あらためて紹介するまでもありませんが、ストーンズが 『UNDERCOVER』 のみならず 『DIRTY WORK』 を完成させた後もツアーに出ず、すっかりソロ活動にいそしむミックに対してキースは怒り心頭。遂に自身もソロ活動を開始し、1st ソロアルバムTALK IS CHEAPを88年10月にリリース。そんなわけで当時は終にストーンズも解散かと冷や冷やしながらも、キースの快作を喜んだものでした。
そしてミックが初のソロツアーを終えた11月、入れ替わるようにキースは11月下旬から12月の誕生日イヴまでの1ヶ月弱、 "高いワインをがぶ飲み" バンドと共に、数千人規模の小さなシアター会場で合計14公演のUSツアーを敢行します。

オープニングでは真っ暗なステージにメンバーと輪になってしゃがみこみ、タバコを一服終えるとおもむろに立ち上がってスポットライトがオンになるや "Take It So Hard" のイントロをかき鳴らす。リズム・セクションは腕利きの黒人達、乾いた音ながらも力強いドラムに動きも軽快なベース。キーボードにはファンクの血を受け継ぐこれまた黒人。そしてもう一人のギタリストには名うてのセッションマン。このバンドで奏でるレゲエなんてもう絶品。

そうしたストーンズとは全く異なるバンドの中心にいるのはまぎれもなくキース・リチャーズ。全ての曲でヴォーカルをとり、ストーンズからもキースのヴォーカルナンバー、しかもなんと "I Wanna Be Your Man" まで披露。当時はリアルタイムでの情報共有なんて出来ませんでしたので、後にそんな曲をやっていたと知ったときには驚きました。そして新たに5弦オープンGにはギブソンのL-5Sブラック、ノーマルではミュージックマンのシルエットホワイトなんてギターも登場し、そこはちょっと寂しく思ったりもしたもんです(笑)
それにしてもこのソロを通じてキースは良くも悪くもだいぶ丸くなったんじゃなかろうかと。

ということで、キースのソロツアーといえば、いや、ソロ作品といえば断然1st派の私ですが、このツアーはこの目で観てみたかったです。当時は海外に観にいくなんて考えもしませんでしたが、気合が足りなかったなとつくづく悔やまれます。それにしても、これを書いているのは2009年なのでもう20年以上も前なんですよね〜。キースもまだ44歳。当時は歌いながらでもある程度ちゃんと弾いてます。

まぁ20年も経つということで、その当時にリリースされたブートも何が何やらわたしもすっかり忘れちゃったのでこうして整理してみることに。でもいろいろ整理してみるとあれこれ欲しくなって、中古でいくつか買っちゃいました(笑)。ということでブートも古いものばかりですが、中古探しの参考にでも。

Images from back cover of "Boston, You're Big Enough" (reworked)


 SET LISTS - KEITH RICHARDS AND THE X-PENSIVE WINOS US Tour  1988/11/24 - 12/17

メンバーはキースのソロといえばお馴染みの X-Pensive Winos に加えて Bobby Keys、Sarah Dash!そして最終日にはスペシャル・ゲストの Johnnie Johnson!!
ちなみに X-Pensive Winosは曲によって楽器パートが変わるという特徴も。(↓2020/11更新。オフィシャルサイトより)

ツアーでの演奏曲は↑のとおり(これまた Complete Works より)。初日のみ"Before They Make Me Run" "Too Rude" の順番が逆で、4公演目の Beacon Theatre からは "I Wanna Be Your Man" "Little T & A"  が登場。そして "Big Enough" はどうやらたまにやらなかったようで。
レア曲は一目瞭然、キースの誕生日イヴでありツアー最終日である New Jersey 公演において 故 Johnnie Johnson のピアノと共に演奏した "Crazy Mixed Up World" と "Run Rudolph Run" 。 前者は Little Walter
によるナンバー、後者はキースが1978年にシングルもリリースした、Chuck Berry がはやらせたナンバー。ブートではありがたいことにその2曲も含めて全曲目を楽しむことが出来ます。

また、演奏のほうは臨機応変バンドですから各公演さまざま。なかなかキースが歌に入らない日があったり、構成すら日替わりなんて当たり前。特に "Too Rude" の聴き比べをしてみると面白いんですが、『TALK IS CHEAP』 ツアーなだけに、ガタガタ言わずにその演奏にどっぷり浸るのがよろしいかと(笑)

でも何よりまずはオフィシャル!12/15公演は不完全収録ですが音も映像も LIVE AT THE HOLLYWOOOD PALLADIUM としてリリースされています。

オフィシャルCD, LP, DVD & LD →         


音源 + 映像

CD-Rではいろいろリリースされているようですが、CD化されている公演は少ないですし、持っている公演を簡単に紹介します。
オフィシャルリリースの後押しとなった12/15の Hollywoood Palladium 公演以外は大したことのない隠密だけだったりしますけど(笑)
これらはもうあまり見かけないかもしれませんが、ちょっと探せばどれも中古で安く買えるのではないでしょうか。


ライン音源

1 12/15 Hollywood Palladium, L.A. CA ... オフィシャル・リリース公演

キースの "Talk Is Cheap US Tour" はこの Hollywoood Palladium 抜きには語れません。
演奏もすっかり板についたツアーのラス前公演だからか、この日は元々音も映像も収録されていましたが、それがブートで出回ってしまい、それを知ったジェーン・ローズがオフィシャルリリースを大プッシュ。こうしてライブから1年以上たってからこの日のライブがオフィシャル・リリースされたわけです。ではこの日は音も映像もオフィシャル・リリースされているからブートは不要かというと、そうもいかないわけで(笑)

A : HOLLYWOOD PALLADIUM, 1988 MM 9102/3 (2CD - Mistral)  〜オフィシャルともどもご愛顧ください〜
B :
A STONE ALONE TSP-CD-085-2 (2CD - TSP)

●Disc.1
1. Take It So Hard / 2. How I Wish / 3. I Could Have Stood You Up / 4.
Before They Make Me Run / 5. Too Rude / 6. I Wanna Be Your Man / 7. You Don't Move Me / 8. Make No Mistake
●Disc.2
1.Time Is On My Side / 2. Big Enough / 3. Whip It Up / 4. Locked Away / 5.
Little T & A / 6.Struggle / 7. Happy / 8. Rockawhile / 9.It Means A Lot

最初にリリースされたのが Mistral 盤。その後TSPもリリース。わたしはこのTSP盤は手放しちゃいましたが。
"
EX" ステレオライン音源ですが、ややワディ・ワクテルのギターがオフ気味で、1曲目ではベースをやっているスティーブ・ジョーダンのコーラスが妙にでかくて不気味だったりもします(笑)
また、たま〜にノイズが入るところがあり、目立つのは "Too Rude" の最初でちょいボツボツと。TSP盤にはそのノイズはなかったんですが、そもそもの音がややつぶれてましたし "Too Rude" はオフィシャルがあるというわけでそっちは放出。また、ブートはオフィシャルよりもピッチが遅めですが、オフィシャルではカットされまくった曲間はこちらはしっかり収録。キースのライブの場合、この間(マ)がいいんですよ。
そして一番重要なのは曲目表記で太字&下線を入れた5曲。これらはオフィシャルには未収録! "I Wanna Be Your Man" なんてのは貴重なんですが、他のメンバーの声の方がでかかったりも(笑)。そのかわりブートには共に "Connection" が未収録。ということでオフィシャルはもちろんですが、ブートも必要なんです(笑)
追記) 2020年、拡大リマスター版がオフィシャル・リリースされ、"I Wanna Be Your Man" "You Don't Move Me" "Little T&A"の3曲は、フィジカルメディアではSDXの10インチ、そしてデジタルダウンロードではハイレゾなどでオフィシャル・リリースされました。

C : A SLICE OF ROCK'N'ROLL CONDOR 2000 (1CD - CONDOR CDS, TOASTED RECORDS)  〜ちゃっかり盤ながらも優れもの〜

2. Before They Make Me Run / 3. I Wanna Be Your Man / 4. You Don't Move Me / 5. Little T & A / 6. It Means A Lot

オフィシャル未収録の5曲だけをちゃっかり収録したコンピレ盤。つながってる3と4以外は1曲ずつフェードイン・フェードアウトしますけど、他に最終日のレア2曲も一番いい音で収録していて、さらに他のギターレジェンドなども素晴らしい音で収録されており、意外にいけてるブートです。でももう20年近く前のブートですし、あまり見かけないですかね。下の最終日のところでもう一度紹介します。

それにしても、オフィシャルから "Connection" をピッチ調整もして継ぎ足して完全盤にして、最終日から Johnnie Johnson 参加の3曲をボーナス収録した"集大成盤"ってのがいまだにないのが不思議ですが、いまさらそんなもの出しても売れないってことなんでしょうかね(涙)


 隠密音源

1 12/4 Orpheum Theatre, Boston, MA ... 部分収録盤しかありません

ツアー開始から5公演を終えて迎えたボストン2daysの初日。この頃は上で紹介したツアー終盤のLA公演と比べるとちょっと "Take It So Hard" のエンディングが長かったり、"Little T & A" でなかなか歌に入らなかったり、 "Too Rude" ではなかなかギターを弾かなかったり、2番への入るタイミングが違ったり、、、でも上でも書きましたがガタガタ言わずに黙って浸るのがキース流です。
そんなこのボストン初日は完全収録盤がないんですが、聴きやすい音での擬似完全盤がリリースされています。

A : KEEF RIFF HARD ZRCD-202-2 (2CD - ZERO RECORDS)  〜実は1曲だけ存在価値のある盤〜

●Disc.1
1. Take It So Hard  / 2. How I Wish  / 3. I Could Have Stood You Up  / 4. Crazy Mixed Up The World / 5. Before They Make Me Run / 6. Too Rude / 7. I Wanna Be Your Man / 8. You Don't Move Me / 9. Make No Mistake / 10. Time Is On My Side / 11. Big Enough (trk.1, 2 and 11 from Dec.5, Boston // trk. 3 and 4 from Dec.17, East Rutherford, New Jersey)

●Disc.2
1. Whip It Up / 2. Locked Away / 3. Little T & A / 4. Struggle / 5. Happy / 6. Connection / 7. Introduction-Rockawhile / 8. It Means A Lot / 9. Run Rudolph Run  (from Dec.17, East Rutherford, New Jersey)

曲目の白文字部分が12/4公演で、3公演からの寄せ集め。12/4は完全盤がないため、果たしていつもどおりの3曲から始まったのかも実は不明。というわけで未収録であろう曲と最終日スペシャルを、翌12/5公演と12/17公演から適所に差し込んで擬似完全盤として仕立て上げた盤。3曲目が12/5からではなく12/17からというのが変な感じですが、それは最終日の2曲同様、故 Johnnie Johnson が参加してるから。ちなみにテープの切り替わりは強引でかなり唐突(笑)

音質はメインの12/4部分の演奏はややダンゴ状態ですが曲中は周りもさほどうるさくもなくマイルドな "
very good"。曲間ではやたら Happy をせがむ男性やらいろいろうるさいですが(笑)。ちなみに翌12/5からの3曲は↓で紹介する12/5のブートと同じ音源ですが、↓はピッチが速く、こちらのピッチが正しいと思いますがそれでもちょっと速いような。最終日の Johnnie Johnson が参加しているおまけの3曲は最終日のところで後述しますが、 "I Could have Stood You Up" だけはこの盤の音が一番よかったりします。

ということで音も悪くもないですし、レアな2曲もおまけで聴けるわけですが、12/4の完全収録でもない上に、最終日のレアな2曲は他の盤のほうがよかったりするし、リリースも遅かったために当時のブート解説誌でもあまり評価されず、大して注目されなかった不遇な盤。そんなわけでわたしも持ってませんでしたが、掲示板でこの盤の話題が出たときに某氏より頂きました〜。ありがとうございます!

2 12/5 Orpheum Theatre, Boston, MA ... これまた部分収録盤が出ています

ボストン2日目。この日も不完全盤しかなく、こっちはイマイチだったり。

A : BOSTON, YOU'RE BIG ENOUGH (1CD - non credit)  〜不完全だしピッチが速い〜

1. Take It So Hard  / 2. How I Wish  / 3. I Could Have Stood You Up  / 4. Before They Make Me Run / 5. Too Rude / 6. I Wanna Be Your Man / 7. Make No Mistake / 8. Time Is On My Side / 9. Big Enough / 10. Whip It Up / 11. Locked Away / 12. Little T & A / 13. Struggle / 14. Happy / 15. Connection

これまた不完全隠密収録。テープチェンジの "You Don't Move Me" と、ラストの 2曲 "Rockawhile" "It Means A Lot" が未収録。裏ジャケにはtrk.16として "Introduction - Rockwhile" とクレジットされているのに実は入ってないという、大失態をやらかしてます。しかも15曲を無理やり1枚に収めたためかちょいとピッチが速いのがこれまた難点。音はそれほど悪くもなく "very good" なんですが、前日の 『KEEF RIFF HARD』 に収録されていた12/5の曲は同じ音源ながらもまだまともなピッチだっただけに惜しいなと。あと "Before They-" の途中で定位が左によってしまうのもマイナス。そんなわけで音は悪くないんですがマニア向け。

ちなみに各方面への対策なんでしょうが、ジャケや背ジャケのクレジットにもキースの文字はなく単にX-Pensive Winosのみで、ロックに疎い中古屋さんではXコーナーで見かけることも。そして盤には A Library Product Oxford、Boston 1988 speeches by Richard Kaye なんてなお堅い表記でカモフラージュしてます(笑)

3 12/14 Universal Amphithetre, Los Angeles, CA ... 有名盤が出てますが

この日のブートはよく見かけますが、中身はそれほどでもなかったり。

A : L.A. CONNECTION KR812141/2 (2CD - non credit)  〜何種類かありますが見掛け倒し〜

●Disc.1
1. Take It So Hard / 2. How I Wish / 3. I Could Have Stood You Up / 4. Before They Make Me Run / 5. Too Rude / 6. I Wanna Be Your Man / 7. You Don't Move Me / 8. Make No Mistake / 9. Time Is On My Side / 10. Big Enough / 11. Whip It Up / 12. Locked Away / 13. Little T&A / 14. Struggle / 15. Happy
●Disc.2
1. Connection / 2. Rockawhile / 3. It Means A Lot

このかっこいいタイトルにいけてるジャケのブート、2CDの厚ケースバージョンが2種類(Disc.2が8cmか12cmか)に、不完全ながら2枚そろえると全曲揃うという1CDバージョンが2種類(製作者は違うのかもですが)と合計4種類も存在し、SB盤やオフィシャルが出るまではありがたいブートでしたが、音も大したことないのでいまや中古屋さんで激安で見かけたり。
と、一刀両断しても仕方ないのでちゃんと紹介しますと。。いきなりフェード・インから始まり、他のブートよりは音は近いんですが、周りがほんっとにうるさく、ボーカルは割れてるし叫び声がうるさすぎ。まぁそれだけ臨場感には溢れてるんですけど(笑)。そしてこれまた
ピッチがかなり速い。とはいえわたしもリリース当時は速いとは気づかず、かっちょえぇ〜なんて感動して聴いてましたが(笑)。あとDisc.2は定位が左によってます。
まぁそんなわけで、腹をくくれば楽しく聴けますけど音質的には "
good+" ぐらいですね。当時はありがたい存在だったのと、"How I Wish" のイントロやり直しが聴けるという点には価値がありますけどうるさすぎ(笑)

4 12/17 Brendan Byrne Arena, East Rutherford, NJ ... スペシャルな千秋楽!映像も出ています!

この日はスペシャルゲストにスペシャルな曲と、キース45歳の誕生日イブにふさわしいスペシャル・ナイト!!
でも完全盤もなくてブートCDでは恵まれてないという残念無念な最終日。でもこの日は「映像」も出てます(まだ持ってませんが・笑)

A : CRAZY MIX TR202 (1CD - TERRAPIN RECORDS)  〜だめだこりゃ〜

1. It Means A Lot  / 2. She Put The mark On Me  / 3. Take It So Hard / 4. How I Wish / 5. Crazy Mixed Up The World / 6. Before They Make Me Run / 7. Too Rude / 8. I Wanna Be Your Man / 9. Little T & A / 10. Connection / 11. Run Rudolph Run / 12. It Means A Lot

最終公演を収録したブートではおそらく一番初めに登場したブート。最初の2曲はアウトテイクで貴重ではありますが音飛びもあります。3曲目以降に最終日ライブをダイジェスト収録。それがまた遠くてギターもちゃんとは聴き取れません。 カットされている曲間のところどころで無音になったり、本編にも微妙な音飛びがあったりと、音質的にも "fair" で大したものじゃないです。

B : KEEF RIFF HARD ZRCD-202-2 (2CD - ZERO RECORDS) 〜おまけですけど悪くない〜

●Disc.1 : 3. I Could Have Stood You Up  / 4. Crazy Mixed Up The World 
●Disc.2 :
9. Run Rudolph Run

12/4のボストン初日のところで紹介したとおり、最終日の Johnnie Johnson が参加しているおまけの3曲は、平坦な音ながらも肝心のピアノがよく聴こえ、ちょっとチャットは入ってますが "very good"。そして "I Could Have Stood You Up" はこれが一番いいかと。

C : RUN RICHARDS RUN NFR-372 (1CD - NO FUTURE RECORDS)  〜よれまくりのふんづまり〜

1. I Could Have Stood You Up / 2. Crazy Mixed Up World / 3. Before They Make Me Run / 4. Too Rude / 5. I Wanna Be Your Man / 6. You Don't Move Me / 7. Make No Mistake / 8. Time Is On My Side / 9. Locked Away / 10. Little T&A / 11. Struggle / 12. Happy / 13. Connection / 14. Rockawhile / 15. Run Rudolph Run

なぜか当時のブート紹介誌にはべた褒めだった盤。確かに音自体は近すぎず遠すぎず、周りもうるさくはないんですが、特に左チャンネルがよれまくり歪みまくりのふんづまりでてんでだめ。最後のほうは持ち直しますが、もっと程度のよいマスターがあることが『
A SLICE OF ROCK'N'ROLL』で判明。そんなわけで "fair-good"程度。

D : A SLICE OF ROCK'N'ROLL CONDOR 2000 (1CD - CONDOR CDS, TOASTED RECORDS)  〜レアな2曲はこれが一番〜

1. Take It So Hard / 2. Before They Make Me Run / 3. I Wanna Be Your Man / 4. You Don't Move Me / 5. Little T & A / 6. It Means A Lot / 7. Shake Rattle'n' Roll / 8. Going Down / 9. Something Else / 10. Connection / 11 Can't Turn You Loose / 12. Struggle / 13. Crazy Mixed Up World / 14. Run Rudolph Run / 15. Happy

trk1 and 12 SNL Oct.08, 1988 (SBD) // 2-6 Hollywood Palladium (SBD) // 7-11 Expo '92 Sevilla Oct.17, 1991 (SBD) // 15 Stones in NY Oct.10,1989 (aud)

Hollywood Palladium のところでもちらりと紹介しましたが、寄せ集めにしては意外といけてる盤。
ちなみに The Swingin' Pig の欠番 "TSP-CD-140" はこのタイトルで出るといわれていました。これはもしかして TSP から分離した一派による作品なのか??
それはともかく、まずはこの最終日以外のものを紹介しますと、trk.1と12は88年の Saturday Night Live 出演時のものですが、1曲目はアナログブート落としのようでチリノイズ入り。12はちょいビデオ落とし独特のノイズ入り。この2曲は 『
BLOODY RED ROOSTER』 (Bad Girl Songs CDJ3) というブートでも聴くことができ、"Take It So Hard"は針音はなくともよれまくり、"Struggle"はちょっとましですがその後もいろんなCDに収録されてますし、それを目当てに買うようなものではありません(笑)。他に Jerry Lee Lewis Tribute とか U2 との Smile Jamaica、さらにジャムセッションとか入っていますが、他で観聴き出来るものばかり。
続いてtrk.2-6の Hollywood Palladium 部分は上で紹介したとおりオフィシャル未収録テイク。7-11はTV放送もされた スペインでの Legends Of Guitar Festival で Bob Dylan とかとやった All Star Band のもの。"Goin' Down" "Something Else" "Connection" ではキースがリード・ボーカルをとってます。"Can't Turn You Loose" でも途中で歌います!!これはどこかのコピーなのかもですが音質最高!!聴かれたことのない方にはここだけでもお勧め。ラインアップなどは書ききれないので Complete Works で調べてみてください。
TV放送の映像はこの辺に。
 
http://www.youtube.com/watch?v=s3_4-4uyF4I      http://www.youtube.com/watch?v=Tx2D_WF0ZdU     http://www.youtube.com/watch?v=RLVWhQo6qh4
と、ここまで trk 2-12は "EX"。最後の "Happy" はSWツアーからの隠密ですが、ブート化されていない1989/10/10 NY 公演とのこと。わたしはトレード音源などの比較対象を思っていないのでわかりませんが、これが本当ならえらく音が良くてびっくり!(まぎれもなく10/10の音であると、さっそくあんじ (^o^)さんに教えていただきました!)

さてさて前置きが長くなりましたが、ここで紹介すべき最終日の2曲の隠密、これらはどうやら 『
RUN RICHARDS RUN』 と同じ音源のようです。でもマスターのジェネレーションが全然違って、こっちのほうが断然いい音の "very good"。元が同じかどうかの判断をしかねるくらい違いがあります(笑)。ということで、レアな2曲狙いなら古い盤ですがこの盤がいまだに一番だと思います。

 


隠密映像

いつか安く見かけたら買おうと思っているうちに忘れてまして、ビーコンと最終日のはまだ見たことありません(笑)

1 11/24 Fox Theater, Atlanta, GA ... ツアー初日!

A : LIVE IN ATLANTA 1988 DS-013(1DVD-R) 〜不完全スタンドショットですがおまけがおいしい!〜 

● Live in Atlanta, GA. Nov.24,1988 (aud.shot)
Take It So Hard / How I Wish / I Could Have Stood You Up / Too Rude / Before They Make Me Run / You Don't Move Me / Make No Mistake / Time Is On My Side / Big Enough / Whip It Up / Locked Away / Struggle / Happy
● Promotion Video Special 1988 Unique Stereo Mixture
Take It So Hard / Make No Mistake / Love Rescue Me (w/ U2 & Ziggy Marley)

● Smile Jamaica 1988 - Live At Hammersmith Odeon, London
When Love Comes To Town (w/U2) / Love Rescue Me (w/ U2 & Ziggy Marley)
● International Rock Awards 1989
Whip It Up / Keep A Knockin' (w/ Eric Clapton, Dave Edmunds, Jeff Healey, Vernon Reid, Tina Turner, Clarence Clemons and Sheila E.)

2004年4月、D-STONEから88キースのソロライブDVD-Rが3つ立て続けにリリースされました。
こちらはツアー初日を2階客席左側よりワンカメで収録。ショットは殆どキースをとってるだけでライトによる白とびがありますが、まぁまぁ綺麗な画質で最初以外はブレなどもさほどなく、貴重なツアー初日を落ち着いて見れます。しかしツアー初日ということでキースも堅かったり、うまく歌とギターをこなせてないところも見れてちょっと面白いです。なお、これは完全収録ではなくラストの Connection / Rockawhile / It Means A Lot が未収録。

以降のおまけは全てTV放送が元のプロショット。全てが最高画質とはいきませんがかなり綺麗です。まずPVは音声をアルバムとシングルのものに差し替えたもので音がいい!PVや Smile Jamaica での U2 との共演はいいですねー。キースも歌ってます!最後の International Rock Awards はクラプトンに紹介されて始まり、2曲目は大セッション! "Keep a knockin' but you can't come in-" とボーカルをかわるがわるとりながら、キースもティナに肩を抱かれて気持ちよく歌ってます。しかし一杯演奏者がいすぎて、シーラ・Eがどこにいるのかアップになるまでわからず、、、でも彼女もスティックを折っちゃう熱演してます!(笑)

 

3 12/13 Henry J. Kaiser Arena, Oakland, CA

A : LIVE IN OAKLAND 1988 DS-012(1DVD-R) 〜これまたおまけがおいしい!〜 

● Live in Oakland, CA. Dec.13, 1988 (aud.shot)
Take It So Hard / How I Wish / I Could Have Stood You Up / Before They Make Me Run / Too Rude / I Wanna Be Your Man / You Don't Move Me / Make No Mistake / Time Is On My Side / Big Enough / Whip It Up / Locked Away / Little T&A / Struggle / Happy / Connection / Rockawhile / It Means A Lot
● KEITH RICHARDS ROLLING ON - MTV special programme 1988
Opening / X-pensive winos / Me And The Rolling Stones / Keep On Rolling
● Prestage TV SHOW - Japanese TV show 1988
Interview / Dialogue / Take It So Hard

ライブ本編は、正面やや左の2階席からのワンカメショットで、完全収録ですがピントが甘かったりぶれたり、さらに照明で白飛びしていたりと、ちょっとイマイチ。まぁ全曲収録で見ごたえはありますが。
しかしこれまたおまけがちょっと面白いのが憎いところ(笑)。どちらもTV放送からで、ちらちら懐かしい映像や貴重な映像も入ってて面白い。MTV特番の Rolling On はなかなか貴重。Prestage TV SHOW はちょっとノイジーですが、ある意味スタジオの日本人出演者が懐かしいです(笑)。ちなみにわたしはこれ、友人からコピーしてもらったものしか持ってません。

 


おまけ - スタジオ・アウトテイク

中古でもよく見かけるスタジオアウトテイク盤。貴重な音ではあるんですが、マニア向けです(笑)

BREAKIN' TR201 (1CD - Terrapin Records)
 1. How I Wish / 2. Struggle / 3. Locked Away / 4. She Knew What She Wanted / 5. Breakin' 1 / 6. Breakin' 2 / 7. Almost Hear You Sigh 1 / 8. Almost Hear You Sigh 2

TELL ME WHAT YOU WANNA HEAR DP004 (1CD - Duck Production)
1. How I Wish / 2. Struggle / 3. Locked Away / 4. Tell Me What You Wanna / 5. Breaking I / 6. Breaking II / 7. It Means A Lot / 8. Take It So Hard * / 9. Struggle *
* SNL Oct.08, 1988 (SBD)

未発表曲を含めて貴重は貴重ということで。でも音質はこもりまくりです。どちらかといえば『BREAKIN'』 の方が音の抜けはましですが、ヒスノイズも乗ってると。さらにどっちもピッチ速すぎ。そんなわけでマニア向けです。
後者には12/17の欄で紹介している 『
CRAZY MIX』 にも収録されていた "It Means A Lot" が収録されていますが、これも音は悪く音飛びあり。最後の2曲は88年12月LAとクレジットされていますが、上記 『A SLICE OF ROCK'N'ROLL』 同様、88年10月の Saturday Night Live より。こっちは2曲とも針音ありと、まぁ古いブートですしそんなわけです(笑) 他にその 『CRAZY MIX』 には "She Put The Mark On Me"も収録されていますが、やっぱりマニア向け。


以上、もう古い盤ですのであまり参考にはならないかもしれませんが、たまにこうして聴いてみるのも面白いもんです。


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