもカウボーイ・ハットを被っての熱唱。
カントリー歌姫とのデュエットにミックも嬉しそう。
ここでのロニーは見事なプレイを見せ、そしてキースもバック・ヴォーカルで存在感を出してます(笑)
続く"Whole
Wide World"ではミックはイヤモニの調子が悪かったようで、ミックはちょっと不安定なところもありますが、演奏は盤石。
メンバー紹介前のミックは「シカゴに戻ってこれてうれしいよ。シカゴではいろんなところに行ったんだ。プライド・パレードはTVでサッカーのイングランド戦を観てたから見れなかったけど、The
Bean(シカゴ公演のリトにも使われている巨大なシルバー豆のアート)を見に行って髪の毛のチェックをしたよ。あとネイキッド・バイク・ライド(前日開催の裸でサイクリング)も見れたよ」ってな感じでウケてます(笑)
続くメンバー紹介では地元シカゴのダリル・ジョーンズへの歓声は初日よりも大きい感じ。
そしてキース・コーナー。ここでの"Little
T&A"でのキースのギターがまた初日とはちょっと違う味わいでいい。
そして今ツアー初登場の"Before
They Make Me Run"。
以降の公演では"Happy"に代わってもっぱらこの曲がキース・コーナーのラストを務めることとなりますが、やっぱりこの曲のキースはいい。
後半のギターはかなり自由ですが(笑)
そんな感じの素晴らしい演奏のシカゴ2日目ですが、はい、これがまた音が素晴らしい!
しかーし、その録音場所を知るとびっくり。
なんとセクション304!キース側の端も端、ほぼステージ真横の3階スタンドからというから驚き。
でも周りにはあまり人もおらず、音像も驚くほど大きくかつバランスもよく、キースのギターが気持ちよく響く素晴らしい音質"EX"。
これが天井付きのドームだったらこうはいかないんでしょうが、Windy
Cityと呼ばれる由縁の風もあまりなかったようで、ほんとに素晴らしいサウンド。
"JJF"の途中でピッと電子音が入っていますが、まるでSB録音のようと形容しても差し支えない、見事にクリアでいてシャープでラウドなサウンド。
録音者には感謝感謝であります。
ということで素晴らしきシカゴ2日目を素晴らしいサウンドで堪能できました!
『 CHICAGO 2024 1ST NIGHT : THE VIDEO 』
Uxbridge (1DVDR)
『 CHICAGO 2024 1ST NIGHT : MULTICAM 』
Uxbridge (1DVDR)
aud.shots@Soldier Field, Chicago, IL. Jun.27, 2024
1.
Intro / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. It's Only Rock'n Roll /
5. Angry / 6. She's A Rainbow
/ 7. Wild Horses /
8. Mess It Up / 9. Tumbling Dice / 10. You Can't Always Get What You Want /
11. Band Introductions / 12. Tell Me Straight / 13. Little T&A / 14. Happy
/ 15. Sympathy For The Devil / 16. Honky Tonk Women / 17. Midnight Rambler /
18. Gimme Shelter / 19. Paint It Black / 20. Jumping Jack Flash / 21. Sweet
Sounds Of Heaven / 22. Satisfaction
(『THE VIDEO』: + 1. Let Me Down
Easy / 2. Hard To Be Human by Bettye LaVette)
続いてシカゴ初日の映像。
シカゴ最速リリースはこのワンカメの『THE
VIDEO』。
元映像はこちらで、元は4K。
https://www.youtube.com/watch?v=y90_YvlksLQ
YouTubeのタイトルのとおり、アリーナ後部のGAエリア正面最前列から収録されており、観客もわずかに頭部が映るのみで、ステージとスクリーンがうまく入っているショットも多し。
そして元が4KとはいえDVD-Rにするとやはり画質は落ちてますが、なかなか綺麗です。
そしてこちら、珍しく前座のベティ・ラヴェットのステージの途中から収録。(クレジットではスペルがちょっと違っていますが)
ベティといえば、2018年にリリースしたボブ・ディラン・カヴァー集でキースとも共演していました。
ということでこちら、見晴らしもよくシカゴ初日の様子をしっかり捉えた作品。
そしてマルチカメラはこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=gZRrL3aqOkU
マルチカメラの名手midimannz氏による作品。
やはりさすがのmidimannz印で素晴らしい。
キースのアップも多く、Hackney
Diamondsツアーのおいしいシカゴ初日を楽しめます。
ただ、毎回書いていますがやはりDVD-Rとなると元がHDでも画質は落ちちゃってるのは残念。
大画面TVで見るとちょっと残念。というかいまの大画面TVではYouTubeも観れたりするので、直接HD画質で見る方が綺麗。
とはいえ広告入ったり面倒ですけど(笑)
というわけですが、久しぶりにCDと映像2種類そろい踏みでシカゴ初日をフルに堪能いたしました!!
『 CHICAGO 2024 1ST NIGHT 』
no label (2CD)
aud.recordings@Soldier Field, Chicago, IL. Jun.27, 2024
●Disc
1
1. Intro / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. It's Only Rock'n
Roll / 5. Angry / 6. She's A Rainbow
/ 7. Wild Horses /
8. Mess It Up / 9. Tumbling Dice / 10. You Can't Always Get What You Want /
11. Band Introductions / 12. Tell Me Straight / 13. Little T&A / 14. Happy
●Disc
2
1. Sympathy For The Devil / 2. Honky Tonk Women / 3. Midnight Rambler /
4. Gimme Shelter / 5. Paint It Black / 6. Jumping Jack Flash / 7. Sweet Sounds
Of Heaven / 8. Satisfaction
Hackney Diamondsツアー14公演目、シカゴ2公演の初日。
一つ前のデンバーから20曲と最長セトリに進化したストーンズ、中6日と長めのオフを経ながらもデンバーの勢いそのままにシカゴになだれ込みます。
ここシカゴ初日ではvoteは"She's
A Rainbow"、レア曲は"Wild Horses"。
他に2曲目3曲目は"Get
Off Of My Cloud"と"IORR"、さらに新曲2枠目は"Mess It Up"、キース3曲目は"Happy"、さらに長尺は"Midnight
Rambler"と、これら7曲をシカゴ2日目では変えてくるというサービス精神満点のストーンズ。
そんなシカゴ初日を収めたこちらは少し距離は感じて音像が大きいわけではありませんが、周りは静かで演奏全体をクリアにとらえています。
開場100周年を迎えたソルジャー・フィールドの夜空にストーンズが溶け込んでいくさまが美しい。
そして公開された音では強かった低音が整えられて、断然聞きやすくなった"EX-"。
ちなみにキースはオープニングの"Start
Me Up"のイントロでちょっとやらかしていますが、こちらでは映像で聴こえる音ほどはやらかしてないように聴こえます(笑)
そしてvoteソングの発表前に大統領選挙に行くように呼び掛けるミック。
この日のvoteには新曲"Bite
My Head Off"まで登場していましたが、登場したのは"She's A Rainbow"。
ここシカゴでは97年のBridges
To Babylonツアー開幕の地であったソルジャーフィールド2日目に披露されて以来の登場。
27年前を懐かしく思い出したファンも多かったのではないかと。
そして新曲の2枠目"Mess
It Up"を少し慎重に演奏するストーンズ。
この日は他でもちょっと慎重な演奏も観られますが、"Tumbling
Dice"はその慎重さと裏腹に繰り出されるラフなリックが迫力を生んでいます。
メンバー紹介の前には、「今夜ここで何が足りないかわかるかい?ディベートだ。バイアグラ宴と呼びたいけどね」と、この日初回を迎えた大統領討論会をいじるミック。
「もっともここシカゴでディベートといえば、ディープディッシュかタヴァーンスタイルだけどね」とシカゴといえばのピザで笑わせるミック。
これウケてます(笑)
そしてキース・コーナーの3曲目"Happy"、ここでロニーやらかします(笑)
双子ちゃんの前でいいところを見せるはずが、なんとも頼りないソロを。
映像を見るとまぁキースも笑ってますので、そのせいではないでしょうが、アトランタから5回連続で登場した"Happy"がここで姿を消し、シカゴ2日目以降は"Before
They Make Me Run"に(笑)
しかしこの日のハイライトは"Midnight
Rambler"。
80歳とは思えない力強さで始まると、ボストンの前にはいつもの"Come
On In My Kitchen"の代わりに"Sweet Home Chicago"とご当地ソングを差し込むミック。
演奏後、「今夜はシカゴでの40回目のステージなんだ。60年前に初めてシカゴを訪れた時にはチェス・スタジオで録音をして、マディ・ウォーターズ、チャック・ベリー、ハウリン・ウルフといった僕らのティーンエイジのアイドルに出会ったんだ。ありがとうシカゴ」と。
やはりシカゴは特別なのだ。
ということでソルジャー・フィールド100周年とストーンズの40回目のシカゴ公演を楽しみました!
『 DENVER 2024 : THE VIDEO 』
Uxbridge (1DVDR)
『 DENVER 2024 : MULTICAM 』
Uxbridge (1DVDR)
aud.shots@Empower Field at Mile High, Denver,
CO. Jun.20, 2024
1.
Intro / 2. Start Me Up / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Bitch
/ 5. Angry / 6. Let It Bleed
/ 7. Wild Horses /
8. Mess It Up / 9. Tumbling Dice / 10. You Can't Always Get What You Want /
11. Band Introductions / 12. Tell Me Straight / 13. Little T&A / 14. Happy
/ 15. Sympathy For The Devil / 16. Honky Tonk Women / 17. Midnight Rambler /
18. Gimme Shelter / 19. Paint It Black / 20. Jumping Jack Flash / 21. Sweet
Sounds Of Heaven / 22. Satisfaction
Hackney Diamondsツアーもいよいよ終盤へと差し掛かる中盤ラスト、13公演目のデンバー公演。
このデンバーの後は中6日あけていよいよシカゴからツアー終盤に突入するストーンズ。
レア曲は"Bitch"と"Wild
Horses"、voteは"Let It Bleed"ということで新たなサプライズこそありませんでしたが、このデンバーでは終盤への手ごたえをつかむためかのように、アンコールに"Sweet
Sounds Of Heaven"が復活し、これまでの18→19と拡大してきた曲数もいよいよ20曲の最終形態へ移行します。
そんなデンバー公演ですが、これまた残念ながら良好隠密は現れず、現時点では音源は未CD化で映像2作品のみ。
その映像2作品、まずは先にリリースされたワンカメの『THE
VIDEO』。
元映像はこちらと同じ。
https://www.youtube.com/watch?v=q2yKId380vA
キース側スタンドからの見下ろしショット。
ミックの動きもたまに追いますが、基本的にカメラはしっかり固定され、ステージ全体がよく見える安定感抜群のショット。
とはいえ中距離なのでメンバーの表情まではわからず、大画面TVで見るとちょいと輪郭の甘いソフトな画質。
ということで大画面TVでは物足りなさも。
でもオープニングの"Start
Me Up"でのキース、一発目のストロークで音が出なかったことがわかります(笑)
こういうところは音だけ聴いててもわからない(笑)
続いてマルチカメラ。
このデンバー公演はmidimannzによる作品は制作されていないようで、こちらはfaloによるMfGシリーズから。
YouTubeにはアップされていません。
さてこちら、さすがマルチカムだけあってフロントからのショットもたっぷり。
やはり表情がわからずちょいソフトな中距離よりはこちらの方が楽しめます。
とはいえやはりライトで色が飛んでるところもたまにあり、DVD-Rということでちょっと輪郭がソフトで粗かったりも。
MfGにはBD-R素材もあるので試しにDLして見比べてみると、やはりBD-Rの方が断然いいのでそちらの方がありがたいんですけどね〜。
ということで特にマルチカメラは楽しめましたが、どうしても映像はCDほどは演奏に集中できません(笑)
9公演目のオーランド、10公演目のアトランタ、12公演目のクリーブランド、そしてこの13公演目のデンバーと、ツアー中盤が未CD化なのは残念。
クリーブランドは先日公開された音源もあったのでそのうちリリースされるかもですが。
ところでここデンバーでのMCは、
「デンバーで初めてコンサートをやったのは1965年のこと。昨日、記憶をたどってそのコロラドコロシアムに行ってみたんだけど、変な匂いがしてね。」
「ピュリナキャットフードのせいなのか、ローレン・ボーバートがタバコを吸っていたのかわからないけど。」
結構ウケてます(笑)
ローレン・ボーバートって?と思ってググると、共和党下院議員で劇場で電子タバコ吸ったり電話したりして劇場から追い出されたとか。なるほどと(笑)
デンバー北部のキャットフードの工場が臭いという記事も(笑)
これは現地の人じゃないとさっぱりですね(笑)
『 CLEVELAND 2024 : THE VIDEO 』
Uxbridge (1DVDR)
『 CLEVELAND 2024 : MULTICAM 』
Uxbridge (1DVDR)
aud.shots@Cleveland Browns Stadium, Cleveland,
OH. Jun.15, 2024
1. Intro / 2. Start Me Up / 3. It's Only Rock'n Roll
/ 4. Let's Spend The Night Together / 5. Angry / 6. Doo
Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker) / 7. Monkey
Man / 8. Whole Wide World / 9. Tumbling Dice / 10. You
Can't Always Get What You Want / 11. Band Introductions / 12. Tell Me Straight
/ 13. Little T&A / 14. Happy / 15. Sympathy For The Devil / 16. Honky Tonk
Women / 17. Miss You / 18. Gimme Shelter / 19. Paint It Black / 20. Jumping
Jack Flash / 21. Satisfaction
ツアー後半、12公演目は6/15のクリーブランド。
クリーブランドといえばThe
Rock & Roll Hall of Fameの地。
土曜日に開催されたコンサートに合わせ、コンサート会場のすぐ横にあるそのロックの殿堂ではストーンズウィークエンドが開催されました。
さて、この日は9公演目のオーランド、10公演目のアトランタと並んで良好隠密音源は出回っておらず未CD化の公演。
(9月上旬に公開された音源がそのうち出るかもですが)
そういうわけもあって映像で楽しむことになるわけですが、映像は『THE
VIDEO』と『MULTICAM』の2種類リリースされています。
この日のvoteは"Doo
Doo Doo Doo Doo"で、レア曲は前公演のフィリーと同じく"Monkey Man"。
"Doo
Doo Doo Doo Doo"は今ツアー登場3回のうちの2回目。
そして"Monkey
Man"はこの一つ前のフィリー公演と同じで連続登場。
今ツアーでは8回登場して5回目の演奏となる"Whole
Wide World"も素晴らしいクリーブランド。
でもアトランタ、フィリーと続いてこの公演でも"Sweet
Sounds Of Heaven"は演奏されず。
"Sweet Sounds Of Heaven"がめでたく復活し、いよいよ全20曲へと進化するのはこの次のデンバー公演から。
ところでこのクリーブランド、"Angry"でキースは中盤のソロを弾いてません。
一瞬「やっちまったか?」てな表情が伺えますが、忘れてたのか?(笑)
それ以外では演奏も好調です(笑)
さてそんなクリーブランド公演、まずは先にリリースされたワンカメの『THE
VIDEO』。
元映像はこちらと同じ。
https://www.youtube.com/watch?v=BB1Gkzb2hBU
ロニー側のスタンド低層からの安定したショット。
脚立で固定しているようで、ミックが花道を進んでフレームアウトしてもしばらくお構いなしだったりする安定感を誇ります(笑)
ただ、ライトに負けてちょっと白飛びしており、表情や手元はあまりわからないのが残念。
でもこの公演はCD化されていないとはいえ、こちらの音もなかなか良い。
続いてマルチカメラの『MULTICAM』。
こちらはいつものmidimannz氏によるもので、元映像はこちらと同じ。
https://www.youtube.com/watch?v=pahtujHXbRQ
オープニングでは右手を上げて入ってくるマット・クリフォードをカメラが追ってしまい、ミックを捉えられていません。
たしかに紛らわしい(笑)
こちらもちょっと表情は色飛びしてたり、大型TVで見るにはフォーカスの甘いソフトな映像が多かったりもしますが、スクリーンショットも織り交ぜつつ、ピックを投げるロニーをスローモーションで映したり、合成ショットが入ったりと、ところどころ手の込んだ作りはさすがのmidimannz印。
ということで未CD化のクリーブランド、こちらの映像で堪能いたしました!
『 BBC SESSIONS 1963-1971 』
no label (3CD)
Definitive collection of BBC recording sessions
and live performances by Prof.Stoned
Prof.StonedによるBBC集大成の大作!!
BBC放送物といえば、CDでは古くは『GET
SATISFACTION...IF YOU WANT!』(TSP-CD-003)、そして1994年にInvasion Unlimitedからは『BEAT
BEAT BEAT AT THE BEEB』 (IU-9428-2)、2012年にはGOLDPLATEから『BBC SESSIONS
1963-1965』(GP-1203CD1/2)、さらに2013年にDACから『BEAT BEAT BEAT AT THE
BEEP』(DAC-130)などがリリースされてきました。
その後2017年にはオフィシャルの名のもとにイマイチな『ON
AIR』がリリースされ、そのDeMix処理には違和感を覚えつつも、ブートとしては決定盤であるDAC盤以降はリリースされずじまいでした。
それがあのProf.
Stonedが手掛けるBBC Sessionsのレストアシリーズの一環で、われらがストーンズも鮮烈に蘇って公開されたのです。
ソースによっては一部アナログブートやブートCDが使われている曲もありますが、BBCやWestwood
Oneのラジオショーディスクなどもしっかりマスターに使われており、それらの音源をDeMix
Proによってマスタリングすることにより、より明瞭かつ厚みを持たせた音に進化を遂げており、これは驚きです。
オフィシャルの『ON
AIR』がリリースされた頃よりも、DeMixも大きく進歩したことが伺える素晴らしい出来。
さて、連休ということで、いよいよこの大作を腰を落ち着けてしっかり聴こうと、比較のために既発もすべてPCに取り込んでから聴き始めると、、、
1曲目の「Saturday
Club」からの"Come On"の最初のビルの一音が既発と違ってしっかり入っているところからしてナイス。
これは別の箇所からの切り貼りかもですが、もう1曲目の一発目からしていい。
そして64年2月の「Saturday
Club」からのDisc1の5曲目"Don't Lie To Me"もほんの僅かに冒頭を別の箇所から補填しているようで、9曲目の"You
Better Move On"ではイントロ冒頭の揺らぎも目立たなくなっています。
さらに64年6月の「Saturday
Club」からのDisc2の3曲目の"Route 66"もほんの僅かに冒頭を別の箇所から補填しているようです。
そんな細かいところもありますが、もっと重要なところでは、以前『ON
AIR』リリース時にBJさんにYouTubeにある音源を教えていただきましたが、そのこれまで手持ちのブートでは聴くことができなかった「Joe
Loss Show」からのDisc1の19曲目の"Not Fade Away"が遂にしっかり収録され、同じく「Joe
Loss Show」からは既発では冒頭50秒の一番が丸々欠落していた20曲目の"High-Heel
Sneakers"は遂に完全版が収録されました。
・・・と最初書いていましたが、60年代音源整理中さんにご指摘いただき、2018年にリリースされた『GET YOUR KICKS OFF』(DAC-185)にも収録されていていたことがわかり、ここに修正いたします。
でも微妙にヒスノイズとシュルシュル裏で感じるDAC盤よりも、今作の方が音はいいです。さらに「Top Gear」からのDisc2の11曲目の"Around
And Around"は既発と比べると大きな向上が図られており、これは後にラジオマンとなるLeon
Tipler氏によるエア・チェック・テープからとのことで、Prof.Stonedによるインフォには、こちらを提供してくれたレイス卿への謝辞が述べられています。
他に演奏はプレイバックながらミックのヴォーカルはライヴ放送された、BBC
One TVの「Top Of The Pops」から"Ruby Tuesday"が収録されているのもポイント高し。
また、「Top
Of The Pops」といえば、71年4月に放送された"Brown Suagr"のみならず"Bitch"と"Wild
Horses"も収録。
"Brown Sugar"はオフィシャルBlu-rayからで、後者2曲はやはり音質的には劣るとはいえ既発を上回る音質で収録されているのが素晴らしい。
また、インタビューもしっかり収録されており、まさに集大成という素晴らしいものに。
なお、DAC盤リリース時のインフォに、"Ain't
That Loving You Baby"と"It's All Over Now"の録音データについての考察が記載され、DAC盤では1964/7/17に収録されて7/23に放送された「TOP
GEAR」と結論付けられていましたが、今回のProf.Stonedによるまとめでも同様に整理されています。
なお、『ON
AIR』では前者は1964/10/8に収録されて10/31に放送された「RHYTHM AND BLUES」とされていましたが、やはり「TOP
GEAR」が正解でしょう。後者は『ON AIR』には未収録。
そして『ON AIR』といえば"The
Last Time"でミックのヴォーカルがダブって収録されるという痛恨のミス編集がありましたが、今作では当然そんなことありません。
ということで素晴らしい集大成。
以下、曲目はProf.
Stonedのインフォより。トラックナンバーは今作CDにあわせて修正しています。
また、Prof.
Stonedのインフォには現存していない欠落曲やその他の情報をNoteとして追記されていますが、ここでは割愛します。
なおProf.Stonedは"Hi-Heel
Sneakers"を"Hi-Heeled Sneakers"と記載しており、今作にもそうクレジットされていますが、ここでは"Hi-Heel
Sneakers"としています。
The Rolling Stones - BBC Sessions 1963-1971
{Remastered & Complete} [A Prof. Stoned Comp 2024]
●Disc 1
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Session
#1
01. Come On
02. Memphis Tennessee
03. Roll Over Beethoven
Recorded:
Playhouse Theatre, Northumberland Avenue, London UK; Monday 23 September 1963
Broadcast:
BBC Radio 'Saturday Club': Saturday 26 October 1963
Producer: Bernie Andrews
Source:
excellent pre-broadcast tape
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Session
#2
04. Roll Over Beethoven
Broadcast live: BBC Radio ‘Go Man Go';
Friday 24 January 1964 @ 12.31 PM
Producer: Don George
Source: good off-air
recording
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Session
#3
05. Don't Lie To Me
06. Mona
07. Walkin' The Dog
08. Bye Bye
Johnny
09. You Better Move On
10. I Wanna Be Your Man
Recorded:
Playhouse Theatre, Northumberland Avenue, London UK; Monday 3 February 1964
Broadcast:
BBC Radio 'Saturday Club': Saturday 8 February 1964 @ 10 AM
Producer: Bernie
Andrews
Source: very good to good off-air recordings
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Session
#4
11. 'Intro'
12. Route 66
13. 'Long John talks'
14. Cops And Robbers
15.
'Long John talks'
16. You Better Move On
17. 'Long John talks'
18.
Mona
Recorded: BBC Camden Theatre, Camden Town, London UK; Thursday 19
March 1964
Broadcast: BBC Radio World Service 'Rhythm & Blues' &
BBC One TV 'Stereophony' (sound only.; Saturday 9 May 1964 @ 9:30 AM
Producer:
Ian Grant
Presenter: Long John Baldry
Source: sublime pre-broadcast tape
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Session
#5
19. Not Fade Away
20. Hi-Heel Sneakers
21. Little By Little
22.
I Just Want To Make Love To You
23. I'm Moving On
Recorded: Playhouse
Theatre, Northumberland Avenue, London UK; Friday 10 April 1964 @ 12.31 PM
Broadcast
live: BBC Radio 'Joe Loss Show'
Producer: Don George
Source: very good
off-air recording
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Session
#6
24. Not Fade Away
25. I Just Want To Make Love To You
26. Beautiful
Delilah
27. Hi-Heel Sneakers
28. Carol
29. Walkin' The Dog
Recorded:
Playhouse Theatre, Northumberland Avenue, London UK; Monday 13 April 1964
Broadcast:
BBC Radio 'Saturday Club': Saturday 18 April 1964 @ 10 AM
Producer: Bernie
Andrews
Sources: 24 is near-ex pre-broadcast tape, the rest are very good
to good off-air recordings
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Session
#7
30. Beautiful Delilah
Recorded: Royal Albert Hall, South Kensington,
London UK; Monday 27 April 1964 @ 19:31 PM
Broadcast live: BBC Radio 'Top
Beat'
Producer: Robin Scott
Source: good off-air recording
●Disc
2
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Session
#8
01. Down In The Bottom
02. You Can Make It If You Try
03. Route
66
04. Confessin' The Blues
05. Down The Road Apiece
Recorded:
Playhouse Theatre, Northumberland Avenue, London UK; Monday 25 May 1964
Broadcast:
BBC Radio 'Saturday Club': Saturday 6 June 1964 @ 10 AM
Producer: Bernie
Andrews
Source: fair off-air recording
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Session
#9
06. It's All Over Now
07. If You Need Me
08. Confessin' The Blues
09.
Carol
10. Mona
Recorded: Playhouse Theatre, Northumberland Avenue,
London UK; Friday 17 July 1964 @ 12.31 PM
Broadcast live: BBC Radio 'Joe
Loss Show'
Producer: Don George
Source: very good off-air recording
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Session
#10
11. Around And Around
12. If You Need Me
13. I Can't Be Satisfied
14.
Crackin' Up
15. Ain't That Loving You Baby
16. It's All Over Now
Recorded:
Playhouse Theatre, Northumberland Avenue, London UK; Friday 17 July 1964
Broadcast:
BBC Radio 'Top Gear': Thursday 23 July 1964 @ 10 PM
Producer: Bernie Andrews
Sources:
11 is ex off-air, the rest are very good to fair off-air recordings
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Session
#11
17. 2120 South Michigan Ave
Recorded: Playhouse Theatre, Northumberland
Avenue, London UK; Thursday 8 October 1964
Broadcast: BBC Radio World Service
'Rhythm & Blues'; Saturday 31 October 1964
Producer: Jeff Griffin
Source:
very good pre-broadcast tape
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Session
#12
18. 'Interview with Brian & Mick'
19. Everybody Needs Somebody
To Love
20. 'Interview with Mick'
21. The Last Time
22. Down The Road
Apiece
Recorded: Broadcasting House, Studio S2, Portland Place, London
UK; Monday 1 March 1965
Broadcast: BBC Radio 'Top Gear': Saturday 6 March
1965 @ 16 PM
Producer: Bernie Andrews
Source: transcription disc
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Session
#13
23. Mercy Mercy
24. 'Interview with Mick'
25. Cry To Me
26.
'Intro to Satisfaction'
27. (I Can't Get No) Satisfaction
28. 'announcement'
29.
Fanny Mae
30. 'Interview with Mick'
31. The Spider And The Fly
32.
'finale time'
33. Oh Baby (We Got A Good Thing Goin’)
Recorded: Broadcasting
House, Studio S2, Portland Place, London UK; Friday 20 August 1965
Broadcast:
23,26,29,30: BBC Radio 1 'The Rolling Stones; Yeh Yeh'; Monday 30 August 1965
@ 16 PM // 25,26,27,29,30: BBC Radio 'Saturday Club': Saturday 18 September
1965 @ 10 AM
Producer: Bernie Andrews
Sources: transcription disc
●Disc
3
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Session
#14
01. Let's Spend The Night Together
02. Ruby Tuesday
Recorded:
Lime Grove Studios, Shepherd's Bush, London UK; Wednesday 25 January 1967
Broadcast:
01: BBC One TV 'Top of the Pops' Thursday 26 January 1967 @ 7:30 PM // 02: BBC
One TV 'Top of the Pops' Thursday 9 February 1967 @ 7:30 PM
Source: very
good off-air recordings
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Session
#15
03. 2000 Light Years From Home
Recorded: Olympic Sound Studios,
Barnes, London UK; Summer/Fall 1967
Broadcast: BBC One TV 'Top of the Pops'
Thursday 28 December 1967 @ 7:30 PM
Source: good off-air recording
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Session
#16
04. 'Mick & Brian interview'
05. Jumpin' Jack Flash
Recorded:
Olympic Sound Studios, Barnes, London UK; April 1968
Broadcast: 05: BBC One
TV 'Top of the Pops' Thursday 23 May 1968 @ 7:30 PM
Source: transcription
disc
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Session
#17
06. 'Mick Taylor interview'
07. Honky Tonk Women
Recorded:
Lime Grove Studios, Shepherd's Bush, London UK; Thursday 3 July 1969
Broadcast:
07: BBC One TV 'Top of the Pops' Thursday 10 July 1969 @ 7:30 PM
Sources:
transcription disc & film master
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Session
#18
08. Gimme Shelter
09. Honky Tonk Women
Recorded: BBC Television
Centre London UK; Friday 12 December 1969
Broadcast: 08: BBC One/ZDF TV “Pop
Go the 60s"; Wednesday 31 December 1969 @ 10:35 PM // 09: BBC One TV 'Top
of the Pops' Thursday 25 December 1969 @ 14:15 PM
Source: film soundtrack
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Session
#19
10. Brown Sugar
11. Bitch
12. Wild Horses
Recorded: BBC
Television Centre London UK; Thursday 11 March 1971
Broadcast: 10 BBC One
TV 'Top of the Pops' Thursday 15 April 1971 @ 19:05 PM // 11-12: BBC One TV
'Top of the Pops' Thursday 22 April 1971 @ 19:05
Source: 01 from film soundtrack,
the rest are good off-air recordings
----------------------------------------------------------------------------------------------------
Completist
Folder:
13. High Heel Sneakers (Spa Royal Hall, BBC TV, 11 July 1964)
14.
Not Fade Away (Spa Royal Hall, BBC TV, 11 July 1964)
15. Mick interview (20
August 1965, Yeh Yeh)
16. Have You Seen Your Mother Baby (17 December 1966,
Top Of The Pops, BBC TV)
17. Mick and Brian interview (15 May 1968, BBC,
Top Gear)
18. Brian interview (15 May 1968, BBC, Scene and Heard)
19.
Mick interview (December 1968, TOTP 217)
20. BBC report about Hyde Park show
(6 July 1969, TOTP 245)
21. Mick Taylor interview (July 1969, TOTP 249)
June 2024
『 PHILADELPHIA 2024 : THE VIDEO 』
Uxbridge (1DVDR)
『 PHILADELPHIA 2024 : MULTICAM 』
Uxbridge (1DVDR)
aud.shots@Lincoln Financial Field, Philadelphia, PA. Jun.11, 2024
1.
Intro / 2. Start Me Up / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Let's Spend The Night
Together / 5. Angry / 6. She's A Rainbow
/ 7. Monkey Man / 8.
Tumbling Dice / 9. Mess It Up / 10. You Can't Always Get What You Want / 11.
Band Introductions / 12. Tell Me Straight / 13. Little T&A / 14. Happy /
15. Sympathy For The Devil / 16. Honky Tonk Women / 17. Midnight Rambler / 18.
Gimme Shelter / 19. Paint It Black / 20. Jumping Jack Flash / 21. Satisfaction
フィリー公演のCDや映像関連で一番最初にリリースされたのがこの『THE
VIDEO』。
こちらの元素材はこちらのメイン映像。
https://www.youtube.com/watch?v=ggEV3Tz5_T0
キース側のスタンド低層からで眺めは最高。
さらに元が1080なのでDVDRを大型TVで見ても綺麗。
こういう綺麗な映像はストレスなくみられるのでいいですね〜。
そしてその後登場したのがmidimannz氏によるマルチカメラを元にした『MULTICAM』で、元はこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=7C5KKlc8Xdo
こちらもなかなか綺麗で、大型TVでもあまりストレスなく見ていられます。
そしてYouTubeからもわかるとおり、そのスイッチングが見事。
ミックがスタンドに手を振るとそちらからのカメラなど、ミックを追った臨場感にあふれる仕上がり。
右下にゴーストマークが入ってる箇所はそのゴーストマークが全編に入った別のマルチカメラ映像があり、そちらもYouTubeで見れる通り見事ですが、このmidimannz氏の作品はまた素晴らしい。
ということで2作品でじっくりフィリー公演を堪能いたしました!
『 PHILADELPHIA 2024 』
no label (2CD)
aud.recordings@Lincoln Financial Field, Philadelphia, PA. Jun.11, 2024
●Disc
1
1. Intro / 2. Start Me Up / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Let's Spend The
Night Together / 5. Angry / 6. She's A Rainbow
/ 7. Monkey Man / 8.
Tumbling Dice / 9. Mess It Up / 10. You Can't Always Get What You Want / 11.
Band Introductions / 12. Tell Me Straight / 13. Little T&A / 14. Happy
●Disc
2
1. Sympathy For The Devil / 2. Honky Tonk Women / 3. Midnight Rambler /
4. Gimme Shelter / 5. Paint It Black / 6. Jumping Jack Flash / 7. Satisfaction
折り返しを過ぎた11公演目、6/11のフィラデルフィア公演。
ここフィリーではvoteでは"She's
A Rainbow"、そしてレア曲に"Monkey Man"が登場。
ただし、一つ前のアトランタからキースは3曲となり、アンコールから"Sweet
Sounds Of Heaven"の姿が消えましたが、このフィリーでもそれは変わらず。
ではミックの調子が悪かったのかというと、どうもそんなことはないようで、"IORR"でも熱唱を。
"Monkey
Man"ではキースやロニーに危ういところもありますが、ミックはバリバリ元気。
そんなフィリー公演を良好音質でとらえたのが今作。
こちらはUxbridgeから先行リリースされたiPhone録音のCD-Rとは異なる、ネットに公開された音源が元になっていますが、さすがschoepsマイクという抜けと広がりを誇るサウンド。
ただ、ステージからはちょっと距離があり、売り子から飲み物を買う声やおしゃべりがちらほら耳につきます。
"Sympathy-"や"Paint
It Black"では歌声も入ってきますが、まださほどうるさくないのが救い。
とはいえフィールド後方かスタンドあたりの臨場感があふれてます。
ちなみにキースが紹介されると大歓声が沸きますが、キースの曲の間はみな静かだったり。いないのか?(笑)
そういうわけで演奏をとらえる音はなかなか素晴らしい"EX-"ですが、周りの声が少し耳につきます。
voteの発表前、voteといえばとみんなに大統領選挙への投票を呼び掛け、これが最後の選挙になるだろうからとジョークを飛ばすミック。
ちなみにまだこの時はバイデン大統領は撤退表明をしていませんが、このジョークが受けたかどうかは微妙(笑)
"Midnight
Rambler"には"You Gotta Move"が挿入され、スティーヴらしい加速も味わえます。
そして"JJF"も素晴らしい演奏ですが、アンコールが"Satisfaction"1曲だけというのはやっぱりもったいない。
というわけですが、この音で聴けるのはナイスな作品でした。
『 ATLANTA 2024 : THE VIDEO 』
Uxbridge (2DVDR)
『 ATLANTA 2024 : MULTICAM 』
Uxbridge (1DVDR)
aud.shots@Mercedes Benz Stadium, Atlanta,
GA. Jun.7, 2024
『ATLANTA
2024: THE VIDEO』
●Disc 1 : Recorder 1
●Disc 2 : Recorder 2
1.
Intro / 2. Start Me Up / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. Let's Spend The Night
Together / 5. Angry / 6. Sweet Virginia
/ 7. Dead Flowers /
8. Tumbling Dice / 9. Mess It Up / 10. You Can't Always Get What You Want /
11. Band Introductions / 12. Tell Me Straight / 13. Little T&A / 14. Happy
/ 15. Sympathy For The Devil / 16. Honky Tonk Women / 17. Midnight Rambler /
18. Gimme Shelter / 19. Paint It Black / 20. Jumping Jack Flash / 21. Satisfaction
『ATLANTA
2024: MULTICAM』
1. Pre-show / Mercedes-Benz Stadium / 2. Intro / 3.
Start Me Up / 4. It's Only Rock'n Roll / 5. Let's Spend The Night Together /
6. Angry / 7. Sweet Virginia
/ 8. Dead Flowers /
9. Tumbling Dice / 10. Mess It Up / 11. You Can't Always Get What You Want /
12. Band Introductions / 13. Tell Me Straight / 14. Little T&A / 15. Happy
/ 16. Sympathy For The Devil / 17. Honky Tonk Women / 18. Midnight Rambler /
19. Gimme Shelter / 20. Paint It Black / 21. Jumping Jack Flash / 22. Satisfaction
ツアーの折り返し地点にたどり着く10公演目のアトランタ公演の映像。
この公演からいよいよキースが3曲歌うようになり、"Happy"が初登場。
そしてキースが3曲ということはミックの調子が悪いのか?といぶかしがっていると、ここから3公演は"Sweet
Sounds Of Heaven"をやらず、ファンがざわついた公演でもあります。
また、voteは"Sweet
Virginia"で、意外にもHackney Diamondsツアーではこのアトランタの1回のみの演奏。
そんなアトランタ公演ですが、今のところ良好音源が出回っておらず、この一つ前のオーランドと同じくプレスCDはリリースされていません。
というわけですが、アトランタはワンカメ2種類とマルチカメラ作品、合計3つの映像が2作品に分かれてリリースされています。
そのうちまずは2種類のワンカメをそれぞれのディスクに収録した2枚組『THE
VIDEO』から。
Disc 1のRecorder 1は斜め横、キース側スタンドからのズームショット。
https://www.youtube.com/watch?v=tAe8nrHTJlc
これは元が4KなのでDVDRでも綺麗。
多少カメラが上下したりもしますが、安定したショットが拝めます。
メンバーの様子はもちろん、センターマイク越しにチャックとバナードとシャネル・ヘインズがずっと映っており、特に新顔シャネルの楽しそうな様子が拝めるのもヨシ。
しかも音もなかなかいい。たまに右の音がオフになったり、ダイスでは音が引っ込んだりしますが、音質自体はなかなかナイス。
でも曲間カットがあり、残念ながら"Mess
It Up"はごくわずかの収録だっりするところもありますが、ディスク2では完全版が拝めます。
なお、今ツアー唯一の登場となった"Sweet
Virginia"でソロを吹くティム・リースの姿は全く映りません(笑)
Disc
2のRecorder 2はロニー側スタンドからで、こちらは遠景ショット。
https://www.youtube.com/watch?v=tbxz6YzGqR4
こちらは元がHDですが、DVDRにするとまぁそれなり。
遠景はなかなか綺麗ですが、ズームするとそれなりに粗くはなります。
でもズームもそうそう多用してないので基本的には遠景ショットを楽しめます。
そしてこちらはカットのない完全版。
そんなわけで今作のこの2本だけでも楽しめるところ、今作とは別にマルチカメラまでリリースされたのです(笑)
はい、そんなわけで先に紹介した『THE
VIDEO』の翌週リリースされたマルチカメラ作品。
いつものmidimannz氏によるマルチカメラがこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=OG6R7SB--GE
冒頭には会場にストーンズのではないドナ・サマーの"Hot
Stuff"が流れる中、スタジアムの天井が開くシーンがしっかり撮影されており、これはナイス。
(YouTubeではそこに音は入っておらず、早回し映像もカットされていますが)
こちらはmidimannz氏の作品ということで安心のマルチカメラですが、DVD用の映像はやはり少しコマ数を落としているようで、Blu-ray素材を使ったBD-Rだったらもっと綺麗なんだろうと。
そして綺麗なHD画質が続くわけでもなく、映像による落差は結構あります(笑)
また、音声も完全版からというわけではなく、それぞれの音に切り替わるところもありますが、そのあたりはやむなし。
でも綺麗な映像が続くところは見事です。
こちらの"Sweet
Virginia"ではあのマット・リーの映像が使われており、冒頭ミックがハーモニカの音がうまく出ずに格闘する姿も、ミックの小さな声までしっかり拾ってます。
それにしてもアトランタ、地元チャックへの声援が凄い。
そして演奏ですが、ここからキースが3曲になったのは結局ツアーラストまで続いたのでおいとくとしても、ここから3公演は"Sweet
Sounds Of Heaven"をやらなかったので、ミックの喉の調子はよくなかったのかもしれませんが、あまりそれを感じさせません。
ただ、バンドも調子を上げてきているかというと、オーランドと比べてもそれはあまり感じず、ここアトランタではなんとなくキースもロニーも自由(笑)
そんなわけでミックの状態がよくなかったのかはこうして3本見てもよくわかりませんが、3本の映像でチャックの地元アトランタを堪能しました!
『 ORLANDO 2024 : MULTICAM 』
Uxbridge (1DVDR)
aud.shots@Camping World Stadium, Orlando,
FL. Jun.3, 2024
1.
Intro / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. It's Only Rock'n Roll /
5. Angry / 6. She's A Rainbow
/ 7. Dead Flowers (With Tyler Childers)
/ 8. Tumbling Dice / 9. Whole Wide World / 10. You Can't Always Get What You
Want / 11. Band Introductions / 12. Tell Me Straight / 13. Little T&A /
14. Sympathy For The Devil / 15. Honky Tonk Women / 16. Miss You / 17. Gimme
Shelter / 18. Paint It Black / 19. Jumping Jack Flash / 20. Sweet Sounds Of
Heaven / 21. Satisfaction
Hackney Diamodsツアー9公演目はフロリダ州オーランド。
この日は残念ながら今のところ良好隠密録音が出回っておらず、CD化はされていません。
ネットに出回った音源もYouTubeからのマトリクスだったりします。
ということで、オーランドは現時点ではこのマルチカメラ映像のみ。
こちらもmidimannz氏によるマルチカメラ作品が元になっており、YouTubeに上がっているのはコチラ。
https://www.youtube.com/watch?v=p_2O4SQf7lM
このオーランド公演はスタンド上段からのもの以外フル映像も登場しなかったのですが、それでも公演から1か月を経てマルチカメラで完全版に仕立て上げたmidimannz氏には頭が下がります。
ということでスマホによる縦長映像も含めていろんな映像が使われており、曲によって音が変わる部分もありますが、カットが切り替わるごとに音が変わるようなことはありません。
そして綺麗な映像とそこそこの映像が混ざっているのは仕方ない。でもピットからの綺麗なショットも入ってます。
これもネットにはBlu-ray用のものが2つほどあったりしてそちらの方が綺麗なんでしょうが、そちらは未見。
この日はvoteは"She's
A Rainbow"、そして"Dead Flowers"がともにツアー初登場で、"Dead
Flowers"ではタイラー・チルダースと共演しています。
また、"Midnight
Rambler"に代わって"Miss You"が再登場。
"Miss You"は開幕から6公演連続で演奏されながら、その後のイーストラザフォード2とフォックスボロの2公演では"Midnight
Rambler"に切り替わっていましたが、完全に入れ替えたわけではないことがここで判明。
また、3曲目には"IORR"が登場しています。
ということで、CDがないのでこのマルチカムを一通り鑑賞。
やはり音だけを集中して聴くのとは勝手が違いますが、ミックにとっては地元の一つフロリダとあってか、ここでもしっかり好調です。
なお、この公演以降、アトランタ、フィラデルフィア、クリーヴランドでは"Sweet
Sounds Of Heaven"がカットされましたが、このオーランド公演を見る限りそんな不調な様子はないように思いましたが、少し声を落としてるところもあるなくらい。
そんなわけで、ピットからのショットからやや輪郭の甘い映像なども織り交ぜつつ、未CD化のオーランド公演を鑑賞しました!
『 FOXBOROUGH 2024 : MULTICAM 』
Uxbridge (1DVDR)
aud.shots@Gillette Stadium, Foxborough, MA. May 30, 2024
1.
Intro / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Bitch
/ 5. Angry / 6. Emotional Rescue
/ 7. Tumbling Dice / 8. Wild Horses / 9. Mess It Up / 10. You Can't Always Get
What You Want / 11. Band Introductions / 12. Tell Me Straight / 13. Little T&A
/ 14. Sympathy For The Devil / 15. Honky Tonk Women / 16. Midnight Rambler /
17. Gimme Shelter / 18. Paint It Black / 19. Jumping Jack Flash / 20. Sweet
Sounds Of Heaven / 21. Satisfaction
こちら毎度おなじみmidimannz氏によるマルチカメラによる映像。
YouTubeにあがってるこちらが元になってます。
https://www.youtube.com/watch?v=vRMoZJVVm5g
スタンドショットから最前列ショットまで、毎度ながら見事なマルチ。
とはいえ、YouTubeでは480pですし、この映像を大画面で見るとちょっと厳しいものが。
これも他のタイトルと同じくPCのモニターで小さくして眺める分にはいいんですが。
とはいえライヴの様子をうかがうには十分です。
何よりここまでマルチカメラで仕上げるmidimannz氏には頭が下がります。
演奏内容などはCD紹介に譲りますが、好調かつ勢いもありつつ丁寧な演奏と、床の拭き取りに尽力するスタッフの努力も鑑賞できます。
ということで細部を鑑賞するにはちょっと厳しいですが、フォックスボロでのあれこれを眺めるには面白い作品です。
『 FOXBOROUGH 2024 』
no label (2CD)
aud.recordings@Gillette Stadium, Foxborough, MA. May 30, 2024
●Disc
1
1. Intro / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Bitch
/ 5. Angry / 6. Emotional Rescue
/ 7. Tumbling Dice / 8. Wild Horses / 9. Mess It Up / 10. You Can't Always Get
What You Want / 11. Band Introductions / 12. Tell Me Straight / 13. Little T&A
●Disc
2
1. Sympathy For The Devil / 2. Honky Tonk Women / 3. Midnight Rambler /
4. Gimme Shelter / 5. Paint It Black / 6. Jumping Jack Flash / 7. Sweet Sounds
Of Heaven / 8. Satisfaction
Hackney Diamondsツアーはリリース順ではなくツアー日程順に紹介してきまして、今回は8公演目のフォックスボロ公演。
フォックスボロは"Bitch"にレア枠が"Wild
Horses"で、"Wild Horses"はシアトルのvote以降4公演連続登板。
そしてここでのvoteは"Emotional
Rescue"。
これは2014年以来の登場で、スティーヴ・ジョーダンが参加してからは初めての演奏。
中盤の新曲は"Mess
It Up"、そしてキースは前回のイーストラザフォード2に続いて"Tell Me
Straight"と"Little T&A"。
キースのこの2曲はこの後キースが3曲やるようになってからもしばらく鉄板になります。
そしてこの日も"Miss
You"ではなく"Rambler"。
ということで、実はイーストラザフォード2のセットリストとの違いは、"Bitch"と"Emotional
Rescue"と"Mess It Up"の3曲のみ。
といったフォックスボロ、演奏はここでも好調ですが、ここでの演奏は勢いもありつつしっかり丁寧に聴こえるところも。
ちなみにこの日はライヴの前に雨が降ったことから、ミックはキャットウォークの床にちょっと慎重だったよう。
隠密映像ではライヴ中もモップで床を拭くスタッフの懸命な姿が確認できます。
しかし何よりこれまた音がいい!
スタジアムらしいエコーが遠くにかすかに聴こえるところもありつつ、何より音像が大きくダイレクト感がまた半端ない。
元はネットに公開された音ですが、これぞまるでサウンドボードのようなと形容するにふさわしい素晴らしい隠密録音!
今ツアー屈指の録音の一つで"EX+"。
さて演奏は先に書いたとおり丁寧かつ好調に聴こえるところもありますが、"Emotional
Rescue"はちょっととっ散らかってスタート。
そして2014年までの演奏とはまた違ったアレンジになっていて、ダリルとスティーヴというファンクなストーンズに。
今ツアーでは結局この1回しか登場しなかったレア曲かつレアな演奏になりました。
"Mess
It Up"はツアー終盤のようなスピーディーな演奏ではありませんが、速けりゃいいってもんでもない。
ちなみに"Sympathy
For The Devil"ではミックはイヤモニの調子が不調なのか冒頭で少し乱れます。
そしてこの曲のギターソロではロニー側のウィングに行くことが多いキースですが、この日はセンターからほぼ動かず。
床の濡れ具合がそうさせたのか、映像ではそうは見えないものの、もしかしたら雨がぱらついていたのかもしれませんが。
そんなフォックスボロですが、好調かつ勢いもありつつ丁寧な演奏を素晴らしい超高音質で聴けるという、素晴らしい作品でした。
『 NEW JERSEY 2024 2ND NIGHT : THE VIDEO 』
Uxbridge (1DVDR)
aud.shots@MetLife
Stadium, East Rutherford, NJ. May 26, 2024
1. Intro /
2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Bitch / 5. Angry / 6. Doo Doo Doo
Doo Doo (Heartbreaker) / 7. Wild Horses / 8. Tumbling Dice / 9. Whole Wide World
/ 10. You Can't Always Get What You Want / 11. Band Introductions / 12. Tell
Me Straight / 13. Little T&A / 14. Sympathy For The Devil / 15. Honky Tonk
Women / 16. Midnight Rambler / 17. Gimme Shelter / 18. Paint It Black / 19.
Jumping Jack Flash / 20. Sweet Sounds Of Heaven / 21. Satisfaction
初日の『THE
VIDEO』と同じ撮影者による、これまた初日と似たポジションからの安定したショット。
初日よりもロニー側のクレーンカメラが重なってしまうところもありますが、安定したショットはさすが。
これも元はHDなのでDVDRでもなかなか綺麗。
https://www.youtube.com/watch?v=rKF-ZTUiKDA
少し惜しいのは"Wild
Horses"は冒頭が欠けていて、途中で座席のトラブルかでごちゃごちゃしていたり。
続く"Tumbling
Dice"もちょい頭欠けで途中も飛んでるところがあり、"Little T&A"では前の客がふさいでしまうところもあります。
そんなわけでところどころ曲の冒頭欠けはあれど、基本的には安心てみていられる映像。
ちなみにメンバー紹介でダリルを飛ばしてしまうところはCDで音だけ聴いてると、ロニーの後にさらっとダリルを紹介してるように聞こえますが、こうして映像で見るとおちゃめなことになってるのがわかります(笑)
また、"Satisfaction"でいったん終わったかというところで、キースがミックをチラ見してスティーヴにリプライズに入る合図を送ってるのもしっかり。
そんなわけですが、ニュージャージー2日目はマルチカメラがリリースされていないので、いまのところこれ一択。
ユーヨークエリアに戻ってきたストーンズはやっぱ凄いなと実感する映像でした。
『 NEW JERSEY 2024 2ND NIGHT 』
no label (2CD)
aud.recordings@MetLife
Stadium, East Rutherford, NJ. May 26, 2024
●Disc 1
1.
Intro / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Bitch
/ 5. Angry / 6. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)
/ 7. Wild Horses / 8. Tumbling Dice / 9. Whole Wide World / 10. You Can't Always
Get What You Want / 11. Band Introductions / 12. Tell
Me Straight / 13. Little T&A
●Disc 2
1. Sympathy
For The Devil / 2. Honky Tonk Women / 3. Midnight
Rambler / 4. Gimme Shelter / 5. Paint It Black / 6. Jumping
Jack Flash / 7. Sweet Sounds Of Heaven / 8. Satisfaction
Hackney Diamondsツアーの7公演目。
初日から中二日でのニュージャージーはイーストラザフォード2日目。
そういえばLHのタイトルは公演地からつけられていますが、この地では以前からイーストラザフォードではなくニュージャージーと州の名前なのはなんでだろう?
それはともかくHackney
Diamondsツアーの20公演中、同一会場で開催したのはこのイーストラザフォードとシカゴ、ロスの3か所のみ。
ということで今ツアー初の同一会場での2日目のこの日は、初日よりも選曲が攻めてます。
"Bitch"に"Doo
Doo Doo Doo Doo"がともにツアー初登場。
そのかわりというか"Wild
Horses"は初日に続いて再登場しましたが、何とキースがついに新曲"Tell
Me Straight"を披露。
そして"Miss You"に代わって満を持して"Midnight
Rambler"が初登場。
もうこれだけでニュージャージー2公演目は大当たりだったのです。
とはいえそこはストーンズ、"Start
Me Up"のしょっぱなでキースがちょいとやらしてますが、そこはご愛敬(笑)
"Bitch"でもソロを決め、キースも好調ぶりが伺えます。
メンバー紹介ではダリルの前にロニーを紹介してしまったり、明らかに初日よりスピードアップしたというか、走りに走った"Little
T&A"では2回目のブレイクに入るタイミングが合わずにちょいと終わりかけてしまったりするところはありますが、このニューヨークエリアでのミックはやはり凄い。
ラストの"Satisfaction"では終わったと思ったところでリプライズを展開するストーンズ。
ニューヨークにお別れを告げるのはまだ早いかもしれないけれど、名残惜しんでいるかのよう。
そんなわけですが、他に音源が出ないことを見計らってからか、ライヴから少し遅れて7/5にリリースされたこちら。
なかなか迫力のある音ではありますが、細部はちょっと距離を感じるところも。
それもそのはず、なんとこの録音は3Fスタンド3列目からの録音なのです。
それにしては音がいいのは如何にPAが素晴らしかったかを物語っています。
また、基本的に周りは静かですが、3Fスタンドでもそれなりに盛り上がっているのが伝わってくるのが嬉しい。
ということで迫力はありつつも細部はちょっと埋もれて粗いところやエコーもありますが、基本的には抜けも広がりも素晴らしい"EX-"。
しかしなんといっても"Tell
Me Straight"初演ですからマニアにはマスト。
そんなわけで、ニュージャージーはイーストラザフォード2日目を見事にとらえた今作、大いに楽しめました!
『 NEW JERSEY 2024 1ST NIGHT : THE VIDEO 』
Uxbridge (1DVDR)
『 NEW JERSEY 2024 1ST NIGHT : MULTICAM 』
Uxbridge (1DVDR)
aud.shots@MetLife Stadium, East Rutherford,
NJ. May 23, 2024
1.
Intro / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Shattered
/ 5. Angry / 6. It's Only Rock'n Roll / 7. Wild Horses / 8. Mess It Up / 9.
Tumbling Dice / 10. You Can't Always Get What You Want / 11. Band Introductions
/ 12. You Got The Silver / 13. Little T&A / 14. Sympathy For The Devil /
15. Honky Tonk Women / 16. Miss You / 17. Gimme Shelter / 18. Paint It Black
/ 19. Jumping Jack Flash / 20. Sweet Sounds Of Heaven / 21. Satisfaction
ニュージャージーはイーストラザフォード、実質NYC2公演の初日映像。
ライヴの翌週5/31にはもうリリースされた『THE
VIDEO』は、先に紹介したCDの録音位置に近いと思われる、ロニー側1Fスタンドの前方エリアからのショット。
https://www.youtube.com/watch?v=4p5biBoDPgw
スタンドからの安定したショットにより観客の頭や掲げるスマホにさえぎられることもない、安定したショット。
元素材もHDなので、DVDRでもなかなか綺麗。
そしてそちらから2週間後の6/14にリリースされたのは『MULTICAM』3枚組。
こちらはマルチカメラ編、ミック編、キース編という3枚組。
その1枚目のマルチカメラ編の映像はこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=CVYOrEmeT4s
2枚目のミック編と3枚目のキース編はYouTubeには上がっていないようです。
同一人物による作品ながら、それぞれコンセプトを変えるという作品で、1枚目はいわゆるマルチカメラ、そして2枚目はミックがメインのマルチカメラ、3枚目はキースがメインのマルチカメラとなっており、なるほどこれはこれで面白いです。
3枚目もキースばかりというわけではありませんが、フロントはミックに任せてちょいリラックスなキースの様子もよく伺えます(笑)
逆に黙々と集中して弾いてるキースもしっかり捉えられているのはよい。
ということで特にこの3枚目はキース・ファンにはありがたい1枚。
ただ、どうしてもYouTubeなどからHD画質でもないものを集めて720PのものをDVDに仕立てたものは画質があまりよくなく、コマ数も少ないために滑らかではなく、大画面で見るにはちょっと厳しいものが。
PCのモニターで小さくして眺める分にはいいんですが。
なお、ネットにはBlu−ray用素材も公開されてはいますが、そちらは見てません。
ちなみにHackney
Diamondsツアーの映像は充実している分、個人的にはすべてトールケースで並べたいところですが、この作品はいわゆるCD用の厚ケース。
ということで個人的にはこのニュージャージー初日は『THE
VIDEO』がいいなと思いますが、『MULTICAM』もその心意気やよしという保存用作品で、これはこれで楽しめました。
『 NEW JERSEY 2024 1ST NIGHT 』
no label (2CD)
aud.recordings@MetLife
Stadium, East Rutherford, NJ. May 23, 2024
●Disc
1
1. Intro / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Shattered
/ 5. Angry / 6. It's Only Rock'n Roll / 7. Wild Horses / 8. Mess It Up / 9.
Tumbling Dice / 10. You Can't Always Get What You Want / 11. Band Introductions
/ 12. You Got The Silver / 13. Little T&A
●Disc 2
1. Sympathy For
The Devil / 2. Honky Tonk Women / 3. Miss You / 4. Gimme Shelter / 5. Paint
It Black / 6. Jumping Jack Flash / 7. Sweet Sounds Of Heaven / 8. Satisfaction
もはや紹介が遅れまくっているので、Hackney
Diamondsツアー物はリリース順ではなくツアー日程に沿って紹介していこうと思いますが、これまで映像しかリリースされていなかったニュージャージーはイーストラザフォード初日に遂にCDも登場。
こちら6月に格納していますが、リリースは8/16と、ライヴから3か月ほど遅れての作品となりましたが、凄いんです。
もともとこのイースト・ラザフォード初日の音もすぐに出回ったものの、そちらはそこまでいいとは言えないもの。
そういうわけでLHからはCD-Rのみでのリリースとなっていましたが、その音源のプレス化を見送っていたのは賢明。
これ以外の音は出回らないのかと思っていたら、満を持して7月末にネットに現れた音源が凄かったのです。
こちらの録音場所はピットはおろかアリーナでもなく、ロニー側1FスタンドのS135の4列目からの録音ですが、これがまためちゃくちゃバランスもよく音像も大きく音質もクリアという素晴らしさ。
クリスタルクリアでいて音像も大きく、会場の音の広がりも感じられる。それでいてどっしり安定して周りも静かな開放的なサウンド。
いやほんとこれわたし大好きな音で"EX+"な完璧サウンドです。
ネットに登場した時から驚異的な音がついに登場したと感激していましたが、これHackney
Diamondsツアー屈指の最強音源かと。
アルバム発表時のラケットでのライヴでも披露したツアー初登場の"Shattered"も完璧にとらえています。
そして齢80のキースが披露する"Little
T&A"には胸が熱くなります。
ということで、ツアー6公演目でありますが、調子も爆上がりなこの実質NYC公演であるニュージャージー公演をこの音で聴けるのは幸せ。
それにしてもヒューストンとはもう全然違うぞという演奏に笑ってしまいます(笑)
音がいいとそれだけでいい演奏に聴こえてしまうものですが、新曲の"Angry"、そして何より"Mess
It Up"なんてほんとに素晴らしい。
ということで文句なしの最強隠密でした!
『 MELBOURNE 2006 』
no label (2CD)
aud.recordings@Rod Laver Arena, Melbourne, Australia. Apr.13, 2006
●Disc
1
1. Intro / 2. Satisfaction / 3. Let's Spend The Night Together / 4. She's
So Cold / 5. Oh No, Not You Again / 6. Sway
/ 7. Worried About You
/ 8. Ain't Too Proud To Beg
/ 9. Tumbling Dice / 10. Night Time Is The Right Time / 11. Band Introductions
/ 12. This Place Is Empty / 13. Happy
●Disc 2
1. Miss You / 2. Rough
Justice / 3. Get Off Of My Cloud
/ 4. Honky Tonk Women / 5. Sympathy For The Devil / 6. Paint It Black / 7. Start
Me Up / 8, Jumping Jack Flash / 9. You Can't Always Get What You Want / 10.
Brown Sugar
プレスCD完全初登場のメルボルン2006。
日本公演から上海を経てのシドニーに続くメルボルン公演。
こちらも前作シドニーに続いて「Waz
From Oz」自身から提供された音源にて登場。
このCDと聴き比べるために取り寄せたトレーダー間で出回っていたものと聴き比べると、わたしが入手したそちらとは別音源で断然こちらの方が素晴らしい。
そんな初登場音源で聴くメルボルン2006ですが、これがまた凄まじく熱い演奏。
こんなにも熱い演奏が繰り広げられていたとは。
オープニングの"Start
Me Up"からぶっ飛ばし、イントロこそ慎重ながらもチャーリーが入ってカツを入れるかの如く一気に加速させる"She's
So Cold"、そしてマニアが喜ぶ"Sway"、さらに"Worried About
You"、"Ain't Too Proud To Beg"とレア曲のラッシュ。
しかもそれらがなんだこれはという白眉の出来。
"Worried
About You"で張り詰めたテンションそのままに"Ain't Too Proud To Beg"になだれこみ疾走するストーンズ。これは凄い。
続く"Tumbling
Dice"も凄いぞ。"Night Time Is The Right Time"ではリプライズも素晴らしい。
そしてキースの"This
Place Is Empty"で一息ついた後、"Happy"でまた大爆発!
これがまた凄すぎる。
いやほんとに熱い凄まじいテンションで、そのせいなのか"Honky
Tonk Women"のイントロではチャーリーがちょいとかみ合わないほど(笑)
"Start
Me Up"イントロではチャーリーがいつもと違う回しでこれまた新鮮。
さらに"JJF"では勢いが余りに余って中盤でこれまたちょいと乱れも(笑)
しかーし、そんな乱れどころがどえらいのが最後に。
ラストの"Brown
Sugar"でのイントロ回しもちとおかしいなと聴いてると、ミックの入りまでどえらく狂ってしまい、なんじゃこりゃ状態(笑)
それでもすぐに立て直すのはさすがであります(笑)
そんなすさまじくも面白さもあるメルボルンですが、音質はアリーナらしく少し跳ねっ返りを拾ってちょっと癖はありますが、ヴォーカルを大きくとらえています。
ギターはダイレクトな感じではありませんが、埋もれてるわけでもなく、こもりもない総じて聴きやすい"EX-"。
Bステ移動中に少し遠くで沸く歓声が聴こえるので、サイドスタンドあたりからか?
"Sympathy-"の冒頭だけテープチェンジで少し頭欠けしていますが、こんな音源があったんだと聴いてて嬉しくなります。
そういえばこの日の映像は2006年にリリースされていたことを今回思い出してそちらも見てみましたが、映像を見るのとしっかり音だけ聴くのとではだいぶ印象も変わります。
ということで、これだからブートはやめられないと改めて感じる素晴らしい作品でした!
『 SYDNEY 2006 』
no label (2CD)
aud.recordings@Telstra Stadium, Sydney, Australia.
Apr.11, 2006
●Disc
1
1. Intro / 2. Jumping Jack Flash / 3. Let's Spend The Night Together /
4. You Got Me Rocking / 5. Oh No, Not You Again / 6. Dead Flowers / 7. Angie
/ 8. It's Only Rock'n Roll / 9. Tumbling Dice / 10. Night Time Is The Right
Time / 11. Band Introductions / 12. This Place Is Empty / 13. Happy
●Disc
2
1. Miss You / 2. Rough Justice / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Honky Tonk
Women / 5. Paint It Black / 6. Sympathy For The Devil / 7. Start Me Up / 8.
Brown Sugar / 9. You Can't Always Get What You Want / 10. Satisfaction
懐かしのA
Bigger Bangツアーから4/11シドニー公演が登場。
東京2デイズ、札幌、埼玉、名古屋と日本公演5公演を終え、上海公演を経てストーンズが向かったのはオーストラリア。
オーストラリアとニュージーランドで4公演を敢行しますが、そのオーストラリア公演初日がこのシドニー。
このシドニー公演、Godfatherecordsから『WHERE'S
BOBBY K?』(G.R. 816/817)がリリースされているだけでしたが、流通量も少なく手にしたのはマニアだけだったかと。
そのシドニー公演がついにLHからリリース。
しかもインフォによるとマスターは録音者自身から提供を受けたと。
そしてその録音者とは、なんとあの73も録音した「Waz
From Oz」とのこと!
ということで聴いてみるとさすがは「Waz From Oz」、素晴らしい録音!
それもそのはず、こちらはマニアには良好音質で知られていた『WHERE'S
BOBBY K?』と同一マスターだったのです。
でも冒頭が40秒ほど長く収録されていることから、これぞほんとのマスターからのコピーだということがわかる、素晴らしい"EX"〜"EX-"。
Bステ以降からエンディング近くまでわずかに音が引っ込んでしまうのが惜しいですが、音像が大きく周りはうるさくもなく、適度なエコーもあって抜けの良い、野外スタジアムらしさを満喫できるほんとに最高の隠密録音です。
まだチャーリーもいて、他にあの人もこの人も元気だったA
Bigger Bangツアー。
もうあれから18年も経ったのかと懐かしく思いながら聴いてみましたが、やはり若い!
若いといっても当時すでにミックとキースは62歳でしたが、今と比べるとやはり活きがいい。
2024年のHackney
Diamondsツアーでも定番の一つだった"Get Off Of My Cloud"なんてすさまじい演奏だなとあらためて。
でも今のストーンズもそれはそれで脅威なのだ。
いやしかしA
Bigger Bangツアーはオフィシャルから映像作品として『THE BIGGEST BANG』、さらに『LIVE
ON COPACABANA BEACH』ではソルト・レイク・シティーを含めてしっかりリリースされたりもしていますが、やはりリアルさは今作のような隠密音源でこそ。
Bステージの後にドンカマを鳴らすシーケンサーがうまく作動しなかったのか、"Sympathy-"を始められずにしばらく待った挙句、仕方なく先に"Paint
It Black"をやることになったハプニングや、キースがイントロで暴走する"Satisfaction"などのリアルな聴きどころも。
そしてこの日はGodfatherrecordsの『WHERE'S
BOBBY K?』というタイトルの通り、ボビー・キーズが欠場したことで知られています。
裏ジャケのクレジットからしっかりボビー・キーズを除いているのはさすがLH。
そんなわけですが、今となっては懐かしい"Brown
Sugar"でのボビーの見せ場は、当然のことながらティム・リースが代役を務めています。
その後ボビーが亡くなってカールが代役を務めることになった時にも感じましたが、やはり代役には違和感がありますね。
そして"Brown
Sugar"が封印された今となってはそういう違和感すら感じられなくなったことも寂しくもあります。
そんなわけですが、知る人ぞ知る存在だった良好録音がこうして録音者から直接マスターを提供されてプレス化されるとはなんてめでたいことか。
続いてリリースされたメルボルンも楽しみであります。
『 THE ROLLING STONES '78 / SATISFACTION GUARANTEED 』
no label (2CD)
aud.recordings@
War Memorial
Coliseum, Greensboro, NC. Jun.26, 1978
Rich Stadium, Buffalo, NY. Jul.4,
1978
Soldier Field, Chicago IL. Jul.8, 1978
Kiel Opera House, St. Louis,
MO. Jul.11, 1978
Alameda Coliseum, Oakland, CA, USA Jul.26 1978
●Disc
1
01. Don't Look Back (St. Louis Jul.11) ★前座ピータートッシュの演奏にMickが飛び入り参加
02.
Let It Rock (Buffalo Jul.4)★VGP-378とは別音源
03. All Down The Line (Buffalo
Jul.4)★VGP-378とは別音源
04. Honky Tonk Women (Oakland Jul.26)★オリジナルLPのジャケ裏はクレジットミス・VGP-269盤と同日別音源
05.
Starfucker (Buffalo Jul.4)★VGP-378とは別音源
06. When The Whip Comes Down
(Buffalo Jul.4)★VGP-378とは別音源
07. Beast Of Burden (St. Louis Jul.11)★VGP-378は同音源のテープから・但しVGPはコモリ気味
08.
Lies (St. Louis Jul.11)★VGP-378は同音源のテープから
09. Miss You (St. Louis
Jul.11)★VGP-378は同音源のテープから・序盤で音像が広がるのも同じ
10. Just
My Imagination (St. Louis Jul.11)★VGP-378は同音源のテープから
●Disc
2
01. Shattered (Greensboro Jun.26)★SOUTHERN QUOTATIONS(LP)[SE 2-7722]と同じ音源
02.
Respectable (St. Louis Jul.11)
03. Far Away Eyes (St. Louis Jul.11)
04.
Tumbling Dice (Buffalo Jul.4)★VGP-378とは別音源
05. Love In Vain (St. Louis
Jul.11)
06. Happy (Greensboro Jun.26)★SOUTHERN QUOTATIONS(LP)[SE 2-7722]と同じ音源
07.
Sweet Little Sixteen (Chicago Jul.8)★VGP-378、145とは別音源
08. Brown Sugar
(Buffalo Jul.4)★VGP-378とは別音源
09. Jumping Jack Flash (Buffalo Jul.4)★VGP-378とは別音源
10.
Satisfaction (Oakland Jul.26)★オリジナルLPのジャケ裏はクレジットミス・VGP-269盤と同日別音源
名盤『LACERATED』を輩出したIMPによる78隠密音源のコンピレ盤『THE
ROLLING STONES '78 / SATISFACTION GUARANTEED』のアナログ起こし盤。
『THE
ROLLING STONES '78 / SATISFACTION GUARANTEED』といえば、一世を風靡したVinyl
Gang ProductがDog n Catと改名する前の最後のナンバリング作品VGP-378として、2004年に拡大盤5CDをリリースしていました。
そのVGPの5CDは7/4のバッファローと7/8のシカゴをそれぞれ2CDで完全収録し、7/11のセントルイスは中盤までを1CDに収録しており、まさにアナログを不要とすべく制作された拡大盤だったわけですが、実はバッファローとセントルイスはアナログの方が音がよかったという。
バッファローについてはアナログよりやや落ちる別音源で、セントルイスはアナログよりジェネ落ちだったと。
ということでVGPはVGPで貴重だったわけですが、アナログを持っているコアなファンからは残念なことになっていたのです。
そのVGP盤リリースから20年、ここにLHがアナログ起こしをリリース。
無音部にトレースノイズは拾っていますが、確かにこちらの方が音がいいぞという見事なアナログ起こし。
ということで上記クレジットの各曲の特徴はインフォからそのまま引用しましたが、聴いていてなかなか楽しいアップグレードになっています。
隠密音源寄せ集めというマニア向けな企画ではありますが、これはいい。
別音源のバッファローもなるほど、そして同一音源のセントルイスも音がクリアになって気持ちいい。
この音源で全曲聴いてみたいぞと思わせてくれる"very
good"。
さらにアナログではピッチが速く、そのピッチも公演ごとに違っていたという難点も今回のCD化にあたっては見事にアジャストされています。
そしてレーベルデザインがまた(笑)
ということでマニア向けながらもナイスな作品でした!
May 2024
『 SEATTLE 2024 : THE VIDEO 』
Uxbridge (2DVDR)
『 SEATTLE 2024 : MULTICAM 』
Uxbridge (1DVDR)
aud.shots@Lumen Field, Seattle, WA. May 15, 2024
1.
Washington State: Seattle / 2. Intro / 3. Start Me Up / 4. Get Off Of My Cloud
/ 5. Let's Spend The Night Together / 6. Angry / 7. It's Only Rock'n Roll /
8. Wild Horses / 9.
Whole Wide World / 10. Tumbling Dice / 11. You Can't Always Get What You Want
/ 12. Band Introductions / 13. You Got The Silver / 14. Little T&A / 15.
Sympathy For The Devil / 16. Honky Tonk Women / 17. Miss You / 18. Gimme Shelter
/ 19. Paint It Black / 20. Jumping Jack Flash / 21. Sweet Sounds Of Heaven /
22. Satisfaction
『THE VIDEO』は2枚組。
Disc1がアリーナ中央のキャットウォークの先からのショットで、ズームしてもあまりボケない安定したショット。
https://www.youtube.com/watch?v=lU1Po5IyPP0
Disc2はロニー側スタンドからのショットで、ステージ全体とスクリーンが拝めるショット。
"Let's
Spend-"が未収録なのが惜しい。
https://www.youtube.com/watch?v=yebrw57wUeE
YouTubeにはほかにロニー側スタンドからのショットもありますね。
そしてその後リリースされた『MULTICAM』はオフィシャルのシアトル公演ハイライト映像から始まり、ライヴはおいしいところを集めたマルチカメラ。
こちらはYouTubeには上がっていないようですが、海外マニア制作によるもの。
ライトで細部の表情は飛んでるショットもあったりしますが、こちらは『THE
VIDEO』のDisc1よりも近距離の映像も使われています。
そして曲の途中でどんどんカメラが切り替わったりはせず、しかもオーディオも切り替わらず落ち着いて楽しめるナイスな作品。
これはなかなか楽しめます。
ということで全部見るのは大変ですが、マルチカムがいけとりました!!
『 SEATTLE 2024 』
no label (2CD)
aud.recordings@Lumen Field, Seattle, WA. May 15, 2024
●Disc
1
1. Intro / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Let's Spend The
Night Together / 5. Angry / 6. It's Only Rock'n Roll / 7. Wild
Horses / 8. Whole Wide World / 9. Tumbling Dice / 10.
You Can't Always Get What You Want / 11. Band Introductions / 12. You Got the
Silver / 13. Little T&A
●Disc 2
1. Sympathy For The Devil / 2. Honky
Tonk Women (followed by a tease of Blake Shelton's "Sunny In Seattle")
/ 3. Miss You / 4. Gimme Shelter / 5. Paint It Black / 6. Jumping Jack Flash
/ 7. Sweet Sounds Of Heaven / 8. Satisfaction
Hackney Diamonds Tour'24の5公演目はシアトル。
こちら6月リリースでしたが、便宜上シアトルはまとめて5月に格納しておきます。
こちらのマスターはネットに公開された音源ではなく独自入手音源とのこと。
シアトルということで日本からも多くの方が参加されたようですが、そうした関係からか、独自音源は嬉しい限り。
そしてそのサウンドがなかなかナイス!
少し高音が立ってますが、特にロニー側の音がリアルで音が近い!
曲間などでモゴモゴと風やマイクが何かにあたる音のような小さいノイズが聴こえますが、演奏中は気にならないレベル。
周りも見事に静かで音の広がりもある見事な"EX"。
さてそんな独自音源のシアトル、voteの"Wild
Horses"以外は鉄板のセットリストでしたが、オープニングから力強い演奏を繰り広げてくれます。
"Let's
Spend-"も"Angry"も素晴らしい。
ゲレンデール以来2回目の"IORR"では最初ちょっとミックのヴォーカルが裏返るのが面白い(笑)
そしてこの曲でのシャネル・ヘイズのコーラスを聴いてると88年のミックとティナの共演が思い出されます。
そしてともすれば冗長になりがちなこの"IORR"、チャーリー亡き後は2021年に3回しか演奏されていませんでしたが、このツアーの後半には毎回のように演奏されるようになったのは、やはりスティーヴの力強いドラムがフィットするようになったから。
そう考えると複雑だったりもしますが、スティーヴのドラムがバンドになじむどころか牽引しているさまが伺えます。
そして"Whole
Wide World"も2公演目のニューオーリンズ以来の登場。いやぁ〜これまた素晴らしい。
恒例のメンバー紹介前のご当地ネタでは、「シアトルでの初めてのライヴはシアトル・コロシアム、いまはクライメット・プリッジと呼ばれてるね」と。
「その初めてのステージはたったの25分間、たったの4ドルだったんだよ。その日のハイライトは女のことが警官を殴って眼鏡を壊したことなんだ。みんなは上品だからそんなことしないよね」となかなかウケてます(笑)
続くキース・コーナーはまだ2曲で新曲も登場しませんでしたが、素晴らしい出来。
いやぁ〜いいですね、シアトル。
そして"Honky
Tonk Women"が終わって"Miss You"を始める前、ブレイク・シェルトンの2011年の曲"Sunny
In Seattle"から、"When it's sunny in Seattle and it's snowing down
in New Orleans"と歌うミック。
これ、オフィシャルのシアトル公演ハイライト映像の中で、ミックがソファに座ってアコギを弾きながら歌っていた曲。
ミックもステージを楽しんでいたことが伺えていいですね〜。
ということで演奏も急上昇のシアトル公演を迫力ある高音質な独自音源で楽しめる素晴らしい作品でした!
『 LAS VEGAS 2024 : THE VIDEO 』
Uxbridge (2DVDR)
『 LAS VEGAS 2024 : MULTICAM 』
Uxbridge (1DVDR)
aud.shots@Allegiant Stadium, Las Vegas, NV. May 11, 2024
1.
Introduction / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Let's Spend The
Night Together / 5. Angry / 6. Like A Rolling
Stone / 7. You Got
Me Rocking / 8. Mess It Up / 9. Tumbling Dice / 10. You
Can't Always Get What You Want / 11. Band Introductions / 12. You Got The Silver
/ 13. Little T&A / 14. Sympathy For The Devil / 15. Honky Tonk Women / 16.
Miss You / 17. Gimme Shelter / 18. Paint It Black / 19. Jumping Jack Flash /
20. Sweet Sounds Of Heaven / 21. Satisfaction
ベガスの映像は最初に2枚組の『LAS
VEGAS 2024:THE VIDEO』がリリースされ、その後『LAS VEGAS 2024 : MULTICAM』もリリース。
『THE
VIDEO』はDisc1がロニー側最前列付近のキャットウォーク横の角当たりからのショットで、Disc2はアリーナからの中距離ショット。
Disc1の最前列ショットはド迫力で、必ずしもミックだけというわけではないものの、基本的にミックを追っているショット。
画質も元は4Kということで安定して抜群に綺麗。
https://www.youtube.com/watch?v=FIJObpQuOIk
Disc2はアリーナからですがカメラの位置が高く、観客が掲げるスマホなど邪魔なものはあまり入っておらず演奏全体も見渡せるショットですが、少しシャープさに欠けてボケ気味。
https://www.youtube.com/watch?v=cstCxXwBCus
一方、もう一つの『MULTICAM』はいつものマルチカメラの名手midimannz氏によるもの。
こちらはYouTubeには上がってないようです。
こちらはマルチということでいろんな視点で楽しめますが、カメラによる画質の差がかなり大きく、そのあまりの落差に落ち着かないところも。
こちらにはBlu-ray素材もあるのでBD-Rにすればもう少し綺麗なのかもですが、わたしもそこまで追い切れてません。
なお、元素材では"Angry"の冒頭で一瞬映像が止まり、続く"Like
A Rolling Stone"前のMCで音切れを起こしていたそうですが、そこは補正されているのはナイス。
ということでベガスの映像はこの3種類がリリースされていますが、画質的にも落ち着いてみられるのは個人的には『THE
VIDEO』のDisc1ですが、それぞれいろいろ楽しめます。
『 LAS VEGAS 2024 』
no label (2CD)
aud.recordings@Allegiant Stadium, Las Vegas, NV. May 11, 2024
●Disc
1
1. Intro. / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Let's Spend The
Night Together / 5. Angry / 6. Like A Rolling
Stone / 7. You Got
Me Rocking / 8. Mess It Up / 9. Tumbling Dice / 10. You
Can't Always Get What You Want / 11. Band Introductions / 12. You Got the Silver
/ 13. Little T&A
●Disc 2
1. Sympathy For The Devil / 2. Honky Tonk
Women / 3. Miss You / 4. Gimme Shelter / 5. Paint It Black / 6. Jumping Jack
Flash / 7. Sweet Sounds Of Heaven / 8. Satisfaction
こちら、CDは6月リリースものですが、便宜上映像と共に5月に格納します。
こちらはツアー開幕から4公演目のラスベガス公演。
ラスベガスといえば球体型SphereがオープンしてU2の連続公演が注目を集めたばかりでしたが、ストーンズはあっさりスタジアムでの単独公演。
そんなわけですが、こちらも素晴らしい隠密録音ではあるのですが、これまでの他の公演と比べると一歩後退の"EX-"。
元はオートレベルをオンにした録音だったのか、曲間とイントロ部で音質が変わるところがあり、場所によってはそれを補正するためか別音源がパッチされているところもあるようで、音の感じが変わるのは惜しいところ。
演奏本編はミックのヴォーカルなどもちょっと薄膜一枚隔てた感じで、ダイレクトさという点ではわずかに物足りない。
そんなわけですが、このベガス、レア曲枠が"Like
A Rolling Stone"、そしてvoteは"You Got Me Rocking"。
その後の公演でもVoodooやLicksの頃にやった曲がちらほら登場するわけですが、どうせならほんとに90年代以降はやってこなかったレア曲を披露してくれればいいのにと思ったり。
そんなないものねだりはともかく、演奏は4公演目にしてますます好調に。
キースもこのベガスからようやく2曲になり、"You
Got The Silver"と"Little T&A"に。
なぜに新曲をやらないのだと思っていたわけですが、その後の公演でやったので、4公演目でもまだまだHackney
Diamondsツアーの過渡期であったベガス公演。
と、あれこれ書きながらも齢80にしてこうしてセットリストを変えてくるだけでも凄いよなと思うわけです。
そして演奏は4公演目にしてまさに爆発する様が伺えるのが凄い。
特にラストの"Satisfaction"でのパフォーマンスは見事で、Gotta
Gottaと連呼するミックの60年代を彷彿とさせるパフォーマンスは見事。
ということで演奏の素晴らしさは伝わるものの、音はこれしかないのか?とか、音質面では少し物足りなさも感じちゃったりもするベガス公演でした。
『 GLENDALE 2024 』
no label (2CD)
aud.recordings@State Farm Stadium, Glendale, AZ. May 7, 2024
●Disc
1
1. Intro / 2. Start Me Up / 3. It's Only Rock'n Roll / 4. She's
So Cold / 5. Angry / 6. Beast
Of Burden / 7. Monkey
Man / 8. Mess It Up / 9. Tumbling Dice / 10. You Can't
Always Get What You Want / 11. Band Introductions / 12. Little T&A
●Disc
2
1. Sympathy For The Devil / 2. Honky Tonk Women / 3. Miss You / 4. Gimme
Shelter / 5. Paint It Black / 6. Jumping Jack Flash / 7. Sweet Sounds Of Heaven
/ 8. Satisfaction
Hackney Diamonds '24ツアーから、4/28ヒューストン、5/2ニューオーリンズに続く3公演目の5/7グレンデール公演。
こちらはカリフォルニア州のではなく、アリゾナ州フェニックス近郊のグレンデール。
ミックもフェニックスと呼び掛けている通り、まぁフェニックスですね。
この日はまずは"Get
Off Of My Cloud"に代わって"IORR"が登場。
そして「アメリカではいまいちウケないんだよな」とミックが言っていた"Out
Of Time"がセトリ落ちして、IORRに続いてパワフルな"She's So Cold"!
このパワフルなコンビネーションだけでもキースの復調が伺えるというもの。
そしてvoteから"Monkey
Man"がツアー初の登場。
さらにヒューストンでやった"Beast Of Burden"に"Mess
It Up"が再び登場。
そしてキースが1曲だけだったのはこのグレンデールまで。
とはいえキース、2曲になっても新曲を演ったのはこの3公演目の次からではなく7公演目からですが、キースが調子を上げてきたのは間違いない。
そんな上り調子のグレンデールですが、その模様を収めたこの音がまた素晴らしい。
元はこれまたネットに公開された音源で、先行してCD-Rでもリリースされていましたが、さすがは名手Danという見事な録音です。
音の抜けがよく、適度な広がりもあり、それでいてミックもキースも大きくしっかり骨太に録音されています。
スティーヴのスネアがちょいとでかくてシンバルの残響がちょっと濁ってるかのように聴こえますが、これは会場での出音の問題か、音の抜けはとても良い。
周りの歓声も邪魔なものは皆無で、素晴らしい"EX"。
いやしかし演奏が力強い。
3年ぶりに登場した"Monkey
Man"も力強く、"Mess It Up"は初演のヒューストンよりも断然まとまった腰の入った演奏に。
スティーヴがますます力強く聴こえるストーンズにはやはり少し違和感は覚えますが、これが新生ストーンズだなとあらためて。
メンバー紹介の前のMCで、市長がこの5/7を"Ruby
Tuesday"と名付けたことに感謝を。
そして「残念ながら今日はやらないんだけどね、もうその曲忘れちゃったから」と(笑)
ちなみにこのグレンデールではストリートの名前も"Satisfaction
Way"と名付けてました。
続いてミックはフェニックス近郊でタクシーサービスを展開している自動運転車Waymoのジョークを。
なかなかウケてました(笑)
そしてキースはここでも"Little
T&A"1曲。
演奏前のMCがぎこちなく、「This one is called...."She's
My Little Rock'n Roll"」と、曲名ではなく歌いだしの歌詞を紹介したりしてます。
でもこの妙な間(マ)は曲名を忘れてたわけじゃなく、ギターを受け取っていたことからだったことが映像を観たらわかりましたが(笑)
でも演奏が始まれば80歳とは思えない見事な演奏、ギターソロもしっかり弾いてます。
多少音を外そうがなんのそののキース健在、やはり調子を上げてきたことが感じられます。
後半はこの日は前2公演とは曲順を変えて、"Gimme
Shelter"を"Miss You"の後に。
ふむ、確かにこっちの方がラストに向けて盛り上がるのでいい感じ。
しかもこの日の"Miss
You"がかっちょいい。わたしはどちらかというとこの曲はそんなにライヴで観たいとは思わないんですが、これはいい。
バンドがロールする、そんな様子がまた異様にきれいに録音されてて素晴らしいです。
その"Miss
You"もラストはちょっとしまらなかったけど(笑)
それにしても"Gimme
Shelter"でのシャネル・ヘインズがまたいい。
続く"Paint It Black"のキースのイントロがまたいい!!
なんじゃこの音はというほど音もいい!たまに左chが一瞬オフ気味になるところがあるのが惜しいけど、それでも素晴らしい。
なお、この日はLHからの映像シリーズもリリースされていないですね。
ネットには出回ってますが、きっと映像的には不完全だったりちょっとイマイチということなんでしょう。
ということで、すっかり調子を上げてきたグレンデールを超高音質で堪能いたしました!
『 NEW ORLEANS JAZZ & HERITAGE FESTIVAL 2024
: THE VIDEO 』
Uxbridge (1DVDR)
aud.shots@Fair Grounds Race Course, New Orleans, LA. May 2, 2024
1. Intro /
2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Out Of Time / 5. Angry / 6. Let
It Bleed (with Dwayne Dopsie) / 7. Time Is On My Side (with Irma Thomas) / 8.
Whole Wide World / 9. Tumbling Dice / 10. You Can't Always Get What You Want
/ 11. Band Introductions / 12. Little T&A / 13. Sympathy For The Devil /
14. Honky Tonk Women / 15. Miss You / 16. Gimme Shelter / 17. Paint It Black
/ 18. Jumping Jack Flash / 19. Sweet Sounds Of Heaven / 20. Satisfaction
Hackney
Diamonds Tour '24の2公演目、ニューオーリンズでのジャズフェストから、こちらは映像。
ロニー側のピット最前列角の花道横からのショットがメインで、各曲ごとのベストショット集のような作り。
ただしレートが少し低く、コマ数が少なくて動きがなめらかではなく、ちょいと画質が粗いのが玉に瑕。
メインに使われている映像はこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=XRgJWU8OzKg
ちなみにこの映像が出た後、例のmidiman
nz氏も綺麗なマルチカムを制作しているので、そっちの方がいいかなと思ったり。
そちらはロニー側のドアップショットは最前列ではなくそのすぐ後ろからのカメラですが、こちらの方がアングルも安定しています。
https://www.youtube.com/watch?v=Xt6yAL7dkHs
まぁそんなわけですが、映像は次々出てくるわけでこんなこともよくありますね。
CD紹介を終えたので演奏内容は省きますが、フェスのスペシャルな演奏を、ちょいと粗いですがド迫力の最前列映像で楽しむことができました。
『 NEW ORLEANS JAZZ & HERITAGE FESTIVAL 2024 』
no label (2CD)
aud.recordings@Fair
Grounds Race Course, New Orleans, LA. May 2, 2024
●Disc
1
1. Intro / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Out Of Time / 5.
Angry / 6. Let
It Bleed (with Dwayne Dopsie) / 7. Time
Is On My Side (with Irma Thomas) / 8. Whole
Wide World / 9. Tumbling Dice / 10. You Can't Always Get
What You Want / 11. Band Introductions / 12. Little T&A
●Disc 2
1.
Sympathy For The Devil / 2. Honky Tonk Women / 3. Miss You / 4. Gimme Shelter
/ 5. Paint It Black / 6. Jumping Jack Flash / 7. Sweet
Sounds Of Heaven / 8. Satisfaction
Hackney Diamonds
Tour '24の2公演目、ニューオーリンズでのジャズフェストから。
こちらも元音源はネットに公開された音源で、これがまた超高音質を誇ります。
なお、LHからはヒューストンより先にこちらがリリースされました。
さて、「ニューオーリンズ・ジャズ&ヘリテッジ・フェスティバル」といえば、2019年に出演予定だったにもかかわらずミックの心臓弁の手術により出演中止になり、2021年にもう一度ブッキングされたものの、コロナ禍でフェスが中止となっていましたが、今度こそ実現したフェス出演。
そんなわけですが、フェスというだけあってゲストも豊富なスペシャル・ライヴ。
Voteがなかったかわりに、まずはニューオーリンズ出身のザディコ・ミュージシャンであるドゥエイン・ドプシーが参加した"Let
It Bleed"。
そしてアーマ・トーマスとの"Time Is On My Side"!
ミックは「1964年というともう随分前だけどにラジオで驚くべきシンガーによる素晴らしい曲を聴いたんだ」とアーマ・トーマスを紹介。
「僕らもそれをレコーディングして、アメリカで初のヒットになった。この曲を先にやった女性はニューオーリンズのソウル・クイーンなんだ。今日は一緒にこの曲を歌ってもらうために、ステージに迎えたい。アーマ・トーマス!!」
そう、ストーンズの"Time
Is On My Side"は今回共演したアーマ・トーマスのバージョンをストーンズがカヴァーしたものなのです。
ということで、"Time
Is On My Side"自体も1998年の大阪ドーム以来の演奏というレア曲でしたが、今回素晴らしい共演が実現したというスペシャル!!
アーマ・トーマスも83歳という高齢にもかかわらずさすがソウル・クィーンという素晴らしい歌声を聞かせてくれています。
そして続くは初日のヒューストンでの"Mess
It Up"とは替えて"Whole Wide World"!
これがまたスピーディーな演奏でびっくり。
そう、そもそもおっかなびっくりのところがあったヒューストンとは打って変わって演奏も乗ってきたこのニューオーリンズですが、この速さは何だと(笑)
そんな感じでヒューストンに続けて聞くと面白いニューオーリンズ(笑)
"Little
T&A"ではキースのヴォーカルが走ってしまってますが、それもキースのスイッチがONになってきたということでしょう。
そんなわけですが、こちらの音は驚異的に素晴らしい"EX"。
最初こそずいぶん低音がONだなと感じますが、Schoeps
MK4sってなマイクはすごいんだなとあらためて。
まぁ周りは結構にぎやかだったり定位が動くところもありますが、
そこはフェスの雰囲気を楽しめるというもの。
ということで、遂に実現したニューオーリンズ・ジャズフェスト出演を素晴らしい音で楽しめる作品でありました。
『 HOUSTON 2024 : THE VIDEO 』
Uxbridge (2DVDR)
『 HOUSTON 2024 : MULTICAM 』
Uxbridge (1DVDR)
『 HOUSTON 2024 』
MOONSHINER (1BDR)
aud.shots@NRG Stadium, Houston, TX. Apr.28, 2024
1. Introduction / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Rocks Off
/ 5. Out Of Time / 6. Angry / 7. Beast Of Burden / 8. Mess It Up / 9. Tumbling
Dice / 10. You Can't Always Get What You Want / 11. Band Introductions / 12.
Little T&A / 13. Sympathy For The Devil / 14. Gimme Shelter / 15. Honky
Tonk Women / 16. Miss You / 17. Paint It Black / 18. Jumping Jack Flash / 19.
Sweet Sounds Of Heaven / 20. Satisfaction
今度はヒューストンの映像。
LHからは2枚組と1枚組がリリース。
そしてMoonshinerからBlu-rayがリリースされていました。
元素材はネットにあるものですが、やはりこうしたものは手元に置いておきたい(笑)
●『HOUSTON 2024: THE VIDEO』(2DVDR)
まずは先にリリースされた2枚組から。
こちらDisc1は「Fake Fun」撮影によるワンカメながらプロショットと見まがうほどのクオリティを誇る作品。
その見事な映像はYouTubeに各曲がアップされていますが、オープニングの"Start
Me Up"はこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=yMYWYa7x1Ho
曲間はカットされてるところもありますが、いやはやお見事。
でもこういうのを見続けると現地で見た記憶が上書きされるので危険(笑)
そしてこちらは"You Can't-" "Sympathy-" "Honky Tonk
Women" "Miss You "Paint It Black"がネットには公開されなかったため、そこは遠景映像を挿入してあります。
そしてDisc2は遠景ショット。
遠景といってもスタンドではなくアリーナ後方から。
そのpart1はこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=eraD13IwboA
ズームになるところはちょいと粗かったりもしますが、スクリーンも含めて全編を楽しめる良好映像。
ということで、普通ならこの2枚組だけでも十分なところ、その後出てきたマルチカムが凄かったのであります。
●『HOUSTON 2024: MULTICAM』(DVDR)
こちらが後発ながら素晴らしいマルチカム。
マルチカムの名手midiman nz氏による編集で、文句なしに素晴らしいです。
ということでその映像がこちら。
https://www.youtube.com/watch?v=13d7_N2YsfQ
オフィシャルのドキュメンタリーから"Start Me Up"が始まるところでオーディエンスショットになだれ込む作りもナイス。
個人的には最後にオフィシャルのドキュメンタリーは、今作にはフルで最後にでも収録しておいてほしかったですけど(笑)
こちらは掲示板にも賞賛の投稿をいくつかいただいたとおり、ほんとにお見事。
そもそもはYouTubeに続々アップされる元素材の映像が凄いんですが、それをこうしてあっという間に編集するmidiman
nz氏の技術には毎度のことながら脱帽です。
そうした仕上がったマルチカメラ、もうプロショットかというほどの素晴らしさで、これまたこちらを見てると記憶が上書きされてしまいますが、そうそう、キースに元気がなくてねぇとかミックの凄さが改めて伝わる素晴らしい作品です。
ということで、ヒューストンの映像となればやはりこの2つ目のマルチカムが最強でありました。
●『HOUSTON 2024』(BDR)
こちらはいつリリースされたのかはわかりませんでしたが、MoonshinerからヒューストンのBlu-rayもリリースされていたのでゲット。
やはりBlu-rayはいい。
こちらで使われている映像は2種類。
まず"Mess
It Up"まではYouTubeにFake Funがアップしている映像。
これかなり綺麗で安定しています。
https://www.youtube.com/watch?v=OHAxhzlkiHE
そして"Tumbling
Dice"以降はこちらの映像の元素材が使われているようです。
↓のYouTubeには余計なロゴが入っていて画質も落ちてますが、今作ではこれより断然綺麗で余計なロゴもありません。
https://www.youtube.com/watch?v=JSo_BNGXHHk
Fake Funは"Tumbling Dice"以降も、"Sympathy-"
"Honky Tonk-" "Paint It Black"以外の曲はYouTubeにアップしてるので、それら以外はFake
Funの映像の方がと思ったりもしますが、2つ目の素材もズームになるとやや粗くなりますが、それ以外はかなり綺麗で安定しています。
ただ、急に撮影者自身の自撮りになるところがあり、そこは不気味(笑)
ということでやはりBlu-rayはいいぞという、ナイスなヒューストンでした!
でもFake
Funの映像をフル活用したBD-Rを作ってみようかな(笑)
なお、このメーカーからは他にイーストラザフォードの2公演もBD-Rでリリースされています。
ぜひリッジデールもFake
Funの映像で作ってほしいところです。
『 OPENING NIGHT IN HOUSTON 2024 』
Outside Discs O-003A/B (2CD)
『 HOUSTON 2024 』
Empress Valley EVSD-1894/1895 (2CD)
『 HOUSTON 2024 』
no label (2CD)
aud.recordings@NRG Stadium, Houston, TX. Apr.28, 2024
●Disc
1
1. Intro / 2. Start Me Up / 3. Get Off Of My Cloud / 4. Rocks Off / 5.
Out Of Time / 6. Angry
/ 7. Beast Of Burden
/ 8. Mess It Up
/ 9. Tumbling Dice / 10. You Can't Always Get What You Want / 11. Band introductions
/ 12. Little T&A
●Disc 2
1. Sympathy For The Devil / 2. Gimme Shelter
/ 3. Honky Tonk Women / 4. Miss You / 5. Paint It Black / 6. Jumping Jack Flash
/ 7. Sweet Sounds Of Heaven
/ 8. Satisfaction
Hackney Diamonds Tour '24の開幕公演であるヒューストン公演。
紹介が遅れましたが、まとめて紹介します。
完全新作スタジオ・アルバムを引っ提げてのツアーとなると、A
BIGGER BANGツアー開幕以来19年ぶりとなるHackney Diamondsツアー!
19年ぶりの新作ツアーの初日となるとそれだけでもマストであります。
とはいえネットに公開された音源は一つのみ。
そちらは周りもうるさくなくてまんべんなく演奏を拾った"EX-"ないい音ではありますが、少しシンバルの音がシャリっていて、わずかに高音の抜けが悪いという特徴が。
そんなわけで注目のツアー初日、いくつものレーベルから同じ音源がリリースされていますが、3種類のCDを比べてみると以下の通り音に違いが。
最初にリリースされたOutside
Discはかなり音圧を上げた派手な音で、入力レベルが高い。
続いてリリースされたEmpress
Valleyは入力レベルはいい感じですが、少しリバーブがかかっていて、こもった感じの払拭まではいかず音の抜けが少し悪い。
最後にリリースされたLHは先行リリースされたUxbridgeのCD-Rと同じ音で、こもった感じは払拭しつつもやりすぎてはいない素直な音ですが、入力レベルがかなり低い。
そんなわけで一長一短ではありますが、派手な音が好みの方にはOutside
Disc、ナチュラルな音が好みの方にはLHがいいかと。
個人的にはこのヒューストンの音源であればその中間くらいがいいなと思うんですが、EVはそうではありませんでした。
ちなみに細かいことですが、"Out
Of Time"の演奏開始から1:50付近の"My poor old fashioned baby"のMyの手前に左chにプチッと極小ノイズが入ってるのはいずれのタイトルもそのまま。
さてツアー初日のこのヒューストン、やはり初日だけあって演奏の仕上がり自体はまだまだ(笑)
オープニングの"Start
Me Up"のイントロでのずっこけはまぁいいんです。
問題はその後なかなかキースの調子が上がらなかったこと。
ステージの前方には一切出てこず、ピックも投げず、ギターテックのピエールに何度も指示をしたり、左手の小指を気にする仕草を見せたりしていましたが、そうしたことからもかなりナーバスになっていたことが伺えます。
ナーバスという言葉は前日にスタッフの口からきいたワードなんですが、なるほどなぁと。。
その辺の裏話はヒューストン遠征レポートのepisodeでも触れようと思いますが。
とはいえ80歳であの重いギターを抱えてこうして演奏しているだけでも奇跡です。
省エネ奏法にはなろうともところどころで光る力強いリフは健在。
"JJF"なんてすさまじいオーラを放っていました。もうショーの終わりの方でしたが(笑)
一方ミックのパフォーマンスは驚異的。
その動きがすごいのはもちろん、"Get
Off Of My Cloud"での節回しも見事。
"Hello Houston!" "It's
great to be back in the Lone Star State!"
続けて「Hackney Diamonds '24
Tourの初日をここテキサスで迎えられて嬉しいよ」と観客を沸かせてから"Rocks
Off"になだれ込むミック、絶好調。
ここで"Get Off Of My Cloud"では声はすれども姿は見えなかったシャネル・ヘイズもステージに登場。ここでの彼女のヴォーカルがまたいい!!
アメリカでは初のお披露目となった"Out
Of Time"はアメリカでの受けはイマイチと後に語ったミック。
観客のコーラスもまぁ盛り上がってはいたと思いますが、欧州とはいえ前のツアーでやってるし、新鮮味がないのはたしか(笑)
そしていよいよ新曲"Angry"。
やっぱスティーヴのドラムが力強すぎるよなと思いつつ、あのリフをミック抜きのキースとロニーが奏でるのを見て胸が熱く。
キースのソロに続いてコーラスパートではロニーもバックコーラスを。
そういえばロニーにも専用のマイクスタンドが立ってたんでした。
そしてここからミックにもギターが渡され、トリプル・ギターに。
新曲を冗長にならずに魅せるミックとストーンズ、さすがでありました。
続いては"Beast
Of Burden"。
すんなり始まったけど、voteで選ばれたって紹介はしないのかな?と思ってると、曲が終わってからそれを言うこと忘れてたよとミック(笑)
"Something
old, somehing new"と言って始まったのは"Mess It Up"。
こちらはラケットでのスペシャルライヴでもやらなかった新曲で、完全初登場。
いやしかしまだまだ練らないとなぁと思う演奏で、わたしこれは今後セトリ落ちするんじゃなかろうかと思ったほど。
でもその後のライヴで回を重ねるごとにいい出来になりましたね。
でも初登場のこういう演奏を味わえることこそツアー初日の醍醐味。
シャネル・ヘインズの"Tumbling
Dice"はラケットでも聞かれたとおり見事!
そしてYCAGWYWを挟んでメンバー紹介へ。
「ヒューストンではリハーサルのために何日か滞在してるけど、その間にNASAに行ったよ」
「でもビーバー・ナゲッツはNASAでは売ってなかったんだよね(笑)」とミック。
ビーバー・ナゲッツとは、バッキーズ/Buc-ee'sという南部では超有名かつ超巨大なガソリンステーションのスーパーの名物お菓子のこと。
日本でいうキャラメル・コーンのようなお菓子で、開演前にヒューストン在住の元後輩にもらったお菓子がまさにそのビーバー・ナゲッツでした(笑)
そんな名物お菓子のくだりは結構受けてました(笑)
続けて、「その代わりにニンファに行って、トランキリータを3杯飲んだよ」と。
ニンファというのはヒューストンでは有名なレストランのようですが、ここは反応は薄かったです(笑)
さてキース・コーナー!!
当然新曲"Tell
Me Staright"を期待する中、飛び出したのはまさかの"Little T&A"。
これは嬉しいサプライズ!スタジオ・バージョンに忠実な演奏ですが、80歳にして"Little
T&A"をやるキースがいい。
そして、"Tell Me Staright"は2曲目だなと思ってたら、キース・コーナーはまさかの1曲で終わり。
「えぇ〜〜〜!!!???」と、わたしの周りもみんなざわついてました。
まだリハが不十分だったのか、それとも2曲はもうきついということ??
キースにどうも覇気がないのはこういうところなのかと、いろいろ心配しちゃうわたくしでありました。
と、新盤紹介やらレポートやらごっちゃになってきましたので以降はもう手短かに。
先にも書きましたがキースも"JJF"ではオーラを発してましたよ!
そしてシャネル・ヘインズの"Gimme
Shelter"に"Sweet Sounds Of Heaven"は素晴らしかった!
特にショーの後半はホット・ロックス大会というのがもう何年も定番になっていましたが、アンコールの一発目に新曲が登場するのは新鮮。
その後ツアーの後半ではいまのところセトリから落ちてキースが3曲もやってるというのが気になりますが。
そんなわけで無駄に長くなりましたが、最新ツアーの開幕初日を収録したこれらをまとめて紹介しました。
特に中盤以降はかなり良好音源で、素直な調整のLH盤はいい感じで楽しめます。
EV盤は音の調整は一括処理で手間をかけずに安くという感じですかね。個人的にはリバーブをきかせる調整はちょっとフィットしてないかなと。
Outside
Discはやっぱりちょっとやりすぎな感じですが、派手な音が好きな方にはこちらかなと。
『 WEMBLEY 1973 DAY 2 1ST SHOW : UPGRADE 』
no label (1CD)
aud.recordings@Wembley Empire Pool, London, UK. Sep.8, 1973 1st Show
1.
Introduction / 2. Brown Sugar / 3. Gimme Shelter / 4. Happy / 5. Tumbling Dice
/ 6. Star Star / 7. Angie / 8. Angie / 9. You Can't Always Get What You Want
/ 10. Doo Doo Doo Doo Doo / 11. Midnight Rambler / 12. Honky Tonk Women / 13.
All Down The Line / 14. Rip This Joint / 15. Jumpin' Jack Flash / 16. Street
Fighting Man
昨年の2023年12月、怒涛の73シリーズの一環で『WEMBLEY 1973
DAY 2 1ST SHOW』がリリースされたのは記憶に新しいところ。
そちらはそれまでの代表盤であるDAC盤との違いはほんとに僅かなものと紹介していましたが、今度はその『WEMBLEY
1973 DAY 2 1ST SHOW』の再発ではなく、大元のマスターは同じながらもこちらは1stジェネによるアップグレード盤が登場。
今作のマスターはロンドンの有名なテーパー「Mike
B」から直接提供されたバックアップ・コピーであるカセットとのことで、インフォにはそのカセットの写真も。
こうして独自マスターにてリリースされることは昨今少なくなってきたので、インフォを読むとますます期待が高まるというもの。
ということで聴いてみると、なるほど一皮むけたとはこういうことかと。
ナチュラルなクリアネスが素晴らしい!!
中高域がすっきりして、既発でもそれほど大きくはなかった高音域のサーっというヒス成分も減少しているのがわかります。
ただし既発は大元のコピーマスターがイコライジングされたものだったせいでしょう、既発の方が低音は出ていて、特にベースラインは既発の方が聞き取りやすくなってます。
とはいえそれは音質ではなく音量のことで、音質的には今作の方が一皮むけた音です。
また、今回の独自マスターはインフォにある通り、バックアップ作成時のアジマスずれのため、冒頭から"Honky
Tonk Women"までが若干左寄り、それ以降になると右寄りになるという特徴があります。
これを補正すると鮮度が変わってしまうということですが、試しに自分でオートバランス補正してみるとかなりいけてるので、センター補正バージョンも欲しくなります(笑)
いやしかしクリアネスに磨きがかかったこのウェンブリー73、テイラーの艶やかなギターがさらに美しく味わえるのは素晴らしい。
ミックのヴォーカルも一皮むけ、ダブル・ミックの競演の美しさがマシマシに。
また、テイラーに耳を奪われがちになりますが、クリアネスが向上したこととベースラインがすっきりしたことで、キースのギターも前面に出てきているのがポイント。
ここに集中するとさらに楽しめます。
とはいえ既発は既発で素晴らしかったので、既発を一蹴するほどの大きな差があるかというとそうでもありませんが、マスターの向上を確実に感じられる嬉しい一枚でした。
ライヴから50年もたって1stジェネがこうして世に出たことに感謝。
でも繰り返しになりますが、ヘッドフォン派のわたしは、このマスターからのセンター補正バージョンも聴いてみたい(笑)
Apr 2024
『 LOS ANGELES 1989 2ND NIGHT : MIKE MILLARD MASTER TAPES 』
no label (2CD)
aud.recordings@Memorial Coliseum, Los Angeles, CA. Oct.19, 1989
●Disc
1
1. Continental Drift / 2. Start Me Up / 3. Bitch / 4. Sad Sad Sad / 5.
Undercover Of The Night / 6. Harlem Shuffle / 7. Tumbling Dice / 8. Miss You
/ 9. Ruby Tuesday / 10. Angie / 11. Rock And A Hard Place / 12. Mixed Emotions
/ 13. Honky Tonk Women / 14. Midnight Rambler
●Disc 2
1. You Can't Always
Get What You Want / 2. Little Red Rooster (with Eric Clapton) / 3. Before They
Make Me Run / 4. Happy / 5. Paint It Black / 6. 2000 Light Years From Home /
7. Sympathy For The Devil / 8. Gimme Shelter / 9. Band Introductions / 10. It's
Only Rock'n Roll / 11. Brown Sugar / 12. Satisfaction / 13. Jumping Jack Flash
1989
Steel Wheelsツアー、開幕から1ヶ月半を経て迎えたLAでの4公演(10/18、19、21、22)は復活したマイク・ミラードが見事な録音をしてくれたことが、JEMSによるマイク・ミラード・マスタープロジェクトによって2020年に明らかになりましたが、その4公演の最後のピースである2日目10/19がいよいよ登場。
この10/19はプロショット映像が流出しており、1989コーナーで紹介しているとおりそれを元にしたCDも多くリリースされていることで有名な公演。
今回、LHからはその映像もDVDにてリリースされています。
ただしその映像からのSB音源はほとんどモノラルであまり面白くはなかったのも事実。
また、"Little
Red Rooster"でエリック・クラプトンが共演していることでも有名で、他にエリックが共演したのは10/10
NYC、12/19 Atlantic Cityだけなので、LA 4公演でもこの日は特別だったことがわかります。
というわけですが、この日の音を収めた数多くのブートの中でも自分的には記憶に新しい『19
nineteen』がリリースされたのは、、、もう21年も前の2003年のことだったか!とnew
arrivalsを見て愕然としました(笑)
それがJEMSプロジェクトによって、89LA
4公演のラストピースであるこの2日目のマイク・ミラード音源も遂に日の目を見ました。
その鮮烈さは一聴してわかるとおり、さすがはマイク、ミラードという素晴らしい音。
上から下まで超絶クリアネスを誇り、オープンスタジアムの音の抜けの良さを堪能できるばかりか、ミックのヴォーカルの大きくとらえ、周りは静かながらも遠くに観客の盛り上がりもしっかりと感じられる絶妙なバランス。
この89LA
4公演を収めたマイク・ミラード録音の中でも屈指のバランスを誇るサウンドです。
これはもう"EX"でしょうという、超絶"EX-"。
さすがはマイク・ザ・マイク、その後いくら器材が進歩しようともこの領域にはそうそう辿り着けないというのを痛感する見事な録音。
これ以上の説明なぞ不要な素晴らしいサウンドであります。
ところでマイク・ミラードのミラクル録音はLHから以下のとおりプレスCD化され、今作にて全4公演出揃いました。
昨年7月に1stナイトがリリースされた際にFinalナイトのジャケも統一感のあるものになり、今回の2ndナイトも同じテイストですが、昨年2月にリリースされた3rdナイトだけジャケのテイストが違うままで、こちらもいずれ同じテイストになって再発されるでしょうか。
1st Night |
2nd
Night |
3rd Night |
Final Night |
|
Mar 2024
『 STEEL WHEELS EARLY DEMOS 』 no
label (2CD)
studio outtakes@Air Studios, Monserrat, West Indies - March to May, 1989 (+ Olympic Sound Studios, London, May to June, 1989)
●Disc
1
1. Blinded By Love / 2. Terrifying / 3. Continental Drift (Instrumental)
/ 4. Break The Spell / 5. Can't Be Seen / 6. For Your Precious Love / 7. Fancy
Man Blues / 8. Slipping Away (Instrumental)
●Disc 2
1. Rock And A Hard
Place / 2. Ready Yourself / 3. Sad Sad Sad / 4. Mixed Emotions / 5. Almost Hear
You Sigh / 6. Giving It Up / 7. Hearts For Sale / 8. Hold On To Your Hat
+
Bonus Tracks 9. Giving It Up (Version II) / 10. Mixed Emotions (Additional Keyboard
Version)*Diff Mix
『STEEL WHEELS』製作過程の映像流出に合わせて、懐かしい作品がタイトルも装いも新たに復活。
もともと『STEEL
WHEELS』の制作過程をしっかりとらえた作品としては、2006年にHALCYONやIMPやDACがリリースした、いわゆるMonitor
Mixと呼ばれる完成目前のラフミックス、そして2008年末から2009年頃には、Social
Graces名義でLHがリリースした『TRAINING WHEELS』という、より初期のものが知られていました。
そこに今般AIR
STUDIOの映像が流出したことで、『STEEL WHEELS』関連には先日紹介した『IN
THE AIR』が加わったということに。
ということで初期の習作を収録した『TRAINING
WHEELS』ですが、こちらがリリースされたときには、始まってみるとミックの歌がぜんぜん違ってオルガンもフィドルも入っていない"Blinded
By Love"に、歌詞も決まらずミックが流して歌っているだけの"Terrifying"、さらにはボーカルもモロッコ楽器も入る前で、Monitor
Mixや完成テイクには入っていない金属音が入った"Continental Drift"といった、ミックの仮歌が入っているという初期テイクが収録されていることに驚いたものでした。
それが今回、ボートラ2曲が加わって再登場。
『TRAINING
WHEELS』は音質自体はいいものの、ダビングを重ねたカセットテープが元という感じの、わずかに高音域に伸びがない音でした。
今回の再発にあたってはそのあたりに手が加わっているかと思いましたが、入力レベルがほんの少し上がっているものの、聴き比べても波形を見ても違いはほぼないレベル。
インフォにあるリマスター効果はわたしは感じませんが、ボートラを除くメインは曲順もオリジナルの『TRAINING
WHEELS』どおり。
追加されたボートラはまずは"Giving It Up"。
こちらはD2
trk.6の"Giving It Up"よりクリアで30秒目にピアノが追加されたもので、2021年に流出して世界を驚愕させた『FULLY
FINISHED STUDIO OUTTAKES』から。
そしてもう一つが"Mixed Emotions"のDiff
Mix。
これは2018年にリリースされたオフィシャルの『STUDIO ALBUMS VINYL
COLLECTION 1971-2016』に間違って収録された"Mixed Emotions"の別ミックス。
この別ミックスはイントロにそもそものオリジナルにはなかったキーボードが僅かに乗っていることで知られていますが、違いはそこだけではないのです。
こちらでは1:50からのサビの"You're
not the only one"がオリジナルの2回ではなく4回繰り返されています。
また、3:50あたりからも少し編集が違って、最後のフェードアウトは少し早く始まり、サビの2回分の14秒ほど長いかというとそうではないミックス。
このアナログ起こし、初のCD化ということで、貴重(笑)
ということで本編はオリジナルの『TRAINING
WHEELS』と違いは感じませんが、ボートラが面白い再発盤でした。
『 IN THE AIR : STEEL WHEELS SESSIONS 』 no
label (2CD) / (2CD+2DVD)
Writing Sessions For Rock And A Hard Place & Mixed Emotions
@Montserrat Air Studio, Montserrat,
West Indies. Apr.25-27, 1989
今月上旬にリリースされた『IN
THE AIR : STEEL WHEELS SESSIONS』(2DVD)の音声を抜き出して2CDにまとめた作品。
そのDVDには、リリースされた週限定で演奏などを抜き出したCD-Rが付属していましたが、やはり今回プレスCD化されて登場。
こちら、冒頭の夕食のシーンはカットされるかと思いきや、ミックとキースが話しているシーンの音声はしっかり収録されています。
これがなるほど意外にいい流れに。
そうしたパートも含めつつ、もともとメンバーの話し声が多く入っている160分ほどの映像から音声を120分ほど抜き出すことによって、スタジオアウトテイク集というよりは音だけを聴いていても冗長になりすぎずにスタジオドキュメンタリーとして興味深く聴くことができる作品に仕上がっています。
元のビデオ音声がモノラルなので全編モノラルですが、昔のいわゆるビデオ落としという音声よりははるかにクリアな"EX-"。
ミックが主導で精力的に仕上げられていく"Rock
And A Hard Place"と、それとは対照的にキースのラフスケッチから練り上げられていく"Mixed
Emotions"の制作過程の違いをこうしてまとめて聴けるのは面白い。
そしてなるほどそりゃ"Mixed
Emotions"の方が映像的にも面白く、『25x5』にはそちらが採用されたのもあらためて納得。
DVDを見ているよりも、こちらを聴いている方が34年前に『25x5』の制作シーンを見て感激したことが懐かしく思い出されるのも不思議(笑)
また、最後のボートラ扱いのシームレスバージョンはDVDおよびその元素材に収録されていたシームレスバージョンそのままではなく、前半パートを後半に合わせてイコライジングされており、より自然に楽しめるようになっています。
なお、今作にはこの2CDにDVDもつくバージョン(写真:右)も100セット限定でリリースされましたが、そちらは予約完売。
Uxbridge名義のDVD-Rから始まり、プレスDVD、そして今作と、すべて揃えるマニアには複雑な連続リリースなれど、価値ある中身の作品でした。
●Disc:1 (63:18)
Part I: Dinner
At Montserrat
01. Banter
02. Banter "After The Dinner"
Part
II: Warm Up And First Rock And A Hard Place Try-Outs
03. Banter "Welcome
To Another Fabulous Session"
04. From Malaguena To Rock And A Hard Place
05.
Rock And A Hard Place Riff
06. Banter
07. Rock And A Hard Place #1
Part
III: In The Studio
08. Banter & Warm-Up
09. Banter & Spanish Flavored
Warm-Up
10. Rock And A Hard Place #2 Part 1
11. Rock And A Hard Place
#2 Part 2
12. Banter
13. Rock And A Hard Place #3
Part IV: Check
In The Control Room
14. Banter & Mick Jagger Clapping Hands Over Rock
And A Hard Place #3
15. Banter "Rushes"
Part V: Other Checking
And Try-Outs In The Studio And The Control Room
16. Banter In The Studio
With Some Rock And A Hard Place Parts
17. Rock And A Hard Place #4 Part 1
18.
Rock And A Hard Place #4 Part 2
19. Banter
20. Checking
21. Banter
22.
Checking A Last Short Rock And A Hard Place Extract
23. Banter Mick Jagger
with Charlie
24. We Gonna Get His Movie
Part VI: First Mixed Emotions Ideas
25.
Warm-Up Keith Richards Blues Improvisation
26. Mixed Emotions Riff &
Banter
Part VII: Keith Richards Showing Mixed Emotions Riff And Idea
To Mick Jagger
27. Work In Progress 1: Keith Richards Showing His Ideas To
Mick Jagger
28. Banter
29. Work In Progress 2
30. Banter
31. Work
In Progress 3
32. Work In Progress 4
33. Work In Progress 5
34. Banter
35.
Work In Progress 6
36. Work In Progress 7: Keith Richards Improvisation
Part
VIII: Keith Richards & Mick Jagger Searching Ideas Around Mixed Emotions
Riff
37. Work In Progress 8
●Disc:2 (61:12)
Part IX: Joining By
The Band
1. Work In Progress 9
2. Work In Progress 10
3. Work In Progress
11 with Chorus
4. Work In Progress 12
Part X: New Work In Progress
Extracts Of Mixed Emotions
5. A Short Work In Progress
6. Short Extract
& Banter
Part XI: Working On The 2nd Chorus
7. Work In Progress
More Elaborated Version
8. Discussion About 2nd Chorus
9. Restart On 2nd
Chorus
Part XII: More Reworkings In The Studio
10. Banter
11. New
Try-Out For Mixed Emotions
12. Short Banter Shown From The Control Room
13.
More Banter Shown From The Control Room
Part XIII: From The Control Room
14.
Banter Over An Elaborated Version Of Mixed Emotions #1
15. Banter
16.
2 Short Banters
Part XIV: Back In Studio
17. Rehearsing Mixed Emotion
18.
Banter & Warm-Up You’re Not The Only One
19. Approximative Lyrics Mixed
Emotions #2
20. Final Studio Banters
Part XV: Checking The Result
In The Control Room
21. Banter Over The Previous Recorded Long Version
22.
Banter
23. The Last Banters And Laughs
Part XVI: Mick Jagger Vocal
Overdubs
24. Short Mick Jagger Voice Overdub Extract #1
25. Banter From
The Control Room
26. Short Vocal Overdub Extract #2
27. Short Control
Room Comment
28. Short Vocal Overdub Extract #3
29. Beginning Of Rock
And A Hard Place #3
30. Blues Improvisation / Hellhound On My Trail
Bonus
Track
31. Rock And A Hard Place (seamless mix)
『 STEEL WHEELS TOUR: JAPANESE TV SPECIALS 』 no
label (1DVD-R)
Various TV programmes broadcast in Japan 1989
日本のTVで放送されたストーンズ特集などをコンパイルしたおなじみのシリーズに、Steel
Wheels Tour関連が登場。
このシリーズ、振り返ってみるとリリースされているのはこれらですかね。
2021年9月『VOODOO
LOUNGE JAPANESE TV SPECIALS』1DVD-R
2021年9月『LICKS JAPANESE TV SPECIALS
2003』1DVD-R
2022年2月『JAPAN TOUR 1988 JAPANESE TV SPECIALS - MICK
JAGGER』1DVD-R
2022年5月『BRIDGES TO BABYLON JAPAN TOUR 1998』1DVD-R
2023年2月『A
BIGGER BANG TOUR: JAPANESE TV SPECIALS 2006』2DVD-R
他におそらく紹介してもいいのかと悩んだのであろう、こちらでの紹介を見送った作品も。
↓こちらは新旧掲示板で検索しても全くヒットしないのでいつリリースされたのか、それともギフトだったのかも分からなくなってしまいました。
時期不明
『11PM presents THE ROLLING STONES SPECIAL 1990』1DVD-R
そんなわけですが、今回のSteel
Wheelsツアー(初来日ではない)関連はギフトでは大人気だったものを販売用に復刻したもの。
『IN
THE AIR : STEEL WHEELS SESSIONS』にあわせてタイムリーなリリース。
そしてあと1か月半で開幕するHackney
Diamondsツアーにも想いをはせて。
やはりこうしたものはこうしてしっかりトールケースで保管しておきたいものです。
そして毎度ながらこれらの録画をしっかり残してくれているマニアの方に感謝。
しかしベストヒットUSAでもSTEEL
WHEELSツアーをSTILL WHEELSツアーと間違ってたりしたんだなと、ほほえましかったり。
中身はインフォが詳しいのでそのまま転載しますが、new
arrivalsに残しておいてよいものかどうかは微妙な気も(笑)
そちらではいずれ詳細は省くかもしれませんが、以下転載します。
-----------------
本作に収められているのは、1989年に放送された9種類のTV番組。
30秒に満たないニュースから20分に及ぶMTV特番に至るまで、約1時間に渡って「ストーンズに飢えた日本」に浸りきれる映像コンピレーションです。
当店では記録マニアによる極上マスターで貴重な音楽番組をアーカイヴしておりますが、本作は特にストーンズに特化したマニアの業物マスター(伝説の怪作『11PM
presents THE ROLLING STONES SPECIAL 1990』の記録家と言ったら、ピンと来る方もいらっしゃるのではないでしょうか)。
それだけに本作の映像美も最高峰(それぞれに画質は異なるものの、総じて極上)。中にはLDから起こしたんじゃないかと思うほど超美麗なものまであります。
そして、本作もう1つ特徴は時系列の構成。このマニアのマスターには「ストーンズ関係の1989年放送」以外にコンセプトはなく、次から次へと放送された番組を記録していた。そのため、時間の経過がリアルに感じられるのです。それでは、そんな9種の映像を大きく3つのセクションに分けてご紹介していきましょう。
【ツアー開始前の速報時期(2種)】
●ベストヒットUSA#1(約11分)
最初のセクションはツアーの発表記者会見をメインとした速報時期の放送で、1つめは日本洋楽史の象徴番組です。
記者会見が「1989年7月11日」ですから、恐らくその直後。新曲のクリップも到着していませんし、挟まれるライヴも1982年のもの。
記者会見や曲目から分かる断片的な情報しかないもどかしさが当時らしくて新鮮ですし、伝説的DJがポロッと語る「それから相変わらずですが、来日の噂もチョット流れています」にハッとする番組です。
●CNNエンターテインメント・ニュース#1(約30秒)
続くはCMサイズのミニ・ニュース。ミックとチャーリーがプロデュースしたアパレル・グッズを紹介しています。
【ツアーが始まった序盤の2週間(4種)】
●ナイトライン(約2分)
ここからはいよいよツアーがスタート。まずは、初日「8月31日フィラデルフィア公演」をレポートする2分ほどのコーナーです。
ファンへのインタビューやダフ屋を15人(!)も逮捕した話題も紹介されますが、肝心なのは「Start
Me Up」のライヴ・プロショット。
これこそ7年ぶりツアーの初日の1曲目。ホンの僅かではありますが、再始動を象徴する光景なのです。
●11PM(約9分)
ここで国民的深夜番組が登場。ツアーがトロント(3?4公演目)まで進んだ辺りの放送で、もちろん来日中だった前作とはまったくの別放送です。
フリップでメンバーの逮捕歴を紹介するなど、ここでもなかなか飛ばしてはいますが、さすがに前作ほどブッちぎれてはいない。
スタジオもお茶の間ではなく通常セットですし、高田純○氏も「5時から男」そのものです。
早口で「ファンの盛り上がりがストーンズを来日させるのに結びつくはず!」とまくし立てる辺りにジワジワと盛り上がってきた当時感が滲んでリアルです。
●CNNエンターテインメント・ニュース#2(約45秒)
再びCNNニュース。ちょっと長くなったもののやはりCMサイズで、ツアーが始まった事を伝えています。
●ベストヒットUSA#2(約10分)
再び国民的な洋楽番組が登場。「Mixed
Emotions」のクリップと12曲分を繋いだ独自メドレーをメインに、ツアーの最新情報をレポートしています。
実のところ、本作には「Mixed
Emotions」が何回か登場するのですが、一番オイシイのがこの番組バージョン。
一部ではありますが、歌詞に独自の対訳字幕が付くのです。そして12曲メドレー。
実際にはクリップをブツ切りで並べているだけですが、「ストーンズの80年代」を駆け足で追いかける圧縮感が楽しい。
ここでもツアー日程が流れ、それによるとこの番組は9公演目シンシナティ辺りの放送だったようです。ちなみに、メドレー12曲の内容は以下↓の通り。
「Miss
You(1978)→It's Only Rock'n Roll(1979)→Emotional Rescue(1980)→Start
Me Up(1981)→Hang Fire(1981)→Waiting On A Friend(1981)→Going To A Go
Go(1982)→Time Is On My Side(1982)→She Was Hot(1983)→Undercover Of The
Night(1983)→Harlem Shuffle(1986)→One Hit (To The Body)(1986)」
【本格化した1989年10月以降(3種)】
●LAスペシャル(約3分)
最後のセクションは、ツアーも本格化してきた1989年10月以降の放送。
これは「10月21日ロサンゼルス公演」をレポートするコーナーで、「Start
Me Up」のプロショット・ライヴやファンのインタビュー。
一瞬ですが、ツアー客と思しき日本人の姿も映る。
「ミックさん達、日本に来るとか来ないとか。これを見てしまったからにはもう来てもらうしかないですね!」というナレーションに、噂が現実味を帯びてきた空気感を感じます。
●SHOWBIZ
CNN(約3分半)
そして、三度CNNが登場。ここではCMサイズではなく、メンバーのインタビューを中心としたミニ・コーナーになっています。
本作でしか見られないであろうインタビューのレア度は目も眩むばかりで、ビル・ワイマンがチャーリーについて語ったりもします。
しかも、内容はリズム隊の相棒としてではなく、チャーリーの記者嫌いについて。
なぜチャーリーの事をビルに訊こうと思ったのか定かではありませんが、とにかく貴重です。
●MTV特集(約20分)
最後は、本作でもっとも長尺な特集。
改めてツアーは発表記者会見から始まり、クリップや9月3日シアトル公演の「Mixed
Emotions」も流れます
(ちなみに、この日は長尺プロショットも残されていますが、この放送は別アングルです)。
ここでも独自インタビューが貴重ですし、現地MTVで頻繁にながされたであろうツアー・トレーラーも見られる。
しかも画質が異様に素晴らしく、このトレーラーは素材コレクションとしてもお宝です。
また、この番組は萩原健○&カールスモーキー石○の両氏が進行役を務めており、そのトークの中でサラッと「もしかしたら来年辺り日本に、ってね」と語る。
その言葉通りに2月に来日が実現するわけですが、この段階でもまだ呑気なことを言ってるのが驚きだったりもします。
以上、9つの日本放送を集成した秘宝集です。
怪作『11PM
presents THE ROLLING STONES SPECIAL 1990』ほどブッ飛んではいませんが、貴重度ではさらに上を行く。
そして何より、時系列でじわじわと過熱していく過程がリアルなのです。
噂が少しずつ確信に変わり、公然の秘密へとなっていく。そんな1989年の薫りを胸いっぱいに楽しめる1枚。どうぞ、存分にご堪能ください。
★1989年のSTEEL
WHEELS Tourに合わせて放送された日本のTV番組コンピーレション。
30秒に満たないニュースから20分に及ぶMTV特番に至るまで、約1時間に渡って「ストーンズに飢えた日本」に浸りきれる映像集です。
記録マニアによる極上マスターを使用しており(それぞれに画質は異なるものの)総じて極上。社会現象化していく時代の薫りをリアルに味わえる文化遺産級の映像傑作です。
●Best
Hit USA (Star Of The Week)
1. Press Conference (Grand Central Station Terminal,
New York 11th July 1989) / 2. Under My Thumb (Wembley Stadium, London 26th June
1982) / 3. Press Conference (Grand Central Station Terminal, New York 11th July
1989) / 4. MC
●CNN
5. Entertainment News
●Night Line
6. Veterans
Stadium Report (Philadelphia 31st August 1989) 初日 / 7. Start Me Up (Philadelphia
31st August 1989)
●11PM
8. Studio Talks / 9. Mixed Emotions (PV)
●CNN
10.
Entertainment News
●Best Hit USA (Star Of The Week)
11. MC / 12. Mixed
Emotions (PV) / 13. MC / 14. Twelve Songs Medley
●LA Special
15. Shops,
Fans & Start Me Up(Memorial Coliseum, Los Angeles 21st October 1989)
●Showbiz
CNN
16. Interviews
●MTV
17. Press Conference / 18. Start Me Up (PV)
/ 19. MC / 20. Mixed Emotions (PV) / 21. Interviews / 22. MC / 23. MTV's 1989
Tour Trailer / 24. MC / 25. Mixed Emotions (Live Satellite, Toronto 3rd September
1989)
-----------------
『 IN THE AIR : STEEL WHEELS SESSIONS 』 no
label (2DVD)
pro shots@Montserrat Air Studio, Montserrat,
West Indies. Apr.25-27, 1989
1979年、ビートルズのプロデューサーとして知られるジョージ・マーティンが、カリブ海の島モントセラトに設立したAIRスタジオ。
1989年にハリケーンによって島が壊滅的な打撃を受けた後、スタジオは閉鎖されましたが、10年の歴史の中でダイアー・ストレイツの『BROTHERS
IN ARMS』、ポリスの『GHOST IN THE MACHINE』『SYNCHRONICITY』、デュラン・デュランの『SEVEN
AND THE RAGGED TIGER』、エルトン・ジョンの『TOO LOW FOR ZERO』をはじめ、ポール・マッカートニー、ジミー・バフェット、ウルトラヴォックスなどのアルバムが制作され、最後のアルバムとなったのが、ストーンズの『STEEL
WHEELS』だったのでした。
そのAIRスタジオでの制作シーンは『25x5』に一部垣間見ることができましたが、なんとその元映像の一部が流出し、IORRで公開されたのでした。
食事シーンからスタジオでの制作過程までもが垣間見れるとは快挙!!
しかも2時間40分も!!なんて素晴らしい!!(笑)
ということでLHからはまずはギフトDVD-R、その後トールケースでUxbridge名義の2DVD-Rがリリース。
←
Uxbridge
2DVD-R
しかしやはりこれはプレスでということで、プレスDVDに昇格。
今作がリリースされた週限定で演奏などを抜き出したCD-Rが付属しますが、そちらもプレスCD化されるような気がしてなりません(笑)
というわけですが、こちらショップインフォが過去のOBR盤なども詳しく解説されていますのでそちらから転載(笑)
※ただし
「『25X5』で見られたミックとくわえたばこのキースが向かい合って「Mixed Emotions」のコード進行について話し合う場面が登場しない」については、今作Disc1の1時間18分あたりに収録されているシーンのことかと。
ここ、大元の素材ではタイムカウンターが01:47:23に差し掛かるところから始まり、以降もカウンターは消えないんですが、IORRで編集版として公開されたものを元にしている今作では、そこから50秒ほどカウンターが消え、そこを『25X5』というか最後のクレジットを読むとTV放送されたものからの映像に差し替えられています。
さらにその50秒の間の途中、大元の素材は『25X5』やTV放送バージョンとはカメラ割りも違いますが、今作では『25X5』やTV放送バージョンどおりのカメラ割りだったりします。
ということでそこの大元の素材はカウンター01:47:22から01:48:26までが"alternate footage"として最後の最後にボーナス収録されています。
そのボーナス映像ではその後01:21:43あたりの"Rock And A Hard Place"も入っており、演奏シーンとプレイバックを聴く演奏がシームレスにつながるように仕立てたものまで収録されています。
また、「さらには彼らやバーナード・ファウラーがバックコーラスをダビングする場面もまた登場せず」という点については、『25X5』で見られたそのシーンはAIRスタジオではなく、オリンピックスタジオで撮影されたものですね。
AIRスタジオの後、5月中旬から6月下旬までオリンピックスタジオで仕上げを行っていますが、コンソールの機材などを見るとオリンピックスタジオで間違いないかと。
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当時はアルバム『STEEL
WHEELS』だけでなく、ストーンズの復活ぶりを印象付ける為に企画されたドキュメンタリー『25X5』の話も進行し、その制作風景も撮影されることに。
実際ドキュメンタリーにレコーディング場面は使われていましたが、それはほんのわずか。
ましてや今回の流出を前にすると氷山の一角ですらないレベルでしか使われていなかったことを痛感させられるばかり。
その衝撃の流出映像はモントセラトのAIRスタジオのアルバム制作中に開かれた夕食会の模様からスタート。
こんなプライベートな場面まで撮影されていたというだけでも驚きを禁じえません。おまけにロニー一人だけ当時の妻だったジョーを同伴させているのが彼らしい。
またレコーディング以外はお互いに近寄らないのかと思いきや、ミックとキースも食事が終わると話し込んでおり、その30分にも及ぶプライベートな場面からもセッションが極めて前向きな雰囲気であったことを偲ばせてくれます。
『25X5』用に撮影されたこれら映像の未使用パートの存在が明らかになったのは1992年。
懐かしのOBRからリリースされた『ALTERNATES』LPの中で未使用パートの映像の音声が元だと思われるセッション風景が収められていたのです。
同LP時代は当時出回っていたレア音源の寄せ集めに過ぎず、また目玉となった『STEEL
WHEELS』セッション風景だけは音質がモコモコで音量が低く、まだ『25X5』の発表から二年足らずというタイミングで辛くも流出した困難さを偲ばせるかのようでした。
そこでは既に『25X5』とほぼ同じ編集が施されていながら、それでも一部が長く収録されていた「Mixed
Emotions」のメイキング、さらにコントロール・ルームでミックとキースが軽く演奏したロバート・ジョンソンのカバー「Hellhound
on My Trail」の場面が短いながらも聞かれたのです。
同LPで初お目見えしていたそれら『STEEL
WHEELS』セッション映像からの音声抜粋の中で唯一しっかりとした長さで収められていたのが本映像でも最初の完奏テイクとなった「Rock
And A Hard Place #1」。
あの『ALTERNATES』LPで聞かれた初期バージョンが遂に映像込み、おまけに同LPの小さい音量やこもった音質とは比べものにならないクオリティ、しかも映像で見られる日が来るとは!
復活を掲げた1989年のストーンズにとってテーマ曲的な存在であった「Mixed
Emotions」に関してはさらに時間が割かれており、正にグリマー・ツインズが曲を練り上げてゆく様子が克明に捉えられている衝撃はあまりにも大きい。
ご存じのようにスタジオセッションの「音源」に関してはキャリアを通して膨大な量が流出しているストーンズではありますが、アルバム制作時の映像に関してはそもそも撮影の機会が限られている。
また「Sympathy
For The Devil」の時のように劇映画の一部に取り込まれる形で撮影されたのではなく、ドキュメンタリー用に撮影されたおかげで今回の貴重な映像が残されることになった。
そして何と言っても『25X5』とは比べ物にならないほどの長さで「Mixed
Emotions」の制作風景が見られるというのがあまりにも衝撃的な訳ですが、さらに驚かされるのは『25X5』で見られたミックとくわえたばこのキースが向かい合って「Mixed
Emotions」のコード進行について話し合う場面が登場しないということ。(※前述の通りここは収録されてますね)
さらには彼らやバーナード・ファウラーがバックコーラスをダビングする場面もまた登場せず。(※前述の通りこのシーンはロンドンのオリンピックスタジオかと)
つまり今まで未公開だったレコーディング風景がこれだけ流出したにもかかわらず、さらなる映像が存在している事実も明らかとなったのです。
これほどまで長時間に渡る撮影が行われておきながら、『25X5』に収められたパートは短すぎた。
それがようやく見られるようになったという世界中のストーンズ・マニアを震撼させた流出映像が遂に限定プレスDVDにてリリース。
このあまりに貴重な『STEEL
WHEELS』レコーディング映像を心ゆくまでお楽しみいただける保存版が遂に実現。マニアの皆様お待たせしました!
●Disc
1(91:40)
1. Intro
2. Dinner In Montserrat (25th April 1989)
Writing
Sessions For Rock And A Hard Place
3. Warm Up And First Rock And A Hard Place
Try-Outs (25th April 1989)
4. In The Studio (26th April 1989)
5. Check
In The Control Room
6. Other Checking And Try-Outs In The Studio And The
Control Room
Writing Sessions For Mixed Emotions
7. First Mixed Emotions
Riff And Ideas (Keith Solo, Ronnie With An Acoustic Guitar)
8. Keith Showing
Mixed Emotions Riff And Idea To Mick
(Writing Sessions For Mixed Emotions
Part 1, Keith & Mick On Guitar)
9. Keith & Mick Searching Ideas Around
Mixed Emotions Riff
●Disc 2(70:47)
Writing Sessions For Mixed Emotions
(Cont.)
1. Joining by the band.
2. New work in progress extracts of Mixed
Emotions
3. Working on the 2nd chorus.
4. More reworkings in the studio
5.
From the control room
6. Back in studio
7. Checking the result in the
control room.
8. Mick Jagger vocal overdubs (very partial)
9. Bonus Footage
『 IN STEREO 1964-1966 』 no
label (1CD)
2022年12月にリリースされた『IN
STEREO 1964-1966』の再発盤。
こちらは Prof. Stoned が2020年にネットに公開したチェス・スタジオやRCAスタジオなどでステレオで録音されながら当時はモノラルでリリースされたことから、2002年のオフィシャル再発で世に出るまで、CDではモノラルでしかリリースされなかった曲や、いまだにオフィシャルで聴くことがかなわないリアル・ステレオなどを収録した秀作。
今回の再発にあたっては、100セット・オンリーで、限定ディフ・ジャケ版(写真右
Colour Cover)もリリース。
これは表ジャケがデフジャケというだけでなく、通常盤の裏ジャケは曲目のみなのに対して、このデフジャケ盤の裏ジャケには以下の通り曲目横の*マークも入っていてわかりやすくなってます。
なお、2022年盤と同ジャケの再発盤の見た目の違いですが、わたしのものでは裏ジャケの色味が少し違って、2022年盤はチャコールグレーといった感じで、再発盤はちょっとネイビーがかったグレー。という表現が正しいかは不明ですが(笑)
ステッカーは2022年盤は英Out
Of Our Heads写真、再発盤はカラーのステージ写真。
ディスクのデザインは同じです。
それぞれの音源の元ネタはこちらを参照ください。
http://wwr6.ucom.ne.jp/atsu-y/newarrivals/newarrivals2022.htm#Dec2022-2
01. It's All Over Now
02. I Can't
Be Satisfied
03. If You Need Me
04. Empty Heart
05. 2120 South Michigan
Avenue
06. Confessin' The Blues
07. Around And Around
08. Look What
You've Done
09. Down The Road Apiece
10. Tell Me Baby, How Many Times
*
11. Down In The Bottom *
12. Don't Lie To Me **
13. What A Shame
14.
Time Is On My Side
15. Heart Of Stone **
16. Everybody Needs Somebody
To Love ***
17. The Last Time **
18. Play With Fire
19. (I Can't Get
No) Satisfaction **
20. Get Off Of My Cloud **
21. 19th Nervous Breakdown
**
22. Paint It, Black
23. Have You Seen Your Mother, Baby, Standing in
the Shadow?
Bootlegcorner
24. Hi-Heel Sneakers *
25. Stewed and
Keefed *
26. Looking Tired *
* Never officially released
** Never
officially released mix
*** Never officially released digitally
Feb 2024
『 INDIANAPOLIS 1989 2ND NIGHT 』 no
label (2CD)
aud.recordings@Hoosier Dome, Indianapolis, IN. Dec.7, 1989
●Disc
1
1. Continental Drift / 2. Start Me Up / 3. Bitch / 4. Sad Sad Sad / 5.
Undercover Of The Night / 6. Harlem Shuffle / 7. Tumbling Dice / 8. Miss You
/ 9. Ruby Tuesday / 10. Angie / 11. Rock And A Hard Place / 12. Terrifying /
13. Mixed Emotions / 14. Honky Tonk Women / 15. Midnight Rambler
●Disc 2
1.
You Can't Always Get What You Want / 2. Little Red Rooster / 3. Can't Be Seen
/ 4. Happy / 5. Paint It Black / 6. 2000 Light Years From Home / 7. Sympathy
For The Devil / 8. Gimme Shelter / 9. Band Introductions / 10. It's Only Rock'n
Roll / 11. Brown Sugar / 12. Satisfaction / 13. Jumping Jack Flash
LHからの2024年のストーンズ関連作品は、2月にリリースされた『INDIANAPOLIS
1989 1ST NIGHT』からスタートしましたが、そのSteel Wheelsツアー佳境を迎えた12月のインディアナポリス公演は2夜連続で行われ、その続編というべき2日目がブート初登場。
ただしネットに公開されたその初日とは異なり、こちらはネットに公開はされていないようですが、トレーダー間で出回っていた音源が元になっています。
そして初日と同じくインディアナポリスを中心に活動する"The
Govner"による録音。
(なお、こちら3月1日リリースでしたが、こちらのコーナーでは初日と共に2月に入れた方がおさまりがいいので、2月29日入荷ということもあり2月に格納します)
ということでこの2日目も初日と同じくナチュラルなサウンド。
初日よりは距離があって音は少し粗く、歓声も薄らいでいますが、"Harlem
Shuffle"や"Ruby Tuesday"の曲中や"Angie"のイントロで湧き上がる歓声はいい感じ。
"Angie"では遠くで湧き上がっている合唱や、"Honky
Tonk Women"でバルーンが膨らむのに興奮してるさまが伝わってくるのがまた素晴らしい。
そしてナチュラルかつこちらも初日と同じく曲中カットのない完全収録という点が素晴らしい。
テープチェンジは"Rock
And A Hard Place"、"Can't Be Seen"、"Satisfaction"の終了後に行われており、2日間とも曲中カットがないのはさすがは隠密録音の名手"The
Govner"。
なお、"Harlem Shuffle"終了後や"Midnight Rambler"の終盤でテープのヨレを感じるところはありますが、全然許容範囲。
そしてこちらも元音源ではピッチが速かったところが修正されているのがナイス。
ということで総合的な音質は初日の"very
good+"に対して"very good+"〜"very
good"という感じですが、このナチュラルさは素晴らしい。
さてこちら、インディアナポリス初日のセットリストとの違いは、"Play
With Fire"が"Angie"になり、"Dead Flowers"ではなく"Little
Red Rooster"が組み込まれ、キースは"Before They Make Me Run"に替わって"Can't
Be Seen"をやってます。
演奏は初日よりもしっかりしており、初日で聴かれた"Undercover
Of The Night"での混乱もありません。
その代わりにといっては何ですが、"Can't
Be Seen"ではスタートのカウントが合わず、なんじゃこりゃ状態(笑)
これはキースの"One,
Two, One Two Three Four"のカウントが聞き取りづらく、"Four"の前にチャックが始めちゃったのか?
Licks大阪事件を思い出しますが、この時は問題なかったのか?
真相はわかりませんが、このスタートは笑えます。
それはともかく"Rock
And A Hard Place"から"Terrifying"に"Mixed Emotions"という新曲3連発はこの日も絶好調で、ロニーのアレンジもアクセントになっています。
そして"Little
Red Rooster"も見事。
後半はまさに怒涛の演奏の連続で、悪魔を終えて"Gimme
Shelter"が始まるまでの間のミックのヨーデル風の掛け声や、"Satisfaction"では入り遅れるも"Come
on"からの歌いだしからもその充実した演奏がうかがえるというもの。
ということでライヴからもう34年以上も経って、こうしてピッチも正しく修正された良好録音で初めてインディアナポリス2公演を堪能できるようになったのは嬉しい限り。
『 INDIANAPOLIS 1989 1ST NIGHT 』 no
label (2CD)
aud.recordings@Hoosier Dome, Indianapolis, IN. Dec.6, 1989
●Disc
1
1. Continental Drift / 2. Start Me Up / 3. Bitch / 4. Sad Sad Sad / 5.
Undercover Of The Night / 6. Harlem Shuffle / 7. Tumbling Dice / 8. Miss You
/ 9. Ruby Tuesday / 10. Play With Fire / 11. Dead Flowers / 12. Rock And A Hard
Place / 13. Terrifying / 14. Mixed Emotions / 15. Honky Tonk Women / 16. Midnight
Rambler
●Disc 2
1. You Can't Always Get What You Want / 2. Before They
Make Me Run / 3. Happy / 4. Paint It Black / 5. 2000 Light Years From Home /
6. Sympathy For The Devil / 7. Gimme Shelter / 8. Band Introductions / 9. It's
Only Rock'n Roll / 10. Brown Sugar / 11. Satisfaction / 12. Jumping Jack Flash
/ 13. Carmen
LHからは2023年10月から年末のNASTYにかけて怒涛の毎週リリースながら、年明けからは1ヶ月半も音沙汰なしでしたが、2024年の初ブートがこちら。
こちらはブート初登場のインディアナポリス公演。
インディアナポリスでは12/6と12/7と連続公演が開催されましたが、こちらはその初日。
あの悪夢のオルタモントからちょうど20年となる1989年12月6日であります。
この公演はインディアナポリスを中心に活動する"The
Govner"によって録音されており、そちらがネットに公開されたことによる今回のリリース。
この音源はトレーダー間では以前より共有されていましたが、そちらでは"Rock
And A Hard Place"の曲中に意図的なものか、0.4秒のカットによるブランクがありましたが、今回の音源にはそうしたカットはないのがアドバンテージ。
会場はフージャー・ドームで、現在はRCAドームと改名されている多目的ドーム。
ドーム公演ということで音はエコーもありますが、その具合がまたいい塩梅で適度な臨場感あふれる良好ステレオ録音。
決してシャープな音ではなく、たまに音質が変わるものの、音の広がりを感じるドームらしいカセット録音。
音も"Start
Me Up"中盤から安定してしっかり前がひらけてとらえられています。
まぁこの時代のカセット録音らしい音で、ジリジリと割れているところもありますが、こもった感じもないナチュラルでラウドな音。
そしてプレスCD化にあたっては、速かったピッチの修正にくわえて、ちょっとくせのあった高域や出すぎていた右chの低音もうまくアジャストされていて、元音源よりもかなりクリアに楽しめる"very
good+"になっています。
しかーし、"The Govner"による隠密録音のさらに素晴らしい点は、演奏中にテープチェンジによるカットがないところ。
"Dead Flowers"、"Before They Make Me Run"、"Satisfaction"の終了後にテープチェンジをしていますが、さすがは隠密録音の名手、見事に曲間でテープチェンジをやり遂げています。
いやしかしツアーも終盤に差し掛かった12月、待ちに待ったインディアナポリスの観客の歓迎ぶりが伝わってくるのがすごい。
隣りや周囲がうるさいわけではなく、周りで湧き上がって包まれる歓声だけはオフィシャルSB音源のよう。
そして"Bitch"でキースがステージ前方に出てきて弾くギターソロに湧き上がる歓声には嬉しくなります。
その歓声に押されたのか、直後にミックが一瞬構成を間違えるのも聴きどころ(笑)
そして"Undercover
Of The Night"ではもっと面白いことに。
特に間違いもなく歌っていたミックですが、3番の途中、"and
people whisper people double-talk"と歌った後に急に歌うのをやめてしまい、しばらく歌のない演奏だけ状態に。
ミックのギターにトラブルかと思うもそれにしては短い復活なのでそうではない気がしますが、歌のない演奏が15秒続いた後、"もう一回やりなおすよ"と言って3番の頭からまた歌いなおすのです。
いったい何があったのだ?(笑)
そんなハプニングもありましたがこの日はミックのキレが素晴らしく、派手な見せ場のある曲はもちろん、多くはやらなかった"Play
With Fire"、そしてこの公演の次の次のデトロイトを最後に、翌年5月下旬のフランクフルトまで封印されてしまう"Dead
Flowers"も見事な出来。
一方キースのヴォーカルはちょいかすれ気味で、そのためか"Happy"冒頭ではちょっと節回しに変化を。
その分ギターで魅せてくれています。
ところでこの日の"2000 Light Years From Home"では間奏でキーボードが前曲の"Paint
It Black"のメロディーを奏でているのがはっきりわかりますが、このアレンジが入ってそれがここまではっきり聴こえるはレア。
そんなわけでカセット音源ですのでそれなりの音ですが、臨場感たっぷりに曲中のカットもなしに楽しめるドーム公演。
歓声といえばのひとつ、"You
Can't Always Get-"の歓声と盛り上がりには胸が熱くなります。
ということで89年のSteel
Wheelsツアー、しかも12月となればAtlantic Cityがあるので、マニア向けであることは間違いありませんが、侮るなかれ、初登場公演が曲中カットもない素晴らしい臨場感、そして珍しいハプニングやアレンジまでも楽しめるインディアナポリス公演でした。