1973 EUROPEAN TOUR
ローリングストーンズ rolling stones
STONES LIVE 絶頂期

73年といえば、ミック・テイラー最後の演奏です。69年加入以来、スライドの冴えに磨きがかかり、徐々にリードスタイルを築き上げ、この最後の欧州ツアーでは、ミックに絡む美しいリードを存分に味わうことが出来ます。対するキースのこれでもか!という刻み、そして新たに参加したビリー・プレストン、分厚いホーン達によって、まさに爆裂STONESが味わえます。残念ながらオフィシャル音源は皆無ですが、ありがたいことにKBFHなどラジオ放送音源があり、その爆裂ぶりを高音質で聴く事が出来ます。この73年KBFH音源は日本でも昔FMで放送され、それをきっかけにブートにはまった人はきっと私の年代には多いことでしょう。

私は中学生の頃、彼らの曲もろくに知らないうちに初めてこの絶頂ライブを耳にしてしまい、その時はどこで曲が変わったのかもよく分からなかった、ラストの怒涛の3連メドレー、そのすさまじい演奏に一発でノックアウトされ、以来25年以上、すっかりはまってしまいました。今でもよく通勤途中などに聴きますがそのたびに車中で叫びます(笑)。

まぎれもなくこの時期のライブはSTONES LIVE絶頂期といえるでしょう。未聴の方は是非堪能してみてください。'72同様これまた正規盤で出て欲しいですね。解散記念とかじゃなくて早めに(無理?)

追記: な〜んて書いてたら遂に2011年にダウンロード販売という形でリリースされたんですよねー!!それはこのページの最後に加える形で紹介します!

Image from inside jacket of "Goodnight Vienna"VGP-009


SET LIST(最終形)1973 EUROPEAN TOUR 9/1〜10/19

1.  Brown Sugar / 2. Gimme Shelter / 3. Happy / 4. Tumbling Dice / 5. Starfucker / 6. Dancing With Mr.D. / 7. Angie / 8. You Can't Always Get What You Want / 9. Midnight Rambler / 10. Honky Tonk Women / 11. All Down The Line / 12. Rip This Joint / 13. Jumpin'Jack Flash / 14. Street Fighting Man

その他演奏曲
 
"Doo X 5"(ツアー前半よくやった)
 "Bitch" "100 Years Ago" "Sweet Virginia" "Silver Train"(ツアー初期のみ)

今でも定番の曲に混じって、お気に入りベスト3に入る個人的名盤『
GOATS HEAD SOUP』からの曲を、ロン・ウッドではなく、ミック・テイラーがリードで演奏しているというのがポイント高いですね。発売直後なのにかっちょいーテイラー節のエレキバージョンを堪能できる"Angie"は、ミーハーですがやはり必聴ものでしょう。また、"-Mr.D."なんかこの時しかやってないし、当たり前ですが "Doo X 5" はBTB TOURの時とはえらい違いです。タイムマシンが人生で1回だけ使えるとしたら、これを見に行くでしょうね。そんな事を知人に話したら”彼女にふられたときとかもっとあるだろう”と叱られました(笑)


良質音源

'73欧州はやはりまずはラジオショー音源。ただし隠密にも優れものがあり、下手なラインよりも良いのですが、ライン、隠密という順で行きます。隠密は日付順で紹介します。
そして冒頭に追記したとおり、2011年にはなんとStones Archive.comでオフィシャルリリースされたオフィシャル・ブートレッグをこのページラストに!
作成の都合上ラストに加えましたが、まずはそのオフィシャル・ブートレッグから!

 

ライン音源

隠密

 

Date

Source

 Grade

1

KBFH ラジオショー音源 rev!!

SB

EX

 2

その他ライン音源

SB

good

 

Date

Source

 Grade

1

 9/ 1 Vienna, Austria ツアー初日

Aud

VG

2

 9/ 8 London, UK 1st rev!!

Aud

EX-

3

 9/ 9 London, UK

Aud

VG

4

 9/19 Birmigham, UK 1st rev!!

Aud

VG++ EX-

5

 9/30 Frankfurt, W-Germany rev!!

Aud

EX- / EX--

6

10/02 Hamburg &
10/10
Essen, W-Germany rev!!

Aud

EX-

7

10/17 Brussels, Belgium 1st

Aud

good

8

10/19 Berlin, W-Germany 最終日

Aud

fair

Official Bootleg

 

Title

 Grade

1

THE BRUSSELS AFFAIR '73

EX++


KBFH音源 Radio Show "King Biscuit Flower Hour")

'73欧州といえばやはりKBFH放送音源です。Excellentステレオラインです。但し残念ながら代表曲中、その歌詞のせいで"Starfucker"が無く、1コンサートをフル収録されたものではありません。
その高音質を誇るKBFH音源収録ブート、各曲散らばってそれこそたくさんのCDに収録されてますが、入手し易い代表作を、アナログを含めた登場順に簡単な紹介と表によって整理してみましょう。
下の表の曲順はBrussels音源を優先的に上に持ってきただけで、各CDの収録曲順とは違います。
表の列のA〜Eは下記タイトル順です。

A : NASTY MUSIC SODD-012 など

やはり73欧州にはこのタイトルはお約束。
Singer's Original Double Diskによる超名盤のアナログ盤。こちらには72音源も含まれてます。
そんなわけで、そのアナログ落としやらそこから72を除いたものやらそれらのコピーやら ORIGINAL を語るものやら 20BIT やらいろいろCD化もされています。
体裁もバインダーやら厚ケースやらいろいろ種類はありますが、ものによっては何曲かでホーンが抑えられていたりするのと、今となってはもっと音が良いのがある為、オリジナルのアナログ以外はお薦めではありません。
同じタイトルでは、下のD項で紹介するVGPの 『
NASTY MUSIC (NASTY Remixes)』 がお勧めです。 
また、2000年頃からかSODDレーベルを名乗るCDレーベルがありますが、元々のSinger's Original Double Diskとは関係のない、コピーが多いレーベルでわたくしは敬遠してます。

そしてNASTYといえば、CD 初期に出た、アナログ・ナスティー落しの 『JUMPFlashback 04. 90.0118。こちらアナログ落しとはいえ音は良いですね。
ただ Disc.1 の左右が逆という大きな欠点があり、今となっては滅多に見かけないし、別にお薦めではないですがアイテム的には好きです。
なお、ジャケは2種類ありますが、文字が細い方が 1st だと思います。
そして他にもバインダージャケのものとかいろいろありますが、先に書いたとおり、お薦めではありません。
さらに20BITというのもありますが、これは後述するVGPのRemixes盤をちょいイコライジングして重低音を絞り高音を上げたコピー盤です。
再生環境によってはいい音に聴こえますが。
 

 

この72/73混合NASTYにこだわる方には、1997年にVGPがクレジット無しに厚ジャケでリリースした2CD、THE ORIGINAL NASTY MUSIC』(SODD-012) がいいかと。
上記アナログ落としCDなどでよく聴かれた針音はなく、やや硬い音ですが最良の極上音源が使われています。
とはいえわたしはこのCD、あまり聴かなかったりも。そして初盤はGOLD CDでジャケにGOLD CDシール付きで、わたしがいま持ってるのは2ndのシルバー。


しかーし!オリジナル2LPの 『
NASTY MUSIC』 (SODD 012) は別格。
いつか欲しいなと思ってから20年以上、本気で探し始めてからも何年も経った2013年、遂にマトは手書きで(機械刻印はコピー盤)、レーベルはプレーンホワイトに2枚ともSIDE ONE、SIDE TWOしか書いてないというオリジナル初期盤をゲット!
感激の極上盤で嬉しさあふれる対面となったのでした。やはり音はめちゃいいです!!
でもマトを修正しながら同一スタンパーを使い回したNASTY3兄弟の次兄 『
NASTY SONGS』 、末弟 『A TOUR DE FORCE』 と音は同じようで、末弟と聴き比べても違いは感じず。でもオリジナルというだけで違って聴こえてくるものです(笑)
そしてそ2018/5/15、2018/10/8に色違いも揃え、ただいま3枚に。やはりいいものはいい。

振り返ってみると、ずっと探していて待望の1つ目ゲットが2013/6/1。
そして5年後、スリックの色違いの黄赤でシュリンク付きの2つ目ゲットが2018/5/15。
そしてさらにスリックの色違いのピンク赤かつそれまでとはラベルが違うシュリンク付きゲットが2018/10/8。
1つ目と2つ目はDisc1と2ともにラベルは白で、面表記はそれぞれ2枚ともSIDE ONE/TWO表記で、Disc1/2の見分けがつきにくいものでした。
3つ目のラベルはDisc1が黄でDisc2が白。そしてようやくSIDE ONE/TWO とSIDE THREE/FOUR表記であります。まぁ少し後期プレスなんでしょう。マトは全て同じ、手書きオリジナルです。
 
 

ちなみに2000年にはミレニアム-2000枚限定盤なるCDも出ました。内容はKBFH放送音源からの1973 Brussels+Londonに1972 MSGからの4曲を挿入した本家NASTY MUSIC同様の収録曲で2CD。
高価格のため、綺麗なデジパックかと思いきや、ただの紙ジャケ+2000枚限定ナンバー入り帯。肝心の音質はやはり最高ですが、今までで一番かとなると、チリチリ鳴ってる所もあり、Mr.D.のイントロカットもそのまま。そして72部分は左右逆。う〜む。
そして裏ジャケの曲目の"Gimme Shelter"と"Honky Tonk Women"をスペルミス。まぁこれはマニア向けですね。
その後2018年にはMoonchildからもまた出てますが、まぁはい、new arrivalsをご覧ください。

B : EUROPE '73 RS-002 (VGP-011)

アナログ時代からお馴染みのこのジャケ、とにかくジャケが良いと評判です。が、このブートのおかげで勘違いしちゃいますが、この写真は"IORR"のPV撮影時の物で74年なんですよね(笑)
こちら、何度も再発されていますが、2002年頃の最新盤には VGP レーベルのクレジットが入っており、ケース裏ジャケも客席にバケツで水をぶっ掛けるミックの写真に変更され、以前の裏ジャケ写はインナーへ変更されました。
このCD、元のROYAL SOUNDのアナログがそうだったために、以前はピッチが若干速い、 "All Down The Line" の頭切れ、"Doo x5" の後半の音揺れといった欠点がありました。その後のCD (4th? 5th? ) はそれらを順に改良したものとなっており、1曲目が "announcer" となってます。おかげでこのタイトル複数持ってる人が多いでしょう。難点は、依然としてたまにノイズがきこえること。この VGP レーベルは下記のD、Eや、その他にも '73KBFH 音源をいろんな形で出してます。
その後このタイトルも欠点を改良して再登場しました。(下に追記)。なお、"All Down The Line" の頭切れがブートで解消されたのは、96年初旬発売の 『
HEADIN' FOR AN OVERLOAD』 という2枚組が発売されてからです。

ということで2004年、暫く在庫切れが続いていた『EUROPE '73』が、装いはそのままに、しかしながらいくつかの微妙な欠点を解消して登場しました!
"難点は依然としてたまにノイズがきこえること" と書いていましたが、今回はそれが綺麗に除かれてのリリースです。まとめると "Brown Sugar" 0:02での右オフ、"Happy" の2箇所で入るノイズ、"Gimme Shelter" 30秒以降ずっと入っていたノイズ、 "Doo x 5" でのノイズ、"Midnight Rambler"直前のミックの"Oh Baby"という声の後の左側のプチノイズなどが綺麗になくなっており、音も全体的にややマイルドになり、各曲の最初で僅かにジーッとなってるノイズも殆ど目立たなくなってます。
まぁそんなわけですが、ただの再発でなくこうして生まれ変わったことは嬉しいリリースです!が、これで何個目の『EUROPE '73』、、、とお思いの方もたくさんでしょうか(笑)。あと今回の盤は、以前のTMOQデザインやクニャ文字とは異なり、ただのFor Members Onlyの黒盤。ジャケは以前のものに貼ってあったRemasterシールやGOLD CDシールはなくなってますが、デザイン自体はGOLD CDのと全く同じで、裏ジャケの1997というクレジットもそのままです。 
追記:その後、おそらく2009年頃に裏ジャケの写真も変わって、クレジットも2004に切り替わってました。

そしてこちら、2012年に掲示板で話題になった各バージョン。4th以降はその世代名があってるかどうかは不明ですが、リリースの順はこんな感じかと。

       

表ジャケ

裏ジャケ

ディスク

特徴

      1st
      1993年版

ジャケはコーティングなしで、2つ折りの内側にも写真あり。
ジャケの写真が2nd以降よりやや大きいのが特徴。
"Happy"を筆頭にちらほら針音ノイズ多し。
"Rip This Joint"前にミックのMCでウーララー入り。
わたくし2013/6/1に欧州より入手(笑)

      2nd
      1994年版

ジャケはコーティングありに。ディスクにはA VINYL GANG PRODUCTと。
裏ジャケに曲目表記が追加。
こちらにも"Rip This Joint"前にミックのMCでウーララー入り。
そして針音はこちらにもあり。

      3rd
      1995年版

プラケースには黒に赤字の"DIGITALLY REMASTERED"シール添付。
音質向上&ピッチ修正。針音はやや軽減。
裏ジャケは2ndのデザインに、"DIGITALLY REMASTERED  NEW VERSION"が追記。
本作以降、ウーララーは無し。

      4th
      199X年版

ジャケ自体に"GOLD CD"シール添付のGOLD CD。
"All Down The Line" 頭切れ解消&更に音質向上。
とはいえまだ針音ノイズは入ってます。

      5th
      2002年頃

表&裏ジャケが変更。

      6th
      2004年版

ディスクが変わり更なる高音質に。前述のとおり多くのノイズが払拭。

      7th
      2009年版

裏ジャケが変更。
クレジットのVGP年代は今までの1997から2004に。
そしてなぜかまた表ジャケの裏は先祖返り。

      8th
      2014年版

長らく品切れでしたがディスクデザインが変更され再登場。
6thや7thにあった、中央の黒枠の周りのミラー部分がなくなりました。
音は同じです。

C : BRUSSELS AFFAIR CHAM-8812

過去の名盤。
この盤では "Brown Sugar" のホーンが ON になり、Brussels の "Happy" と "Gimme Shelter" が収録されました。但し他はアナログ落としのようでたまにチリチリと雑音あり。
というわけで上の初期盤と同様、 "All Down The Line" "Doo x5" 2曲の欠点がありましたが、名盤としてしばらくは親しまれました。確か私が初めて買った '73 欧州の CD です。今となってはもう歴史的価値だけの盤だと思いますが、CD-R のコピー盤があるようですね。また、通常のSilverではないGoldディスク仕様もあります。
しかーしこの盤、過去の名盤とはいえこのCDでブリュッセル音源を堪能したというブートCD世代の方も多く、愛すべき名盤であります。

D : NASTY MUSIC (Nasty Remixes) VGP-002 (New Version)

1. Brown Sugar / 2. Gimme Shelter / 3. Happy / 4. Tumbling Dice / 5. Dancing With Mr.D. / 6. Starfucker / 7. Doo x5 / 8. Angie / 9. Honky Tonk Women/ 10. Midnight Rambler / 11. Rip This Joint / 12. Jumpin' Jack Flash / 13. Street Fighting Man / 14. Brown Sugar / 15. Street Fighting Man

93年発売の初期盤のサブタイトルから、通称 『NASTY REMIXES』。薄プラケース1CD。こちらはA項の 『NASTY MUSIC』 と違って72との混合ではなく、73欧州のみ!
タイトルのリミックスとは、音質も最高を誇る80年代放送のリミックス音源を使用している為ですが、 VGP レーベルがクレジットされた現行ではもう "REMIXES" とはどこにも書かれていません。

表ジャケは一連の NASTY 同様のデザインですが、黄色以外の文字と絵の部分が赤いのが特徴。
本CDには、同メーカーの他の CD との差別化の為でしょう、 "You Can't Always-" "All Down The Line" が入っていませんが、ラストの trk.14. 15 は下表の No.13. 14 がおまけで収録されており、特に trk.14の10/14 Rotterdam の 2nd show からの "Brown Sugar" が収録された CD は少ないので貴重。また、表に入れていない trk.6 "Starfucker" は KBFH 音源ではなく、次の「その他ライン音源」に記載の 9/13 のモノラルライン音源が入ってます。
個人的にはBの 『EUROPE '73』 と並んで一番のお気に入りです。ただし、一つ欠点は、この CD のみ "Midnight Rambler" が3分近くカットされた編集バージョンとなっている所です。それでも9分もありますけど。

そしてこちらも2012年に掲示板で話題になった各バージョン。1stと2ndにはいろんなバージョンがあるようですが、わかっているものだけ列記。

       

表ジャケ

裏ジャケ

ディスク

特徴

      1st
      1993年版

ジャケはコーティング無しと有りがあり、表柄も紫っぽい方もあり。
背文字はわたしのはNASTY REMIXESですが、ジャケは2ndとあわせて
いろんな組み合わせがあるようです。
マト:FTLLT SODD-012 TAAA

      2nd
      1995年版

タイトルとジャケがアナログNASTY末弟のA TOUR DE FORCE仕様。
わたしのは薄紙コーティング有り。背は裏ジャケ側から見て右手前側は
NASTY MUSIC』 で左奥側が 『A TOUR DE FORCE』。
こちらでまとめ始めた後の2013年入手(苦笑)

      3rd (?)
      1997年版

内ジャケがチケットに。背中のタイトルはすべて大文字。
あらためて聴いてみると音質やノイズも旧盤と違わないような。
クレジットのVGP年代は1996。
マト:VGP-002 602539X(以降消去) 

      4th(?)
      200X年版

背中のタイトルは大文字+小文字で裏ジャケも変わりました。
ジャケやシールによるGOLD表示はありませんが、GOLD CD。
クレジットのVGP年代は2000。
マト:VGP-002 46798 01 IFPI L582

E : THE LOST BRUSSELS VGP-088

各タイトルに散らばった Brussels 1stショーを、隠密音源1曲含めて完全盤にしたもの。
96年発売でA〜Eの初盤登場時期では一番最近のものです。というわけで "All Down -" はきちんと頭から入ってます。収録順は下表の No. 通りの13曲と、最後に "Starfucker" 隠密音源が入ってます。ツアー終盤のこの頃は "Doo x 5" やってませんので、それは残念ですが収録されてません。
この盤の難点を強いて挙げれば "JJF "から "SFM" の繋ぎがちょっと不自然に聞こえるところと、やっぱ "Starfucker" が隠密だという点。
'78のようにいつかきちんと発掘して欲しい音ですね。1コンサート完全ステレオライン音源を待つ人は少なくないでしょう。

そしてこれにはGold Discもありましたので追加(笑)

       

表ジャケ

裏ジャケ

ディスク

特徴

      1st
      1996年版

1stのディスクはクニャ文字で、表ジャケのタイトルはロゴ風ではありません。

      2nd
      xxxx年版

GOLD Disc仕様。
ジャケは1stのにGOLD CDステッカーが貼られているだけですが、
ディスクはGOLDになっただけでなく、クニャ文字もシルバーの1stとは異なります。
なお、表ジャケは下の3rdのLogoではないこのオリジナル表記のもので、
裏ジャケは3rdのカラーのミックという組み合わせもあるようです。

      3rd
      xxxx年版

タイトルがロゴ風に変わっただけでなく、1stの裏ジャケが内ジャケになったり、
背中のフォントも変わったり、ジャケ写もカラーバランスが変わったり。
単なる再発で音は同じだと思いますが。

 

F : EUROPEAN TOUR 1973 - KBFH BROADCASTS 1974 & 1988 no label(2CD) new!!

* Wembley Empire Pool, London, UK. Sep.9, 1973  //  ** Forest National, Brussels, Belgium. Oct.17, 1973 (1st show)  //  *** Ahoy Hall, Rotterdam, Holland. Oct.14, 1973 (2nd show)  
●Disc 1 - KBFH 1974 Broadcast
1. Intro. (10/17 1st)** / 2. Brown Sugar (10/17 1st)** / 3. Gimme Shelter (9/9)* / 4. Happy (9/9)* / 5. Tumbling Dice (10/17 1st)** / 6. Dancing With Mr.D. (10/17 1st)** / 7. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker) (9/9)* / 8. Angie (10/17 1st)** / 9. You Can't Always Get What You Want (10/17 1st)** / 10. Midnight Rambler (10/17 1st)** / 11. Honky Tonk Women (10/17 1st)** / 12. All Down the Line (10/17 1st)** / 13. Rip This Joint (10/17 1st)** / 14. Jumping Jack Flash (10/17 1st)** / 15. Street Fighting Man (9/9)*

● Disc 2 - KBFH 1988 Broadcast and more
1. DJ Intro. -BGM Gimme Shelter edit- (10/17 1st)** / 2. Intro. (10/14 2nd)*** / 3. Brown Sugar (10/14 2nd)*** / 4. Gimme Shelter (10/17 1st)** / 5. Happy (10/17 1st)** / 6. Tumbling Dice (10/17 1st)** / 7. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker) (9/9)* / 8. Dancing With Mr.D. (10/17 1st)** / 9. Angie (10/17 1st)** / 10. You Can't Always Get What You Want (10/17 1st) ** <from KBFH 1974> / 11. Midnight Rambler -edit- (10/17 1st)** / 12. Honky Tonk Women (10/17 1st)** / 13. All Down the Line (10/17 1st)** <from KBFH 1974> / 14. Rip This Joint (10/17 1st)** <from KBFH 1974> / 15. Jumping Jack Flash (10/17 1st)** <from KBFH 1974> / 16. Street Fighting Man (10/17 1st)** / 17. Brown Sugar -Remix- (10/17 1st)** <from KBFH 1987>


KBFH音源も上記で紹介した既発盤を凌ぐものはもうないだろうと持っていた2017年6月、LHからリリースされたこちらはいけてます!
このタイトルはわずか250枚限定のようですが、さらりと登場した新入優等生ということで、スペースを取りますがきちんと紹介しておきます。

Disc1はもうブートではすっかりおなじみの1974年の9/29と11/24放送分から。
インフォによると元はネットにアップされたものらしいのですが、どこにアップされていたのやら?と気になるほど、今までのブートから薄皮一枚剥けた迫力のサウンド。
ただしいわゆる完全クリアネスというわけではなく、"Gimme Shelter"でのジーッというノイズや、"Happy"の1:33でパチッと鳴ったり、たまにジリッとノイズが入っていたり、昔のブートを思い出す粗いところはありますが(とはいえ"Doo Doo Doo Doo Doo"後半の音揺れはなく、"Angie"での3:12付近のノイズも目立たなくなってます)、特にベースの響きとハイハットの鳴りが今まで以上に断然クリア。

このクリアさはジェネレーションの違いからくるものでしょうが、言うなれば今までのブートと、オフィシャルリリースされたBrussels Affairの中間といったサウンドで、ノイズは多少あれども低音の響きと高音の抜けの良さは抜群の"EX+"で、聴きなれたブリュッセル1stショーとロンドンのこの編成を堪能するには最高の一枚です。また、"Happy"と"Gimme Shelter"の曲順を、実際に演奏された順番に入れ替えて並び替えられているという芸の細かさはさすが。

Disc2は、1988/11/20の放送ディスクであるCDを元に製作され、そこで放送されなかった曲は74年放送分から補填されています。
ということで一発目、今までNASTY MUSIC (Remixes)』(VGP-002)のボーナスなどで聴いていたロッテルダムの"Brown Sugar"から始まるのが新鮮!!
逆にその聴きなれた87年放送のホーンがONになったミックスである、ブリュッセル1stショーの"Brown Sugar"はDJコメント入りながらラストに収録されていて、そちらは多くの既発で聴かれる音源だけにこの作りはナイス!
また、Disc1の方では微妙に頭切れのままだった"Dancing With Mr.D."ですが、こちらでは9/9ロンドンのSB音源をその僅かな欠落部に補填されています。
そしてはい、このMr.D.の前にウーラーラー入り(笑)。さらに演奏後に"Angie"に入る前のおかずもちゃんと入ってるのもちょっと新鮮。
なお、"Doo Doo Doo Doo Doo"のイントロではDJの声が被ってて、"Angie"の3:12付近ではお馴染みのノイズが入ります。これらはDisc1音源で消そうと思えば出来たように思いますが、あえてそのままなのか??
そういえばオープニング、冒頭15秒のところにジリッとノイズが入るのも惜しいですが、DJの喋りなのでセーフ。これも元からなのかな?

ということで素晴らしい作品ですが、ジャケがミックもキースもほとんど目が開いてないような写真で、ちょっとインパクトが弱いところだけが惜しいな〜と。
ところでDisc2の"SFM"はショップインフォに書いてあるとおり 10/17 1stショーからですが、ショップインフォも裏ジャケのクレジットも、*の数の表記が間違ってます。
正しくは**ですが、*になってしまってます。これまた惜しい! 
 

という感じでしたが、2017年9月、早くも2ndエディションが登場。

こちらは1stを買い逃した方への2ndというところでしょうが、単なる再発ではなく、1stエディションにごく僅かに混入していたノイズなどが綺麗に修正されてのリリースです。

その1stエディションで気になる点として紹介した点と、インフォで書かれていた修正点を中心に聴きく選べてみました。

まずはDisc 1から、"Brown Sugar"。
こちらは0:04でミックの掛け声の後に音が一瞬落ち込んでいましたが、音圧上げでほとんど違和感ないレベルまで修正されてます。

そして"Happy"。まずは1:33に入っていたパチッというノイズ、こちらもそこにノイズがあったと知らなければ気づかないレベルまで綺麗になくなっててナイス!
さらには2:53。インフォでは一瞬の無音がある一番の問題点と。
わたしはそこは軽微なひずみとしか思ってませんでしたが、そのインフォを見てから波形ソフトで調べてみると、、、ほんとだ!2:53.259から2:53.264の間、わずか5/1000秒の間、無音になってました。
ということでこれも綺麗に修正されてます。

続いてDisc 2、こちらまずはDJイントロ。こちらはインフォには書かれていませんが、0:15の右chに入っていたジリッというノイズが綺麗になくなってます。
さらに"Brown Sugar"。
こちらはわたしはそんなに気にならないので1stエディションでは書いてませんでしたが、0:41と0:44に微妙に入っていたノイズも綺麗になくなっています。
これが除去できるってことは、0:10や0:21や0:57などにある左chの極小ノイズも除去できたのかもですが、そもそも大したノイズではありません。

そして"Tumbling Dice"。
こちら3:38あたりで二度ほど音が微妙にドロップしてましたが、これはブリュッセル1stショーなのでうまく補正できるかなと思いましたが、インフォによるとミックスが違うのでパッチあてをすると違和感があるとのことで、イコライジングと音量調整で補正されているとのこと。
聴いてみると、これもまたそこがそうだったと知らなければほぼ気づかないレベルまで綺麗に補正されています。

ということで、1stエディションで気になる点として紹介した全てと加えて数か所の修正が施されているという、見事な73欧州KBFH代表盤と相成りました。

また、裏ジャケでDisc 2の"Street Fighting Man"の収録日のクレジットが間違っていた点も修正され、ジャケもかっちょいいミックに生まれ変わってと、素晴らしい!!
あといま気づきましたが、Disc 2の"Street Fighting Man"冒頭のノイズももしかしたら修正できたのかもですが、もう最強です、はい。
1stエディションの方がよかったところを強いてあげれば、1stエディションの方が背の部分のタイトルが見やすいフォントだったことくらい(笑)

ということで単なる再発ではなく、まさにブート最強エディションとして君臨した作品でありました!
 

ところが2019年4月、更なる進化を遂げた3rdエディションが登場。

これまた単なる再発ではなく、2ndエディションからさらに進化を遂げたリリースです。

ラジオショー音源のCD最高峰がさらに磨きをかけて再々登場!

2ndエディションも1stエディションで聴かれた一瞬の落ち込みや数か所のノイズ、さらに5/1000秒の無音といった点が解消されていましたが、今回はさらに大きく2か所で改善が図られています。

まずはDisc1の"Brown Sugar"の終了直後。
1stや2ndエディションでは"Brown Sugar"終了直後に余韻もなく静かに"Gimme Shelter"が始まっていたんですが、今回そこにオフィシャルから曲間をつなぐとともに"Gimme Shelter"のイントロ部分をシームレスにつないでいてナイス。
また、歓声とのクロスフェードにより開始から2秒の間に2回鳴っていたクリックノイズのような音は1回目が目立たなくなっています。

そしてDisc2のtrk3の"Brown Sugar"。
こちら2ndエディションがリリースされた際に、1stエディションでは0:41と0:44に微妙に入っていたノイズも綺麗になくなっていましたが、ならば0:10や0:21や0:57などにある左chの極小ノイズも除去できたのかもと紹介していましたが、それが今回綺麗になくなっています。
なお、Disc2の"Street Fighting Man"冒頭のノイズももしかしたら修正できたのかもですがと紹介していましたが、こちらは今回のインフォによるとPAからのノイズであると判断し除去していないと。
なるほどオフィシャルのBRUSSELS AFFAIR '73』にも入ってますからね。

進化はまだ終わっていなかった!2023年5月、更なる進化を遂げた4th登場。

これまた単なる再発ではなく、3rdエディションからさらに進化を遂げたリリースです。

ラジオショー音源のCD最高峰がさらに磨きをかけて再々々登場!

1stが世に出たのは2017年6月。
そして一瞬の落ち込みや数か所のノイズ除去、さらに5/1000秒の無音をカットした2ndがリリースされたのが3か月後の同年9月。
さらにDisc1の"Gimme Shelter"のイントロ前に曲間をシームレスにつなぎ、Disc2のtrk3の"Brown Sugar"の数か所のノイズが除去された3rdが2019年4月に登場。

そして2023年5月に4th!May The "4th" Be With You.
詳しくはnew arrivalsの2023年5月を見ていただくとして、ノイズ除去に音揺れ補正など、徹底したブラッシュアップ!
ということでブート最強エディションのベルトはこちらの4thエディションに!!

 

***結論***

↓にまとめた表からも明らかなように、今のところKBFH音源を効率良く揃えるには、この2枚(でした)。
   
B: EUROPE '73 (現行 7th ?)
   D: NASTY MUSIC (Nasty Remixes) (現行 3rd ? 4th?)
但し、隠密入りですが1コンサートを楽しむには、これですね。
   
E: THE LOST BRUSSELS
結局全部VGPだったりしたのですが、、、2017年の優等生の登場で勢力図に異変が!

いまやベストはコチラか!
   
F:  EUROPEAN TOUR 1973 - KBFH BROADCASTS 1974 & 1988

 No. SONGS Date 演奏地 A
B
C
D
E
F
Disc1
F
Disc2
備考

KBFH ON AIR

1974
9/29

1974
11/24

1974
12

1975
6/29

1987
9/27

1988
11/20

1 Brown Sugar 10/17 Brussels 1st horn -ON

 

 

2 Gimme Shelter        

 

 

 

 

3 Happy        

 

 

 

 

4 Tumbling Dice  

 

 

 

5 Dancing With Mr.D. intro missing ABCドラムも。DEギターから。F2補填あり。

 

 

 

6 Angie  

 

7 You Can't Always -    

 

 

 

 

8 Midnight Rambler complete

 

 

9 Honky Tonk Women  

 

 

 

10 All Down The Line     intro. complete

 

 

 

 

11 Rip This Joint  

 

 

 

 

12 Jumpin' Jack Flash  

 

 

 

 

13 Street Fighting Man          

 

 

 

 

 

14 Brown Sugar 10/14 Rotterdam 2nd            

 

 

 

 

 

15 Gimme Shelter 9/9 London          

 

 

 

 

16 Happy          

 

 

 

 

17 Doo x 5   no waving at the end

 

 

 

18 Street Fighting Man      

 

 


    1973 KBFH 放送音源 総括表

A

B

C

D

E

F (1st)             F (2nd)              F (3rd)              F (4th)
   

A:『NASTY MUSIC』 B:『EUROPE '73』 C:『BRUSSELS AFFAIR
D:『
NASTY MUSIC(REMIXES)』  E:『THE LOST BRUSSELS
F:『
EUROPEAN TOUR 1973 - KBFH BROADCASTS 1974 & 1988
 

 

〜放送日別代表盤〜
こちらはあくまでも放送日別の代表盤というか有名どころを並べているだけで、必ずしも最良盤ではありません。
NASTY MUSIC (Remixes)は1988/11/20放送を基本としつつ、"Brown Sugar"は1987/9/27放送分を加え、他の曲も過去の放送分を加えています。
また、ここにはないEUROPE '73も各放送のミックスです。

 

〜おまけ〜
どこで紹介しようかと思ってたんですが、ここでちょっとだけ。

THE KING BISCUIT FLOWER HOUR 18F02
STONED THROUGH THE YEARS GC002CD

前者はラジオショーディスクのような事書いてますが、れっきとしたブートです。もう共に過去盤で今となっては音質的にも特に価値のない盤ですが、昔は重宝された盤です。
これらは共に KBFH 放送の 73/78/81 の混合ライブで、中味もそっくり似てますが、73年の収録曲がちょこっと違い、、後者の "Brown Sugar" はロッテルダム、後者のみ収録の "SFM" はブリュッセルのもので、当時はそのテイクはなかなか収録されておらず、貴重だったわけです。しかし今ではより高音質で色々ある為に、魅力も無くなってしまいましたね。しかも前者は左右のchが逆だったります。

1. Miss You / 2. Hang Fire / 3. Beast Of Burden / 4. She's So Cold / 5. Honky Tonk Women / 6. Shattered / 7. Tumbling Dice / 8. Jumpin' Jack Flash / 9. Brown Sugar / 10. Happy / 11. Gimme Shelter

1973. ..trk.9. 10. 11 (10/17)
1978. ..trk.6 (6/28), 7 (7/6), 5. 8 (7/19)
1981. ..trk.1 (12/18), 2 (12/13), 3 (11/25), 4 (12/9)



1. Miss You / 2. Hang Fire / 3. Beast Of Burden / 4. She's So Cold / 5. Honky Tonk Women / 6. Shattered / 7. Tumbling Dice / 8. Jumpin' Jack Flash / 9. Brown Sugar / 10. Street Fighting Man / 11. Gimme Shelter

1973. ..trk.9 (10/14), 10. 11 (10/17)
1978/1981 同上


その他ライン音源・・・音質いいのは数曲だけっすが

73欧州のその他ライン音源はモノラルで、音質、ミックス共に KBFH 音源には劣ります。でも KBFH では "Starfucker" が聴けません。というわけで、音質が良くなくてももっと聴きたい!という方にお薦め。その音源は下の表の15曲です。こっちの表は紹介し易い順にまとめます。各ライン音源の特徴は表の下にまとめました。これで、73年欧州ツアーライン音源は全て揃います。でも文中に書いている隠密音源は下手なラインより本当に良い音なので、隠密が苦手な人にもお薦めです。
また、9/13の3曲は 『
A SHOT OF SALVATION』 『COCKSUCKER BLUES』 などのコンピレ盤でも先駆けて収録されており(前者は曲毎に切れる)、また他の曲もいろいろ収録してる盤がありますが、紹介する盤は一応メインがライブの盤で、まともな3枚だけに絞りました。

A : THE STARS IN THE SKY THEY NEVER LIE MBCD-141
1. Brown Sugar / 2. Gimme Shelter / 3. Happy / 4. Tumbling Dice / 5. Starfucker / 6. Doo x5 / 7. Dancing With Mr.D. / 8. Angie / 9. You Can't Always Get What You Want / 10. Gimme Shelter / 11. Happy / 12. Starfucker / 13. All Down The Line / 14. (All Down The Line) Rip This Joint / 15. Street Fighting Man
**LINE音源**
track1 (9/28 Munich)、10〜14 (10/17 Brussels 2nd)、15 (9/30 Frankfurt)
**隠密音源**
track5. 6 (10/2 Hamburg)、2〜4. 7〜9 (10/10 Essen)

97年 Midnight Beat レーベルより発売。ライン7曲収録。盤のクレジットは全部ラインのように書いてますが、残り8曲は隠密です。が、ラインと間違える程の高音質で、↓でも紹介します。隠密の日付についてはクレジットとは trk..2 が異なりますがこのはずです。
高音質を誇りますが、ラインも隠密も曲によっては頭欠けがあり、間違って trk.13/14 で "All Down The Line" がだぶるのが残念。ただし、掲示板で情報を頂きましたが、その後その trk.14 から "All Down The Lline" が削除された2ndプレスも出ていたようです。
このタイトルは↓の隠密でも紹介しているとおり昔から別ジャケで色々あり有名ですが ( 10/2 と 10/10 隠密完全盤 2CD もありますが音は悪い)、この MB 盤だけは同名でも違うジャケです。これは結局アナログ落としと CD コピーというだけの盤ですが、針音も無く、総合的にお薦めです。

B : BACK TO THE GRAVEYARD OBR-458CD030 / DAC-113 rev!!


97年登場。これが12曲入った決定盤です。が、高いのが欠点です(笑)。
各曲の曲間も 6 と 12 の曲間以外全部繋がっているし、No.1〜4 の音質もこの CD に先駆けたアナログと違って、高音質の収録となっています。
300枚限定盤のようで、もう一部のお店でしか見かけません。ちなみに OBR レーベルの CD は全てそうした特徴があるようで、コレクターの収集心を煽っていますが、他の隠密ライブものはまだチラホラ見かけます。


OBR盤が入手困難となって久しい2011年、DACによるOBR復刻シリーズの一環としてこちらもリリース。

単なる復刻かと思いきや、OBRではギスギスした音だったラジオ・ルクセンブルグ音源のUK公演の音はややマイルドな"EX-"に、音が悪かったブリュッセルの卓直音源は全く別の"very good+"音源に差し替えられ、ラストのBBC OGWTからと思われる"SFM"も向上して"very good+"になってといい事ずくし。全部がEX音質というわけではありませんが、OBR盤からはそれぞれかなり向上したなかなかナイスな復刻盤。 

C : REFLECTIONS OF A STONE ALONE VGP-043

95年登場。No.1〜5 が全部繋がっているのは良いんですが、音質は OBR 盤より若干落ち、広がりに欠けます。また、この盤のクレジットでは下表で 10/17 2nd ショーとしているものが 10/15 となってますが、10/17 2nd が正解でしょう。
他にはこちらも 10/2 の "Doo x5" のライン並の隠密と、なぜか "JJF" の"イェーイェー" プロモビデオバージョンを結構良い音で収録しており、なんだか場違いですが他のブートよりそれは音良いです。
この盤はもう中古でもあんま見かけませんね。と以前書いたんですが、どうもフェアとか中古市とかでまたちらほら見かけるようになりました(苦笑)


1973その他ライン音源
sound quality
>>
 No. TITLE 日付 演奏地 A B C 備考
1 Brown Sugar 9/13 Newcastle 1st    
2 Starfucker    
3 Angie    
4 Dancing With Mr.D. 9/9 London    
5 Midnight Rambler    
6 Gimme Shelter 10/17 Brussels 2nd  
7 Happy  
8 Tumbling Dice      
9 Starfucker  
10 All Down The Line intro. complete
11 Rip This Joint  
12 Street Fighting Man 9/30 Frankfurt 2nd intro. complete
13 Brown Sugar 9/28 Munich 2nd      
14 Gimme Shelter        
15 Street Fighting Man        

各音源の音質を簡単に解説すると(特記以外はモノラル)

1〜4

(A+) 高音質ですが、鍵盤が大きくミックスされていたりで、迫力に欠けます。先に紹介した 『Nasty Remixes』 にも "Starfucker" 収録。

5

(A) 上記より若干落ちる音質。

6,7,9〜12

(A-) AMラジオより少し良い位の音質。殆どモノのステレオ。

8

(B+) 上記を更にコモらせた音質。殆どモノのステレオ。

13〜15

(A) オフィシャルより落ちる音質。まぁ"Gimme Shelter" は真ん中のギターソロの途中からしかなく、 "Street Fighting Man" は曲の最後の2分程しか存在しないので、この2曲は無視しましょう(笑)『GOIN'BACK TO THE ROOTS』 という CD には収録されていましたが、今は見かけません。
13と14はVGPの 『
FROM THE VAULT』 (ジャケ写)にも収録されてます。


次に隠密

1-aud 9/1 Vienna, Austria

〜ツアー初日〜
GOODNIGHT VIENNA 』 VGP-009
SCREAM ALL NIGHT IN VIENNA 』 EXCD-0014/15

97年発売、2CD。ツアー初日をまぁまぁの音で収録。ストーンズの場合、いろんな演奏を味わうにはやはりツアー初日というのは外せないですね。
ツアー初期のみのレア曲 "Bitch" "100 Years Ago" "Sweet Virginia" "Silver Train" を収録している貴重盤。更に再発盤にはおまけで前座のビリー・プレストンの "That's The Way God Planned It" も入ってます。
メイン音源は同日既発の 『
100 YEARS AGOVGP-009 (ジャケ右) と別ソースで、同型番が与えられていますが、音質向上盤。ちょっとシャリシャリしてますが "very good" に向上してます。但し1曲目と後半2曲の音は別音源で音質は劣ります。

あと解説本にはコピー盤と紹介されてた、 『SCREAM ALL NIGHT IN VIENNAEXCD-0014/15 、この EXILE レーベルは私の中断時期に色々出してたのですが、解説本では結構酷評されてたので敬遠してました。でも先日中古で買ってみたら確かに VGP 2nd と同音源のようですが、 "Brown Sugar" の最初の途切れやよれがなく、そのまんま丸々コピー盤ではなく、まぁまぁいい感じでした。 他の部分の特徴は同じなのでコピーっぽいですけど。音質は VGP の2ndをマイルドにした感じの音で、やや高音の伸びがなくふん詰まりに聴こえるところもありますが、逆にヒスノイズは少ないしそんなに悪くはないですね。こちらには VGP に入ってたおまけは入ってません。

〜2016年版 決定盤!〜
100 YEARS AGO 』 DAC-169

2016年DACからタイトルとジャケをアナログ復刻に戻してリマスターリリース。
これほんといいです。
メイン音源は時折低音が歪むところもありますが、音像も大きく低音から高音まで見事に収められており、テイラーのギターも艶やかで、しかも周りはうるさくないという、73欧州という時代を考えると最上級の隠密録音です。
今回は『GOODNIGHT VIENNA』 と比較すると、1曲目と後半2曲の音は別音源というのは同じですが、オープニングアナウンスは6秒ほど長くなり、"Brown Sugar"でのドロップなども丁寧にレストアされ、ベースの輪郭もシャープになり、中高域が少しクリアになってより音像が大きくなったと感じるサウンドで"EX-"〜"very good+"まで向上しています。
ということでナチュラルかというとちょっと違うサウンドですが、別音源部分も含めて徹底的に素晴らしいレストアが施された73欧州初日の決定盤の降臨です。


2-aud 9/8 Wembley Empire Pool, London, U.K. - 1st show

〜高音質になって登場〜
A : 『
TIMELESS '73 VGP-373
B : 『
EMPIRE POOL - Touring History vol.4 』 Bad Wizard (BW-8973)
TIMELESS '73 (VGP)
EMPIRE POOL (BW)

1. Brown Sugar / 2. Gimme Shelter / 3. Happy / 4. Tumbling Dice / 5. Starfucker / 6. Angie / 7. You Can't Always Get What You Want / 8. Dancing With Mr.D. / 9. Heartbreaker / 10. Midnight Rambler / 11. Honky Tonk Women / 12. All Down The Line / 13. Rip This Joint / 14. Jumping Jack Flash / 15. Street Fighting Man

2004年3月、BAD WIZARDがピッチも正しく、音もマイルドでクリアーな 『EMPIRE POOL』 をリリースしたわけですが、『LONDON '73』ではちゃんと入っていた "Gimme Shelter" でフェードアウト、"Happy" がやや頭欠け気味でフェードインしてるのが欠点でした。なお、"Honky Tonk -" は同じようにやや頭欠けですが、一瞬だけBW盤の方が長く収録されていました。
さて、その欠けた部分をつないで改良した盤が後にVGPからリリースされました。繋ぎ部分はどうしてもヒスノイズが耳につきますが。あと聴き比べてみてわかりましたが、BW盤ではやや左寄りだった音をVGPのは中央定位に修正していますね。音質はBW盤はあっさりマイルドで、このVGPの方はイコライジングで厚みのある音になってます。まぁランクは変わらず "very good" ですが聴いた感じはちょっと違います。

演奏は、"Angie"などところどころでミックはやや危なっかしいところもありますが、やはりこの頃は素晴らしくこの日の "Tumbling Dice" はいいですねー! わたしはバラードを除くストーンズの作品の中ではこの曲が常にベスト3に入るほど好きですが、この頃のテイラーバージョンはほんとに素晴らしい!テイラーの絡みも勿論、"Everybody Needs-"と叫ぶのところも歌詞にはまっててお気に入りの一つ。ちなみにこの日の翌日があのセキュリティー追い出せダイスです。そんな素晴らしいダイスがここでは堪能できます。更に "Heartbreaker" でもビリーとのファンキーな掛け合いが聴け、素晴らしい!あと "Rip This Joint" で張り切りすぎたミックが歌いどころを間違えてます(笑)

ところでBW盤の方は、裏ジャケのクレジットで "Honky Tonk Women" が単数形になってたり(細かいことを言えばまだあるんですが)、内ジャケのキースが単数形なのはまだしも、ボビーのスペルが違ってたりというのは、どうでもいいながらもイマイチです(笑)

〜さらに上位ジェネレーションマスターから〜
C : 『
COMEBACK TO ENGLAND DAC-073
D : 『
WEMBLEY 1973 DAY 2 1ST SHOW 』 no label
COMEBACK TO
ENGLAND
(DAC)
WEMBLEY 1973
DAY 2 1ST SHOW

DACは2007年、 『NASTY SONGS』(DAC-065)をリリースした後に、さらなる上位マスターから73番という型番にふさわしい向上盤として 『COMEBACK TO ENGLAND』(DAC-073)をリリース。
そして2023年にLHからはそのDAC盤とほぼ同じでブラインドテストをすると違いの判らない『WEMBLEY 1973 DAY 2 1ST SHOW』をリリース。
いずれも既発を凌ぐ"EX-"の最良音源。

これら最良音源では"Hokny Tonk Women"のイントロが欠落していますが、欠落のない別音源は音質差が大きいためその補填は見送られていますが、LH盤は音質は劣るもののより長く収録した枝分かれコピーから補填することで、DAC盤より2秒ほど長くなり、最良音源をメインにした作品では最長バージョンとなっています。
とはいえイントロがわずかに欠落しているのは変わらずで、これらの違いはほんのわずかなものとなっています。


3-aud 9/9 Wembley Empire Pool, London, U.K.

9/9の特徴は、演奏中にミックがマイクを通して手荒なセキュリティーを追い出しているという無茶苦茶な "Tumbling Dice"(笑)。

〜9/9 Ain't Security Version〜
COME BACK LONDON '73 』 ALLEY CAT

93年発売。音質は "good-very good" で、ピッチが速く、たまに偏ったり、手拍子を拾ってはいますが、邪魔な歓声なども少なく、聴き易いです。9/9 はライン音源でもいくつか聴けますが。
このブートのクレジットは 9/8 2nd show となっていますが、15曲収録中、前半7曲 "You Can't Always -" までは 9/9 の音源を使用しています。聴き所 "Tumbling Dice"はこれまたコンピレ 『
FROM THE VAULT』 にも劣る別音源で収録されてます。
あと、録音者らしき日本人の声がたまに入っており、"Rip This Joint" は “マッチ持ってる?” という女性の声のあと、絶妙なタイミングで始るのが笑えます。ただ最後の "SFM" はフェードアウトしてしまうのが残念。

また、TMOQ(VGP) のカードボード 『COMEBACK TO ENGLAND』 、参考資料によっては別音源のような記述もありますが、上の盤と同内容らしいです。ただしピッチは直っており、 "SFM" はフェードアウトしません。でも "-Mr.D." が入ってません。(thanks to Kazu さん、 Hara さん)。その後これも無事ゲットしました(笑)

更に更に追記ですが、 9/9 の完全収録盤 『
NASTY MUZIK』 も出ました。それは↓で紹介します。


4-aud 9/19 Birmingham, UK - 1st show

〜ようやくまともな盤が登場〜
BIRMINGHAM REMASTER 1973 』 IMP-N-016

2007年発売。
この公演の隠密音源は、もともと周りも静かでテイラーのギターも大きく収録されている良好隠密として、73欧州では長らく隠密愛好派には有名でしたが、、、

 

BIRMINGHAM ODEON 1973
(OH BOY 1-9168)

RAINY DAYS IN BIRMINGHAM
(STO 002)

BRITISH TOUR 1973
(SC 004)

 


(紙ケースの写真)

既発で出ていた3タイトル(右上)は、同一音源ながらもいずれもピッチが遅く、ピッチはまだましのStonecrazy盤『BRITISH TOUR 1973』は音質が他より劣り、ピッチが遅いながらも音質は良好であるSTONEHENGEの『RAINY DAYS IN BIRMINGHAM』が総合的には一番、、、という困った状況でした。そこに目をつけたCD-Rレーベルが修正盤をリリースしたこともありますが、それはそれでレンジが狭くなっており、このたびめでたく正常ピッチのプレス盤が登場しました。

このIMP盤は、『RAINY DAYS IN BIRMINGHAM』よりレンジも広く、音質も既発をしのぐ "Very Good" であり、ようやく73コーナーに紹介に値する、バーミンガム公演の決定盤として登場しました。とはいえさすがにエッセンやハンブルグの超高音質には及ばず、2004年にリリースされたロンドン・エンパイア・プールとはちょっと音の感じは違うものの、それに匹敵するなかなかの高音質。ただし、このIMP盤でも既発同様たまにチリチリするのと、 "Gimme Shelter" から "Star Star" 中盤までの間、元テープのヨレにより左チャンネルが周期的にオフ気味になる点は相変わらずで惜しいところ。

さて、この日の演奏は73欧州ツアーの中盤ということで、テイラーの色艶も増し、「次はニュー・アルバムから。まずは一発目、Starfucker」とのミックの紹介で始まる "Star Star" はビルのベースや今は亡きビリー・プレストンとの掛け声も心地良よく、さすがは73欧州!と素晴らしい一方で、たまにキースはお休み中ですか?というところがあったり、 "Honky Tonk-" のイントロでテイラーとの息が乱れたり、"JJF" のキースの刻みにはずっこけそうになるところもありますが、それはそれで面白かったりします(笑)

というわけで、ようやく4作目にしてピッチも正常となった、マニア待望の本公演の決定盤。
これで序盤から中盤にかけて左チャンネルがドロップする点も解消されていればもっと嬉しいんですが、そういた修正もしくは最良マスターの発掘は難しいんでしょうかね。

〜こちらもナイス、お好みで〜
BIRMINGHAM ODEON 』 DAC-067

これまた上記IMPに遅れること僅か数ヶ月、同じく2007年夏にDACよりリリース。

こちらはこのバーミンガム公演だけでなく、Disc2に10/14のロッテルダム・アホイ公演の1st&2ndショーを収録した2枚組。
DACのこちらはIMP盤と比べるとさらに丁寧なマスタリングをしたようで、左チャンネルのドロップなどはうまく目立たないようにそのドロップ部分の音量を上げていますが、その都度ヒスノイズがちょっと目立つようになってるのが気になるところではあります。ドロップとヒスノイズのどちらを気にするかという感じですね。
また、DACのこちらは中高域もすっきりした音で、IMPの方は中低域がより厚く、これまたどちらかは個々人の好みかなと。

しかしながらこのDAC盤には、このページでは紹介していませんがロッテルダムの良好隠密が収録されてまして、同日2公演のミックスながらもDandelionがリリースした既発盤KEEP YOUR PUSSIES CLEAN!(DL122)の欠点を補った良好音源なので、そちらも聴くにはこちらがナイス。

〜2023年 さらなる向上盤登場〜
BIRMINGHAM ODEON 1973 』 no label

2023年、LHの怒涛の73攻勢でリリース。
バーミンガム公演は上記のIMP盤とDAC盤で音質も向上してピッチもおおよそ正確になりましたが、一つ問題を抱えていたのは、"Happy"から"Star Star"にかけて頻発する左chのドロップ。
IMP盤はまだドロップは残っており、DAC盤はそこを持ち上げつつも修正しきれてはいない上に持ち上げたことによってヒスが目立ったりという具合でした。
そんなわけですが、今作は元のマスターからしてジェネが若いようで、"Dancing With Mr. D."のイントロの音色を聴けば鮮度の違いは明らか。 この違いはほんとに大きく、さらにDAC盤では損なわれてしまっていた音の広がりも犠牲にせずに広がりのある音で、ナチュラルでふくよかな音に。 ピッチについてはDAC盤では気になりませんでしたが、さらに調整がなされ、全体でDAC盤より18秒ほど長くなっています。
そして残す課題であった左chのドロップも見事に修正されていて、ヘッドフォンで聴いていてもほとんど気になりません。これはほんとにナイス!!
これらによって既発盤では"very good"だった音が、"
very good++"〜"EX-"まで見事に向上しています。


5-aud 9/30 Frankfurt, West Germany - 1st & 2nd show

〜ミック・テイラー ファンのあなたに〜
THE FRANKFURT TAPES 1973 』 SC-002-2
GUTEN ABEND FRANKFURT 』 VGP-266

93年発売、2CD。これは私の大のお気に入り。
1st/ 2nd ショー共に演奏は完全収録で、これによって上で紹介したライン "SFM" のデータが判明しました。
音質はこもった感じもさほどせず、手拍子等も全く気になりません。まぁ低音はぺらぺらで、たまにブレたりこもったりはしますが "very good" 。 1st ショーの方が音はいいですが、特徴は何といっても 2nd ショー!ミックのボーカルよりでかいテイラーのギター!たまりません。 "Starfucker" などでたまに音が遠くなるのはちょっと残念ですが、よくぞ録ってくれました!と感謝です。またこの頃は "-Dice" でミックが曲中に "Everybody needs somebody to love-" なんて唄うのが一つの特徴ですが、2nd ショーではいつもより多くわめき叫んでおり、そこもまたグッド。

このブートは仕様が2つあり、1st は LP サイズ BOX 入り、2nd は CD サイズ紙ケース入りです。個人的には 『2 その他ライン音源』 よりお薦めで、あまり見かけないかも知れませんが、テイラーファンなら是非。


と、あまり見かけないと思ったらVGPから2001年、 "新世紀第一弾" として 『GUTEN ABEND FRANKFURT』  (ジャケ右) がリリースされました。
これは音が良くなってるわけではないですけど、SC盤がもう見当たらないだけに嬉しいリリース。 ちなみに収録部分がやや長くなっており、コピーではないですね。

〜こちらも向上盤が登場!〜
FRANKFURT 1973 MASTER REEL 』 no label (2CD)

2023年に遂にマスターテープからの音源がネットに公開されたのです!ついにStone Crazy盤を超える盤が登場!
するとやはりStone Crazyの音が一番マスターに近い音だったことがわかりましたが、ややヒスを感じてわずかに左寄りだったStone Crazy盤に対して、今作はそれを上回るナチュラルなクリアネスと定位がど真ん中にある決定盤です。
所々でマイクがよそを向いてしまって音が遠くなる箇所があるのは、今回マスターからしてそうだったことが分かったのでやむなし。
今作ではネットに公開されたマスターからのトランスファー音源に対して僅かに中音域を上げ、高音域にあるヒス成分は少し落としているようですが、ナチュラルさを損ねるものではない見事な調整はさすがはGraf Zeppelin。 既発では個人的にはやはりStone Crazy盤が代表盤でしたが、今作はそれを超越し、アーリー・ショーは"
EX-"、レイト・ショーは"EX--"にまで昇華しています。


6-aud 10/2 Hamburg & 10/10 Essen, West Germany

〜高音質隠密〜
A : 『
THE STARS IN THE SKY THEY NEVER LIE MBCD-141
B : 『
THE JEAN CLARKE MEMORIAL SONIC BARBECUE 』 VGP-246
STARS IN - (MB)
SONIC BBQ
10/2 Hamburg
Starfucker / Doo Doo Doo Doo Doo

10/10 Essen
Gimme Shelter / Happy / Tumbling Dice / Dancing With Mr.D. / Angie / You Can't Always Get What You Want

この驚異の隠密 "EX-" は昔からブート化されており、窓のジャケ(ジャケ写→)でお馴染みです。因みにその窓ジャケに赤い文字でタイトルが書いてある両日完全収録の盤は全然別音源で、かなり音質は劣るので要注意。アナログノイズも多かった過去盤と違い、今やお薦めなのはここで紹介する2枚。
(1) 前者 MB 盤 『
THE STARS -』 は "その他ライン音源" コーナーでも紹介した様にライン音源も含んでいるため、第一のお薦めです。品薄のようですが見かければ是非。
(2) MB盤も品薄となった2000年、同様に高音質なVGP盤 『
-SONIC BARBECUE』 がリリースされました。タイトルとジャケもそれぞれアナログ復刻ですが、なぜこっちのタイトルでこっちのジャケかは不明。ついでに"Jean Clarke"さんって?こちらは前者よりメリハリが有るように聞こえますが、高音がキツイです。アナログ同様ミックのインタビューと 72MSG を入れて、おまけで何故か "All Down The Line" のプロモ・初期シングルバージョンを入れてます。


その後2010年にはDACからDAC-100、そして2023年にはLHから、いずれもアナログを元にした 『
STARS IN THE SKY THEY NEVER LIE』が、アナログ復刻ジャケ盤でリリース。
  
DAC盤はノイズリダクションに加えて中音域を上げるなど音が整えられているに対して、LH盤はアナログ起こしでノイズ除去のみといった感じ。
どちらがいいかは好みによると思いますが、そのあたりは2023年12月のnew arrivalsをご覧ください。


7-aud 10/17 Brussels, Belgium - 1st show

このブリュッセル1stショーは勿論KBFH放送音源で高音質で聴けます! だからこそマニアな方には面白い隠密盤が登場。

〜マニアなアナタに〜
NASTY MUZIK 』 VGP-252

2000年発売。2枚組で1枚目は 9/9 ロンドンで、2枚目が 10/17 ブリュッセル。
1枚目のロンドンも一部ライン音源や隠密がありましたが、初の完全収録となり、貴重ですが↑で紹介した既発ロング盤とは別音源で 『
FROM THE VAULT』 と同音源。歓声手拍子はそこそこですが、音割れやノイズが結構あり、エコーも強めで "fair-/poor" で、既発の方が利き易いです。
さて2枚目のブリュッセル、"Starfucker" 以外はライン音源が存在するこの音源、わざわざ好んで隠密で聴くのは十分マニアですが。既発 『
LOST BRUSSELS』 の "Starfucker" で使われていたものとは別音源で、歓声手拍子もなく、多少エコーがかかりこもってますが、"good / A(+)" 。またベースの音をかなり拾っています。

この盤の楽しみ方は、(1) 放送音源ではカットされたり、カットされてるのかどうかもよくわからなかった曲間やMC。 (2) ラインでは頭切れしていた "Dancing With Mr.D" のイントロ。 (3) そして何より “あー、ほんとにこの音でやってたんだ” という感動(爆)
というわけでマニアには嬉しい隠密です。でもラインがあるので広くお薦めかというと違いますね(苦笑)


8-aud 10/19 Berlin, West Germany

〜ツアー最終日 / テイラー・ラストライブ〜
TOUR OVER EUROPE 』 VGP-140

97年発売。ツアー最終日を決して良くない音で初登場完全収録。
それっぽいタイトルじゃないのは残念ですが、つまりミック・テイラーの STONES 在籍ラストライブ!!音質はともかくそれだけで付加価値十分、私はお気に入りです。
まぁこれは最終公演という点で紹介してますが、良質音源とは呼べず、エコーが強いです。肝心のミック・テイラーのギターは聴こえますが、やっぱり音質は保証できません。 "fair / B+" 。


他にも 9/13 New Castle 公演隠密などなどありますが、紹介はこんだけにしときます。


最後にオフィシャル・ブートレッグ

ここまでに↑で紹介したSB音源や隠密ブートでストーンズ・マニアはこの超絶期のストーンズを楽しんでたわけですが、なんと2011年、何の前触れもなくオフィシャル・ブートレッグ販売が開始!その第1弾がこの73欧州だったのです!!

日本時間で2011/11/17(木)の朝8時過ぎ、突然キースのtwitterで 「The long-bootlegged October 1973 show in Brussels, officially released at last in a new mix overseen by the band」 というつぶやきと共に、キースのHPで全6公演のGoogle Musicからのダウンロード販売の開始が告知され、第1弾としてダウンロード販売が開始されたのが、なんとこの73ブリュッセルのライヴ音源だったのです!
ついに73欧州が解禁!!と喜ぶも、そのGoogle Musicからのダウンロード販売は米国内のみのmp3配信で、他の国では一体いつ!?と日本や欧州では騒然となっていたところ、その11/17の24時過ぎには stonesarchive.com と stonesarchivestore.com が開設され、米国以外の国にもmp3に加えてflacの販売が開始されたのであります!

この日はちょうど相方さんの3度目の正直の退院と重なった忘れられない日ですが、わたしは出勤途中の電車内でそのキースのつぶやきを見て舞い上がり、帰宅して相方さんが休んでから米国配信音源を取り寄せて聴いてみたところ、、、なんとなんとなんと!!
当初はこの配信音源って、いわゆるNASTY MUSIC』『EUROPE '73』『BEDSPRING SYMPHONY』『BRUSSELS AFFAIR '73などでアナログブート時代からお馴染みの10/17 Brussels 1st show とか 9/9のLondonからだろうなと思ったら!
一聴してびっくり、なんとOBRとDACのBACK TO THE GRAVEYARDにイマイチ音質ながら6曲だけ収録されていた10/17 Brusselsの2nd showからも!
しかも1st showからは僅か3曲で、2nd showから12曲!BACK TO THE GRAVEYARD』にも収録されていなかった完全初登場曲が6曲も〜!!
しかもしかも、"Doo Doo Doo-" なんてツアー序盤でセットリストから消えていて、ツアー終盤のブリュッセルでもやっていたなんて知られてもいなかったのに!!!
ということで狂喜乱舞状態で深夜までtwitterでは試聴大会で盛り上がり、ストーンズ関連ではその素晴らしい解説で有名な某氏とほぼ同時に聴きながらその方の聴き方のツボを知るという貴重な体験も(笑)

そして何度か聴くうちに、どうやらテイラーのギターはところどころ1st showからパッチあてされてるようだなと。
2nd showの隠密音源が存在しないようなので断言は出来ず、BACK TO THE GRAVEYARD』との比較しか出来ませんが、わかりやすいのが "All Down The Line" の2分前後でのテイラーのソロ。IORRでいち早く紹介されてましたが、2nd showのこの曲では機材トラブルでテイラーのギターが鳴らなかったようで、1st showからパッチあてされています。他にこれらもそうではないかなど、TASBでHaraさんが詳しく考察を紹介されています。
演奏自体はこの2nd showの方が1st showやロンドンなどの聴きなれた演奏より優れているとは決して思いませんが、ブートはブート、オフィシャルはオフィシャルとして、別物をオフィシャル・リリースしたのはほんとに快挙!
しかもボブ・クリアマウンテンのミックスが素晴らしく、ドラムにベースやホーンにキーボードまでが今まで以上に強調された刺激的な内容になっています。

ということで、2011年末は『SOME GIRLS』SDX/DXどころか日本では先行して『SOME GIRLS - LIVE IN TEXAS '78』がようやくリリースされた直後、海外ではそれすらまだという『SOME GIRLS 祭り』を目前にしての本当に突然のリリースで、『SOME GIRLS』関連はすっかり話題をこの『THE BRUSSELS AFFAIR '73』にかっさらわれるという事態になったのでした(笑)

〜まずはオフィシャルを!〜
BRUSSELS AFFAIR '73 』 non credit


こちらが2011年末にリリースされたノン・レーベルのプレス盤。
背中のタイトルはTHEがないBRUSSELS AFFAIR '73で、ディスクにはBRUSSELS AFFAIR 1973』、そしてジャケは左上に元々あった "OFFICIALY AUTHORIZED" というスタンプマークを別のスタンプで上書きする形態。
しかしもちろんまずは正式にダウンロード販売から購入するのが筋。
あくまでもこれはプレスCDでも持っていたいというマニアの欲求に応えるもので、ダウンロード購入自体はそれほど難しくもありませんので、まだの方は是非まずはそちらからの購入を是非。 

●Disc 1 (Press CD)
1. Opening / 2. Brown Sugar / 3. Gimme Shelter / 4. Happy / 5. Tumbling Dice / 6. Starfucker / 7. Dancing With Mr.D. / 8. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker) / 9. Angie / 10. You Can't Always Get What You Want / 11. Midnight Rambler / 12. Honky Tonk Women / 13. All Down The Line / 14. Rip This Joint / 15. Jumping Jack Flash / 16. Street Fighting Man  (trk 2,11,16: Oct.17 Brussels 1st show / others: Oct.17 Brussels 2nd show)

●Disc 2 (bonus CDR - BBC IN CONCERT)
1. DJ Intro / 2. Brown Sugar / 3. Happy / 4. Gimme Shelter / 5. Tumbling Dice / 6. Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker) / 7. Dancing With Mr.D. / 8. Angie / 9. Honky Tonk Women / 10. Midnight Rambler / 11. Rip This Joint / 12. Jumping Jack Flash / 13. Street Fighting Man / 14. DJ Outro  (trk 3,4,6,13: Sep.9 London / others: Oct.17 Brussels 1st show)

こちらのDisc 1がそのTHE BRUSSELS AFFAIR '73のダウンロード販売音源。音は勿論最高。ところどころにダウンロード音源自体に混入しているノイズもありますが極上です。
過去、EXとして狂喜していたNASTY MUSIC関連を凌ぐ超絶高音質です。はい、元がオフィシャルですから。
前述した以外に紹介するものはありませんが、アナログでも出ないかなと思ったり。。。もちろんオフィシャルで出れば一番いいんですが。(その後オフィシャルでもフィジカル・リリースされました!)

そしてこのブートには、初版のみということですが BBC IN CONCERT の73年音源ボーナスCDRがついており、2CDケースにCDとボーナスCDRが収納されています。
そのCDRは2010年11月にBBC Radio 6で放送された、Chris HawkinsがDJのもので、しばらくネットで聴けましたね。こちらも高音質です。
当時掲示板では "Honky Tonk Women" の前で聴かれるミックのMCが、1973/9/9のロンドンWembley Empire Poolでの "Doo Doo Doo-" の後からだと判明してすっきり、とか紹介したやつです。
これ、"You Can't Always-" と "All Down The Line" が未収録という点以外、EUROPE '73と収録テイクは同じですが、"Honky Tonk Women" の前ではおかずとMCが増えたり、"SFM" の前も一言増えたり、逆に "Doo Doo Doo-" の前はMCが減ってたりと変わってるし、どこかがプレスで出さないかなと思ってたんですが、やっぱり今更だったのか、、、というかBBCのネット配信音源はかなり圧縮されているのでそれをwav変換しても音質自体は本来の高音質ではないからですね。DJの声が聞き取りにくいのはその圧縮によって子音が聞き取りにくいからかと。
しかしEUROPE '73と比べると曲によってはピッチがちょいと速くて、こっちの方が演奏がかっこよく聴こえちゃうというのが、なんちゅうかほんちゅうか(笑)

とまぁ以上ですが、重ねて再度。
元はオフィシャル・ダウンロード販売音源です。まずはそのオフィシャルを購入し、こちらはあくまでもプレスCDでも欲しいといった保存用にということで。オフィシャルの方が断然安いですし(笑)

また、この他にもアナログとセットになった欧州製BOXや、普通の1CDもその後リリースされていますが、そんなものまで集めるほどの余裕はありません(笑)

んが!オフィシャルで3LP+2CD+アレコレという怒涛の高額BOXがリリースされ、、、悩んだ末にオフィシャルならばと買ってしまいました(笑)

その後、日本のみということで、マーキー71と抱き合わせ盤でも手に入るように。なんじゃそりゃ!(笑)
http://atsuy.web.fc2.com/marquee1971/marquee1971.html

 


そしてこちらは2013年夏にBFからリリースされたノン・レーベルのプレス盤。
Empress Valleyお得意のゲートフォールド・スリーブの紙ジャケ入りですが、レーベル名はありません。
こちらは"ダウンロードものとは違う"という売り文句でしたが、おそらく海外でリリースされた高額オフィシャルBOXのCDのコピーかと思われます。
背中のタイトルはTHEのあるTHE BRUSSELS AFFAIRで、ジャケのデザインは米国仕様の(LIVE 1973)と記載されてるバージョンです。

まぁ上記のとおりその後日本ではマーキーとの抱き合わせでオフィシャル・リリースされましたので、そちらをどぞ!!


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